次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。
(第1の実施の形態)
図1を参照し、本発明の第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明する。
図1は、本実施の形態に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
図1に示されるように、本実施の形態に係るパルス管冷凍機100は、圧縮機10、バルブユニット20、膨張機40、第1のバッファ60を有する。パルス管冷凍機10は、1段式パルス管冷凍機である。
圧縮機10は、吐出側に高圧配管11、吸入側に低圧配管12を有する。圧縮機10は、低圧配管12を通して膨張機40から冷媒ガスを回収し、回収した冷媒ガスを低圧配管12から吸入し、吸入した冷媒ガスを圧縮し、圧縮した冷媒ガスを高圧配管11に吐出し、高圧配管11を通して膨張機40へ冷媒ガスを供給する。
バルブユニット20は、第1の吐出側バルブ21、第1の吸入側バルブ22、第1のフィルタ23を有する。バルブユニット20は、圧縮機10と膨張機40との間に接続され、圧縮機10の吐出側である高圧配管11、圧縮機10の吸入側である低圧配管12を交互に膨張機40に連通させる。第1の吐出側バルブ21は、圧縮機10の吐出側である高圧配管11と膨張機40とを連通又は遮断する。第1の吸入側バルブ22は、圧縮機10の吸入側である低圧配管12と膨張機40とを連通又は遮断する。
膨張機40は、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、低温容器43、フランジ/配管ユニット44、第1のオリフィス51、第2のオリフィス52を有する。
第1の蓄冷管41は、冷媒ガスであるヘリウムガスが断熱膨張を繰り返して発生する冷熱を蓄冷する。第1の蓄冷管41は、高温端側がフランジ/配管ユニット44に接続され、低温端側が第1のパルス管42の低温端側に接続される。第1のパルス管42は、第1の蓄冷管41を通して供給される冷媒ガスであるヘリウムガスが断熱膨張を繰り返して冷熱を発生する。第1のパルス管42は、高温端側がフランジ/配管ユニット44に接続され、低温端側が第1の蓄冷管41の低温端側に接続される。
第1のパルス管42は、高温端、低温端に各々整流器45、46を有する。整流器45、46は、第1のパルス管42における冷媒ガスの流れを安定化させるためのものである。
低温容器43は、フランジ/配管ユニット44に接続された第1の蓄冷管41、第1のパルス管42を収容する。
フランジ/配管ユニット44は、第1のオリフィス51、第2のオリフィス52を有する。フランジ/配管ユニット44は、低温容器43に第1の蓄冷管41、第1のパルス管42が収容された状態で、低温容器43を密閉するフランジとしての機能を有すると共に、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42とバルブユニット20とを接続する配管ユニットとしての機能も有する。
第1のバッファ60は、フランジ/配管ユニット44に接続される。第1のバッファ60は、第1のパルス管42から流出する冷媒ガスを収容し、第1のパルス管42における冷媒ガスの圧力変動と流速変動との位相差を制御する位相制御機構の機能を有する。
次に、バルブユニット20、フランジ/配管ユニット44における冷媒ガスの配管の配置及びセルフシール継手の配置について説明する。
バルブユニット20において、第1の吐出側バルブ21の吐出側と第1の蓄冷管42の高温端側との間に第1のフィルタ23が設けられる。また第1の吸入側バルブ22は、第1の吐出側バルブ21の吐出側と第1のフィルタ23との中間点である第1の結合点P1を介して第1のフィルタ23と結合するように設けられる。従って、第1のフィルタ23は、第1の蓄冷管41の高温端側と第1の吸入側バルブ22の吸入側との間にも設けられる。このような配管の構造により、第1の吐出側バルブ21が開き、第1の吸入側バルブ22が閉じた状態、即ち、高圧配管11から第1の蓄冷管41の高温端側へ冷媒ガスが吐出される状態において、第1の吐出側バルブ21と第1の蓄冷管41の高温端側との間にフィルタを設けることができる。また、第1の吐出側バルブ21が閉じ、第1の吸入側バルブ22が開いた状態、即ち、第1の蓄冷管41の高温端側から低圧配管12へ冷媒ガスが吸入される状態において、第1の蓄冷管41の高温端側と第1の吸入側バルブ22との間にフィルタを設けることができる。従って、図1に示されるように、バルブユニット20は、第1の吐出側バルブ21の吸入側、第1の吸入側バルブ22の吐出側の2箇所で圧縮機10と接続され、第1のフィルタ23の第1の蓄冷管41側の1箇所で膨張機40と接続される。
フランジ/配管ユニット44において、第1のオリフィス51は、第1のフィルタ23と第1の蓄冷管41の高温端側との中間点である第2の結合点P2と、第1のパルス管42の高温端側との間に設けられる。また、フランジ/配管ユニット44において、第2のオリフィス52は、第1のオリフィス51と第2のパルス管42との中間点である第3の結合点P3と、第1のバッファ60との間に設けられる。従って、第1のフィルタ23から第1の蓄冷管41の高温端側へ流入出する冷媒ガスの一部は、第1のオリフィス51で流量を制限され、第1のパルス管42の高温端側へ流入出する。更に、第1のフィルタ23から第1のパルス管42の高温端側へ流入出する冷媒ガスの一部は、第2のオリフィス52で流量を制限され、第1のバッファ60へ流入出する。
パルス管冷凍機100は、このような配置の配管の途中に、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33を有する。第1のセルフシール継手31は、圧縮機10の吐出側と第1の吐出側バルブ21の吸入側との間に設けられる。本実施の形態では、第1のセルフシール継手31は、圧縮機10の吐出側である高圧配管11と、第1の吐出側バルブ21が収容されるバルブユニット20とが接続される位置に設けられる。
第2のセルフシール継手32は、第1の吸入側バルブ22の吐出側と圧縮機10の吸入側との間に設けられる。本実施の形態では、第2のセルフシール継手32は、第1の吸入側バルブ22が収容されるバルブユニット20と、圧縮機10の吸入側である低圧配管12とが接続される位置に設けられる。
第3のセルフシール継手33は、第1のフィルタ23の第1の蓄冷管41側と、第1の蓄冷管41の高温端側との間に設けられる。本実施の形態では、第3のセルフシール継手33は、第1のフィルタ23が収容されるバルブユニット20と、フランジ/配管ユニット44との間に設けられる。
セルフシール継手とは、単独では配管の先端をシールドし、且つ互いに結合させると配管を連通させることができる、2つの配管の先端にそれぞれ固定させるオスハーフ及びメスハーフの2つの部材からなる管用継手を意味する。セルフシール継手を使用すると、一度2つの配管を連通させた後でも、2つの部材の結合を解除することにより、再び各配管の先端を自動的にシールドすることができる。即ち、セルフシール継手を用いると、管内の流体である冷媒ガスを外部に流出させることなく、2つの配管の着脱が自在に行える。
具体的には、配管として、例えば、外径6.35mm、内径4.35mmのCu管、SUS管、あるいは樹脂系チューブの先端にオスハーフ、メスハーフが直接又は短い連結管を介して固定されているものを用いることができる。
第1のフィルタ23は、特に限定されるものではないが、例えば、焼結金属若しくは樹脂等の材質を用いたカラムフィルタ、樹脂若しくは金属等の材質を用いたメッシュフィルタ、又はフェルトを用いることができる。カラムフィルタのメッシュ径、メッシュフィルタのメッシュ径は、例えば、1〜50μmのものを用いることができる。
次に、パルス管冷凍機の冷凍冷却を行う作用、フィルタが磨耗粉を除去する作用、及び冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用、を説明する。
まず、パルス管冷凍機の冷凍冷却を行う作用を説明する。
上記構成を有するパルス管冷凍機100は、バルブユニット20に収容された第1の吐出側バルブ21及び第1の吸入側バルブ22を連通させる動作及び遮断させる動作を、互いに逆の動作になるように繰り返す。すると、第1の蓄冷管41の高温端側は、高圧配管11又は低圧配管12と切換え連通される。その結果、第1の蓄冷管41の低温端側と連通された第1のパルス管42に冷媒ガスが周期的に供給/回収されるため、第1のパルス管42内で冷媒ガスが圧縮と膨張とを繰返し、その際に断熱膨張で発生する冷熱を第1の蓄冷管41に蓄冷することにより、第1の蓄冷管41の低温端側は冷却される。
さらに、本実施の形態におけるパルス管冷凍機100では、第1の蓄冷管41を高圧配管11に切換え連通すると共に、第1のオリフィス51を通して第1のパルス管42の高温端側に冷媒ガスを流入させ、第1のパルス管42の低温端側からの冷媒ガスの流入を抑制する。その後、第1パルス管42内の圧力が第1のバッファ60内の圧力よりも高くなると、第1のパルス管42内の冷媒ガスが第2のオリフィス52を通って第1のバッファ60内に流入し、第1のパルス管42内の冷媒ガスが第1のパルス管42の高温端側に移動する。
次に、第1の蓄冷管41を低圧配管12に切換え連通すると共に、第1のオリフィス51を通して第1のパルス管42の高温端側から冷媒ガスを流出させ、第1のパルス管42の低温端側からの冷媒ガスの流出を抑制する。その後、第1パルス管42内の圧力が第1のバッファ60内の圧力よりも低くなると、第1のバッファ60内の冷媒ガスが第2のオリフィス52を通って第1のパルス管42内に流出し、第1のパルス管42内の冷媒ガスが第1のパルス管42の低温端側に移動する。
この結果、第1のパルス管42内の圧力変化と流速変化のタイミングがずれて位相差が大きくなるため、冷媒ガスの圧縮/膨張が繰返されるときに冷凍機が冷熱を発生する仕事量が大きくなり、冷凍能力が向上する。本実施の形態に係るパルス管冷凍機100において、例えば、冷媒ガスとして、例えば0.5〜2.5MPaの圧力を有するヘリウム(He)ガスが用いられ、例えば2Hz程度の繰返し速度で冷媒ガスの圧縮・膨張を繰返すことによって、第1のパルス管42の低温端側で例えば50K程度の低温を得ることができる。
次に、フィルタが磨耗粉を除去する作用を説明する。
上記のように、第1の吐出側バルブ21、第1の吸入側バルブ22は、約2Hzの速度で連通状態と遮断状態を繰り返す。第1の吐出側バルブ21、第1の吸入側バルブ22は、公知のロータリーバルブを用いることができる。ロータリーバルブは、連通状態と遮断状態を周期的に切換えるための連通孔が形成された回転可能なディスクと、ディスクを摺動させながら受けるための固定されたシール材とを備える。ディスクとシール材との摺動によってシール材が磨耗し、磨耗粉が発生する。ディスクの材質は、特に限定されるものではないが、例えば、摺動面が陽極酸化処理されたアルミニウム材を用いることができる。また、シール材の材質は、特に限定されるものではないが、例えばフッ素樹脂材、セラミック材を用いることができる。ディスクを陽極酸化処理されたアルミニウム材、シール材をフッ素樹脂材とした場合、陽極酸化処理されたアルミニウム材のヤング率は、陽極酸化の方法に依存するものの、アルミニウムのヤング率70GPaより大きく、フッ素樹脂材のヤング率が0.5〜1.0GPa程度であるため、シール材のフッ素樹脂材が一方的に磨耗し、フッ素樹脂粉の磨耗粉が発生する。磨耗粉の大きさは、ディスクの重量や回転速度にも依存するため、特に限定されるものではないが、例えば1〜50μmである。
第1の吐出側バルブ21で発生した磨耗粉は、冷媒ガスの流れの方向に沿って移動し、第1の吐出側バルブ21の吐出側から第1の蓄冷管41の高温端側へと移動する。第1の蓄冷管41の内部には、蓄冷材として、例えば銅網又は鉛球が充填されており、磨耗粉がそれらの蓄冷材の隙間に蓄積すると、冷媒ガスと蓄冷材との接触面積が減少し、第1の蓄冷管41が冷熱を蓄冷する能力が低下し、パルス管冷凍機100の冷凍能力が低下する。
ところが、第1の吐出側バルブ21の吐出側と第1の蓄冷管41の高温端側との間に第1のフィルタ23が設けられた場合、第1のフィルタ23によって、磨耗粉は除去され、第1の蓄冷管41に磨耗粉が入ることはない。
なお、第1の吸入側バルブ22で発生する磨耗粉は、冷媒ガスの流れる方向が逆のため、第1の蓄冷管41側に移動することはほとんどないが、一部逆方向に移動する場合があっても、第1のフィルタ23によって磨耗粉は除去される。また、第1のフィルタ23において、両方向に冷媒ガスが流れるため、磨耗粉がフィルタを詰まらせる恐れは少ない。
次に、冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用を説明する。
まず、パルス管冷凍機100の運転を停止する。次に、圧縮機10の吐出側と第1の吐出側バルブ21の吸引側との間に設けられる第1のセルフシール継手31の結合を解除する。また、第1の吸入側バルブ22の吐出側と圧縮機10の吸入側との間に設けられる第2のセルフシール継手32の結合を解除する。更に、第1のフィルタ23の第1の蓄冷管41側と第1の蓄冷管41の高温端側との間に設けられる第3のセルフシール継手33の結合を解除する。その結果、圧縮機10及び膨張機40に大気や不純物を侵入させることなく、冷媒ガスを保持した状態で、圧縮機10及び膨張機40からバルブユニット20だけを分離することができる。
次に、バルブユニット20を分解し、第1のフィルタ23を取出す。次に、新品の第1のフィルタ23を装着し、バルブユニット20を組立てる。その後、バルブユニット20の内部を大気から冷媒ガスへ置換をし、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33を結合させる。その結果、バルブユニット20は、圧縮機10及び膨張機40に接続される。このときも、圧縮機10及び膨張機40に大気や不純物を侵入させることなく、冷媒ガスを保持した状態で、バルブユニット20を接続することができる。
ここで、第3のセルフシール継手33を用いずにバルブユニット20を膨張機40から分離する場合、膨張機40が冷却された状態で膨張機40に大気が侵入すると、大気中の水蒸気、窒素ガス又は酸素ガス等が、第1の蓄冷管41の低温端側と第1のパルス管42の低温端側とを接続する配管内で凝縮又は凝固し、第1の蓄冷管41と第1のパルス管42とが連通されなくなり、膨張機40が動作不能になる。従って、第3のセルフシール継手33を用いずにバルブユニット20を膨張機40から分離する場合、パルス管冷凍機100の運転を停止した後、分離作業をすぐに行うことができず、膨張機40の温度が常温に昇温するまで待たなくてはならない。膨張機40の温度が常温に昇温する時間は、パルス管冷凍機100を用いたシステム全体の構成にもよるが、例えば20時間である。
一方、第3のセルフシール継手33を用いてバルブユニット20を膨張機40から分離する場合、膨張機40の温度を常温に昇温する必要がないので、第1のフィルタ23の保守作業を例えば2時間で行うことができ、保守作業に要する時間を短縮することができる。
また、第1のセルフシール継手31及び第2のセルフシール継手32を用いずにバルブユニット20と圧縮機10とを接続する場合、圧縮機10に大気が侵入すると、大気中の不純物が圧縮機10内に混入し、圧縮機10の故障を引起こす原因となる。更に、第1のセルフシール継手31及び第2のセルフシール継手32の代わりに、通常のバルブ及び通常の継手を用いて接続した場合、圧縮機10に大気が侵入する恐れはないが、第1のセルフシール継手31及び第2のセルフシール継手32を用いた場合に比べ、バルブの開閉作業及び継手の接続を解除する作業が必要となるため、バルブユニット20の圧縮機10からの分離作業として、複雑な作業を行わなくてはならない。
一方、第1のセルフシール継手31及び第2のセルフシール継手32を用いてバルブユニット20を圧縮機10から分離する場合、圧縮機10に不純物を混入させることなく第1のフィルタ23の保守作業を容易に行うことができる。
以上、本実施の形態に係るパルス管冷凍機によれば、バルブで発生する磨耗粉を除去するフィルタを、セルフシール継手を用いて圧縮機と膨張機との間に接続するため、パルス管冷凍機の温度を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタの保守作業を行うことができる。
なお、本実施の形態において、第1のフィルタ23は、第3のセルフシール継手33より圧縮機10側に配置されるのであれば、バルブユニット20の外側に配設されるように構成されてもよい。
(第1の実施の形態の第1の変形例)
次に、図2を参照し、本発明の第1の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図2は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。ただし、以下の文中では、先に説明した部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある(以下の変形例、実施の形態についても同様)。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のオリフィスが、バルブユニットと一体にセルフシール継手を用いて膨張機から分離可能に接続される点で、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図2を参照するに、第1の実施の形態において、第1のオリフィスは、膨張機のフランジ/配管ユニット内に設けられ、膨張機から分離することができないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100aは、第1のオリフィス51aが、バルブユニット20a内に設けられ、第4のセルフシール継手34を用いて膨張機40aから分離可能に接続される。
図2に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機100aは、バルブユニット20a、第4のセルフシール継手34、フランジ/配管ユニット44a以外の構成は、第1の実施の形態と同一である。
バルブユニット20aは、第1の実施の形態と異なり、第1のオリフィス51aを有する。第1のオリフィス51aは、第1のフィルタ23と第3のセルフシール継手33との中間点である第2の結合点P2と第1のパルス管42の高温端側との間に設けられる。第1のオリフィス51aがバルブユニット20a内に設けられるため、第2の結合点P2もバルブユニット20a内に設けられる。第1のオリフィス51aの機能は第1の実施の形態と同一であり、第1のフィルタ23から第1のパルス管42の高温端側へ流入出する冷媒ガスの流量を制限する。
第4のセルフシール継手34は、第1のオリフィス51aの第1のパルス管42側と第1のパルス管42の高温端側との間に設けられる。本変形例では、第4のセルフシール継手34は、第1のオリフィス51aが収容されるバルブユニット20aと、フランジ/配管ユニット44aとの間に設けられる。
フランジ/配管ユニット44aは、第1の実施の形態と同じく第2のオリフィス52を有するが、第1の実施の形態と異なり第1のオリフィス51aを含まない。フランジ/配管ユニット44aにおいて、第2のオリフィス52が、第4のセルフシール継手34と第1のパルス管42の高温端側との中間点である第3の結合点P3と、第1のバッファ60との間に設けられるのは、第1の実施の形態と同一である。
本変形例において、パルス管冷凍機100aの冷凍冷却を行う作用及びフィルタが磨耗粉を除去する作用は、第1の実施の形態と同一である。しかし、本変形例において、冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用は、以下の点で第1の実施の形態と異なる。
第1のオリフィス51aは、第1のフィルタ23から第1のパルス管42の高温端側へ流入出する冷媒ガスの流量を制限するためのものであり、例えば0.01〜2mm径の細いオリフィス管を用いることができる。第1の吐出側バルブ21で発生した磨耗粉は、第1のフィルタ23を通過する際に大部分が除去されるものの、一部第1のフィルタ23の径より小さい磨耗粉等が除去されないで通過した場合、第1のオリフィス51aの付近に堆積することがある。従って、第1のフィルタ23に加え、第1のオリフィス51aも、例えば1万時間に1回程度の定期的な保守作業が必要となる。
パルス管冷凍機100aの保守作業は、パルス管冷凍機100aの運転を停止し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、及び第3のセルフシール継手33の結合を解除するのに加え、第4のセルフシール継手34の結合を解除し、圧縮機10及び膨張機40aからバルブユニット20aを分離する。このとき、第1の実施の形態と同様に、圧縮機10及び膨張機40aに大気や不純物を侵入させることなく、バルブユニット20aだけを分離することができる。
次に、バルブユニット20aを分解し、第1のフィルタ23及び第1のオリフィス51aを取出し、新品の第1のフィルタ23及び新品又は別途クリーニングが完了した第1のオリフィス51aを装着し、バルブユニット20aを組立て、バルブユニット20a内を冷媒ガスで置換し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33及び第4のセルフシール継手34を結合させ、バルブユニット20aを圧縮機10及び膨張機40aに接続する。このときも、第1の実施の形態と同様に、圧縮機10及び膨張機40aに大気や不純物を侵入させることなく、バルブユニット20aを接続することができる。
また、第3のセルフシール継手33及び第4のセルフシール継手34を用いることによって、膨張機40aの温度を常温に昇温させる時間を要さずに第1のフィルタ23及び第1のオリフィス51aの保守作業を行うことができる。また、第1のセルフシール継手31及び第2のセルフシール継手32を用いることによって、圧縮機10に不純物を混入させることなく第1のフィルタ23及び第1のオリフィス51aの保守作業を行うことができる。
以上、本変形例に係るパルス管冷凍機によれば、磨耗粉を除去するフィルタ、及び磨耗粉が堆積しやすいオリフィスを、セルフシール継手を用いて圧縮機と膨張機との間に接続するため、パルス管冷凍機を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタ及びオリフィスの保守作業を行うことができる。
なお、本変形例において、第1のオリフィス51aは、第4のセルフシール継手34より圧縮機10側に配置されるのであれば、バルブユニット20aの外側に配設されるように構成されてもよい。
(第1の実施の形態の第2の変形例)
次に、図3を参照し、本発明の第1の実施の形態の第2の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図3は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第2のオリフィスが、バルブユニットと一体にセルフシール継手を用いて膨張機及び第1のバッファから分離可能に接続される点で、第1の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図3を参照するに、第1の実施の形態の第1の変形例において、第2のオリフィスは、膨張機のフランジ/配管ユニット内に設けられ、膨張機から分離することができないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100bは、第2のオリフィス52aが、バルブユニット20b内に設けられ、第5のセルフシール継手35を用いて第1のバッファ60から分離可能に接続される。
図3に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機100bは、バルブユニット20b、第5のセルフシール継手35、フランジ/配管ユニット44b以外の構成は、第1の実施の形態の第1の変形例と同一である。
バルブユニット20bは、第1の実施の形態の第1の変形例と異なり、第2のオリフィス52aを有する。第2のオリフィス52aは、第1のオリフィス51aと第4のセルフシール継手34との中間点である第3の結合点P3と、第1のバッファ60との間に設けられる。第2のオリフィス52aがバルブユニット20b内に設けられるため、第3の結合点P3もバルブユニット20b内に設けられる。第2のオリフィス52aの機能は第1の実施の形態の第1の変形例と同一であり、第1のフィルタ23から第1のパルス管42の高温端側へ流入出する冷媒ガスの一部であって第1のバッファ60へ流入出する冷媒ガスの流量を制限する。
第5のセルフシール継手35は、第2のオリフィス52aの第1のバッファ60側と第1のバッファ60との間に設けられる。本変形例では、第5のセルフシール継手35は、第2のオリフィス52aが収容されるバルブユニット20bと、第1のバッファ60との間に設けられる。
フランジ/配管ユニット44bは、第1の実施の形態と異なり第2のオリフィスを含まない。
本変形例において、パルス管冷凍機100bの冷凍冷却を行う作用及びフィルタが磨耗粉を除去する作用は、第1の実施の形態の第1の変形例と同一である。しかし、本変形例において、冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用は、以下の点で第1の実施の形態の第1の変形例と異なる。
第2のオリフィス52aは、第1のフィルタ23から第1のパルス管42の高温端側へ流入出する冷媒ガスの一部であって第1のバッファ60へ流入出する冷媒ガスの流量を制限するためのものであり、例えば0.01〜2mm径の細いオリフィス管を用いることができる。第1の吐出側バルブ21で発生した磨耗粉は、第1のフィルタ23を通過する際に大部分が除去され、第1のオリフィス51aを通過する際に一部が堆積されるものの、一部第2のオリフィス52aの付近に堆積することがある。従って、第1のフィルタ23及び第1のオリフィス51aに加え、第2のオリフィス52aも、例えば1万時間に1回程度の定期的な保守作業が必要となる。
パルス管冷凍機100bの保守作業は、パルス管冷凍機100bの運転を停止し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33及び第4のセルフシール継手33の結合を解除するのに加え、第5のセルフシール継手35の結合を解除し、圧縮機10及び膨張機40bからバルブユニット20bを分離する。このとき、第1の実施の形態と同様に、圧縮機10及び膨張機40bに大気や不純物を侵入させることなく、バルブユニット20bだけを分離することができる。
次に、バルブユニット20bを分解し、第1のフィルタ23、第1のオリフィス51a及び第2のオリフィス52aを取出し、新品の第1のフィルタ23及び新品又は別途クリーニングが完了した第1のオリフィス51a及び第2のオリフィス52aを装着し、バルブユニット20bを組立て、バルブユニット20b内を冷媒ガスで置換し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33、第4のセルフシール継手34及び第5のセルフシール継手35を結合させ、バルブユニット20bを圧縮機10及び膨張機40bに接続する。このときも、第1の実施の形態と同様に、圧縮機10及び膨張機40bに大気や不純物を侵入させることなく、バルブユニット20bを接続することができる。
また、第3のセルフシール継手33、第4のセルフシール継手34及び第5のセルフシール継手35を用いることによって、膨張機40bの温度を常温に昇温させる時間を要さずに第1のフィルタ23、第1のオリフィス51a及び第2のオリフィス52aの保守作業を行うことができる。また、第1のセルフシール継手31及び第2のセルフシール継手32を用いることによって、圧縮機10に不純物を混入させることなく第1のフィルタ23及び第1のオリフィス51aの保守作業を行うことができる。
以上、本変形例に係るパルス管冷凍機によれば、磨耗粉を除去するフィルタ、及び磨耗粉が堆積しやすいオリフィスを、セルフシール継手を用いて圧縮機と膨張機との間に接続するため、パルス管冷凍機を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタ及びオリフィスの保守作業を行うことができる。
なお、本変形例において、第2のオリフィス52aは、第5のセルフシール継手35より圧縮機10側に配置されるのであれば、バルブユニット20bの外側に配設されるように構成されてもよい。
(第1の実施の形態の第3の変形例)
次に、図4を参照し、本発明の第1の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図4は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、4バルブタイプ1段式パルス管冷凍機である点で、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図4を参照するに、第1の実施の形態において、第1のパルス管の高温端側は、第1のオリフィス及び第1のフィルタを介して、第1の吐出側バルブ及び第1の吸入側バルブに接続されるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100cは、第1のパルス管42の高温端側が、第1の吐出側バルブ21と異なる第2の吐出側バルブ21a、及び第1の吸入側バルブ22と異なる第2の吸入側バルブ22aを介して圧縮機10の吐出側及び吸入側と接続される。
図4に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機100cは、バルブユニット20c、第6のセルフシール継手36、フランジ/配管ユニット44c以外の構成は、第1の実施の形態と同一である。
バルブユニット20cは、第1の実施の形態と異なり、第2の吐出側バルブ21a、第2の吸入側バルブ22a、第2のフィルタ23a、第1のオリフィス51b、51cを有する。
第2の吐出側バルブ21aは、第1の吐出側バルブ21の吸入側と第1のセルフシール継手31との中間点である第4の結合点P4とを介して圧縮機10の吐出側と結合し、圧縮機10の吐出側と第1のパルス管42の高温端側とを連通又は遮断する。第2の吸入側バルブ22aは、第1の吸入側バルブ22の吐出側と第2のセルフシール継手32との中間点である第5の結合点P5を介して圧縮機10の吸入側と結合し、第1のパルス管42の高温端側と圧縮機10の吸入側を連通又は遮断する。第2のフィルタ23aは、第2の吐出側バルブ21aの吐出側と第1のパルス管42の高温端側との間に設けられる。
また、本変形例においては、第2の吸入側バルブ22aは、第2の吐出側バルブ21aの吐出側と第2のフィルタ23aとの中間点である第8の結合点P8を介して第2のフィルタ23aと結合するように設けられる。従って、第2のフィルタ23aは、第1のパルス管42の高温端側と第2の吸入側バルブ22aの吸入側との間にも設けられる。このような配管の構造により、第2の吐出側バルブ21aが開き、第2の吸入側バルブ22aが閉じた状態、即ち、高圧配管11から第1のパルス管42の高温端側へ冷媒ガスが吐出される状態において、第2の吐出側バルブ21aと第1のパルス管42の高温端側との間にフィルタを設けることができる。また、第2の吐出側バルブ21aが閉じ、第2の吸入側バルブ22aが開いた状態、即ち、第1のパルス管42の高温端側から低圧配管12へ冷媒ガスが吸入される状態において、第1のパルス管42の高温端側と第2の吸入側バルブ22aとの間にフィルタを設けることができる。
また、第1のオリフィス51bは、第2の吐出側バルブ21aの吐出側と第8の結合点P8との間に設けられ、第1のオリフィス51cは、第8の結合点P8と第2の吸入側バルブ22aの吸入側との間に設けられる。従って、第2の吐出側バルブ21aから第1のパルス管42の高温端側へ流入する冷媒ガスは、第1のオリフィス51bで流量を制限され、第1のパルス管42の高温端側から第2の吸入側バルブ22aに流出する冷媒ガスは、第1のオリフィス51cで流量を制限される。
第6のセルフシール継手36は、第2のフィルタ23aの第1のパルス管42側と第1のパルス管42の高温端側との間に設けられる。本変形例では、第6のセルフシール継手36は、第2のフィルタ23aが収容されるバルブユニット20cと、フランジ/配管ユニット44cとの間に設けられる。
フランジ/配管ユニット44cは、第1の実施の形態と同じく第2のオリフィス52を有するが、第1の実施の形態と異なり第1のオリフィスを含まない。これは、第1の実施の形態の第1の変形例と同一である。
本変形例において、パルス管冷凍機100cの冷凍冷却を行う作用、フィルタが磨耗粉を除去する作用、及び冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用は、以下の点で第1の実施の形態と異なる。
まず、パルス管冷凍機の冷凍冷却を行う作用を、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
上記構成を有するパルス管冷凍機100cにおいて、第1の蓄冷管41の高温端側からの冷媒ガスの供給/回収に伴って、第1のパルス管42内で冷媒ガスが圧縮と膨張とを繰返し、断熱膨張で発生する冷熱を第1の蓄冷管41に蓄冷し、第1の蓄冷管41の低温端側が冷却されるのは、第1の実施の形態と同様である。
また、第1のオリフィス51b、51c、第2のオリフィス52、第1のバッファ60を用いて、第1のパルス管42の高温端側からも冷媒ガスを流入出させ、第1のパルス管42内の圧力変化と流速変化の位相差を大きくし、冷凍能力を向上させるのは、第1の実施の形態と同様である。
しかし、本実施の形態におけるパルス管冷凍機100cにおいて、第1のパルス管42の高温端は、バルブユニット20に収容された第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aを連通させる動作及び遮断させる動作を互いに逆の動作になるように繰り返すことにより、高圧配管11又は低圧配管12と切換え連通される。第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aを切替えるタイミングを、第1の吐出側バルブ21及び第1の吸入側バルブ22の切替えるタイミングとずらして行うことができるため、、第1の実施の形態と比べ、更に第1のパルス管42内の圧力変化と流速変化の位相差を大きくすることができ、パルス管冷凍機100cの冷凍能力を向上させることができる。第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aを切替えるタイミングは、第1の吐出側バルブ21及び第1の吸入側バルブ22の切替えるタイミングと、例えば1〜60°ずらすことができる。また、冷媒ガスとして、例えば0.5〜2.5MPaの圧力を有するヘリウム(He)ガスが用いられ、例えば2Hz程度の繰返し速度で冷媒ガスの圧縮・膨張を繰返すことができるのは、第1の実施の形態と同じであるが、第1のパルス管42の低温端側で、第1の実施の形態よりも低い温度である例えば40K程度の低温を得ることができる。
次に、フィルタが磨耗粉を除去する作用を説明する。
第1のフィルタ23が、第1の吐出側バルブ21及び第1の吸入側バルブ22で発生する磨耗粉を除去する作用は、第1の実施の形態と同一である。
一方、第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aも、第1の吐出側バルブ21及び第1の吸入側バルブ22と同様に、ロータリーバルブを用いるため、磨耗粉が発生する。第2の吐出側バルブ21aで発生した磨耗粉は、冷媒ガスの流れの方向に沿って移動し、第2の吐出側バルブ21aの吐出側から第1のパルス管42の高温端側、第1のパルス管42の低温端側、第1の蓄冷管41の低温端側を通って第1の蓄冷管41内に移動する。このとき、磨耗粉は、整流器45、46に堆積し、流路を詰まらせる可能性が増大する。また、磨耗粉は、第1の蓄冷管41内の蓄冷材の隙間に蓄積する可能性もあり、第1の実施の形態と同様に、パルス管冷凍機100cの冷凍能力が低下する。
ところが、第2の吐出側バルブ21aの吐出側と第1のパルス管42の高温端側との間に第2のフィルタ23aが設けられた場合、第2のフィルタ23aによって、磨耗粉は除去され、第1のパルス管42に磨耗粉が入ることはない。
なお、第2の吸入側バルブ22aで発生する磨耗粉は、冷媒ガスの流れる方向が逆のため、第1のパルス管42側に移動することはほとんどないが、一部逆方向に移動する場合があっても、第2のフィルタ23aによって磨耗粉は除去される。また、第2のフィルタ23aにおいて、両方向に冷媒ガスが流れるため、磨耗粉がフィルタを詰まらせる可能性は少ない。
次に、冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用を説明する。
パルス管冷凍機100cの保守作業は、パルス管冷凍機100cの運転を停止し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32及び第3のセルフシール継手33の結合を解除するのに加え、第6のセルフシール継手36の結合を解除し、圧縮機10及び膨張機40cからバルブユニット20cを分離する。このとき、第1の実施の形態と同様に、圧縮機10及び膨張機40cに大気や不純物を侵入させることなく、バルブユニット20cだけを分離することができる。
次に、バルブユニット20cを分解し、第1のフィルタ23、第2のフィルタ23a、及び第1のオリフィス51b、51cを取出し、新品の第1のフィルタ23、新品の第2のフィルタ23a、及び新品又は別途クリーニングが完了した第1のオリフィス51b、51cを装着し、バルブユニット20cを組立て、バルブユニット20c内を冷媒ガスで置換し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33及び第6のセルフシール継手36を結合させ、バルブユニット20cを圧縮機10及び膨張機40cに接続する。このときも、第1の実施の形態と同様に、圧縮機10及び膨張機40cに大気や不純物を侵入させることなく、バルブユニット20cを接続することができる。
また、第3のセルフシール継手33及び第6のセルフシール継手36を用いることによって、膨張機40cの温度を常温に昇温させる時間を要さずに第1のフィルタ23、第2のフィルタ23a、及び第1のオリフィス51b、51cの保守作業を行うことができる。また、第1のセルフシール継手31及び第2のセルフシール継手32を用いることによって、圧縮機10に不純物を混入させることなく第1のフィルタ23、第2のフィルタ23a、及び第1のオリフィス51b、51cの保守作業を行うことができる。
以上、本変形例に係るパルス管冷凍機によれば、磨耗粉を除去するフィルタ、及び磨耗粉が堆積しやすいオリフィスを、セルフシール継手を用いて圧縮機と膨張機との間に接続するため、パルス管冷凍機を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタ及びオリフィスの保守作業を行うことができる。
なお、本変形例において、第2のフィルタ23a、第1のオリフィス51b、51cは、第6のセルフシール継手36より圧縮機10側に配置されるのであれば、バルブユニット20cの外側に配設されるように構成されてもよい。
(第1の実施の形態の第4の変形例)
次に、図5を参照し、本発明の第1の実施の形態の第4の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図5は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第2のフィルタが第2の吐出側バルブだけに接続される点で、第1の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図5を参照するに、第1の実施の形態の第3の変形例において、第2のフィルタは、第2の吐出側バルブ及び第2の吸入側バルブに切換え連通されるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100dは、第2のフィルタ23aが、第2の吸入側バルブ22aには接続されず、第2の吐出側バルブ21aだけに接続される。
図5に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機100dは、バルブユニット20d、第6のセルフシール継手36、36a、フランジ/配管ユニット44d以外の構成は、第1の実施の形態の第3の変形例と同一である。
バルブユニット20dは、第1の実施の形態の第3の変形例と異なり、第1のオリフィス51b、51cを含まない。代わりに、フランジ/配管ユニット44dが、第1のオリフィス51b、51cを有する。また、本変形例において、第8の結合点P8、第1のオリフィス51b及び第1のオリフィス51cは、フランジ/配管ユニット44d内に配置される。
第6のセルフシール継手36は、第1の実施の形態の第3の変形例において1箇所であるのと異なり、第6のセルフシール継手36、36aの2箇所を有する。本変形例では、第6のセルフシール継手36は、第2のフィルタ23aの吐出側と第1のオリフィス51bの吸入側との間に設けられる。また、第6のセルフシール継手36aは、第2のオリフィス51cの吐出側と第2の吸入側バルブ22aの吸入側との間に設けられる。
本変形例において、パルス管冷凍機100dの冷凍冷却を行う作用、フィルタが磨耗粉を除去する作用、及び冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用は、第1の実施の形態の第3の変形例と同様である。
ただし、本変形例において、第2の吐出側バルブ21aの吐出側と第1のオリフィス51bの圧縮機10側との間に第2のフィルタ23aが設けられる。従って、第2の吐出側バルブ21aで発生した磨耗粉が第1のオリフィス51b及び整流器45、46に堆積し、流路を詰まらせる可能性を低減することができる。また、第1の実施の形態の第3の変形例において、第2のフィルタ23aを流れる冷媒ガスの方向は周期的に反転するのと相違し、本変形例において、第2のフィルタ23aを流れる冷媒ガスの方向は一定であるため、磨耗粉が第1のオリフィス51bに堆積し、配管を詰まらせる可能性が高い。従って、第2のフィルタ23aを設けることによる磨耗粉の除去の効果は、第1の実施の形態の第3の変形例に比べて大きい。
以上、本変形例に係るパルス管冷凍機によれば、磨耗粉を除去するフィルタ、及び磨耗粉が堆積しやすいオリフィスを、セルフシール継手を用いて圧縮機と膨張機との間に接続するため、パルス管冷凍機を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタ及びオリフィスの保守作業を行うことができる。
なお、本変形例において、第2のフィルタ23aは、第6のセルフシール継手36より圧縮機10側に配置されるのであれば、バルブユニット20dの外側に配設されるように構成されてもよい。
(第1の実施の形態の第5の変形例)
次に、図6を参照し、本発明の第1の実施の形態の第5の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図6は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、4バルブタイプ2段式パルス管冷凍機である点で、第1の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図6を参照するに、第1の実施の形態の第3の変形例において、パルス管冷凍機は蓄冷管及びパルス管を各々1段ずつ備えるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100eは、蓄冷管及びパルス管を各々2段ずつ備える。
図6に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機100eは、膨張機40e、バルブユニット20e、第7のセルフシール継手37以外の構成は、第1の実施の形態の第3の変形例と同一である。
膨張機40eは、第1の蓄冷管41、第2の蓄冷管41a、第1のパルス管42、第2のパルス管42a、低温容器43e、フランジ/配管ユニット44e、第2のオリフィス52、52bを有する。
第2の蓄冷管41aでは、第1の蓄冷管41と同様に、冷媒ガスであるヘリウムガスが断熱膨張を繰り返して発生する冷熱を蓄冷する。第2の蓄冷管41aは、高温端側が第1の蓄冷管41の低温端側に接続され、低温端側が第2のパルス管42aの低温端側に接続される。第2のパルス管42aは、第1のパルス管42と同様に、第2の蓄冷管41aを通して供給される冷媒ガスであるヘリウムガスが断熱膨張を繰り返して冷熱を発生する。第2のパルス管42aは、高温端側がフランジ/配管ユニット44eに接続され、低温端側が第2の蓄冷管41aの低温端側に接続される。
第2のパルス管42aは、第1のパルス管42と同様に、高温端、低温端に各々整流器45a、46aを有する。整流器45a、46aは、第1のパルス管42における整流器45、46と同様に、第2のパルス管42aにおける冷媒ガスの流れを安定化させるためのものである。
低温容器43eは、フランジ/配管ユニット44eに接続された第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、第2のパルス管42a、及び第1の蓄冷管41を介してフランジ/配管ユニット44eに接続された第2の蓄冷管41aを収容する。また、フランジ/配管ユニット44eは、第2のオリフィス52、52bを有する。更に、第1のバッファ60及び第2のバッファ60bは、フランジ/配管ユニット44eの第2のオリフィス52、52bに接続される。第1のバッファ60及び第2のバッファ60bは、各々第1のパルス管42、第2のパルス管42aにおける冷媒ガスの圧力変動と流速変動との位相差を制御する位相制御機構の機能を有する。
バルブユニット20cは、第1の実施の形態の第3の変形例と異なり、第3の吐出側バルブ21b、第3の吸入側バルブ22b、第3のフィルタ23b、第1のオリフィス51d、51eを有する。
第3の吐出側バルブ21bは、第1の吐出側バルブ21の吸入側と第1のセルフシール継手31との中間点である第6の結合点P6を介して圧縮機10の吐出側と結合し、圧縮機10の吐出側と第2のパルス管42aの高温端側とを連通又は遮断する。第3の吸入側バルブ22bは、第1の吸入側バルブ22の吐出側と第2のセルフシール継手32との中間点である第7の結合点P7を介して圧縮機10の吸入側と結合し、第2のパルス管42aの高温端側と圧縮機10の吸入側とを連通又は遮断する。第3のフィルタ23bは、第3の吐出側バルブ21bの吐出側と第1のパルス管42の高温端側との間に設けられる。
また、本変形例においては、第3の吸入側バルブ22bは、第3の吐出側バルブ21bの吐出側と第3のフィルタ23bとの中間点である第9の結合点P9を介して第3のフィルタ23bと結合するように設けられる。従って、第3のフィルタ23bは、第2のパルス管42aの高温端側と第3の吸入側バルブ22bの吸入側との間にも設けられる。このような配管の構造により、第3の吐出側バルブ21bが開き、第3の吸入側バルブ22bが閉じた状態、即ち、高圧配管11から第2のパルス管42aの高温端側へ冷媒ガスが吐出される状態において、第3の吐出側バルブ21bと第2のパルス管42aの高温端側との間にフィルタを設けることができる。また、第3の吐出側バルブ21bが閉じ、第3の吸入側バルブ22bが開いた状態、即ち、第2のパルス管42aの低温端側から低圧配管12へ冷媒ガスが吸入される状態において、第2のパルス管42aの高温端側と第3の吸入側バルブ22bとの間にフィルタを設けることができる。
また、第1のオリフィス51dは、第3の吐出側バルブ21bの吐出側と第9の結合点P9との間に設けられ、第1のオリフィス51eは、第9の結合点P9と第3の吸入側バルブ22bの吸入側との間に設けられる。従って、第3の吐出側バルブ21bから第2のパルス管42aの高温端側へ流入する冷媒ガスは、第1のオリフィス51dで流量を制限され、第2のパルス管42aの高温端側から第3の吸入側バルブ22bに流出する冷媒ガスは、第1のオリフィス51eで流量を制限される。
フランジ/配管ユニット44eにおいて、第2のオリフィス52bは、第3のフィルタ23bと第2のパルス管42aの高温端側との中間点である第10の結合点P10と、第2のバッファ60bとの間に設けられる。従って、第3のフィルタ23bから第2のパルス管42aの高温端側へ流入出する冷媒ガスの一部は、第2のオリフィス52bで流量を制限され、第2のバッファ60bへ流入出する。
第7のセルフシール継手37は、第3のフィルタ23bの第2のパルス管42a側と第2のパルス管42aの高温端側との間に設けられる。本変形例では、第7のセルフシール継手37は、第3のフィルタ23bが収容されるバルブユニット20eと、フランジ/配管ユニット44eとの間に設けられる。
本変形例において、パルス管冷凍機100eの冷凍冷却を行う作用、フィルタが磨耗粉を除去する作用、及び冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用は、以下の点で第1の実施の形態の第3の変形例と異なる。
まず、パルス管冷凍機の冷凍冷却を行う作用を、第1の実施の形態の第3の変形例と異なる点を中心に説明する。
上記構成を有するパルス管冷凍機100eにおいて、第1の蓄冷管41の高温端側からの冷媒ガスの供給/回収に伴って、第1のパルス管42内で冷媒ガスが断熱膨張で発生する冷熱を第1の蓄冷管41に蓄冷し、第1の蓄冷管41の低温端側が冷却されること、また、第1のオリフィス51b、51c、第2のオリフィス52、第1のバッファ60、第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aを用いて、第1のパルス管42内の圧力変化と流速変化の位相差を大きくし、冷凍能力を向上させることができることは、第1の実施の形態の第3の変形例と同様である。その結果、第1の蓄冷管41の低温端側で、例えば40K程度の低温を得ることができる。
更に、本変形例では、2段式パルス管冷凍機であるため、例えば40K程度の低温に到達した第1の蓄冷管41の低温端側に接続された第2の蓄冷管41aの高温端側から冷媒ガスを供給/回収し、第2のパルス管42a内で冷媒ガスが断熱膨張で発生する冷熱を第2の蓄冷管41aに蓄冷し、第2の蓄冷管41aの低温端側を冷却する。また、第1の実施の形態の第3の変形例と同様に、第1のオリフィス51d、51e、第2のオリフィス52b、第2のバッファ60b、第3の吐出側バルブ21b及び第3の吸入側バルブ22bを用いて、第2のパルス管42a内の圧力変化と流速変化の位相差を大きくし、冷媒ガスの圧縮・膨張が繰り返されるときの冷凍機が冷熱を発生する仕事量が大きくし、冷凍能力を向上させることができる。その結果、第2の蓄冷管41aの低温端側で、例えば4K程度の低温を得ることができる。
次に、フィルタが磨耗粉を除去する作用を、第1の実施の形態の第3の変形例と異なる点を中心に説明する。
第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aが、第1の吐出側バルブ21、第1の吸入側バルブ22、第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aで発生する磨耗粉を除去する作用は、第1の実施の形態の第3の変形例と同一である。
一方、第3の吐出側バルブ21bの吐出側と第2のパルス管42aの高温端側との間に第3のフィルタ23bが設けられ、第3のフィルタ23bによって、磨耗粉は除去され、第2のパルス管42aに磨耗粉が入ることはない。
なお、第3の吸入側バルブ22bで発生する磨耗粉は、冷媒ガスの流れる方向が逆のため、第2のパルス管42a側に移動することはほとんどないが、一部逆方向に移動する場合があっても、第3のフィルタ23bによって磨耗粉は除去される。また、第3のフィルタ23bにおいて、両方向に冷媒ガスが流れるため、磨耗粉がフィルタを詰まらせる恐れは少ない。
次に、冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用を、第1の実施の形態の第3の変形例と異なる点を中心に説明する。
パルス管冷凍機100eの保守作業は、パルス管冷凍機100eの運転を停止し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33、第6のセルフシール継手36、の結合を解除するのに加え、第7のセルフシール継手37の結合を解除し、圧縮機10及び膨張機40eからバルブユニット20eを分離する。このとき、第1の実施の形態の第3の変形例と同様に、圧縮機10及び膨張機40eに大気や不純物を侵入させることなく、バルブユニット20eだけを分離することができる。
次に、バルブユニット20eを分解し、第1のフィルタ23、第2のフィルタ23a、第3のフィルタ23b、及び第1のオリフィス51b、51c、51d、51eを取出し、新品又はクリーニングが完了した部品と交換し、バルブユニット20eを組立て、バルブユニット20e内を冷媒ガスで置換し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33、第6のセルフシール継手36及び第7のセルフシール継手37を結合させ、バルブユニット20eを圧縮機10及び膨張機40eに接続する。このときも、第1の実施の形態の第3の変形例と同様に、圧縮機10及び膨張機40eに大気や不純物を侵入させることなく、バルブユニット20eを接続することができる。
また、膨張機40eの温度を常温に昇温させる時間を要さず、圧縮機10に不純物を混入させることなく、第1のフィルタ23、第2のフィルタ23a、第3のフィルタ23b、及び第1のオリフィス51b、51c、51d、51eの保守作業を行うことができることは、第1の実施の形態の第3の変形例と同様である。
以上、本変形例に係るパルス管冷凍機によれば、2段式パルス管冷凍機においても、磨耗粉を除去するフィルタ、及び磨耗粉が堆積しやすいオリフィスを、セルフシール継手を用いて圧縮機と膨張機との間に接続するため、パルス管冷凍機を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタ及びオリフィスの保守作業を行うことができる。
なお、本変形例において、第3のフィルタ23b、第1のオリフィス51d、51eは、第7のセルフシール継手37より圧縮機10側に配置されるのであれば、バルブユニット20eの外側に配設されるように構成されてもよい。
(第1の実施の形態の第6の変形例)
次に、図7を参照し、本発明の第1の実施の形態の第6の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図7は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタがセルフシール継手を用いてバルブユニットと分離可能に接続される点で、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図7を参照するに、第1の実施の形態において、第1のフィルタは、バルブユニットからセルフシール継手を用いて分離することができないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100fは、第1のフィルタ23が、バルブユニット20fの外に設けられ、第8のセルフシール継手38を用いてバルブユニット20fから分離可能に接続される。
図7に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機100fは、バルブユニット20f、第8のセルフシール継手38以外の構成は、第1の実施の形態と同一である。
バルブユニット20fは、第1の実施の形態と異なり、内部に第1のフィルタ23を含まない。第1のフィルタ23は、バルブユニット20fの外部に配置される。
第8のセルフシール継手38は、第1の結合点P1と第1のフィルタ23の圧縮機10側との間に設けられる。本変形例では、第8のセルフシール継手38は、バルブユニット20fと、第1のフィルタ23の圧縮機10側との間に設けられる。
本変形例において、パルス管冷凍機100fの冷凍冷却を行う作用及びフィルタが磨耗粉を除去する作用は、第1の実施の形態と同一である。しかし、冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用は、以下の点で第1の実施の形態と異なる。
パルス管冷凍機100fの保守作業は、パルス管冷凍機100fの運転を停止し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、及び第3のセルフシール継手33の結合を解除するのに加え、第8のセルフシール継手38の結合を解除し、圧縮機10及び膨張機40fからバルブユニット20f及び第1のフィルタ23を独立して分離する。その後、バルブユニット20fを分解することなく、第1のフィルタ23だけを新品に交換し、第1のフィルタ23内を冷媒ガスで置換し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33及び第8のセルフシール継手38を結合させ、バルブユニット20f及び第1のフィルタ23を圧縮機10及び膨張機40fに接続する。
従って、第1のフィルタ23を単独で分離することにより、バルブユニット20fの分解、組立、ガス置換の作業が不要となるため、更にフィルタの保守作業の時間を短縮することができる。
なお、本変形例において、第1のフィルタ23は、第8のセルフシール継手38とともにバルブユニット20fの内側に配設されるように構成されてもよい。
(第1の実施の形態の第7の変形例)
次に、図8を参照し、本発明の第1の実施の形態の第7の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図8は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタ、第1のオリフィス及び第2のオリフィスがセルフシール継手を用いてバルブユニットと分離可能に接続される点で、第1の実施の形態の第2の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図8を参照するに、第1の実施の形態の第2の変形例において、第1のフィルタ、第1のオリフィス及び第2のオリフィスは、バルブユニットからセルフシール継手を用いて分離することができないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100gは、第1のフィルタ23、第1のオリフィス51a及び第2のオリフィス52aが、バルブユニット20gの外に設けられ、第8のセルフシール継手38を用いてバルブユニット20gから分離可能に接続される。
図8に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機100gは、バルブユニット20g、第8のセルフシール継手38以外の構成は、第1の実施の形態の第2の変形例と同一である。
バルブユニット20gは、第1の実施の形態の第2の変形例と異なり、内部に第1のフィルタ23、第1のオリフィス51a及び第2のオリフィス52aを含まない。第1のフィルタ23、第1のオリフィス51a及び第2のオリフィス52aは、バルブユニット20gの外部に配置される。
第8のセルフシール継手38は、第1の結合点P1と第1のフィルタ23の圧縮機10側との間であって、バルブユニット20gと第1のフィルタ23の圧縮機10側との間に設けられるのは、第1の実施の形態の第6の変形例と同一である。
本変形例において、パルス管冷凍機100gの冷凍冷却を行う作用及びフィルタが磨耗粉を除去する作用は、第1の実施の形態の第2の変形例と同一である。しかし、冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用は、以下の点で第1の実施の形態の第2の変形例と異なる。
パルス管冷凍機100gの保守作業は、パルス管冷凍機100gの運転を停止し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33、第4のセルフシール継手34及び第5のセルフシール継手35の結合を解除するのに加え、第8のセルフシール継手38の結合を解除し、圧縮機10及び膨張機40gからバルブユニット20g及び第1のフィルタ23、第1のオリフィス51a及び第2のオリフィス52aを独立して分離する。その後、バルブユニット20を分解することなく、第1のフィルタ23、第1のオリフィス51a及び第2のオリフィス52aを新品に交換し、冷媒ガスで置換し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33、第4のセルフシール継手34、第5のセルフシール継手35及び第8のセルフシール継手38を結合させ、バルブユニット20gを圧縮機10及び膨張機40gに接続する。
従って、第1のフィルタ23、第1のオリフィス51a及び第2のオリフィス52aを単独で分離することにより、バルブユニット20gの分解、組立、ガス置換の作業が不要となるため、更にフィルタの保守作業の時間を短縮することができる。
なお、本変形例において、第1のフィルタ23、第1のオリフィス51a及び第2のオリフィス52aは、第8のセルフシール継手38とともにバルブユニット20gの内側に配設されるように構成されてもよい。
(第1の実施の形態の第8の変形例)
次に、図9を参照し、本発明の第1の実施の形態の第8の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図9は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタ及び第2のフィルタがセルフシール継手を用いてバルブユニットと分離可能に接続される点で、第1の実施の形態の第4の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図9を参照するに、第1の実施の形態の第4の変形例において、第1のフィルタ及び第2のフィルタは、バルブユニットからセルフシール継手を用いて分離することができないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機100hは、第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aが、バルブユニット20hの外に設けられ、第8のセルフシール継手38を用いてバルブユニット20hから分離可能に接続される。
図7に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機100hは、バルブユニット20h、第8のセルフシール継手38及び第9のセルフシール継手39以外の構成は、第1の実施の形態の第4の変形例と同一である。
バルブユニット20hは、第1の実施の形態と異なり、内部に第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aを含まない。第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aは、バルブユニット20hの外部に配置される。
第8のセルフシール継手38は、第1の結合点P1と第1のフィルタ23の圧縮機10側との間であって、バルブユニット20hと第1のフィルタ23の圧縮機10側との間に設けられるのは、第1の実施の形態の第6の変形例と同一である。また、第9のセルフシール継手39は、第2の吐出側バルブ21aの吐出側と第2のフィルタ23aの吸入側との間に設けられる。
本変形例において、パルス管冷凍機100hの冷凍冷却を行う作用及びフィルタが磨耗粉を除去する作用は、第1の実施の形態の第4の変形例と同一である。しかし、冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用は、以下の点で第1の実施の形態の第4の変形例と異なる。
パルス管冷凍機100hの保守作業は、パルス管冷凍機100hの運転を停止し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33及び第6のセルフシール継手36、36aの結合を解除するのに加え、第8のセルフシール継手38及び第9のセルフシール継手39の結合を解除し、圧縮機10及び膨張機40hからバルブユニット20h、第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aを独立して分離する。その後、バルブユニット20hを分解することなく、第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aを新品に交換し、冷媒ガスで置換し、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33、第6のセルフシール継手36、36a、第8のセルフシール継手38及び第9のセルフシール継手39を結合させ、バルブユニット20hを圧縮機10及び膨張機40hに接続する。
従って、第1のフィルタ23、第1のオリフィス51a及び第2のオリフィス52aを単独で分離することにより、バルブユニット20hの分解、組立、ガス置換の作業が不要となるため、更にフィルタの保守作業の時間を短縮することができる。
なお、本実施の形態において、第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aは、第8のセルフシール継手38及び第9のセルフシール継手39とともにバルブユニット20hの内側に配設されるように構成されてもよい。
(第2の実施の形態)
図10を参照し、本発明の第2の実施の形態に係る蓄冷型冷凍機を説明する。
図10は、本実施の形態に係る蓄冷型冷凍機の構成を模式的に示す図である。
図10に示されるように、本実施の形態に係る蓄冷型冷凍機110は、圧縮機10、バルブユニット20、膨張機70を有する。蓄冷型冷凍機110は、1段式GM冷凍機である。
圧縮機10は、第1の実施の形態と同一である。即ち、吐出側に高圧配管11、吸入側に低圧配管12を有し、低圧配管12を通して膨張機70から冷媒ガスを回収し、圧縮した後、冷媒ガスを高圧配管11を通して膨張機70へ供給する。
バルブユニット20は、第1の実施の形態と同一である。即ち、圧縮機10の吐出側と蓄冷管71の高温端側とを連通又は遮断する吐出側バルブ21、吐出側バルブ21の吐出側と蓄冷管71の高温端側との間に設けられた第1のフィルタ23、吐出側バルブ21の吐出側と第1のフィルタ23との中間点である結合点P1を介して第1のフィルタ23と結合し、蓄冷管71の高温端側と圧縮機10の吸入側とを連通又は遮断する吸入側バルブ22と、を有し、圧縮機10と膨張機40との間に接続され、高圧配管11、低圧配管12を交互に膨張機70に連通させる。
膨張機70は、蓄冷管71、シリンダ72、低温容器73、フランジ/動力室ユニット74を有する。
蓄冷管71は、冷媒ガスであるヘリウムガスが断熱膨張を繰り返して発生する冷熱を蓄冷すると共に、GM冷凍機用の蓄冷管であるため、ディスプレーサとして機能する。蓄冷管71は、高温端側が連結部材75を用いてフランジ/配管ユニット74のモータ76に接続され、シリンダ72に挿入される。
シリンダ72は、高温端側がフランジ/動力室ユニット74に接続され、低温容器73に収容される。シリンダ72は、冷媒ガスを断熱膨張させるためのものであり、シリンダ72の高温端側と蓄冷管71の高温端側との間に第1の膨張空間77を形成し、シリンダ72の低温端側と蓄冷管71の低温端側との間に第2の膨張空間78を形成する。第1の膨張空間77は、蓄冷管71の内部を介して第2の膨張空間78と連通される。また、第1の膨張空間77は、フランジ/動力室ユニット74内の配管を通して第3のフィルタ23と接続される。
第1のセルフシール継手31は、圧縮機10の吐出側と吐出側バルブ21の吸入側との間に設けられる。本実施の形態では、第1のセルフシール継手31は、圧縮機10の吐出側である高圧配管11と、吐出側バルブ21が収容されるバルブユニット20とが接続される位置に設けられる。
第2のセルフシール継手32は、吸入側バルブ22の吐出側と圧縮機10の吸入側との間に設けられる。本実施の形態では、第2のセルフシール継手32は、吸入側バルブ22が収容されるバルブユニット20と、圧縮機10の吸入側である低圧配管12とが接続される位置に設けられる。
第3のセルフシール継手33は、第1のフィルタ23の蓄冷管71側と、蓄冷管71の高温端側との間に設けられる。本実施の形態では、第3のセルフシール継手33は、第1のフィルタ23が収容されるバルブユニット20と、フランジ/動力室ユニット74との間に設けられる。
次に、蓄冷型冷凍機110の冷凍冷却を行う作用、フィルタが磨耗粉を除去する作用、及び冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用、を説明する。
まず、蓄冷型冷凍機110の冷凍冷却を行う作用を説明する。
上記構成を有する蓄冷型冷凍機110は、バルブユニット20に収容された吐出側バルブ21及び吸入側バルブ22を連通させる動作及び遮断させる動作を、互いに逆の動作になるように繰り返す。すると、第1の膨張空間77、第2の膨張空間78は、高圧配管11又は低圧配管12と切換え連通され、圧力変化が発生する。また、モータ76を用い、連結部材75を介して蓄冷管71を上下動させる。すると、第1の膨張空間77、第2の膨張空間78において体積変化が発生する。その結果、第1の膨張空間77、第2の膨張空間78において冷媒ガスの断熱膨張が発生し、その際に発生する冷熱を蓄冷管71に蓄冷することにより、蓄冷管71の低温端側は冷却される。
また、フィルタが磨耗粉を除去する作用、冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用は、第1の実施の形態と同様である。即ち、膨張機70の温度を常温に昇温させる時間を要さず、圧縮機10に不純物を混入させることなく、第1のフィルタ23の保守作業を行うことができる。
以上、本実施の形態に係る蓄冷型冷凍機によれば、バルブで発生する磨耗粉を除去するフィルタを、セルフシール継手を用いて圧縮機と膨張機との間に接続するため、パルス管冷凍機の場合と同様に、蓄冷型冷凍機を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタの保守作業を行うことができる。
なお、本実施の形態においても、第1のフィルタ23は、第3のセルフシール継手33より圧縮機10側に配置されるのであれば、バルブユニット20の外側に配設されるように構成されてもよい。
(第3の実施の形態)
次に、図11を参照し、本発明の第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機を説明する。
図11は、本実施の形態に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本実施の形態に係るパルス管冷凍機は、第1のバッファがバルブユニットに格納される点で、第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図11を参照するに、第1の実施の形態において、第1のバッファはパルス管冷凍機のバルブユニットを含めた第1のバッファ以外の部分と分離されるのと相違し、本実施の形態に係るパルス管冷凍機300は、第1のバッファがバルブユニットに格納され、一体化される。
パルス管冷凍機300は、1段式パルス管冷凍機であり、圧縮機10、バルブユニット120、膨張機40を有する。
圧縮機10は、第1の実施の形態と同一である。即ち、吐出側に高圧配管11、吸入側に低圧配管12を有し、低圧配管12を通して膨張機40から冷媒ガスを回収し、圧縮した後、冷媒ガスを高圧配管11を通して膨張機40へ供給する。
また、膨張機40も、第1の実施の形態と同一である。即ち、第1の蓄冷管41、第1のパルス管42、低温容器43、フランジ/配管ユニット44、第1のオリフィス51、第2のオリフィス52を有する。
一方、バルブユニット120は、第1の実施の形態と異なる。即ち、圧縮機10の吐出側と第1の蓄冷管41の高温端側とを連通又は遮断する第1の吐出側バルブ21、第1の吐出側バルブ21の吐出側と第1の蓄冷管41の高温端側との間に設けられた第1のフィルタ23、吐出側バルブ21の吐出側と第1のフィルタ23との中間点である第1の結合点P1を介して第1のフィルタ23と結合し、第1の蓄冷管41の高温端側と圧縮機10の吸入側とを連通又は遮断する吸入側バルブ22を有するのは第1の実施の形態と同一であるが、それらに加え、第1のパルス管42との間で冷媒ガスを流入出させ、第1のパルス管42における冷媒ガスの圧力変動と流速変動との位相差を制御するための第1のバッファ60を有する。
バルブユニット120は、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33及び第5のセルフシール継手35の4つのセルフシール継手を用い、圧縮機10及び膨張機40から分離可能に接続される。第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33を有するのは、第1の実施の形態と同一である。また、バルブユニット120に格納された第1のバッファ60は、第5のセルフシール継手35を介して分離可能にフランジ/配管ユニット44に接続される。
本実施の形態におけるパルス管冷凍機300の冷凍冷却を行う作用、第1のフィルタ23が磨耗粉を除去する作用は、及び冷凍機を昇温せずにフィルタの保守作業を行うことができる作用は、第1の実施の形態と同様である。
それに加え、本実施の形態に係るパルス管冷凍機300は、第1のバッファ60がバルブユニット120に格納されて一体となる構造を有する。第1のバッファ60の体積は、特に限定されるものではないが、例えば0.5〜1.0Lとすることができる。従って、第1のバッファ60が膨張機40のフランジ/配管ユニット44と一体化される構造に比べ、膨張機40を小型化、特に低背化することができるという効果を有する。また、第1のバッファと膨張機が分離される第1の実施の形態に係るパルス管冷凍機に比べ、本実施の形態に係るパルス管冷凍機300は、その設置面積を小さくするという効果を有する。
具体的には、第1のバッファ60が第1の実施の形態におけるバルブユニット20と分離されて設置される場合、設置面積が300mm×150mmの第1のバッファ60と、設置面積が300mm×150mmのバルブユニット20が並べて設置されるため、合計で600mm×150mmの設置面積が必要であるが、第1のバッファ60がバルブユニット120の上方に積層されるような構成で格納される場合、300mm×150mmの設置面積だけで済み、設置面積を小さくするという効果を有する。
以上、本実施の形態に係るパルス管冷凍機によれば、パルス管冷凍機の温度を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタの保守作業を行うことができると共に、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第1の変形例)
次に、図12を参照し、本発明の第3の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図12は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、4バルブタイプ1段式パルス管冷凍機である点で、第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図12を参照するに、第3の実施の形態において、第1のパルス管の高温端側は、第1の吐出側バルブ及び第1の吸入側バルブに接続されるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300aは、第1のパルス管42の高温端側が、第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aと接続される。
即ち、本変形例に係るパルス管冷凍機300aは、第1の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機100cにおいて、第1のバッファをバルブユニットに格納した構成に相当する。従って、本変形例におけるバルブユニット120aは、第1の実施の形態の第3の変形例におけるバルブユニット20cに第1のバッファ60を格納して一体化した構造を有し、第1のバッファ60は、バルブユニット120aと膨張機44cとの間に設けられた第5のセルフシール継手35を介して分離可能にフランジ/配管ユニット44に接続される。
なお、本変形例に係るパルス管冷凍機300aを構成する膨張機は、第1の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機100cを構成する膨張機40cと同一である。
本変形例に係るパルス管冷凍機300aにおいても、第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機300における場合と同様に、第1のバッファ60がバルブユニット120aに格納されて一体となる構造を有するため、パルス管冷凍機の温度を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタの保守作業を行うことができると共に、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第2の変形例)
次に、図13を参照し、本発明の第3の実施の形態の第2の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図13は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第2のフィルタが第2の吐出側バルブだけに接続される点で、第3の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図13を参照するに、第3の実施の形態の第1の変形例において、第2のフィルタは、第2の吐出側バルブ及び第2の吸入側バルブに切換え連通されるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300bは、第2のフィルタ23aが、第2の吸入側バルブ22aには接続されず、第2の吐出側バルブ21aだけに接続される。
即ち、本変形例に係るパルス管冷凍機300bは、第1の実施の形態の第4の変形例に係るパルス管冷凍機100dにおいて、第1のバッファをバルブユニットに格納した構成に相当する。従って、本変形例におけるバルブユニット120bは、第1の実施の形態の第4の変形例におけるバルブユニット20dに第1のバッファ60を格納して一体化した構造を有し、第1のバッファ60は、バルブユニット120bと膨張機44dとの間に設けられた第5のセルフシール継手35を介して分離可能にフランジ/配管ユニット44に接続される。
なお、本変形例に係るパルス管冷凍機300bを構成する膨張機は、第1の実施の形態の第4の変形例に係るパルス管冷凍機100dを構成する膨張機40dと同一である。
本変形例に係るパルス管冷凍機300bにおいても、第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機300における場合と同様に、第1のバッファ60がバルブユニット120bに格納されて一体となる構造を有するため、パルス管冷凍機の温度を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタの保守作業を行うことができると共に、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第3の変形例)
次に、図14を参照し、本発明の第3の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図14は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第3の結合点がバルブユニットの内部にある点で、第3の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図14を参照するに、第3の実施の形態の第1の変形例において、第3の結合点がフランジ/配管ユニット44の内部にあるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300cは、第3の結合点P3がバルブユニット120cの内部にある。
具体的には、第1のバッファ60は、第2の吐出側バルブ21aの吐出側と第2のフィルタ23aとの中間点である第3の結合点P3で結合して設けられ、第3の結合点P3と第1のバッファ60との間に設けられる第2のオリフィス52と共に、バルブユニット120cの内部に格納される。
なお、本変形例に係るパルス管冷凍機300cを構成する膨張機は、第1の実施の形態の第2の変形例に係るパルス管冷凍機100bを構成する膨張機40bと同一である。
本変形例に係るパルス管冷凍機300cにおいても、第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機300における場合と同様に、第1のバッファ60がバルブユニット120cに格納されて一体となる構造を有するため、パルス管冷凍機の温度を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタの保守作業を行うことができると共に、パルス管冷凍機を小型化することができる。
なお、本変形例において、第3の結合点P3は、第8の結合点P8と第2のフィルタ23aの圧縮機10側との間にあるが、第2のフィルタ23aの第1のパルス管42の高温端側と第6のセルフシール継手36の圧縮機10側との間にあってもよく、その場合にも、第1のバッファを第3の結合点で結合させることができる。
(第3の実施の形態の第4の変形例)
次に、図15を参照し、本発明の第3の実施の形態の第4の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図15は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、4バルブタイプ2段式パルス管冷凍機である点で、第3の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図15を参照するに、第3の実施の形態の第3の変形例において、パルス管冷凍機は蓄冷管及びパルス管を各々1段ずつ備えるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300dは、蓄冷管及びパルス管を各々2段ずつ備える。
具体的には、第1のバッファ60は、第2の吐出側バルブ21aの吐出側と第2のフィルタ23aとの中間点である第3の結合点P3で結合して設けられ、第3の結合点P3と第1のバッファ60との間に設けられる第2のオリフィス52と共に、バルブユニット120dの内部に格納される。
本変形例に係るパルス管冷凍機300dにおいても、第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機300における場合と同様に、第1のバッファ60がバルブユニット120dに格納されて一体となる構造を有するため、パルス管冷凍機の温度を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタの保守作業を行うことができると共に、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第5の変形例)
次に、図16を参照し、本発明の第3の実施の形態の第5の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図16は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第2のバッファもバルブユニットに格納される点で、第3の実施の形態の第4の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図16を参照するに、第3の実施の形態の第4の変形例において、第2のパルス管に対応する第2のバッファはバルブユニットの外部にあるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300eにおいて、第2のパルス管42aに対応する第2のバッファ60bはバルブユニット120eに格納される。
具体的には、第1のバッファ60は、第2の吐出側バルブ21aの吐出側と第2のフィルタ23aとの中間点である第3の結合点P3で結合して設けられ、第3の結合点P3と第1のバッファ60との間に設けられる第2のオリフィス52と共に、バルブユニット120dの内部に格納される。同様に、第2のバッファ60bは、第3の吐出側バルブ21bの吐出側と第3のフィルタ23bとの中間点である第10の結合点P10で結合して設けられ、第10の結合点P10と第2のバッファ60bとの間に設けられる第2のオリフィス52bと共に、バルブユニット120eの内部に格納される。
本変形例に係るパルス管冷凍機300eにおいては、第1のバッファ60が第2のバッファ60bと共にバルブユニット120eに格納されて一体となる構造を有するため、パルス管冷凍機の温度を常温まで昇温する昇温作業、ガスを置換するガス置換作業を行うことなく、フィルタの保守作業を行うことができると共に、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第6の変形例)
次に、図17を参照し、本発明の第3の実施の形態の第6の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図17は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタがセルフシール継手を用いてバルブユニットと分離可能に接続される点で、第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図17を参照するに、第3の実施の形態において、第1のフィルタは、バルブユニットからセルフシール継手を用いて分離することができないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300fは、第1のフィルタ23が、バルブユニット120fの外に設けられ、第8のセルフシール継手38を用いてバルブユニット120fから分離可能に接続される。
本変形例に係るパルス管冷凍機300fは、バルブユニット120f、第8のセルフシール継手38以外の構成は、第3の実施の形態と同一である。
バルブユニット120fは、第3の実施の形態と異なり、内部に第1のフィルタ23を含まない。第1のフィルタ23は、バルブユニット120fの外部に配置される。
第8のセルフシール継手38は、第1の結合点P1と第1のフィルタ23の圧縮機10側との間に設けられる。本変形例では、第8のセルフシール継手38は、バルブユニット120fと、第1のフィルタ23の圧縮機10側との間に設けられる。
本変形例に係るパルス管冷凍機300fにおいては、第1のフィルタ23を単独で分離することにより、バルブユニット120fの分解、組立、ガス置換の作業が不要となるため、更にフィルタの保守作業の時間を短縮することができると共に、第1のバッファ60をバルブユニット120fに格納することにより、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第7の変形例)
次に、図18を参照し、本発明の第3の実施の形態の第7の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図18は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタ及び第2のフィルタがセルフシール継手を用いてバルブユニットと分離可能に接続される点で、第3の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図18を参照するに、第3の実施の形態の第1の変形例において、第1のフィルタ及び第2のフィルタはバルブユニットに格納されるのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300gは、第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aが、バルブユニット120gの外部に設けられ、第8のセルフシール継手38及び第9のセルフシール継手39を用いてバルブユニット120gから分離可能に接続される。
図18に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機300gは、バルブユニット120g、第8のセルフシール継手38及び第9のセルフシール継手39以外の構成は、第3の実施の形態の第1の変形例と同一である。
バルブユニット120gは、第3の実施の形態の第1の変形例と異なり、内部に第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aを含まない。第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aは、バルブユニット120gの外部に配置される。
第8のセルフシール継手38は、第1の結合点P1と第1のフィルタ23の圧縮機10側との間であって、バルブユニット120gと第1のフィルタ23の圧縮機10側との間に設けられるのは、第3の実施の形態の第6の変形例と同一である。また、第9のセルフシール継手39は、第8の結合点P8と第2のフィルタ23aの圧縮機10側との間に設けられる。
本変形例に係るパルス管冷凍機300gにおいては、第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aを単独で分離することにより、バルブユニット120gの分解、組立、ガス置換の作業が不要となるため、更にフィルタの保守作業の時間を短縮することができると共に、第1のバッファ60をバルブユニット120gに格納することにより、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第8の変形例)
次に、図19を参照し、本発明の第3の実施の形態の第8の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図19は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタ及び第2のフィルタがセルフシール継手を用いてバルブユニットと分離可能に接続される点で、第3の実施の形態の第2の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図19を参照するに、第3の実施の形態の第2の変形例において、第1のフィルタ及び第2のフィルタは、バルブユニットからセルフシール継手を用いて分離することができないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300hは、第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aが、バルブユニット120hの外部に設けられ、第8のセルフシール継手38及び第9のセルフシール継手39を用いてバルブユニット120hから分離可能に接続される。
図19に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機300hは、バルブユニット120h、第8のセルフシール継手38及び第9のセルフシール継手39以外の構成は、第3の実施の形態の第2の変形例と同一である。
バルブユニット120hは、第3の実施の形態の第2の変形例と異なり、内部に第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aを含まない。第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aは、バルブユニット120hの外部に設けられる。
第8のセルフシール継手38は、第1の結合点P1と第1のフィルタ23の圧縮機10側との間であって、バルブユニット120hと第1のフィルタ23の圧縮機10側との間に設けられるのは、第3の実施の形態の第6の変形例と同一である。また、第9のセルフシール継手39は、第3の実施の形態の第7の変形例と同様に、第2の吐出側バルブ21aの吐出側と第2のフィルタ23aの吸入側との間に設けられる。
本変形例に係るパルス管冷凍機300hにおいては、第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aを単独で分離することにより、バルブユニット120hの分解、組立、ガス置換の作業が不要となるため、更にフィルタの保守作業の時間を短縮することができると共に、第1のバッファ60をバルブユニット120hに格納することにより、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第9の変形例)
次に、図20を参照し、本発明の第3の実施の形態の第9の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図20は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタ及び第2のフィルタがセルフシール継手を用いてバルブユニットと分離可能に接続される点で、第3の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図20を参照するに、第3の実施の形態の第3の変形例において、第1のフィルタ及び第2のフィルタは、バルブユニットからセルフシール継手を用いて分離することができないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300iは、第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aが、バルブユニット120iの外部に設けられ、第8のセルフシール継手38及び第9のセルフシール継手39を用いてバルブユニット120iから分離可能に接続される。
図20に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機300iは、バルブユニット120i、第8のセルフシール継手38及び第9のセルフシール継手39以外の構成は、第3の実施の形態の第3の変形例と同一である。
バルブユニット120iは、第3の実施の形態の第3の変形例と異なり、内部に第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aを含まない。第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aは、バルブユニット120iの外部に設けられる。
第8のセルフシール継手38は、第1の結合点P1と第1のフィルタ23の圧縮機10側との間であって、バルブユニット120iと第1のフィルタ23の圧縮機10側との間に設けられるのは、第3の実施の形態の第6の変形例と同一である。また、第9のセルフシール継手39は、第3の結合点P3と第2のフィルタ23aの吸入側との間に設けられる。
本変形例に係るパルス管冷凍機300iにおいては、第1のフィルタ23及び第2のフィルタ23aを単独で分離することにより、バルブユニット120iの分解、組立、ガス置換の作業が不要となるため、更にフィルタの保守作業の時間を短縮することができると共に、第1のバッファ60をバルブユニット120iに格納することにより、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第10の変形例)
次に、図21を参照し、本発明の第3の実施の形態の第10の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図21は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタ、第2のフィルタ及び第3のフィルタがセルフシール継手を用いてバルブユニットと分離可能に接続される点で、第3の実施の形態の第4の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図21を参照するに、第3の実施の形態の第4の変形例において、第1のフィルタ、第2のフィルタ及び第3のフィルタは、バルブユニットからセルフシール継手を用いて分離することができないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300jは、第1のフィルタ23、第2のフィルタ23a及び第3のフィルタ23bが、バルブユニット120jの外部に設けられ、第8のセルフシール継手38、第9のセルフシール継手39及び第10のセルフシール継手39aを用いてバルブユニット120jから分離可能に接続される。
図21に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機300jは、第8のセルフシール継手38、第9のセルフシール継手39及び第10のセルフシール継手39a以外の構成は、第3の実施の形態の第4の変形例と同一である。
バルブユニット120jは、第3の実施の形態の第4の変形例と異なり、内部に第8のセルフシール継手38、第9のセルフシール継手39及び第10のセルフシール継手39aを含まない。第8のセルフシール継手38、第9のセルフシール継手39及び第10のセルフシール継手39aは、バルブユニット120iの外部に設けられる。
第8のセルフシール継手38は、第1の結合点P1と第1のフィルタ23の圧縮機10側との間であって、バルブユニット120jと第1のフィルタ23の圧縮機10側との間に設けられるのは、第3の実施の形態の第6の変形例と同一である。また、第9のセルフシール継手39は、第3の結合点P3と第2のフィルタ23aの圧縮機10側との間に設けられる。更に、第10のセルフシール継手39aは、第9の結合点P9と第3のフィルタ23bの圧縮機10側との間に設けられる。
本変形例に係るパルス管冷凍機300jにおいては、第1のフィルタ23、第2のフィルタ23a及び第3のフィルタ23bを単独で分離することにより、バルブユニット120jの分解、組立、ガス置換の作業が不要となるため、更にフィルタの保守作業の時間を短縮することができると共に、第1のバッファ60をバルブユニット120jに格納することにより、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第11の変形例)
次に、図22を参照し、本発明の第3の実施の形態の第11の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図22は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタ、第2のフィルタ及び第3のフィルタがセルフシール継手を用いてバルブユニットと分離可能に接続される点で、第3の実施の形態の第5の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図22を参照するに、第3の実施の形態の第5の変形例において、第1のフィルタ、第2のフィルタ及び第3のフィルタは、バルブユニットからセルフシール継手を用いて分離することができないのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300kは、第1のフィルタ23、第2のフィルタ23a及び第3のフィルタ23bが、バルブユニット120kの外部に設けられ、第8のセルフシール継手38、第9のセルフシール継手39及び第10のセルフシール継手39aを用いてバルブユニット120kから分離可能に接続される。
図22に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機300kは、第8のセルフシール継手38、第9のセルフシール継手39及び第10のセルフシール継手39a以外の構成は、第3の実施の形態の第5の変形例と同一である。
バルブユニット120kは、第3の実施の形態の第5の変形例と異なり、内部に第8のセルフシール継手38、第9のセルフシール継手39及び第10のセルフシール継手39aを含まない。第8のセルフシール継手38、第9のセルフシール継手39及び第10のセルフシール継手39aは、バルブユニット120kの外部に設けられる。
第8のセルフシール継手38が第1の結合点P1と第1のフィルタ23の圧縮機10側との間に設けられること、第9のセルフシール継手39が第3の結合点P3と第2のフィルタ23aの圧縮機10側との間に設けられること、及び第10のセルフシール継手39aが第9の結合点P9と第3のフィルタ23bの圧縮機10側との間に設けられることは、第3の実施の形態の第10の変形例と同一である。
本変形例に係るパルス管冷凍機300kにおいては、第1のフィルタ23、第2のフィルタ22及び第3のフィルタを単独で分離することにより、バルブユニット120kの分解、組立、ガス置換の作業が不要となるため、更にフィルタの保守作業の時間を短縮することができると共に、第1のバッファ60をバルブユニット120kに格納することにより、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第12の変形例)
次に、図23を参照し、本発明の第3の実施の形態の第12の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図23は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタを含まない点で、第3の実施の形態に係るパルス管冷凍機と相違する。
図23を参照するに、第3の実施の形態において、第1のフィルタを含むのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300lは、第1のフィルタ23を含まない。
図23に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機300lは、バルブユニット120l以外の構成は、第3の実施の形態と同一である。
バルブユニット120lは、第3の実施の形態と異なり、内部に第1のフィルタを含まない。従って、バルブユニット120lに格納される第1の吐出側バルブ21及び第1の吸入側バルブ22は、第3のセルフシール継手33を介して膨張機40と分離可能に接続される。
本変形例に係るパルス管冷凍機300lにおいては、第1のフィルタが含まれないため、第1の吐出側バルブ21及び第1の吸入側バルブ22で発生する磨耗粉を、膨張機に含まれるパルス管や蓄冷管に到達する前に完全に除去することは困難である。しかし、バルブユニット120lは、第1のセルフシール継手31、第2のセルフシール継手32、第3のセルフシール継手33及び第5のセルフシール継手35の4つのセルフシール継手を用いて圧縮機10及び膨張機40に容易に分離可能に接続され、分離の際に膨張機40の第1の蓄冷管41及び第1のパルス管42を常温まで昇温させる必要がない。従って、冷却運転動作中においても、バルブユニット120lを頻繁に圧縮機10及び膨張機40から分離し、第1の吐出側バルブ21及び第1の吸入側バルブ22の周辺の磨耗粉を除去するメンテナンス作業を容易に行うことができるという効果を有する。
更に、本変形例に係るパルス管冷凍機300lにおいては、第1のバッファ60がバルブユニット120に格納されて一体となる構造を有するため、膨張機40を小型化、低背化することができ、パルス管冷凍機300lの設置面積を小さくすることができるという効果を有する。
以上、本変形例に係るパルス管冷凍機300lによれば、磨耗粉を除去するメンテナンス作業を容易に行うことができると共に、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第13の変形例)
次に、図24を参照し、本発明の第3の実施の形態の第13の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図24は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタ及び第2のフィルタを含まない点で、第3の実施の形態の第1の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図24を参照するに、第3の実施の形態の第1の変形例において、第1のフィルタ及び第2のフィルタを含むのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300mは、第1のフィルタ及び第2のフィルタを含まない。
図24に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機300mは、バルブユニット120m以外の構成は、第3の実施の形態の第1の変形例と同一である。
バルブユニット120mは、第3の実施の形態の第1の変形例と異なり、内部に第1のフィルタ及び第2のフィルタを含まない。従って、バルブユニット120mに格納される第1の吐出側バルブ21及び第1の吸入側バルブ22並びに第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aの各々は、第3のセルフシール継手33及び第6のセルフシール継手36を介して膨張機40cと分離可能に接続される。
本変形例に係るパルス管冷凍機300mにおいても、第3の実施の形態の第12の変形例と同様に、バルブユニット120mを頻繁に圧縮機10及び膨張機40cから分離し、第1の吐出側バルブ21、第1の吸入側バルブ22、第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aの周辺の磨耗粉を除去するメンテナンス作業を容易に行うことができる。
更に、本変形例に係るパルス管冷凍機300mにおいては、第1のバッファ60がバルブユニット120mに格納されて一体となる構造を有するため、膨張機40cを小型化、低背化することができ、パルス管冷凍機300mの設置面積を小さくすることができるという効果を有する。
以上、本変形例に係るパルス管冷凍機300mによれば、磨耗粉を除去するメンテナンス作業を容易に行うことができると共に、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第14の変形例)
次に、図25を参照し、本発明の第3の実施の形態の第14の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図25は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタ及び第2のフィルタを含まない点で、第3の実施の形態の第2の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図25を参照するに、第3の実施の形態の第2の変形例において、第1のフィルタ及び第2のフィルタを含むのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300nは、第1のフィルタ及び第2のフィルタを含まない。
図25に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機300nは、バルブユニット120n以外の構成は、第3の実施の形態の第2の変形例と同一である。
バルブユニット120nは、第3の実施の形態の第2の変形例と異なり、内部に第1のフィルタ及び第2のフィルタを含まない。従って、バルブユニット120nに格納される第1の吐出側バルブ21及び第1の吸入側バルブ22並びに第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aの各々は、第3のセルフシール継手33及び第6のセルフシール継手36、36aを介して膨張機40dと分離可能に接続される。
本変形例に係るパルス管冷凍機300nにおいても、第3の実施の形態の第12の変形例と同様に、バルブユニット120nを頻繁に圧縮機10及び膨張機40dから分離し、第1の吐出側バルブ21、第1の吸入側バルブ22、第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aの周辺の磨耗粉を除去するメンテナンス作業を容易に行うことができる。
更に、本変形例に係るパルス管冷凍機300nにおいては、第1のバッファ60がバルブユニット120nに格納されて一体となる構造を有するため、膨張機40dを小型化、低背化することができ、パルス管冷凍機300nの設置面積を小さくすることができるという効果を有する。
以上、本変形例に係るパルス管冷凍機300nによれば、磨耗粉を除去するメンテナンス作業を容易に行うことができると共に、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第15の変形例)
次に、図26を参照し、本発明の第3の実施の形態の第15の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図26は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタ及び第2のフィルタを含まない点で、第3の実施の形態の第3の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図26を参照するに、第3の実施の形態の第3の変形例において、第1のフィルタ及び第2のフィルタを含むのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300oは、第1のフィルタ及び第2のフィルタを含まない。
図26に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機300oは、バルブユニット120o以外の構成は、第3の実施の形態の第3の変形例と同一である。
バルブユニット120oは、第3の実施の形態の第3の変形例と異なり、内部に第1のフィルタ及び第2のフィルタを含まない。従って、バルブユニット120oに格納される第1の吐出側バルブ21及び第1の吸入側バルブ22並びに第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aの各々は、第3のセルフシール継手33及び第6のセルフシール継手36を介して膨張機40bと分離可能に接続される。
本変形例に係るパルス管冷凍機300oにおいても、第3の実施の形態の第12の変形例と同様に、バルブユニット120oを頻繁に圧縮機10及び膨張機40bから分離し、第1の吐出側バルブ21、第1の吸入側バルブ22、第2の吐出側バルブ21a及び第2の吸入側バルブ22aの周辺の磨耗粉を除去するメンテナンス作業を容易に行うことができる。
更に、本変形例に係るパルス管冷凍機300oにおいては、第1のバッファ60がバルブユニット120oに格納されて一体となる構造を有するため、膨張機40bを小型化、低背化することができ、パルス管冷凍機300oの設置面積を小さくすることができるという効果を有する。
以上、本変形例に係るパルス管冷凍機300oによれば、磨耗粉を除去するメンテナンス作業を容易に行うことができると共に、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第16の変形例)
次に、図27を参照し、本発明の第3の実施の形態の第16の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図27は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタ、第2のフィルタ及び第3のフィルタを含まない点で、第3の実施の形態の第4の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図27を参照するに、第3の実施の形態の第4の変形例において、第1のフィルタ、第2のフィルタ及び第3のフィルタを含むのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300pは、第1のフィルタ、第2のフィルタ及び第3のフィルタを含まない。
図27に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機300pは、バルブユニット120p以外の構成は、第3の実施の形態の第4の変形例と同一である。
バルブユニット120pは、第3の実施の形態の第4の変形例と異なり、内部に第1のフィルタ、第2のフィルタ及び第3のフィルタを含まない。従って、バルブユニット120pに格納される第1の吐出側バルブ21、第1の吸入側バルブ22、第2の吐出側バルブ21a、第2の吸入側バルブ22a、第3の吐出側バルブ21b、第3の吸入側バルブ22bの各々は、第3のセルフシール継手33、第6のセルフシール継手36及び第7のセルフシール継手37を介して膨張機40jと分離可能に接続される。
本変形例に係るパルス管冷凍機300pにおいても、第3の実施の形態の第12の変形例と同様に、バルブユニット120pを頻繁に圧縮機10及び膨張機40jから分離し、第1の吐出側バルブ21、第1の吸入側バルブ22、第2の吐出側バルブ21a、第2の吸入側バルブ22a、第3の吐出側バルブ21b及び第3の吸入側バルブ22bの周辺の磨耗粉を除去するメンテナンス作業を容易に行うことができる。
更に、本変形例に係るパルス管冷凍機300pにおいては、第1のバッファ60がバルブユニット120pに格納されて一体となる構造を有するため、膨張機40jを小型化、低背化することができ、パルス管冷凍機300pの設置面積を小さくすることができるという効果を有する。
以上、本変形例に係るパルス管冷凍機300pによれば、磨耗粉を除去するメンテナンス作業を容易に行うことができると共に、パルス管冷凍機を小型化することができる。
(第3の実施の形態の第17の変形例)
次に、図28を参照し、本発明の第3の実施の形態の第17の変形例に係るパルス管冷凍機を説明する。
図28は、本変形例に係るパルス管冷凍機の構成を模式的に示す図である。
本変形例に係るパルス管冷凍機は、第1のフィルタ、第2のフィルタ及び第3のフィルタを含まない点で、第3の実施の形態の第5の変形例に係るパルス管冷凍機と相違する。
図28を参照するに、第3の実施の形態の第5の変形例において、第1のフィルタ、第2のフィルタ及び第3のフィルタを含むのと相違し、本変形例に係るパルス管冷凍機300qは、第1のフィルタ、第2のフィルタ及び第3のフィルタを含まない。
図28に示されるように、本変形例に係るパルス管冷凍機300qは、バルブユニット120q以外の構成は、第3の実施の形態の第5の変形例と同一である。
バルブユニット120qは、第3の実施の形態の第5の変形例と異なり、内部に第1のフィルタ、第2のフィルタ及び第3のフィルタを含まない。従って、バルブユニット120pに格納される第1の吐出側バルブ21、第1の吸入側バルブ22、第2の吐出側バルブ21a、第2の吸入側バルブ22a、第3の吐出側バルブ21b、第3の吸入側バルブ22bの各々は、第3のセルフシール継手33、第6のセルフシール継手36及び第7のセルフシール継手37を介して膨張機40kと分離可能に接続される。
本変形例に係るパルス管冷凍機300qにおいても、第3の実施の形態の第12の変形例と同様に、バルブユニット120qを頻繁に圧縮機10及び膨張機40kから分離し、第1の吐出側バルブ21、第1の吸入側バルブ22、第2の吐出側バルブ21a、第2の吸入側バルブ22a、第3の吐出側バルブ21b及び第3の吸入側バルブ22bの周辺の磨耗粉を除去するメンテナンス作業を容易に行うことができる。
更に、本変形例に係るパルス管冷凍機300qにおいては、第1のバッファ60がバルブユニット120qに格納されて一体となる構造を有するため、膨張機40kを小型化、低背化することができ、パルス管冷凍機300qの設置面積を小さくすることができるという効果を有する。
以上、本変形例に係るパルス管冷凍機300qによれば、磨耗粉を除去するメンテナンス作業を容易に行うことができると共に、パルス管冷凍機を小型化することができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について記述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。