JP6842373B2 - 極低温冷凍機 - Google Patents

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Description

本発明は、極低温冷凍機に関する。
従来から、コールドヘッドと圧縮機を備える極低温冷凍機が知られている。
特開2005−24239号公報 特表2007−518956号公報
発明者は極低温冷凍機について以下のような認識を得た。回転する物体を冷却するために、コールドヘッドが回転部に設置される場合がある。コールドヘッドだけでなく圧縮機も回転部に設置したとすると、回転部の重量がかなり重くなる。回転部の重量増は回転駆動源の大型化を招くので、望まれない。そこで、圧縮機を静止部に設置することが考えられる。この場合、回転するコールドヘッドへの作動ガス供給と排出のための配管接続やコールドヘッドへの制御配線接続など、極低温冷凍機の構成が複雑になりがちである。複雑な構成は、製造コストの増加、信頼性の低下など、極低温冷凍機の性能に影響を与えうる。
本発明のある態様の例示的な目的のひとつは、回転する物体を冷却するための極低温冷凍機に関して、より簡素な構造を提供することにある。
本発明のある態様によると、極低温冷凍機は、回転部に設置されるコールドヘッドと、前記回転部を回転可能に支持する回転支持部に設置されるバルブユニットと、前記バルブユニットから前記コールドヘッドに作動ガスを供給するために前記バルブユニットを前記コールドヘッドに接続するロータリージョイントと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、回転する物体を冷却するための極低温冷凍機に関して、より簡素な構造を提供することができる。
実施の形態に係る極低温冷凍機を概略的に示す図である。 実施の形態に係る極低温冷凍機を概略的に示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、以下に述べる構成は例示であり、本発明の範囲を何ら限定するものではない。また、以下の説明において参照する図面において、各構成部材の大きさや厚みは説明の便宜上のものであり、必ずしも実際の寸法や比率を示すものではない。
図1は、実施の形態に係る極低温冷凍機を概略的に示す図である。
極低温冷凍機10は、作動ガス(例えばヘリウムガス)を圧縮する圧縮機12と、作動ガスを断熱膨張により冷却するコールドヘッド14と、を備える。圧縮機12は、圧縮機吐出口12aおよび圧縮機吸入口12bを有する。コールドヘッド14は膨張機とも呼ばれる。
詳しくは後述するように、圧縮機12は、圧縮機吐出口12aからコールドヘッド14に高圧(PH)の作動ガスを供給する。コールドヘッド14には作動ガスを予冷する蓄冷器15が備えられている。予冷された作動ガスは、コールドヘッド14内での膨張によって更に冷却される。作動ガスは蓄冷器15を通じて圧縮機吸入口12bに回収される。作動ガスは蓄冷器15を通るとき蓄冷器15を冷却する。圧縮機12は、回収した低圧(PL)の作動ガスを圧縮し、再びコールドヘッド14に供給する。
図示されるコールドヘッド14は単段式である。ただし、コールドヘッド14は、多段式であってもよい。
コールドヘッド14は、ガス駆動型である。よって、コールドヘッド14は、ガス圧で駆動されるフリーピストンとしての軸方向可動体16と、気密に構成され軸方向可動体16を収容するコールドヘッドハウジング18と、を備える。コールドヘッドハウジング18は、軸方向可動体16を軸方向に往復動可能に支持する。モータ駆動型のGM冷凍機とは異なり、コールドヘッド14は、軸方向可動体16を駆動するモータおよび連結機構(例えばスコッチヨーク機構)を有しない。
軸方向可動体16は、軸方向(図1において上下方向、矢印Cで示す)に往復動可能なディスプレーサ20と、ディスプレーサ20を軸方向に駆動するようディスプレーサ20に連結された駆動ピストン22と、を備える。駆動ピストン22は、ディスプレーサ20と同軸にかつ軸方向に離れて配設されている。
コールドヘッドハウジング18は、ディスプレーサ20を収容するディスプレーサシリンダ(単に、シリンダと称することもある)26と、駆動ピストン22を収容するピストンシリンダ28と、を備える。ピストンシリンダ28は、ディスプレーサシリンダ26と同軸にかつ軸方向に隣接して配設されている。
詳細は後述するが、ガス駆動型であるコールドヘッド14の駆動部は、駆動ピストン22とピストンシリンダ28を含んで構成されている。また、コールドヘッド14は、ディスプレーサ20とディスプレーサシリンダ26の衝突または接触を緩和または防止するように駆動ピストン22に作用するガスばね機構を備える。
また軸方向可動体16は、ディスプレーサ20が駆動ピストン22と一体に軸方向に往復動するようディスプレーサ20を駆動ピストン22に剛に連結する連結ロッド24を備える。連結ロッド24もまたディスプレーサ20および駆動ピストン22と同軸にディスプレーサ20から駆動ピストン22へと延びている。
駆動ピストン22は、ディスプレーサ20に比べて小さい寸法を有する。駆動ピストン22の軸方向長さはディスプレーサ20のそれより短く、駆動ピストン22の径もディスプレーサ20のそれより小さい。連結ロッド24の径は駆動ピストン22のそれより小さい。
ピストンシリンダ28の容積はディスプレーサシリンダ26のそれより小さい。ピストンシリンダ28の軸方向長さはディスプレーサシリンダ26のそれより短く、ピストンシリンダ28の径もディスプレーサシリンダ26のそれより小さい。
なお、駆動ピストン22とディスプレーサ20の寸法関係は上述のものに限られず、それと異なっていてもよい。同様に、ピストンシリンダ28とディスプレーサシリンダ26の寸法関係は上述のものに限られず、それと異なっていてもよい。例えば、駆動ピストン22は、連結ロッド24の先端部であってもよく、駆動ピストン22の径は連結ロッド24の径と等しくてもよい。
ディスプレーサ20の軸方向往復動は、ディスプレーサシリンダ26によって案内される。通例、ディスプレーサ20およびディスプレーサシリンダ26はそれぞれ軸方向に延在する円筒状の部材であり、ディスプレーサシリンダ26の内径はディスプレーサ20の外径に一致するか又はわずかに大きい。同様に、駆動ピストン22の軸方向往復動は、ピストンシリンダ28によって案内される。通例、駆動ピストン22は軸方向に延在する円柱状の部材である。ピストンシリンダ28は軸方向に延在する円筒状の部材であり、ピストンシリンダ28の内径は駆動ピストン22の外径に一致するか又はわずかに大きい。
ディスプレーサ20と駆動ピストン22は連結ロッド24によって軸方向に剛に連結されているので、駆動ピストン22の軸方向ストロークはディスプレーサ20の軸方向ストロークと等しく、両者はストローク全体にわたって一体に移動する。ディスプレーサ20に対する駆動ピストン22の位置は軸方向可動体16の軸方向往復動の間、不変である。
また、コールドヘッドハウジング18は、ディスプレーサシリンダ26をピストンシリンダ28に接続する連結ロッドガイド30を備える。連結ロッドガイド30はディスプレーサシリンダ26およびピストンシリンダ28と同軸にディスプレーサシリンダ26からピストンシリンダ28へと延びている。連結ロッドガイド30には連結ロッド24が貫通している。連結ロッドガイド30は連結ロッド24の軸方向往復動を案内する軸受として構成されている。
ディスプレーサシリンダ26は、連結ロッドガイド30を介してピストンシリンダ28と気密に連結されている。こうして、コールドヘッドハウジング18は、作動ガスの圧力容器として構成されている。なお連結ロッドガイド30は、ディスプレーサシリンダ26またはピストンシリンダ28のいずれかの一部であるとみなされてもよい。
第1シール部32が、連結ロッド24と連結ロッドガイド30の間に設けられている。第1シール部32は、連結ロッド24または連結ロッドガイド30のいずれか一方に装着され、連結ロッド24または連結ロッドガイド30の他方と摺動する。第1シール部32は例えば、スリッパーシールまたはOリングなどのシール部材で構成される。また、シール部材に代えて、連結ロッド24と連結ロッドガイド30の隙間をごく小さくして、隙間をクリアランスシールとして機能させてもよい。第1シール部32によって、ピストンシリンダ28は、ディスプレーサシリンダ26に対し気密に構成されている。こうして、ピストンシリンダ28はディスプレーサシリンダ26から流体的に隔離されており、ピストンシリンダ28とディスプレーサシリンダ26との直接のガス流通は生じない。
ディスプレーサシリンダ26は、ディスプレーサ20によって膨張室34と室温室36に仕切られている。ディスプレーサ20は、軸方向一端にてディスプレーサシリンダ26との間に膨張室34を形成し、軸方向他端にてディスプレーサシリンダ26との間に室温室36を形成する。膨張室34は下死点LP1側に配置され、室温室36は上死点UP1側に配置されている。また、コールドヘッド14には、膨張室34を外包するようディスプレーサシリンダ26に固着された冷却ステージ38が設けられている。
蓄冷器15はディスプレーサ20に内蔵されている。ディスプレーサ20はその上蓋部に、蓄冷器15を室温室36に連通する入口流路40を有する。また、ディスプレーサ20はその筒部に、蓄冷器15を膨張室34に連通する出口流路42を有する。あるいは、出口流路42は、ディスプレーサ20の下蓋部に設けられていてもよい。加えて、蓄冷器15は、上蓋部に内接する入口リテーナ41と、下蓋部に内接する出口リテーナ43と、両リテーナに挟持された蓄冷材と、を備える。図1において蓄冷材は、入口リテーナ41と出口リテーナ43に挟まれた、ドットを付した領域として図示されている。蓄冷材は、たとえば銅製の金網でもよい。リテーナは蓄冷材よりも粗い金網でもよい。
第2シール部44が、ディスプレーサ20とディスプレーサシリンダ26の間に設けられている。第2シール部44は、例えばスリッパーシールであり、ディスプレーサ20の筒部または上蓋部に装着されている。ディスプレーサ20とディスプレーサシリンダ26とのクリアランスが第2シール部44によって封じられているので、室温室36と膨張室34との直接のガス流通(つまり蓄冷器15を迂回するガス流れ)はない。
ディスプレーサ20が軸方向に動くとき、膨張室34および室温室36は相補的に容積を増減させる。すなわち、ディスプレーサ20が下動するとき、膨張室34は狭くなり室温室36は広くなる。逆も同様である。
作動ガスは、室温室36から入口流路40を通じて蓄冷器15に流入する。より正確には、作動ガスは、入口流路40から入口リテーナ41を通って蓄冷器15に流入する。作動ガスは、蓄冷器15から出口リテーナ43および出口流路42を経由して膨張室34に流入する。作動ガスが膨張室34から室温室36に戻るときは逆の経路を通る。つまり、作動ガスは、膨張室34から、出口流路42、蓄冷器15、および入口流路40を通って室温室36に戻る。蓄冷器15を迂回してクリアランスを流れようとする作動ガスは第2シール部44によって遮断される。
ピストンシリンダ28は、駆動ピストン22を収容する駆動室46と、駆動ピストン22によって駆動室46から仕切られたガスばね室48と、を備える。駆動ピストン22は、軸方向一端にてピストンシリンダ28との間に駆動室46を形成し、軸方向他端にてピストンシリンダ28との間にガスばね室48を形成する。駆動ピストン22が軸方向に動くとき、駆動室46およびガスばね室48は相補的に容積を増減させる。駆動ピストン22を駆動するよう駆動室46の圧力が制御される。
駆動室46は、駆動ピストン22に対しディスプレーサシリンダ26と軸方向に反対側に配置されている。ガスばね室48は、駆動ピストン22に対しディスプレーサシリンダ26と軸方向に同じ側に配置されている。言い換えれば、駆動室46は上死点UP2側に配置され、ガスばね室48は下死点LP2側に配置されている。駆動ピストン22の上面は駆動室46のガス圧を受け、駆動ピストン22の下面はガスばね室48のガス圧を受ける。
連結ロッド24は、駆動ピストン22の下面からガスばね室48を通って連結ロッドガイド30へと延びている。さらに、連結ロッド24は、室温室36を通ってディスプレーサ20の上蓋部まで延びている。ガスばね室48は、駆動ピストン22に対し連結ロッド24と同じ側に配置され、駆動室46は、駆動ピストン22に対し連結ロッド24と反対側に配置されている。
第3シール部50が、駆動ピストン22とピストンシリンダ28の間に設けられている。第3シール部50は、例えばスリッパーシールであり、駆動ピストン22の側面に装着されている。駆動ピストン22とピストンシリンダ28とのクリアランスが第3シール部50によって封じられているので、駆動室46とガスばね室48との直接のガス流通はない。また、第1シール部32が設けられているので、ガスばね室48と室温室36とのガス流通もない。このようにして、ガスばね室48は、ディスプレーサシリンダ26に対し気密に形成されている。ガスばね室48は、第1シール部32および第3シール部50によって密封されている。
駆動ピストン22が下動するときガスばね室48は狭くなる。このときガスばね室48のガスは圧縮され、圧力が高まる。ガスばね室48の圧力は駆動ピストン22の下面に上向きに作用する。よって、ガスばね室48は、駆動ピストン22の下動に抗するガスばね力を発生させる。逆に、駆動ピストン22が上動するときガスばね室48は広がる。ガスばね室48の圧力は下がり、駆動ピストン22に作用するガスばね力も小さくなる。
なお、第3シール部50は設けられていなくてもよい。駆動ピストン22とピストンシリンダ28の間にクリアランスが保持されてもよい。このクリアランスが駆動室46とガスばね室48のガス流通に対し流路抵抗として作用してもよい。
コールドヘッド14は、使用される現場で図示の向きに設置される。すなわち、ディスプレーサシリンダ26が鉛直方向下方に、ピストンシリンダ28が鉛直方向上方に、それぞれ配置されるようにして、コールドヘッド14は縦向きに設置される。このように、冷却ステージ38を鉛直方向下方に向ける姿勢で設置されるとき極低温冷凍機10は冷凍能力が最も高くなる。ただし、極低温冷凍機10の配置はこれに限定されない。逆に、コールドヘッド14は冷却ステージ38を鉛直方向上方に向ける姿勢で設置されてもよい。あるいは、コールドヘッド14は、横向きまたはその他の向きに設置されてもよい。
コールドヘッド14が冷却ステージ38を鉛直方向下方に向ける姿勢で設置される場合、重力は、矢印Dで図示するように、下向きに作用する。そのため、軸方向可動体16の自重は、駆動ピストン22の下向きの駆動力を補助するように働く。駆動ピストン22には上動時に比べて下動時に大きな駆動力が働く。よって、典型的なガス駆動式のGM冷凍機においては、ディスプレーサの下死点でディスプレーサとディスプレーサシリンダの衝突または接触が生じやすい。
ところが、コールドヘッド14にはガスばね室48が設けられている。ガスばね室48に貯留されたガスは、駆動ピストン22が下動するときに圧縮され、圧力が高まる。この圧力は重力と逆向きに働くから、駆動ピストン22に作用する駆動力が小さくなる。駆動ピストン22が下死点LP2に到達する直前の速度を遅くすることができる。
こうして、駆動ピストン22とピストンシリンダ28の、及び/またはディスプレーサ20とディスプレーサシリンダ26の、接触または衝突を回避することができる。あるいは、たとえ衝突が起こったとしても、駆動ピストン22の速度低下により衝突エネルギーが低減されるので、衝突音は抑制される。
さらに、極低温冷凍機10は、圧縮機12をコールドヘッド14に接続する作動ガス回路52を備える。作動ガス回路52は、ピストンシリンダ28(すなわち駆動室46)とディスプレーサシリンダ26(すなわち膨張室34及び/または室温室36)との間に圧力差を生成するよう構成されている。この圧力差によって軸方向可動体16が軸方向に動く。ピストンシリンダ28に対しディスプレーサシリンダ26の圧力が低ければ、駆動ピストン22が下動し、それに伴ってディスプレーサ20も下動する。逆に、ピストンシリンダ28に対しディスプレーサシリンダ26の圧力が高ければ、駆動ピストン22が上動し、それに伴ってディスプレーサ20も上動する。
作動ガス回路52は、膨張室34と駆動室46の圧力差を制御するよう構成されたバルブユニット54を備える。バルブユニット54は、コールドヘッド14と別体に設けられコールドヘッド14と配管で接続されている。バルブユニット54は、コールドヘッドハウジング18の外に配設され、圧縮機12およびコールドヘッド14それぞれと配管で接続されている。
バルブユニット54は、主圧力切換バルブ60と副圧力切換バルブ62を備える。主圧力切換バルブ60は、主吸気開閉バルブV1と主排気開閉バルブV2とを有する。副圧力切換バルブ62は、副吸気開閉バルブV3と副排気開閉バルブV4とを有する。
主圧力切換バルブ60は、圧縮機12をコールドヘッド14の室温室36に接続する主吸排気流路64に配設されている。主吸排気流路64は主圧力切換バルブ60にて主吸気路64aと主排気路64bに分岐している。主吸気開閉バルブV1は、主吸気路64aに配設され、圧縮機吐出口12aを室温室36に接続する。主排気開閉バルブV2は、主排気路64bに配設され、圧縮機吸入口12bを室温室36に接続する。
主圧力切換バルブ60は、圧縮機吐出口12aまたは圧縮機吸入口12bをディスプレーサシリンダ26の室温室36に選択的に連通するよう構成されている。主圧力切換バルブ60においては、主吸気開閉バルブV1および主排気開閉バルブV2がそれぞれ排他的に開放される。すなわち、主吸気開閉バルブV1および主排気開閉バルブV2が同時に開くことは禁止されている。主吸気開閉バルブV1が開いているとき主排気開閉バルブV2は閉じられる。圧縮機吐出口12aから主吸排気流路64を通じてディスプレーサシリンダ26に作動ガスが供給される。一方、主排気開閉バルブV2が開いているとき主吸気開閉バルブV1は閉じられる。ディスプレーサシリンダ26から主吸排気流路64を通じて圧縮機吸入口12bに作動ガスが回収される。なお主吸気開閉バルブV1および主排気開閉バルブV2が一時的にともに閉じられてもよい。このようにして、ディスプレーサシリンダ26は、圧縮機吐出口12aおよび圧縮機吸入口12bと交互に接続される。
副圧力切換バルブ62は、圧縮機12をピストンシリンダ28の駆動室46に接続する副吸排気流路66に配設されている。副吸排気流路66は副圧力切換バルブ62にて副吸気路66aと副排気路66bに分岐している。副吸気開閉バルブV3は、副吸気路66aに配設され、圧縮機吐出口12aを駆動室46に接続する。副排気開閉バルブV4は、副排気路66bに配設され、圧縮機吸入口12bを駆動室46に接続する。
副圧力切換バルブ62は、圧縮機吐出口12aまたは圧縮機吸入口12bをピストンシリンダ28の駆動室46に選択的に連通するよう構成されている。副圧力切換バルブ62は、副吸気開閉バルブV3および副排気開閉バルブV4がそれぞれ排他的に開放されるよう構成されている。すなわち、副吸気開閉バルブV3および副排気開閉バルブV4が同時に開くことは禁止されている。副吸気開閉バルブV3が開いているとき副排気開閉バルブV4は閉じられる。圧縮機吐出口12aから副吸排気流路66を通じて駆動室46に作動ガスが供給される。一方、副排気開閉バルブV4が開いているとき副吸気開閉バルブV3は閉じられる。駆動室46から副吸排気流路66を通じて圧縮機吸入口12bに作動ガスが回収される。なお副吸気開閉バルブV3および副排気開閉バルブV4が一時的にともに閉じられてもよい。このようにして、駆動室46は、圧縮機吐出口12aおよび圧縮機吸入口12bと交互に接続される。
バルブユニット54は、ロータリーバルブの形式をとってもよい。すなわち、バルブユニット54は、バルブ本体に対するバルブディスクの回転摺動によってバルブV1〜V4が適正に切り替わるよう構成されていてもよい。その場合、バルブユニット54は、バルブユニット54(例えばバルブディスク)を回転駆動するための回転駆動源56を備えてもよい。回転駆動源56は例えばモータである。ただし、回転駆動源56は、軸方向可動体16には接続されていない。また、バルブユニット54は、バルブユニット54を制御する制御部58を備えてもよい。制御部58は、回転駆動源56を制御してもよい。
ある実施形態においては、バルブユニット54は、複数の個別に制御可能なバルブV1〜V4を備え、制御部58がバルブV1〜V4それぞれの開閉を制御してもよい。この場合、バルブユニット54は、回転駆動源56を備えなくてもよい。
バルブユニット54は、種々の公知の構成を採用することができる。
上記の構成をもつ極低温冷凍機10の動作の一例を説明する。ディスプレーサ20が下死点LP1またはその近傍の位置にあるとき、コールドヘッド14の吸気工程が開始される。主吸気開閉バルブV1が開き、高圧ガスが圧縮機12の吐出口からコールドヘッド14の室温室36に供給される。ガスは蓄冷器15を通過しながら冷却され、膨張室34に入る。
主吸気開閉バルブV1が開くと同時に、副排気開閉バルブV4が開き、ピストンシリンダ28の駆動室46は圧縮機12の吸入口に接続される。よって駆動室46は、室温室36および膨張室34に対し低圧となる。駆動ピストン22が下死点LP2から上死点UP2に向けて動く。
駆動ピストン22とともにディスプレーサ20も下死点LP1から上死点UP1に向けて動く。主吸気開閉バルブV1および副排気開閉バルブV4は閉じられる。駆動ピストン22およびディスプレーサ20は引き続き上死点UP1、UP2に向けて移動する。こうして、膨張室34の容積が増加されるとともに高圧ガスで満たされる。
ディスプレーサ20が上死点UP1またはその近傍の位置にあるとき、コールドヘッド14の排気工程が開始される。主排気開閉バルブV2が開き、コールドヘッド14は圧縮機12の吸入口に接続される。高圧ガスは膨張室34で膨張し冷却される。膨張したガスは、蓄冷器15を冷却しながら室温室36を経て圧縮機12に回収される。
主排気開閉バルブV2が開くと同時に、副吸気開閉バルブV3が開き、高圧ガスが圧縮機12の吐出口からピストンシリンダ28の駆動室46に供給される。よって駆動室46は、室温室36および膨張室34に対し高圧となる。駆動ピストン22が上死点UP2から下死点LP2に向けて動く。
駆動ピストン22とともにディスプレーサ20も上死点UP1から下死点LP1に向けて動く。主排気開閉バルブV2および副吸気開閉バルブV3は閉じられる。駆動ピストン22およびディスプレーサ20は引き続き下死点LP1、LP2に向けて移動する。こうして、膨張室34の容積が減少されるとともに低圧ガスは排出される。
コールドヘッド14はこのような冷却サイクル(すなわちGMサイクル)を繰り返すことで、冷却ステージ38を冷却する。それにより、極低温冷凍機10は、冷却ステージ38に熱的に結合された超伝導装置またはその他の被冷却物(図示せず)を冷却することができる。
作動ガス回路52には、セルフシーリング・カップリングのような脱着可能な継手68が設けられている。脱着可能な継手68は、バルブユニット54とコールドヘッド14との間で主吸排気流路64および副吸排気流路66それぞれに設けられている。また、脱着可能な継手68は、圧縮機12とバルブユニット54との間で主吸排気流路64および副吸排気流路66それぞれに設けられている。
したがって、バルブユニット54は、圧縮機12から取り外し可能に接続され、コールドヘッド14からも取り外し可能に接続されている。作業者は、バルブユニット54を圧縮機12およびコールドヘッド14から取り外してメンテナンスを施すことができる。あるいは、作業者は、バルブユニット54を圧縮機12およびコールドヘッド14から取り外して、新品のまたはメンテナンス済みの他のバルブユニットと交換することができる。
図2は、実施の形態に係る極低温冷凍機を概略的に示す図である。図2に示される極低温冷凍機10は、図1に示されるものと同様に、ガス駆動型のGM冷凍機である。よって、極低温冷凍機10は、作動ガス(例えばヘリウムガス)を圧縮する圧縮機12と、作動ガスを断熱膨張により冷却するコールドヘッド14と、を備える。また、極低温冷凍機10は、バルブユニット54およびロータリージョイント70を備える。
極低温冷凍機10は、回転支持部100と回転部102を有する装置に設置されている。回転支持部100は例えば静止部である。回転部102は、回転支持部100に回転可能に支持されている。回転部102は所定の回転軸まわりに回転可能に回転支持部100に支持されている。
回転部102の回転軸の方向は例えば、図2における上下方向である。ただし、回転部102の回転軸は任意の方向に向けられていてもよい。例えば、回転軸は水平面に平行であってもよい。
極低温冷凍機10は、回転部102に設けられた回転する物体104を冷却する。物体104は例えば超伝導装置(例えば超電導コイル)である。そのため、コールドヘッド14は、回転部102に設置されている。圧縮機12およびバルブユニット54は、回転支持部100に設置されている。
回転部102は、回転テーブル106と真空容器108を備え、回転支持部100は、支持表面110、支持体112、および支持台114を備える。回転テーブル106は、回転部102の回転軸まわりに回転可能に軸受116を介して支持体112に支持されている。真空容器108は回転テーブル106に取り付けられている。コールドヘッド14は、その低温部が真空容器108に収容されるように真空容器108に取り付けられている。極低温冷凍機10によって冷却されるべき物体104も真空容器108に収容されている。物体104は、コールドヘッド14の低温部に熱的に連結されるとともに、回転テーブル106に物体支持部材118によって支持されている。物体支持部材118は、熱伝導率が小さい材料(例えば、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP))で形成されている。また、回転テーブル106は、回転部102の回転軸を中心とするテーブル開口120を有する。一方、支持体112は支持表面110に支持されている。支持台114もまた支持表面110に支持されている。圧縮機12およびバルブユニット54は、支持表面110に取り付けられている。
圧縮機12は、高圧作動ガスをコールドヘッド14に供給する。高圧作動ガスは、高圧PHを有し、高圧PHは、極低温冷凍機10の周囲圧力Paより高い。極低温冷凍機10の周囲圧力Paは例えば大気圧または0.1MPaである。高圧PHは例えば、周囲圧力Paの10倍の圧力(1MPa)、または、周囲圧力Paの20倍の圧力(2MPa)より大きい。
コールドヘッド14における断熱膨張によって、高圧作動ガスは低圧作動ガスへと減圧される。低圧作動ガスは、低圧PLを有し、低圧PLは、極低温冷凍機10の周囲圧力Paより高く高圧PHより低い。低圧PLは例えば、周囲圧力Paの10倍の圧力(1MPa)、または、周囲圧力Paの20倍の圧力(2MPa)より小さい。
作動ガス回路52は、圧縮機12からコールドヘッド14に高圧作動ガスを送出すると共にコールドヘッド14から圧縮機12に低圧作動ガスを還流するよう圧縮機12をコールドヘッド14に接続する。作動ガス回路52は、圧縮機12とコールドヘッド14との間で作動ガスを循環させるための配管系である。作動ガス回路52は、バルブユニット54およびロータリージョイント70に加えて、第1回転支持部ガスライン122、第2回転支持部ガスライン124、第1回転部ガスライン126、第2回転部ガスライン128、高圧ライン130、および低圧ライン132を備える。
ロータリージョイント70は、バルブユニット54からコールドヘッド14に作動ガスを供給するためにバルブユニット54をコールドヘッド14に接続する。また、ロータリージョイント70は、コールドヘッド14からバルブユニット54に作動ガスを排出するためにバルブユニット54をコールドヘッド14に接続する。ロータリージョイント70は、第1ガス流路72と第2ガス流路74を有する。
第1回転支持部ガスライン122および第2回転支持部ガスライン124は回転支持部100に配置されている。第1回転支持部ガスライン122は、バルブユニット54の副吸気開閉バルブV3および副排気開閉バルブV4をロータリージョイント70の第1ガス流路72に接続する。第2回転支持部ガスライン124は、バルブユニット54の主吸気開閉バルブV1および主排気開閉バルブV2をロータリージョイント70の第2ガス流路74に接続する。
第1回転部ガスライン126および第2回転部ガスライン128は回転部102に配置されている。第1回転部ガスライン126は、コールドヘッド14の駆動室46をロータリージョイント70の第1ガス流路72に接続する。第2回転部ガスライン128は、コールドヘッド14の膨張室34をロータリージョイント70の第2ガス流路74に接続する。第1回転部ガスライン126および第2回転部ガスライン128はそれぞれテーブル開口120を通じて第1ガス流路72および第2ガス流路74に接続されている。
また、高圧ライン130は、バルブユニット54の主吸気開閉バルブV1および副吸気開閉バルブV3を圧縮機吐出口12aに接続する。低圧ライン132は、バルブユニット54の主排気開閉バルブV2および副排気開閉バルブV4を圧縮機吸入口12bに接続する。
ロータリージョイント70は、ロータ76とステータ78を備える。ロータ76は、回転部102の回転軸と同軸に配設される軸部材である。ロータ76の一端が回転部102に固定されている。ロータ76は、回転部102の回転軸を中心軸とする円筒状の外周面を有する。ステータ78は、回転支持部100に固定される非回転部材である。ステータ78は、回転部102の回転軸と同軸に配設されロータ76を囲む中空部材である。ステータ78は、回転部102の回転軸を中心軸とする円筒状の内周面を有する。
ロータ76とステータ78との間にはクリアランス80が形成されている。ステータ78は、クリアランス80を形成するようロータ76と隣接配置されている。クリアランス80は、ステータ78に対するロータ76の軸まわりの回転運動を許容するための僅かな径方向隙間であり、ステータ78の内径はロータ76の外径よりわずかに大きい。第1ガス流路72は駆動室46をクリアランス80に連通させ、第2ガス流路74は膨張室34をクリアランス80に連通させる。
また、ロータリージョイント70は、第1ガス流路72と第2ガス流路74を互いに分離するために第1シール82および第2シール84を備える。第1シール82は、クリアランス80に配置され、周囲圧力から第1ガス流路72をシールする。第2シール84は、クリアランス80に配置され、第1ガス流路72から第2ガス流路74をシールする。第1シール82は、第2シール84に比べて、ロータ76の固定端に近接して配置されている。各シールは、ロータ76の外周面とステータ78の内周面との間を回転軸まわりに延在するリング状または環状のシール部材、例えばOリングなどのシールリングである。
極低温冷凍機10の吸気工程においては、上述のように、主吸気開閉バルブV1および副排気開閉バルブV4が開かれる。主排気開閉バルブV2および副吸気開閉バルブV3は閉じている。よって、圧縮機12から、高圧ライン130、主吸気開閉バルブV1、第2回転支持部ガスライン124、第2ガス流路74、第2回転部ガスライン128を介して、コールドヘッド14の膨張室34に高圧PHの作動ガスが供給される。同時に、コールドヘッド14の駆動室46から、第1回転部ガスライン126、第1ガス流路72、第1回転支持部ガスライン122、副排気開閉バルブV4、低圧ライン132を介して圧縮機12に作動ガスが回収され、駆動室46は低圧PLとなる。
極低温冷凍機10の排気工程においては、主排気開閉バルブV2および副吸気開閉バルブV3が開かれる。主吸気開閉バルブV1および副排気開閉バルブV4は閉じている。よって、コールドヘッド14の膨張室34から、第2回転部ガスライン128、第2ガス流路74、第2回転支持部ガスライン124、主排気開閉バルブV2、低圧ライン132を介して圧縮機12に作動ガスが回収され、膨張室34は低圧PLとなる。同時に、圧縮機12から、高圧ライン130、副吸気開閉バルブV3、第1回転支持部ガスライン122、第1ガス流路72、第1回転部ガスライン126を介して、コールドヘッド14の駆動室46に高圧PHの作動ガスが供給される。
ガス駆動型のGM冷凍機においては典型的に膨張室34に比べて駆動室46の容積が小さい。そのため、膨張室34と圧縮機12の間のガス流量に比べて駆動室46と圧縮機12の間のガス流量のほうが少ない。言い換えると、第1ガス流路72の流量は第2ガス流路74の流量より少ない。一般に、流量が大きいほど、シールを確実にすることが難しくなる。
第2シール84は、第1ガス流路72から第2ガス流路74をシールし、第1シール82は、周囲圧力から第1ガス流路72をシールする。第1ガス流路72は比較的低流量であり、第1シール82は、第1ガス流路72から周囲環境への作動ガスの漏れを低減または防止することができる。第1シール82が第2シール84に比べて周囲環境側に配置されることによって、第1ガス流路72は、第2ガス流路74と周囲環境との間の圧力緩衝領域として働くことができる。第2ガス流路74から第1ガス流路72への第2シール84を通じた少量のガス漏れがあったとしても、第1シール82が設けられているので、周囲環境へのガス漏れは低減または防止される。よって、ロータリージョイント70から周囲環境への作動ガスの漏れを低減または防止することができる。
作動ガス回路52には、セルフシーリング・カップリングのような脱着可能な継手68が設けられている。脱着可能な継手68は、バルブユニット54をロータリージョイント70に接続する。第1回転支持部ガスライン122および第2回転支持部ガスライン124にはそれぞれ継手68が設けられている。したがって、バルブユニット54は、ロータリージョイント70から取り外し可能である。作業者は、バルブユニット54をロータリージョイント70から取り外してメンテナンスを施すことができる。また、高圧ライン130および低圧ライン132にも継手68が設けられていてもよい。このようにすれば、バルブユニット54を圧縮機12から取り外し可能である。
一般に、バルブユニットがコールドヘッドに搭載されている場合、バルブユニットのメンテナンスは、コールドヘッドを極低温から室温に昇温してから行われる。昇温を待つ必要があるので、メンテナンス作業時間が長くなる。ところが、実施の形態に係る極低温冷凍機10においては、バルブユニット54がコールドヘッド14から分離して配置されているので、コールドヘッド14の昇温を待つことなくバルブユニット54のメンテナンスを始めることができる。よって、バルブユニット54のメンテナンス作業時間を短くすることができる。
極低温冷凍機10の制御部58は、回転支持部100に設置されている。制御部58は、回転駆動源56を駆動するための電源86を備えてもよい。電源86は電源ケーブル87によって回転駆動源56に接続されている。バルブユニット54と電源86がともに回転支持部100に配置されているので、電源ケーブル87はロータリージョイント70を通す必要がない。よって、ロータリージョイント70の構造、ひいては極低温冷凍機10の構造を簡素化することができる。
また、バルブユニット54が回転駆動源56を備えずに、複数の個別に制御可能なバルブV1〜V4を備える場合においても、同様である。すなわち、バルブユニット54がコールドヘッド14から分離されているので、バルブV1〜V4への電気接続のための配線をすべて回転支持部100に配置することができる。ロータリージョイント70は電気接続を提供する必要がない。よって、ロータリージョイント70の構造を簡素化することができる。
コールドヘッド14は、温度または圧力を測定するセンサ88と、センサ88の出力信号S1を送信する無線送信部90と、を備えてもよい。センサ88は例えば、コールドヘッド14の冷却ステージの温度を測定する温度センサであってもよい。あるいは、センサ88は、コールドヘッド14または作動ガス回路52の圧力を測定する圧力センサであってもよい。センサ88の出力信号S1は、測定された温度または圧力を表す。無線送信部90は、センサ88と配線で接続されている。無線送信部90は、センサ88の出力信号S1を送信可能な公知の無線送信機を適宜採用することができる。
制御部58は、センサ88の出力信号S1を受信する無線受信部92を備えてもよい。無線受信部92は、センサ88の出力信号S1を受信可能な公知の無線受信機を適宜採用することができる。このようにすれば、ロータリージョイント70はセンサ88の出力信号S1を伝送する配線を備える必要がない。よって、ロータリージョイント70の構造を簡素化することができる。
制御部58は、受信したセンサ88の出力信号S1に基づいてバルブユニット54を制御してもよい。センサ88がコールドヘッド14の冷却ステージの温度を測定する温度センサを含む場合、センサ88の出力信号S1は、コールドヘッド14の冷却ステージの温度測定値を表す測定温度信号を含んでもよい。制御部58は、受信した温度測定値が予め定められた目標温度値に一致するように、バルブユニット54の開閉タイミングを制御してもよい。制御部58は、バルブユニット54の開閉タイミングを制御するために、回転駆動源56の回転数を制御してもよい。
制御部58は、受信したセンサ88の出力信号S1に基づいて圧縮機12を制御してもよい。センサ88が作動ガス回路52の圧力を測定する圧力センサを含む場合、センサ88の出力信号S1は、作動ガス回路52の圧力測定値を表す測定圧力信号を含んでもよい。制御部58は、受信した圧力測定値(例えば圧力測定値の平均値(時間平均値))が予め定められた目標圧力値に一致するように、圧縮機12の運転周波数を制御してもよい。圧縮機12は、圧縮機を駆動する圧縮機モータと、圧縮機モータの運転周波数を制御する圧縮機インバータとを備えてもよく、制御部58によって制御される圧縮機12の運転周波数は、圧縮機モータの運転周波数または回転数、または、圧縮機インバータの運転周波数であってもよい。
以上、本発明を実施例にもとづいて説明した。本発明は上記実施形態に限定されず、種々の設計変更が可能であり、様々な変形例が可能であること、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。
図1および図2に示される極低温冷凍機10は、1台のコールドヘッド14を有するが、極低温冷凍機10は、複数のコールドヘッド14を備えてもよい。複数のコールドヘッド14が回転部102に設置され、それらコールドヘッド14が共通の1つのロータリージョイント70に接続されていてもよい。
図1に示す極低温冷凍機10も、図2に示すものと同様に、回転支持部100と回転部102を有する装置に設置されることができる。コールドヘッド14は、回転部102に設置され、バルブユニット54および圧縮機12は回転支持部100に設置される。極低温冷凍機10は、ロータリージョイント70を備えなくてもよい。コールドヘッド14とバルブユニット54は、ロータリージョイント70を介することなく接続されてもよい。
実施の形態に係る極低温冷凍機は、ガス駆動型のGM冷凍機には限られない。ある実施の形態においては、極低温冷凍機は、パルス管冷凍機であってもよい。
10 極低温冷凍機、 14 コールドヘッド、 20 ディスプレーサ、 22 駆動ピストン、 34 膨張室、 46 駆動室、 54 バルブユニット、 68 継手、 70 ロータリージョイント、 72 第1ガス流路、 74 第2ガス流路、 76 ロータ、 78 ステータ、 80 クリアランス、 82 第1シール、 84 第2シール、 88 センサ、 90 無線送信部、 92 無線受信部、 100 回転支持部、 102 回転部。

Claims (3)

  1. 回転部に設置されるコールドヘッドと、
    前記回転部を回転可能に支持する回転支持部に設置されるバルブユニットと、
    前記バルブユニットから前記コールドヘッドに作動ガスを供給するために前記バルブユニットを前記コールドヘッドに接続するロータリージョイントと、を備え
    前記コールドヘッドは、軸方向に往復動可能なディスプレーサと、前記ディスプレーサを収容し前記ディスプレーサとの間に膨張室を形成するシリンダと、前記ディスプレーサを軸方向に駆動するよう前記ディスプレーサに連結された駆動ピストンと、前記駆動ピストンを収容する駆動室と、を備え、
    前記バルブユニットは、前記膨張室と前記駆動室の圧力差を制御するよう構成され、
    前記ロータリージョイントは、
    前記回転部の回転軸と同軸に前記回転部に固定されるロータと、
    前記ロータとの間にクリアランスを形成するよう前記ロータと隣接配置され前記回転支持部に固定されるステータと、
    前記駆動室を前記クリアランスに連通させる第1ガス流路と、
    前記膨張室を前記クリアランスに連通させる第2ガス流路と、
    前記クリアランスに配置され、周囲圧力から前記第1ガス流路をシールする第1シールと、
    前記クリアランスに配置され、前記第1ガス流路から前記第2ガス流路をシールする第2シールと、を備えることを特徴とする極低温冷凍機。
  2. 前記バルブユニットを前記ロータリージョイントに接続する脱着可能な継手をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の極低温冷凍機。
  3. 前記コールドヘッドは、温度または圧力を測定するセンサと、前記センサの出力信号を送信する無線送信部と、を備え、
    前記回転支持部に設置され、前記センサの出力信号を受信する無線受信部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の極低温冷凍機。
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