JP2009256432A - ウレタン樹脂前駆体薬液の保存方法 - Google Patents
ウレタン樹脂前駆体薬液の保存方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 透明基材上にウレタン樹脂からなる防曇性被膜を形成するためのウレタン樹脂前駆体薬液としてのイソシアネート化合物とポリオールを含有する液を、20℃以下の状態で保存することを特徴とするウレタン樹脂前駆体薬液の保存方法。
【選択図】 なし
Description
実施例1
(防曇性被膜を形成するためのウレタン樹脂前駆体薬液の調製)
イソシアネート基を有するイソシアネート化合物として、ヘキサメチレンジイソシアネートのビューレットタイプポリイソシアネート(商品名「N3200」住友バイエルウレタン株式会社製)を塗布剤Aとした。
(ガラス板表面への防曇性被膜の形成)
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名「LS−3150」信越シリコーン株式会社製)を、90重量%のエタノールと10重量%のイソプロピルアルコールからなる変性アルコール(商品名「エキネンF−1」キシダ化学株式会社製)で1重量%となるように溶液を調製した。次に該溶液を吸収したセルロース繊維からなるワイパー(商品名「ベンコット」、型式M−1、50mm×50mm、小津産業株式会社製)で、フロート法によって得られた100mm×100mm(3.5mm厚)のガラス基板の表面を払拭することで該溶液を塗布し、室温状態にて乾燥後、水道水を用いてワイパーで膜表面を水洗することで、ガラス基板を準備した。
実施例2
実施例1での塗布剤Bの調製で、アクリルポリオールの代わりに疎水性を呈するポリオールとして平均分子量1400で水酸基価124mgKOH/gのポリカーボネートポリオールを80重量%有する溶液(商品名「PC−61」日本ポリウレタン株式会社製)を使用し、各成分の混合比を「ポリカーボネートポリオール:ポリエチレングリコール=40:60」となるように混合し塗布剤Bとした。尚、前記イソシアネート化合物、アクリルポリオールおよびポリエチレングリコールは、水分の混入なきよう密閉されたものを入手し使用した。
実施例3
実施例1での塗布剤Bの調製で、アクリルポリオールの代わりに疎水性を呈するポリオールとして平均分子量550で水酸基価198mgKOH/gのポリカプロラクトントリオール(商品名「プラクセル308」ダイセル化学工業製)を使用し、各成分の混合比を「ポリカプロラクトントリオール:ポリエチレングリコール=40:60」となるように混合し塗布剤Bとした。尚、前記イソシアネート化合物、アクリルポリオールおよびポリエチレングリコールは、水分の混入なきよう密閉されたものを入手し使用した。
比較例
実施例1〜3において調製したウレタン樹脂前駆体薬液を30℃の恒温室内において10日間保管した以外は、実施例1〜3と同様の操作でガラス基板上に防曇性被膜を形成したが、ゲル化物が生成され、防曇性被膜に斑紋および白濁が生じた。
〔被膜に吸水された水の脱水速度〕:上記ようにして得られた吸水飽和状態の防曇性被膜に関し、湿度50%、温度25℃の環境においたときに上記重量(b)から上記重量(a)までに到達する時間が3分以内のものを水の脱水性に優れる防曇性被膜として合格(○)、これを満たさないものを不合格(×)とした。
〔被膜の結露抑制効果〕:"JIS S 4030眼鏡用くもり止め剤試験法"に準拠して43℃に設定した温水からの飽和水蒸気中に1分間保持した時の曇り具合と、保持後に常温(23℃、湿度63%)中に取り出したときの呼気による曇り具合を観察する。この操作を1サイクルとして30サイクル行い、膜の外観に異常がなく曇りが発生しないものを合格(〇)、曇りが発生したものを不合格(×)とした。
〔被膜の霜抑制効果〕:−25℃に設定した冷凍庫内に30分保持した後、常温(23℃、湿度63%)中に取り出したときの外観、曇り具合、呼気による曇りを観察する。この操作を1サイクルとして10サイクル行い、膜の外観に異常がなく曇りが発生しないものを合格(○)、曇りが発生したものを不合格(×)とした。
〔耐トラバース磨耗性〕:膜表面に荷重4.9N/4cm2でネル(綿300番)を5000往復させた時の外観と呼気防曇性を測定し、異常なきものを合格(○)、異常があったものを不合格(×)とした。
〔鉛筆硬度〕:"JIS K 5600 塗料一般試験方法"に準拠して、鉛筆で膜表面を5回引っ掻き、膜の破れが2回未満であった鉛筆を鉛筆硬度とした。該鉛筆硬度は耐擦傷性の指標とすることができる。
〔耐水性〕:40±2℃の水中に24時間浸漬させ、浸漬後に外観に異常がないもの、および呼気によって曇りが発生しなかったもの、並びに鉛筆硬度の低下が1ランク以内であるものを(〇)、2ランク以上低下するものを不合格(×)とした。
〔スリップ性〕:"JIS K 7125 プラスチック−フィルムおよびシート−摩擦係数試験方法"に準拠して、接触面積40cm2(一辺の長さ6.3cm)の正方形の滑り片を200g荷重で防曇性膜上に乗せ、スリップ性を測定した。尚、滑り片の底面(供試体との接地面)は、実使用での布払拭を想定してネル(綿300番)で覆った。
〔被膜への水滴の接触角〕:被膜への水滴の接触角については、“JISR 3257「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」”に準拠して測定した。100mm角に切断した試験片を、湿度50%、温度55℃の環境で12時間保持後、同湿度にて温度25℃の環境で12時間保持することで、被膜が吸水されていない状態の試験片とした。該試験片を協和界面化学製接触角計(CA−2型)に設置し、被膜上に2μlの水を滴下させて、水滴の接触角を測定した。又、同試験片の被膜に43℃飽和水蒸気を5分間接触させ、被膜を吸水飽和状態し、該試験片を前記接触角計に設置し、被膜上に2μlの水を滴下させて、水滴の接触角を測定した。
〔被膜の膜厚測定〕:試料作製の際に基材の一部にマスキングフィルム(商品名「SPV−400X」日東電工株式会社製)を貼付しておき、防曇性物品を作製した後、マスキングフィルムを剥がす。そして、被膜と基材とで形成される段差部分を高精度微細形状測定器(SUREFCORDER ET 4000A 小坂研究所製)で測定することにより、被膜の膜厚を測定した。
Claims (4)
- 透明基材上にウレタン樹脂からなる防曇性被膜を形成するためのウレタン樹脂前駆体薬液としてのイソシアネート化合物とポリオールを含有する液を、20℃以下の状態で保存することを特徴とするウレタン樹脂前駆体薬液の保存方法。
- ポリオールが疎水性ポリオールと親水性ポリオールを共存させたものであることを特徴とする請求項1に記載のウレタン樹脂前駆体薬液の保存方法。
- 疎水性ポリオールが数平均分子量500以上、5000以下のアクリルポリオールまたは数平均分子量500以上、5000以下且つ水酸基価が10mgKOH/g以上、200mgKOH/g以下のポリエステルポリオールから選ばれ、親水性ポリオールがポリオキシアルキレン系ポリオールであることを特徴とする請求項2に記載のウレタン樹脂前駆体薬液の保存方法。
- ポリオキシアルキレン系ポリオールが数平均分子量400以上、2000以下のポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項3に記載のウレタン樹脂前駆体薬液の保存方法。
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JP2008105482A JP2009256432A (ja) | 2008-04-15 | 2008-04-15 | ウレタン樹脂前駆体薬液の保存方法 |
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JP2007076999A (ja) * | 2005-08-17 | 2007-03-29 | Central Glass Co Ltd | 防曇性被膜及び防曇性物品 |
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