JP2009255730A - 作業機 - Google Patents

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Kenichi Iwami
憲一 石見
Shigeki Hayashi
繁樹 林
Mitsuhiro Matsuzaki
光弘 松▲崎▼
Toshimitsu Yazaki
利光 矢崎
Atsushi Hayashi
篤史 林
Kazuma Ishihara
和真 石原
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Abstract

【課題】移動走行状態を適確に把握して、サスペンション機構を適切に作動させることができる作業機を提供する。
【解決手段】走行機体1の走行速度Vが設定速度Vaより低速となると、制御手段57でサスペンション機構50を非作動状態にロックすべく構成し、走行機体1の走行速度Vが設定速度Vbより高速であれば、サスペンション作動切換スイッチ61によって制御手段57を操作し、サスペンション機構50を作動状態と非作動状態に切り換えるべく構成してある。
【選択図】図6

Description

本発明は、走行機体に備えたサスペンション機構を備えた作業機に関する。
上記のような作業機のサスペンション機構は、作業装置を走行機体に装着した状態で、走行機体の姿勢を基準姿勢に維持すべく、伸縮作動を行っている(例えば特許文献1参照)。
USP6145859
作業機において、移動を開始する際には、慣性によって、走行機体が前上がり状態になる傾向にあり、停止する場合には、走行機体が前下がり姿勢となる傾向にある。
また、ローダ作業を行う場合やパレットフォーク作業を行うには、バケットで移載物を持ち上げる場合に、前輪に大きな荷重が作用するとともに、反対に、その移載物を放出すると、急に荷重が小さくなる。したがって、何れの場合にも、サスペンション機構を作動状態に維持していると、走行機体の姿勢が不安定になる虞がある。
ローダ作業やパレットフォーク作業においては、移載物をバケットやフォークで掬い取る場合に、バケットやフォークの掬い取り位置を細かく調節する必要がある。その場合に、サスペンション機構が作動すると、同時にバケットやフォークの位置が変動し、移載物に対する位置合わせが困難になる虞があった。
また、プラウ作業モードにおいても、プラウの昇降や取り換え時においては、前輪荷重が大きく変化する為に、サスペンション機構を自由に変動可能な状態に維持することは、走行機体の安定性を阻害する虞もある。
本発明の目的は、移動走行状態を適確に把握して、サスペンション機構を適切に作動させることができる作業機を提供する点にある。
〔構成〕
請求項1に係る発明の特徴構成は、走行機体に備えたサスペンション機構を、作動状態と非作動状態に切り換える制御手段を備えた作業機において、走行機体の走行速度が設定速度より低速となると、前記制御手段で前記サスペンション機構を非作動状態に操作すべく構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用〕
走行速度が設定速度より低下すると、制御手段がサスペンション機構を非作動状態に切り換える。
これによって、移動を開始した直後や停止する直前では走行機体の走行速度は低速であるので、この状態においてサスペンション機構が非作動状態に操作されて、走行機体がより後下がり姿勢や前下がり姿勢を強めることはなく、かつ、一定姿勢に収束するためにピッチング作動を繰り返すこともない。
一般に、移載物の掬い上げ操作や放出操作は、走行機体の走行速度が低速である場合、又は走行機体が停止している場合に行われることが多い。従って、微速で前後進を繰り返しながら、移載物を掬い上げ操作する場合や、停止してその移載物を放出操作する際に、サスペンション機構が非作動状態に操作されて、走行機体の姿勢が安定し、バケット等の位置合わせが容易に行えるようになる。
〔効果〕
簡単な制御形態の採用で、作業機の姿勢制御をより適切に行うことができるようになった。
〔構成〕
請求項2に係る発明の特徴構成は、請求項1に係る発明において、前記走行機体の走行速度が設定速度より高速であれば、前記人為的操作具によって前記制御手段を操作し、前記サスペンション機構を作動状態と非作動状態に切り換えるべく構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
高速で走行する場合には、路面の状態によってサスペンション機構の作動を切り換えて使用することが可能になり、不整地走行の場合や舗装道路を走行する場合に、サスペンション機構の状態に応じて切り換えて使用することができ、軽快な走行を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態の一例として、本発明に係る作業機のサスペンション構造を、作業機の一例であるトラクタに適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はトラクタの全体側面である。この図に示すように、トラクタは、走行機体1に備えた左右一対の前輪2および後輪3をエンジン4からの動力で駆動する四輪駆動型に構成してある。走行機体1の後部側には、前輪操舵用のステアリングホイール5や運転座席6などを配備して搭乗運転部7を形成してある。
走行機体1は、左右の前輪2の間に位置する前部フレーム8の後部にエンジン4の下部を連結し、エンジン4の後下部にクラッチハウジング9を連結し、クラッチハウジング9の後部に中間フレーム10を介してトランスミッションケース(以下、T/Mケースと略称する)11を連結して形成してある。
走行機体1には、フロントマウント形式の作業装置の一例であるフロントローダ12の装備を可能にする補助フレーム13を連結してある。T/Mケース11の後部には、ロータリ耕耘装置(図示せず)やプラウ(図示せず)などのリヤマウント形式の作業装置の連結を可能にする左右一対のリフトアーム14やリンク機構15などを配備してある。また、図示は省略するが、走行機体1には、モーアなどのミッドマウント形式の作業装置の連結を可能にするリンク機構などを装備することも可能である。T/Mケースの後部には、トレーラなどの連結を可能にするリンク機構などを装備することも可能である。
図2に示すように、前部フレーム8には、側面視U字状に形成したホルダ16の後上部を、左右向きの支軸17を介して、その支軸17を支点にしたホルダ16の上下揺動が許容されるように連結してある。ホルダ16は、その凹部16Aにおいて前車軸ケース18をローリング可能に支持するように構成してある。ホルダ16の前端部は、左右一対の油圧シリンダ19を介して前部フレーム8に連結してある。
つまり、このトラクタにおいては、前車軸ケース18の左右両端部に装備した左右の前輪2を、ホルダ16および左右の油圧シリンダ19を介して走行機体1の前部フレーム8に懸架してある。
図2および図3に示すように、左右の油圧シリンダ19は複動型で、それらのヘッド側の油室19Aには、第1接続油路20を介してブラダ式の第1アキュムレータ21を接続してある。また、各油圧シリンダ19のロッド側の油室19Bには、第2接続油路22を介してブラダ式の第2アキュムレータ23を接続してある。各アキュムレータ21,23のブラダ内には、サスペンションバネとして機能する窒素ガスを封入してある。
第1接続油路20には、パイロット圧により開閉操作されるパイロット操作式の第1逆止弁24A、第2逆止弁24Bを装備してある。第2接続油路22には、パイロット圧により開閉操作されるパイロット操作式の第3逆止弁25A、第4逆止弁25Bを装備してある。
第1逆止弁24Aと第2逆止弁24Bとは、互いに、逆方向の流れを阻止するように、互いに逆向きに設置されており、第3逆止弁25Aと第4逆止弁25Bとにおいても、互いに、逆方向の流れを阻止するように、互いに逆向きに設置されている。
したがって、各逆止弁24A、24B、25A、25Bは、その閉状態では左右の油圧シリンダ19とアキュムレータ21,23との間の相互流通を阻止して、後記するサスペンション機構50を非作動状態にロックするものである。各逆止弁24A、24B、25A、25Bの開状態では、左右の油圧シリンダ19とアキュムレータ21,23との間の相互流通を許容する。
各逆止弁24A、24B、25A、25Bには、パイロット油路26を介して単一の電磁式切換弁27を接続してある。電磁式切換弁27は、各逆止弁24A、24B、25A、25Bに対するパイロット圧を上昇させる昇圧状態と、各逆止弁24A、24B、25A、25Bに対するパイロット圧を低下させる降圧状態とに切り換え可能に構成してある。各逆止弁24A、24B、25A、25Bは、それらに対するパイロット圧が上昇すると閉状態から開状態に切り換わり、それらに対するパイロット圧が低下すると開状態から閉状態に切り換わる。つまり、各逆止弁24A、24B、25A、25Bは、パイロット圧の低下により逆止弁として機能し、パイロット圧の上昇により逆止弁としての機能を停止する。
第1接続油路20における第1アキュムレータ21より下流側に位置する油路部分には、第1安全弁28を備えた第1排出油路29を接続してある。第2接続油路22における第2アキュムレータ23より下流側に位置する油路部分には、第2安全弁30を備えた第2排出油路31を接続してある。
第1接続油路20における左右の油圧シリンダ19と第1、第2逆止弁24A、24Bとの間に位置する油路部分には第1給排油路32を接続してある。第2接続油路22における左右の油圧シリンダ19と第2逆止弁25との間に位置する油路部分には第2給排油路33を接続してある。第1給排油路32および第2給排油路33には、パイロット圧により切り換え操作されるパイロット操作式の切換弁34を介して、供給油路35と排出油路36とを接続してある。
供給油路35には、フライプライオリティバルブ60を装備してあり、制御流を切換弁34に投入し、余剰流を潤滑油として利用している。
切換弁34は、第1給排油路32を供給油路35に接続し、かつ、第2給排油路33を排出油路36に接続する第1給排状態と、第1給排油路32を排出油路36に接続し、かつ、第2給排油路33を供給油路35に接続する第2給排状態と、第1給排油路32および第2給排油路33を排出油路36に接続する給排停止状態とに切り換え可能に構成してある。切換弁34の切り換え操作は、第1パイロット油路37を介して切換弁34に接続した第1電磁弁38、および、第2パイロット油路39を介して切換弁34に接続した第2電磁弁40、の作動を制御することにより行える。
第1給排油路32には、パイロット圧により開閉操作されるパイロット操作式の第5逆止弁41を装備してある。第2給排油路33には、パイロット圧により開閉操作されるパイロット操作式の第6逆止弁42を装備してある。第5逆止弁41および第6逆止弁42は、その閉状態では対応する接続油路20,22から切換弁34に向けた作動油の逆流を阻止し、開状態ではその逆流を許容する。
第5逆止弁41には、第3パイロット油路43を介して第2給排油路33における切換弁側の油路部分を接続してある。第6逆止弁42には、第4パイロット油路44を介して第1給排油路32における切換弁側の油路部分を接続してある。
これにより、切換弁34を給排停止状態から第1給排状態に切り換えると、第6逆止弁42に向けて作動油が供給されて第6逆止弁42に対するパイロット圧が上昇する。切換弁34を第1給排状態から給排停止状態に切り換えると、第6逆止弁42から作動油が排出されて第6逆止弁42に対するパイロット圧が低下する。切換弁34を給排停止状態から第2給排状態に切り換えると、第5逆止弁41に向けて作動油が供給されて第5逆止弁41に対するパイロット圧が上昇する。切換弁34を第2給排状態から給排停止状態に切り換えると、第5逆止弁41から作動油が排出されて第5逆止弁41に対するパイロット圧が低下する。
第5逆止弁41および第6逆止弁42は、それらに対するパイロット圧が上昇すると閉状態から開状態に切り換わり、それらに対するパイロット圧が低下すると開状態から閉状態に切り換わる。つまり、第5逆止弁41および第6逆止弁42は、パイロット圧の低下により逆止弁として機能し、パイロット圧の上昇により逆止弁としての機能を停止する。
第1給排油路32における第5逆止弁41よりも第1接続油路側の油路部分には、速度調整用の第1絞り弁45を装備してある。第2給排油路33における第6逆止弁42よりも切換弁側の油路部分には、第7逆止弁46を装備し、第6逆止弁42と第7逆止弁46との間には速度調整用の第2絞り弁47を装備し、第6逆止弁42と第2絞り弁47との間には、左右の油圧シリンダ19におけるロッド側の圧力を一定に維持するリリーフ弁48を備えた排出油路49を接続してある。
以上の構成から、切換弁34を給排停止状態に維持すると、第5逆止弁41および第6逆止弁42に対するパイロット圧が低い状態に維持される。これにより、第5逆止弁41および第6逆止弁42が閉状態に維持されて逆止弁として機能する。この状態において、電磁式切換弁27を降圧状態から昇圧状態に切り換えて第1、2逆止弁24A、24Bおよび第3、4逆止弁25A、25Bに対するパイロット圧を上昇させると、第1、2逆止弁24A、24Bおよび第3、4逆止弁25A、25Bが閉状態から開状態に切り換わり、逆止弁としての機能を停止する。
すると、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21との間、および、左右の油圧シリンダ19と第2アキュムレータ23との間における作動油の双方向への流動が許容され、これにより、各アキュムレータ21,23のブラダ内に封入した窒素ガスがサスペンションバネとして機能し、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21および第2アキュムレータ23とにわたって充填した作動油がダンパとして機能するようになる。
つまり、左右の油圧シリンダ19、第1接続油路20、第1アキュムレータ21、第2接続油路22、第2アキュムレータ23、第1安全弁28、第2安全弁30、第5逆止弁41、および第6逆止弁42、などを備えて構成した油圧回路部分が、油圧式のサスペンション機構50として機能する。
一方、第1、2逆止弁24A、24Bおよび第3、4逆止弁25A、25Bを閉状態に維持した状態において、切換弁34を給排停止状態から第1給排状態に切り換えると、左右の油圧シリンダ19のヘッド側の油室19Aに向けて作動油が供給される。また、第6逆止弁42に対するパイロット圧が上昇して第6逆止弁42が閉状態から開状態に切り換わることにより、左右の油圧シリンダ19におけるロッド側の油室19Bからの排出油路49を介した作動油の排出が許容される。これにより、左右の油圧シリンダ19が伸張作動し、トラクタの前部側の車高が高くなる。
その後、切換弁34を第1給排状態から給排停止状態に切り換えると、左右の油圧シリンダ19のヘッド側の油室19Aに向けた作動油の供給が停止される。また、第6逆止弁42に対するパイロット圧が低下して第6逆止弁42が開状態から閉状態に切り換わることにより、左右の油圧シリンダ19におけるロッド側の油室19Bからの排出油路49を介した作動油の排出が阻止される。これにより、左右の油圧シリンダ19が伸張作動を停止し、トラクタの前部側の車高が維持される。
逆に、切換弁34を給排停止状態から第2給排状態に切り換えると、左右の油圧シリンダ19のロッド側の油室19Bに向けて作動油が供給される。また、第5逆止弁41に対するパイロット圧が上昇して第5逆止弁41が閉状態から開状態に切り換わることにより、左右の油圧シリンダ19におけるヘッド側の油室19Aからの排出油路36を介した作動油の排出が許容される。これにより、左右の油圧シリンダ19が収縮作動し、トラクタの前部側の車高が低くなる。
その後、切換弁34を第2給排状態から給排停止状態に切り換えると、左右の油圧シリンダ19のロッド側の油室19Bに向けた作動油の供給が停止される。また、第5逆止弁41に対するパイロット圧が低下して第5逆止弁41が開状態から閉状態に切り換わることにより、左右の油圧シリンダ19におけるヘッド側の油室19Aからの排出油路36を介した作動油の排出が阻止される。これにより、左右の油圧シリンダ19が収縮作動を停止し、トラクタの前部側の車高が維持される。
つまり、第1、2逆止弁24A、24Bおよび第3、4逆止弁25A、25Bを閉状態に維持した状態において、切換弁34の作動を制御することにより、トラクタの前部側の車高を調整することができる。
これにより、例えば、トラクタの前部にフロントローダ12を連結することにより、トラクタの前部側の重量が重くなってトラクタの前部側の車高が低下する場合には、切換弁34を給排停止状態から第1給排状態に切り換えて左右の油圧シリンダ19を伸張作動させることにより、フロントローダ12の重量に抗して、トラクタの前部側の車高を、フロントローダ12を連結する前の元の高さ位置まで上昇させることができる。逆に、トラクタの前部からフロントローダ12を取り外すことにより、トラクタの前部側の重量が軽くなってトラクタの前部側の車高が上昇する場合には、切換弁34を給排停止状態から第2給排状態に切り換えて左右の油圧シリンダ19を収縮作動させることにより、トラクタの前部側の車高を、フロントローダ12を取り外す前の元の高さ位置まで下降させることができる。
つまり、フロントローダ12などの作業装置の着脱や作業時の負荷の変動などによる車体重量の変化にかかわらず、トラクタの前部側の車高を所定の高さに設定することができる。
なお、この車高調整を、トラクタの前部側の車高を検出する車高センサ(図示せず)の検出に基づく車高調整用の制御手段(図示せず)の制御作動で行うように構成してもよく、また、人為操作具(図示せず)の操作に基づく車高調整用の制御手段の制御作動で行うように構成してもよい。
図3〜6に示すように、第1接続油路20における第1アキュムレータ21と第1逆止弁24Aとの間に位置する油路部分には、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とにわたって流れる作動油の流量を制御する流量制御弁51を介装してある。流量制御弁51は、そのスプール51Aに流路断面積の異なる3つのオリフィス51a〜51cを備える有段式で、かつ、使用するオリフィス51a〜51cがパイロット圧により切り換え操作されるパイロット操作式に構成してある。流量制御弁51における各オリフィス51a〜51cの切り換え操作は、第1パイロット油路52を介して流量制御弁51に接続した第1電磁弁53、および、第2パイロット油路54を介して流量制御弁51に接続した第2電磁弁55、の作動を制御することにより行える。
第1接続油路20における左右の油圧シリンダ19と第2逆止弁24Bとの間に位置する油路部分には、サスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧(第1接続油路20の内圧)Mをサスペンション機構50のバネ上荷重(トラクタのフロント荷重)として検出する圧力センサ56を備えてある。圧力センサ56の検出値は、トラクタに搭載したマイクロコンピュータなどにより構成した減衰比調整用の制御手段57に入力される。
制御手段57は、図5に示すように、圧力センサ56の検出値と、その検出値に対して予め設定した第1閾値M1および第2閾値M2とに基づいて、第1電磁弁53および第2電磁弁55の作動を制御することにより、サスペンション機構50の減衰比が適正範囲内(例えば、0.5〜1.0の範囲内)に維持されるように流量制御弁51の作動を制御する。
具体的には、図5に示すように、制御手段57は、圧力センサ56の検出値であるサスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mが第1閾値M1未満である場合には、その内圧Mに対応させた流路断面積の大きい第1オリフィス51aを介して左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とが連通されるように流量制御弁51の作動を制御する。サスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mが第1閾値M1以上で第2閾値M2未満である場合には、その内圧Mに対応させた流路断面積が中間の第2オリフィス51bを介して左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とが連通されるように流量制御弁51の作動を制御する。サスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mが第2閾値M2以上である場合には、その内圧Mに対応させた流路断面積の小さい第3オリフィス51cを介して左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とが連通されるように流量制御弁51の作動を制御する。
つまり、トラクタにフロントローダ12などの作業装置を連結することなどにより、トラクタのフロント荷重(サスペンション機構50のバネ上荷重)が大きくなるとともにサスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mが大きくなり、それに伴ってサスペンション機構50のバネ定数が大きくなり、サスペンション機構50の減衰比が相対的に小さくなって適正範囲から外れる場合には、制御手段57が、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cを流路断面積の大きいものから小さいものに切り換えて減衰係数を大きくすることにより、サスペンション機構50の減衰比が適正範囲内に維持されるように調整する。
逆に、トラクタからフロントローダ12などの作業装置を取り外すことなどにより、トラクタのフロント荷重(サスペンション機構50のバネ上荷重)が小さくなるとともにサスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mが小さくなり、それに伴ってサスペンション機構50のバネ定数が小さくなり、サスペンション機構50の減衰比が相対的に大きくなって適正範囲から外れる場合には、制御手段57が、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cを流路断面積の小さいものから大きいものに切り換えて減衰係数を小さくすることにより、サスペンション機構50の減衰比が適正範囲内に維持されるように調整する。
これにより、トラクタのフロント荷重に対してサスペンション機構50の減衰係数が小さいことにより、振動を収束させる力が低下して車体が振れ続ける、あるいは、トラクタのフロント荷重に対してサスペンション機構50の減衰係数が大きいことにより、振動を収束させる力が強すぎて衝撃を受け易くなる、などの不都合の発生を回避することができ、結果、トラクタに対する作業装置の着脱や作業負荷の変動にかかわらず、良好な乗り心地と安定した走行性を得ることができる。
つまり、トラクタにフロントローダ12などの作業装置を連結することなどにより、上述したようにサスペンション機構50の減衰比が相対的に小さくなって適正範囲から外れる場合には、制御手段57が、直ちに左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cを流路断面積の大きいものから小さいものに切り換えて減衰係数を大きくする。
以上のような制御モードを、サスペンション機構50の特性を変更する基準制御モードという。
図5および図6に示すように、このトラクタには、サスペンション機構50の硬さ設定を可能にする手動式の設定器58を備えてある。設定器58は、回転式のポテンショメータにより構成され、その設定値を制御手段57に出力する。
制御手段57は、設定器58で設定したサスペンション機構50の硬さが硬いほど、第1閾値M1および第2閾値M2の値を、サスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧に対する低い側の値に設定変更する。
これにより、設定器58によりサスペンション機構50の硬さを硬い側に設定変更するほど、第1閾値M1および第2閾値M2の値が、サスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mに対する低い側の値に設定変更されることにより、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cが、流路断面積の大きいものから小さいものに切り換わり易くなり、流路断面積の小さいものから大きいものに切り換わり難くなる。逆に、設定器58によりサスペンション機構50の硬さを軟らかい側に設定変更するほど、第1閾値M1および第2閾値M2の値が、サスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mに対する高い側の値に設定変更されることにより、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cが、流路断面積の大きいものから小さいものに切り換わり難くなり、流路断面積の小さいものから大きいものに切り換わり易くなる。
その結果、設定器58で設定するサスペンション機構50の硬さを硬くするほど、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cとして、減衰係数を大きくする流路断面積の小さいものが使用され易くなることから、乗り心地として硬い感じを与えることができ、逆に、設定器58で設定するサスペンション機構50の硬さを軟らかくするほど、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cとして、減衰係数を小さくする流路断面積の大きいものが使用され易くなることから、乗り心地として軟らかい感じを与えることができる。
次に、前輪サスペンション機構50に対する更なる制御形態について説明する。ここで、説明する制御形態は、前記した基準制御モードに優先して行われる制御である。図4に示すように、運転操縦部に作業モード切換スイッチ60を設け、作業モード切換スイッチ60で、プラウ作業モード、路上走行モード、ローダ作業モードの3状態を選択して切り換えることができる。そして、走行機体の走行速度を検出する車速検出センサ59を設ける。
一方、サスペンション機構50を作動状態と非作動状態に人為的に切り換えるサスペンション作動切換スイッチ(人為的操作具)61を設ける。この構成によって、人為的にサスペンション機構50の作動状態を非作動状態に切り換えることができる。
以上のような、機器を駆使して前輪サスペンション機構50に対する制御が行われる。つまり、図6に示すように、プラウ作業モード、ローダ作業モードを選択した場合においては(#1)、走行速度Vが第1所定速度Vaより低速に低下した場合には(#2)、サスペンション機構50を非作動状態にロックする制御を行う(#3)。
ロックする制御については、前記したように、制御手段57からの指令を受けた電磁式切換弁27によって、各逆止弁24A、24B、24A、24Bを閉状態に切り換えることによって、油圧シリンダ19と両アキュウムレータ21、23との間の作動油の流通を阻止することによって行う。
このような作業形態を採るのは、作用効果の欄で記載したような理由による。
そして、走行機体の走行速度Vが第2設定速度Vbより大きくなれば、自動的にサスペンション機構50を作動状態に復帰させる(#4)。そして、復帰した状態では、サスペンション機構50の作動状態及び非作動状態の切換えは、前記したサスペンション作動切換スイッチ61で行う。第2設定速度Vbは設定速度Vaより高速のものが設定される。また、設定速度Vaについては、図示してはいないが、運転者が任意に設定変更可能である。
設定速度Vbと設定速度Vaが同一速度であれば、設定速度を境に走行速度Vが上下する場合には、サスペンション機構50が作動状態と非作動状態とに頻繁に繰り返し、走行機体の姿勢が不安定となり、制御の安定性が損なわれる虞があるからである。
作業モード切換スイッチ58を路上走行に切換操作した場合には、前記したローダ作業時のように、走行速度が低速になった場合であっても、サスペンション機構50を自動的に非作動状態に切り換えることはない。この場合には、前記した基準制御モードで制御を行ったり(#5)、人為的に作動状態と非作動状態とに切り換える操作形態を選択することができる。
そうすると、低速走行で段差を乗り越える場合に、サスペンション機構50が作動するので、振動吸収効果が期待できる。
尚、図5に示すストロークセンサ61は、前記油圧シリンダ17のストロークを検出するためのものである。このストロークセンサ61での検出結果を、例えば、油圧シリンダ17の伸長長さを制御し、舗装道路を走行する際に、走行機体1を水平に制御する場合等に使用できる。
〔別実施形態〕
〔1〕作業機としては、乗用管理機、乗用田植機、乗用草刈機、トラクタ・ローダ・バックホー(TLB)、トラクタ・ローダ・モーア(TLM)、あるいは、トラクタ・ローダ・バックホー・モーア(TLBM)などであってもよい。
〔2〕作業機に装備する作業装置としては、リヤマウント形式のロータリ耕耘装置やプラウなどであってもよく、ミッドマウント形式のモーアなどであってもよく、また、フロントマウント形式のフォーク装置などであってもよい。
〔3〕走行速度Vが設定速度Va以下に低下した場合にサスペンション機構50を非作動状態にロックする制御形態としては、路上走行においても採用してもよい。この場合には、前記したように、段差を乗り越える際にサスペンション機構50の振動吸収能力を期待できないが、不整地走行によって却って走行機体1の姿勢安定性が悪化することが想定する場合には、サスペンション機構50を非作動状態にロックすることが有効な手段となり得る。
〔4〕サスペンション機構50としては、左右の後輪3を走行機体1に懸架する油圧シリンダ19にアキュムレータ21,23を接続して構成したものであってもよい。
〔5〕第2接続油路22における第2アキュムレータ23と第2逆止弁25との間に位置する油路部分に、左右の油圧シリンダ19におけるロッド側の油室19Bと第2アキュムレータ23とにわたって流れる作動油の流量を制御する流量制御弁51を介装し、制御手段57が、その流量制御弁の作動を圧力センサの検出値に基づいて制御するように構成してもよい。
〔6〕流量制御弁51として電磁式のものを採用してもよい。
〔7〕流量制御弁51として、2つまたは4つ以上のオリフィスを備える有段式のものを採用してもよい。
〔8〕流量制御弁51として、作動油の流量を無段階に制御する無段式のものを採用してもよい。
〔9〕人為的操作具としては、サスペンション作動切換スイッチ61を操作する具体的な形態として、操作レバー形式のもの、又は、操作ペダル形式のものを採用してもよい。
〔10〕設定器58によるサスペンション機構50の硬さ設定を、「軟」「普通」「硬」の3段階の切り換えなどで行う有段式に構成してもよい。
〔11〕アキュムレータ21,23としてダイアフラム型やピストン型などを採用してもよい。
トラクタの全体側面図 前輪サスペンション機構の全体側面図 油圧シリンダの油圧回路図 制御装置のブロック図 圧力センサの検出値に対する減衰比を示す図 サスペンション機構に対する入切制御用のフローチャート
符号の説明
1 走行機体
50 サスペンション機構
57 制御手段
V 走行速度
Va、Vb 設定速度
61 サスペンション作動切換スイッチ(人為的操作具)

Claims (2)

  1. 走行機体に備えたサスペンション機構を、作動状態と非作動状態に切り換える制御手段を備えた作業機であって、
    走行機体の走行速度が設定速度より低速となると、前記制御手段で前記サスペンション機構を非作動状態に操作すべく構成してある作業機。
  2. 前記走行機体の走行速度が設定速度より高速であれば、前記人為的操作具によって前記制御手段を操作し、前記サスペンション機構を作動状態と非作動状態に切り換えるべく構成してある請求項1記載の作業機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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