JP4966244B2 - 作業車のサスペンション構造 - Google Patents

作業車のサスペンション構造

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Description

本発明は、走行機体に前後車輪の内の少なくとも一方の車輪を油圧式のサスペンション機構を介して支持し、
前記サスペンション機構の内圧を検出する圧力センサと、前記圧力センサの検出値に基づいて前記サスペンション機構の作動特性を変更制御する制御手段とを備えている作業車のサスペンション構造に関する。
サスペンション機構の作動特性の一つとして、敏感であるか又は鈍感であるかを決定する減衰力が挙げられる。減衰力は変位に対してその変位を妨げる方向に作用する粘性力によって現されるものである。
この減衰力の制御においては、後記する基準制御モードにあっては、ローダ等の作業装置を、サスペンション機構を備えた前輪が位置する走行機体の前部近くに取り付けることによって、圧力センサの検出値が高圧になると、減衰力を大きくする。反対に、その作業装置を取り外して検出値が低圧なると、減衰力を小さくする制御形態を採っていた(非特許文献1)。
特願平2007−189612号(段落〔0041〕〔0042〕)
前記した基準制御モードに則って、圧力センサの検出値が低圧である場合に、減衰力を小さくする制御形態を採る場合には、つぎのような不都合があった。つまり、前後車輪のうちの一方の車輪にサスペンション機構を取付け、他方の車輪に近い位置に作業装置を取り付けた場合に、作業装置を走行機体に対して持ち上げた状態では、サスペンション機構に作用する荷重が軽く成り過ぎることがある。その場合に、従来のように、減衰力が小であると、慣性力が大きく大きなストロークでサスペンションン機構が伸縮作動を繰り返すこととなる虞があった。
そうすると、走行機体の姿勢が不安定となり、操縦性及び作業性が低下する虞があった。
本発明の目的は、サスペンション機構を装備した側とは異なる側に作業装置を装着した場合を把握し、サスペンション機構の減衰力を制御して、作業車の姿勢制御を良好に行い得る作業車のサスペンション構造を提供する点にある。
〔構成〕
請求項1に係る発明の特徴構成は、走行機体に前後車輪の内の少なくとも一方の車輪を油圧式のサスペンション機構を介して支持し、
前記サスペンション機構の内圧を検出する圧力センサと、前記圧力センサの検出値に基づいて前記サスペンション機構の作動特性を変更制御する制御手段とを備え、
前記制御手段で、前記一方の車輪に近い位置に作業装置を取り付けた状態での前記圧力センサの検出値に基づいて前記サスペンション機構の作動特性を変更する基準制御モードを備え、前記前後車輪のうちの他方の車輪に近い位置に前記作業装置をは異なる作業装置を取り付け、その取り付けた状態を検出した検出結果に基づいて、前記基準制御モードに補正を加え前記サスペンション機構の作動特性を鈍感側に変更する補正モードを備えてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用〕
サスペンション機構を備えた一方の車輪とは前後反対側の車輪近くに前記異なる作業装置を取り付けたことを検出した場合には、補正モードが制御手段によって実行されて、基準制御モードを実行した場合より、サスペンション機構の作動特性を鈍感側に切り換えることができる。
これによって、車輪に作用する荷重は軽いが、サスペンション機構自体は鈍感になるので、走行機体が大きく上下動することが抑制される。
〔効果〕
作業装置の装着位置を検出して制御に反映させるだけの改善を施すことによって、 走行機体の姿勢安定性を十分に確保でき、作業走行の安定性、作業性の向上を図ることができる。
〔構成〕
請求項2に係る発明の特徴構成は、請求項1に係る発明において、前記サスペンション機構の作動特性を、前記機体フレームと前記一方の車輪とに亘って掛け渡された油圧シリンダとその油圧シリンダに通油連係されたアキュウムレータとで設定し、前記油圧シリンダと前記アキュウムレータとの通油路に流量制御弁を設け、前記基準制御モードでの前記流量制御弁の絞り量に比べて、前記補正制御モードでの前記流量制御弁の絞り量を多くしてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
サスペンション機構の作動特性を規定するものとして、減衰力がある。その減衰力を現出するものとして、油圧シリンダに連係したアキュウムレータとそのアキュウムレータへ投入される作動油に絞りを掛ける流量制御弁とがある。
流量制御弁の絞りを多くする程、減衰力が大きくなり、サスペンション機構の作動特性は鈍感側に移動する。
そこで、基準制御モードでの絞り量よりも、補正モードでの絞り量を多くするだけで、サスペンション機構を鈍感側に制御でき、制御構成、及び、制御操作も容易である。
〔構成〕
請求項3に係る発明の特徴構成は、請求項2に係る発明において、前記流量制御弁を、流路断面積の異なる複数のオリフィスを備える有段式に構成し、
前記サスペンション機構の内圧に対する閾値を設定し、
前記基準制御モードにおいて、前記制御手段が、前記圧力センサの検出値に基づいて前記サスペンション機構の内圧が前記閾値未満であるか否かを判別し、前記内圧が前記閾値未満である場合には、前記閾値未満の前記内圧に対応させた流路断面積の大きいオリフィスを介して前記油圧シリンダと前記アキュムレータとが連通されるように、また、前記内圧が前記閾値以上である場合には、前記閾値以上の前記内圧に対応させた流路断面積の小さいオリフィスを介して前記油圧シリンダと前記アキュムレータとが連通されるように、前記流量制御弁の作動を制御し、
前記補正制御モードにおいては、前記内圧に対応させた流路断面積を有するオリフィスよりは小さな流路断面積を有するオリフィスを選択して流量制御を行うべく構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
流量制御弁としては、油圧シリンダとアキュウムレータとを連結する流路に設けられるオリフィスで構成し、このオリフィスとして流路断面積の異なる複数個のものを用意する。そして、このオリフィス群を油圧シリンダの内圧によって適正なものを選択して制御を行うこととしている。
このように、流路断面積によって決まる絞り量の異なる複数個のオリフィスを採択することによって、連続的に絞り量を変更可能な機構に比べて、機構が複雑化せず制御も容易なものとなる。
したがって、補正モードでは、基準制御モードで選定されるオリフィスより流路断面積の小さなものを選定して制御が行われる。
〔構成〕
請求項4に係る発明の特徴構成は、請求項3に係る発明において、流路断面積の小さいオリフィスから流路断面積の大きいオリフィスに切り換える際の閾値を、流路断面積の大きいオリフィスから流路断面積の小さいオリフィスに切り換える際の閾値よりも小さい値に設定してあることを特徴とする点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
例えば、流路断面積の小さいオリフィスから流路断面積の大きいオリフィスに切り換える際の閾値と、流路断面積の大きいオリフィスから流路断面積の小さいオリフィスに切り換える際の閾値とを同じ値に設定し、圧力センサの検出値が閾値未満であると、流路断面積の大きいオリフィスを介して油圧シリンダとアキュムレータとを連通し、かつ、圧力センサの検出値が閾値以上であると、流路断面積の小さいオリフィスを介して油圧シリンダとアキュムレータとを連通するように構成した場合には、圧力センサの検出値が閾値を境にして頻繁に変化すると、それに伴って、流路断面積の異なるオリフィスの切り換えが頻繁に行われることになり、サスペンション機構の減衰比が頻繁に大きく変動するようになる。つまり、サスペンションの硬い状態と軟らかい状態とが頻繁に切り換わるようになることから、乗り心地の低下を招くことになる。
これに対し、本発明のうちの請求項4に記載の発明では、流路断面積の小さいオリフィスから流路断面積の大きいオリフィスに切り換える際の閾値を、流路断面積の大きいオリフィスから流路断面積の小さいオリフィスに切り換える際の閾値よりも小さい値に設定してあることから、それらのいずれか一方の閾値を境にして圧力センサの検出値が頻繁に変化しても、圧力センサの検出値が他方の閾値に達するか他方の閾値を超えない限り、流路断面積の異なるオリフィスの切り換えが行われなくなる。
従って、圧力センサの検出値が閾値を境にして頻繁に変化する場合であっても、それに伴って流路断面積の異なるオリフィスの切り換えが頻繁に行われることに起因した乗り心地の低下を未然に回避することができる。
〔構成〕
請求項5に係る発明の特徴構成は、請求項1に係る発明において、前記制御手段が、前記圧力センサの検出値に基づいて、その検出値の設定時間ごとの平均値を前記サスペンション機構の内圧として算出し、その算出した前記サスペンション機構の内圧が前記閾値未満であるか否かを判別し、前記内圧が前記閾値未満である場合には、前記閾値未満の前記内圧に対応させた流路断面積の大きいオリフィスを介して前記油圧シリンダと前記アキュムレータとが連通されるように、前記流量制御弁の作動を制御する点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
複数ある異なる流路断面積のオリフィスを切り換える基準となる油圧シリンダの内圧を特定するのに、圧力センサの検出値に基づいて、その検出値の設定時間ごとの平均値を内圧として特定するので、時間変化における突出した検出値の影響を抑えることができる。
したがって、その突出した検出値に対応した制御形態を採ることを回避できるので、制御が安定する。
〔構成〕
請求項6に係る発明の特徴構成は、請求項3〜5のうちのいずれかひとつに係る発明において、前記サスペンション機構の硬さ設定を可能にする手動式の設定器を備え、
前記設定器で設定した前記サスペンション機構の硬さが硬いほど、前記閾値が、前記サスペンション機構の内圧に対する低い側の値に設定変更されるように構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
〔作用効果〕
この特徴構成によると、設定器によりサスペンション機構の硬さを硬い側に設定変更するほど、閾値の値が、サスペンション機構の内圧に対する低い側の値に設定変更されることにより、油圧シリンダとアキュムレータとを連通する流量制御弁のオリフィスが、流路断面積の大きいものから小さいものに切り換わり易くなり、流路断面積の小さいものから大きいものに切り換わり難くなる。逆に、設定器によりサスペンション機構の硬さを軟らかい側に設定変更するほど、閾値の値が、サスペンション機構の内圧に対する高い側の値に設定変更されることにより、油圧シリンダとアキュムレータとを連通する流量制御弁のオリフィスが、流路断面積の大きいものから小さいものに切り換わり難くなり、流路断面積の小さいものから大きいものに切り換わり易くなる。
つまり、設定器で設定するサスペンション機構の硬さを硬くするほど、油圧シリンダとアキュムレータとを連通する流量制御弁のオリフィスとして流路断面積の小さいものが使用され易くなることから、乗り心地として硬い感じを与えることができ、逆に、設定器で設定するサスペンション機構の硬さを軟らかくするほど、油圧シリンダとアキュムレータとを連通する流量制御弁のオリフィスとして流路断面積の大きいものが使用され易くなることから、乗り心地として軟らかい感じを与えることができる。
従って、運転者の好みに応じた乗り心地の設定を行えることから、乗り心地の向上を図れるようになる。
以下、本発明を実施するための最良の形態の一例として、本発明に係る作業車のサスペンション構造を、作業車の一例であるトラクタに適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はトラクタの全体側面である。この図に示すように、トラクタは、機体フレーム1に備えた左右一対の前輪2および後輪3をエンジン4からの動力で駆動する四輪駆動型に構成してある。機体フレーム1の後部側には、前輪操舵用のステアリングホイール5や運転座席6などを配備して搭乗運転部7を形成してある。
機体フレーム1は、左右の前輪2の間に位置する前部フレーム8の後部にエンジン4の下部を連結し、エンジン4の後下部にクラッチハウジング9を連結し、クラッチハウジング9の後部に中間フレーム10を介してトランスミッションケース(以下、T/Mケースと略称する)11を連結して形成してある。
機体フレーム1には、フロントマウント形式の作業装置の一例であるフロントローダ12の装備を可能にする補助フレーム13を連結してある。T/Mケース11の後部には、ロータリ耕耘装置(図示せず)やプラウ(図示せず)などのリヤマウント形式の作業装置の連結を可能にする左右一対のリフトアーム14やリンク機構15などを配備してある。また、図示は省略するが、機体フレーム1には、モーアなどのミッドマウント形式の作業装置の連結を可能にするリンク機構などを装備することも可能である。T/Mケースの後部には、トレーラなどの連結を可能にするリンク機構などを装備することも可能である。
図2に示すように、前部フレーム8には、側面視U字状に形成したホルダ16の後上部を、左右向きの支軸17を介して、その支軸17を支点にしたホルダ16の上下揺動が許容されるように連結してある。ホルダ16は、その凹部16Aにおいて前車軸ケース18をローリング可能に支持するように構成してある。ホルダ16の前端部は、左右一対の油圧シリンダ19を介して前部フレーム8に連結してある。
つまり、このトラクタにおいては、前車軸ケース18の左右両端部に装備した左右の前輪2を、ホルダ16および左右の油圧シリンダ19を介して機体フレーム1の前部フレーム8に懸架してある。
図2および図3に示すように、左右の油圧シリンダ19は複動型で、それらのヘッド側の油室19Aには、第1接続油路20を介してブラダ式の第1アキュムレータ21を接続してある。また、各油圧シリンダ19のロッド側の油室19Bには、第2接続油路22を介してブラダ式の第2アキュムレータ23を接続してある。各アキュムレータ21,23のブラダ内には、サスペンションバネとして機能する窒素ガスを封入してある。
第1接続油路20には、パイロット圧により開閉操作されるパイロット操作式の第1逆止弁24A、第2逆止弁24Bを装備してある。第2接続油路22には、パイロット圧により開閉操作されるパイロット操作式の第3逆止弁25A、第4逆止弁25Bを装備してある。第2逆止弁24Bおよび第3逆止弁25Aは、その閉状態では左右の油圧シリンダ19から対応するアキュムレータ21,23への作動油の逆流を阻止し、開状態ではその逆流を許容する。第1逆止弁24A及び第4逆止弁25Bは、その閉状態ではアキュムレータ21,23から左右の油圧シリンダ19への作動油の流れを阻止し、開状態ではその流れを許容する。
上記したように、第1逆止弁24Aと第2逆止弁24Bとは互いに逆向きに配置されている。第3逆止弁25Aと第4逆止弁25Bとも同様に互いに逆向きに配置されている。したがって、両逆止弁24A、24B、及び、逆止弁25A、25Bとを閉状態に設定すると、左右の油圧シリンダ19と両アキュムレータ21、23との作動油の流通状態を阻止して、サスペンション機構50を非作動状態にロックできる。
第1逆止弁24A、第2逆止弁24B、第3逆止弁25A、第4逆止弁25Bには、パイロット油路26を介して電磁式切換弁27を接続してある。電磁式切換弁27は、各逆止弁24A、24B、25A、25Bに対するパイロット圧を上昇させる昇圧状態と、各逆止弁24A、24B、25A、25Bに対するパイロット圧を低下させる降圧状態とに切り換え可能に構成してある。各逆止弁24A、24B、25A、25Bは、それらに対するパイロット圧が上昇すると閉状態から開状態に切り換わり、それらに対するパイロット圧が低下すると開状態から閉状態に切り換わる。つまり、各逆止弁24A、24B、25A、25Bは、パイロット圧の低下により逆止弁として機能し、パイロット圧の上昇により逆止弁としての機能を停止する。
第1接続油路20における第1アキュムレータ21に接続する油路部分には、第1安全弁28を備えた第1排出油路29を接続してある。第2接続油路22における第2アキュムレータ23に接続する油路部分には、第2安全弁30を備えた第2排出油路31を接続してある。
第1接続油路20における左右の油圧シリンダ19と第2逆止弁24Bとの間に位置する油路部分には第1給排油路32を接続してある。第2接続油路22における左右の油圧シリンダ19と第3逆止弁25Aとの間に位置する油路部分には第2給排油路33を接続してある。第1給排油路32および第2給排油路33には、パイロット圧により切り換え操作されるパイロット操作式の切換弁34を介して、供給油路35と排出油路36とを接続してある。
切換弁34は、第1給排油路32を供給油路35に接続し、かつ、第2給排油路33を排出油路36に接続する第1給排状態と、第1給排油路32を排出油路36に接続し、かつ、第2給排油路33を供給油路35に接続する第2給排状態と、第1給排油路32および第2給排油路33を排出油路36に接続する給排停止状態とに切り換え可能に構成してある。切換弁34の切り換え操作は、第1パイロット油路37を介して切換弁34に接続した第1電磁弁38、および、第2パイロット油路39を介して切換弁34に接続した第2電磁弁40、の作動を制御することにより行える。
第1給排油路32には、パイロット圧により開閉操作されるパイロット操作式の第5逆止弁41を装備してある。第2給排油路33には、パイロット圧により開閉操作されるパイロット操作式の第6逆止弁42を装備してある。第5逆止弁41および第6逆止弁42は、その閉状態では対応する接続油路20,22から切換弁34に向けた作動油の逆流を阻止し、開状態ではその逆流を許容する。
第5逆止弁41には、第3パイロット油路43を介して第2給排油路33における切換弁側の油路部分を接続してある。第6逆止弁42には、第4パイロット油路44を介して第1給排油路32における切換弁側の油路部分を接続してある。
これにより、切換弁34を給排停止状態から第1給排状態に切り換えると、第6逆止弁42に向けて作動油が供給されて第6逆止弁42に対するパイロット圧が上昇する。切換弁34を第1給排状態から給排停止状態に切り換えると、第6逆止弁42から作動油が排出されて第6逆止弁42に対するパイロット圧が低下する。切換弁34を給排停止状態から第2給排状態に切り換えると、第5逆止弁41に向けて作動油が供給されて第5逆止弁41に対するパイロット圧が上昇する。切換弁34を第2給排状態から給排停止状態に切り換えると、第5逆止弁41から作動油が排出されて第5逆止弁41に対するパイロット圧が低下する。
第5逆止弁41および第6逆止弁42は、それらに対するパイロット圧が上昇すると閉状態から開状態に切り換わり、それらに対するパイロット圧が低下すると開状態から閉状態に切り換わる。つまり、第5逆止弁41および第6逆止弁42は、パイロット圧の低下により逆止弁として機能し、パイロット圧の上昇により逆止弁としての機能を停止する。
第1給排油路32における第5逆止弁41よりも第1接続油路側の油路部分には、速度調整用の第1絞り弁45を装備してある。第2給排油路33における第6逆止弁42よりも切換弁側の油路部分には、第7逆止弁46を装備し、第6逆止弁42と第7逆止弁46との間には速度調整用の第2絞り弁47を装備し、第6逆止弁42と第2絞り弁47との間には、左右の油圧シリンダ19におけるロッド側の圧力を一定に維持するリリーフ弁48を備えた排出油路49を接続してある。
以上の構成から、切換弁34を給排停止状態に維持すると、第5逆止弁41および第6逆止弁42に対するパイロット圧が低い状態に維持される。これにより、第5逆止弁41および第6逆止弁42が閉状態に維持されて逆止弁として機能する。この状態において、電磁式切換弁27を降圧状態から昇圧状態に切り換えて第1、2逆止弁24A、24Bおよび第3、4逆止弁25A、25Bに対するパイロット圧を上昇させると、第1、2逆止弁24A、24Bおよび第3、4逆止弁25A、25Bが閉状態から開状態に切り換わり、逆止弁としての機能を停止する。
すると、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21との間、および、左右の油圧シリンダ19と第2アキュムレータ23との間における作動油の双方向への流動が許容され、これにより、各アキュムレータ21,23のブラダ内に封入した窒素ガスがサスペンションバネとして機能し、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21および第2アキュムレータ23とにわたって充填した作動油がダンパとして機能するようになる。
つまり、左右の油圧シリンダ19、第1接続油路20、第1アキュムレータ21、第2接続油路22、第2アキュムレータ23、第1安全弁28、第2安全弁30、第5逆止弁41、および第6逆止弁42、などを備えて構成した油圧回路部分が、油圧式のサスペンション機構50として機能する。
一方、第1、2逆止弁24A、24Bおよび第3,4逆止弁25A、25Bを閉状態に維持した状態において、切換弁34を給排停止状態から第1給排状態に切り換えると、左右の油圧シリンダ19のヘッド側の油室19Aに向けて作動油が供給される。また、第6逆止弁42に対するパイロット圧が上昇して第6逆止弁42が閉状態から開状態に切り換わることにより、左右の油圧シリンダ19におけるロッド側の油室19Bからの排出油路49を介した作動油の排出が許容される。これにより、左右の油圧シリンダ19が伸張作動し、トラクタの前部側の車高が高くなる。
その後、切換弁34を第1給排状態から給排停止状態に切り換えると、左右の油圧シリンダ19のヘッド側の油室19Aに向けた作動油の供給が停止される。また、第6逆止弁42に対するパイロット圧が低下して第6逆止弁42が開状態から閉状態に切り換わることにより、左右の油圧シリンダ19におけるロッド側の油室19Bからの排出油路49を介した作動油の排出が阻止される。これにより、左右の油圧シリンダ19が伸張作動を停止し、トラクタの前部側の車高が維持される。
逆に、切換弁34を給排停止状態から第2給排状態に切り換えると、左右の油圧シリンダ19のロッド側の油室19Bに向けて作動油が供給される。また、第5逆止弁41に対するパイロット圧が上昇して第5逆止弁41が閉状態から開状態に切り換わることにより、左右の油圧シリンダ19におけるヘッド側の油室19Aからの排出油路36を介した作動油の排出が許容される。これにより、左右の油圧シリンダ19が収縮作動し、トラクタの前部側の車高が低くなる。
その後、切換弁34を第2給排状態から給排停止状態に切り換えると、左右の油圧シリンダ19のロッド側の油室19Bに向けた作動油の供給が停止される。また、第5逆止弁41に対するパイロット圧が低下して第5逆止弁41が開状態から閉状態に切り換わることにより、左右の油圧シリンダ19におけるヘッド側の油室19Aからの排出油路36を介した作動油の排出が阻止される。これにより、左右の油圧シリンダ19が収縮作動を停止し、トラクタの前部側の車高が維持される。
つまり、第1、2逆止弁24A、24Bおよび第3、4逆止弁25A、25Bを閉状態に維持した状態において、切換弁34の作動を制御することにより、トラクタの前部側の車高を調整することができる。
これにより、例えば、トラクタの前部にフロントローダ12を連結することにより、トラクタの前部側の重量が重くなってトラクタの前部側の車高が低下する場合には、切換弁34を給排停止状態から第1給排状態に切り換えて左右の油圧シリンダ19を伸張作動させることにより、フロントローダ12の重量に抗して、トラクタの前部側の車高を、フロントローダ12を連結する前の元の高さ位置まで上昇させることができる。逆に、トラクタの前部からフロントローダ12を取り外すことにより、トラクタの前部側の重量が軽くなってトラクタの前部側の車高が上昇する場合には、切換弁34を給排停止状態から第2給排状態に切り換えて左右の油圧シリンダ19を収縮作動させることにより、トラクタの前部側の車高を、フロントローダ12を取り外す前の元の高さ位置まで下降させることができる。
また、フロントローダ12で土砂を掬い上げることにより、トラクタの前部側の重量が重くなってトラクタの前部側の車高が低下する場合には、切換弁34を給排停止状態から第1給排状態に切り換えて左右の油圧シリンダ19を伸張作動させることにより、土砂の重量に抗して、トラクタの前部側の車高を、フロントローダ12が土砂を掬い上げる前の元の高さ位置まで上昇させることができる。逆に、フロントローダ12から土砂を放出することにより、トラクタの前部側の重量が軽くなってトラクタの前部側の車高が上昇する場合には、切換弁34を給排停止状態から第2給排状態に切り換えて左右の油圧シリンダ19を収縮作動させることにより、トラクタの前部側の車高を、フロントローダ12から土砂を放出する前の元の高さ位置まで下降させることができる。
つまり、フロントローダ12などの作業装置の着脱や作業時の負荷の変動などによる車体重量の変化にかかわらず、トラクタの前部側の車高を所定の高さに設定することができる。
なお、この車高調整を、トラクタの前部側の車高を検出する車高センサ(図示せず)の検出に基づく車高調整用の制御手段(図示せず)の制御作動で行うように構成してもよく、また、人為操作具(図示せず)の操作に基づく車高調整用の制御手段の制御作動で行うように構成してもよい。
ここで、フロントローダ12により土砂を掬い上げる操作を行う等の場合に、バケット12Aの細かい位置調節が必要となる場合がある。そのような場合に、サスペンション機構50が作動すると、バケット12A位置が上下して位置調節がし難い面がある。そこで、このような場合には、電磁式切換弁27によって、第1から第4逆止弁24A、24B、25A、25Bを閉状態に切換えることによって、油圧シリンダ19と各アキュウムレータ21、23との作動油の流通を阻止して、サスペンション機構50を非作動状態にロックする。これにより、走行機体1の姿勢が安定し、ローダ作業等が容易になる。
図3〜6に示すように、第1接続油路20における第1アキュムレータ21と第1逆止弁24Aとの間に位置する油路部分には、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とにわたって流れる作動油の流量を制御する流量制御弁51を介装してある。流量制御弁51は、そのスプール51Aに流路断面積の異なる3つのオリフィス51a〜51cを備える有段式で、かつ、使用するオリフィス51a〜51cがパイロット圧により切り換え操作されるパイロット操作式に構成してある。流量制御弁51における各オリフィス51a〜51cの切り換え操作は、第1パイロット油路52を介して流量制御弁51に接続した第1電磁弁53、および、第2パイロット油路54を介して流量制御弁51に接続した第2電磁弁55、の作動を制御することにより行える。
第1接続油路20における左右の油圧シリンダ19と第1逆止弁24との間に位置する油路部分には、サスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧(第1接続油路20の内圧)Mをサスペンション機構50のバネ上荷重(トラクタのフロント荷重)として検出する圧力センサ56を備えてある。圧力センサ56の検出値は、トラクタに搭載したマイクロコンピュータなどにより構成した減衰比調整用の制御手段57に入力される。
制御手段57は、図5に示すように、圧力センサ56の検出値と、その検出値に対して予め設定した第1閾値M1および第2閾値M2とに基づいて、第1電磁弁53および第2電磁弁55の作動を制御することにより、サスペンション機構50の減衰比が適正範囲内(例えば、0.5〜1.0の範囲内)に維持されるように流量制御弁51の作動を制御する。
具体的には、制御手段57は、圧力センサ56の検出値であるサスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mが第1閾値M1未満である場合には、その内圧Mに対応させた流路断面積の大きい第1オリフィス51aを介して左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とが連通されるように流量制御弁51の作動を制御する。サスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mが第1閾値M1以上で第2閾値M2未満である場合には、その内圧Mに対応させた流路断面積が中間の第2オリフィス51bを介して左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とが連通されるように流量制御弁51の作動を制御する。サスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mが第2閾値M2以上である場合には、その内圧Mに対応させた流路断面積の小さい第3オリフィス51cを介して左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とが連通されるように流量制御弁51の作動を制御する。
つまり、トラクタにフロントローダ12などの作業装置を連結することや、フロントローダ12を連結したローダ作業時にフロントローダ12で土砂を掬い上げることなどにより、トラクタのフロント荷重(サスペンション機構50のバネ上荷重)が大きくなるとともにサスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mが大きくなり、それに伴ってサスペンション機構50のバネ定数が大きくなり、サスペンション機構50の減衰比が相対的に小さくなって適正範囲から外れる場合には、制御手段57が、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cを流路断面積の大きいものから小さいものに切り換えて減衰係数を大きくすることにより、サスペンション機構50の減衰比が適正範囲内に維持されるように調整する。
逆に、トラクタからフロントローダ12などの作業装置を取り外すことや、フロントローダ12を連結したローダ作業時にフロントローダ12から土砂を放出することなどにより、トラクタのフロント荷重(サスペンション機構50のバネ上荷重)が小さくなるとともにサスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mが小さくなり、それに伴ってサスペンション機構50のバネ定数が小さくなり、サスペンション機構50の減衰比が相対的に大きくなって適正範囲から外れる場合には、制御手段57が、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cを流路断面積の小さいものから大きいものに切り換えて減衰係数を小さくすることにより、サスペンション機構50の減衰比が適正範囲内に維持されるように調整する。
これにより、トラクタのフロント荷重に対してサスペンション機構50の減衰係数が小さいことにより、振動を収束させる力が低下して車体が振れ続ける、あるいは、トラクタのフロント荷重に対してサスペンション機構50の減衰係数が大きいことにより、振動を収束させる力が強すぎて衝撃を受け易くなる、などの不都合の発生を回避することができ、結果、トラクタに対する作業装置の着脱や作業負荷の変動にかかわらず、良好な乗り心地と安定した走行性を得ることができる。
制御手段57は、圧力センサ56の検出値が第1閾値M1未満から第1閾値M1以上に切り換わると、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21との連通を、流量制御弁51の第1オリフィス51aで行う状態から第2オリフィス51bで行う状態に切り換える。圧力センサ56の検出値が第2閾値M2未満から第2閾値M2以上に切り換わると、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21との連通を、流量制御弁51の第2オリフィス51bで行う状態から第3オリフィス51cで行う状態に切り換える。圧力センサ56の検出値の設定時間ごとの平均値が第2閾値M2以上から第2閾値M2未満に切り換わると、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21との連通を、流量制御弁51の第3オリフィス51cで行う状態から第2オリフィス51bで行う状態に切り換える。圧力センサ56の検出値の設定時間ごとの平均値が第1閾値M1以上から第1閾値M1未満に切り換わると、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21との連通を、流量制御弁51の第2オリフィス51bで行う状態から第1オリフィス51aで行う状態に切り換える。
つまり、トラクタにフロントローダ12などの作業装置を連結することや、フロントローダ12を連結したローダ作業時にフロントローダ12で土砂を掬い上げることなどにより、上述したようにサスペンション機構50の減衰比が相対的に小さくなって適正範囲から外れる場合には、制御手段57が、直ちに左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cを流路断面積の大きいものから小さいものに切り換えて減衰係数を大きくする。
以上のような制御モードを、サスペンション機構50の特性を変更する基準制御モードという。
上記した基準制御モードでは、フロントローダ作業においてサスペンション機構50を作動させることについて記載したが、次のような制御形態を採ってもよい。つまり、フロントローダ12により土砂を掬い上げる操作を行う等の場合に、バケット12Aの細かい位置調節が必要となる場合がある。そのような場合に、サスペンション機構50が作動すると、バケット12A位置が上下して位置調節がし難い面がある。そこで、このような場合には、前記したように、電磁式切換弁27によって、第1から第4逆止弁24A、24B、25A、25Bを閉状態に切換え、油圧シリンダ19と各アキュウムレータ21、23との作動油の流通を阻止して、サスペンション機構50を非作動状態にロックする。これにより、走行機体1の姿勢が安定し、ローダ作業等が容易になる。
図5および図6に示すように、このトラクタには、サスペンション機構50の硬さ設定を可能にする手動式の設定器59を備えてある。設定器59は、回転式のポテンショメータにより構成され、その設定値を制御手段57に出力する。
制御手段57は、設定器59で設定したサスペンション機構50の硬さが硬いほど、第1閾値M1および第2閾値M2の値を、サスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧に対する低い側の値に設定変更する。
これにより、設定器59によりサスペンション機構50の硬さを硬い側に設定変更するほど、第1閾値M1および第2閾値M2の値が、サスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mに対する低い側の値に設定変更されることにより、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cが、流路断面積の大きいものから小さいものに切り換わり易くなり、流路断面積の小さいものから大きいものに切り換わり難くなる。逆に、設定器59によりサスペンション機構50の硬さを軟らかい側に設定変更するほど、第1閾値M1および第2閾値M2の値が、サスペンション機構50における油圧シリンダ19のヘッド側の内圧Mに対する高い側の値に設定変更されることにより、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cが、流路断面積の大きいものから小さいものに切り換わり難くなり、流路断面積の小さいものから大きいものに切り換わり易くなる。
その結果、設定器59で設定するサスペンション機構50の硬さを硬くするほど、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cとして、減衰係数を大きくする流路断面積の小さいものが使用され易くなることから、乗り心地として硬い感じを与えることができ、逆に、設定器59で設定するサスペンション機構50の硬さを軟らかくするほど、左右の油圧シリンダ19と第1アキュムレータ21とを連通する流量制御弁51のオリフィス51a〜51cとして、減衰係数を小さくする流路断面積の大きいものが使用され易くなることから、乗り心地として軟らかい感じを与えることができる。
補正モードでサスペンション機構50の作動を制御する点について説明する。ここでいう補正モードとは、前記した基準制御モードに補正を加え前記サスペンション機構の作動特性を鈍感側に変更する制御形態をいう。図4に示すように、搭乗運転部7に作業モード切換スイッチ58を設け、フロントローダ(ローダ)作業、路上走行、プラウ作業形態を選択できるようになっている。
基準制御モードにおいては(#1)、油圧シリンダ19の内圧Mが前記したように第1閾値M1以下に切り換わると、第1オリフィス51aによってサスペンション機構50を制御するように設定されている。この場合に、図5及び図7に示すように、作業モードスイッチ58が異なる作業装置としてのプラウを取り付けた作業形態を選択しているならば(#2)、慣性力が大きく走行機体1の姿勢が不安定に成り易い点を考慮して、次のような補正モードの制御を行う(#3)。つまり、制御手段57が第1オリフィス51aより小さな流路断面積の第2オリフィス51bを選択して、サスペンション機構50の制御を行う。
第2オリフィス51bでの制御は、図5の破線で示すように、減衰率が1.0から0.4の間に設定される基準制御モードの場合より、減衰率が大きく1.5から1.0の間で行われる。これによって、減衰率が大きくなった状態で制御を行うので、サスペンション機構50は鈍感側に切り換わる。
尚、作業形態がフロントローダ作業や路上走行であれば、基準制御モードで行われる。
〔別実施形態〕
〔1〕作業車としては、乗用管理機、乗用田植機、乗用草刈機、トラクタ・ローダ・バックホー(TLB)、トラクタ・ローダ・モーア(TLM)、あるいは、トラクタ・ローダ・バックホー・モーア(TLBM)などであってもよい。
〔2〕作業車に装備する作業装置としては、リヤマウント形式のロータリ耕耘装置やプラウなどであってもよく、ミッドマウント形式のモーアなどであってもよく、また、フロントマウント形式のフォーク装置などであってもよい。
〔3〕サスペンション機構50としては、単一の油圧シリンダ19を備えるものであってもよく、3つ以上の油圧シリンダ19を備えるものであってもよい。
〔4〕サスペンション機構50としては、左右の後輪3を機体フレーム1に懸架する油圧シリンダ19にアキュムレータ21,23を接続して構成したものであってもよい。
〔5〕第2接続油路22における第2アキュムレータ23と第3逆止弁25Aとの間に位置する油路部分に、左右の油圧シリンダ19におけるロッド側の油室19Bと第2アキュムレータ23とにわたって流れる作動油の流量を制御する流量制御弁51を介装し、制御手段57が、その流量制御弁51の作動を圧力センサの検出値に基づいて制御するように構成してもよい。
〔6〕流量制御弁51として電磁式のものを採用してもよい。
〔7〕流量制御弁51として、2つまたは4つ以上のオリフィスを備える有段式のものを採用してもよい。
〔8〕流量制御弁51として、作動油の流量を無段階に制御する無段式のものを採用してもよい。
〔9〕図6に示すように、流路断面積の小さいオリフィス51b,51cから流路断面積の大きいオリフィス51a,51bに切り換える際の閾値M1a,M2aを、流路断面積の大きいオリフィス51a,51bから流路断面積の小さいオリフィス51b,51cに切り換える際の閾値M1b,M2bよりも小さい値に設定してもよい。
〔10〕設定器59によるサスペンション機構50の硬さ設定を、「軟」「普通」「硬」の3段階の切り換えなどで行う有段式に構成してもよい。
〔11〕アキュムレータ21,23としてダイアフラム型やピストン型などを採用してもよい。
〔12〕圧力センサ56の検出値に基づいて、その検出値の設定時間ごとの平均値を前記サスペンション機構50の内圧Mとして算出してもよい。
フロントローダを装備したトラクタの全体側面図 前車軸ケースの支持構造を示す要部の側面図 サスペンション機構の構成を示す油圧回路図 減衰比調整用の制御構成を示すブロック図 フロント荷重と減衰比との関係を示す図 別実施形態でのフロント荷重と減衰比との関係を示す図 基準制御モードと補正モードとの制御フロー図
符号の説明
1 機体フレーム
2 前輪
3 後輪
19 油圧シリンダ
21 アキュムレータ
50 サスペンション機構
51 流量制御弁
51a オリフィス
51b オリフィス
51c オリフィス
56 圧力センサ
57 制御手段
59 設定器
M 内圧(サスペンション機構)
M1 閾値
M2 閾値

Claims (6)

  1. 走行機体に前後車輪の内の少なくとも一方の車輪を油圧式のサスペンション機構を介して支持し、
    前記サスペンション機構の内圧を検出する圧力センサと、前記圧力センサの検出値に基づいて前記サスペンション機構の作動特性を変更制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段で、前記一方の車輪に近い位置に作業装置を取り付けた状態での前記圧力センサの検出値に基づいて前記サスペンション機構の作動特性を変更する基準制御モードを備え、前記前後車輪のうちの他方の車輪に近い位置に前記作業装置とは異なる作業装置を取り付け、その取付た状態を検出した検出結果に基づいて、前記基準制御モードに補正を加え前記サスペンション機構の作動特性を鈍感側に変更する補正モードを備えてある作業車のサスペンション構造。
  2. 前記サスペンション機構の作動特性を、前記機体フレームと前記一方の車輪とに亘って掛け渡された油圧シリンダとその油圧シリンダに通油連係されたアキュウムレータとで設定し、前記油圧シリンダと前記アキュウムレータとの通油路に流量制御弁を設け、前記基準制御モードでの前記流量制御弁の絞り量に比べて、前記補正制御モードでの前記流量制御弁の絞り量を多くしてある請求項1記載の作業車のサスペンション構造。
  3. 前記流量制御弁を、流路断面積の異なる複数のオリフィスを備える有段式に構成し、
    前記サスペンション機構の内圧に対する閾値を設定し、
    前記基準制御モードにおいて、前記制御手段が、前記圧力センサの検出値に基づいて前記サスペンション機構の内圧が前記閾値未満であるか否かを判別し、前記内圧が前記閾値未満である場合には、前記閾値未満の前記内圧に対応させた流路断面積の大きいオリフィスを介して前記油圧シリンダと前記アキュムレータとが連通されるように、また、前記内圧が前記閾値以上である場合には、前記閾値以上の前記内圧に対応させた流路断面積の小さいオリフィスを介して前記油圧シリンダと前記アキュムレータとが連通されるように、前記流量制御弁の作動を制御し、
    前記補正制御モードにおいては、前記内圧に対応させた流路断面積を有するオリフィスよりは小さな流路断面積を有するオリフィスを選択して流量制御を行うべく構成してある請求項2記載の作業車のサスペンション構造。
  4. 流路断面積の小さいオリフィスから流路断面積の大きいオリフィスに切り換える際の閾値を、流路断面積の大きいオリフィスから流路断面積の小さいオリフィスに切り換える際の閾値よりも小さい値に設定してある請求項3記載の作業車のサスペンション構造。
  5. 前記制御手段が、前記圧力センサの検出値に基づいて、その検出値の設定時間ごとの平均値を前記サスペンション機構の内圧として算出し、その算出した前記サスペンション機構の内圧が前記閾値未満であるか否かを判別し、前記内圧が前記閾値未満である場合には、前記閾値未満の前記内圧に対応させた流路断面積の大きいオリフィスを介して前記油圧シリンダと前記アキュムレータとが連通されるように、前記流量制御弁の作動を制御する請求項3記載の作業車のサスペンション構造。
  6. 前記サスペンション機構の硬さ設定を可能にする手動式の設定器を備え、
    前記設定器で設定した前記サスペンション機構の硬さが硬いほど、前記閾値が、前記サスペンション機構の内圧に対する低い側の値に設定変更されるように構成してある請求項3〜5のいずれか一つに記載の作業車のサスペンション構造。
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