JP2009255255A - ロボットハンド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成によって、受光部に対する他の投光部からの干渉を防ぐことができる投光部および受光部の複数対からなる光学的検出手段を備えたロボットハンド装置を提供する。
【解決手段】 ハンド基体11と、ハンド基体11に上下に等間隔で取付けられた複数のハンド12と、各ハンド12上のワーク6の有無を検出する光学的検出手段18とを含む。ハンド12にワーク6を載せて目的位置に移送するためのワークの移載装置1であって、光学的検出手段18は、各ハンド12に対応して対を成す投光部19〜23および受光部24〜28の複数対から成り、各投光部19〜23および受光部24〜28の対は、ハンド基体11に、各ハンド12の幅方向両側に対向関係で配置され、投光部19〜23および受光部24〜28は上下に交互に配置され、かつ、各投光部19〜23と対向関係にある受光部24〜28と、それに隣接する他の受光部とは、幅方向に直交する方向に互いにずれた位置関係で配置される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体ウエハなどのワークを、所定位置から取出し、ハンド上に載せた状態で搬送して目的位置に移すためのロボットハンド装置に関し、さらに詳しくは、複数のハンドとそれぞれのハンドに対応する基材有無検出センサを備えたロボットハンド装置に関する。
半導体ウエハの搬送用ロボットは、クリーン度の高い環境下で、クリーン度の高い状態を保持したまま半導体ウエハを運ぶクリーンロボット(半導体ロボット)として、実用化されている。これらの半導体ウエハの移載装置の典型的な従来技術は、特許文献1〜3に示されている。特許文献3は、基板(半導体ウエハなど)を1枚ずつ搬送する装置に関するものであるが、近年、特許文献1あるいは2に示されるように、複数枚の半導体ウエハなどを処理するようなシステムも採用されている。このようなシステムに採用される半導体ロボットのハンド部の構造を図7および図8を参照して説明する。
図7に示す半導体ロボットのハンド部100は、ハンド基体101と、このハンド基体101に上下に等間隔で重なるように取付けられた5枚のセラミックス(たとえば、アルミナ)製フォーク状ハンド102〜106と、各ハンド102〜106上に載せられる半導体ウエハ(ワーク)107の有無を検出する光学的検出手段108とを備える。光学的検出手段108は、前記各ハンド102〜106に対応して対を成す投光部109〜113および受光部114〜118の複数対からなる。
投光部109〜113は、ハンド基体101の上に、各ハンド102〜106の幅方向一側部に上下に積み重なるよう配置され、また、受光部114〜118は、各投光部109〜113に対向するようハンド102〜106の幅方向他側部に上下に積み重なるよう配置されている。そして、これら投光部109〜113および受光部114〜118は、それぞれ投光用ファイバーセンサ109A〜113Aの投光端部および受光用ファイバーセンサ114A〜118Aの受光端部とされている。
このようなハンド部100は、各ハンド102〜106の上に半導体ウエハ107を1枚ずつ載せることが可能とされており、走行自在なロボット本体にロボットアーム部(いずれも図示せず)を介して上下昇降かつ水平旋回自在に取付けられている。そして、ロボット本体の走行とハンド部100の上下昇降および水平旋回との複合動作により、フープエリアのカセット(いずれも図示せず)から未処理の半導体ウエハを取出してハンド102〜106のいずれかの上に載せ、これを加熱炉(図示せず)に搬送して加熱炉内に移し、あるいは加熱炉内から処理済の半導体ウエハを同様に取出し、これをフープエリアのカセット内に収納するよう動作する。ハンド102〜106の上に半導体ウエハが存在するか否かは、光学的検出手段108の検出情報によって判断される。
図7および図8は、最上部のハンド102の上に半導体ウエハ107が載っている状態を示し、投光部109からの照射光109aは、半導体ウエハ107によって遮断され、当該投光部109と対を成す受光部114には、この照射光109aの大半は受光されないので、ハンド102の上には半導体ウエハ107がありと判断される。一方、他のハンド103〜106の上には半導体ウエハ107が存在しないので、これらハンド103〜106に対応する他の投光部110〜113からの照射光は、図8からも理解されるとおり、遮断されることなくそれぞれと対を成す受光部115〜118に受光される。これにより、ハンド103〜106の上には半導体ウエハ107がないと判断される。これらの有無判断は、受光部で受ける光量に予め閾値を設定しておき、実際の受光量がこの閾値より下回ったときには半導体ウエハがあり、上回ったときにはなしとされる。
実開平5−64104号公報 特許第3245645号公報 特開2004−14682号公報
図7および図8に示すような投光部109〜113および受光部114〜118の配置関係においては、各投光部109〜113からの照射光のビームは円錐状の広がり(光軸に対しプラスマイナス約30°)をもっているため、ある投光部と対を成す受光部に対して他の投光部からの光が受光されることがある。たとえば、図8に示すように、投光部112の光軸112bは、受光部117に向いているが、その照射光112aの照射野内に、隣接する受光部115,116,118が位置している。そのため、ハンド103,104,106の上に半導体ウエハが存在していても、これらに対応する受光部115,116,118では、前記閾値以上の光量を受光して、半導体ウエハがないと誤判断してしまうことがある。特に、半導体ウエハの厚みが薄く、ハンド103〜106のピッチが狭くなると、このような誤判断の可能性が増大する。また、中央部にある受光部116は、全ての投光部109〜113からの光を受光し易く、この受光部116による検出の信頼性が問題となることがある。
前記特許文献1には、投光用ファイバーセンサおよび受光用ファイバーセンサをカセット(収納容器)に沿って走査させてカセット内の基板(半導体ウエハなど)の有無判断をする基板検出装置が開示されている。この先行技術では、カセットの被検出部位に基板があるにもかかわらず他の部位の基板からの反射光を受光部が受光して、基板がないと誤判断する可能性があることから、投光用ファイバーセンサおよび受光用ファイバーセンサのそれぞれに光路形成部材を設け、この光路形成部材を投光端および受光端から離すことによって、視野角を小さくし、前記誤判断を防止している。
しかし、ハンドの間隔(ピッチ)が小さくなると、この視野角を一層小さくする必要があるが、それだけ光軸合せが難しくなる。しかも、本先行技術は、カセットおよび加熱炉などの目的位置の間で半導体ウエハを移送し、これら各目的位置で半導体ウエハを受渡しするような板状基体の移載装置を対象とするものではない。また、カセット内に収納された複数の基板を一括して有無判断するものでもない。
特許文献2には、カセット内に縦向きに収納された複数枚の各基板間に透過形光電センサを配置して、カセット内の所定部位における基板の有無判断をする方法が開示されている。この先行技術では、隣接するセンシング・アームによる影響を回避するため、各センシング・アームに偏向部材を取付け、受光部に対して対応光以外の光が受光されないようにして誤検出の防止を図っている。しかし、この場合も前記のような板状基体の移載装置を対象とするものではない。しかも、各センシング・アームに偏向部材を取付けるものであるため、これを前記移載装置に適用せんとすると、ハンド基体に偏向部材を取付けるためのスペースを確保することが難しい上に、コストアップを来たすことも予想される。また、この先行技術では、複数の投光素子を所定時間間隔で順次駆動するようにしており、駆動のためのロジック回路が複雑となる。
特許文献3には、保持部材(ハンド)に取付けられた反射型センサの場合に、半導体ウエハの表面状態によっては、誤動作することがあることから、投光手段と受光手段とを保持部材を挟んで設置して遮光型検出手段を構成することが記載されている。しかし、この場合は、ハンド基体に対して1個の保持部材が取付けられたものを対象としており、複数の投光手段および受光手段で遮光型検出手段を構成するものではないから、他の投光手段による干渉の問題は生じず、これを解決課題とするものではない。
本発明の目的は、簡単な構成によって、受光部に対する他の投光部からの干渉を防ぐことができる投光部および受光部の複数対からなる光学的検出手段を備えたロボットハンド装置を提供することである。
本発明に係るロボットハンド装置は、ハンド基体と、前記ハンド基体に平行に等間隔に積重して設けられる数のハンドと、前記各ハンド上に乗載された板状のワークの有無を検出する光学的検出手段とを含み、各ハンドにワークを上載して目的位置に移送するためのロボットハンド装置であって、
前記光学的検出手段は、前記各ハンドに対応して対を成す投光部および受光部の複数対から成り、
前記投光部および受光部の各対は、前記ハンド基体に、各ハンドの幅方向両側で対向して配置され、
前記各投光部および各受光部は、上下に交互に配置され、かつ前記幅方向に各ハンドのワークが乗載される平面上で直交する方向に互いにずれた位置に配置されることを特徴とするロボットハンド装置である。
本発明に従えば、各ハンド上にワークがあるか否かは、各ハンドの幅方向両側に対向関係で配置された投光部および受光部の対において、受光部が受光する投光部からの光量に基づき検出および判断がなされる。そして、各側部における投光部および受光部は上下に交互に配置され、かつ、各投光部と対向関係にある受光部と、それに隣接する他の受光部とは、前記幅方向に直交する方向に互いにずれた位置関係で配置されているから、一側部の投光部と対向関係にある他側部の受光部の上下に近接する位置には他の投光部が存在し、干渉の可能性がある他の受光部は、この他の投光部を間に介在させ、しかも前後にずれた位置に存在することになる。したがって、投光部に対応する受光部に対して他の受光部は、投光部または受光部がそれぞれ上下に積み重なるように構成されたものに比べて、大幅に離れることになり、他の投光部からの光の干渉生じ難くなる。
また本発明は、前記各受光部は、対向する各投光部の光軸に沿った方向に配置されることを特徴とする。
本発明に従えば、光軸上にワークが存在すると、受光部に受光される光量が少なくなるから、ハンド上にワークがあると判断することができる。また、光軸上にワークが存在しない場合、投光部からの光の大半が受光部に受光されるから、ハンド上にワークがないと判断することができる。
また本発明は、前記各受光部は、対向する各投光部からの光が、ハンド上のワークによって反射された場合の反射光軸の方向に沿って配置されることを特徴とする。
本発明に従えば、ハンド上にワークが存在する場合、投光部からの光はワークによって反射され、対応する受光部に受光されるから、ハンド上にワークがあると判断することができる。また、光軸上にワークが存在しない場合、投光部からの光は対応する受光部に受光されないから、ハンド上にワークがないと判断することができる。
また本発明は、前記各投光部は、投光用ファイバーセンサの投光端部から成り、前記各受光部は、受光用ファイバーセンサの受光端部から成ることを特徴とする。
本発明に従えば、ハンド基体のハンド近傍には、投光用ファイバーおよび受光用ファイバーが臨むのみであるからこの部分での電気的な配線の引回しを不要とし、前記のような配置関係の設定が簡易に成し得る。
本発明によれば、各側部における投光部および受光部は上下に交互に配置され、かつ、各投光部と対向関係にある受光部とそれに隣接する他の受光部とは、前記幅方向に直交する方向に互いにずれた位置関係で配置されているから、受光部においては、他の投光部からの光の干渉が生じ難くなり、各ハンド上のワークの有無判断が精度よく的確に成される。したがって、ロボットハンド装置によるワークの目的位置への移送制御が精度よく成される。しかも、投光部と受光部との位置関係の設定のみによって前記光の干渉の防止が図られるから、他の部材の付加や、移載装置の動作制御用ソフトの変更を要さず、コストアップを来たす懸念もない。
図1は、本発明の実施の一形態である半導体ロボット1におけるハンド部10の概略的斜視図を示し、図2はこのハンド部10を備えた移載装置1が設置される半導体ウエハ(ワーク)6の処理室Rを概念的に示している。図2に示す半導体ウエハ6の処理室Rには、半導体ロボット1としての2機のロボットが設置されている。この半導体ロボット1のロボット設置エリア2を挟むようにフープエリア3および加熱炉エリア4が形成されている。
ロボット設置エリア2の中央部であって、2機の半導体ロボット1の間には、バッファエリア5が形成されている。フープエリア3には、多数枚の板状ワークである半導体ウエハ6を横向き(水平状態)に収納し得るカセット30が4台設置可能とされている。また、加熱炉エリア4には2機の加熱炉40が設置されている。
さらに、バッファエリア5には、フープエリア3から加熱炉エリア4へ、あるいは、加熱炉エリア4からフープエリア3へ、未処理あるいは処理済半導体ウエハ6を移載する際に、半導体ウエハ6を仮置きするためのホルダ部50が2基設けられている。
半導体ロボット1は、ロボットベース7と、このロボットベース7に上下昇降可能かつ水平旋回可能に連結された2本のロボットアーム8,9と、先側のロボットアーム9の先端に水平旋回可能に連結されたハンド部10とからなる。
ここで、前記のような構成の処理室Rにおける半導体ウエハ6の処理の概要を述べる。未処理の半導体ウエハ6を収納したカセット30が、半導体ウエハ製造ラインを構成する前工程の別室(図示せず)から、フープエリア3に持ち込まれ、所定の位置に置かれる。そして、半導体ロボット1によって、予め設定された動作プログラムに従い、カセット30内から所定枚数の未処理の半導体ウエハ6が、後記する各ハンド12に載せられた状態で取出され、一旦バッファエリア5のホルダ部50に置かれる。その後、ホルダ部50から、再度半導体ウエハ6が取出され、各ハンド12に載せられた状態で加熱炉エリア4に移送され、加熱炉40内に収められる。ホルダ部50から取出される際に、半導体ウエハ6の位置が揃えられるとともに、後記する光学的検出手段18によって、各ハンド12上の半導体ウエハ6の有無が検出される。
加熱炉40での所定時間の加熱処理が完了すると、半導体ロボット1によって、加熱炉40から加熱処理済の半導体ウエハ6が取出され、バッファエリア5のホルダ部50に置かれる。ホルダ部50では、半導体ウエハ6が所定時間放置されて冷却される。冷却された処理済半導体ウエハ6は、再度半導体ロボット1によって移送され、フープエリア3内のカセット30に収められる。所定枚数の処理済半導体ウエハ6が収納されたカセット30は、半導体製造ラインを構成する次工程の別室(図示せず)に搬出される。ホルダ部50からフープエリア3への移送の際にも、後記する光学的検出手段18によって、各ハンド12上の半導体ウエハ6の有無が検出される。
前記ハンド部10は、ハンド基体11と、前記ハンド基体11に上下に等間隔で重なるように取付けられた複数(図1では5枚)のフォーク状ハンド12(13〜17)とからなる。各ハンド13〜17は、セラミックス(たとえばアルミナ)製であり、それぞれの間隔は、半導体ウエハ6の厚みよりやや大とされ、これら各ハンド13〜17の上に、半導体ウエハ6を1枚ずつ載置し得るように構成されている。そして、ハンド基体11上には、各ハンド13〜17の基部の両側部に位置するよう、各ハンド上に載せられる半導体ウエハ6の有無を検出する光学的検出手段18が設置されている。
光学的検出手段18は、前記各ハンド13〜17に対応して対を成す投光部19〜23および受光部24〜28の複数対からなる。これら投光部19〜23および受光部24〜28は、それぞれ投光用ファイバーセンサ19A〜23Aの投光端部および受光用ファイバーセンサ24A〜28Aの受光端部とされている。
投光用ファイバーセンサ19A〜23Aおよび受光用ファイバーセンサ24A〜28Aに連繋する基部には、それぞれ図示しない発光素子および受光素子が配され、これら発光素子および受光素子は、ハンド基体11内に集約的に設置されて電気的な配線(図示せず)が成されている。そして、これら発光素子および受光素子は、導光ファイバー19B〜23B,24B〜28Bに接続されて、各投光用ファイバーセンサ19A〜23Aおよび受光用ファイバーセンサ24A〜28A内に光学的に臨む。投光用ファイバーセンサ19A〜23Aおよび受光用ファイバーセンサ24A〜28Aの先端部において、それぞれがプリズム(図示せず)により偏向され、投光端部および受光端部としての投光部19〜23および受光部24〜28となる導光構造が形成されている。発光素子としては、赤色発光ダイオードが、コンパクトであり、所要電力が小さく、導光性に優れるなどの理由で望ましく採用される。
前記光学的検出手段18は、投光部19と受光部24、投光部20と受光部25、投光部21と受光部26、投光部22と受光部27および投光部23と受光部28がそれぞれ対を成す5つの対によって構成されている。そして、これら投光部および受光部の対は、各ハンド13〜17の幅方向両側部に配置されている。
また、前記各側部における投光部19〜23および受光部24〜28は、上下交互の位置関係で配置されている。すなわち、図3および図4に示すように、一側部では、上から投光部19、受光部25、投光部21、受光部27および投光部23がこの順序で積み重なるように配置され、他側部では、上から受光部24、投光部20、受光部26、投光部22および受光部28がこの順序で積み重なるように配置されている。
さらに、各投光部19〜23と対向関係にある受光部24〜28と、それに隣接する他の受光部とは、前記幅方向に直交する方向(ハンド12が半導体ウエハ6を受渡しする方向に沿った前後方向)に互いにずれた位置関係で配置されている。すなわち、図3および図4に示すように、一側部における受光部25,27、他側部における受光部24,26,28は互いにずれた位置関係で配置されている。図3および図4では、投光部19〜23も同様のずれた位置関係で配置されている。
なお、図3では、理解の便利なように、投光部19〜23にクロスハッチングを付し、受光部24〜28との違いを明示している。また、図1、図3および図4では、図示を省略しているが、ハンド基体11の両側部において、投光部19〜23および受光部24〜28が前記位置関係になるよう、投光用ファイバーセンサ19A〜23Aおよび受光用ファイバーセンサ24A〜28Aが、適宜支柱で支持されるとともに、各側部においてこれらが一括して黒色の塗装がされたセンサカバー18A(図2参照)で覆われている。
図3および図4に示すような配置関係の投光部19〜23および受光部24〜28により構成される光学的検出手段18において、たとえば、投光部20とこれに対向する受光部25での光路パターンでは、投光部20の光軸20aは受光部25に指向され、また、その照射野20bは、図3に示すような円錐形のビームを形成する。しかし、この照射野20bは、受光部25に隣接する他の受光部27に及ばず、他の受光部27では投光部20からの光を受光することがない。
したがって、他の受光部27は、投光部20の影響を受けず、主として対応する投光部22からの光のみを受光し、投光部20からの光の干渉を受けることがない。この場合、照射野20b内に投光部19が位置するが、投光部19の投光機能に影響を及ぼすことはない。
他の投光部と受光部との関係においても、対向関係にない受光部に対する光の干渉は生じず、図示のような投光部19〜23および受光部24〜28の配置関係で相互に干渉のない光学的検出手段18を簡易に構成することができる。
図5(a)および図5(b)は、前記光学的検出手段18における各投光部19〜23および受光部24〜28の位置関係の変形例を示している。なお、図4および図5では、図面作成上、ファイバーセンサと光軸の傾き度は誇張して示されている。図5(a)の例では、左右の投光用ファイバーセンサ19A〜23Aおよび受光用ファイバーセンサ24A〜28Aを互いに平行関係および前後方向のずれ関係を保った状態で、後方に位置するセンサ群21A,27Aおよび24A,20A,28Aを、前方に位置する19A,25A,23Aおよび26A,22Aより幅方向内側に位置させている。このような位置関係とすることにより、各光軸に対する半導体ウエハ6の遮断性がよくなり、これによって、半導体ウエハ6の有無判断の信頼性が向上する。図5(b)の例では、図5(a)の例に加えて、左右のセンサ群を前方側が広がるハの字形にしている。このような位置関係では、図5(a)の例のような半導体ウエハ6の有無判断の信頼性が向上することに加えて、ハンド基体11上の限られたスペースを有効に活用できる点も付加される。
図6(a)〜図6(c)は、光学的検出手段18による半導体ウエハ6の検出パターンを示す光路図であり、前記投光部20と受光部25との関係を例として示している。図6(a)は遮光型(透過型)検出パターンの例を示し、投光部20の光軸20aがハンド12と平行(水平)状態で受光部25に指向されるよう構成されている。
したがって、ハンド12の上に半導体ウエハ6がないときは、投光部20からの照射光は、大半が受光部25に受光される。受光部25で受光された受光量の検出情報は、図示しないコントローラで予め設定された閾値と比較され、半導体ウエハ6の有無判断がなされる。この場合、受光量は閾値を上回ることになるから、半導体ウエハ6がなしと判断される。ハンド12の上に半導体ウエハ6がある場合、投光部20からの照射光の大半は、半導体ウエハ6によって遮断され、受光部25での受光量は前記閾値を下回ることになり、半導体ウエハ6がありと判断される。この場合、受光部25には、他の投光部からの光の干渉がないから、半導体ウエハ6のありの判断が的確になされる。
前記半導体ウエハ6の有無判断は、半導体ウエハ6がないときの受光部25での受光量と、あるときの受光部25での受光量との差を算出し、この差と予め定められた閾値と比較することによってなされる。
図6(b)は、遮光型(透過型)検出パターンの別例を示し、投光部20の光軸20aが、ハンド12の上に置かれる半導体ウエハ6に交差する方向に指向され、受光部25はこの光軸20aに沿った方向に配置されている。この場合も、ハンド12の上に半導体ウエハ6がないときは、投光部20からの照射光は、大半が受光部25に受光され、前記と同様に半導体ウエハ6がなしと判断される。ハンド12の上に半導体ウエハ6があるときは、投光部20からの照射光は、大半が半導体ウエハ6によって遮断され、前記と同様に半導体ウエハ6がありと判断される。
この例の場合、投光部20の光軸20aが、ハンド12の上に置かれる半導体ウエハ6に交差するよう指向されるから、投光部20と受光部25とは斜めの位置関係となる。このような斜めの位置関係とすることにより、半導体ウエハ6による遮光量が多くなり、半導体ウエハ6の有無による受光部25での受光量の差が歴然とし、これにより半導体ウエハ6の有無判断がより的確に成される。
また、図6(c)は、反射型検出パターンの例を示し、投光部20の光軸20aが、ハンド12の上に置かれる半導体ウエハ6に交差する方向に指向され、受光部25は半導体ウエハ6による反射光軸20a´に沿った方向に配置されている。この例では、受光部25で受光される光量が閾値より下回る場合に半導体ウエハ6がなしと判断され、閾値より上回る場合に半導体ウエハ6がありと判断される。すなわち、ハンド12の上に半導体ウエハ6がないときは、投光部20からの照射光は、光軸20aに沿った方向に直進するので受光部25で受光されないが、ハンド12の上に半導体ウエハ6があるときは、半導体ウエハ6によって反射され、反射光軸20a´に沿って大半が受光部25に受光される。この場合も、投光部20の光軸20aが半導体ウエハ6に斜めに配されるから、半導体ウエハ6による遮光量が多くなり、半導体ウエハ6の有無による受光部25での受光量の差が歴然とし、これにより半導体ウエハ6の有無判断がより的確に成される。
このような半導体ウエハ6の種々の検出パターンは、ハンド12の形状や、各ハンド12同士の間隔などから、最適なパターンが採用される。
なお、ハンド基体11に取付けられるハンド12の枚数は5枚に限定されず、設備仕様などに応じて適宜定められる。したがって、投光部および受光部の個数も、ハンド12の枚数に応じて設定される。また、図2に示した半導体ウエハの処理室Rは、半導体ウエハ加熱炉40で加熱処理することを目的とするものであるが、半導体ウエハの製造設備における他の工程が実行される処理室にも本発明のロボットハンド装置を適用することができる。さらに、図2に示す処理室Rにおいては、半導体ロボット1は固定的に設置されているが、所定のエリア内を走行する機能を備えているものであっても良い。また、光学的検出手段18として、ファイバーセンサによって構成された例を示したが、他の光学センサを用いることも可能である。
本発明の実施の一形態である半導体ロボット1を構成するハンド部10の斜視図である。 同移載装置1が設置された半導体ウエハの処理室Rの概念的平面図である。 光学的検出手段18における各投光部19〜23および受光部24〜28の位置関係を示す概略的斜視図である。 光学的検出手段18における各投光部19〜23および受光部24〜28の位置関係を示す概略的平面図である。 図5(a)および図5(b)は同位置関係の変形例を示す平面図である。 光学的検出手段18による半導体ウエハ6の検出パターンを示す光路図であり、図6(a)は遮光型(透過型)の例を示し、図6(b)は遮光型(透過型)の別例を示し、図6(c)は反射型の例を示す。 従来のロボットハンド装置におけるハンド部の斜視図である。 図7の切断面線VIII−VIII線から見た断面図である。
符号の説明
1 ロボットハンド装置
6 板状基体
10 ハンド部
11 ハンド基体
12(13〜17) ハンド
18 光学的検出手段
19〜23 投光部
19A〜23A 投光用ファイバーセンサ
24〜28 受光部
24A〜28A 受光用ファイバーセンサ
20a 光軸
20a´ 反射光軸

Claims (4)

  1. ハンド基体と、前記ハンド基体に平行に等間隔に積重して設けられる数のハンドと、前記各ハンド上に乗載された板状のワークの有無を検出する光学的検出手段とを含み、各ハンドにワークを上載して目的位置に移送するためのロボットハンド装置であって、
    前記光学的検出手段は、前記各ハンドに対応して対を成す投光部および受光部の複数対から成り、
    前記投光部および受光部の各対は、前記ハンド基体に、各ハンドの幅方向両側で対向して配置され、
    前記各投光部および各受光部は、上下に交互に配置され、かつ前記幅方向に各ハンドのワークが乗載される平面上で直交する方向に互いにずれた位置に配置されることを特徴とするロボットハンド装置。
  2. 前記各受光部は、対向する各投光部の光軸に沿った方向に配置されることを特徴とする請求項1に記載のロボットハンド装置。
  3. 前記各受光部は、対向する各投光部からの光が、ハンド上のワークによって反射された場合の反射光軸の方向に沿って配置されることを特徴とする請求項1に記載のロボットハンド装置。
  4. 前記各投光部は、投光用ファイバーセンサの投光端部から成り、前記各受光部は、受光用ファイバーセンサの受光端部から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のロボットハンド装置。
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