JP2009255159A - 水平加工台の昇降制御装置 - Google Patents

水平加工台の昇降制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009255159A
JP2009255159A JP2008128890A JP2008128890A JP2009255159A JP 2009255159 A JP2009255159 A JP 2009255159A JP 2008128890 A JP2008128890 A JP 2008128890A JP 2008128890 A JP2008128890 A JP 2008128890A JP 2009255159 A JP2009255159 A JP 2009255159A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
horizontal
cam
fixed
processing table
cams
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008128890A
Other languages
English (en)
Inventor
Haruo Hatanaka
晴男 畑中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2008128890A priority Critical patent/JP2009255159A/ja
Publication of JP2009255159A publication Critical patent/JP2009255159A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Press Drives And Press Lines (AREA)

Abstract

【課題】水平加工台を、常に正確な水平度を保ったまま所定の上死点まで極めて正確に上動させるように作動制御できる水平加工台の昇降制御装置を提供する。
【解決手段】水平に設置された固定台1と、固定台1に対し下方位置で平行に相対向して、上下動自在に支持された水平加工台2と、単一の回転駆動源3の回転が伝達される回転伝達軸7の両端部が各々の入力部に連結された同一規格の2台の減速機10と、各減速機10の出力部から突出された各カム軸11に固定された同一形状の計4つのカム12と、平行な配置で水平加工台2に設けられた同一形状の2本の受動軸13と、受動軸13の両端部に固定されて4つのカム12に水平加工台2の自重で押し当てられた同一形状の4つのカムフォロアローラ14とを備え、4つのカム12が、対応するカムフォロアローラ14に対するカム変位線図での位相が全て一致する相対位置に位置決めしてカム軸11に固定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、被加工物が位置決めして載置される、または加工金型が取り付けられる水平加工台を、これに付加される荷重のアンバランスなどに拘らず常に正確な水平度に保持しながら昇降させるように制御することのできる水平加工台の昇降制御装置に関するものである。
各種の商品には、商品名、商標名、型名またはメーカー名などを表記した銘板を貼着することが一般的に行われている。このような銘板のメーカーでは、先ず、図5に示すように、多数の銘板表記部51aが縦横に配列して表面に形成された銘板シート51を、これの裏面に塗布された糊などの粘着剤を介して離型材52上に貼着するとともに、銘板シート51の表面に、ポリエチレンやPETなどからなる保護フイルム5を被せてなる銘板素体50が製作される。銘板シート51は、PETフィルム上に重ね合わせたアルミニウム箔などに銘板表記部51aをパターン形成したのち、その銘板表記部51aをマスキングして銘板表記部51a以外の部分を薬品でエッチングすることにより形成される。また、離型材52における銘板シート51の貼着面には、銘板シート51の粘着剤が転移して付着しないように、シリコン膜が形成されている。保護フィルム53は、銘板表記部51aが損傷されるのを防止するためのものである。
前記銘板素体50は、図6(a),(b)に示すように、保護フィルム53および銘板シート51のみを切刃54で切り抜く切れ目を入れて、銘板シート51が剥離材52に貼着された状態で、銘板を貼着すべき商品のメーカに納入される。この切り抜き工程では、銘板素体50が固定台上に位置決めしてセットされ、一方、固定台に対し上方位置で上下動自在に設けられた加工台に、銘板シート51の各銘板表記部51aの全てを同時に切り抜けるパターンに形作られたトムソン刃からなる切刃54を有する加工金型が固定され、加工台が下死点(最低位)まで下動したときに、保護フィルム53および銘板シート51のみが切刃54で切り抜かれる。
上述のように加工された銘板素体50の納入を受けた商品のメーカでは、保護フィルム53により表面が覆われた銘板表記部51aを、離型材52から剥離したのち、銘板表記部51aの裏面の粘着剤により商品の所要の箇所に貼り付けられる。ここで、保護フィルム53および銘板表記部51aの切り抜き加工時に離型材52の一部も共に打ち抜かれている場合、または銘板表記部51aの一部が切れ残っている場合には、銘板表記部51aを離型材52から剥離する作業を容易に行えない不具合が生じる。したがって、上述の切り抜き加工では、離型材52を切ることなく、保護フィルム53および銘板シート51のみを正確に切り抜くように精密に作動制御する必要がある。
ところで、図6(a)に示す保護フィルム53の厚みD1は10μm〜125μm程度であり、銘板シート51の厚みD2は10μm〜1000μm程度である。したがって、このように極めて薄い保護フィルム53および銘板シート51のみを正確に切り抜くには、上記銘板素体50に対して一般に30μm程度の極めて浅い切れ目を正確に切り込む高精度なハーフカット加工を行なわなければならないので、加工金型が固定された加工台の全体を、正確な水平度を保ったまま下死点を超えないように正確に下動させるための極めて精密な作動制御が必要となる。
しかしながら、従来の切り抜き装置では、4本のガイドシャフトを介して上下動自在に支持された平面視ほぼ四角形の加工台を、一つまたは二つのクランク機構により上下動させる機構になっており、4本のガイドシャフトと加工台の軸受機構との間に、潤滑油による油膜を発生させるための隙間を設ける必要がある。換言すると、加工台を水平に保持しながら上下動させるガイド機構には、前記隙間分だけ加工台の水平度を狂わせる可能性がある遊びが存在する。そのため、固定台に位置決めされた被加工物である銘板素体50が加工台の加工金型に対し偏荷重を与えるようなものである場合、例えば、銘板表記部51aが三角形状であって加工金型に対し下方から作用する反力による荷重が部分的に相違するような銘板素体50である場合には、クランク機構で加工台の中央部分を上方から押圧する機構であっても、銘板素体50の反力による加工台への付加荷重がアンバランスになると、加工金型の切刃で銘板素体50を切り抜く瞬間に上述の遊び分だけ加工台が水平面に対し僅かであるが傾く。この僅かな傾きは、切り抜き対象の保護フィルム53および銘板シート51が上述のように極めて薄いものであるから、離型材52の一部が切られたり、銘板シート51の一部に切り残しが生じたりする不具合が発生する原因となる。
また、従来の切り抜き装置では、前記遊びを無くすために、空気圧により加工台に対し上方へ加圧するバランサが設けられているが、加工台を一つまたは二つのクランク機構の回転力を直線運動に変換して上下動させていることから、加工台が傾く要因を含んでいる。そのため、加工台への付加荷重がアンバランスになったときには、やはり加工金型の切刃で銘板素体50を切り抜く瞬間に加工台が水平面に対し傾く。そこで、従来では、固定台の銘板素体50の載置面の所要の箇所にむら取りテープを貼着したり、加工台の水平度を保持するためのガイドスライドを左右に設けたり、通常4本のシャフトの各々の上下に計8つのブッシュ(メタル)を設けたり、上下の加圧ブレートの間にブロックを設けたりして、銘板素体50の反力により加工台への付加荷重にアンバランスが生じた場合にも加工台が水平姿勢を保ように調整している。しかし、むら取りテープの調整作業は、被加工物が変わる毎に行う必要がある上に、非常に面倒であり、しかも、技術的に高い熟練を要する問題がある。また、ガイドスライドやブッシュを設ける機構は、ガイドシャフトに油膜を発生させるためのクリアランスを設ける必要から、加工台を正確な平行度に保ことが困難であり、ブロックを設けると、大きな振動や衝撃音が音声する課題がある。
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたもので、水平加工台を、水平面に対し傾く要因を全て除外した構造で上下動させることによって常に正確な水平度を保ったまま所定の上死点まで極めて正確に上動させるように作動制御できる水平加工台の昇降制御装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の水平加工台の昇降制御装置は、水平に設置された固定台と、前記固定台に対し下方位置で平行に相対向して配置され、四角形を形作る配置で立設された少なくとも4本の鉛直なガイドシャフトにガイドされて上下動自在に支持された水平加工台と、単一の回転駆動源により回転駆動される単一の回転伝達軸の両端部が各々の入力部に連結された同一規格の2台の減速機と、前記2台の減速機の各々の出力部から両側方に突出された各カム軸にそれぞれ固定された同一形状の計4つのカムと、水平に位置し、且つ互いに平行に相対向する配置で前記水平加工台の両端部に回転自在に設けられた同一形状の2本の受動軸と、前記水平加工台から下方に突出する配置で前記2本の受動軸の両端部にそれぞれ固定されて、前記4つのカムに対し前記水平加工台の自重で押し当てられた同一形状の計4つのカムフォロアローラとを備え、前記4つのカムが、対応する前記各カムフォロアローラに対するカム変位線図での位相が全て一致する相対位置に位置決めして前記カム軸にそれぞれ固定されていることを特徴としている。
請求項2に係る発明の水平加工台の昇降制御装置は、前記水平加工台が、自体と対称な平面視四角形の配置で同一の水平面上に設けられた4つの前記カムフォロアローラを介在して前記4つのカムに支持されていることが好ましい。
請求項3に係る発明の水平加工台の昇降制御装置は、前記減速機がウォーム減速機であり、2台の前記ウォーム減速機は、各々の入力部のウォームが前記回転伝達軸に連結され、且つ各々の出力部のウォームホイールが前記カム軸に連結または支持されていることが好ましい。
請求項1に係る発明によれば、同一規格の合計4つのカムは、単一の回転駆動源の回転が単一の回転伝達軸および同一規格の2台の減速機を介し伝達されることによって全て同一の回転数で回転されるとともに、各々のカムフォロアローラに対するカム変位線図での位相が全て一致する相対関係に位置決めしてカム軸に固定されているので、この4つのカムにカムフォロアローラを介在して支持されている水平加工台は、常に正確な水平度を確実に保持したままカムの回転に伴って昇降移動される。したがって、この水平加工台の昇降制御装置は、従来のガイドスライド、ブッシュを用いることなく、加工台を常に正確な水平度に保持することができ、しかも、ブロックを用いないので、大きな振動や衝撃が発生することがない。
特に、水平加工台は、自重により4つのカムフォロアローラを介在して対応する4つのカム上に圧接して支持された状態で、各カムの回転に伴って固定台に対する加工位置である上死点まで押し上げられたときに、被加工物の加工形状によって部分的にアンバランスな付加荷重を受けても、下方に向け加わる偏荷重によって水平加工台が水平面に対し傾くのを4つのカムフォロアローラが確実に阻止するように下方から支持するとともに、水平加工台は、自重により4つのカムフォロアローラ上に圧接されているので、偏荷重によって部分的に浮き上がることがない。すなわち、水平加工台が水平面に対し傾く事態が発生する要因が全く存在しない。そのため、水平加工台の上死点は、カムの偏心量のみによって一義的に決定されるから、極めて正確に設定して作動制御することができるので、例えば切り抜き対象の被加工物が極めて薄いものであっても、この被加工物を不要な切り込みや切り残しが生じないように正確に切り込むことができ、水平加工台を正確な水平度に修正するための調節や調整が一切不要となる。
請求項2に係る発明によれば、水平加工台は、自体と対称形状の平面視四角形の配置で同一の水平面上に設けられた4つのカムフォロアローラを介在して4つのカム上に支持されていることから、水平加工台を極めて正確な水平度に高精度に保持することができる。
請求項3に係る発明によれば、4つのカムを、簡素化された構造で互いに同期し、且つ同一の回転数で回転駆動することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る水平加工台の昇降制御装置の作動原理を説明するための簡略斜視図であり、この実施の形態では、図6に示した銘板素体50における保護フィルム53および銘板シート51のみを切り抜く用途に適用した場合を例示してある。この昇降制御装置は、加工構造として、正確な水平度に設定して後述の4本のガイドシャフトの上端部に固定された固定台1と、この固定台1に対し下方位置で正確な平行度で相対向して上記4本のガイドシャフトに沿って上下動自在に設けられた水平加工台2とを備えている。固定台1には、図5の銘板シート51の各銘板表記部51aの全てを同時に打ち抜けるパターンに形作られたトムソン刃からなる切刃54を有する後述の加工金型が固定され、水平加工台2は、銘板素体50が位置決めしてセットされた状態で、固定台1に対し下方から近接したのち離間するように上下動される。
したがって、従来装置では、上方の加工台が下動して加工金型の切刃が固定台上の銘板素体50に切り込むように作動するのに対し、この実施の形態の昇降制御装置は、下方の水平加工台2が上動してこれにセットされた銘板素体50が固定台1に固定された加工金型の切刃に対し切り込ませるように押し付けられる。但し、この昇降制御装置は、固定台1に被加工物を位置決めしてセットし、水平加工台2に加工金型を固定して使用することもできる。いずれにしても、この実施の形態の昇降制御装置は、加工台の上下動時の下死点を精密に作動制御する従来装置とは異なり、水平加工台2の上下動時の上死点を精密に作動制御するものである。
水平加工台2を上下動させる駆動機構は、単一の回転駆動源であるサーボモータ3と、このサーボモータ3のモータ軸3aに固定された伝動側タイミングプーリ4と、単一の回転伝達軸7に軸着された受動側タイミングプーリ8と、伝動側タイミングプーリ4と受動側タイミングプーリ8とに巻き掛けられたタイミングベルト9と、回転伝達軸7の両端部が各々の入力部にそれぞれ連結された二つの同一規格のウォーム減速機10と、両ウォーム減速機10の出力部から両側方へそれぞれ突出された各カム軸11の各々の両端部に固定された合計4つの板カム12と、平面視長方形状の水平加工台2の長手方向の両端部において水平加工台2の幅方向に延びる配置でそれぞれ回転自在に支持された2本の受動軸13と、各受動軸13の各々の両端部に固定されて相対向する板カム12にそれぞれ押し当てられたカム従動節としての合計4つのカムフォロアローラ14とを備えて構成されている。
前記ウォーム減速機10は、ウォームとウォームホイールとが互いに噛み合った周知の構成を有するものであり、単一の回転伝達軸7の両端部がウォームに連結され、且つウォームホイールが出力軸として機能するカム軸11に連結されて、回転伝達軸7の回転数が1/20の減速比に減速してカム軸11に伝達されることにより、回転伝達軸7の回転力が大きなトルク比でカム軸11に伝達される。4つの板カム12は、全て同一形状のものであって、各々のカムフォロアローラ14に対する相対位置関係を表すカム変位線図での位相が全て一致する相対位置に高精度に位置決めしてカム軸11に固定されている。4つのカムフォロアローラ14も全て同一形状であり、各2本のカム軸11および受動軸13は全て正確な水平度に設定して配設されている。これにより、水平加工台2は、4つの板カム12の回転に伴って正確な水平度を保持したまま上下動される。
つぎに、前記水平加工台2の昇降制御装置の具体的な構造について、図2および図3を参照しながら説明する。図2は昇降制御装置の一部破断した正面図であり、図3は図2のA−A線に沿って破断した平面図である。これらの図において、平面視ほぼ長方形の装置土台17には、これの4つの角部にそれぞれガイドシャフト18が正確な鉛直度に設定して立設されており、これら4本のガイドシャフト18の上端部に、図1の固定台1が正確な水平度に設定して固定されている。この実施の形態では、固定台1の下面に、図5の銘板素体50における銘板シート51の各銘板表記部51aの全てを同時に打ち抜けるパターンに形作られたトムソン刃からなる切刃54を有する加工金型19が所定の位置決め状態で固定されている。
固定台1の下方位置には、図1の平面視長方形の水平加工台2が、各々の4つの角部にそれぞれ設けられた軸受部21に摺動自在に挿通された4本のガイドシャフト18により、水平方向への変位を阻止された位置規制状態で上下動自在に保持されている。水平加工台2の上面には、図5の銘板素体50が位置決めしてセットされる取付枠体20が設けられている。
一方、装置土台17の上方には、平面視ほぼ長方形の中間支持ブロック体22が、装置土台17に下方から支持され、且つ4本のガイドシャフト18に保持された状態で固設されている。この中間支持ブロック体22の中央部には、水平加工台2を上下動させる駆動源である単一のサーボモータ3が設置されている。サーボモータ3は、周知のように規定の回転数に対しずれが生じた場合に自動的にずれ量を検出して補正制御するものであり、特に、この実施の形態の使用目的から、始動トルクが大きく、且つ回転子慣性の小さいサーボモータ3を用いることが好ましい。
サーボモータ3の上方の左右位置には、同一規格の2台のウォーム減速機10が中間支持ブロック体22上に設置されているとともに、両ウォーム減速機10における各ウォーム(図示せず)には単一の回転伝達軸7の両端部が連結されている。また、回転伝達軸7における両ウォーム減速機10の中間の箇所には受動側タイミングプーリ8が固定されており、この受動側タイミングプーリ8と、前記サーボモータ3のモータ軸3aに軸着された伝動側タイミングプーリ4とに、タイミングベルト9とが巻き掛けられて、両ウォーム減速機10の各々のウォームが単一の回転駆動源であるサーボモータ3により同一の回転数で同時に回転駆動されるようになっている。
各ウォーム減速機10のそれぞれのウォームホイールは、同一形状の2本のカム軸11に、これを出力支軸として個々に支持されており、これらカム軸11の各々の両端部は、図3に示すように、外側軸受部23および内側軸受部24によって2箇所でそれぞれ安定に支持されている。また、2本のカム軸11の両端近傍における外側軸受部23と内側軸受部24との間の箇所には、全て同一形状の合計4つの板カム12が固着されており、この4つの板カム12は、図3に明示するように、水平固定台2に対し対称な四角形を形作る配置で設けられている。各板カム12は、図2に示すように、いずれも円板の中心点Cに対し所要の偏心量Eだけ偏心した位置でカム軸11に支持されている。この4つの板カム12には、水平加工台2に下面から突出状態に固定された取付ブラケット27に回転自在に設けられた全て同一形状の4つのカムフォロアローラ14が、水平加工台2の自重により上方から押し当てられている。したがって、4つのカムフォロアローラ14も水平固定台2に対し対称な四角形を形作る配置で設けられている。
つぎに、上述の構造となった水平加工台2の昇降制御装置による図5の銘板素体50の保護フィルム53と銘板シート51のみを切り抜く工程の作動について説明する。図2に実線で示すように水平加工台2が下限位置まで下降した状態おいて、水平加工台2の取付枠体20上に銘板素体50が位置決めしてセットされる。この場合、銘板素体50は、取付枠体20に直接セットするようにしてもよいが、水平加工台2に対し側方から接離方向に往復移動するスライド機構により銘板素体50を取付枠体20にセットする構造とすることもできる。取付枠体20に銘板素体50がセットされたならば、サーボモータ3が始動して、このサーボモータ3の回転が伝動側タイミングプーリ4、タイミングベルト9および受動側タイミングプーリ8を介して回転伝達軸7に伝達される。これにより、左右のウォーム減速機10は、各々のウォームが単一の回転伝達軸7によって同一の回転数で回転駆動されて、カム軸11が回転伝達軸7の回転数を1/20の減速比に減速した回転数で回転することにより、トルクを増大させて板カム12に回転伝達する。
2つのウォーム減速機10の各々のカム軸11における両端部にそれぞれ固着された合計4つの板カム12は、自体に上方から押し当てられている4つのカムフォロアローラ14を、上述の偏心量Eによって決定されるカム変位線図に基づいて押し上げていき、図2に二点鎖線で示す上死点(最高位)まで押し上げる。すなわち、4つのカムフォロアローラ14を介在して4つの板カム12上に支持されている水平加工台2は、図4の特性図に実線で示す特性曲線のように徐々に押し上げられていき、各板カム12が半回転(180°)した時点で上死点に達する。このとき、水平加工台2の取付枠体20にセットされている銘板素体50は、固体台1に固定された加工金型の19の切刃に下方から押し付けられることにより、図6(b)に示すように、保護フィルム53と銘板シート51のみに切刃が切り込んで銘板シート51の銘板表記部51aが切り抜かれる。また、サーボモータ3は、ウォーム減速機10がトルクを増大させて板カム12に回転伝達することから、図4の特性図に一点鎖線で示す特性曲線のように、始動時から1/4回転した時点で最大のトルクを発生したのち、ウォーム減速機10および板カム12の回転慣性力によりトルクが徐々に低下していく。
この水平加工台2の昇降制御装置は、単一の回転駆動源のサーボモータ3の回転が伝動側タイミングプーリ4、タイミングベルト9、受動側タイミングプーリ8および単一の回転伝達軸7を介して左右一対の同一規格のウォーム減速機10にそれぞれ伝達されるので、その各ウォーム減速機10のそれぞれのカム軸11の両端部に固着された同一規格の合計4つの板カム12が全て同一の回転数で回転される。また、全ての板カム12は、各々のカムフォロアローラ14に対するカム変位線図での位相が全て一致する相対関係に高精度に位置決めしてカム軸11に固定されている。さらに、水平加工台2は、自体と対称な平面視四角形の配置で同一の水平面上に設けられた4つのカムフォロアローラ14を介在して4つの板カム12上に支持されている。その結果、水平加工台2は、常に正確な水平度を確実に保持したまま板カム12の回転に伴って昇降移動されることになる。
しかも、水平加工台2は、自体の自重により4つのカムフォロアローラ14を介在して4つの板カム12上に押し付けられて支持された状態で、各板カム12の回転に伴い押し上げらながら固定台1に近接して被加工物の銘板素体50を固定台1の加工金型19の切刃に押し付けるようになっいる。そのため、銘板素体50が非対称な形状の銘板表記部51aを有していることに起因して切刃が銘板素体50に切り込むときの反力により水平加工台2が部分的にアンバランスな付加荷重を受けても、この下方に向け加わる偏荷重によって水平加工台2が水平面に対し傾くのを4つのカムフォロアローラ14が確実に阻止するように下方から支持するとともに、水平加工台2は、比較的大きな自重により4つのカムフォロアローラ14上に押し付けられているので、上述の偏荷重によって部分的に僅かに浮き上がることもない。すなわち、この昇降制御装置には、水平加工台2の上下動機構に水平加工台2が水平面に対し傾く事態が発生する要因が全く存在しない。
上述のように水平加工台2の上下動機構に水平加工台2が水平面に対し傾く事態が発生する要因が全く存在しないのに伴って、4本のガイドシャフト18は、水平加工台2を水平方向への変位を規制しながら上下方向に単に摺動させるようにガイドするだけで足りるから、各ガイドシャフト18と軸受部21との間には、油膜を発生させるための隙間を設ける必要がなくなる結果、少量で高い潤滑性が得られる半固体糊状または固体状の潤滑剤であるグリースが充填されている。これによっても水平加工台2の水平面に対する傾きの発生が一層確実に規制される。これに対し、従来装置では、一つまたは二つのクランク機構により水平加工台を下動して固定台に近接させる構造になっているので、ガイドシャフトに潤滑油による油膜を発生させる隙間をガイドシャフトと軸受機構部との間に設ける必要があったために、上記隙間分だけ加工台が水平面に対し傾く可能性を有する遊びが存在している。
この昇降制御装置は、上述のように水平加工台2の上下動機構に、水平加工台2が水平面に対し傾く事態が発生する要因が全く存在しないから、水平加工台2の上死点を、板カム12の偏心量Eのみによって一義的に決定して、極めて正確に作動制御することができる。すなわち、図2に示すように、水平加工台2の上下動範囲Hは板カム12の偏心量Eによって一義的に決定される。そのため、銘板素体50における切り抜き対象の保護フィルム53および銘板シート51が極めて薄いものであっても、離型材52の一部を切ったり、銘板シート51に切り残しが生じたりする不具合の発生を確実に防止することができ、従来のように正確な水平度に修正するためのむら取りテープの貼着などによる調整やガイド機構の調節が一切不要となる。また、被加工物が変わることに伴って水平加工台2の上死点を変更する場合には、その上死点に対応する偏心量Eを有する板カム12に交換するだけで済み、その場合に調整作業が不要である。
本発明は、前記実施の形態で示した銘板素体50をハーフカット加工する用途以外に、複数の薄い部材が積層された被加工物の表面から指定された枚数の部材のみをハフカットする加工などにも好適に適用することができ、さらに、ハーフカット加工以外に、例えば、付着面に熱溶着剤が塗布された金属箔を水平加工台2にセットしたのち、水平加工台2を上動させて金属箔を固定台1の被貼着物に押し付けながら固定台1のヒータで加熱して、金属箔を被貼着物に焼き付けする加工工程などにも好適に適用することができる。要するに、本発明の水平加工台2の昇降制御装置は、被加工物または加工金型などをセットまたは取り付けた水平加工台2を、正確な水平度に保ったまま上死点までの所定のストロークだけ極めて正確に移動させて加工金型または被加工物に押し付ける際に、μmオーダで上死点を精密に制御する必要がある全ての用途に好適に適用することができる画期的なものである。さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能であり、そのようなものも本発明の範囲内に含まれるのは勿論である。
この水平加工台の昇降制御装置は、固定台に対し加工位置まで近接して被加工物の切り抜きなどの加工を行うための水平加工台が、常に正確な水平度を確実に保持したまま4つのカムの回転に伴って上死点まで押し上げられたときに、被加工物の加工形状に起因して水平加工台が部分的にアンバランスな付加荷重を受けても、この下方に向け加わる偏荷重によって水平加工台が水平面に対し傾くのを4つのカムフォロアローラが確実に阻止するとともに、水平加工台が、自重により4つのカムフォロアローラ上に圧接されていることから偏荷重によって部分的に浮き上がることもないので、水平加工台が水平面に対し傾く事態が発生する要因が全く存在しない。そのため、水平加工台の上死点を、カムの偏心量のみによって極めて正確に設定して作動制御することができるので、被加工物または加工金型などをセットまたは取り付けた水平加工台を、正確な水平度に保ったまま上死点までの所定のストロークだけ極めて正確に移動させて、加工金型または被加工物に押し付ける全ての用途に好適に適用することができる
本発明の一実施の形態に係る水平加工台の昇降制御装置の作動原理を説明するための簡略斜視図である。 同上の昇降制御装置の一部破断した正面図である。 図2のA−A線に沿って破断した平面図である。 同上の昇降制御装置におけるカムの回転に対する水平加工台の上下方向の変位量およびサーボモータのトルクの関係を示す特性図である。 同上の昇降制御装置による加工対象の一例である銘板素体を示す斜視図である。 (a),(b)は同上の銘板素体の切り抜き工程を順に示す縦断面図である。
符号の説明
1 固定台
2 水平加工台
3 サーボモータ(回転駆動源)
7 回転伝達軸
10 ウォーム減速機
11 カム軸
12 板カム(カム)
14 カムフォロアローラ
18 ガイドシャフト
19 加工金型
22 中間支持ブロック体(支持ブロック体)
50 銘板素体(被加工物)

Claims (3)

  1. 水平に設置された固定台と、
    前記固定台に対し下方位置で平行に相対向して配置され、四角形を形作る配置で立設された少なくとも4本の鉛直なガイドシャフトにガイドされて上下動自在に支持され水平加工台と、
    単一の回転駆動源により回転駆動される単一の回転伝達軸の両端部が各々の入力部に連結された同一規格の2台の減速機と、
    前記2台の減速機の各々の出力部から両側方に突出された各カム軸にそれぞれ固定された同一形状の計4つのカムと、
    水平に位置し、且つ互いに平行に相対向する配置で前記水平加工台の両端部に回転自在に設けられた同一形状の2本の受動軸と、
    前記水平加工台から下方に突出する配置で前記2本の受動軸の両端部にそれぞれ固定されて、前記4つのカムに対し前記水平加工台の自重で押し当てられた同一形状の計4つのカムフォロアローラとを備え、
    前記4つのカムは、対応する前記カムフォロアローラに対するカム変位線図での位相が全て一致する相対位置に位置決めして前記カム軸にそれぞれ固定されていることを特徴とする水平加工台の昇降制御装置。
  2. 前記水平加工台が、自体と対象な平面視四角形の配置で同一の水平面上に設けられた4つの前記カムスォロアローラを介在して前記4つのカムに支持されている請求項1記載の水平加工台の昇降制御装置。
  3. 前記減速機はウォーム減速機であり、2台の前記ウォーム減速機は、各々の入力部のウォームが前記回転伝達軸に連結され、且つ各々の出力部のウォームホイールが前記カム軸に連結または支持されている請求項1または2に記載の水平加工台の昇降制御装置。
JP2008128890A 2008-04-15 2008-04-15 水平加工台の昇降制御装置 Pending JP2009255159A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008128890A JP2009255159A (ja) 2008-04-15 2008-04-15 水平加工台の昇降制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008128890A JP2009255159A (ja) 2008-04-15 2008-04-15 水平加工台の昇降制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009255159A true JP2009255159A (ja) 2009-11-05

Family

ID=41383267

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008128890A Pending JP2009255159A (ja) 2008-04-15 2008-04-15 水平加工台の昇降制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009255159A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110568343A (zh) * 2019-09-11 2019-12-13 珠海市速祥精密机械有限公司 一种pcb板顶升装置及测试夹具

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110568343A (zh) * 2019-09-11 2019-12-13 珠海市速祥精密机械有限公司 一种pcb板顶升装置及测试夹具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3453502A1 (en) Multilayer sheet processing apparatus
JP2013107197A (ja) 薄板状材料切断装置
JP4429352B2 (ja) 板材送り装置
JP6419771B2 (ja) プレス機
JPWO2013136952A1 (ja) 切断機
JP6877891B2 (ja) 巻締め装置
KR20070007210A (ko) 천공 장치, 천공용 금형, 천공 방법 및 천공용 금형의 위치결정 고정 방법
JP2009255159A (ja) 水平加工台の昇降制御装置
JP2009183954A (ja) プレス装置
JP2012006130A (ja) フライス加工方法
JP5902460B2 (ja) シート打抜き装置
JP4293781B2 (ja) 加工装置及び方法
JP2002166388A (ja) カッティング装置における切断実行用データの入手方法及びカッティング装置
JP4712260B2 (ja) ウェブを加工するための力調節可能な回転装置
JPH11277494A (ja) 型抜き装置
JP6817705B2 (ja) シート加工装置
JP2008018444A (ja) 加圧装置およびワークの角部成形装置
KR101704900B1 (ko) 목재 절단 장치
JP2000263313A (ja) 板材切断装置
NL2006200C2 (nl) Inrichting en werkwijze voor het opdelen van kaasblokken.
US11203049B2 (en) Apparatus for flatting, punching or stamping
CN218476685U (zh) 一种划刻装置和划刻设备
TW201936044A (zh) 安裝裝置及半導體裝置的製造方法
CN203125931U (zh) 一种胶膜整平装置
KR20240040278A (ko) 필름 커팅 장치