JP2009255069A - 水処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】COD量等が多くてもより確実に処理を行うことができる水処理システムを提供しようとするもの。
【解決手段】汚れ評価指標の指数が略0となった最終処理水1によって原水2を“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標の指数を略0まで低減可能な所定濃度”に希釈する帰還流路3と、“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標の指数を略0まで低減可能な所定濃度”に希釈された希釈原水4について被酸化物質低減処理を行ってその汚れ評価指標の指数を略0とする被酸化物質低減処理流路5とを具備することとした。
【選択図】図1

Description

この発明は、高い化学的酸素要求量(COD量)を有する被処理水に有用な水処理システムに関するものである。
従来、空調用水、廃ガススクラバー処理水、再利用する排水等の合併処理水、水溶性切削油剤、水溶性研削油剤、水溶性塑性油剤、クーラント剤等を溶解した金属加工処理用水、金属塗装又は表面処理洗浄リンス用水、紡績織布経糸糊付工程処理用水、不織布工程処理用水、乳化重合・パール重合等水媒反応用水、パルプ工場、製紙工場の工程処理水、温泉水、薬湯水、プール水や医療、食品加工、工場・家庭・公共施設等で人や動物、施設環境に用いる用水等の処理に関する提案があった(特許文献1)。
この浄化殺菌水の生成方法は、次亜塩素酸ソーダと食塩並びに臭化ナトリウの混合したアルカリ性の電解質水溶液を無隔膜の電解装置で電気分解するものであり、この方法によると、生成した浄化殺菌水はアルカリ性であり従来にない浄化殺菌効果をあげることが出来、又アルカリ側であるので金属製品の腐食や発錆が無く、人体に対しても傷害を与える事の無い浄化殺菌水を提供する事が出来るという利点を有するものである。
ところで、前記のような特有の利点を有するものではあるが、一般的に被処理水のCOD量が多い場合の処理はなかなか困難なものである。
特開2003−251355号公報
そこでこの発明は、COD量等が多くてもより確実に処理を行うことができる水処理システムを提供しようとするものである。
前記課題を解決するためこの発明では次のような技術的手段を講じている。
(1)この発明の水処理システムは、汚れ評価指標の指数が略0となった最終処理水によって原水を“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標の指数を略0まで低減可能な所定濃度”に希釈する帰還流路と、“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標の指数を略0まで低減可能な所定濃度”に希釈された希釈原水について被酸化物質低減処理を行ってその汚れ評価指標の指数を略0とする被酸化物質低減処理流路とを具備することを特徴とする。
ここで、前記汚れ評価指標としては被処理水の用途や水質に従ってCODを用いたりBODを用いたりTOCその他を用いたりすることができる。例えば、汚れ評価指標として化学的酸素必要量(COD量)を用いた場合、この水処理システムは、化学的酸素必要量(COD量)が略0ppmとなった最終処理水によって原水を“被酸化物質低減処理を行うことによりそのCOD量を略0ppmまで低減可能な所定濃度”に希釈する帰還流路と、“被酸化物質低減処理を行うことによりそのCOD量を略0ppmまで低減可能な所定濃度”に希釈された希釈原水について被酸化物質低減処理を行ってそのCOD量を略0ppmとする被酸化物質低減処理流路とを具備する、ということとなる。
また、前記被酸化物質低減処理のやり方として、次亜塩素酸や過酸化水素などの酸化剤を注入して行う方法や、電気分解により行う方法(陽極酸化、食塩等の電解質の共存下の電気分解で生成する次亜塩素酸等による酸化)を例示できる。さらに、最終処理水(汚れ評価指標の指数が略0)であって帰還流路に送る希釈水以外の被処理水は、飲料水や純水、工業用水などとして再利用してもよいし、超純水に再生してもよく、下水道や河川等に放流してもよい。
前記“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標の指数を略0まで低減可能な所定濃度”は被処理水の酸化され易さ等の固有の条件(水質)によって異なるが、具体的には、被酸化物質を低減(酸化処理)するために必要な酸素量(酸化剤等)をかなり過剰に供給しても汚れ評価指標の指数が略0まで低減できない濃度(例えば被処理水のCOD量が1,000ppm以上の高濃度)であって、前記酸素量の過剰供給分が残留塩素としてかなりの量残存するような濃度ではなく、比較的に低濃度(前記COD量で10ppm以下)であることが把握できた。この“所定濃度”は、実際の処理に先立って予備テストを行うことにより把握することができる。
この水処理システムは、汚れ評価指標の指数が略0となった最終処理水によって原水を“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標の指数を略0まで低減可能な所定濃度”に希釈する帰還流路を具備するので、新たな清浄な水道水をわざわざ大量につぎ込むことなく “自己処理水”である最終処理水を希釈水として利用しても、前記最終処理水の汚れ評価指標の指数は略0となっていることにより、処理を開始してから前記汚れ評価指標の指数が経時的に累積・増大して処理が破綻していくような状況は発生し難く、“自己処理水”を希釈水として有効に利用して新たな清浄な水道水を過度に注入しないでも処理を行うことができる。
そして、“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標の指数を略0まで低減可能な所定濃度”に希釈された希釈原水について被酸化物質低減処理を行ってその汚れ評価指標の指数を略0とする被酸化物質低減処理流路を具備するので、被処理水の汚れ具合や酸化され易さなどの固有の状況に応じた“希釈倍率”に設定することにより適切に処理を行うことができる。
前記被処理水として工場系排水、飲食店系排水、一般家庭系排水、PCBその他の汚染土壌系排水、塗装工場その他のVOCガスをスクラバー(scrubber、排ガス洗浄装置)により水中に置換した排水、プール水、浴場水などを例示することができ、何らかの浄化をする必要がある水は全て含まれるものであって、必ずしも捨てるものに限られるのではなく、工場系排水などのように浄化して再利用するものやプール水や浴場水のように浄化しつつ循環利用するものなども含まれるものとする。
また、被処理水中の汚れ成分として通常の有機成分(ホルムアルデヒドなど)や、ベンゼン、トルエン、ダイオキシン類、PCBなどの難分解性有機化合物、人体の皮膚表面などから溶出した汚れ成分、またアンモニア性窒素その他の無機成分を例示することができる。前記有隔膜電流印加槽には、食塩のような塩化物や次亜塩素酸を共存させて電気分解することができる。前記汚れ評価指標として、COD(化学的酸素要求量)やTOCなどを例示することができる。
(2)前記希釈原水の“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標(CODとする)の指数を略0ppmまで低減可能な所定濃度”を、COD略10ppm以下に設定してもよい。このように構成すると、略10ppm以下という低COD量の処理に対応して酸化剤量(次亜塩素酸量や電気分解時の電流量)を少なくしても処理後のCOD量が略0ppmとなるように処理を行うことができると共に、処理水中に残存する残留塩素濃度を低いもの(例えば10ppm以下)とすることができる。
(3) 前記汚れ評価指標の指数を略0まで低減した際の残留塩素濃度は10ppm以下となるようにしてもよい。前記被酸化物質低減処理の条件設定は、次亜塩素酸ソーダや過酸化水素などの酸化剤を用いる場合はこれら薬剤の添加量で調整することができ、また電気分解の場合は電極間に通電する電流量や処理時間で調整することができる。そして前記のように構成すると処理後の残留塩素濃度が10ppm以下となるので、その後工程でRO膜にかけたりする場合にも(こうすると超純水に再生できる)、前記RO膜が残留塩素に侵され難く膜のライフを長くすることができることとなる。前記残留塩素濃度を10ppm以下とするために、ニッケル触媒や活性炭などを併用することができる。
ところで上記汚れ評価指標をCODとした場合、被処理水のCOD量が多いということはその水の汚れ成分を酸化分解するための必要酸素量が多いということを意味する。この汚れ成分の酸化分解を例えば電気分解で行うには、被処理水に電解質(例えば食塩や臭化ナトリウム等)を添加して電導度を高めて電流が流れ易いようにし、陽極と陰極との電極間に直流電流を流すことにより被処理水中に次亜塩素酸(や次亜臭素酸)を発生せしめる。前記次亜塩素酸等は、被処理水中の汚れ成分に対する酸化剤として作用する。
(4)前記被処理水は、プロトン性の両親媒性溶媒又は/及び非プロトン性の両親媒性溶媒を含有するようにしたこととしてもよい。
このように構成すると、汚れ成分が疎水性有機成分であって水に溶解し難い場合であっても水中に相溶させて浄化処理を行うことができる。すなわち、両親媒性溶媒としてプロトン性のものと非プロトン性のものを共に相溶させるようにすると、プロトン性の両親媒性溶媒(IPAなど)は疎水性有機成分(ベンゼンなど)側に疎水基が配位し水側にプロトン性の親水基(水酸基など)が配位することとなり、非プロトン性の両親媒性溶媒(DMSOなど)は疎水性有機成分(ベンゼンなど)側に疎水基が配位し水側に非プロトン性の親水基(カルボニル酸素など)が配位することとなり、水側に配位する親水基はプロトン性か非プロトン性かのどちらかだけに偏ることはないので相互間の親和性が増大することとなり、疎水性有機成分と水との相溶性を向上させることができる。
具体的には、水とプロトン性の両親媒性溶媒(IPAなど)のみで(非プロトン性は配合せず)疎水性有機成分(ベンゼンなど)を相溶させようとするとある程度の量の溶媒が必要となり、水と非プロトン性の両親媒性溶媒(DMSOなど)のみで(プロトン性は配合せず)疎水性有機成分(ベンゼンなど)を相溶させようとするとある程度の量の溶媒が必要となったが、両親媒性溶媒としてプロトン性のものと非プロトン性のものを共に相溶させることにより、これら溶媒の量が単独の場合より相対的に少ない場合でも疎水性有機成分を相溶させることができるようになった。この両親媒性溶媒は、疎水性有機成分を水中に導入するという積極的な意義の他に浄化されるべき有機成分としての消極的な一面を有しており、その量を少なくできると最終的な浄化度(例えばCOD量など)の向上に寄与することができる。
また、分子間力などにより会合していた疎水性有機成分(ベンゼンなど)相互間に両親媒性溶媒(IPA、DMSOなど)と水が介在し相溶させた状態で処理(例えば次亜塩素酸などの酸化剤の付与や電気分解)することとなり、会合していた疎水性有機成分の分子の相互間は分離・離反され元々の集合が細分化されていることとなり、疎水性有機成分の分子は酸化作用を周囲からダイレクトに受けて分子内の結合が分断されていくこととなる。両親媒性溶媒は処理時に水と疎水性有機成分との間に介在する助剤として作用し、疎水性有機成分は酸化作用を有効に及ぼしめられる。
前記プロトン性の両親媒性溶媒としてIPA(イソプロピルアルコール)、エタノール、メタノール、MEA(モノエタノールアミン)、非プロトン性の両親媒性溶媒としてDMSO(ジメチルスルホキシド)、DMAc(ジメチルアセトアミド)などを例示することができ、これらプロトン性と非プロトン性とを組み合わせて使用することができる。
ここで、両親媒性溶媒としてプロトン性のものと非プロトン性のものを共に相溶させるようにすると、プロトン性の両親媒性溶媒(IPAなど)は疎水性有機成分(ベンゼンなど)側に疎水基が配位し水側にプロトン性の親水基(水酸基など)が配位することとなり、非プロトン性の両親媒性溶媒(DMSOなど)は疎水性有機成分(ベンゼンなど)側に疎水基が配位し水側に非プロトン性の親水基(カルボニル酸素など)が配位することとなり、水側に配位する親水基はプロトン性か非プロトン性かのどちらかだけに偏ることはないので相互間の親和性が増大することとなり、疎水性有機成分と水との相溶性を向上させることができる。
前記疎水性有機成分としてベンゼン、トルエン、キシレン、スチレンなどを例示することができる。また、土壌汚染が問題となっているダイオキシン類、PCBなどの難分解性有機化合物、人体の皮膚表面などから溶出した汚れ成分などを例示することができる。前記汚染された土壌を水とプロトン性の両親媒性溶媒と非プロトン性の両親媒性溶媒で洗浄し、この洗浄水を前記のようにして浄化することができる。
この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。
被処理水のCOD量等の汚れ具合や酸化され易さなどの固有の状況に応じた希釈倍率に設定することにより適切に処理を行うことができるので、COD量等が多くてもより確実に処理を行うことができる水処理システムを提供することができる。
以下、この発明の実施の形態を説明する。
図1に示すように、この実施形態の水処理システムは、汚れ評価指標の指数が略0となった最終処理水1によって原水2を“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標の指数を略0まで低減可能な所定濃度”に希釈する帰還流路3と、“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標の指数を略0まで低減可能な所定濃度”に希釈された希釈原水4について被酸化物質低減処理を行ってその汚れ評価指標の指数を略0とする被酸化物質低減処理流路5とを具備する。
前記汚れ評価指標として、被処理水の用途や水質に従ってCOD(汚れ成分を化学的に分解するために必要な酸素量)を用いたりBODを用いたりTOCその他を用いたりすることができるが、この実施形態では化学的酸素必要量(COD量)を用いた。
すなわちこの水処理システムは、化学的酸素必要量(COD量)が略0ppmとなった最終処理水1によって原水2(半導体製造工場の有機排水でありCODは780ppmであった)を“被酸化物質低減処理を行うことによりそのCOD量を略0ppmまで低減可能な所定濃度”に希釈する帰還流路3と、“被酸化物質低減処理を行うことによりそのCOD量を略0ppmまで低減可能な所定濃度”に希釈された希釈原水4について被酸化物質低減処理を行ってそのCOD量を略0ppmとする被酸化物質低減処理流路5とを具備する。
前記被酸化物質低減処理のやり方として、電気分解により行う方法を採用したが、他に次亜塩素酸や過酸化水素などの酸化剤を注入して行う方法や、電気分解と酸化剤の注入とを併用する方法を採用することができる。
電気分解による被酸化物質低減処理では、先ず原水槽の原水2(COD780ppm)がポンプP1を介して帰還流路3(COD略0ppmの最終処理水1)と合流し、“被酸化物質低減処理を行うことによりそのCOD量を略0ppmまで低減可能な所定濃度(後述)”の希釈原水4として電解機構8へと送られる。前記電解機構8には、ポンプP6により食塩水9を供給している。この電解機構8は陽極と陰極(図示せず)との間に電解通路が形成されていて、被処理水中の被酸化物質は先ず陽極で一次的に直接酸化され(陽極酸化)、また食塩の共存下(食塩濃度0.18%)での電気分解により生成した酸化剤たる次亜塩素酸によって二次的に酸化される。電解機構8を経た被処理水は反応槽(1)10へと送られ、一定時間この槽内で滞留せしめられ次亜塩素酸による酸化反応が進行せしめられることとなる。
次いで反応槽(1)10から反応槽(2)11へと送られ、電解機構8で生成した余分(過剰)な残留塩素(電解機構8の直後で残塩160ppmであった)を低減せしめる。すなわち、この槽には前記反応槽(1)10で残存した余分な残留塩素を低減するために還元剤12(重亜硫酸ソーダ)がポンプP7により注入される。引き続いてポンプP2で次の槽13に送って活性炭により更に残留塩素を低減せしめ、処理水水槽14で再び一定時間滞留させて残留塩素の低減反応を進行せしめ、最終的な残留塩素濃度は0.02ppmであった。この原水2(有機排水)は酸化されると分解されて二酸化炭素や窒素ガスが生成するので、これら不活性ガスを処理水水槽14で大気に開放している。
その後、処理水水槽14からポンプP3で送り出し、最終処理水1(汚れ評価指標の指数CODが略0ppm)であって帰還流路3に送る希釈水6以外の被処理水7は下水道や河川等に放流するようにした。なお飲料水や純水、工業用水などとして再利用してもよいし、RO膜で濾過して超純水に再生してもよい。
前記“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標(COD)の指数を略0ppmまで低減可能な所定濃度”は、被処理水の酸化され易さ等の固有の条件(水質)によって異なる。そして被処理水の水質に鑑みた“所定濃度”は、被酸化物質を低減(酸化処理)するために必要な酸素量をかなり過剰に供給(電気分解の度合いで調節)しても汚れ評価指標(COD)の指数が略0ppmまで低減できない濃度(例えばCOD量が1000ppm以上の高濃度)であって且つ前記酸素量の過剰供給分が残留塩素としてかなりの量(例えば残留塩素濃度が数百ppm)残存するような濃度ではなく、COD量が数十ppm以下の比較的に低濃度である方が好ましいことが把握できた。
換言すると、被処理水たる希釈原水4の“所定濃度”のCOD量があまり高濃度である場合には酸化剤(次亜塩素酸等)が過剰に共存しても処理後のCOD量は略0ppmまで低下しないと共に残留塩素がかなりの濃度で残存することとなり、この場合原水2の希釈倍率の設定を上げることによって“所定濃度”を下げることが望ましい。
すなわち前記希釈原水の“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標(COD)の指数を略0ppmまで低減可能な所定濃度”として10ppm以下の低COD量にまで原水2(COD780ppm)を希釈して処理を行うと、この低COD量の希釈原水4の処理に対応して電解電流量を少なくしても、処理後のCOD量が略0ppmとなるように処理を行うことができると共に、処理水中に残存する残留塩素濃度も低いもの(10ppm以下)とすることができる。
また、処理後に残存する残留塩素は反応活性(酸化力)を有するので、できるだけ低濃度となるように調整することが好ましい。すなわち、汚れ評価指標(COD)の指数を略0ppmまで低減した際の残留塩素濃度が10ppm以下となるようにした。具体的には、被酸化物質低減処理の条件設定は「希釈原水4のCOD量(ppm)」と「電気分解の際に電極間に通電する電流量(A)や処理時間」とで調整(電流を多く流すと残留塩素濃度が高くなる)すると共に、電解後の還元剤12(重亜硫酸ソーダ)や活性炭の量・滞留時間で残留塩素濃度を最終的に10ppm以下に低減した。残留塩素の低減は、前記活性炭の他にニッケル触媒などを用いて行うこともできる。
上記のような希釈原水4の“所定濃度”や処理条件は、実際の処理に先立ってビーカー・サイズの予備テストを行うことにより把握することができる。すなわちこの実施形態では、電流密度が3A/dm、処理量が220cc/分の電気分解条件とし、希釈原水4のCODの“所定濃度”を7.8ppmに設定した。すなわち、原水のCODの780ppmに対して100倍希釈をするようにしている。
次に、この実施形態の水処理システムの使用状態を説明する。
この水処理システムは、汚れ評価指標(COD)の指数が略0ppmとなった最終処理水1によって原水2(COD780ppm)を“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標(COD)の指数を略0ppmまで低減可能な所定濃度(COD7.8ppm)”に希釈する帰還流路3を具備するので、新たな清浄な水道水をわざわざ大量につぎ込むことなく “自己処理水”である最終処理水1を希釈水として利用しても、前記最終処理水1の汚れ評価指標(COD)の指数は略0ppmとなっていることにより、処理を開始してから前記汚れ評価指標(COD)の指数が経時的に累積・増大して処理が破綻していくような状況は発生し難く、“自己処理水”を希釈水として有効に利用して新たな清浄な水道水を過度に注入しないでも処理を行うことができ、原水のCOD量(780ppm)が多くてもより確実に処理を行うことができるという利点がある。
すなわち、処理開始当初に原水2(COD780ppm)を“所定濃度(COD7.8ppm)”まで希釈をするために必要な水量があれば、処理開始後の希釈は自己処理水たる最終処理水1(帰還流路3)で足りることになる。なお、処理開始当初にはシステム全体をCOD量が略0ppmの水で満たしておくことが好ましい。
そして、“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標(COD)の指数を略0ppmまで低減可能な所定濃度(COD7.8ppm)”に希釈された希釈原水4について被酸化物質低減処理を行ってその汚れ評価指標(COD)の指数を略0ppmとする被酸化物質低減処理流路5を具備するので、被処理水の汚れ具合や酸化され易さなどの固有の状況に応じた“希釈倍率”に設定することにより適切に処理を行うことができるという利点がある。
また、汚れ評価指標(COD)の指数を略0ppmまで低減した際の残留塩素濃度は10ppm以下となるようにしたので、河川放流せずにその後工程でRO膜(図示せず)にかけたりする場合にも(こうすると超純水に再生できる)、前記RO膜が残留塩素に侵され難く膜のライフを長くすることができることとなるという利点がある。
被処理水の汚れ具合や酸化され易さなどの固有の状況に応じた希釈倍率に設定することにより適切に処理を行うことができ原水のCOD量等が多くてもより確実に処理を行うことができることによって、種々の水処理システムの用途に適用することができる。
この発明の水処理システムの実施形態を説明するシステム・フロー図。
1 最終処理水
2 原水
3 帰還流路
4 希釈原水
5 被酸化物質低減処理流路

Claims (3)

  1. 汚れ評価指標の指数が略0となった最終処理水1によって原水2を“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標の指数を略0まで低減可能な所定濃度”に希釈する帰還流路3と、“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標の指数を略0まで低減可能な所定濃度”に希釈された希釈原水4について被酸化物質低減処理を行ってその汚れ評価指標の指数を略0とする被酸化物質低減処理流路5とを具備することを特徴とする水処理システム。
  2. 前記希釈原水4の“被酸化物質低減処理を行うことによりその汚れ評価指標(CODとする)の指数を略0ppmまで低減可能な所定濃度”を、COD略10ppm以下に設定した請求項1記載の水処理システム。
  3. 前記被処理水は、プロトン性の両親媒性溶媒又は/及び非プロトン性の両親媒性溶媒を含有するようにした請求項1又は2記載の水処理システム。
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