JP2009253971A - デジタルコヒーレント光受信器において使用される周波数オフセット検出装置および検出方法 - Google Patents

デジタルコヒーレント光受信器において使用される周波数オフセット検出装置および検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】デジタルコヒーレント受信において、周波数オフセットの検出可能領域を広くする。
【解決手段】偏角差分算出部(偏角計算機301、レジスタ303、引き算器304)は入力信号の互いに隣接するシンボルの偏角差分を算出する。引き算器306は、算出された偏角差分から、ループフィルタ312の出力を差し引く。2π/M量子化器308は、引き算器306の出力に対して、予め決められた間隔で均一な量子化を実行する。引き算器310は、偏角差分算出部により得られる偏角差分から、2π/M量子化器308の出力を差し引く。ループフィルタ312は、引き算器310の出力を平均化する。
【選択図】図3

Description

本発明は、デジタルコヒーレント光受信器に係わる。例えば、デジタルコヒーレント光受信器において周波数オフセットを検出する装置および方法に適用可能である。
従来の強度変調直接検波あるいは位相変調遅延干渉検波と比べて、コヒーレント光通信技術は、デジタル信号処理技術を利用することで低い光信号対雑音(光S/N)比を許容し、線形ダメージを補償すると共に、高いスペクトル利用性を実現することができる。コヒーレント光通信技術のこれらの利点は、次世代の光通信ネットワークにおけるより高い単一波長レートおよびスペクトル効率についての要求を満たし、大きな利益をもたらす。
コヒーレント光受信器において、信号光は、ローカルレーザにより生成されるローカル発振光と掛け合わされ、光電変換の後に、信号光の電場エンベロープを表すベースバンド電気信号が得られる。ベースバンド電気信号についてサンプリング量子化およびデジタル信号処理を行うことにより、元の送信信号が再生される。しかしながら、実際には、送信機のレーザの周波数および受信機のレーザの周波数が同じであることを保証できない。このため、ベースバンド電気信号において、ゼロでない中間周波数、すなわち、周波数オフセットが発生してしまう。現在、商用可能なレーザの発振周波数の誤差は、例えば±2.5GHzであり、この場合、実システムにおける周波数オフセットは、±5GHzに達する。
したがって、コヒーレント光受信器における周波数オフセットは、制御および補償するためには、(少なくとも±5GHzに達する検出領域において)検出されなければならない。他方、光通信システムは、非常の高い信号レートで、絶え間なく動作している。このため、複雑さが低く、精度の高い周波数オフセット検出方法が望まれている。
図1は、公知のコヒーレント光受信器の構成を示す。図1に示すように、90度光ミキサ103は、受信光信号101にローカル発振レーザ104から出力される連続光102を掛け合わせ、バランスド光電検出器105、106に出力する。バランスド光電検出器105、106は、それぞれ光信号を、ベースバンド電気信号の同相成分(I成分)および直交成分(Q成分)に変換する。続いて、A/D変換器107、108によりサンプリングおよび量子化されることにより、ベースバンド信号の2つのブランチから離散デジタルベースバンド複素信号109(複素信号離散系列、複素信号系列、複素信号サンプリング系列と呼ぶことがある。)が得られる。ローカル発振レーザ104、バランスド光電検出器105、106、A/D変換器107、108は、デジタルコヒーレント光受信器のフロントエンド処理部を構成する。
電気イコライザ110は、複素信号系列109に対して等化フィルタリングを実行して線形伝送ダメージを補償する。この結果、電気イコライザ110から出力される信号の波長分散は、ほぼ完全に補償されている。デジタル信号処理モジュール116は、信号111に対して、搬送波位相の再生および差動復号などを実行し、送信データ117を再生する。
搬送波とローカル発振レーザとの間には周波数オフセットが存在するので、その周波数オフセットを検出するために、複素信号109が分岐されて周波数オフセット検出装置112へ導かれる。このとき、もし、波長分散などのダメージが周波数オフセットの検出に影響を及ぼすことを回避したいのであれば、電気イコライザ110から出力される信号111を分岐して周波数オフセット検出装置112へ導くようにしてもよい。
周波数オフセット検出装置112は、複素信号109(または、信号111)に対して対応する処理を実行して周波数オフセット検出信号113を生成し、周波数オフセットを制御するためにその検出信号113を使用する。周波数オフセット制御としては、2つの作用モードがある。第1のモードは、フィードバック制御モードである。フィードバック制御モードでは、周波数オフセット検出装置112は、ローカル発振制御部114に対して周波数オフセット検出信号113を出力する。そうすると、ローカル発振制御部114は、ローカル発振レーザ104の出力周波数が信号搬送周波数に一致するように調整するために、周波数オフセット検出信号113をローカル発振周波数制御信号115に変換する。他のモードは、フィードフォワード補償モードである。フィードフォワード補償モードでは、周波数オフセット検出装置112は、デジタル信号処理モジュール116に対して周波数オフセット検出信号113を出力する。そうすると、デジタル信号処理モジュール116は、その周波数オフセット検出信号113に従って、デジタル領域において信号111の周波数オフセットを補償する。
図2は、非特許文献1に記載の周波数オフセット検出装置の構成を示す図である。図2において、周波数オフセット検出装置112に入力される複素信号109(または、111)は、2つのブランチに分岐され、一方はレジスタ201に導かれ、他方は乗算器204に導かれる。レジスタ201および複素共役計算機202は、複素信号109(または、111)に対して遅延/共役演算を実行して信号203を得る。その信号203は、乗算器204の他の入力端子に導かれる。乗算器204は、複素信号109(または、111)に信号203を乗算し、その乗算結果を4乗計算機205に出力する。この処理により、周波数オフセット検出における信号の位相雑音の影響が取り除かれる。ここで、例えば、QPSK変調信号において取り得る値は、±π/4、±3π/4であり、乗算器204から出力される信号の変調情報として取り得る値は、0、±π/2、±π、±3π/4である。4乗計算機205を通過すると変調情報が除去されるが、このとき、周波数オフセットは、4倍になってしまう。総和器206は、周波数オフセット検出において付加される雑音の影響を減らすための平均化器として動作する。最後に、1/4偏角計算機207は、総和器206の出力に対して1/4偏角演算を実行し、周波数オフセット検出信号113を出力する。この周波数オフセット検出信号113は、1サンプリング期間における周波数オフセットにより導入される信号位相利得を表す。
"Frequency Estimation in Intradyne Reception", Andreas Leven et al., IEEE Photonics Technology Letters, Volume: 19, No. 6, March 15, pages 366-368
非特許文献1に記載の方法には2つの問題がある。第1に、1/4偏角計算機の出力領域は [−π/4,+π/4] であるので、この方法により検出可能な周波数オフセットの領域は、 [−Rs/8,+Rs/8] である。Rsは、シンボルレートを表す。ここで、現在の光伝送における最速シンボルレートは、20Gシンボル/秒である。そこで、このようなシステムを考えると、この方法で見積もることができる周波数オフセット領域は、せいぜい [−2.5GHz,+2.5GHz] であり、要求される検出領域 [−5GHz,+5GHz] の半分に過ぎない。
第2に、上記方法は、複素数の乗算演算だけでなく複素数の4乗演算も含むので、実数の加算、減算、論理演算と比較して、計算の複雑さが非常に高くなる。このため、現在のデジタル信号処理技術を考えると、そのような計算の複雑さを持つ光伝送システムで、1
0Gシンボル/秒または20Gシンボル/秒のシンボル系列を処理することは、実用的ではない。
本発明は、上述の課題の少なくとも1つを解決するものである。
本発明の1つの実施形態に係る周波数オフセット検出装置は、デジタルベースバンド電気信号を生成するフロントエンド処理部および前記デジタルベースバンド電気信号に対して等化フィルタリングを行うイコライザを備えるデジタルコヒーレント光受信器において使用され、前記デジタルベースバンド電気信号または前記イコライザの出力信号の周波数オフセットを検出する。この周波数オフセット検出装置は、偏角差分算出部と、第1の引き算器と、量子化器と、第2の引き算器と、平均化器、を備え、前記偏角差分算出部は、入力信号の互いに隣接するシンボルの偏角差分を算出し、前記第1の引き算器は、前記偏角差分算出部により得られる偏角差分から、前記平均化器の出力を差し引き、前記量子化器は、前記第1の引き算器の出力に対して、予め決められた間隔で均一な量子化を実行し、前記第2の引き算器は、前記偏角差分算出部により得られる偏角差分から、前記量子化器の出力を差し引き、前記平均化器は、前記第2の引き算器の出力を平均化する。
他の態様においては、前記デジタルコヒーレント光受信器は、MPSK変調を使用し、前記量子化器は、入力に対して2π/M間隔で均一な量子化を実行する2π/M量子化器であり、Mは、2のべき乗であって、各シンボルがlog2Mビットの情報を運ぶM値位相シフトキーイング変調で使用される信号のコンステレーション点の数を表す。
さらに他の態様においては、前記量子化器は、まるめ込み器および乗算器を備え、前記まるめ込み器は、前記量子化器への入力を2π/Mで除算し、さらに整数を得るようにその除算の結果をまるめ込み、前記乗算器は、前記整数に2π/Mを乗算して前記量子化器の出力を得る。
さらに他の態様においては、Mは、2、4、8、または16である。
さらに他の態様においては、前記偏角差分算出部は、偏角算出部、レジスタ、引き算器を備え、前記偏角算出部は、前記ベースバンド電気信号の偏角を算出し、前記レジスタは、前記偏角算出部により算出される偏角を1シンボル期間だけ遅延させ、前記引き算器は、前記偏角算出部により算出される偏角から、前記レジスタにより出力される偏角を差し引く。
さらに他の態様においては、前記デジタルコヒーレント光受信器は、前記ベースバンド電気信号をNブランチの信号に分離するシリアル/パラレル変換器と、前記Nブランチの信号に対して等化フィルタリングを実行して等化フィルタされたNブランチの信号を出力するイコライザと、前記Nブランチの信号の周波数オフセットまたは前記イコライザにより出力される等化フィルタされたNブランチの信号の周波数オフセットを検出する周波数オフセット検出器、を備え、前記偏角差分算出部は、第1の偏角部、第2の偏角部、および引き算器を備え、前記第1の偏角部は、前記Nブランチの信号の中の1つのブランチの信号の偏角、または等化フィルタされたNブランチの信号の中の1つのブランチの信号の偏角を算出し、前記第2の偏角部は、前記Nブランチの信号の中の前記1つのブランチの信号に隣接するブランチの信号であって前記1つのブランチの信号に対して1シンボル時間だけ遅れた信号の偏角、または等化フィルタされたNブランチの信号の中の1つのブランチの信号に隣接するブランチの信号であって前記等化フィルタされた1つのブランチの信号に対して1シンボル時間だけ遅れた信号の偏角を算出し、前記引き算器は、前記第1の偏角部により算出された偏角から、前記第2の偏角部により算出された偏角を差し引く(Nは、1よりも大きな整数)。
さらに他の態様においては、前記デジタルコヒーレント光受信器は、前記ベースバンド電気信号または前記イコライザにより出力される信号に対して低速サンプリングを実行して、互いに1シンボルだけ異なる2つのブランチ信号を生成する抽出部と、前記2つのブランチ信号における周波数オフセットを検出する周波数オフセット検出器、を備え、前記偏角差分算出部は、第1の偏角部、第2の偏角部、および引き算器を備え、前記第1の偏角部は、前記2つのブランチ信号の中の一方のブランチ信号の偏角を算出し、前記第2の偏角部は、前記2つのブランチ信号の中の他方のブランチ信号の偏角を算出し、前記引き算器は、前記第1の偏角部により算出された偏角から、前記第2の偏角部により算出された偏角を差し引く。
さらに他の態様においては、前記抽出部は、第1の低速サンプリング部、第2の低速サンプリング部、およびレジスタを備え、前記第1の低速サンプリング部は、前記ベースバンド電気信号または前記イコライザにより出力される信号に対して低速サンプリングを実行し、前記レジスタは、前記ベースバンド電気信号または前記イコライザにより出力される信号を、1シンボル期間だけ遅延させ、前記第2の低速サンプリング部は、前記レジスタによって遅延させられた前記ベースバンド電気信号または前記イコライザにより出力される信号に対して低速サンプリングを実行する。
さらに他の態様においては、前記量子化器は、ある領域内の信号のみを量子化する。
本発明の1つの実施形態に係る周波数オフセット検出方法は、デジタルベースバンド電気信号を生成するフロントエンド処理部および前記デジタルベースバンド電気信号に対して等化フィルタリングを行うイコライザを備えるデジタルコヒーレント光受信器において使用され、前記デジタルベースバンド電気信号または前記イコライザの出力信号の周波数オフセットを検出する周波数オフセット検出方法であって、偏角差分算出ステップと、第1の引き算ステップと、量子化ステップと、第2の引き算ステップと、平均化ステップ、を備え、前記偏角差分算出ステップは、入力信号の互いに隣接するシンボルの偏角差分を算出し、前記第1の引き算ステップは、前記偏角差分算出ステップにより得られる偏角差分から、前記平均化ステップの出力を差し引き、前記量子化ステップは、前記第1の引き算ステップの出力に対して、予め決められた間隔で均一な量子化を実行し、前記第2の引き算ステップは、前記偏角差分算出ステップにより得られる偏角差分から、前記量子化ステップの出力を差し引き、前記平均化ステップは、前記第2の引き算ステップの出力を平均化する。
上述の装置および方法は、上述した各要素の機能を実現するソフトウェアによる動作に基づいて、パーソナルコンピュータ等の計算機のCPUにより実装可能である。したがって、上述した装置、ユニット、方法を計算機に実装させるコンピュータソフトウェアも、本発明について保護すべき範囲に属するものである。
また、上述のようなソフトウェアを格納するコンピュータ読取り可能な記録媒体も、本発明について保護すべき範囲に属する。コンピュータ読取り可能な記録媒体は、光学的、電気的、磁気的作用などにより情報を格納する媒体、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ディスク、CD、DVD、フラッシュメモリ、MOなどである。
本発明の1つの態様によれば、光コヒーレント受信器において使用される周波数オフセット検出(見積もり)方法および周波数オフセット検出(見積もり)装置が提供される。これらの方法および装置は、実システムにおいて発生し得る周波数オフセットを、安定的にかつ正確に見積もることができる。また、これらの方法および装置は、複素数の乗算演算を含まないので、計算の複雑さが大幅に低下する。このとき、論理的には、どのような大きさの周波数オフセットであっても、安定的かつ正確な検出が可能である。さらに、設計段階で、シンボルレートおよび必要とする周波数オフセット検出領域に応じて、周波数オフセット検出装置を簡略化することができるので、処理の複雑さをさらに低下させることができる。
本発明によれば、デジタルコヒーレント受信における周波数オフセット検出の処理の複雑さを低くすること、または周波数オフセットの検出領域を広くすること、の少なくとも一方が実現される。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
デジタルコヒーレント光受信器において、信号は、BPSK変調、QPSK変調、8PSK変調、16PSK変調などの様々な変調方法で変調されている。本発明は、これらのすべての変調方法に適用可能であるが、説明を簡単にするために、以下の説明では、変調方法がQPSKである場合を記載する。
図3は、本発明の一実施形態に係わる周波数オフセット検出装置300を示す。周波数オフセット検出装置300には、図1に示すように、複素信号109(または、111)が与えられる。
QPSK変調においては、複素信号109(または、111)のk番目のサンプル値は下式で表される。
Figure 2009253971
A(k)は、信号の振幅である。φMOD(k)は、変調情報であり、その値は±π/4、±3π/4である。φPN(k)は、位相雑音である。Δωは、周波数オフセットである。Tは、シンボル期間である。kΔωTは、周波数オフセットにより生じる位相利得量である。そして、nASE(k)は、複素ガウス白色雑音である。
偏角計算機301は、複素信号109(または、111)の偏角302を算出し、その計算結果を、レジスタ303および引き算器304の正入力端子へ出力する。偏角302は、下式で表される。
Figure 2009253971
φASE(k)は、ガウス白色雑音により生じる位相誤差である。ここで、偏角計算機301の出力領域は [−π,+π] であるので、Mk2πは、偏角計算機301により生じる360度不確定性(アンビギュイティ)を示した値である。例えば、「9π/2」は、「Mk=2」を用いて「π/2+2×2π」で表される。レジスタ303は、偏角計算機301により算出される偏角302を、1シンボル期間だけ遅延させる。引き算器304は、偏角302からレジスタ303の出力を引き算し、偏角差分305を得る。すなわち、互いに隣接するシンボル(k番目のシンボルとk−1番目のシンボル)についての偏角値の差分が算出される。引き算器304から出力される偏角差分305は、下式で表される。
Figure 2009253971
なお、偏角差分は、他の方法によっても得ることができる。例えば、偏角差分は、図2に示すレジスタ201、複素共役計算機202、乗算器204を用い、乗算器204の出力について偏角演算を実行することによっても得られる。
位相雑音φPN(k)はゆっくりと変化する。すなわち、k番目のシンボルの位相雑音とk−1番目のシンボルの位相雑音は、ほぼ同じである(φPN(k)≒φPN(k-1))。よって、偏角差分305においては、位相雑音による影響はすでに除去されている。このあと、偏角差分305は、引き算器306の正入力端子および引き算器310の正入力端子に導かれる。引き算器306は、偏角差分305から検出信号113(すなわち、ΔωT)を差し引くことにより、下記の信号307を得る。
Figure 2009253971
ここで、QPSKにおいては、変調情報φMOD(k)の値は、±π/4、±3π/4である。よって、差動変調情報ΔφMOD(k)は、「φMOD(k)−φMOD(k-1)」であり、π/2の整数倍である。また、360度アンビギュイティ(Mk−Mk-1)2πも、π/2の整数倍である。したがって、差分変調情報および360度アンビギュイティの総和309は、信号307を、π/2量子化器308を通過させるだけで得られる。
Figure 2009253971
信号307に含まれている「φASE(k)」及び「φASE(k-1)」は、通信環境が良好であれば、十分に小さい値であり、「φASE(k)−φASE(k-1)」も十分に小さい値である。したがって、「φASE(k)−φASE(k-1)」は、π/2量子化器308を通過する際に、ゼロにまるめ込まれる。このとき、「φASE(k)−φASE(k-1)」は十分に小さいので、発生する量子化誤差は無視することができる。
引き算器310は、偏角差分305から総和309を差し引くことにより、下記の信号311を得る。
Figure 2009253971
信号311の雑音項(すなわち、「φASE(k)−φASE(k-1)」)は、平均化するとゼロになる高速に変化する独立したランダムな変数と考えることができるので、ループフィルタ312でフィルタリングすることにより除去され得る。ループフィルタ312は、定数係数乗算器313、317、加算器315、レジスタ318により構成される。乗算器313は、入力信号311に定数係数「1−g(gは、ゼロよりも大きく1よりも小さい実数)」を乗算して信号314を生成し、その信号314を加算器315の入力端子へ出力する。加算器315は、信号314に信号316を加算する。加算器315の加算結果である信号113は、レジスタ318に入力されると共に、ループフィルタ312から出力される。レジスタ318に保持されるデータは、1シンボル期間だけ遅延させられた後、乗算器317によって定数係数gが乗算され、この乗算により信号316が生成される。信号316は、次の入力信号の処理のために、加算器315の他方の入力端子に出力される。
このように、信号311は、ループフィルタ312により平均化されると、雑音項が除去される。すなわち、ループフィルタ312から出力される信号113は、周波数オフセ
ット成分Δωを表す。なお、図3に示す偏角計算機301、レジスタ303、引き算器304は、本発明の偏角差分算出部に相当する。
図3に示す周波数オフセット検出装置が備える2π/M量子化器308は、2つのモードにより実現される。
図4は、2π/M量子化器308の実施例を示す。図4に示すように、本実施例の2π/M量子化器308は、互いに直列的に接続された2π/Mまるめ込み器401および2π/M乗算器402を備える。2π/M量子化器308への入力は、まず、2π/Mまるめ込み器401により2π/Mで除算され、さらにまるめ込まれ、これにより対応する整数が得られる。2π/M乗算器402は、2π/Mまるめ込み器401により得られる整数に、2π/Mを乗算する。これにより、2π/M量子化器308の出力が得られる。なお、この処理は、実質的には、ランダムに入力される信号に対して2π/Mの間隔で均一な量子化を行うことに相当する。また、この量子化器は、無限領域2π/M量子化器である。例えば、QPSK(4値位相シフトキーイング)変調モードにおいては「M=4」であり、この量子化器は、ランダムに入力される値に対してπ/2の間隔で均一な量子化を行うことができる。
ここで、図4に示す2π/M量子化器308に信号307が入力されると、2π/Mまるめ込み器401により、「φASE(k)−φASE(k-1)」は、まるめ込まれて、例えばゼロになる。これに対して差動変調情報および360度不確定性は、いずれもπ/2の整数倍なので、2π/M量子化器308による量子化によって、その値が変わることはない。したがって、2π/M量子化器308から出力される総和309は、差動変調情報および360度アンビギュイティの和を表す。
このように、π/2量子化器308の入力領域は任意の大きさである。すなわち、−π〜+πの範囲を超える位相は、360度アンビギュイティを用いて表される。よって、上述のような量子化器を用いる周波数オフセット検出装置は、任意の大きさの周波数オフセットを検出できる。
図4に示す量子化器の利点は、大きさがランダムな入力信号に対して2π/M量子化を実行できることである。しかし、この構成は、各処理において除算および乗算が必要なので、必要に応じて処理をさらに容易にするようにしてもよい。
図5は、量子化器の他の実施例を示す。図5に示す2π/M量子化器(QPSKにおいては、M=4であり、π/2量子化器)は、より複雑さが低い。この構成では、特定の領域(すなわち、−L×2π/M〜+L×2π/M)の信号に対してのみ量子化が可能であり、この領域を越える入力信号は、遮断される。このような複雑さの低い2π/M量子化器は、ルックアップテーブルまたはA/D変換器に類似の技術により実現可能である。ただし、この構成を導入すると、検出領域が、任意の大きさから、±{1/(2M)+(L−M)/M}×Rsへ狭まる。なお、Rsは、システムのシンボル伝送レートである。
実際の設計においては、最小限の複雑さでシステム設計の要求を満足するように、変調モード、シンボルレート、検出すべき周波数オフセットの範囲に応じて、Lの値を選択することができる。例えば、シンボルレートが10Gシンボル/秒であり、要求される周波数オフセット領域が±5GHzである場合には、「L=4」とすると、検出領域はわずか±1.25GHzであって要求を満たすことができないが、「L=6」にすれば、検出領域は±6.25GHzであり、システムの要求を満たすことができる。
このように、図5に示す有限2π/M量子化器501を使用すれば、実数の乗算および除算を無くすことができるので、複雑さが低くなる。
光通信システムのシンボルレートは、通常10Gシンボル/秒を越えており、場合によっては100Gシンボル/秒に達している。このため、1シンボル期間内で対応する演算を完了させるためには、現在のデジタル信号処理の能力であっても負担が重い。したがって、周波数オフセット検出装置の処理を低速モードで実現する構成または方法を捜すことが好ましい。
図6は、低速化機能を備える周波数オフセット検出装置を示す。イコライザ110aおよびそれに続くデジタル信号プロセッサ116aは、並列に動作する。複素信号サンプル109は、シリアル/パラレル変換器601によってN個のブランチに分離され、イコライザ110aに入力される。このとき、シリアル/パラレル変換器601は、例えば、シンボル毎に出力を切り替える。また、低速周波数オフセット検出装置300aへの入力信号として、シリアル/パラレル変換器601から出力されるN個の低速信号ブランチの中から、互いに隣接する2つのブランチの信号602、603がランダムに選択される。あるいは、イコライザ110aから出力されるN個のブランチ信号から、互いに隣接する2つのブランチの信号604、605がランダムに選択されるようにしてもよい。周波数オフセット検出装置300に対する周波数オフセット検出装置300aの主な差異は、周波数オフセット検出装置300の偏角計算機301およびレジスタ303が、2つの偏角計算機606、607に置き換えられ、周波数オフセット検出装置300に入力される複素信号109(または、111)が、低速信号602、603(または、604、605)に置き換えられている点である。
なお、偏角計算機606、607には、互いに隣接するブランチ信号が入力される。したがって、偏角計算機606がk−1番目のシンボルについての偏角を算出し、偏角計算機607がk番目のシンボルについての偏角を算出する。これにより、引き算器304の出力は、互いに隣接するシンボルの偏角差分を表す。
したがって、周波数オフセット検出装置300aによる1回の計算は、Nシンボル期間に完了すればよい。すなわち、周波数オフセット検出のために処理速度を、N分の1に下げることができる。ただし、低速化した構成では、周波数オフセット検出の応答時間がN倍になる。なお、図6に示す偏角計算機606、607、引き算器304も、本発明の偏角差分算出部に相当する。
図7は、他の低速化機能を備える周波数オフセット検出装置を示す。イコライザ110およびそれに続くデジタル信号プロセッサ116は、直列モードで動作するが、低速周波数オフセット検出器300aが要求する低速入力信号602、603(または、604、605)は、信号抽出器701によって複素信号109(または、111)から抽出される。信号抽出器701は、レジスタ702、および2個のN/1間隔の低速サンプリング器703、704を備える。N/1間隔の低速サンプリング器703は、複素信号109(または、111)に対してN/1間隔の低速サンプリングを実行して、低速信号602(または、604)を生成する。N/1間隔の低速サンプリング器704は、レジスタ702により1シンボル期間だけ遅延した入力信号109(または、111)に対してN/1間隔の低速サンプリングを実行して、低速信号603(または、605)を生成する。
このように、信号抽出器701は、互いに隣接するシンボルを抽出する。したがって、低速周波数オフセット検出器300aの構成および動作は、図6を参照しながら説明した通りである。
上述したように、この実施形態ではQPSK変調モードについて記載しているが、本発明は、他のすべてのPSK変調方式に適用可能である。すなわち、例えば、BPSK(2値位相シフトキーイング)に対してはπ量子化器が使用され、8PSK(8値位相シフト
キーイング)に対してはπ/4量子化器が使用され、16PSK(16値位相シフトキーイング)に対してはπ/8量子化器が使用される。一般化すれば、MPSK変調モードに対しては、2π/M量子化器を使用すればよい。π量子化器は、入力値に対してπ間隔で均一な量子化を実行し、π/4量子化器は、入力値に対してπ/4間隔で均一な量子化を実行し、2π/M量子化器は、入力値に対して2π/M間隔で均一な量子化を実行する。
π/4量子化器、π量子化器、2π/M量子化器は、図4または図5に示すπ/2量子化器の「π/2」を適切に置き換えることにより得られるので、いずれも、無限領域を持つ量子化器および有限領域を持つ量子化器として実現されることが可能である。
図8は、本発明のデジタルコヒーレント光受信器において使用される周波数オフセット検出方法を示すフローチャートである。上述したように、デジタルコヒーレント光受信器は、デジタルベースバンド電気信号を生成するフロントエンド処理部、そのデジタルベースバンド電気信号に対して等化フィルタリングを行うイコライザを備える。図8に示すように、本発明の一実施形態の周波数オフセット検出方法は、デジタルベースバンド電気信号または等化フィルタリングされた信号に対して、偏角差分算出ステップ801、第1の引き算ステップ802、第2の引き算ステップ804、量子化ステップ803、および平均化ステップ805を実行する。
まず、偏角差分算出ステップ801では、処理すべき信号の互いに隣接するシンボルの偏角差分が算出される。続いて、第1の引き算ステップ802では、偏角差分算出ステップ801で得られる偏角差分から平均化ステップ805の出力が差し引かれる。量子化ステップ803は、第1の引き算ステップ802の出力に対して予め決められた間隔で均一な量子化を実行する。第2の引き算ステップ804は、偏角差分算出ステップ801で得られる偏角差分から量子化ステップ803の出力を差し引く。そして、平均化ステップ805は、第2の引き算ステップ804の出力を平均化し、その平均化信号を出力し、平均化信号を第1の引き算ステップ802にフィードバックする。
なお、本発明の原理または基本動作を変えることなく、本発明を他のモードで実施することは可能である。また、本出願において開示する実施例は、説明のためのものであり、すべての態様において、限定されるべきものではない。さらに、本発明の範囲は、上述の説明よりも、特許請求の範囲により表されるものであり、均等な範囲のあらゆる変形形態および特許請求の範囲は、それによりカバーされる。
公知のコヒーレント光受信器の構成を示す図である。 公知の周波数オフセット検出装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係わる周波数オフセット検出装置を示す図である。 無限領域2π/M量子化器の実施例である。 有限領域2π/M量子化器の実施例である。 低速化機能を備える周波数オフセット検出装置を示す図である。 他の低速化機能を備える周波数オフセット検出装置を示す図である。 本発明の一実施形態に係る周波数オフセット検出方法を示すフローチャートである。
符号の説明
103 90度光ミキサ
104 ローカル発振レーザ
105、106 バランスド光電検出器
107、108 A/D変換器
110 電気イコライザ
112 周波数オフセット検出装置
114 ローカル発振制御部
116 デジタル信号処理モジュール
300 周波数オフセット検出装置
301 偏角計算機
303 レジスタ
304、306、310 引き算器
308 2π/M量子化器
312 ループフィルタ
401 2π/Mまるめ込み器
402 2π/M乗算器
501 有限領域2π/M量子化器
601 シリアル/パラレル変換器
701 信号抽出器

Claims (12)

  1. デジタルベースバンド電気信号を生成するフロントエンド処理部および前記デジタルベースバンド電気信号に対して等化フィルタリングを行うイコライザを備えるデジタルコヒーレント光受信器において使用され、前記デジタルベースバンド電気信号または前記イコライザの出力信号の周波数オフセットを検出する周波数オフセット検出装置であって、
    偏角差分算出部と、
    第1の引き算器と、
    量子化器と、
    第2の引き算器と、
    平均化器、を備え、
    前記偏角差分算出部は、入力信号の互いに隣接するシンボルの偏角差分を算出し、
    前記第1の引き算器は、前記偏角差分算出部により得られる偏角差分から、前記平均化器の出力を差し引き、
    前記量子化器は、前記第1の引き算器の出力に対して、予め決められた間隔で均一な量子化を実行し、
    前記第2の引き算器は、前記偏角差分算出部により得られる偏角差分から、前記量子化器の出力を差し引き、
    前記平均化器は、前記第2の引き算器の出力を平均化する
    ことを特徴とする周波数オフセット検出装置。
  2. 請求項1に記載の周波数オフセット検出装置であって、
    前記デジタルコヒーレント光受信器は、MPSK変調を使用し、
    前記量子化器は、入力に対して2π/M間隔で均一な量子化を実行する2π/M量子化器であり、
    Mは、2のべき乗であって、各シンボルがlog2Mビットの情報を運ぶM値位相シフトキーイング変調で使用される信号のコンステレーション点の数を表す
    ことを特徴とする周波数オフセット検出装置。
  3. 請求項2に記載の周波数オフセット検出装置であって、
    前記量子化器は、まるめ込み器および乗算器を備え、
    前記まるめ込み器は、前記量子化器への入力を2π/Mで除算し、さらに整数を得るようにその除算の結果をまるめ込み、
    前記乗算器は、前記整数に2π/Mを乗算して前記量子化器の出力を得る
    ことを特徴とする周波数オフセット検出装置。
  4. 請求項2または3に記載の周波数オフセット検出装置であって、
    Mは、2、4、8、または16である
    ことを特徴とする周波数オフセット検出装置。
  5. 請求項1に記載の周波数オフセット検出装置であって、
    前記偏角差分算出部は、偏角算出部、レジスタ、引き算器を備え、
    前記偏角算出部は、前記ベースバンド電気信号の偏角を算出し、
    前記レジスタは、前記偏角算出部により算出される偏角を1シンボル期間だけ遅延させ、
    前記引き算器は、前記偏角算出部により算出される偏角から、前記レジスタにより出力される偏角を差し引く
    ことを特徴とする周波数オフセット検出装置。
  6. 請求項1に記載の周波数オフセット検出装置であって、
    前記デジタルコヒーレント光受信器は、
    前記ベースバンド電気信号をNブランチの信号に分離するシリアル/パラレル変換器と、
    前記Nブランチの信号に対して等化フィルタリングを実行して等化フィルタされたNブランチの信号を出力するイコライザと、
    前記Nブランチの信号の周波数オフセットまたは前記イコライザにより出力される等化フィルタされたNブランチの信号の周波数オフセットを検出する周波数オフセット検出器、を備え、
    前記偏角差分算出部は、第1の偏角部、第2の偏角部、および引き算器を備え、
    前記第1の偏角部は、前記Nブランチの信号の中の1つのブランチの信号の偏角、または等化フィルタされたNブランチの信号の中の1つのブランチの信号の偏角を算出し、
    前記第2の偏角部は、前記Nブランチの信号の中の前記1つのブランチの信号に隣接するブランチの信号であって前記1つのブランチの信号に対して1シンボル時間だけ遅れた信号の偏角、または等化フィルタされたNブランチの信号の中の1つのブランチの信号に隣接するブランチの信号であって前記等化フィルタされた1つのブランチの信号に対して1シンボル時間だけ遅れた信号の偏角を算出し、
    前記引き算器は、前記第1の偏角部により算出された偏角から、前記第2の偏角部により算出された偏角を差し引く
    ことを特徴とする周波数オフセット検出装置(Nは、1よりも大きな整数)。
  7. 請求項1に記載の周波数オフセット検出装置であって、
    前記デジタルコヒーレント光受信器は、
    前記ベースバンド電気信号または前記イコライザにより出力される信号に対して低速サンプリングを実行して、互いに1シンボルだけ異なる2つのブランチ信号を生成する抽出部と、
    前記2つのブランチ信号における周波数オフセットを検出する周波数オフセット検出器、を備え、
    前記偏角差分算出部は、第1の偏角部、第2の偏角部、および引き算器を備え、
    前記第1の偏角部は、前記2つのブランチ信号の中の一方のブランチ信号の偏角を算出し、
    前記第2の偏角部は、前記2つのブランチ信号の中の他方のブランチ信号の偏角を算出し、
    前記引き算器は、前記第1の偏角部により算出された偏角から、前記第2の偏角部により算出された偏角を差し引く
    ことを特徴とする周波数オフセット検出装置。
  8. 請求項7に記載の周波数オフセット検出装置であって、
    前記抽出部は、第1の低速サンプリング部、第2の低速サンプリング部、およびレジスタを備え、
    前記第1の低速サンプリング部は、前記ベースバンド電気信号または前記イコライザにより出力される信号に対して低速サンプリングを実行し、
    前記レジスタは、前記ベースバンド電気信号または前記イコライザにより出力される信号を、1シンボル期間だけ遅延させ、
    前記第2の低速サンプリング部は、前記レジスタによって遅延させられた前記ベースバンド電気信号または前記イコライザにより出力される信号に対して低速サンプリングを実行する
    ことを特徴とする周波数オフセット検出装置。
  9. 請求項1に記載の周波数オフセット検出装置であって、
    前記量子化器は、ある領域内の信号のみを量子化する
    ことを特徴とする周波数オフセット検出装置。
  10. デジタルベースバンド電気信号を生成するフロントエンド処理部および前記デジタルベースバンド電気信号に対して等化フィルタリングを行うイコライザを備えるデジタルコヒーレント光受信器において使用され、前記デジタルベースバンド電気信号または前記イコライザの出力信号の周波数オフセットを検出する周波数オフセット検出方法であって、
    偏角差分算出ステップと、
    第1の引き算ステップと、
    量子化ステップと、
    第2の引き算ステップと、
    平均化ステップ、を備え、
    前記偏角差分算出ステップは、入力信号の互いに隣接するシンボルの偏角差分を算出し、
    前記第1の引き算ステップは、前記偏角差分算出ステップにより得られる偏角差分から、前記平均化ステップの出力を差し引き、
    前記量子化ステップは、前記第1の引き算ステップの出力に対して、予め決められた間隔で均一な量子化を実行し、
    前記第2の引き算ステップは、前記偏角差分算出ステップにより得られる偏角差分から、前記量子化ステップの出力を差し引き、
    前記平均化ステップは、前記第2の引き算ステップの出力を平均化する
    ことを特徴とする周波数オフセット検出方法。
  11. PSK変調光信号からデジタルベースバンド電気信号を生成するフロントエンド処理部と、
    前記デジタルベースバンド電気信号を利用して送信データを再生するデジタル信号処理部と、
    前記デジタルベースバンド電気信号の周波数オフセットを検出する周波数オフセット検出部、を備え、
    前記周波数オフセット検出部は、偏角差分算出部、第1の引き算器、量子化器、第2の引き算器、平均化器、を備え、
    前記偏角差分算出部は、入力信号の互いに隣接するシンボルの偏角差分を算出し、
    前記第1の引き算器は、前記偏角差分算出部により得られる偏角差分から、前記平均化器の出力を差し引き、
    前記量子化器は、前記第1の引き算器の出力に対して、予め決められた間隔で均一な量子化を実行し、
    前記第2の引き算器は、前記偏角差分算出部により得られる偏角差分から、前記量子化器の出力を差し引き、
    前記平均化器は、前記第2の引き算器の出力を平均化する
    ことを特徴とするデジタルコヒーレント光受信器。
  12. 請求項11に記載のデジタルコヒーレント光受信器であって、
    前記フロントエンド処理部においてデジタルベースバンド電気信号を生成するために使用するレーザと、
    前記周波数オフセット検出部の出力に基づいて前記レーザの発振周波数を制御する制御部、をさらに備える
    ことを特徴とするデジタルコヒーレント光受信器。
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