JP7415200B2 - コヒーレント光受信装置およびコヒーレント光受信方法 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、重畳されたAMCC信号と主信号とをDSP段にて適切に分離することができる技術を提供することを目的とする。
図1は第1実施形態のコヒーレント光受信装置3が適用されたコヒーレント光伝送システム100の一例を示す図である。
図1に示す例では、コヒーレント光伝送システム100に、コヒーレント光送信装置1と、光ファイバ2と、コヒーレント光受信装置3とが含まれる。
コヒーレント光送信装置1は、光源11と、変調信号生成部12と、IQ変調器13と、変調信号生成部14と、強度変調器15とを備えている。
変調信号生成部12には、主信号符号系列が入力される。変調信号生成部12は、入力された主信号符号系列に基づいて、主信号の変調信号を生成する。主信号の変調信号には、I(同相位相)成分と、Q(直交位相)成分とが含まれる。変調信号生成部12によって生成された主信号の変調信号は、IQ変調器13に入力される。
IQ変調器13は、変調信号生成部12から入力された主信号の変調信号に基づいて、主信号に対応するIQ変調を行う。IQ変調器13は、主信号に対応するIQ変調として、例えば4値のQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調を行う。IQ変調器13から出力される信号光のコンスタレーションは、例えば図1の左下に示すようになる。
変調信号生成部14には、AMCC信号符号系列が入力される。変調信号生成部14は、入力されたAMCC信号符号系列に基づいて、AMCC信号の変調信号を生成する。変調信号生成部14によって生成されたAMCC信号の変調信号は、強度変調器15に入力される。
強度変調器15は、変調信号生成部14から入力されたAMCC信号の変調信号に基づいて、AMCC信号に対応する強度変調を行う。強度変調器15としては、例えばマッハツェンダ変調器、EA(電界吸収)変調器などが用いられる。強度変調器15は、AMCC信号に対応する強度変調として、例えば2値の強度変調を行う。強度変調器15から出力される信号光(詳細には、コヒーレント光送信装置1から出力され、光ファイバ2を介して送信される信号光)のコンスタレーションは、例えば図1の中央下に示すようになる。
例えば、モバイル向け光アクセスシステムでは、通信装置の設定情報をやり取りするチャネルとしてAMCC方式の活用に関する検討が進められている。AMCC通信方式は、主信号(図2(A)参照)と比較して周波数が低く、振幅の小さなAMCC信号(図2(B)参照)を主信号と同一波長に重畳して送信する方式である(図2(C)参照)。
局発光生成部31は、局発光を生成する。
コヒーレント受信器32は、光ファイバ2によって伝送された信号光(つまり、AMCC信号が主信号に重畳された信号光)を受信し、光信号をアナログ電気信号に変換する。詳細には、コヒーレント受信器32は、局発光生成部31によって生成された局発光を用いてコヒーレント受信を行い、受信信号の同相位相(I)成分と直交位相(Q)成分とを偏波状態(X偏波またはY偏波)ごとに出力する。
つまり、コヒーレント受信器32によって受信される信号光は、コヒーレント光送信装置1の強度変調器15がAMCC信号に対応する強度変調を行うことによって、AMCC信号が主信号に重畳されたものである。
デジタル信号処理部34は、アナログデジタル変換器33によって離散化された受信信号のデジタル信号処理を行うことによって、受信信号からAMCC信号に対応する符号系列と主信号に対応する符号系列とを復号する。
図3に示す例では、デジタル信号処理部34が、偏波合成部34Aと、AMCC信号識別部34Bと、主信号識別部34Cとを含む。
偏波合成部34Aは、コヒーレント受信器32から偏波状態ごとに出力された受信信号の同相位相成分と直交位相成分とに対する偏波合成(詳細には、アナログデジタル変換器33によって離散化された受信信号の同相位相成分と直交位相成分とに対する偏波合成)を行う。更に、偏波合成部34Aは、受信信号を、AMCC信号の識別に用いられるAMCC信号識別用受信信号としてAMCC信号識別部34Bに出力する。また、偏波合成部34Aは、受信信号を、主信号の識別に用いられる主信号識別用受信信号として主信号識別部34Cに出力する。つまり、図3に示すように、偏波合成が行われることによって、信号光の同相位相成分(I信号)および直交位相成分(Q信号)は、AMCC信号識別用フローと主信号識別用フローとに分かれる。
図1および図3に示す例では、アナログデジタル変換器33でサンプリングが実施された後にデジタル信号処理部34の偏波合成部34Aによって偏波合成が行われるが、他の例では、光段(つまり、光信号がアナログ電気信号に変換される前の段階)において偏波コントローラー(図示せず)を用いて偏波合成が行われてもよい。
複素振幅算出部34C1は、受信信号(詳細には、偏波合成部34Aから出力された主信号識別用受信信号)の複素振幅を算出する。I信号の振幅をEI、Q信号の振幅をEQとすると、受信信号の複素振幅Eは下記の式によって表される。
E=(EI 2+EQ 2)1/2expj(tan-1(EQ/EI))
ただし、(EI 2+EQ 2)1/2は絶対値である。
等化処理として、一般的な(Constant Modulus Algorithm(CMA))が適用される場合、低速な強度変調成分であるAMCC信号成分は、等化処理において除去される。
図4に示すように、低速な強度変調成分であるAMCC信号成分(図4(A)参照)は、等化処理において除去される。そのため、DSP処理後(つまり、デジタル信号処理部の等化処理部による等化処理後)の受信信号のコンスタレーション(すなわち、図4(B)に示す受信信号のコンスタレーション)からAMCC信号を識別することはできない。そこで、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3では、等化処理の前段(つまり、デジタル信号処理部34の偏波合成部34A)においてAMCC信号(詳細には、AMCC信号識別用受信信号)が主信号(詳細には、主信号識別用受信信号)から分離される。
周波数オフセット補償部34C4は、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の周波数オフセット補償(例えばコヒーレント光送信装置1の光源11とコヒーレント光受信装置3の局発光生成部31の局発光源との周波数オフセットを除去する処理など)を行う。
位相オフセット補償部34C5は、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の位相オフセット補償(例えばコヒーレント光送信装置1の光源11とコヒーレント光受信装置3の局発光生成部31の局発光源との位相雑音を除去する処理など)を行う。
判定部34C6は、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の閾値判定を行い、主信号符号系列を出力する。
強度算出部34B1は、受信信号の強度成分として複素振幅の絶対値を算出する。具体的には、強度算出部34B1は、偏波合成部34Aから出力されたAMCC信号識別用受信信号を用いて、強度成分として複素振幅の絶対値を算出する。強度算出部34B1から出力される強度成分の波形は、例えば図3の左上に示すようになる。
高周波成分除去部34B2から出力される強度成分の波形(つまり、高周波成分が除去された後の強度成分の波形)は、例えば図3の左中央に示すようになる。
判定部34B4は、閾値判定を行うことにより、コヒーレント受信器32によって受信された信号光に含まれるAMCC信号の符号系列を復調する。
また、コヒーレント光受信装置3がDSP段でAMCC信号を分離する。つまり、デジタル信号処理部34の偏波合成部34Aによって、受信信号がAMCC信号の識別に用いられるAMCC信号識別用受信信号としてAMCC信号識別部34Bに出力されると共に、受信信号が主信号の識別に用いられる主信号識別用受信信号として主信号識別部34Cに出力される。
更に、デジタル信号処理部34の偏波合成部34Aによる偏波合成が行われた後、主信号識別部34Cの等化処理部34C2による適応等化処理を経ていない受信信号(詳細には、AMCC信号識別用受信信号)の複素振幅の絶対値を用いることによって、AMCC信号識別部34Bの強度算出部34B1が、受信信号強度の変化をモニタし、AMCC信号識別部34Bの判定部34B4がAMCC信号の符号系列を復調する。
つまり、第1実施形態のコヒーレント光受信装置3によれば、コヒーレント光送信装置1において重畳されたAMCC信号と主信号とを適切に分離することができる。
図5に示す例では、ステップS1において、局発光生成部31が、局発光を生成する。
次いで、ステップS2では、コヒーレント受信器32が、光ファイバ2によって伝送された信号光(つまり、AMCC信号が主信号に重畳された信号光)を受信し、光信号をアナログ電気信号に変換し、受信信号の同相位相成分と直交位相成分とを偏波状態ごとに出力する。詳細には、ステップS2では、コヒーレント受信器32が、ステップS1において生成された局発光を用いてコヒーレント受信を行う。
次いで、ステップS3では、アナログデジタル変換器33は、コヒーレント受信器32から出力されたアナログ電気信号をサンプリングして離散化する(つまり、アナログデジタル変換を行う)。
次いで、ステップS4では、デジタル信号処理部34が、ステップS3において離散化された受信信号のデジタル信号処理を行うことによって、受信信号からAMCC信号に対応する符号系列と主信号に対応する符号系列とを復号する。
詳細には、ステップS4C1において、複素振幅算出部34C1が、受信信号の複素振幅を算出する。具体的には、ステップS4C1では、複素振幅算出部34C1が、ステップS4Aにおいて出力された主信号識別用受信信号の複素振幅を算出する。
次いで、ステップS4C2では、等化処理部34C2が、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の等化処理を行う。詳細には、ステップS4C2において、等化処理部34C2が、主信号識別用受信信号の等化処理を行う。
次いで、ステップS4C3では、ダウンサンプリング部34C3が、デジタルコヒーレント伝送方式における通常のダウンサンプリングを行う。
次いで、ステップS4C4では、周波数オフセット補償部34C4は、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の周波数オフセット補償を行う。
次いで、ステップS4C5では、位相オフセット補償部34C5が、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の位相オフセット補償を行う。
次いで、ステップS4C6では、判定部34C6が、デジタルコヒーレント伝送方式における通常の閾値判定を行い、主信号符号系列を出力する。
詳細には、ステップS4B1において、強度算出部34B1が、受信信号の強度成分として複素振幅の絶対値を算出する。具体的には、ステップS4B1では、強度算出部34B1が、ステップS4Aにおいて出力されたAMCC信号識別用受信信号の強度成分として複素振幅の絶対値を算出する。
次いで、ステップS4B2では、高周波成分除去部34B2が、ステップS4B1において算出された受信信号の強度成分(詳細には、AMCC信号識別用受信信号の強度成分)に含まれる高周波成分(高周波雑音)を除去する。
次いで、ステップS4B3では、ダウンサンプリング部34B3が、ステップS4B2において高周波成分の除去が行われた強度成分に対するダウンサンプリングを行う。
次いで、ステップS4B4では、判定部34B4が、閾値判定を行い、AMCC信号の符号系列を復調する。
以下、本発明のコヒーレント光受信装置およびコヒーレント光受信方法の第2実施形態について説明する。
第2実施形態のコヒーレント光受信装置3は、後述する点を除き、上述した第1実施形態のコヒーレント光受信装置3と同様に構成されている。従って、第2実施形態のコヒーレント光受信装置3によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態のコヒーレント光受信装置3と同様の効果を奏することができる。
図6に示す例では、コヒーレント光伝送システム100に、コヒーレント光送信装置1と、光ファイバ2と、コヒーレント光受信装置3とが含まれる。
コヒーレント光送信装置1は、光源11と、変調信号生成部12と、IQ変調器13と、変調信号生成部14と、強度変調器15と、サブキャリア生成部16と、乗算部17とを備えている。
そこで、図6に示す例では、コヒーレント光送信装置1がサブキャリア生成部16を備えている。サブキャリア生成部16は、サブキャリアを生成する。
強度変調器15には、乗算部17によってAMCC信号の変調信号とサブキャリアとが乗算されたものが入力される。強度変調器15は、AMCC信号の変調信号とサブキャリアとが乗算されたものに基づいて、AMCC信号に対応する強度変調を行う。
つまり、第2実施形態のコヒーレント光受信装置3が適用されたコヒーレント光伝送システム100では、コヒーレント光受信装置3のコヒーレント受信器32によって受信される信号光は、乗算部17によってサブキャリアがAMCC信号に対して乗算され、強度変調器15によってAMCC信号に対応する強度変調が行われることによって、AMCC信号が主信号に重畳されたものである。
図7に示す例では、AMCC信号識別部34Bが、強度算出部34B1と、高周波成分除去部34B2と、ダウンサンプリング部34B3と、判定部34B4と、サブキャリア成分除去部34B5とを備えている。
サブキャリア成分除去部34B5は、AMCC信号識別部34Bに入力されたAMCC信号識別用受信信号に含まれるサブキャリア成分(サブキャリア生成部16によって生成されたサブキャリアに相当するもの)を除去する。
高周波成分除去部34B2は、例えばローパスフィルタ34B21を用いることによって、強度算出部34B1によって算出されたAMCC信号識別用受信信号の強度成分に含まれる高周波雑音(主信号成分)を除去する。つまり、図8(B)に示すように、高周波成分除去部34B2によって、主信号成分が低減され、サブキャリア成分およびAMCC信号のみが抜き出される。
サブキャリア成分除去部34B5は、例えば包絡線検波などを行うことによって、図8(C)に示すように、サブキャリア成分を除去し、AMCC信号をベースバンドに落とす。
ダウンサンプリング部34B3は、サブキャリア成分除去部34B5によるサブキャリア成分の除去が行われた後に、AMCC信号識別用受信信号に対するダウンサンプリングを行う。
判定部34B4は、サブキャリア成分除去部34B5によるサブキャリア成分の除去が行われた後に閾値判定を行う。つまり、判定部34B4は、閾値判定を行うことにより、第2実施形態のコヒーレント光受信装置3のコヒーレント受信器32によって受信された信号光に含まれるAMCC信号の符号系列を復調する。
以下、本発明のコヒーレント光受信装置およびコヒーレント光受信方法の第3実施形態について説明する。
第3実施形態のコヒーレント光受信装置3は、後述する点を除き、上述した第1実施形態のコヒーレント光受信装置3と同様に構成されている。従って、第3実施形態のコヒーレント光受信装置3によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態のコヒーレント光受信装置3と同様の効果を奏することができる。
上述したように、図1に示す例では、コヒーレント光送信装置1が、IQ変調器13とは別に、AMCC信号に対応する強度変調を行う強度変調器15を備えている。
一方、図9に示す例では、IQ変調器13が、主信号に対応するIQ変調を行うと共に、AMCC信号に対応する強度変調を行う。つまり、AMCC信号に対応する強度変調は、主信号に対応するIQ変調が行われるIQ変調器13において行われる。IQ変調器13は、マッハツェンダ(MZ)変調器13Aと、マッハツェンダ(MZ)変調器13Bと、π/2位相差設定部13Cとを備えている。IQ変調器13には、光源11(図1参照)から光が入力される。入力された光は2つの経路に分離され、分離された光の一方がマッハツェンダ変調器13Aに入力され、分離された光の他方がマッハツェンダ変調器13Bに入力される。
また、マッハツェンダ変調器13Aには、I信号(主信号の変調信号の同相位相成分)が印加される。マッハツェンダ変調器13Aは、印加されたI信号(主信号の変調信号の同相位相成分)に基づいて、光源11から入力された光の強度および位相を変調し、強度および位相が変調された光を出力する。
マッハツェンダ変調器13Bには、Q信号(主信号の変調信号の直交位相成分)が印加される。マッハツェンダ変調器13Bは、印加されたQ信号(主信号の変調信号の直交位相成分)に基づいて、光源11から入力された光の強度および位相を変調し、強度および位相が変調された光をπ/2位相差設定部13Cに出力する。
π/2位相差設定部13Cは、マッハツェンダ変調器13Aから出力される光の経路と、マッハツェンダ変調器13Bから出力される光の経路との間にπ/2の位相差を設ける。
π/2位相差設定部13Cが、マッハツェンダ変調器13Aから出力される光の経路と、マッハツェンダ変調器13Bから出力される光の経路との間にπ/2の位相差を設けることによって、図10に示すように、コンスタレーション上のI成分、Q成分と、マッハツェンダ変調器13Aに印可されるI信号およびマッハツェンダ変調器13Bに印可されるQ信号とを対応づけることができる。
詳細には、図11(A)は主信号の変調信号の同相位相(I)成分の時間波形を示しており、図11(B)は主信号の変調信号の直交位相(Q)成分の時間波形を示しており、図11(C)はAMCC信号の時間波形を示している。AMCC信号は、1または0をとる2値の信号である。
図11(D)は、図11(C)に示すAMCC信号が1の区間において符号が図11(A)に示す主信号の変調信号の同相位相成分と同じであり、図11(C)に示すAMCC信号が0の区間において符号が図11(A)に示す主信号の変調信号の同相位相成分の逆となる信号を示している。
図11(E)は、図11(C)に示すAMCC信号が1の区間において符号が図11(B)に示す主信号の変調信号の直交位相成分と同じであり、図11(C)に示すAMCC信号が0の区間において符号が図11(B)に示す主信号の変調信号の直交位相成分の逆となる信号を示している。
この時、図11(A)に示す主信号の変調信号の同相位相成分と図11(D)に示す信号とを重ね合わせたものをIQ変調器13のマッハツェンダ変調器13Aへの変調信号とし、かつ、図11(B)に示す主信号の変調信号の同相位相成分と図11(E)に示す信号とを重ね合わせたものをIQ変調器13のマッハツェンダ変調器13Bへの変調信号とする場合、1台のIQ変調器13のみで主信号とAMCC信号の両方の成分を含む信号光を生成することができる。
第1実施形態のコヒーレント光受信装置3が適用されたコヒーレント光伝送システム100では、AMCC信号に対応する強度変調が、強度変調器15において行われるのに対し、第3実施形態のコヒーレント光受信装置3が適用されたコヒーレント光伝送システム100では、AMCC信号に対応する強度変調が、主信号に対応するIQ変調が行われるIQ変調器13において行われる。
以下、本発明のコヒーレント光受信装置およびコヒーレント光受信方法の第4実施形態について説明する。
第4実施形態のコヒーレント光受信装置3は、後述する点を除き、上述した第1実施形態のコヒーレント光受信装置3と同様に構成されている。従って、第4実施形態のコヒーレント光受信装置3によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態のコヒーレント光受信装置3と同様の効果を奏することができる。
図12に示す例では、AMCC信号識別部34Bが、図1に示す例と同様に、強度算出部34B1と、高周波成分除去部34B2と、ダウンサンプリング部34B3と、判定部34B4とを備えている。
上述したように、図1に示す例では、高周波成分除去部34B2は、ローパスフィルタ34B21を用いることによって、AMCC信号識別用受信信号の強度成分に含まれる高周波成分を除去する。
一方、図12に示す例では、高周波成分除去部34B2は、移動平均演算部34B22によって算出される移動平均を用いることによって、AMCC信号識別用受信信号の強度成分に含まれる高周波成分を除去する。
つまり、第4実施形態のコヒーレント光受信装置3では、計算量を削減するために、移動平均を用いた高周波雑音の低減手法が用いられる。
平均化数Nを増大させるほど、雑音成分を抑制できるが、平均区間がAMCC信号の同一シンボルの区間を超える場合にはAMCC信号成分が減少し、その効果が減少する。
AMCC信号のシンボルレートをfAMCC、ダウンサンプリング前のサンプリングレートをFSとする。AMCC信号のシンボル周期TAMCC=1/fAMCCである(図13(A)参照)。シンボル周期のサンプル数はTAMCC×FS=FS/fAMCCである。よってN=FS/fAMCCであれば、移動平均Iave(n)がAMCCシンボル位置において、移動平均区間がシンボル周期TAMCC全域となるため、最も雑音特性を高めることができる。一方、N>FS/fAMCCの場合、前述のように、平均化数Nの増加とともにAMCC信号成分が減少してしまう。よって平均化数Nの範囲はN≦FS/fAMCCである。
図13(B)に示すように、AMCC信号の時間波形が矩形波以外である場合、シンボル位置においては判定閾値との差が十分大きいため、雑音特性が良いものの、平均化するほかの区間では判定閾値との差が小さくなり、結果として雑音特性が劣化してしまう。以上より、移動平均により高周波雑音を抑制する場合、雑音特性を高めるためには、図13(A)に示すように、AMCC信号を矩形波にすることが有効である。
Claims (8)
- AMCC(auxiliary management and control channel)信号が主信号に重畳された信号光を受信してアナログ電気信号に変換し、受信信号の同相位相成分と直交位相成分とを偏波状態ごとに出力するコヒーレント受信器と、
前記コヒーレント受信器から偏波状態ごとに出力された前記受信信号の前記同相位相成分と前記直交位相成分とに対する偏波合成を行い、前記AMCC信号の識別に用いられるAMCC信号識別用受信信号、および、前記主信号の識別に用いられる主信号識別用受信信号を出力する偏波合成部とを備える、
コヒーレント光受信装置。 - AMCC(auxiliary management and control channel)信号が主信号に重畳された信号光を受信してアナログ電気信号に変換し、受信信号の同相位相成分と直交位相成分とを偏波状態ごとに出力するコヒーレント受信器と、
前記コヒーレント受信器から偏波状態ごとに出力された前記受信信号の前記同相位相成分と前記直交位相成分とに対する偏波合成を行い、前記AMCC信号の識別に用いられるAMCC信号識別用受信信号、および、前記主信号の識別に用いられる主信号識別用受信信号を出力する偏波合成部と、
前記受信信号のデジタル信号処理を行うことによって、前記受信信号から前記AMCC信号に対応する符号系列と前記主信号に対応する符号系列とを復号するデジタル信号処理部とを備え、
前記デジタル信号処理部は、前記AMCC信号の識別を行うAMCC信号識別部と、前記主信号の識別を行う主信号識別部とを備え、
前記AMCC信号識別部は、前記偏波合成部から出力された前記AMCC信号識別用受信信号の強度成分として複素振幅の絶対値を算出する強度算出部と、前記強度算出部によって算出された前記AMCC信号識別用受信信号の前記強度成分に含まれる高周波成分を除去する高周波成分除去部とを備え、
前記主信号識別部は、前記偏波合成部から出力された前記主信号識別用受信信号の複素振幅を算出する複素振幅算出部と、前記主信号識別用受信信号の等化処理を行う等化処理部とを備える、
コヒーレント光受信装置。 - 前記コヒーレント受信器から偏波状態ごとに出力された前記受信信号の前記同相位相成分と前記直交位相成分とをサンプリングして離散化するアナログデジタル変換器を備え、
前記偏波合成部は、前記デジタル信号処理部に含まれ、
前記偏波合成部は、前記アナログデジタル変換器によって離散化された前記受信信号の前記同相位相成分と前記直交位相成分とに対する偏波合成を行い、前記受信信号を前記AMCC信号識別用受信信号として前記AMCC信号識別部に出力し、前記受信信号を前記主信号識別用受信信号として前記主信号識別部に出力する、
請求項2に記載のコヒーレント光受信装置。 - 前記AMCC信号識別部は、
前記偏波合成部から出力された前記AMCC信号識別用受信信号の前記強度成分として複素振幅の絶対値を算出する前記強度算出部と、
前記高周波成分除去部と、
前記高周波成分除去部による前記高周波成分の除去が行われた前記強度成分に対するダウンサンプリングを行うことによってシンボルを抽出するダウンサンプリング部と、
閾値判定を行うことにより、前記コヒーレント受信器によって受信された前記信号光に含まれる前記AMCC信号の符号系列を復調する判定部とを備える、
請求項3に記載のコヒーレント光受信装置。 - 前記コヒーレント受信器によって受信される前記信号光は、前記AMCC信号に対応する強度変調を行うことによって、前記AMCC信号が前記主信号に重畳されたものであり、
前記高周波成分除去部は、ローパスフィルタを用いることによって、前記AMCC信号識別用受信信号の前記強度成分に含まれる前記高周波成分を除去する、
請求項2に記載のコヒーレント光受信装置。 - 前記コヒーレント受信器によって受信される前記信号光は、前記AMCC信号に対してサブキャリアが乗算されて前記AMCC信号に対応する強度変調が行われることによって、前記AMCC信号が前記主信号に重畳されたものであり、
前記AMCC信号識別部は、サブキャリア成分を除去するサブキャリア成分除去部を備え、
前記ダウンサンプリング部は、前記サブキャリア成分除去部による前記サブキャリア成分の除去が行われた後に、前記AMCC信号識別用受信信号に対するダウンサンプリングを行い、
前記判定部は、前記サブキャリア成分除去部による前記サブキャリア成分の除去が行われた後に、前記閾値判定を行う、
請求項4に記載のコヒーレント光受信装置。 - 前記コヒーレント受信器によって受信される前記信号光は、前記AMCC信号に対応する強度変調を行うことによって、前記AMCC信号が前記主信号に重畳されたものであり、
前記AMCC信号に対応する前記強度変調は、前記主信号に対応するIQ変調が行われるIQ変調器において行われたものである、
請求項2に記載のコヒーレント光受信装置。 - AMCC(auxiliary management and control channel)信号が主信号に重畳された信号光を受信してアナログ電気信号に変換し、受信信号の同相位相成分と直交位相成分とを偏波状態ごとに出力するコヒーレント受信ステップと、
前記コヒーレント受信ステップにおいて偏波状態ごとに出力された前記受信信号の前記同相位相成分と前記直交位相成分とに対する偏波合成を行い、前記AMCC信号の識別に用いられるAMCC信号識別用受信信号、および、前記主信号の識別に用いられる主信号識別用受信信号を出力する偏波合成ステップとを備える、
コヒーレント光受信方法。
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Zakaria Tayq et al.,Experimental Real Time AMCC Implemenation for Fronthaul in PtP WDM-PON,42nd European Conference on Optical Communication (ECOC 2016),2016年 |
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