JP2009252385A - 耐熱層を有する電池用電極板の製造方法 - Google Patents

耐熱層を有する電池用電極板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】非水電解液二次電池用電極板の表面上に塗布形成される耐熱層の凹凸を削減する電極板製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】非水電解液用電極板の活物質層塗布工程において、繊維状の網目構造を有する有機化合物からなるフィルター11の目開きが、目開きの粗いフィルター外側から目開き中程度のフィルター中側、目開き細かいフィルター中側で濾過することによって、活物質層塗布用ペースト中に存在する結着剤や増粘剤からなるミクロゲルを除去することが出来き、その結果、活物質層の微小な塗布欠点が削減されて、耐熱層表面上の凹凸も削減される。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属箔やパンチングメタルなどの集電体の表面にペースト状活物質を塗布して活物質層を形成し、所定の厚みに圧延し、さらに活物質層の表面に無機フィラーとバインダーから成る耐熱層を塗布して形成する電池用電極板の製造方法及び、その電極板を用いた電池に関する。
携帯電話やノート型パソコンなどのモバイル機器を駆動する電源としては、急速充電が可能でエネルギー密度が高いリチウムイオン二次電池に代表される非水電解液(有機溶媒系電解液)二次電池が主流になっている。
非水電解液二次電池は、一般に正極、負極及びセパレーターを具備している。
正極はアルミ箔などの集電体上に充放電反応をする活物質層が形成される。負極は銅箔などの集電体上に充放電反応をする活物質層が形成される。セパレーターはポリエチレン等の樹脂製の微多孔性薄膜シート等であり、正極と負極の間に配置されて正極と負極を電気的に絶縁しつつ電解液を保持する。
近年、非水電解液二次電池の異常過熱が社会問題になっている。この異常過熱は、次のようなメカニズムで発生していることが考えられている。セパレーターが過熱により溶融もしくは収縮する事などして、電池の内部短絡が発生する。さらに、内部短絡の反応熱でセパレーターの溶解もしくは収縮が瞬時に進行して短絡部が拡大し、より多大な反応熱が発生し、異常過熱が急激に促進されてゆく。
このような異常過熱を防止する目的で、集電体上に形成された活物質層の表面上に無機フィラーとバインダーから成る耐熱層を塗布形成することが提案されている(例えば特許文献1参照)。
一方で、非水電解液二次電池の活物質層塗布工程で、活物質、溶媒、導電剤、結着剤、増粘剤などから成る凝集塊を除去する目的で金属製フィルターを採用することが提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2006−120604号公報 特許第3635170号公報
しかしながら、従来の方法、つまり、本発明である繊維状の網目構造を有する有機化合物からなるフィルターを使用しない製造方法では、耐熱層表面に凹凸が多数発生してCCD、CMOS又は目視での外観欠点判定が困難になるという課題が発生してきた。
耐熱層表面に多数発生した凹凸を削減するためには、活物質層塗布用ペーストに含まれる結着剤または増粘剤のミクロゲル(直径0.01〜5mm程度の溶媒に溶解しないゲル状の結着剤または増粘剤)を除去することが効果的である。
そこで、前記ミクロゲルを効果的に除去することの可能な繊維状の網目構造を有する有機化合物からなるフィルターで活物質層塗布用ペーストを濾過することにより前記の課題
を解決できる。
本発明によると、電池用電極板の耐熱層表面に発生する凹凸を抑制し、耐熱層塗布工程での塗布欠陥を削減することによって、非水電解液二次電池の生産性と安全を向上させることができる。
本発明では、活物質層を塗布する工程で繊維状の網目構造を有する有機化合物からなるフィルターで濾過した活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布することにより、活物質層塗布用ペーストに含まれる結着剤または増粘剤のミクロゲル(直径0.01〜5mm程度の溶媒に溶解しないゲル状の結着剤または増粘剤)を効果的に除去することによって耐熱層表面の凹凸を削減することが可能になる。ここで、耐熱層表面の凹凸発生メカニズムを説明する。
<耐熱層表面の凹凸発生と対策>
まず、耐熱層表面に発生する凹凸とその対策を簡単に説明する。
(1)集電体上に活物質層を塗布する工程で直径0.1〜1.0mm程度の微小な塗料ピンホール(極小さい面積で塗料が塗工されていない部分)が発生する。
(2)前記耐熱層塗布済集電体を圧延する。
(3)前記圧延耐熱層塗布工程で、前記活物質層に塗料ピンホールが発生した活物質層塗布済集電体表面に耐熱層を塗布すると、耐熱層塗布用ペーストの表面張力によって耐熱層塗布用ペーストが前記塗料ピンホールに入ってゆかないため、塗料ピンホール上に耐熱層塗布用ペーストの膜が形成される。
(4)耐熱層塗布工程の乾燥工程において前記塗料ピンホール中にある空気が膜を破壊されて、耐熱層塗布済集電体の表面上に直径0.1〜1.0mm、深さ0〜200μm程度であるクレーター上の耐熱層表面の凹凸が発生する。
従って、活物質層塗布用ペースト中に含まれる結着剤または増粘剤のミクロゲル(直径0.01〜5mm程度の溶媒に溶解しないゲル状の結着剤または増粘剤)に起因する集電体上に活物質層を塗布する工程発生する直径0.1〜1.0mm程度の微小な塗料ピンホールの発生を抑制すれば、耐熱層表面の凹凸を削減できることになる。
しかしながら、活物質層塗布工程に濾過精度の高いフィルター(例えば、濾過精度0.01〜30μm)を導入すると、活物質(粒径5〜40μm程度)でフィルターが目詰まりしてしまい活物質層塗布が不可能になる。
前記フィルターの目詰まりが発生する要因は2つ挙げられる。
(1)フィルターの機械強度に対して、活物質層塗布用ペーストの粘度が高すぎる。
(2)活物質層塗布用ペースト中の粒子の大きさに対してフィルターの濾過精度が高すぎる。
従って、これらの要因を取り除ける活物質塗布用ペーストの粘度設計及び有機化合物からなるフィルターの濾過精度を適切なパラメーターに最適化する必要がある。これにより
、非水電解液二次電池用電極板の品質及び歩留を向上させることが出来る。
さて、本発明の電池用電極板は、正極板と負極板の2種類があり、いずれも集電体、活物質層、耐熱層から構成される。これら構成について説明してゆく。
<正極板の構成>
正極板の集電体としては、通常、金属箔であるアルミニウム箔、アルミニウム合金が好ましく使われる。前記集電体の厚みは5〜50μmが好ましい。
正極活物質層は、正極活物質、バインダー及び導電剤、また必要に応じてその他の成分から構成される。
正極活物質としては、例えば、LiCoO2に代表されるLi−Co系複合酸化物、LiFePO4に代表されるLi−Fe系複合酸化物、LiMn27に代表されるLi−Mn系複合酸化物もしくはLiNiO2に代表されるLi−Ni系複合酸化物等のリチウム酸化物、またはTiS2,MnO2,MoO3もしくはV25等のカルコゲン化合物を例示することが出来る。これらの正極活物質は単独で用いても良いし、2種類以上を組み合わせても良い。正極活物質は、これらの活物質を活物質層中へ均一に分散させるために、1〜100μmの範囲の粒径を有し、かつ平均粒径が3〜30μmであることが好ましい。
活物質塗布用ペースト中の正極活物質の配合割合は、溶媒を除く配合成分を基準(固形分基準)とした時に、高い電池容量の実現とサイクル特性のバランスを取るために90〜98.5重量%とすることが好ましく、96〜98.5重量%とすることが特に好ましい。
バインダーとしては、例えば、合成ラテックス樹脂、より具体的には、スチレンブタジエンラテックス、ニトリルブタジエンゴムラテックス、メチルメタクリレートブタジエンゴムラテックス、クロロプレンゴムラテックス、カルボキシ変性スチレンゴムラテックス、アクリロニトリルブタジエンゴムラテックスなどを使用することが出来る。
その他にも、熱可塑性樹脂、より具体的には、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニル樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂等を使用することが出来る。この際、反応性の官能基を導入したアクリレートモノマーまたはオリゴマーをバインダー中に混入させることも可能である。その他にもアクリル樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー或いはそれらの混合物からなる電離放射線硬化性樹脂、上記各種樹脂の混合物を使用することも出来る。
フッ素系樹脂は好ましく用いられ、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンが特に好ましい。正極活物質塗布用ペースト中のバインダー配合比率は、固形分基準で通常は0.5〜10重量%、好ましくは、0.9〜4重量%である。
導電剤としては、グラファイト、カーボンブラックまたはアセチレンブラック等の炭素質材料が好ましく用いられる。
耐熱層は無機フィラーとバインダーから構成される。無機フィラーは電解液が浸透する必要があるため多孔質無機酸化物であれば何でも良い。例えば、マグネシア、アルミナ、シリカ、ゼオライト、チタニア、ジルコニア、及び酸化チタン等から選ばれる少なくとも1つの無機フィラーを選択すればよい。無機フィラーの粒子径は、塗工する厚みに依存し、塗工方法にもよるが、平均粒子径としては1〜50μm程度がよく、耐熱層が多孔質性を有していないと電解液が浸透しにくくなるため、5〜40μm程度が好ましい。
バインダーとしては、例えば、合成ラテックス樹脂、より具体的には、スチレンブタジエンラテックス、ニトリルブタジエンゴムラテックス、メチルメタクリレートブタジエンゴムラテックス、クロロプレンゴムラテックス、カルボキシ変性スチレンゴムラテックス、アクリロニトリルブタジエンゴムラテックスなどを使用することが出来る。
その他にも、熱可塑性樹脂、より具体的には、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニル樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂等を使用することが出来る。この際、反応性の官能基を導入したアクリレートモノマーまたはオリゴマーをバインダー中に混入させることも可能である。
その他にもアクリル樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー或いはそれらの混合物からなる電離放射線硬化性樹脂、上記各種樹脂の混合物を使用することも出来る。
フッ素系樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンが特に好ましく、合成ラテックス樹脂もバインダーとして用いられ、その中でもアクリロニトリルブタジエンゴムラテックスが特に好ましい。
正極活物質層の上に耐熱層を塗布するため正極活物質層を溶解し難い溶剤に無機フィラーとバインダーを溶解させることが好ましい。
<負極板の構成>
負極板の集電体としては通常、金属箔である銅箔、銅合金が好ましく用いられる。前記集電体の厚みは5〜30μmが好ましい。負極活物質層は、負極活物質及びバインダー、増粘剤、又は導電剤、また必要に応じてその他の成分から構成される。
負極活物質としては、金属リチウムまたはリチウム合金等のようなリチウム含有金属、シリコン化合物、錫化合物の他、好ましくは天然黒鉛、球状あるいは繊維状の人造黒鉛、コークス等の易黒鉛化性炭素、フェノール樹脂焼成体等の難黒鉛化性炭素、などが用いられる。
ここで、人造黒鉛は、例えば、易黒鉛化炭素を2800℃以上の高温で熱処理して製造することができる。この場合の原料となる易黒鉛化炭素には、コークス、ピッチ類を400℃前後で加熱する過程で得られる光学異方性(メソカーボンマイクロビーズ:MCMB)等がある。これらの負極活物質は単独で用いても良いし、2種類以上を組み合わせても良い。負極活物質は、これらの活物質を活物質層中へ均一に分散させるために、1〜100μmの範囲の粒径を有し、かつ平均粒径が3〜30μmであることが好ましい。
バインダーとしては、例えば、合成ラテックス樹脂、より具体的には、スチレンブタジエンラテックス、ニトリルブタジエンゴムラテックス、メチルメタクリレートブタジエンゴムラテックス、クロロプレンゴムラテックス、カルボキシ変性スチレンゴムラテックス、アクリロニトリルブタジエンゴムラテックスなどを使用することが出来る。
その他にも、熱可塑性樹脂、より具体的には、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニル樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂等を使用することが出来る。
この際、反応性の官能基を導入したアクリレートモノマーまたはオリゴマーをバインダー中に混入させることも可能である。その他にもアクリル樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー或いはそれらの混合物からなる電離放射線硬化性樹脂、上記各種樹脂の混合物を使用することも出来る。フッ素系樹脂は好ましく用いられ、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンが特に好ましい。また、合成ラテックス樹脂もバインダーとして好ましく用いられ、その中でもスチレンブタジエンラテックスが特に好ましい。
溶媒を水または水と有機溶剤との水溶液にした場合、負極活物質塗布用ペーストが塗工に適した粘度を有する目的で、増粘剤を用いることが好ましい。
増粘剤としては、例えば、セルロースエーテル系の樹脂や、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等の合成高分子を用いることが出来る。これらの中でも、セルロースエーテル系の樹脂は、人体に毒性を示すことがなく、生体系に対しても無害であるという利点があることから、これを用いるのが好ましい。さらに、溶媒として水を選択した場合に、疎水性である炭素と水を繋ぐ材料であるため、親水性物質と疎水性物質の両方の性質を持つ界面活性剤としての機能を有することからもセルロースエーテル系の樹脂が好ましい。
セルロースエーテル系の樹脂は、セルロースが有する水酸基の一部をエーテル化したものである。セルロース単位には3つの水酸基が存在する。例えば、セルロースエーテルの全てのセルロース単位において、水酸基の1つがエーテル化されている場合は、エーテル化度が1.0となる。
つまり、エーテル化度は、セルロースに含まれる水酸基がどれだけエーテル化されているかを示す指標である。なかでも、負極活物質塗布用ペーストを集電体に塗布するときに、良好な流動性が得られるという理由から、エーテル化度が1.0未満のものを用いることが好ましい。また、セルロースエーテル系の樹脂は、水などに溶解させるために還元して陰イオンにするが、組み合わせる陽イオンの種類によって様々なものを用いることができる。例えば、セルロースエーテル系の樹脂のナトリウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。これらの塩のいずれか1つ以上を用いれば良い。
セルロースエーテルとしては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ベンジルセルロース、トリエチルセルロース、シアノエチルセルロース等のグループから選ばれる1種以上を用いることが出来る。
特に、溶媒である水との親和性が高く、かつ負極活物質との親和性も良好であることから、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩を選択することが好ましい。
導電剤としては、グラファイト、カーボンブラックまたはアセチレンブラック等の炭素質材料が好ましく用いられる。
耐熱層は無機フィラーとバインダーから構成される。無機フィラーは電解液が浸透する必要があるため多孔質無機酸化物であれば何でも良い。例えば、マグネシア、アルミナ、シリカ、ゼオライト、チタニア、ジルコニア、及び酸化チタン等から選ばれる少なくとも1つの無機フィラーを選択すればよい。無機フィラーの粒子径は、塗工する厚みに依存し、塗工方法にもよるが、平均粒子径としては1〜50μm程度がよく、耐熱層が多孔質性を有していないと電解液が浸透しにくくなるため、5〜40μm程度が好ましい。
バインダーとしては、例えば、合成ラテックス樹脂、より具体的には、スチレンブタジ
エンラテックス、ニトリルブタジエンゴムラテックス、メチルメタクリレートブタジエンゴムラテックス、クロロプレンゴムラテックス、カルボキシ変性スチレンゴムラテックス、アクリロニトリルブタジエンゴムラテックスなどを使用することが出来る。
その他にも、熱可塑性樹脂、より具体的には、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニル樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂等を使用することが出来る。
この際、反応性の官能基を導入したアクリレートモノマーまたはオリゴマーをバインダー中に混入させることも可能である。その他にもアクリル樹脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリレートモノマー、アクリレートオリゴマー或いはそれらの混合物からなる電離放射線硬化性樹脂、上記各種樹脂の混合物を使用することも出来る。
フッ素系樹脂は好ましく用いられ、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンが特に好ましい。また、合成ラテックス樹脂もバインダーとして好ましく用いられ、その中でもアクリロニトリルブタジエンゴムラテックスが特に好ましい。
負極活物質層の上に耐熱層を塗布するため負極活物質層を溶解し難い溶剤に無機フィラーとバインダーを溶解させることが好ましい。
<正極板及び負極板の形成方法>
正極または負極活物質塗布用ペーストを調整する溶媒しては、水、N−メチル−2−ピロリドン、トルエン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、或いは、これらの混合物のような水溶液又は有機溶剤を用いる。正極または負極活物質、及びバインダー、及びまたは導電剤、また、必要に応じてその他の成分を適切な前記溶媒中に入れて、プラネタリーミキサー、ホモジナイザイー、ボールミル、サンドミル、またはロールミル等の分散機により混合分散して、正極または負極活物質塗布用ペーストを調整する。
正極活物質塗布用ペースト中の溶媒は、通常は正極活物質塗布用ペースト重量全体の40〜85重量%、好ましくは50〜80重量%さらに好ましくは60〜80重量%である。負極活物質塗布用ペースト中の溶媒は、通常は負極活物質塗布用ペースト重量全体の30〜70重量%、好ましくは40〜60重量%である。ここで、ペースト粘度は、1000〜5000mPa・sに調整する。
なお、本発明での粘度測定条件は、以下の通りである。粘度計はBM型粘度計、プローブとなるローターは、NO.5で、回転数は20回転毎分、測定温度は25℃である。さて、前記粘度調整された正極または負極活物質塗布用ペーストを、繊維状の網目構造を有する有機化合物から成る濾過精度50〜200μmのフィルターで濾過して、前記ペースト中のミクロゲル及び活物質、導電剤、結着剤、増粘剤などから形成される凝集塊を取り除く。
前記フィルターを形成する有機化合物としては、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン、また、ナイロン、ポリエステル、PET、グラスファイバーなどの繊維状高分子などが挙げられるが、ポリプロピレンが好ましい。
本発明に用いた繊維状の網目構造を有する有機化合物からなるフィルターについて、図1を使って詳細に説明する。
有機化合物からなる一般的なフィルターに高粘度のペーストを流すと、フィルターの孔がペーストの圧力で小さくなることによりフィルターが詰まってしまい、フィルターが機能しなくなり送液できなくなってしまう。
そこで本発明のフィルター11は、一次側ペースト12の流れを最初に受けるフィルター外側は比較的粗い目開きにし、次にペーストが通過するフィルター中側はフィルター外側よりも目開きが細かく、さらに二次側ペースト13が通過するフィルター内側は目開きが最も細かくなるように設計されている。
この構造により、大きな粒子から順番に濾過されてゆくので、フィルターが急激に変形しなくなっている。また、ランダムな網目構造を有しており、金属メッシュなどと比較すると効果的に活物質層塗布用ペースト中のミクロゲルを濾過することが可能である。前記ミクロゲルの濾過工程は、活物質層塗布工程に活物質塗布用ペーストを投入する前に行っても良いし、活物質層塗布工程中で行ってもよいし、活物質塗布工程前に前記フィルターで濾過した後、さらに活物質塗布工程中に前記フィルターで濾過しても良い。活物質塗布中に塗料が集電体へスジ状、点状に塗布されない不良を削減するために、前記濾過工程は活物質層塗布工程中で行うことが好ましい。
前記正極または負極活物質塗布済集電体は、集電体に正極または負極活物質塗布用ペーストを塗布して形成する。
正極または負極活物質塗布用ペーストの塗布方法は、特に限定されないが、例えば、スロットダイコート、スライドダイコート、コンマダイレクトコート、コンマリバースコート等のように、厚い活物質層を形成できる方法が望ましい。ただし、薄い活物質層が要求されている場合には、グラビアダイレクトコートやグラビアリバースコート等で塗布しても良い。乾燥工程における熱源としては、熱風、赤外線、中赤外線、遠赤外線、マイクロ波、高周波、或いは、それらを組み合わせて利用できる。
乾燥工程において集電体をサポート又はプレスする金属ローラーや金属シートを加熱して放出させた熱によってによって乾燥してもよい。また、乾燥後、電子線または放射線を照射することにより、バインダーを架橋させて活物質層を得ることも出来る。活物質層は、塗布、乾燥を2回以上繰り返して所定の厚みに形成しても良い。
更に、得られた正極及び負極活物質層塗布済集電体をプレス加工することにより、活物質層の密度、集電体に対する密着性、均質性を向上させることができる。プレス加工は、例えば、金属ロール、弾性ロール、加熱ロールまたはシートプレス機等を用いて行う。プレス加工する温度は、室温で行っても良いし、バインダーのガラス転移点よりも低い温度まで加温して行っても良い。通常、プレス加工は、室温(15〜35℃を目安)で行うのが好ましい。
ロールプレスは、帯状の活物質塗布済集電体を連続的にプレス加工できるので好ましい。ロールプレスを行う場合には定位プレス、定圧プレスいずれを行っても良い。ロールプレスのライン速度は、通常、5〜75m/minとする。
ロールプレスの圧力を線圧で管理する場合、加圧ロールの直径に応じて調節するが、通常は線圧を4.9〜9807N/cm(0.5kgf/〜1tf/cm)とする。また、シートプレスを行う場合には、プレス圧力は、通常、4903〜73550N/cm2(500〜7500kgf/m2)、好ましくは29420〜49033N/cm2(3000〜5000kgf/cm2)の範囲に調整する。プレス圧力が低く過ぎると、活物質層の均質性が得られにくく、高過ぎると集電体及び活物質層を破損してしまう場合がある。
活物質層は、一回のプレスで所定の厚みにしてもよく、均質性を向上させる目的で数回に分けてプレス加工しても良い。
正極及び負極活物質層の塗布量は通常、20〜350g/m2とし、その厚みは、乾燥、プレス後に通常10〜200μm、好ましくは50〜190μmの範囲にする。
<耐熱層の形成方法>
耐熱層塗布用ペーストを調整する溶媒しては、水、N−メチル−2−ピロリドン、トルエン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ノルマルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、或いは、これらの混合物のような水溶液又は有機溶剤を用いる。耐熱層塗布用ペーストが正極及び負極活物質層を容易に溶解しない溶媒が好ましい。
無機フィラー、バインダー、前記の適当な溶媒、また、必要に応じてその他の成分を適切な溶剤中に入れて、プラネタリーミキサー、ホモジナイザー、ボールミル、サンドミル、またはロールミル等の分散機により混合分散して、耐熱層塗布用ペーストを調整する。
耐熱層塗布方法は、グラビアダイレクト、グラビアリバース、ロールコート、マイヤーバーコート、ブレードコート、ナイフコート、エアーナイフコート、スロットダイコート、スライドダイコート、コンマダイレクトコート、コンマリバースコート、ディップコート、ノズル塗工、ディスペンサー、ダイヘッド等の一般的な塗工方法が使用可能である。
活物質層塗布済集電体または圧延済活物質層塗布済集電体の、いずれに耐熱層を塗工しても良いが、プレス(圧延)前の活物質塗布済集電体は活物質層表面の凹凸が大きく耐熱層塗布精度が悪くなるため、圧延済活物質層塗布済集電体の活物質層表面上に耐熱層を塗布するのが望ましい。また、耐熱層塗布後の厚み精度を向上させるため、耐熱層塗布後に、さらにプレス加工しても良い。
以下、本発明の詳細を実施例および比較例を用いて具体的に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
(実施例1)
正極活物質として100重量部のコバルト酸リチウム(松下電池工業株式会社製)と、4重量部のPVDF(株式会社クレハ製 KF#1300)と、3重量部のアセチレンブラック(電気化学工業株式会社製 デンカブラック粉状)と適量のN−メチル−2−ピロリドン(三菱化学株式会社製)とを、特殊機化工業株式会社3軸遊星方式の分散・混合・混練機T・Kハイビスディスパーミックス3D−5型にて混合し、正極活物質塗布用ペーストを粘度2100mPa・sで作製した。ここで、粘度計は株式会社トキメック製のBM型粘度計、プローブとなるローターは、NO.5で、回転数は20回転毎分、測定温度は25℃である。
得られた正極活物質塗布用ペーストを濾過精度50μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製 500L−HC−50HB)で濾過しながら、正極集電体である昭和電工株式会社製アルミニウム箔(A1085H−H18材 厚さ30μm)にダイコーターで塗布し、100℃で乾燥した。前記アルミニウム箔の両面に塗布し、片面あたりの単位面積あたり活物質層塗布重量厚さ150g/mであり、全長1350mm、表裏面塗工部の長さ1200mmの活物質層を集電体の両面に塗布形成された正極活物質層塗布済集電体を得た。得られた正極活物質層塗布済集電体を100μmに圧延して正極圧延済活物質層塗布済集電体を得た。
無機フィラーとして100重量部の平均粒子径20μmのアルミナ、バインダーとしてアクリロニトリルブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン株式会社製 BM810−B)を3重量部加え、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(三菱化学株式会社製)を用い、エムテクニック株式会社製クレアミックスを分散機械として用いて固形分比50重量%の耐熱層塗布用ペーストを得た。
耐熱層塗布用ペーストを前記正極圧延済活物質層塗布済集電体にグラビアリバース方式で、グラビア版は斜線版である、セル幅が120線/インチ、セルの深度が65μmを
用いて塗布し、100℃の温度で乾燥し、正極圧延済活物質層塗布済集電体の表面上に厚みが10μmである耐熱層が形成された正極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体を作成した。得られた正極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体を53mm幅にスリットして円筒型非水電解液二次電池用の正極板を円筒型非水電解液二次電池に換算して100個分作成した。
ここで耐熱層塗布前の正極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した正極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。
さらに、正極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例2)
実施例1と同様の方法で正極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度200μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製 500L−HC−200HB)で濾過すること以外は、実施例1と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。さらに、実施例1と同様の方法で耐熱層が形成された正極板を作成した。
ここで耐熱層塗布前の正極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した正極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。
さらに、正極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例3)
負極活物質として100重量部のカーボン(三菱化学株式会社製)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC 第一工業製薬株式会社製 セロゲンBSH−12)1重量部、バインダーとしてスチレンブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン株式会社性 BM−400B)を特殊機化工業株式会社3軸遊星方式の分散・混合・混練機T・Kハイビスディスパーミックス3D−5型に入れて、イオン交換水を加えて混練し、負極活物質塗布用ペーストを粘度2300mPa・sで作製した。ここで、粘度計は株式会社トキメック製のBM型粘度計、プローブとなるローターは、NO.5で、回転数は20回転毎分、測定温度は25℃である。
得られた負極活物質塗布用ペーストを濾過精度50μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製 500L−HC−50HB)で濾過しながら、負極集電体である銅箔(日本電解株式会社製 YB−18 厚さ18μm)にダイコーターで塗布し、100℃で乾燥した。前記銅箔の両面に塗布し、片面あたりの単位面積あたり活物質層塗布重量厚さ50g/m2であり、全長1570mm、表面塗工
部の長さ1460mm、塗工部の長さ1390mmの活物質層を集電体の両面に塗布形成された負極活物質層塗布済集電体を得た。得られた負極活物質層塗布済集電体を150μmに圧延して負極圧延済活物質層塗布済集電体を得た。
無機フィラーとして100重量部の平均粒子径20μmのアルミナ、バインダーとしてアクリロニトリルブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン株式会社製 BM810−B)を3重量部加え、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(三菱化学株式会社製)を用い、エムテクニック株式会社製クレアミックスを分散機械として用いて固形分比50重量%の耐熱層塗布用ペーストを得た。
耐熱層塗布用ペーストを前記負極圧延済活物質層塗布済集電体にグラビアリバース方式で、グラビア版は斜線版である、セル幅が120線/インチ、セルの深度が65μmを用いて塗布し、100℃の温度で乾燥し、耐熱層厚みが10μmである負極圧延済活物質層塗布済集電体の表面上に耐熱層が形成された負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体を作成した。得られた負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体を55mm幅にスリットして円筒型非水電解液二次電池用の負極板を円筒型非水電解液二次電池に換算して100個分作成した。
ここで耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。
さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例4)
実施例3と同様の方法で負極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度200μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製 500L−HC−200HB)で濾過すること以外は、実施例3と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例3と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成した。ここで、耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例5)
負極活物質として100重量部のカーボン(三菱化学株式会社製)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC 第一工業製薬株式会社製 セロゲンBSH−12)1重量部、バインダーとしてスチレンブタジエンゴムラテックス(SBR 日本ゼオン株式会社性 BM−400B)を特殊機化工業株式会社3軸遊星方式の分散・混合・混練機T・Kハイビスディスパーミックス3D−5型に入れて、イオン交換水を加えて混練し、負極活物質塗布用ペーストを粘度2300mPa・sで作製した。ここで、粘度計は株式会社トキメック製のBM型粘度計、プローブとなるローターは、NO.5で、回転数は20回転毎分、測定温度は25℃である。
得られた負極活物質塗布用ペーストを濾過精度50μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製 500L−HC−50HB)で濾過しながら、負極集電体である銅箔(日立電線株式会社製圧延銅箔 C1100R−H
厚さ18μm)にダイコーターで塗布し、100℃で乾燥した。前記銅箔の両面に塗布し、片面あたりの単位面積あたり活物質層塗布重量厚さ50g/m2であり、全長1570mm、表面塗工部の長さ1460mm、塗工部の長さ1390mmの活物質層を集電体の両面に塗布形成された負極活物質層塗布済集電体を得た。ある負極活物質層塗布済集電体を得た。得られた負極活物質層塗布済集電体を150μmに圧延して負極圧延済活物質層塗布済集電体を得た。
無機フィラーとして100重量部の平均粒子径20μmのアルミナ、バインダーとしてアクリロニトリルブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン株式会社製 BM810−B)を3重量部加え、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(三菱化学株式会社製)を用い、エムテクニック株式会社製クレアミックスを分散機械として用いて固形分比50重量%の耐熱層塗布用ペーストを得た。
耐熱層塗布用ペーストを前記負極圧延済活物質層塗布済集電体にグラビアリバース方式で、グラビア版は斜線版である、セル幅が120線/インチ、セルの深度が65μmを用いて塗布し、100℃の温度で乾燥し、耐熱層厚みが10μmである負極圧延済活物質層塗布済集電体の表面上に耐熱層が形成された負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体を作成した。得られた負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体を55mm幅にスリットして円筒型非水電解液二次電池用の負極板を円筒型非水電解液二次電池に換算して100個分作成した。
耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例6)
実施例5と同様の方法で負極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度200μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製 500L−HC−200HB)で濾過すること以外は、実施例5と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例5と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成し、耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例7)
粘度を980mPa・sにする以外は、実施例1と同様の方法で正極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度50μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製 500L−HC−50HB)で濾過すること以外は、実施例1と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例1と同様の方法で耐熱層が形成された正極板を作成し、耐熱層塗布前の正極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した正極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、正極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例8)
実施例7と同様の方法で正極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度200μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製 500L−HC−200HB)で濾過すること以外は、実施例1と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例1と同様の方法で耐熱層が形成された正極板を作成し、ここで、耐熱層塗布前の正極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した正極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、正極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例9)
粘度を960mPa・sにする以外は、実施例3と同様の方法で負極活物質層塗布用ペーストを作成し、濾過して、活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例3と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成し、耐熱層塗布前の正極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した正極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例10)
実施例9と同様の方法で負極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度200μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製 500L−HC−200HB)で濾過すること以外は、実施例9と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例9と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成した、耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例11)
負極活物質として100重量部のカーボン(三菱化学株式会社製)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC 第一工業製薬株式会社製 セロゲンBSH−12)1重量部、バインダーとしてスチレンブタジエンゴムラテックス(SBR 日本ゼオン株式会社性 BM−400B)を特殊機化工業株式会社3軸遊星方式の分散・混合・混練機T・Kハイビスディスパーミックス3D−5型に入れて、イオン交換水を加えて混練し、負極活物質塗布用ペーストを粘度970mPa・sで作製した。ここで、粘度計は株式会社トキメック製のBM型粘度計、プローブとなるローターは、NO.5で、回転数は20回転毎分、測定温度は25℃である。
得られた負極活物質塗布用ペーストを濾過精度50μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製 500L−HC−50HB)で濾過しながら、負極集電体である銅箔(日立電線株式会社製圧延銅箔 C1100R−H 厚さ18μm)にダイコーターで塗布し、100℃で乾燥した。前記銅箔の両面に塗布し、片面あたりの単位面積あたり活物質層塗布重量厚さ50g/m2であり、全長1570mm、表面塗工部の長さ1460mm、塗工部の長さ1390mmの活物質層を集電体の両面に塗布形成された負極活物質層塗布済集電体を得た。ある負極活物質層塗布済集電体
を得た。得られた負極活物質層塗布済集電体を150μmに圧延して負極圧延済活物質層塗布済集電体を得た。
無機フィラーとして100重量部の平均粒子径20μmのアルミナ、バインダーとしてアクリロニトリルブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン株式会社製 BM810−B)を3重量部加え、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(三菱化学株式会社製)を用い、エムテクニック株式会社製クレアミックスを分散機械として用いて固形分比50重量%の耐熱層塗布用ペーストを得た。
耐熱層塗布用ペーストを前記負極圧延済活物質層塗布済集電体にグラビアリバース方式で、グラビア版は斜線版である、セル幅が120線/インチ、セルの深度が65μmを用いて塗布し、100℃の温度で乾燥し、耐熱層厚みが10μmである負極圧延済活物質層塗布済集電体の表面上に耐熱層が形成された負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体を作成した。得られた負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体を55mm幅にスリットして円筒型非水電解液二次電池用の負極板を円筒型非水電解液二次電池に換算して100個分作成した。
耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。
さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例12)
実施例11と同様の方法で負極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度200μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製
500L−HC−200HB)で濾過すること以外は、実施例11と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例11と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成し、耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例13)
粘度を5300mPa・sにする以外は、実施例1と同様の方法で正極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度50μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製 500L−HC−50HB)で濾過すること以外は、実施例1と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例1と同様の方法で耐熱層が形成された正極板を作成し、耐熱層塗布前の正極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した正極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。
さらに、正極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例14)
実施例13と同様の方法で正極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度200μ
mのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製
500L−HC−200HB)で濾過すること以外は、実施例1と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。さらに、実施例1と同様の方法で耐熱層が形成された正極板を作成した。
そして耐熱層塗布前の正極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した正極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。
さらに、正極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例15)
粘度を5200mPa・sにする以外は、実施例3と同様の方法で負極活物質層塗布用ペーストを作成し、濾過して、活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例3と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成し、耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例16)
実施例15と同様の方法で負極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度200μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製
500L−HC−200HB)で濾過すること以外は、実施例15と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例15と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成し、耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例17)
負極活物質として100重量部のカーボン(三菱化学株式会社製)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC 第一工業製薬株式会社製 セロゲンBSH−12)1重量部、バインダーとしてスチレンブタジエンゴムラテックス(SBR 日本ゼオン株式会社製 BM−400B)を特殊機化工業株式会社3軸遊星方式の分散・混合・混練機T・Kハイビスディスパーミックス3D−5型に入れて、イオン交換水を加えて混練し、負極活物質塗布用ペーストを粘度5200mPa・sで作製した。ここで、粘度計は株式会社トキメック製のBM型粘度計、プローブとなるローターは、NO.5で、回転数は20回転毎分、測定温度は25℃である。
得られた負極活物質塗布用ペーストを濾過精度50μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製 500L−HC−50HB)で濾過しながら、負極集電体である銅箔(日立電線株式会社製圧延銅箔C1100R−H 厚さ18μm)にダイコーターで塗布し、100℃で乾燥した。前記銅箔の両面に塗布し、片面あたりの単位面積あたり活物質層塗布重量厚さ50g/m2であり、全長1570mm、表面塗工部の長さ1460mm、塗工部の長さ1390mmの活物質層を集電体の両
面に塗布形成された負極活物質層塗布済集電体を得た。ある負極活物質層塗布済集電体を得た。得られた負極活物質層塗布済集電体を150μmに圧延して負極圧延済活物質層塗布済集電体を得た。
無機フィラーとして100重量部の平均粒子径20μmのアルミナ、バインダーとしてアクリロニトリルブタジエンゴムラテックス(日本ゼオン株式会社製 BM810−B)を3重量部加え、溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン(三菱化学株式会社製)を用い、エムテクニック株式会社製クレアミックスを分散機械として用いて固形分比50重量%の耐熱層塗布用ペーストを得た。
耐熱層塗布用ペーストを前記負極圧延済活物質層塗布済集電体にグラビアリバース方式で、グラビア版は斜線版である、セル幅が120線/インチ、セルの深度が65μmを用いて塗布し、100℃の温度で乾燥し、耐熱層厚みが10μmである負極圧延済活物質層塗布済集電体の表面上に耐熱層が形成された負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体を作成した。得られた負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体を55mm幅にスリットして円筒型非水電解液二次電池用の負極板を円筒型非水電解液二次電池に換算して100個分作成した。
ここで耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。
さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(実施例18)
実施例17と同様の方法で負極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度200μmのポリプロピレン製の網目構造を有するデプス型フィルター(株式会社ロキテクノ製
500L−HC−200HB)で濾過すること以外は、実施例17と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例17と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成し、耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(比較例1)
実施例1と同様の方法で正極活物質層塗布用ペーストを作成した。フィルターを用いないで正極活物質層塗布用ペーストを集電体上に塗布すること以外は、実施例1と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例1と同様の方法で耐熱層が形成された正極板を作成した、耐熱層塗布前の正極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した正極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、正極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(比較例2)
実施例1と同様の方法で正極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度50μmの
ステンレス製のプリーツ構造を有するフィルター(アドバンテック東洋株式会社製 TMP−44−DT−CB)で濾過すること以外は、実施例1と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。さらに、実施例1と同様の方法で耐熱層が形成された正極板を作成した。
ここで耐熱層塗布前の正極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した正極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、正極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(比較例3)
実施例3と同様の方法で負極活物質層塗布用ペーストを作成した。フィルターを用いないで負極活物質層塗布用ペーストを集電体上に塗布すること以外は、実施例3と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例3と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成し、耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(比較例4)
実施例3と同様の方法で正極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度50μmのステンレス製のプリーツ構造を有するフィルター(アドバンテック東洋株式会社製 TMP−44−DT−CB)で濾過すること以外は、実施例3と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例3と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成し、耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(比較例5)
実施例5と同様の方法で負極活物質層塗布用ペーストを作成した。フィルターを用いないで負極活物質層塗布用ペーストを集電体上に塗布すること以外は、実施例5と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例5と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成し、耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(比較例6)
実施例5と同様の方法で負極活物質層塗布用ペーストを作成した。濾過精度50μmのステンレス製のプリーツ構造を有するフィルター(アドバンテック東洋株式会社製 TMP−44−DT−CB)で濾過すること以外は、実施例5と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例5と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成し、耐熱層塗布前の
負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記負極板100個について目視で判定し、計数した。
(比較例7)
正極活物質層塗布用ペーストの粘度を10100mPa・sにすること以外は、実施例2と同様の方法で正極活物質層塗布用ペーストを作成した。さらに、フィルターを用いないで正極活物質層塗布用ペーストを集電体上に塗布すること以外は、実施例2と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例2と同様の方法で耐熱層が形成された正極板を作成し、耐熱層塗布前の正極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した正極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、正極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(比較例8)
負極活物質層塗布用ペーストの粘度を9700mPa・sにすること以外は、実施例4と同様の方法で正極活物質層塗布用ペーストを作成した。さらに、フィルターを用いないで正極活物質層塗布用ペーストを集電体上に塗布すること以外は、実施例4と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例4と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成し、耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
(比較例9)
負極活物質層塗布用ペーストの粘度を9700mPa・sにすること以外は、実施例6と同様の方法で負極活物質層塗布用ペーストを作成した。さらに、フィルターを用いないで正極活物質層塗布用ペーストを集電体上に塗布すること以外は、実施例6と同様の方法で活物質層塗布用ペーストを集電体に塗布した。
さらに、実施例6と同様の方法で耐熱層が形成された負極板を作成し、耐熱層塗布前の負極圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の塗布欠点数が発生した負極板数を前記100個分について目視で判定し、計数した。さらに、負極耐熱層塗布済圧延済活物質層塗布済集電体上に発生した面積0.2mm2以上の耐熱層表面の凹凸を前記正極板100個について目視で判定し、計数した。
表1で、実施例1〜18は、フィルターはポリプロピレン製である。それに対して比較例1、3及び5は、フィルターなしであり、比較例2,4のフィルターはステンレス製である。従って、これらを比較するとフィルターの効果が検証できる。さらに詳細にみてゆくと、実施例1、2、比較例1及び2は正極に関する実験である。
これらを比較するとポリプロピレン製フィルター、ステンレス製フィルター、フィルターなしの順に活物質層塗工工程での塗布欠点及び耐熱層表面の凹凸が多くなっていることが分かる。従って、ポリプロピレン製のフィルターを使うと本発明の課題を解決できることが分かる。
また、フィルター寿命が短くなる懸念はあるものの、ポリプロピレン製フィルターの目開きを小さくした方が活物質層塗布工程での塗布欠点及び耐熱層表面の凹凸を削減する効果が大きいことも読み取れる。
さらに、比較例7は、ペースト粘度を10000mPa・s程度に調整した他は、実施
例2、8、14と同じ条件で正極板を作成した実験である。比較例7では、濾過精度200μmのポリプロピレン製のフィルターが目詰まりを起こしたために、フィルターの濾過が出来なかった。同様に、比較例8はペースト粘度を10000mPa・s程度に調整した他は、実施例4、10,16と同じ条件で負極板を作成した実験である。
比較例9はペースト粘度を10000mPa・s程度に調整した他は、実施例6、10、16と同じ条件で負極板を作成した実験である。負極の比較例8、9でも、濾過精度200μmのポリプロピレン製のフィルターが目詰まりを起こしたために、フィルターの濾過が出来なかった。
従って、活物質層塗布用ペーストの粘度を1000〜5000mPa・s程度にすることが、本発明のポリプロピレン製フィルターを使用するために必要な条件である。さらに、ペーストの沈降防止やフィルターの寿命などを考慮すると、活物質層塗布用ペーストの粘度を2000mPa・s程度にすることが好ましい。
同様に、比較例6は、ペースト粘度を10000mPa・s程度に調整した他は、実施例4、10、10と同じ条件で負極板を作成した実験である。比較例6では、濾過精度200μmのポリプロピレン製のフィルターが目詰まりを起こしたために、フィルターの濾過が出来なかった。
同様に、比較例7はペースト粘度を10000mPa・s程度に調整した他は、実施例4と同じ条件で負極板を作成した実験である。同様に比較例7でも、濾過精度200μmのポリプロピレン製のフィルターが目詰まりを起こしたために、フィルターの濾過が出来なかった。また、比較例8はペースト粘度を10000mPa・s程度に調整した他は、実施例6と同じ条件で負極板を作成した実験である。同様に比較例8でも、濾過精度200μmのポリプロピレン製のフィルターが目詰まりを起こしたために、フィルターの濾過が出来なかった。
従って、活物質層塗布用ペーストの粘度を1000〜5000mPa・s程度にすることが、本発明のポリプロピレン製フィルターを使用するために必要な条件である。さらに、ペーストの沈降防止やフィルターの寿命などを考慮すると、活物質層塗布用ペーストの粘度を2000mPa・s程度にすることが好ましい。
以上の結果から、集電体の両面または一方の面に活物質層が塗布で形成され、さらに前記活物質層表面上に多孔質膜からなる耐熱層が形成されている非水電解液二次電池用負極板の製造方法において、活物質層塗布用ペーストの粘度が1000〜5000mPa・sであり、繊維状の網目構造を有する有機化合物からなる濾過精度50〜200μmのフィルターで活物質層塗布用ペーストを濾過した活物質層塗布用ペーストを用いることにより、耐熱層表面の凹凸を削減することが実現できた。
本発明にかかる耐熱層を有する電池用電極板の製造方法は、電池特性、実用性、生産性に優れたポータブル用電源等として有用である。
本発明に用いた繊維状の網目構造の有機化合物からなるフィルターの概略図
符号の説明
11 フィルター
12 一次側ペーストの流れ
13 二次側ペーストの流れ

Claims (1)

  1. 集電体の両面または一方の面に活物質層が塗布で形成され、さらに前記活物質層表面上に多孔質膜からなる耐熱層が形成されている非水電解液二次電池用電極板の製造方法において、活物質層塗布用ペーストの粘度が1000〜5000mPa・sであり、繊維状の網目構造を有する有機化合物からなる濾過精度50〜200μmのフィルターで活物質層塗布用ペーストを濾過した活物質層塗布用ペーストを用いることを特徴とする非水電解液二次電池用電極板の製造方法。
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