JP2009252014A - タッチパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】曲率半径が小さくても破損し難く、機械的耐久性が高く、かつ、表面抵抗が小さく、動作性に優れたタッチパネルを提供する。
【解決手段】基板上に設けられた導電層を有する電極基板が用いられて構成されたタッチパネルであって、前記基板上に設けられた導電層は金属ナノワイヤを有し、前記金属ナノワイヤ同士が互いに接触している。
【選択図】図6
【解決手段】基板上に設けられた導電層を有する電極基板が用いられて構成されたタッチパネルであって、前記基板上に設けられた導電層は金属ナノワイヤを有し、前記金属ナノワイヤ同士が互いに接触している。
【選択図】図6
Description
本発明はタッチパネルに関する。
現在、ディスプレイに、直接、触れることによって、情報の入力が出来るデバイスとしてタッチパネルが知られている。これは、光を透過する入力装置を液晶画面などの各種ディスプレイ上に配置したものである。この種の代表的なものとして、2枚の透明電極基板を透明電極層が向かい合うように配置したタッチパネル、所謂、抵抗膜式タッチパネルが知られている。
この抵抗膜式タッチパネルは、携帯電話機やゲーム機などの携帯機器に利用されることが多い。そして、これらの携帯機器は画面の小さいものが多い。ところで、この種のものにあっては、画面を端部まで有効に利用できるように設計されていることが多く、利用者は画面の端部を押すことも有る。
さて、現在利用されている透明電極の材料は、インジウムと錫の酸化物に代表される通り、セラミックが多い。この為、屈曲性が悪い。ところで、上記の如く、画面の端部を押すと、局所的に上部電極が折れ曲がった状態となり、透明電極が破損し、入力が出来なくなる問題点が有る。
タッチパネルとしては、上記抵抗膜式の他に、所謂、静電容量式のタッチパネルも知られている。この種のタッチパネルは、透明基板上に導電層が設けられたものである。尚、この場合にも、インジウムと錫の酸化物が使用されている。
この静電容量式のタッチパネルにあっては、基板にガラスを用いる場合は問題が無い。しかしながら、基板に樹脂製基板を用いると、基板の表面硬度は低いので、耐久性が下がり、透明電極が破損し、入力が出来なくなる問題点が有る。
ところで、タッチパネルの電極基板の技術として、例えば特開2004−202948号が知られている。すなわち、透明樹脂からなる基材層と、基材層に積層される導電層とを備え、前記導電層が基板側導電層と対面して配置されて基板側導電層と接触して通電状態になるタッチパネル用シート状樹脂積層体であって、前記導電層が透明なマトリックス樹脂にカーボンナノ線条体(例えば、単層カーボンナノチューブ(例えば、ハイペリオン社製SWCNT)、多層カーボンナノチューブ(例えば、ハイペリオン社製MWCNT)、気相成長カーボンナノファイバー(例えば、昭和電工社製VGCF)等。好ましくは、多層カーボンナノチューブ、又は気相成長カーボンナノファイバー)が分散された樹脂組成物からなることを特徴とするタッチパネル用シート状樹脂積層体が提案されている。又、透明樹脂からなる基材層と、基材層に積層される導電層とを備えるタッチパネル用シート状樹脂積層体が、前記導電層を基板側導電層に対面させた状態でスペーサを介して基板の上側に所定間隔で配設されているタッチパネルであって、前記タッチパネル用シート状樹脂積層体の導電層が透明なマトリックス樹脂にカーボンナノ線条体が分散された樹脂組成物からなることを特徴とするタッチパネルが提案されている。
そして、この提案の技術によれば、透明性、導電性および柔軟性に富んだ電極基板(タッチパネル用シート状樹脂積層体)が得られ、このものはタッチパネル用のものとして好適であると謳われている。
特開2004−202948号公報
しかしながら、本発明者による研究によれば、上記提案の技術、即ち、マトリックス樹脂にカーボンナノ線条体を分散させた電極基板を用いたタッチパネルは、思った程には性能が優れたものでは無いことが判って来た。例えば、導電層の表面抵抗が余り低く無く、この為、タッチパネルの動作不良が起きたりした。
従って、本発明が解決しようとする課題は、曲率半径が小さくても破損し難く、機械的耐久性が高く、かつ、表面抵抗が小さく、動作性に優れたタッチパネルを提供することである。
前記の課題は、
基板上に設けられた導電層を有する電極基板が用いられて構成されたタッチパネルであって、
前記基板上に設けられた導電層は金属ナノワイヤを有し、
前記金属ナノワイヤ同士が互いに接触している
ことを特徴とするタッチパネルによって解決される。
基板上に設けられた導電層を有する電極基板が用いられて構成されたタッチパネルであって、
前記基板上に設けられた導電層は金属ナノワイヤを有し、
前記金属ナノワイヤ同士が互いに接触している
ことを特徴とするタッチパネルによって解決される。
特に、基板上に設けられた導電層を有する電極基板が用いられて構成されたタッチパネルであって、
前記基板上に設けられた導電層は銀ナノワイヤを有し、
前記銀ナノワイヤ同士が互いに接触している
ことを特徴とするタッチパネルによって解決される。
前記基板上に設けられた導電層は銀ナノワイヤを有し、
前記銀ナノワイヤ同士が互いに接触している
ことを特徴とするタッチパネルによって解決される。
又、上記のタッチパネルであって、金属(銀)ナノワイヤ同士の交点箇所において、金属(銀)ナノワイヤは圧着されてなることを特徴とするタッチパネルによって解決される。
又、上記のタッチパネルであって、導電層上に保護層が設けられてなることを特徴とするタッチパネルによって解決される。又、上記のタッチパネルであって、電極基板はアンチニュートン層を有することを特徴とするタッチパネルによって解決される。
又、上記のタッチバネルであって、このタッチパネルは電極基板における導電層が互いに向い合うように対向配置されてなる抵抗膜式のタッチパネルであって、前記タッチパネルの電極基板の少なくとも一方の電極基板が上記タッチパネルの電極基板であることを特徴とするタッチパネルによって解決される。
又、上記のタッチバネルであって、タッチパネルが静電容量式のタッチパネルであることを特徴とするタッチパネルによって解決される。
本発明によって得られる導電膜は曲率半径が小さくても破損せず、機械的耐久性が高く、かつ、動作性に優れたタッチパネルが得られる。すなわち、金属ナノワイヤを用いた本発明のタッチパネルは、カーボンナノチューブを用いて構成した特許文献1のタッチパネルに比べて、遥かに、優れたものであった。
尚、金属ナノワイヤに関しては、従来からも知られている。例えば、特開2002−266007号公報、特開2004−223693号公報、特開2005−317395号公報、特開2007−115687号公報、特開2007−290045号公報、特開2008−38173号公報、米国特許出願公開2005−056118号公報、Nano Letters 2003 Vol.3,No.5 667〜669においても開示が有る。
しかしながら、何れの文献にあっても、金属ナノワイヤの用途に関しては触れる処が無い。例えば、金属ナノワイヤがナノ電子部品やナノ磁性材料として電子・情報・エレクトロニクス分野において利用可能とは示されているものの、又、導電性塗料組成物や導電性塗膜または配線材料や導電性フィルムへの用途が開示されているものの、具体的に、如何なる製品に好適であるかは示唆すら無い。
特に、タッチパネルに応用したならば、優れたタッチパネルが得られることを想起させる記載は皆無である。従って、上記文献からは本発明を想到せしめる動機付けが得られない。
本発明は、タッチパネルである。例えば、静電容量式のタッチパネルである。或いは、電極基板における導電層が互いに向い合うように対向配置されてなる抵抗膜式のタッチパネルである。尚、抵抗膜式のタッチパネルの場合、一方の電極基板のみが下記に示される本発明の電極基板であっても良い。勿論、双方の電極基板が下記に示される本発明の電極基板であっても良い。すなわち、本発明における最大のポイントはタッチパネルを構成する電極基板にある。この電極基板は、透明基板上に設けられた導電層(透明導電層)を有する。この導電層は、金属ナノワイヤを用いて構成されたものである。特に、金属ナノワイヤ同士が互いに接触(例えば、交差)している構造を有するように構成されたものである。そして、好ましくは、金属ナノワイヤ同士の交点箇所において、金属ナノワイヤは圧着されている。金属ナノワイヤは、特に好ましくは、銀ナノワイヤである。そして、好ましくは、導電層上に保護層が設けられる。又、好ましくは、電極基板はアンチニュートン層を有する。
以下、更に詳しく説明する。
本発明において用いられる金属ナノワイヤは、短軸方向の直径が、例えば1μm以下のものである。そして、ワイヤ形状を呈するものであれば良い。但し、分岐している形状や、粒子を数珠状に繋げた形状よりも、直線状のものが好ましい。なぜならば、直線状の金属ナノワイヤを用いた場合が、最も、効率的に導電回路を作製できたからである。尚、金属ナノワイヤの剛性が低くてバナナ状に湾曲していたり、折れ曲がったりしている場合であっても、これ等のものも、本発明にあっては、直線状金属ナノワイヤであると見做す。直線状の金属ナノワイヤは、その短軸方向の長さが、好ましくは、1nm〜1μmである。更に好ましくは、10nm以上である。そして、500nm以下である。これは、短軸方向の長さが長すぎる(大きすぎる)と、光透過率が低下するからである。すなわち、タッチパネルの導電層としては透明性の確保も大事な要件であるからによる。尚、好ましい下限値を上記のように限定したのは合成上の理由である。すなわち、小さすぎると、合成が困難である。長軸方向の長さは、好ましくは、1μm〜1mmである。更に好ましくは、10μm以上である。そして、100μm以下である。これは、長軸方向の長さが短すぎると、導電性が低下するからである。逆に、長すぎると、取扱が困難になる。尚、金属ナノワイヤの形状や大きさは、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡によって確認できる。
本発明において用いられる金属ナノワイヤは、短軸方向の直径が、例えば1μm以下のものである。そして、ワイヤ形状を呈するものであれば良い。但し、分岐している形状や、粒子を数珠状に繋げた形状よりも、直線状のものが好ましい。なぜならば、直線状の金属ナノワイヤを用いた場合が、最も、効率的に導電回路を作製できたからである。尚、金属ナノワイヤの剛性が低くてバナナ状に湾曲していたり、折れ曲がったりしている場合であっても、これ等のものも、本発明にあっては、直線状金属ナノワイヤであると見做す。直線状の金属ナノワイヤは、その短軸方向の長さが、好ましくは、1nm〜1μmである。更に好ましくは、10nm以上である。そして、500nm以下である。これは、短軸方向の長さが長すぎる(大きすぎる)と、光透過率が低下するからである。すなわち、タッチパネルの導電層としては透明性の確保も大事な要件であるからによる。尚、好ましい下限値を上記のように限定したのは合成上の理由である。すなわち、小さすぎると、合成が困難である。長軸方向の長さは、好ましくは、1μm〜1mmである。更に好ましくは、10μm以上である。そして、100μm以下である。これは、長軸方向の長さが短すぎると、導電性が低下するからである。逆に、長すぎると、取扱が困難になる。尚、金属ナノワイヤの形状や大きさは、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡によって確認できる。
金属ナノワイヤの材質は金属である。金属酸化物や窒化物などのセラミックは含まれない。なぜならば、セラミック製のナノワイヤは、圧着によって容易に塑性変形しない為、圧着によっても互いの接続が綺麗に出来ず、接触抵抗が小さくなり難い。そして、導電性が、金属ナノワイヤの導電性に比べて劣るからである。金属ナノワイヤの原料金属としては、例えば鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、カドミウム、オスミウム、イリジウム、白金、金などが用いられる。但し、導電性の観点から、好ましくは、銅、銀、白金、金である。中でも、銀である。すなわち、金属ナノワイヤは銀ナノワイヤが最も好ましい。
金属ナノワイヤは各種の方法で合成できる。例えば、上記した公報や文献に沿って合成できる。例えば、特開2004−223693号公報には、溶液中で硝酸銀を還元する方法や、前駆体表面にプローブの先端部から印加電圧又は電流を作用させ、プローブ先端部で金属ナノワイヤを引き出し、該金属ナノワイヤを連続的に形成する方法が開示されている。又、特開2002−266007号公報には、金属複合化ペプチド脂質からなるナノファイバを還元する方法が開示されている。又、米国特許出願公開2005−056118号公報には、エチレングリコール中で加熱しながら還元する方法が開示されている。又、「Nano Letters 2003 Vol.3,No.5 667〜669」には、クエン酸ナトリウム中で還元する方法が開示されている。勿論、これ等の文献以外の手法が採用されても良い。尚、エチレングリコール中で加熱しながら還元する方法が最も容易に直線状金属ナノワイヤを入手できる。
本発明の導電層は、上記金属ナノワイヤが網目状に分散している透明導電層であることが好ましい。ここで、「網目状に分散」とは、「金属ナノワイヤが或る間隔を空けて略等方的に存在している状態」を意味する。例えば、「一方向を向いて配列している状態」や、「間隔を空けずに密集している状態」は除外される。その理由は、間隔が空いて無いと、光透過率が低下するからである。そして、一方向を向いている場合は、ナノワイヤ同士の交点が出来ず、面方向の導電性が得られないからである。
本発明の透明導電層にあっては、金属ナノワイヤ同士は互いに接触している。そして、特に好ましくは、金属ナノワイヤ同士が交差しており、この交点部分において、圧着によって互いに繋がったものとなっていることである。すなわち、交点部分を圧着することによって、塑性変形が生じ、金属ナノワイヤ間の接触抵抗が小さくなる。その結果、導電層の表面抵抗が小さくなるからである。尚、「金属ナノワイヤ同士の交点部分」とは、金属ナノワイヤが網目状に分散している導電層を真上から見て、「金属ナノワイヤが重なって見える部分」である。そして、圧着されているとは、当該交点部分が変形し、金属ナノワイヤの接触面積が互いに大きくなっている状態を意味する。尚、本発明においては、当該交点部分が全て圧着されている必要は無い。一部分であっても良い。なぜならば、一部分のみが圧着されているだけであっても、導電層の表面抵抗が低下するからである。尚、金属ナノワイヤ同士の交点部分が圧着されているか否かの判断は、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡による当該交点部分の変形の有無を確認することで行なえる。
本発明になる導電層は、本発明の効果を損なわない範囲において、金属ナノワイヤ以外の成分を有しても良い。例えば、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニルアルコール樹脂、ビニル樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、天然高分子等の熱可塑性樹脂、アクリル系やオキセタン系などの光硬化性樹脂、エポキシ系やメラミン系あるいはシリコン系などの熱硬化性樹脂などのバインダ樹脂を有しても良い。尚、金属ナノワイヤの生成方法としてエチレングリコール中で加熱しながら還元する方法に代表されるポリオール還元を採用する場合、そしてバインダを用いる場合には、このバインダは、溶媒との相性から、即ち、アルコール或いは水に可溶なバインダが用いられることが好ましい。例えば、ポリビニルアルコール、ポリブチラール、部分的に加水分解されたポリ (酢酸ビニル/ビニルアルコール) 、ポリビニルピロリドン、セルロースエステル、セルロースエーテル、ポリオキサゾリン、ポリビニルアセトアミド、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリハイドロキシエチルメタクリレート、ポリアルキレンオキシド、スルホン化もしくはリン酸化されたポリエステルおよびポリスチレン)、キチン、キトサン、寒天、ゼラチン、ポリ乳酸−ポリエチレングリコール共重合体、ポリビニルアミン、ポリビニル硫酸、ポリビニルスルホン酸、ポリグリコール酸、ポリエチレングリコール等である。又、上記バインダの他にも、界面活性剤や顔料等を有しても良い。又、多層カーボンナノチューブ或いは単層カーボンナノチューブ等のカーボンナノチューブ(透明性の観点から、好ましくは、単層カーボンナノチューブ)を有しても良い。又、フラーレンを有しても良い。金属ナノワイヤとバインダなどの他の成分との配合比率は適宜設定できる。しかしながら、金属ナノワイヤの配合比が少なすぎると、導電性が低下する。従って、導電層全体に占める金属ナノワイヤは、少なくとも10質量%以上有ることが好ましい。更に好ましくは30質量%以上である。尚、金属ナノワイヤのみであっても良いが、導電層を構成する為、上記したバインダ樹脂が用いられることは好ましい。従って、理論的には、導電層における金属ナノワイヤの上限値は100%であるが、好ましくは90質量%以下である。更には、60質量%以下である。
透明導電層が設けられる透明基板と該透明導電層との間の密着性が低い場合、或いは透明導電層の膜強度が低い場合には、透明導電層上に保護層を設けることが好ましい。保護層に用いる材料には格別な制限は無い。但し、好ましくは、光透過性を有することである。例えば、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂、ビニルアルコール樹脂、ビニル樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。又、光硬化性樹脂が挙げられる。又、シラン系やエポキシ系などの熱硬化性樹脂も挙げられる。尚、保護層の材料が透明性を有することが好ましいことは上述した通りであるが、透明基板との密着性が高いことも好ましい要件である。この観点から、保護層の材料は、基板と同系の材料が好ましい。例えば、基板がポリエステル樹脂の場合には、保護層もポリエステル樹脂であることが好ましい。或いは、導電層を形成する以外の工程で加熱工程が有る場合には、シラン系などの熱硬化性樹脂と言った耐熱性の高い材料が用いられることも好ましい。尚、保護層は、その厚さが厚すぎると、透明導電層の接触抵抗が大きくなる。逆に、薄すぎると、保護層としての効果が奏され難い。従って、保護層の厚さは、好ましくは、1nm〜1μmである。更に好ましくは10nm以上である。そして、100nm以下である。
抵抗膜式タッチパネルにおいては、上部基板、下部基板の何れもが、シート状(或いはフィルム状)のものであっても良い。又、一方がシート状、他方がフィルム状のものであっても良い。そして、導電層は、両方とも、金属ナノワイヤからなる導電層であっても良い。或いは、一方の電極基板の導電層のみが金属ナノワイヤで構成されたものでも良い。それは、金属ナノワイヤからなる導電層はインジウム錫酸化物などのセラミック性導電層とも接触抵抗が低いので、一方がセラミック性導電層であってもタッチパネルとして良好な動作性が確保できたからである。
又、上部基板、下部基板の少なくとも一方には微細な凹凸を付け、所謂、アンチニュートン処理を施した基板であることが好ましい。又、上部基板は基板の両面いずれも、基板保護の為、ハードコート処理や視認性向上の為の反射防止処理、耐指紋処理を施した基板であっても良い。尚、下部基板は、液晶ディスプレイ装置の最表面の基板に導電層を積層したものであっても良い。又、抵抗膜式タッチパネルの場合には、上部電極、下部電極いずれかの導電層上にドット印刷を施してあることが好ましい。これによって、導電層同士の誤接触を防止することが出来る。
上記電極基板の全光線透過率は60%以上で100%以下であり、かつ、表面抵抗値が100Ω/□以上50000Ω/□以下であることが好ましい。尚、抵抗膜式タッチパネルの場合には、全光線透過率が70%以上で、かつ、表面抵抗値が5000Ω/□以下の透明導電膜が好ましい。静電容量式タッチパネルの場合には、全光線透過率が60%以上で、かつ、表面抵抗値が1000Ω/□以下の透明導電膜が好ましい。それは、全光線透過率が低すぎると、視認性が低下するからである。尚、金属ナノワイヤを用いた導電層は、全光線透過率と表面抵抗値との間はトレードオフの関係が有る。従って、表面抵抗率はタッチパネルが動作する限り高いほうが好ましい。尚、ここで、全光線透過率は金属ナノワイヤを含む導電膜のみならず基板を含めた全光線透過率である。
[抵抗膜式タッチパネル]
本発明による抵抗膜式タッチパネルは、例えば次の工程を経て作製される。
工程1:金属ナノワイヤ同士が互いに接触するように金属ナノワイヤを基板上に塗布する工程
工程2:工程1により塗布された金属ナノワイヤの交点部分を圧着して導電層を得る工程
工程3:工程2で得られた電極基板上に配線を形成する工程
工程4:得られた電極基板を導電層同士が接するように貼り合わせる工程
尚、工程1〜4はこの順番で行なわれることが好ましい。
本発明による抵抗膜式タッチパネルは、例えば次の工程を経て作製される。
工程1:金属ナノワイヤ同士が互いに接触するように金属ナノワイヤを基板上に塗布する工程
工程2:工程1により塗布された金属ナノワイヤの交点部分を圧着して導電層を得る工程
工程3:工程2で得られた電極基板上に配線を形成する工程
工程4:得られた電極基板を導電層同士が接するように貼り合わせる工程
尚、工程1〜4はこの順番で行なわれることが好ましい。
以下、各々の工程を更に詳しく説明する。
[工程1]
本工程は、所謂、ウェットコートによって行なわれる。例えば、PVDやCVDの手法は用いられ無い。すなわち、物理蒸着法や化学蒸着法などの真空蒸着法や、プラズマ発生技術を用いたイオンプレーティング法やスパッタリング法などのドライコートは用いられ無い。ここで、ウェットコートとは、基板上に液体を塗布することによって成膜するプロセスを指す。尚、ウェットコートには格別な制限は無い。例えば、スプレーコート、バーコート、ロールコート、ダイコート、インクジェットコート、スクリーンコート、ディップコート、凸版印刷法、凹版印刷法、グラビア印刷法などを用いることが出来る。そして、塗布する方法や材料の条件によっては、本工程の後で基板を加熱し、塗布材料中の溶媒を除去するプロセスや、分散剤など成膜した透明導電層中に含まれる不純物を洗浄によって洗い流すプロセスなどが含まれていても良い。
本工程は、1回だけではなく、複数回繰り返して行なわれても良い。塗布条件によっては、1回の塗布で所望の膜厚に達しない場合も有るからである。
塗布後における塗膜中に含まれている溶剤の除去は適宜な手法が用いられる。例えば、加熱炉や遠赤外炉などを用いての加熱(乾燥)によって溶剤を除去できる。真空乾燥などの手法を用いることも出来る。
[工程1]
本工程は、所謂、ウェットコートによって行なわれる。例えば、PVDやCVDの手法は用いられ無い。すなわち、物理蒸着法や化学蒸着法などの真空蒸着法や、プラズマ発生技術を用いたイオンプレーティング法やスパッタリング法などのドライコートは用いられ無い。ここで、ウェットコートとは、基板上に液体を塗布することによって成膜するプロセスを指す。尚、ウェットコートには格別な制限は無い。例えば、スプレーコート、バーコート、ロールコート、ダイコート、インクジェットコート、スクリーンコート、ディップコート、凸版印刷法、凹版印刷法、グラビア印刷法などを用いることが出来る。そして、塗布する方法や材料の条件によっては、本工程の後で基板を加熱し、塗布材料中の溶媒を除去するプロセスや、分散剤など成膜した透明導電層中に含まれる不純物を洗浄によって洗い流すプロセスなどが含まれていても良い。
本工程は、1回だけではなく、複数回繰り返して行なわれても良い。塗布条件によっては、1回の塗布で所望の膜厚に達しない場合も有るからである。
塗布後における塗膜中に含まれている溶剤の除去は適宜な手法が用いられる。例えば、加熱炉や遠赤外炉などを用いての加熱(乾燥)によって溶剤を除去できる。真空乾燥などの手法を用いることも出来る。
[工程2]
本工程は金属ナノワイヤの交点部分を圧着して導電層を得る工程である。すなわち、直線状の金属ナノワイヤが網目状に分散している透明導電層を、真上から見て、金属ナノワイヤが重なって見える部分を変形させ、金属ナノワイヤの接触面積が互いに大きくなる状態にする工程である。本工程によって、金属ナノワイヤ間の接触抵抗が下がることになる。具体的には、透明導電層の膜面を加圧する方法が挙げられる。本工程は格別な制限は無い。例えば、工程1で得られた膜を硬質平面上に固定し、硬質棒で点加圧し、加圧点を移動させることによって面加圧する方法や、2本のロールの間に工程1で得られた膜を挟み込んで線加圧し、ロールを回転させることによって面全体を加圧する方法などが挙げられる。
加圧時の圧力は金属ナノワイヤが変形する程度のものであれば良い。好ましくは、1kgf/cm2〜100kgf/cm2である。更に好ましくは10kgf/cm2以上である。そして、50kgf/cm2以下である。
ロールによって圧着させる場合は、基材の送り速度(ライン速度)も実用的な範囲において適宜選択すれば良い。好ましくは、10mm/分〜10000mm/分である。更に好ましくは10mm/分以上である。そして、100mm/分以下である。これは、速すぎると、十分な加圧時間が取れないからである。しかしながら、ロールの本数を増やすことで、圧着回数を増やし、加圧時間を増やすことも可能である。
尚、工程1のみで所望の表面抵抗値が得られている場合は、本工程を省略することも可能である。
本工程は金属ナノワイヤの交点部分を圧着して導電層を得る工程である。すなわち、直線状の金属ナノワイヤが網目状に分散している透明導電層を、真上から見て、金属ナノワイヤが重なって見える部分を変形させ、金属ナノワイヤの接触面積が互いに大きくなる状態にする工程である。本工程によって、金属ナノワイヤ間の接触抵抗が下がることになる。具体的には、透明導電層の膜面を加圧する方法が挙げられる。本工程は格別な制限は無い。例えば、工程1で得られた膜を硬質平面上に固定し、硬質棒で点加圧し、加圧点を移動させることによって面加圧する方法や、2本のロールの間に工程1で得られた膜を挟み込んで線加圧し、ロールを回転させることによって面全体を加圧する方法などが挙げられる。
加圧時の圧力は金属ナノワイヤが変形する程度のものであれば良い。好ましくは、1kgf/cm2〜100kgf/cm2である。更に好ましくは10kgf/cm2以上である。そして、50kgf/cm2以下である。
ロールによって圧着させる場合は、基材の送り速度(ライン速度)も実用的な範囲において適宜選択すれば良い。好ましくは、10mm/分〜10000mm/分である。更に好ましくは10mm/分以上である。そして、100mm/分以下である。これは、速すぎると、十分な加圧時間が取れないからである。しかしながら、ロールの本数を増やすことで、圧着回数を増やし、加圧時間を増やすことも可能である。
尚、工程1のみで所望の表面抵抗値が得られている場合は、本工程を省略することも可能である。
[工程3]
本工程は、工程1,2で得られた電極基板上に配線を形成する工程である。そして、通常、導電性材料を基板上に印刷する方法が用いられる。尚、本工程の前あるいは後にドットスペーサを設ける工程が有っても良い。
本工程は、工程1,2で得られた電極基板上に配線を形成する工程である。そして、通常、導電性材料を基板上に印刷する方法が用いられる。尚、本工程の前あるいは後にドットスペーサを設ける工程が有っても良い。
[工程4]
得られた電極基板を導電層同士が接するように貼り合わせる工程によって、タッチパネルが作製できる。尚、上述の通り、一方の電極だけが金属ナノワイヤからなる導電層の電極基板であっても良い。
得られた電極基板を導電層同士が接するように貼り合わせる工程によって、タッチパネルが作製できる。尚、上述の通り、一方の電極だけが金属ナノワイヤからなる導電層の電極基板であっても良い。
[静電容量式タッチパネル]
本発明による静電容量式タッチパネルは、例えば次の工程を経て作製される。
工程1:金属ナノワイヤを基材上に金属ナノワイヤが互いに接触するように塗布する工程
工程2:前記工程1により塗布された金属ナノワイヤの交点部分を圧着して導電層を得る工程
工程3:工程2で得られた電極基板上に配線を形成する工程
尚、本工程1〜工程3は[抵抗膜式タッチパネル]における工程1〜工程3に準じて行うことが出来る。又、工程3において用いる電極基板は導電層を形成する面とは反対面にノイズ除去の為のシールド層が施されていても良い。
本発明による静電容量式タッチパネルは、例えば次の工程を経て作製される。
工程1:金属ナノワイヤを基材上に金属ナノワイヤが互いに接触するように塗布する工程
工程2:前記工程1により塗布された金属ナノワイヤの交点部分を圧着して導電層を得る工程
工程3:工程2で得られた電極基板上に配線を形成する工程
尚、本工程1〜工程3は[抵抗膜式タッチパネル]における工程1〜工程3に準じて行うことが出来る。又、工程3において用いる電極基板は導電層を形成する面とは反対面にノイズ除去の為のシールド層が施されていても良い。
以下、更に、具体的に説明する。
[実施例1]
[銀ナノワイヤ分散液の調製]
1Lの三口フラスコに、エチレングリコール(和光純薬工業社製)333.9g、塩化ナトリウム(和光純薬工業社製)48ng、及びトリス(2,4−ペンタンジオネート)鉄(III)(アルドリッチ社製)41ngを投入し、160℃に加熱した。
[実施例1]
[銀ナノワイヤ分散液の調製]
1Lの三口フラスコに、エチレングリコール(和光純薬工業社製)333.9g、塩化ナトリウム(和光純薬工業社製)48ng、及びトリス(2,4−ペンタンジオネート)鉄(III)(アルドリッチ社製)41ngを投入し、160℃に加熱した。
上記混合溶液中に、エチレングリコール(和光純薬工業社製)200g、塩化ナトリウム(和光純薬工業社製)29ng、トリス(2,4−ペンタンジオネート)鉄(III)(アルドリッチ社製)25ng、及び硝酸銀(和光純薬工業社製)2.88gからなる混合溶液と、エチレングリコール(和光純薬工業社製)200g、塩化ナトリウム(和光純薬工業社製)2.1mg、トリス(2,4−ペンタンジオネート)鉄(III)(アルドリッチ社製)128ng、及びポリビニルピロリドン(Mw.55000 アルドリッチ社製)3.1gからなる混合溶液とを6分間で滴下し、そして3時間に亘って攪拌し、銀ナノワイヤの分散液を得た。
このようにして得られた銀ナノワイヤを走査型電子顕微鏡にて観察した結果を図1および図2に記す。この写真から、本実施例で得られた銀ナノワイヤの長軸方向の長さは3μm〜20μmであり、短軸方向の長さは100nm〜300nmであることが判った。
[電極基板の作製]
上記銀ナノワイヤの分散液を遠心分離(装置名:高速冷却遠心機CR22GII 日立工機社製 3000G×5分間)し、残渣を水と2−プロパノールとの混合溶液(50/50vol%)10mlに分散させた。尚、この分散液中の固形分濃度は1.3wt%であった。
上記銀ナノワイヤの分散液を遠心分離(装置名:高速冷却遠心機CR22GII 日立工機社製 3000G×5分間)し、残渣を水と2−プロパノールとの混合溶液(50/50vol%)10mlに分散させた。尚、この分散液中の固形分濃度は1.3wt%であった。
そして、この銀ナノワイヤ分散液をウェット膜厚が3μmになるようにPETフィルム(商品名:コスモシャインA4100 東洋紡社製)上にバーコートした。そして、80℃で3分間乾燥し、積層膜を得た。
この積層膜を圧着ラミネータ(商品名 MH−300型 株式会社エム・シー・ケー製)を用い、ライン速度25mm/分、線圧10Kgf/cm2で圧着し、透明導電膜を得た。
この透明導電膜上にポリエステル樹脂(商品名バイロンUR−4800 東洋紡社製)を膜厚が10nmになるようにスプレーコートした。
このようにして得られた電極基板を上部電極、ITO付ガラスを下部基板とし、各々、銅箔シートを対向する2辺に貼り、対向電極とした(図3,4参照)。そして、上部基板、下部基板の対向電極が直交するように貼り合わせ、抵抗膜式タッチパネルを作製した(図5,6参照)。
[比較例1]
気相成長カーボンナノファイバー(商品名VGCF 昭和電工株式会社製)10mg、アクリル樹脂(商品名 ウォーターゾール S−707−IM)を固形分として10mg、及び2−プロパノール10mlを混合し、1分間に亘って超音波照射(装置名ULTRASONIC HOMOGENIZER MODEL UH−600SR、エスエムテー社製)し、単層カーボンナノチューブ分散液を得た。
このようにして得られた単層カーボンナノチューブ分散液をPETフィルム(商品名:コスモシャイン A4100 東洋紡社製)上にウェット膜厚50μmでバーコートし、そして80℃で3分間乾燥させ、透明導電層を形成した。
そして、このものを用いて実施例1に準じて行ない、抵抗膜式タッチパネルを作製した。
[比較例2]
ITO付PETフィルムを用いて実施例1に準じて行ない、抵抗膜式タッチパネルを作製した。
[比較例1]
気相成長カーボンナノファイバー(商品名VGCF 昭和電工株式会社製)10mg、アクリル樹脂(商品名 ウォーターゾール S−707−IM)を固形分として10mg、及び2−プロパノール10mlを混合し、1分間に亘って超音波照射(装置名ULTRASONIC HOMOGENIZER MODEL UH−600SR、エスエムテー社製)し、単層カーボンナノチューブ分散液を得た。
このようにして得られた単層カーボンナノチューブ分散液をPETフィルム(商品名:コスモシャイン A4100 東洋紡社製)上にウェット膜厚50μmでバーコートし、そして80℃で3分間乾燥させ、透明導電層を形成した。
そして、このものを用いて実施例1に準じて行ない、抵抗膜式タッチパネルを作製した。
[比較例2]
ITO付PETフィルムを用いて実施例1に準じて行ない、抵抗膜式タッチパネルを作製した。
[特性]
上記各例で得られたものについて、下記の特性を調べたので、それ等を表−1に示す。
[全光線透過率]
得られた電極基板の全光線透過率を、直読ヘーズコンピュータ(スガ試験機社製)で測定した。
[表面抵抗値]
得られた電極基板の表面抵抗値を、ロレスタ−FP(ダイアインスツルメンツ社製:4端子法)で測定した。
[限界曲率半径]
一定の半径を持つ棒に電極基板を巻き付け、一定荷重で引っ張りながら表面抵抗を2端子法にて測定し、表面抵抗値が急激に上昇した半径を限界曲率半径とした。
[タッチパネル動作性]
下部基板の電極間抵抗を測定し、上部基板を押した時に、下部基板の抵抗値が変わった場合をタッチパネルとして動作する場合とした。
表−1
実施例1 比較例1 比較例2
全光線透過率(%) 84 79 89
表面抵抗値(Ω/□) 530 1.0E6 250
限界曲率半径(mm) 2以下 −* 10
タッチパネル動作性 ○ × ○
*:表面抵抗値が高すぎて測定不能。
上記各例で得られたものについて、下記の特性を調べたので、それ等を表−1に示す。
[全光線透過率]
得られた電極基板の全光線透過率を、直読ヘーズコンピュータ(スガ試験機社製)で測定した。
[表面抵抗値]
得られた電極基板の表面抵抗値を、ロレスタ−FP(ダイアインスツルメンツ社製:4端子法)で測定した。
[限界曲率半径]
一定の半径を持つ棒に電極基板を巻き付け、一定荷重で引っ張りながら表面抵抗を2端子法にて測定し、表面抵抗値が急激に上昇した半径を限界曲率半径とした。
[タッチパネル動作性]
下部基板の電極間抵抗を測定し、上部基板を押した時に、下部基板の抵抗値が変わった場合をタッチパネルとして動作する場合とした。
表−1
実施例1 比較例1 比較例2
全光線透過率(%) 84 79 89
表面抵抗値(Ω/□) 530 1.0E6 250
限界曲率半径(mm) 2以下 −* 10
タッチパネル動作性 ○ × ○
*:表面抵抗値が高すぎて測定不能。
[実施例2]
実施例1で得られた金属ナノワイヤ分散液をアンチニュートン処理付ポリカーボネート基板上にウェット膜厚3μmでバーコートした。そして、80℃で3分間に亘って乾燥し、透明導電層を形成した。このものを圧着ラミネータ(商品名 MH−300型 株式会社エム・シー・ケー製)で圧着(ライン速度25mm/分、線圧10Kgf/cm2)し、透明導電膜を得た。そして、得られた透明導電膜上にポリエステル樹脂(商品名バイロンUR−4800 東洋紡社製)を膜厚が10nmになるようにスプレーコートした。そして、このものを下部基板とし、ITO付PETフィルムを上部基板として実施例1に準じて行い、抵抗膜式タッチパネルを作製した。
そして、このタッチパネルの動作性について上記と同様にして調べた処、動作性の良いことが確認できた。
実施例1で得られた金属ナノワイヤ分散液をアンチニュートン処理付ポリカーボネート基板上にウェット膜厚3μmでバーコートした。そして、80℃で3分間に亘って乾燥し、透明導電層を形成した。このものを圧着ラミネータ(商品名 MH−300型 株式会社エム・シー・ケー製)で圧着(ライン速度25mm/分、線圧10Kgf/cm2)し、透明導電膜を得た。そして、得られた透明導電膜上にポリエステル樹脂(商品名バイロンUR−4800 東洋紡社製)を膜厚が10nmになるようにスプレーコートした。そして、このものを下部基板とし、ITO付PETフィルムを上部基板として実施例1に準じて行い、抵抗膜式タッチパネルを作製した。
そして、このタッチパネルの動作性について上記と同様にして調べた処、動作性の良いことが確認できた。
[実施例3]
実施例1,2で得られた電極基板を、各々、上部基板、下部基板とし、そして実施例1に準じて行い、抵抗膜式タッチパネルを作製した。
そして、このタッチパネルの動作性について上記と同様にして調べた処、動作性の良いことが確認できた。
実施例1,2で得られた電極基板を、各々、上部基板、下部基板とし、そして実施例1に準じて行い、抵抗膜式タッチパネルを作製した。
そして、このタッチパネルの動作性について上記と同様にして調べた処、動作性の良いことが確認できた。
[実施例4]
実施例1で得られた電極基板に500Hz,1vで交流電流を流し、静電容量式タッチパネルを作製した(図7参照)。
そして、この静電容量式タッチパネルの基板を押した時に電流値が変わり、タッチパネルとして動作性の良いことが確認できた。
実施例1で得られた電極基板に500Hz,1vで交流電流を流し、静電容量式タッチパネルを作製した(図7参照)。
そして、この静電容量式タッチパネルの基板を押した時に電流値が変わり、タッチパネルとして動作性の良いことが確認できた。
[実施例5]
実施例1で得られた銀ナノワイヤ分散液に、ブチラール樹脂(商品名 MOWITAL B60H KSE社製)を固形分に対する銀ナノワイヤの濃度が37.5質量%になるように添加した。そして、これを、PETフィルム(商品名:コスモシャインA4100 東洋紡社製)上にウェット膜厚30μmで塗工した。この後、80℃で3分間乾燥し、積層膜を得た。
実施例1で得られた銀ナノワイヤ分散液に、ブチラール樹脂(商品名 MOWITAL B60H KSE社製)を固形分に対する銀ナノワイヤの濃度が37.5質量%になるように添加した。そして、これを、PETフィルム(商品名:コスモシャインA4100 東洋紡社製)上にウェット膜厚30μmで塗工した。この後、80℃で3分間乾燥し、積層膜を得た。
得られた積層膜を圧着ラミネータ(商品名 MH−300型 株式会社エム・シー・ケー製)を用いてライン速度25mm/分、線圧30Kgf/cm2で圧着し、電極基板を得た。
そして、この得られた電極基板を上部基板とし、実施例1に準じて行ない、抵抗膜式タッチパネルを作製した。
そして、このタッチパネルの動作性について上記と同様にして調べた処、動作性の良いことが確認できた。
そして、この得られた電極基板を上部基板とし、実施例1に準じて行ない、抵抗膜式タッチパネルを作製した。
そして、このタッチパネルの動作性について上記と同様にして調べた処、動作性の良いことが確認できた。
1 電極基板
2 対向電極
3 上部対向電極
4 上部電極基板
5 下部対向電極
6 粘着テープ
7 下部電極基板
特許出願人 株式会社クラレ
代 理 人 宇 高 克 己
2 対向電極
3 上部対向電極
4 上部電極基板
5 下部対向電極
6 粘着テープ
7 下部電極基板
特許出願人 株式会社クラレ
代 理 人 宇 高 克 己
Claims (7)
- 基板上に設けられた導電層を有する電極基板が用いられて構成されたタッチパネルであって、
前記基板上に設けられた導電層は金属ナノワイヤを有し、
前記金属ナノワイヤ同士が互いに接触している
ことを特徴とするタッチパネル。 - 金属ナノワイヤ同士の交点箇所において、金属ナノワイヤは圧着されてなる
ことを特徴とする請求項1のタッチパネル。 - 金属ナノワイヤが銀ナノワイヤである
ことを特徴とする請求項1又は請求項2のタッチパネル - 導電層上に保護層が設けられてなる
ことを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかのタッチパネル。 - 電極基板はアンチニュートン層を有する
ことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかのタッチパネル - 電極基板における導電層が互いに向い合うように対向配置されてなる抵抗膜式のタッチパネルであって、
前記タッチパネルの電極基板の少なくとも一方の電極基板が請求項1〜請求項5いずれかのタッチパネルの電極基板である
ことを特徴とするタッチパネル。 - タッチパネルが静電容量式のタッチパネルである
ことを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかのタッチパネル。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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-
2008
- 2008-04-08 JP JP2008100374A patent/JP2009252014A/ja active Pending
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