JP2009251948A - 表示装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられるという制約があっても、手書き入力の軌跡を判別できるように表示する。
【解決手段】表示部15の表示体152は複数の画素からなる表示領域を有する。この表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色は一方の色から他方の色にのみ書き換えられる制約がある。CPU11は、白色によって表された背景に対して黒色によって画が描かれている表示領域において、指定された始点から終点に至るまでの軌跡の位置を検出する。CPU11は、始点が指定されてから終点が指定されるまでの期間にわたり、検出した軌跡の位置から第1の距離の範囲内にある画素を黒色に書き換える。そして、CPU11は、終点が指定された後に、検出した軌跡の位置から第2の距離の範囲内にあって第1の距離の範囲外にある画素を、白色に書き換える。
【選択図】図2

Description

本発明は、画素の色を書き換えて画像を表示する技術に関する。
電気泳動ディスプレイ(Electrophoresis Display:以下、EPDという)と呼ばれる表示装置の開発が行われている。EPDにおいては、格子状に配列された画素電極と共通電極の間に複数のマイクロカプセルが配置されている。このマイクロカプセルは、着色した帯電粒子を分散させた有機溶媒等の液体が内部に封入されたものであり、電気泳動素子として機能する。EPDは、上述の画素電極と共通電極とで形成される電界を変化させることにより、帯電粒子をマイクロカプセル内で移動させて表示を行うというものである。
EPDの駆動方式として、アクティブマトリックス方式が知られている。アクティブマトリックス方式とは、それぞれの画素毎に用意されたトランジスタを使用して画素を制御する方式である。アクティブマトリックス型のEPDとしては、低温ポリシリコン膜を用いたTFT(thin film transistor:薄膜トランジスタ)などで形成されたアクティブマトリックス型素子のアレイを多数の電気泳動素子で覆ったものなどがある。このようなアクティブマトリックス型EPDにおいて、画像の一部を書き換えようとする場合、各画素にトランジスタを備えているため、理論的には、部分書き換えを画素単位で行うことができる。しかし、電気泳動素子を駆動するために要する電圧とトランジスタが耐え得る電圧とが近いということや、一つの表示面につき一つの共通電極を用いているという事情から、アクティブマトリックス型EPDには、1回の画像書き込み工程において、ある画素を白から黒へ書き換えると同時に他の画素を黒から白へ書き換えることができないという制約がある。
ところで、EPDに表示された画像の上に、更に別の画像を書き加えていくというような利用形態がある。例えば、EPDをタッチパネルとして構成しておき、EPDの表示領域を利用者がペンでなぞると、既にEPDに表示されていた画像の上に、そのペン先の軌跡を重ねて表示するというような、いわゆる手書きの画像を表示するような形態である。特許文献1〜5には、このような手書きの画像を表示するための技術が開示されている。
特開2000−47266号公報 特開2004−45518号公報 特開2005−208310号公報 特開2007−322617号公報 特開平8−161143号公報
例えば図17(a)に示すように、EPDの表示領域において、白色の背景に対して黒色の図形の画G1,G2が表示されているときに、図17(b)に示すような形状の軌跡G3を手書きした場合を想定する。この場合、軌跡G3を図形の画と同じ黒色で表示すると、図形の画G1,G2と軌跡G3とが重なっている部分については、その軌跡の形状を判別することができなくなる。また、このような軌跡を表示する場合には、ユーザの手書き動作により表示領域上の位置が指定されると、直ちにその軌跡を表示することが望ましい。
本発明は、上述した背景に鑑みてなされたものであり、表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられるという制約の下で、表示領域において指定された位置の軌跡とその軌跡以外の画像とを利用者が判別しやすくするとともに、表示領域に対する位置の指定に応じて直ちにその軌跡を表示することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る表示装置は、複数の画素からなる表示領域を有し、当該表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられる表示手段と、前記表示領域において指定手段により指定された始点から終点に至るまでの軌跡の位置を検出する検出手段と、前記表示領域において始点が指定されてから終点が指定されるまでの期間にわたっては、前記検出手段によって検出された軌跡の位置から第1の距離の範囲内にある第1の色の画素群の色を、当該第1の色とは異なる第2の色に書き換える第1の書き換え手段と、前記指定手段により終点が指定された後に、前記検出手段によって検出された軌跡の位置から、前記第1の距離と同じ又は異なる第2の距離の範囲内にあり、当該軌跡が検出されたときに前記第2の色であった画素群のうち少なくとも一部の画素の色を、前記軌跡が延びる方向に沿って前記第1の色に書き換える第2の書き換え手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る表示装置は、複数の画素からなる表示領域を有し、当該表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられる表示手段と、前記表示領域において指定された始点から終点に至るまでの軌跡の位置を検出する検出手段と、前記表示領域において始点が指定されてから終点が指定されるまでの期間にわたっては、前記検出手段によって検出された軌跡の位置に対応する画素のうち、第1の色の画素の色を、当該第1の色とは異なる第2の色に書き換える第1の書き換え手段と、前記表示領域において終点が指定された後に、前記検出手段によって検出された軌跡の位置に対応する画素群のうち、当該画素群の外縁に接しており、当該軌跡が検出されたときに前記第2の色であった画素の色を前記第1の色に書き換えるか、または、前記検出手段によって検出された軌跡の位置に対応する画素群に接する画素のうち、前記第2の色の画素の色を前記第1の色に書き換える第2の書き換え手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る表示装置は、複数の画素からなる表示領域を有し、当該表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられる表示手段と、前記表示領域において指定された始点から終点に至るまでの軌跡の位置を検出する検出手段と、前記表示領域において始点が指定されてから終点が指定されるまでの期間にわたっては、前記検出手段によって検出された軌跡の位置に対応する画素群のうち、第1の色の画素の色を、当該第1の色とは異なる第2の色に書き換える第1の書き換え手段と、前記表示領域において終点が指定された後に、前記検出手段によって検出された軌跡の位置に対応する画素群のうち、当該軌跡が検出されたときに前記第2の色であった画素の色を前記第1の色に書き換える第2の書き換え手段とを備えることを特徴とする。
好ましくは、前記表示領域には、背景に対して当該背景の色とは異なる色で画が描かれており、前記第1の書き換え手段及び第2の書き換え手段は、前記背景の色を前記第1の色とし、前記画の色を前記第2の色として、画素の色を書き換えるとよい。
また、好ましくは、前記第1の書き換え手段及び第2の書き換え手段は、前記表示領域において指定された始点の位置に対応する画素の色を前記第1の色とし、当該第1の色とは異なる色を前記第2の色として、画素の色を書き換えるとよい。
また、本発明に係るプログラムは、複数の画素からなる表示領域を有し、当該表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられる表示手段を備えるコンピュータを、前記表示領域において指定手段により指定された始点から終点に至るまでの軌跡の位置を検出する検出手段と、前記表示領域において始点が指定されてから終点が指定されるまでの期間にわたっては、前記検出手段によって検出された軌跡の位置から第1の距離の範囲内にある第1の色の画素群の色を、当該第1の色とは異なる第2の色に書き換える第1の書き換え手段と、前記指定手段により終点が指定された後に、前記検出手段によって検出された軌跡の位置から、前記第1の距離と同じ又は異なる第2の距離の範囲内にあり、当該軌跡が検出されたときに前記第2の色であった画素群のうち少なくとも一部の画素の色を、前記軌跡が延びる方向に沿って前記第1の色に書き換える第2の書き換え手段として機能させるためのプログラムである。
本発明に係る表示装置によれば、表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられるという制約の下で、表示領域において指定された位置の軌跡とその軌跡以外の画像とを利用者が判別しやすくするとともに、表示領域に対する位置の指定に応じて直ちにその軌跡を表示することができる。
本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態において、「画(え)」とは、文字や記号、図形、線、点、写真画、絵画等のように、人間がその内容を認識し得るように、背景とは異なる色で描かれた画像のことをいう。そして、背景の色は、第1の色である白であり、画の色は、第2の色である黒である。
(A:第一実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第一実施形態を説明する。
(A−1:構成)
(A−1−1:表示端末の全体構成)
図1は、表示端末1の外観の一例を示す外観図である。また、図2は、表示端末1の機能構成の一例を示すブロック図である。
図1に示すように、表示端末1の前面には、操作部16、表示体152および座標取得部17が設けられている。座標取得部17は、表示体152の表示領域の前面側に配置されている。座標取得部17はほぼ透明であるため、利用者は、この座標取得部17に邪魔されることなく、座標取得部17の後面側にある表示体152の表示内容を見ることができる。そして、利用者が、スタイラスペン2のペン先を表示体152の上に設けられた座標取得部17の表面に沿って動かすと、ペン先の軌跡に応じた線が表示体152によって表示されるようになっている。
図2に示すように、表示端末1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、記憶部14、表示部15、操作部16および座標取得部17を備えている。これらの各構成11〜17は、バス19に接続されているとともに、図示しない電力線により図示しない電源部に接続されている。CPU11は、ROM12に記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行することにより、表示端末1の各部を制御する。また、CPU11に内蔵されたタイマは水晶振動子を有する発振回路を備えており、その発振回路から出力される発信信号に基づいて時間を計測する。ROM12は、読み出し専用の不揮発性記憶装置であり、上述のコンピュータプログラムが記憶されている。RAM13は、CPU11がプログラムを実行する際のワークエリアとして利用される。記憶部14は、例えばフラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性記憶装置であり、表示部15に画像を表示させるための文書データや、表示体152の表示領域にペン先の軌跡に応じた線を表示するときのその線幅などを記憶する。操作部16は、方向ボタンやスイッチなどを備えており、ユーザによる操作を受け付けてその操作内容に応じた信号(以下、操作信号という)をCPU11に供給する。
表示部15は、表示体152の表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられる表示手段であり、駆動部151、表示体152、VRAM153および画像合成部154を備える。駆動部151は、CPU11から供給される描画命令を駆動信号に変換し、この駆動信号により各電気泳動素子を駆動する。表示体152は、複数の電気泳動素子や電極を備えた反射型の表示デバイスであり、複数の画素からなる表示領域を有する。この表示領域は、例えば横方向に768列で縦方向に1024行の画素を有する。VRAM153は、表示体152に表示させる画像の画像データと、その画像データの形成に必要な情報を記憶するメモリである。画像合成部154は、VRAM153の記憶内容に基づいて、表示体152に表示させる画像の画像データを合成するMPU(Micro Processing Unit)等の演算装置であり、表示体152の画素の色を書き換える第1の書き換え手段及び第2の書き換え手段として機能する。座標取得部17は、表示体152の上に設けられた透明なタッチパネルであり、スタイラスペン2のペン先が指し示す座標を取得する。つまり、座標取得部17は、表示体152の表示領域において指定された始点から終点に至るまでの軌跡の位置を検出する検出手段である。この座標の1単位は、1画素の大きさよりも小さい。例えば画素の大きさを1としたときに、座標はその0.1の大きさを1単位として検出される。また、この座標は、横方向をxとし、縦方向をyとすると、(x,y)のように表される。これらx、yの値は、表示体152の表示領域内にある点を表すときには、いずれも正の数値となる。例えば、表示領域の左上隅の画素は横方向に1列目で縦方向に1行目にある画素であるが、この画素に含まれる点の座標は、例えば(0.5,0.5)のように表されるといった具合である。なお、この座標は、静電容量式、電磁誘導式或いは抵抗膜式などの種々の方式によって検出されるが、本実施形態ではいずれでもよい。
(A−1−2:表示端末の表示体の構成)
ここで、図3は、表示端末1の表示体152の構造を模式的に示した図である。
図3に示すように、表示体152は、第1基板1521、第2基板1522、電気泳動素子Pおよびバインダ1523により構成されている。図3においては、上方向が表示面の表面側であり、下方向が裏面側である。表示体152は、利用者によって上方向から、例えば矢線Vの方向から視認される。第1基板1521は、ガラス基板であり、その上方の表面には複数の画素電極PEが規則的な格子状に配列されている。この画素電極PEは、全て略同一の大きさ(数十ミクロン程度)の正方形であり、具体的には、低温ポリシリコン膜を用いたTFTで形成されたアクティブマトリックス型素子である。また、第1基板1521に対向する第2基板1522は、ポリエチレンテレフタラート(Polyethylene terephthalate)などの透明な樹脂基板であり、その下方には酸化インジウムスズ(ITO:Indium Tin Oxide)などの透明な共通電極CEが設けられている。複数の画素電極PEと共通電極CEの間には、複数の電気泳動素子Pが、光透過性を有するバインダ1523により固定されている。この電気泳動素子Pは、約数十ミクロン程度の大きさで略球状ではあるが、それぞれの大きさおよび形状は完全に同一ではなく、互いに近接して並べられている。第2基板1522の上には、図中に破線で示すように、座標取得部17としてタッチパネルが設けられている。
図4は、電気泳動素子Pの構造および状態を模式的に示す断面図である。より詳細には、図4(a)は、黒色を表示するときの電気泳動素子Pの状態を示し、図4(b)は、白色を表示するときの電気泳動素子Pの状態を示すものである。また、図4(c)は、図中左側部分に黒色を、右側部分に白色をそれぞれ表示するときの電気泳動素子Pの状態を示すものである。
電気泳動素子Pは、図4(a)〜(c)に示すように、マイクロカプセル化されている。カプセル壁CWとしてのポリマー膜内には、プラス(+)に帯電した黒色顔料粒子BGおよびマイナス(−)に帯電した白色顔料粒子WGを含む、液体の分散媒DMが封入されている。黒色顔料粒子BGおよび白色顔料粒子WGの位置は、外部から与えられる電界により規定され、さらに分散媒DMにより安定的に維持される。なお、実際の黒色顔料粒子BGおよび白色顔料粒子WGの粒径は、図に示すよりも小さく、数ナノメートル程度である。上述したように、この電気泳動素子Pは、大きさおよび形状が完全に同一ではなく、いわば不規則に並べられた状態でバインダ1523により固定されているから、必ずしも画素電極PEと一対一の対応関係にはない。図4においては、簡略に説明するため、電気泳動素子Pの裏面側には、2つの画素電極PE1およびPE2が配置されている場合を図示したが、画素電極の大きさによっては、1つの画素電極と複数の電気泳動素子Pとが対応する場合も3つ以上の画素電極と複数の電気泳動素子Pとが対応する場合もある。
電気泳動素子Pによって黒色を表示しようとするときには、図4(a)に示すように、画素電極PE1と共通電極CEとの間および画素電極PE2と共通電極CEとの間に図中矢印E1方向の向きを持つ電界を生じさせるような電圧が駆動部151により印加される。これにより、プラス(+)に帯電している黒色顔料粒子BGは、上記の電界によってマイナス(−)に帯電している表面側に近付くようにカプセル壁CW内を移動する。同様に、マイナス(−)に帯電している白色顔料粒子WGは、上記の電界によってプラス(+)に帯電している裏面側に近付くようにカプセル壁CW内を移動する。このようにして、電気泳動素子Pの表面側に黒色顔料粒子BGが集められるので、ユーザが表面側から矢線Vに沿ってこの電気泳動素子Pを観察したときには、黒色を認識する。他方で、電気泳動素子Pは、白色を表示しようとするときには、図4(b)に示すように、画素電極PE1と共通電極CEとの間および画素電極PE2と共通電極CEとの間に図中矢印E2方向の向きを持つ電界を生じさせるような電圧が駆動部151により印加される。これにより、白色顔料粒子WGは、表面側に近付くように移動すると共に、黒色顔料粒子BGは、裏面側に近付くように移動する。このようにして、電気泳動素子Pの表面側に白色顔料粒子WGが集められるので、ユーザが表面側から矢線Vに沿ってこの電気泳動素子Pを観察したときには、白色を認識する。
また、一つの電気泳動素子Pが同時に表示することができる色は一色ではなく、図4(c)に示すように、一つの電気泳動素子Pが同時に白色と黒色の両方を表示する状態もある。この場合、電気泳動素子Pの図中右側においては、画素電極PE1と共通電極CEとの間に図中矢印E2方向の向きを持つ電界を生じさせるような電圧が駆動部151により印加され、電気泳動素子Pの図中左側においては、画素電極PE2と共通電極CEとの間に図中矢印E1方向の向きを持つ電界を生じさせるような電圧が駆動部151により印加される。これにより、電気泳動素子Pの図中左側においては、黒色顔料粒子BGが表面側に近付くように移動すると共に、白色顔料粒子WGが裏面側に近付くように移動する。また、電気泳動素子Pの図中右側においては、白色顔料粒子WGが表面側に近付くように移動すると共に、黒色顔料粒子BGが裏面側に近付くように移動する。
ここで、表示端末1の表示体152が、1回の画像書き込み工程において、ある画素を白から黒へ書き換えると同時に他の画素を黒から白へ書き換えることができない理由について説明する。
図5(a)は、この理由を説明するための模式図である。また、図5(b)〜(d)は、共通電極CEおよび画素電極PE1〜PE4の電荷、電界の向きおよび表面から認識される画素の色を示した図である。表示体152の内部において、4つの電気泳動素子P1〜P4と、この電気泳動素子P1〜P4の下方にそれぞれ備えられた画素電極PE1〜PE4と、この電気泳動素子P1〜P4の上方に備えられた共通電極CEとが、図5(a)に示すように、配置されている場合を想定する。この表示体152は矢線Vに沿った方向、すなわち図中の上方からユーザにより視認される。なお、上述したように、電気泳動素子Pと画素電極PEとは一対一の対応関係になくてもよいが、ここでは説明の便宜のため、電気泳動素子P1〜P4のそれぞれに対応して画素電極PE1〜PE4があるとする。また、電気泳動素子P1〜P4の内部には、複数の黒色顔料粒子BGおよび白色顔料粒子WGが存在しているが、図5(a)においては、各粒子を描画することを省略し、黒色または白色の複数の粒子が表面または裏面に移動している様子を半円で表現する。
図5(a)に示す電気泳動素子P1〜P4は、初期状態であり、電気泳動素子P1、P2が黒を表示しており、電気泳動素子P3、P4が白を表示している。この初期状態をCASEIと呼ぶ。ここで、仮に画素電極PEのTFTが30Vの電圧に耐えられると仮定するCASEIIを説明する。CASEIIにおいては、共通電極CEに15V電圧を、画素電極PE1およびPE3に30V電圧を印加し、画素電極PE2およびPE4を0Vにする(図5(b)参照)。このようにすると、画素電極PE1およびPE3の電荷は共通電極CEの電荷を上回り、上向きに+15Vの電位差が発生する。したがって、画素電極PE1およびPE3に対向して配置されている電気泳動素子P1およびP3は、いずれも黒を表示する。一方、画素電極PE2およびPE4の電荷は共通電極CEの電荷を下回り、上向きに−15Vの電位差が発生する。したがって、画素電極PE2およびPE4に対向して配置されている電気泳動素子P2およびP4は、いずれも白を表示する。このように、画素電極PEのTFTが30Vの電圧に耐えられるのであれば、共通電極CEの電荷を0Vと30Vの中間である15Vに固定しても、画素電極を0Vと30Vに切り替えることで、ある画素を白から黒へ書き換えることと他の画素を黒から白へ書き換えることを同時に行うことができ、EPDの直前の状態によらず任意の画素状態に書き換えることが可能である。しかし、実際には、一般的なTFTは30Vの電圧に耐えられず、かつ、一般的な大きさの電気泳動素子を書き換えるためには共通電極と画素電極との間に15V程度の電位差が必要であるため、このような構成をとることはできない。
このような制約があるため、表示端末1の表示体152は以下のような構成をとっている。すなわち、表示端末1は、表示体152に黒を上書きするためにはCASEIIIのように、白を上書きするためにはCASEIVのように、各電極に印加する電圧を制御する。以下にその詳細を説明する。
CASEIIIにおいては、共通電極CEと画素電極PE2およびPE4を0Vにし、画素電極PE1およびPE3に15V電圧を印加する(図5(b)参照)。こうすると、電気泳動素子P2およびP4には上下方向に電位差がなく、電界が発生しないので、電気泳動素子P2およびP4は直前の状態(CASEI)を保ったままになる。つまり、電気泳動素子P2は黒を、電気泳動素子P4は白をそれぞれ表示したままになる。一方、電気泳動素子P1およびP3には上向きの電界が発生するので(図5(c)参照)、黒が表示される。つまり、電気泳動素子P1は直前の状態と変わらず黒を表示し続け、電気泳動素子P3は、白から黒に表示状態が変わる(図5(d)参照)。
CASEIVにおいては、画素電極PE1〜PE4は上述と同様にし、共通電極CEを15Vに印加する。このようにすると、電気泳動素子P1およびP3が直前の状態(CASEI)を保ったままになる一方、電気泳動素子P2およびP4には下向きの電界が発生するので(図5(c)参照)、白が表示される。つまり、電気泳動素子P4は直前の状態と変わらず白を表示し続け、電気泳動素子P2は、黒から白に表示状態が変わる(図5(d)参照)。
以上のようにCASEIIIにおいては、白から黒への書き換えのみが行われ、黒から白への書き換えは行われない。逆にCASEIVにおいては、黒から白への書き換えのみが行われ、白から黒への書き換えは行われない。CASEIIIとCASEIVは、共通電極CEの電荷が異なっているから、表示端末1の表示体152は、ある画素を白から黒へ書き換えると同時に他の画素を黒から白へ書き換えることができないのである。
(A−1−3:VRAMの構成)
次に、VRAM153の構成を説明する。
図6は、VRAM153に記憶されているデータの構造を概念的に説明するための図である。図に示すように、VRAM153は、表示体152の表示領域の全画素についてそれぞれ、3つのレイヤL1,L2,L3(以下、これらを区別しないときには単にレイヤLという)に分けて、各画素のデータを記憶する。1画素に対応する各レイヤLは、それぞれ1ビット分の情報量を記憶する。すなわち、これらはそれぞれ「0」または「1」のいずれかの値をとるように構成されている。
例えば、CPU11が、記憶部14から画像データを読み出して、この画像データに応じた画を描くように、表示部15の駆動部151へ描画命令を出力すると、画像合成部154は、この描画命令に含まれる各画素の画素値に従って、レイヤL1の画素値を書き換え、駆動部151は、この描画命令を駆動信号に変換する。この駆動信号により、共通電極CEと画素電極PEに所定の電圧がかけられ、表示体152の各電気泳動素子が駆動させられて、画像データに応じた画が表示される。つまり、レイヤL1は、記憶部14から読み出された画像データに含まれる画素値を記憶するための記憶領域である。これに対し、レイヤ2は、ペン先の軌跡の位置に応じた画素を記憶するための記憶領域であり、レイヤ3は、後述するようにその軌跡を縁取りして表示するためのデータを記憶する記憶領域である。
図7は、利用者がスタイラスペン2を使って表示端末1の表示体152上に図形を描く様子の一例を示す図である。CPU11に内蔵されたタイマは、周期的に座標取得部17に座標を要求する。図に示すように、利用者がスタイラスペン2のペン先を表示体152の表示領域の前面側に配置された座標取得部17の表面に沿って移動させると、上述したタイマによる周期毎にペン先の位置する座標がサンプリングされる。そして、表示端末1が、各座標を順次結ぶ画像を表示することで、利用者の描画する線が画として描かれる。この座標要求の際に、スタイラスペン2のペン先が座標取得部17の表面上に置かれていない場合、座標取得部17は「ペンの指示座標が表示体152の表示領域内にない」と判断し、座標値として(−1,−1)を出力する。前述したように、ペンの指示座標が表示体152の表示領域内にある場合には、その座標値x,yは正の数値となるから、上記のように座標値x,yが負の値をとるということは、ペンの指示座標が表示体152の表示領域内にないことを意味している。一方、スタイラスペン2のペン先が座標取得部17の表面上に置かれていると、座標取得部17は「ペンの指示座標が表示体152の表示領域内にある」と判断し、ペン先が置かれている座標を検出する。
図8は、CPU11が座標取得部17から取得した座標に基づいて、VRAM153の記憶内容を更新する様子を示す図である。図8(a)は、表示体152の表示領域の一部を表している。この表示領域の一部を構成する7×6の画素群において、ここでは便宜上、列を1〜6列、行をQ〜W行と表現し、Q行1列に配置された画素を「画素Q1」と表現する。図8(a)に示すように、利用者はまず、画素S3内の点Pt1に対応する座標取得部17上の点にスタイラスペン2のペン先を置いたとする。すると、CPU11は、記憶部14に予め記憶されている線幅d1を参照し、図8(b)に示すように、点Pt1を中心として線幅d1を直径とする円Cr10を算出する。そして、CPU11は、この円Cr10と重なる、レイヤL2の画素の画素値を「0」から「1」に書き換える。このとき、画素値が「1」に書き換えられた画素が、ペン先の軌跡の位置に応じた画素に相当する。また、CPU11は、記憶部14に予め記憶されている縁取り画像の幅d2(d2>d1)を参照し、点Pt1を中心として縁取り画像の幅d2を直径とする円Cr11を算出し、この円Cr11と重なる、レイヤL3の画素値を「0」から「1」に書き換える。このとき、レイヤ3において画素値が「1」に書き換えられた画素のうち、レイヤ2において画素値「1」の画素以外の画素は、軌跡の外縁に接する画素、つまり軌跡の縁取り部分に相当する画素である。
以上の処理を「点周辺画素の書き換え」と呼ぶ。
次に、利用者が点Pt1から、画素V5内の点Pt2に対応する座標取得部17上の点へ向けてスタイラスペン2のペン先を移動させたとする。すると、CPU11は、次のサンプリング位置である点Pt2について、点Pt1と同様に点周辺画素の書き換えを行う。すなわち、点Pt2を中心として線幅d1を直径とする円Cr20を算出し、この円Cr20と重なる、レイヤL2の画素値を「0」から「1」に書き換えるとともに、点Pt2を中心として縁取り画像の幅d2を直径とする円Cr21を算出し、この円Cr21と重なる、レイヤL3の画素値を「0」から「1」に書き換える。その後、円Cr10と円Cr20を結んだ領域と重なる、レイヤL2の画素値を「0」から「1」に書き換え、円Cr11と円Cr21を結んだ領域と重なる、レイヤL3の画素値を「0」から「1」に書き換える。
以上の処理を「軌跡周辺画素の書き換え」と呼ぶ。
このような処理を経ると、図8(c)に示すように、各画素のレイヤL2が書き換えられ、図8(d)に示すように、各画素のレイヤL3が書き換えられる。具体的には、画素R1〜R4などはレイヤL3が「1」でレイヤL2が「0」の画素となり、画素S2〜S4や画素T2〜T4などは、レイヤL3もレイヤL2も「1」の画素となる。なお、図8(c)および図8(d)において、画素値が「0」である画素については「0」の表記を省略し、画素値が「1」である画素についてのみ「1」の表記をしている。
(A−2:動作)
次に、表示端末1の動作を説明する。
以下の説明においては、表示端末1の表示体152の上に設けられた座標取得部17に対してスタイラスペン2のペン先が最初に置かれた点を始点とし、このペン先が座標取得部17の表面上に沿って移動した後で座標取得部17の表面から離れた点を終点とする。そして、上述のペン先を始点から終点まで移動する一連の動作をストロークと呼ぶ。
なお、初期状態において、共通電極CEには電圧がかけられていないため、その電荷は0Vとなっている。したがって、画素電極PEに15Vの電荷をかけると、共通電極CEを負、画素電極PEを正とする電界が生じ、その結果、プラス(+)に帯電している黒色顔料粒子BGは、共通電極CEがある表面側に近付くようにカプセル壁CW内を移動する。すなわち、初期状態においては、表示体152は白(つまり背景の色)から黒(つまり画の色)にのみ書き換えることができる状態になっている。
(A−2−1:VRAM書き換えの動作)
図9は、表示端末1が、利用者の操作に応じた線画に縁取りをつけて表示体152に表示する動作の流れを説明するフロー図である。まず、CPU11は、座標取得部17に対し、スタイラスペン2が指し示す座標を要求する(ステップSA001)。そして、CPU11は、座標取得部17から座標を取得すると、RAM13に、現在ペン先がある位置の座標(以下、現座標という)として記憶しておいたものを、過去にペン先があった位置の座標を示す前座標として記憶し(ステップSA002)、新たな現座標として、座標取得部17から取得した座標(以下、取得座標という)を記憶する(ステップSA003)。次に、CPU11は、現座標が表示体152の表示領域内にあるか否かを判断する(ステップSA004)。
現座標が表示体152の表示領域内にあると判断した場合(ステップSA004;YES)、CPU11は、現座標が示す点の周辺画素について、点周辺画素の書き換えを行う(ステップSA005)。そして、CPU11は、前座標が表示体152の表示領域内にあるか否かを判断し(ステップSA006)、ないと判断した場合には(ステップSA006;NO)、後述する黒上書処理を行い(ステップSA008)、ステップSA009に進む。一方、前座標が表示体152の表示領域内にあると判断した場合には(ステップSA006;YES)、CPU11は、前座標から現座標までを結ぶ軌跡の周辺画素について、軌跡周辺画素の書き換えを行い(ステップSA007)、黒上書処理を行った後(ステップSA008)、ステップSA009に進む。
ステップSA004において、現座標が表示体152の表示領域内にないと判断した場合(ステップSA004;NO)、CPU11は、前座標が表示体152の表示領域内にあるか否かを判断する(ステップSA010)。前座標が表示体152の表示領域内にないと判断した場合には(ステップSA010;NO)、CPU11は、直接ステップSA009に進む。一方、前座標が表示体152の表示領域内にあると判断した場合には(ステップSA010;YES)、共通電極CEの電荷を切り替える(ステップSA011)。具体的には、15Vの電圧を加える。これにより、表示体152は黒から白へのみ書き換えられる状態となる。その後、CPU11は、後述する白上書処理を行ってから(ステップSA012)、共通電極CEの電荷を元に戻して(ステップSA013)、ステップSA009に進む。
CPU11は、ステップSA009において、操作部16から出力される操作信号を受け取り、操作終了の指示がされているか否かを判断する(ステップSA009)。ここで、操作終了の指示がされていると判断した場合には(ステップSA009;YES)、CPU11は、操作を終了する。一方、操作終了の指示がされていないと判断した場合には、CPU11は、ステップSA001に戻って、座標取得部17に対し、座標要求を行う。
したがって、現座標が表示領域内にあり(ステップSA004;YES)、前座標が表示領域内にない(ステップSA006;NO)という場合は、現座標が示す点は始点であり、ストロークの開始がCPU11により認識される。また、現座標が表示領域内になく(ステップSA004;NO)、前座標が表示領域内にある(ステップSA010;YES)という場合は、前座標が示す点は終点であり、ストロークの終了がCPU11により認識される。そして、黒上書処理(ステップSA008)は、現座標が表示領域内にある場合に限り、座標が取得されるたびに行われるので、即時に黒い線画像の描画が行われる。一方、白上書処理(ステップSA012)は、即時に行われるものではないが、ストロークが終了する度に直ちに行われるので、利用者がスタイラスペン2のペン先を表示端末1から離すと、すぐに黒い線画像の周囲を白く縁取った画像が描画される。
(A−2−2:黒上書処理の動作)
図10は、黒上書処理の動作を説明するフロー図である。
まず、画像合成部154は、VRAM153に画素値が記憶されている各画素のうち注目する画素(以下、注目画素という)を、初期化すなわち、図6における表示体152の最も左上の画素に設定する(ステップSA101)。この注目画素の位置は、表示領域を右方向に1画素ずつ移動させられ、その行の右端の画素まで移動させられると、その行の一行分下にある行の左端に移動させられる。これにより、図6における表示体152の最も左上の画素から最も右下の画素までが全て走査される。画像合成部154は、注目画素のレイヤL2の画素値が「1」であるか否かを判断する(ステップSA102)。レイヤL2の画素値が「1」でないと判断した場合(ステップSA102;NO)、画像合成部154は、ステップSA106に処理を進める。一方、注目画素のレイヤL2の画素値が「1」であると判断した場合(ステップSA102;YES)、画像合成部154は、注目画素のレイヤL2の画素値に「0」を記憶するとともに、注目画素のレイヤL3の画素値に「0」を記憶する(ステップSA103)。そして、その後、画像合成部154は、注目画素のレイヤL1の画素値が「0」であるか否かを判断する(ステップSA104)。注目画素のレイヤL1の画素値が「0」でないと判断した場合(ステップSA104;NO)、画像合成部154は、ステップSA106に処理を進める。一方、注目画素のレイヤL1の画素値が「0」であると判断した場合(ステップSA104;YES)、画像合成部154は、注目画素のレイヤL1の画素値に「1」を記憶する。その結果、CPU11は、駆動部151に注目画素を駆動させるので(ステップSA105)、注目画素は白から黒へ書き換わる。その後、画像合成部154は、注目画素が最後の画素、すなわち、図6における表示体152の最も右下の画素であるか否かを判断する(ステップSA106)。注目画素が最後の画素である場合には、画像合成部154は、黒上書処理を終了して、この黒上書処理の呼び出し先に処理を戻す。一方、注目画素が最後の画素でない場合には、画像合成部154は、次の画素へ注目画素を移動させてから(ステップSA107)、上述したステップSA102〜ステップSA106の処理を繰り返す。
以上の黒上書処理により、画像合成部154は、表示体152の表示領域において始点が指定されてから終点が指定されるまでの期間にわたっては、ペン先の軌跡の位置に対応する画素のうち、背景色である白画素の色を、その白色とは異なる色である黒色に書き換える第1の書き換え手段として機能することになる。
(A−2−3:白上書処理の動作)
図11は、白上書処理の動作を説明するフロー図である。
この白上書処理は、上述の黒上書処理とほぼ同じであり、図11のステップSA201、SA206、SA207はそれぞれ図10のステップSA101、SA106、SA107と共通している。異なっている点は、ステップSA102〜ステップSA105に替えて、ステップSA202〜ステップSA205を行う点である。以下、白上書処理について、上述の黒上書処理と異なる点を主に説明する。
画像合成部154は、注目画素のレイヤL3の画素が「1」であるか否かを判断する(ステップSA202)。注目画素のレイヤL3の画素が「1」でないと判断した場合(ステップSA202;NO)、画像合成部154は、ステップSA206に処理を進める。一方、注目画素のレイヤL3の画素が「1」であると判断した場合(ステップSA202;YES)、画像合成部154は、注目画素のレイヤL3の画素に「0」を記憶し(ステップSA203)、その後、注目画素のレイヤL1の画素が「1」であるか否かを判断する(ステップSA204)。注目画素のレイヤL1の画素が「1」でないと判断した場合(ステップSA204;NO)、画像合成部154は、ステップSA206に処理を進める。一方、注目画素のレイヤL1の画素が「1」であると判断した場合(ステップSA204;YES)、画像合成部154は、注目画素のレイヤL1の画素に「0」を記憶する。その結果、CPU11は、駆動部151に注目画素を駆動させるので(ステップSA205)、注目画素は黒から白へ書き換わる。
(A−2−4:動作例)
以下、図12および図13を用いて、上述した動作の一例を説明する。図12は、前掲の図8と同様、表示体152の表示領域の一部を現す図である。図12に示すように、点Pt3と点Pt4は、ともに3列目と4列目の境界線上にある。そして、画素U1,U2,U3,U4,U5,U6には、初期状態において、この順に黒、白、黒、白、黒、白が表示されている。図13(b)は、初期状態におけるこのU行の6つの画素を示した図であり、図13(a)は、この6つの画素の初期状態におけるVRAM153の状態を示した図である。初期状態において、これらの画素に対応するレイヤL2、L3の画素値はすべて「0」になっており、レイヤL1の画素値は、画素の表示状態に一致するように、「1」、「0」、「1」、「0」、「1」、「0」が記憶されている。ここで、現座標には点Pt3の座標がすでに記憶されている。ステップSA001において、座標取得部17から点Pt4の座標が取得されると、CPU11は、現座標である点Pt3の座標を前座標に記憶し(ステップSA002)、現座標に取得座標である点Pt4の座標を記憶する(ステップSA003)。現座標となった点Pt4は表示領域内にあるので(ステップSA004;YES)、点Pt4の周辺画素について、点周辺画素の書き換えがなされる(ステップSA005)。そして、前座標となった点Pt3も表示領域内にあるので(ステップSA006;YES)、点Pt3から点Pt4までを結ぶ軌跡の周辺画素について、軌跡周辺画素の書き換えがなされる(ステップSA007)。図12に示すように、画素U3と画素U4はこの軌跡を中心とする線幅d1の範囲内にあるため、ステップSA007の処理によって、画素U3と画素U4のそれぞれに対応するレイヤL2およびレイヤL3の画素値がともに「1」に書き換わる。また、画素U2と画素U5はこの軌跡を中心とする縁取り画像の幅d2の範囲内にあるため、ステップSA007の処理によって、画素U2と画素U5のそれぞれに対応するレイヤL3の画素値のみが「1」に書き換わる。この結果、U行におけるVRAM153は、図13(c)のように書き換えられる。この時点では、まだ黒上書処理が行われていないため、表示状態は図13(d)に示すように、変化していない。
次に、ステップSA008によって黒上書処理が行われると、図10におけるステップSA102でレイヤL2の画素値が「1」となる画素は、画素U3と画素U4であるから、これら2つの画素に対応するレイヤL2およびレイヤL3の画素値に「0」が記憶されるとともに(ステップSA103)、レイヤL1の画素値が「0」である画素に対しては(ステップSA104;YES)、白から黒への書き換えが行われ、その画素のレイヤL1の画素値には「1」が記憶される(ステップSA105)。ここで、図10におけるステップSA104で、レイヤL1の画素値を判断しているのは、レイヤL1の画素値が「1」である場合には、その画素はすでに黒色であるから、さらに黒で上書きする必要がないからである。この場合には、画素U3のレイヤL1の画素値は初期状態から「1」であるため、画素は駆動されない。一方、画素U4のレイヤL1の画素値は「0」であるため、画素が駆動される。以上の処理の結果、U行におけるVRAM153は、図13(e)のように書き換えられ、その表示状態は図13(f)のようになる。
次に、利用者がスタイラスペン2のペン先をいずれかの位置で座標取得部17から離すと、ステップSA001の座標要求において、CPU11は、座標取得部17からスタイラスペン2のペン先が表示体152の表示領域外にあることを示す座標(−1,−1)を受け取る。そのため、現座標は表示領域内にないと判断され(ステップSA004)、前座標には、直前に表示体152の表示領域内にあった座標が記憶されているから、CPU11は、ステップSA011〜ステップSA013の処理を行う。すなわち、共通電極CEに15Vの電圧をかけて、表示端末1を黒から白へ書き換える状態にさせ(ステップSA011)、白上書処理を行って(ステップSA012)、再び共通電極CEを復帰させる(ステップSA013)。
VRAM153が、図13(e)に示す状態で、白上書処理が行われると、レイヤL3の画素値が「1」であるのは(ステップSA202;YES)、画素U2と画素U5のみであるから、これら2つの画素について、レイヤL3の画素値に「0」が記憶された後(ステップSA203)、レイヤL1の画素値が「1」であるか否かが判断される(ステップSA204)。この理由は、レイヤL1の画素値が「1」でない画素、すなわち「0」である画素は、すでに白色であるから、さらに白で上書きする必要がないからである。レイヤL1の画素値が「1」であると判断されると(ステップSA204;YES)、画像合成部154は、レイヤL1の画素値に「0」を記憶させるので、CPU11は、駆動部151を介して注目画素を駆動させる(ステップSA205)。この場合には、画素U2のレイヤL1の画素値は初期状態から「0」であるため、画素は駆動されない。一方、画素U5のレイヤL1の画素値は「1」であるため、画素が駆動される。その結果、U行におけるVRAM153は、図13(g)のように書き換えられ、その表示状態は図13(h)のようになる。
なお、白上書処理に先行して黒上書処理が行われているため、白上書処理を行う段階においては、全てのレイヤL2の画素値は「0」になっている。したがって、図11に示したように、白上書処理では、レイヤL2の画素値は参照されない。
以上の白上書処理により、画像合成部154は、表示体152の表示領域において終点が指定された後に、ペン先の軌跡の位置に対応する画素群のうち、当該画素群の外縁に接しており、当該軌跡が検出されたときに画の色(黒)であった画素の色を、背景色である白色に書き換える第2の書き換え手段として機能することになる。
以上説明した実施形態によれば、表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられるという制約があっても、1ストローク毎に縁取りが行われるために、手書き入力の軌跡を判別できるように表示される。
図17は、すでに画が描かれている、表示体152の表示領域に対して、手書き入力を行う場合を説明するための図である。図17(a)のように、表示体152の表示領域には、白色の背景に対して、画として図形G1、G2予め描かれている。この図形G1、G2の内部は黒で描かれるが、便宜上、図では斜線で表現する。ここで、利用者がスタイラスペン2によって表示体152の前面側に配置された座標取得部17の表面上に曲線G3を描くと、図17(b)に示すように、表示体152には曲線G3が黒色で描かれる。次に、利用者がスタイラスペン2のペン先を座標取得部17から離すと、図17(c)に示すように、図形G1、G2の内部であって、曲線G3の周囲に接する部分である領域G4は白色で描かれる。
(B:第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態を説明する。本発明の第二実施形態は、多くの部分が第一実施形態と共通しているので、以下、第二実施形態のうち第一実施形態と異なる部分について説明する。
(B−1:構成)
第二実施形態では、CPU11は、VRAM153のレイヤLのうち、レイヤL1とレイヤL2のみを用い、レイヤL3を用いない。また、CPU11は、記憶部14に予め記憶された縁取り画像の幅d2は参照せず、手書き入力があった際には、線幅d1のみを参照する。例えば、第二実施形態において、図8(a)に示すような手書き入力がされた場合、CPU11は、図8(b)に示す円Cr10と円Cr20を算出し、「点周辺画素の書き換え」としてこれらの円と重なるレイヤL2の画素値を「0」から「1」に書き換える。そして、CPU11は、「軌跡周辺画素の書き換え」として、円Cr10と円Cr20を結んだ領域と重なる、レイヤL2の画素値を「0」から「1」に書き換える。その結果、レイヤL2の画素値は図8(c)に示すように書き換えられる。
(B−2:動作)
第二実施形態では、VRAM書き換えの動作については、上述した「点周辺画素の書き換え」および「軌跡周辺画素の書き換え」の処理内容が異なるが、動作の流れは共通している。したがって、VRAM書き換えの動作については、図9に示すフロー図を用いて説明する。一方、第二実施形態では、黒上書処理および白上書処理の動作が異なっている。以下、第二実施形態における黒上書処理および白上書処理の動作について説明する。
図14は、第二実施形態における黒上書処理の動作を説明するフロー図である。第二実施形態における黒上書処理は、第一実施形態における黒上書処理とほぼ同じであり、図14のステップSB101、SB106、SB107はそれぞれ図10のステップSA101、SA106、SA107と共通している。異なっている点は、ステップSA102〜ステップSA105に替えて、ステップSB102〜ステップSB105を行う点である。以下、第二実施形態における黒上書処理について、第一実施形態における黒上書処理と異なる点を主に説明する。
画像合成部154は、注目画素のレイヤL2の画素が「1」であるか否かを判断する(ステップSB102)。注目画素のレイヤL2の画素が「1」でないと判断した場合(ステップSB102;NO)、画像合成部154は、ステップSB106に処理を進める。一方、注目画素のレイヤL2の画素が「1」であると判断した場合(ステップSB102;YES)、画像合成部154は、注目画素のレイヤL1の画素が「0」であるか否かを判断する(ステップSB103)。注目画素のレイヤL1の画素が「0」でないと判断した場合(ステップSB103;NO)、画像合成部154は、ステップSB106に処理を進める。一方、注目画素のレイヤL1の画素が「0」であると判断した場合(ステップSB103;YES)、画像合成部154は、注目画素のレイヤL2の画素に「0」を記憶し(ステップSB104)、その後、注目画素のレイヤL1の画素に「1」を記憶する。その結果、CPU11は、駆動部151に注目画素を駆動させるので(ステップSB105)、注目画素は白から黒へ書き換わる。
以上の黒上書処理により、画像合成部154は、表示体152の表示領域において始点が指定されてから終点が指定されるまでの期間にわたっては、ペン先の軌跡の位置に対応する画素群のうち、背景色である白画素の色を、その白色とは異なる色である黒色に書き換える第1の書き換え手段として機能することになる。
図15は、第二実施形態における白上書処理の動作を説明するフロー図である。第二実施形態における白上書処理は、第一実施形態における白上書処理とほぼ同じであり、図15のステップSB201、SB206、SB207はそれぞれ図11のステップSA201、SA206、SA207と共通している。異なっている点は、ステップSA202〜ステップSA205に替えて、ステップSB202〜ステップSB205を行う点である。以下、第二実施形態における白上書処理について、第一実施形態における白上書処理と異なる点を主に説明する。
画像合成部154は、注目画素のレイヤL2の画素が「1」であるか否かを判断する(ステップSB202)。注目画素のレイヤL2の画素が「1」でないと判断した場合(ステップSB202;NO)、画像合成部154は、ステップSB206に処理を進める。一方、注目画素のレイヤL2の画素が「1」であると判断した場合(ステップSB202;YES)、画像合成部154は、注目画素のレイヤL2の画素に「0」を記憶し(ステップSB203)、その後、注目画素のレイヤL1の画素に「0」を記憶する。その結果、CPU11は、駆動部151に注目画素を駆動させるので(ステップSB205)、注目画素は黒から白へ書き換わる。
以上の白上書処理により、画像合成部154は、表示体152の表示領域において終点が指定された後に、ペン先の軌跡の位置に対応する画素群のうち、当該軌跡が検出されたときに画の色(黒)であった画素の色を、背景色である白色に書き換える第2の書き換え手段として機能することになる。
以下、図16と、前掲した図9および図12を用いて、上述した動作の一例を説明する。
図16(b)は、初期状態におけるこのU行のうち、画素U2から画素U5までの4つの画素について表示状態を示した図であり、図16(a)は、この4つの画素の初期状態におけるVRAM153の状態を示した図である。初期状態において、これらの画素に対応するレイヤL2の画素値はすべて「0」になっており、レイヤL1の画素値は、画素の表示状態に一致するように、「0」、「1」、「0」、「1」が記憶されている。ここで、現座標には図12に示す点Pt3の座標がすでに記憶されている。図9のステップSA001において、座標取得部17から点Pt4の座標が取得されると、CPU11は、現座標である点Pt3の座標を前座標に記憶し(ステップSA002)、現座標に取得座標である点Pt4の座標を記憶する(ステップSA003)。現座標となった点Pt4は表示領域内にあるので(ステップSA004;YES)、点Pt4の周辺画素について、点周辺画素の書き換えがなされる(ステップSA005)。そして、前座標となった点Pt3も表示領域内にあるので(ステップSA006;YES)、点Pt3から点Pt4までを結ぶ軌跡の周辺画素について、軌跡周辺画素の書き換えがなされる(ステップSA007)。図12に示すように、画素U3と画素U4はこの軌跡を中心とする線幅d1の範囲内にあるため、ステップSA007の処理によって、画素U3と画素U4のそれぞれに対応するレイヤL2の画素値がともに「1」に書き換わる。この結果、U行におけるVRAM153は、図16(c)のように書き換えられる。この時点では、まだ黒上書処理が行われていないため、表示状態は図16(d)に示すように、変化していない。
次に、ステップSA008によって黒上書処理が行われると、図14におけるステップSB102でレイヤL2の画素値が「1」であり、かつ、ステップSB103でレイヤL1の画素値が「0」である画素は、画素U4のみであるから、CPU11は、画素U4のレイヤL2の画素値に「0」を記憶するとともに(ステップSB104)、画素U4のレイヤL1の画素値に「1」を記憶するので、駆動部151により画素U4は白から黒へ書き換わる(ステップSB105)。以上の処理の結果、U行におけるVRAM153は、図16(e)のように書き換えられ、その表示状態は図16(f)のようになる。
次に、利用者がスタイラスペン2のペン先をいずれかの位置で座標取得部17から離すと、ステップSA001の座標要求において、CPU11は、座標取得部17からスタイラスペン2のペン先が表示体152の表示領域外にあることを示す座標(−1,−1)を受け取る。そのため、現座標は表示領域内にないと判断され(ステップSA004)、前座標には、直前に表示体152の表示領域内にあった座標が記憶されているから、CPU11は、ステップSA011〜ステップSA013の処理を行う。すなわち、共通電極CEに15Vの電圧をかけて、表示端末1を黒から白へ書き換える状態にさせ(ステップSA011)、白上書処理を行って(ステップSA012)、再び共通電極CEを復帰させる(ステップSA013)。
VRAM153が、図16(e)に示す状態で、白上書処理が行われると、レイヤL2の画素値が「1」であるのは(ステップSB202;YES)、画素U3のみであるから、画像合成部154は、画素U3のレイヤL2の画素値に「0」を記憶させるとともに(ステップSB203)、画素U3のレイヤL1の画素値に「0」を記憶させる。その結果、駆動部151により画素U3は黒から白へ書き換わる(ステップSB205)。以上の処理の結果、U行におけるVRAM153は、図16(g)のように書き換えられ、その表示状態は図16(h)のようになる。
以上説明した実施形態によれば、表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられるという制約があっても、1ストローク毎に元の画の色が反転するために、手書き入力の軌跡を判別できるように表示される。
前掲した図17(a)〜(b)と同様に手書き入力を行うと、第二実施形態においては、図17(d)に示すように、図形G1、G2の内部であり、かつ、曲線G3の内部である領域G5が白色で描かれる。
(C:変形例)
上述の実施形態を以下のように変形してもよい。
(変形例1)上述の実施形態においては、座標取得部17は、表示体152の表示領域の前面側に配置されていたが、座標取得部17の配置はこれに限られない。例えば、表示領域の背面側に配置されていてもよい。また、座標取得部17は、表示体152の上に設けられた透明なタッチパネルであったが、利用者が指し示す点の座標を取得することができれば、タッチパネル以外の装置で構成してもよい。例えば、座標取得部17を、表示体152を撮像するカメラとカメラから出力される画像データを解析するMPUなどで構成し、解析の結果、スタイラスペン2のペン先が指し示す点を、表示体152の表示領域における座標として出力すればよい。また、表示体152の表示領域に予め特殊な顔料によってパターン画像を印刷しておき、スタイラスペン2のペン先に備えたカメラによって、このパターン画像を読み取って座標を出力してもよい。この場合、例えば、この顔料は赤外線等の反射率に影響を及ぼすものであり、スタイラスペン2のペン先に備えた光源から赤外線を表示領域に放射することで、ペン先が指し示す点のパターン画像を読み取らせてもよい。なお、パターン画像は予め座標と対応付けられて記憶部14に記憶されており、ペン先のカメラが読み取ったパターン画像を基に、CPU11が、記憶部14を参照して座標を特定すればよい。
(変形例2)上述の実施形態においては、利用者が表示体152の表示領域上の位置を指定するためにスタイラスペン2を用いていたが、表示領域上の位置指定手段はこれに限られない。例えば、利用者は、操作部16を操作して、表示領域に表示されているカーソルなどの画像を移動させるようにしてもよい。この場合、操作部16が、表示領域上の位置を指定する位置指定手段として機能する。
(変形例3)上述の第1実施形態と第2実施形態とは相互に切り替え可能としてもよい。例えば、操作部16を用いて「縁取りモード」が選択された場合には、第1実施形態が行われ、「反転モード」が選択された場合には、第2実施形態が行われるようにしてもよい。これらのモードは、CPU11によってRAM13に記憶されるようにすればよい。
(変形例4)上述の第1実施形態においては、縁取り画像は、手書きされた線の外側、つまりペン先の軌跡の位置に対応する画素群の外側に描かれていたが、線の内側に描かれてもよい。この場合、黒上書処理と白上書処理を以下のようにすればよい。つまり、画像合成部154は、第1実施形態のようにペン先の軌跡の位置に対応する画素群の外縁に接している、画の画素の色を書き換えるのではなく、ペン先の軌跡の位置に対応する画素群に接する画素のうち、画と同じ色の画素の色を書き換えるのである。
図18は、この変形例4における黒上書処理の動作を説明するフロー図である。この動作は、第一実施形態の黒上書処理の動作とほとんど共通しているので、以下、異なる点を説明する。変形例4においては、画像合成部154は、注目画素のレイヤL2の画素値が「1」であるか否かを判断するステップSA102に替えて、注目画素のレイヤL3の画素値が「1」であるか否かを判断するステップSC102を行う。そして、このレイヤL3の画素値が「1」であると判断した場合には(ステップSC102;YES)、画像合成部154は、注目画素のレイヤL2の画素値に「0」を記憶するとともに注目画素のレイヤL3の画素値に「0」を記憶するステップSA103の処理を行わずに、直接ステップSA104の判断処理を行う。これにより、軌跡から幅d2の範囲にある画素のうち、白色の画素は全て黒色に上書される。
図19は、この変形例4における白上書処理の動作を説明するフロー図である。この動作は、第一実施形態の白上書処理の動作とほとんど共通しているので、以下、異なる点を説明する。変形例4においては、画像合成部154は、注目画素のレイヤL1の画素が「1」であるか否かを判断するステップSA204に替えて、注目画素のレイヤL2の画素が「0」であるか否かを判断するステップSC204を行う。これは、変形例4における白上書処理が行われる段階においてレイヤL3の画素値が「1」である場合には、必ず先に行われている黒上書処理によりレイヤL1の画素値も「1」になっており、レイヤL1の画素を判断する必要がないからである。そして、注目画素のレイヤL2の画素値が「0」である場合には(ステップSC204;YES)、ステップSA205に処理を進める一方、レイヤL2の画素値が「0」でない場合には(ステップSC204;NO)、当該画素値に「0」を記憶するステップSC205を行う。これにより、軌跡から幅d2の範囲にあり、かつ、軌跡から幅d1の範囲内にない画素は全て、白色に上書される。その結果、元の表示内容で黒色に描かれていた部分に手書き入力の線が描かれると、その部分における手書き入力の線の内側に沿って白色の縁取りが描かれる。
このように、画像合成部154は、ペン先の軌跡の位置に対応する画素群に接する画素のうち、画の色である黒色の画素の色を、背景色である白色に書き換える第2の書き換え手段として機能する。
(変形例5)上述の実施形態においては、画を示す色として黒が、背景や縁取りを示す色として白が用いられていたが、画を示す色として白を、背景等を示す色として黒を用いてもよい。この場合、初期状態において共通電極CEに印加する電圧を15Vとし、ストロークが終了する度に、共通電極CEに印加する電圧を0Vとして、縁取りや反転として、画素を白から黒へ上書きすればよい。
また、実施形態では、画像合成部154によって実現される第1書き換え手段が第1の色を第2の色に、画像合成部154によって実現される第2書き換え手段が第2の色を第1の色にそれぞれ書き換えるように予め決まっていたが、第1書き換え手段及び第2書き換え手段がどの色の画素をどの色に書き換えるかを利用者によって設定可能としてもよい。この場合、CPU11は、操作部16から利用者の操作に応じた操作信号を受け取り、これに基づいてRAM13に第1の色および第2の色を記憶すればよい。そして、CPU11は、このRAM13の記憶内容に応じて、共通電極CEに印加する電圧を切り替えるようにすればよい。例えば、実施形態とは逆に、第1の色が黒色で第2の色が白色の場合、図17(a)のような軌跡を描いたとき、始点から終点に至までの期間にわたっては、背景と重なる軌跡部分は描かれずに、図形画像と重なる軌跡部分だけが描かれる。そして、終点が指定された後に背景と重なる軌跡部分は描かれることになる。
また、利用者が設定するのではなく、CPU11がストロークの開始を認識する度に自動的に設定するようにしてもよい。この場合、CPU11は、現座標が表示領域内にあり(図9に示すステップSA004;YES)、前座標が表示領域内にない(ステップSA006;NO)ことを判断したときに、現座標を含む画素に対応するレイヤL1の画素値を参照する。そして、CPU11は、このレイヤL1の画素値が「0」である場合には、第1の色として「0」に対応する白を、第2の色として第1の色と異なる色である黒を記憶し、「1」である場合には、第1の色として「1」に対応する黒を、第2の色として白を記憶するようにすればよい。このようにすると、始点に白が描かれていた場合には、自動的に黒色の線が描画され、始点に黒が描かれていた場合には、自動的に白色の線が描画される。つまり、ストロークの開始時には必ずその軌跡が描かれることになる。この場合、画像合成154によって実現される第1の書き換え手段及び第2の書き換え手段は、表示領域において指定された始点の位置に対応する画素の色を第1の色とし、第1の色とは異なる色を第2の色として、画素の色を書き換える。
(変形例6)上述の第一実施形態において、記憶部14に記憶した線幅等の数値であるd1およびd2は、d2>d1の関係にあったが、d2=d1の関係であってもよい。この場合、図10に示す「L3の画素値に「0」を記憶する」という処理を、ステップSA103では行わず、ステップSA105で行うようにすれば、表示端末1に第二実施形態と同一の動作を行わせることができる。また、d1およびd2は、d2<d1の関係であってもよい。この場合も同様に「L3の画素値に「0」を記憶する」という処理を、ステップSA103では行わず、ステップSA105で行うようにすれば、手書き入力の際に背景色である白色が描かれていた部分には、ペン先の軌跡に沿ってd1の幅で黒色の線が描かれ、画の色である黒色が描かれていた部分には、ペン先の軌跡に沿ってd1よりも細いd2の幅で白色の線が描かれることとなる。
すなわち、画像合成部154が黒上書処理を行う場合、上述した軌跡の位置から第1の距離(d1)の範囲内にある第1の色(白)の画素の色を、第1の色とは異なる第2の色(黒)に書き換える第1の書き換え手段となる。これにより、例えば図20(a)に示すように、軌跡の位置から距離d1の範囲内にある白色画素は、図20(b)に示す如く、黒色に書き換えられる。
一方、画像合成部154が白上書処理を行う場合、上述した軌跡の位置から、第1の距離と同じ又は異なる第2の距離(d2)の範囲内にあり、軌跡が検出されたときに第2の色(黒)であった画素の色を、軌跡が延びる方向に沿って第1の色(白)に書き換える第2の書き換え手段となる。これにより、例えば図20(c)に示す軌跡の位置から距離d2の範囲内にある黒色画素が全て白色に書き換えられた場合には、図20(d)に示す如く、第二実施形態と同じように、黒色の画素が全て白色に反転させられる。このときに白色に反転させられた画素は、軌跡が延びる方向に沿った画素と言える。また、軌跡の位置から距離d2の範囲内にある黒色画素のうちの一部が、軌跡が延びる方向に沿って、白色に書き換えられた場合には、図20(e)に示す如く、第1実施形態と同様に、縁取り部分に相当する黒色の画素が白色に反転させられる。
なお、画像合成部154が第1書き換え手段及び第2書き換え手段を実現するのではなく、CPU11が実現してもよい。
(変形例7)本発明を上述したCPU11が実行するプログラムとして実現してもよい。また、これらプログラムは、磁気テープ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光記録媒体、光磁気記録媒体、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、フラッシュメモリなどの記録媒体に記録した状態で提供し得る。
表示端末の外観の一例を示す外観図である。 表示端末の機能構成の一例を示すブロック図である。 表示端末の表示体の構造を模式的に示した図である。 電気泳動素子の構造および状態を模式的に示す断面図である。 表示端末の表示体が、ある画素を白から黒へ書き換えると同時に他の画素を黒から白へ書き換えることができない理由について説明するための模式図である。 VRAMの構成を概念的に説明するための図である。 利用者がスタイラスペンを使って表示端末の表示体上に図形を描く様子の一例を示す図である。 CPUが座標取得部から取得した座標に基づいて、VRAMの記憶内容を更新する様子を示す図である。 表示端末が、利用者の操作に応じた線画に縁取りをつけて表示体に表示する動作の流れを説明するフロー図である。 第一実施形態における黒上書処理の動作を説明するフロー図である。 第一実施形態における白上書処理の動作を説明するフロー図である。 表示体の表示領域の一部を現す図である。 第一実施形態におけるVRAMの状態と対応する画素の表示状態を示した図である。 第二実施形態における黒上書処理の動作を説明するフロー図である。 第二実施形態における白上書処理の動作を説明するフロー図である。 第二実施形態におけるVRAMの状態と対応する画素の表示状態を示した図である。 すでに画が描かれている、表示体の表示領域に対して、手書き入力を行う場合を説明するための図である。 変形例4における黒上書処理の動作を説明するフロー図である。 変形例4における白上書処理の動作を説明するフロー図である。 変形例6における黒上書処理および白上書処理を経た表示端末の表示状態を示した図である。
符号の説明
1…表示端末、11…CPU、12…ROM、13…RAM、14…記憶部、15…表示部、151…駆動部、152…表示体、1521…第1基板、1522…第2基板、1523…バインダ、153…VRAM、154…画像合成部、16…操作部、17…座標取得部、19…バス、2…スタイラスペン、BG…黒色顔料粒子、CE…共通電極、Cr10,Cr11,Cr20,Cr21…円、CW…カプセル壁、DM…分散媒、G1,G2…図形、G3…曲線、G4…領域、L,L1,L2,L3…レイヤ、P,P1,P2,P3,P4…電気泳動素子、PE,PE1,PE2,PE3,PE4…画素電極、Pt1,Pt2,Pt3,Pt4…点、WG…白色顔料粒子。

Claims (6)

  1. 複数の画素からなる表示領域を有し、当該表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられる表示手段と、
    前記表示領域において指定手段により指定された始点から終点に至るまでの軌跡の位置を検出する検出手段と、
    前記表示領域において始点が指定されてから終点が指定されるまでの期間にわたっては、前記検出手段によって検出された軌跡の位置から第1の距離の範囲内にある第1の色の画素群の色を、当該第1の色とは異なる第2の色に書き換える第1の書き換え手段と、
    前記指定手段により終点が指定された後に、前記検出手段によって検出された軌跡の位置から、前記第1の距離と同じ又は異なる第2の距離の範囲内にあり、当該軌跡が検出されたときに前記第2の色であった画素群のうち少なくとも一部の画素の色を、前記軌跡が延びる方向に沿って前記第1の色に書き換える第2の書き換え手段と
    を備えることを特徴とする表示装置。
  2. 複数の画素からなる表示領域を有し、当該表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられる表示手段と、
    前記表示領域において指定された始点から終点に至るまでの軌跡の位置を検出する検出手段と、
    前記表示領域において始点が指定されてから終点が指定されるまでの期間にわたっては、前記検出手段によって検出された軌跡の位置に対応する画素のうち、第1の色の画素の色を、当該第1の色とは異なる第2の色に書き換える第1の書き換え手段と、
    前記表示領域において終点が指定された後に、前記検出手段によって検出された軌跡の位置に対応する画素群のうち、当該画素群の外縁に接しており、当該軌跡が検出されたときに前記第2の色であった画素の色を前記第1の色に書き換えるか、または、前記検出手段によって検出された軌跡の位置に対応する画素群に接する画素のうち、前記第2の色の画素の色を前記第1の色に書き換える第2の書き換え手段と
    を備えることを特徴とする表示装置。
  3. 複数の画素からなる表示領域を有し、当該表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられる表示手段と、
    前記表示領域において指定された始点から終点に至るまでの軌跡の位置を検出する検出手段と、
    前記表示領域において始点が指定されてから終点が指定されるまでの期間にわたっては、前記検出手段によって検出された軌跡の位置に対応する画素群のうち、第1の色の画素の色を、当該第1の色とは異なる第2の色に書き換える第1の書き換え手段と、
    前記表示領域において終点が指定された後に、前記検出手段によって検出された軌跡の位置に対応する画素群のうち、当該軌跡が検出されたときに前記第2の色であった画素の色を前記第1の色に書き換える第2の書き換え手段と
    を備えることを特徴とする表示装置。
  4. 前記表示領域には、背景に対して当該背景の色とは異なる色で画が描かれており、
    前記第1の書き換え手段及び第2の書き換え手段は、前記背景の色を前記第1の色とし、前記画の色を前記第2の色として、画素の色を書き換える
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の表示装置。
  5. 前記第1の書き換え手段及び第2の書き換え手段は、前記表示領域において指定された始点の位置に対応する画素の色を前記第1の色とし、当該第1の色とは異なる色を前記第2の色として、画素の色を書き換える
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の表示装置。
  6. 複数の画素からなる表示領域を有し、当該表示領域に対する1回の画像書き込み工程において各画素の色が一方の色から他方の色にのみ書き換えられる表示手段を備えるコンピュータを、
    前記表示領域において指定手段により指定された始点から終点に至るまでの軌跡の位置を検出する検出手段と、
    前記表示領域において始点が指定されてから終点が指定されるまでの期間にわたっては、前記検出手段によって検出された軌跡の位置から第1の距離の範囲内にある第1の色の画素群の色を、当該第1の色とは異なる第2の色に書き換える第1の書き換え手段と、
    前記指定手段により終点が指定された後に、前記検出手段によって検出された軌跡の位置から、前記第1の距離と同じ又は異なる第2の距離の範囲内にあり、当該軌跡が検出されたときに前記第2の色であった画素群のうち少なくとも一部の画素の色を、前記軌跡が延びる方向に沿って前記第1の色に書き換える第2の書き換え手段と
    して機能させるためのプログラム。
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