JP2009249544A - 洗浄剤組成物および液晶パネルの洗浄方法 - Google Patents

洗浄剤組成物および液晶パネルの洗浄方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶パネルを高い清浄度で洗浄することができ、かつ、環境への負荷を低減すること。
【解決手段】一般式(I)[式中、Rは炭素数12〜22の炭化水素基を表す。pおよびqはそれぞれ独立に0以上の整数を示し、かつ、エチレンオキシドの平均付加モル数(p+qの平均)は1〜4である。]で表されるポリオキシエチレンアミンを0.1〜3質量%含有することを特徴とする洗浄剤組成物、および当該洗浄剤組成物を用いることを特徴とする液晶パネルの洗浄方法。
[化1]
Figure 2009249544

【選択図】なし

Description

本発明は、液晶パネルの洗浄用として好適な洗浄剤組成物、および液晶パネルの洗浄方法に関する。
液晶パネルは、通常、電極および配向膜が形成された一対のガラス基板を、一部開口を残して接着剤により貼り合わせて液晶室を作り、当該液晶室に液晶を注入し、前記開口部を封止剤により封止した後、洗浄を行い、前記一対のガラス基板表面に偏向板をそれぞれ貼着して製造される。
かかる製造においては、一対のガラス基板同士の接着部の外側(液晶室側とは反対側)に、対向するガラス基板の微小ギャップ(2〜5μm程度)によって空隙部を生じることが避けられない。そして、液晶室に液晶を注入する際、液晶が、毛細管現象により前記空隙部に入り込んで付着してしまう。
前記空隙部に付着した液晶(以下「液晶汚れ」という。)をそのまま放置しておくと、当該液晶汚れの残渣が離型剤として作用することにより、その後の製造工程において、偏向板の剥がれ、ドライバー端子の接続不備、ドライバーアンダーフィル界面の不具合、基板の薄型化工法に用いる可剥離性塗膜の剥がれ等の種々のトラブル発生に繋がるおそれがある。
そのため、液晶パネルの製造における洗浄では、前記液晶汚れを、高い清浄度で洗浄・除去する必要がある。
前記液晶汚れは、一般に、分極化合物であり、分子間の相互作用が強く、高い疎水性を示すことから、水系溶媒への分散性又は溶解性がいずれも低いことが知られている。
この液晶汚れを洗浄・除去するため、従来、非イオン界面活性剤、キレート剤およびアルカリ物質を含有する洗浄剤が提案されている(特許文献1参照)。
また、特定のアルキレンオキサイド化合物を50質量%以上と、特定のアミン系化合物を含有する洗浄剤組成物が提案されている(特許文献2参照)。
特開平03−70800号公報 特開平04−57898号公報
しかしながら、従来の洗浄剤組成物においては、液晶パネルにおける前記空隙部に付着した液晶汚れに対する洗浄力は不充分であり、より高い洗浄性能が求められていた。
また、特許文献2に記載の洗浄剤組成物は、高濃度の有機化合物(アルキレンオキサイド化合物)を洗浄成分として必要とするため、環境負荷も非常に高いものであった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、液晶パネルを高い清浄度で洗浄することができ、かつ、環境への負荷が低減された洗浄剤組成物および液晶パネルの洗浄方法を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、上記課題を解決するために、以下の手段を提供する。
すなわち、本発明の洗浄剤組成物は、液晶パネルの洗浄に用いる洗浄剤組成物において、 下記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアミンを0.1〜3質量%含有することを特徴とする。
Figure 2009249544
[式中、Rは炭素数12〜22の炭化水素基を表す。pおよびqはそれぞれ独立に0以上の整数を示し、かつ、エチレンオキシドの平均付加モル数(p+qの平均)は1〜4である。]
また、本発明の液晶パネルの洗浄方法は、超音波処理による液晶パネルの洗浄方法において、前記本発明の洗浄剤組成物を用いることを特徴とする。
本発明の洗浄剤組成物および液晶パネルの洗浄方法によれば、液晶パネルを高い清浄度で洗浄することができ、かつ、環境への負荷も低減できる。
≪洗浄剤組成物≫
本発明の洗浄剤組成物は、液晶パネルの洗浄に用いるものであり、前記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアミンを0.1〜3質量%含有する。
前記一般式(I)中、Rは、炭素数12〜22の炭化水素基を表す。
Rにおいて、炭素数は12〜22であり、14〜20であることが好ましく、14〜18であることがより好ましい。炭素数が12以上であると、液晶汚れに対する洗浄力が高くなり、炭素数が22以下であると、水溶性が向上する。
Rにおいて、炭化水素基としては、直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和炭化水素基、直鎖状若しくは分岐鎖状の不飽和炭化水素基などが挙げられる。
直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和炭化水素基としては、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基、ドコシル基等のアルキル基が挙げられる。
直鎖状若しくは分岐鎖状の不飽和炭化水素基としては、アルケニル基等が挙げられる。
また、Rの炭化水素基は、芳香族炭化水素基であってもよい。芳香族炭化水素基としては、たとえばトリル基、フェニル基、ベンジル基等が挙げられる。
また、Rの炭化水素基は、置換基を有していてもよく、炭化水素基の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されていてもよい。置換基を有する炭化水素基は、たとえばヒドロキシアルキル基が好ましいものとして挙げられる。ヒドロキシアルキル基において、ヒドロキシ基の数は1〜3であることが好ましく、1であることがより好ましい。
前記一般式(I)中、pおよびqは、それぞれエチレンオキシド(EO)の付加モル数(オキシエチレン基の繰返し数)を表す。
pおよびqは、それぞれ独立に0以上の整数を示し、かつ、エチレンオキシド(EO)の平均付加モル数(p+qの平均)は1〜4である。p+qの平均が前記範囲であることにより、液晶汚れに対する洗浄力が高くなる。
前記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアミンは、アルキルアミンに、エチレンオキシドを付加することにより得られる。
ポリオキシエチレンアミンとして具体的には、たとえば、エソミンC/12(R:ヤシアルキル、p+qの平均2)、エソミンT/12(R:牛脂アルキル、p+qの平均2)、エソミンO/12(R:オレイルアルキル、p+qの平均2)、エソミンHT/12(R:硬化牛脂アルキル、p+qの平均2)、エソミンHT/14(R:硬化牛脂アルキル、p+qの平均4)(以上、商品名;いずれもライオン(株)製)等の市販品を用いることができる。
ポリオキシエチレンアミンは、1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
洗浄剤組成物におけるポリオキシエチレンアミンの含有割合は、0.1〜3質量%であり、0.5〜3質量%であることが好ましい。当該含有割合が0.1質量%以上であると、液晶汚れに対して良好な洗浄力が得られ、3質量%以下であると、水溶性が向上し、均一な水溶液が得られる。
本発明の洗浄剤組成物は、上記ポリオキシエチレンアミン以外に、任意成分として、洗浄性能を阻害しない範囲で、使用性や製品の安定化、機能付与のために、界面活性剤、防錆剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤等を配合することができる。
(界面活性剤)
界面活性剤としては、特に制限はなく、従来公知の界面活性剤の中から、目的に応じて適宜選択でき、たとえば下記1)〜4)を用いることができる。
1)アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アシルアミドアルキル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホカルボン酸塩、若しくはこれらのエステル等の水溶性塩、又は石鹸等のアニオン界面活性剤。
2)ポリオキシアルキルエーテル、ポリオキシアルキルフェニルエーテル等のアルコキシ化ノニオン界面活性剤;ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;グルコシドエステル、シュガーエステル、メチルグルコシドエステル、エチルグルコシドエステル、アルキルポリグルコシド等の糖系界面活性剤;アルキルジエタノールアミド、脂肪酸N−アルキルグルカミド等のアミド系界面活性剤;アルキルアミンオキシド、EO平均付加モル数4を超えるアルキルアミンアルキレンオキシド付加物等のノニオン界面活性剤。
3)アルキルカルボキシベタイン、アルキルスルホキシベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルアラニネート等のアミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体等の両性界面活性剤。
4)アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤。
上記界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、又は2種以上を併用してもよい。
(防錆剤)
防錆剤としては、クロム酸塩、亜硝酸塩、アミン(炭素数6〜30)の高級脂肪酸(炭素数8〜30)塩、ジカルボン酸(炭素数12〜24)のアルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)塩、ジカルボン酸(炭素数12〜24)のアルカノールアミド(たとえば、ドデセニルコハク酸ジエタノールアミド等)、ジカルボン酸(炭素数12〜24)のアルカノールアミドアルカリ金属塩(たとえば、ドデセニルコハク酸ジエタノールアミドナトリウム塩等)などが挙げられる。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、フェノール化合物(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール等)、含硫化合物(ジラウリルチオジプロピオネート等)、アミン化合物(オクチル化ジフェニルアミン等)、リン化合物(トリフェニルホスファイト等)等が挙げられる。
(金属イオン封鎖剤)
金属イオン封鎖剤としては、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
(その他成分)
本発明の洗浄剤組成物の水溶液を調製した際、その水溶液の安定性を保つために、低分子アルコール類(エチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等)、短鎖(炭素数1〜4)アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムその他の水溶性塩類が配合可能である。
本発明の洗浄剤組成物の形態(外観)としては、特に制限はなく、固体状(例えば粉状、固形等)であってもよく、液体状であってもよく、ゲル状等であってもよい。なかでも、液体状であることが好ましく、水を溶媒とする水溶液が最も好ましい。
また、本発明の洗浄剤組成物は、その調製方法は特に制限されるものではなく、通常の洗浄剤組成物と同様、常法に準じて調製することができる。例えば、液体洗浄剤組成物の場合、水を溶剤として、上記必須成分であるポリオキシエチレンアミンと、必要に応じて上記任意成分を混合することによって調製できる。
以上説明した、本発明の洗浄剤組成物は、液晶パネルを高い清浄度で洗浄することができ、かつ、環境への負荷も低減できる。その理由は明らかではないが、以下のように推測される。
上記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアミンは、液晶パネルにおける液晶汚れに対する親和性が高く、当該液晶汚れに吸着しやすい。そのため、少量(低濃度)であっても、液晶汚れに対して優れた洗浄効果が発揮されると考えられる。したがって、上記本発明の効果が得られると推測される。
≪液晶パネルの洗浄方法≫
本発明の液晶パネルの洗浄方法は、超音波処理を行って液晶パネルを洗浄する方法であり、かつ、上記本発明の洗浄剤組成物を用いる洗浄方法である。
以下、本発明の一実施形態例として、対向する基板間に液晶を封入した液晶パネルの、超音波処理による洗浄方法について説明する。
まず、底面に超音波振動子を備えた洗浄槽に、上記本発明の洗浄剤組成物を入れる。次いで、被洗浄体である、液晶パネルを前記洗浄剤組成物中に浸漬し、超音波振動子から超音波を発振する。
超音波振動子から発振された超音波は、媒体である洗浄剤組成物を振動させ、キャビテーション気泡を発生させる。発生したキャビテーション気泡の作用等により、液晶パネル基板の微小ギャップ(空隙部)に付着した液晶汚れを除去する。
一定時間、超音波照射をした後に、洗浄剤組成物から液晶パネルを取り出す(以上、超音波洗浄工程)。
次に、底面に超音波振動子を備えたリンス槽に、純水を入れる。次いで、洗浄剤組成物から取り出した液晶パネルを、前記純水中に浸漬し、超音波振動子から超音波を発振する。
超音波振動子から発振された超音波は、媒体である純水を振動させる。そして超音波により、純水中に気泡が発生し、液晶パネル表面や空隙部に付着している液晶汚れや洗浄剤組成物等が除去される。
一定時間、超音波照射した後に、液晶パネルを純水から取り出す(以上、リンス工程)。
リンス工程を終えた液晶パネルは、乾燥機によって付着した純水が蒸発される(乾燥工程)。
本発明の液晶パネルの洗浄方法の被洗浄体である液晶パネルの材質は、特に限定されるものではなく、たとえばガラス材等が挙げられる。
また、洗浄対象物としては、液晶汚れ、油分、樹脂、有機物粒子、無機物粒子等が挙げられる。このうち、本発明の液晶パネルの洗浄方法は、液晶パネルの空隙部に付着した液晶汚れを除去するのに好適な方法である。
超音波洗浄工程における、洗浄剤組成物の濃度は特に限定されず、洗浄剤組成物をそのまま原液で用いてもよいし、超純水や溶剤等で希釈して用いてもよい。
希釈して用いる場合には、前記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアミンが、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは0.5〜3質量%となるように希釈することが好ましい。0.1質量%以上であると、液晶汚れ等に対して充分な洗浄効果が得られる。
超音波洗浄工程における、超音波処理の条件は、特に限定されるものではなく、液晶パネルに付着した液晶汚れ等を洗浄剤組成物中に分散させるだけの充分な超音波の強度と処理時間があればよい。
例えば、超音波振動子における定格出力は、超音波振動子の単位面積あたり20〜200W/cmの範囲が好ましく、30〜180W/cmの範囲がより好ましい。20W/cm以上であると充分な洗浄を行うことができ、200W/cm以下であると液晶パネルを傷めずに洗浄しやすくなる。
また、発振周波数は10〜200kHzの範囲が好ましく、10〜100kHzの範囲がより好ましい。この範囲で特に優れた洗浄性能を示す。
超音波洗浄の時間は、特に限定されず、0.1〜12分間が好ましく、0.5〜10分間がより好ましい。
また、超音波洗浄中の洗浄槽内の洗浄剤組成物又は希釈液の温度は、特に限定されず、10〜70℃が好ましく、20〜60℃がより好ましい。10℃以上であると洗浄成分の溶解性が良好となり、一部の成分が析出したりすることなく、洗浄剤組成物又は希釈液の均一性が保たれ、70℃以下であると洗浄剤組成物の化学的安定性が向上する。
リンス工程における、超音波処理の条件は、特に限定されず、液晶パネルに付着した洗浄剤組成物等を純水中に分散させるだけの、充分な超音波の強度と処理時間があればよい。例えば、超音波振動子における定格出力は、超音波振動子の単位面積あたり20〜200W/cmの範囲が好ましく、30〜180W/cmの範囲がより好ましい。20W/cm以上であると、洗浄剤組成物等を良好に除去でき、200W/cm以下であると、液晶パネルへダメージを与えにくくなる。
また、発振周波数は10〜200kHzの範囲が好ましく、10〜100kHzの範囲がより好ましい。上記範囲内であれば、適切なリンス効果を得ることができる。
リンス工程の時間は、特に限定されず、0.1〜12分間が好ましく、0.5〜10分間がより好ましい。
また、リンス工程中の純水の温度は、特に限定されず、後述する乾燥工程における乾燥効率の観点からは、純水の温度が高い方が好ましい。一方、純水の温度が高すぎると、液晶成分にダメージを与えるおそれがある。従って、乾燥効率と液晶成分へのダメージを勘案し、リンス工程での純水の温度を決定することが好ましい。
乾燥工程の温度は、60〜130℃が好ましく、80〜110℃が特に好ましい。60℃以上であると乾燥時間を短縮でき、130℃以下であると、液晶成分へのダメージをより抑えることができる。
乾燥工程の時間は、5〜15分間が好ましく、7〜12分間が特に好ましい。5分間以上であると、乾燥を充分に行うことができ、15分間以下であると、液晶成分へのダメージをより抑えることができる。
上述の通り、本発明の洗浄剤組成物を用いて、液晶パネルの超音波洗浄を行うことにより、液晶パネルにおける空隙部に付着した液晶汚れを短時間で洗浄することができる。
本発明の洗浄剤組成物および洗浄方法は、液晶パネルの洗浄用として好適である。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例において使用した原料、超音波振動器等は、下記の通りである。
(使用した原料)
・ポリオキシエチレンアミン(上記一般式(I)で表されるもの)
EO2:ライオン(株)製、商品名「エソミンT/12」、式(I)におけるRが牛脂アルキル(牛脂アルキルの組成:炭素数12のアルキル基1質量%、炭素数14のアルキル基3質量%、炭素数16のアルキル基31質量%、炭素数18のアルキル基20質量%、炭素数20のアルキル基1質量%、炭素数18のアルケニル基44質量%)、p+qの平均が2であるもの。
EO4:合成品。式(I)におけるRが牛脂アルキル(牛脂アルキルの組成:炭素数12のアルキル基1質量%、炭素数14のアルキル基3質量%、炭素数16のアルキル基31質量%、炭素数18のアルキル基20質量%、炭素数20のアルキル基1質量%、炭素数18のアルケニル基44質量%)、p+qの平均が4であるもの。
[EO4の合成例]
牛脂アルキルアミン(ライオンアクゾ(株)製、商品名「アーミンTD」)を、オートクレーブ(耐圧硝子工業(株)製)に仕込み、系内を窒素で置換した後、150℃に加熱し、エチレンオキシドを所定量に達するまで少量ずつ添加し、エチレンオキシド(EO)の平均付加モル数が2モル(p+qの平均が2)の3級アミンを合成した。
次に、前記合成で得た3級アミンと、アルカリ触媒(40質量%NaOH水溶液,前記3級アミン100質量部に対して0.8質量部)をオートクレーブにそれぞれ仕込み、系内を窒素で置換し、加温減圧による脱水後、150℃に加熱し、エチレンオキシドを所定量に達するまで少量ずつ添加し、EOの平均付加モル数が4モル(p+qの平均が4)のポリオキシアルキレンアミンを合成した。
反応後は、生成物を酢酸により中和処理した。また、アミン価測定により、分子量を算出した。得られたEO4の平均分子量は502であった。
・ポリオキシエチレンアミン(比較成分)
EO5:ライオン(株)製、商品名「エソミンT/15」、式(I)におけるRが牛脂アルキル、p+qの平均が5であるもの。
EO10:ライオン(株)製、商品名「エソミンHT/20」、式(I)におけるRが硬化牛脂アルキル、p+qの平均が10であるもの。
・その他成分
ノニオン界面活性剤A:ポリオキシエチレン(4)2−エチルヘキシルエーテル、日本乳化剤株式会社製、商品名「EHG」。
ノニオン界面活性剤B:ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル(日本エマルジョン株式会社製、商品名「Emalex710」。
(超音波振動器)
KAIJYO製、製品名「ULTRASONIC GENERATOR」。定格出力200W、槽内の高さ2.7cm。
液晶材:STN液晶、TFT液晶。
oil red:純正化学株式会社製、試薬。
ESR用毛細管:HIRSCHMANN LABORGERTE製、容積0.5μl、長さ3.2cm、内径140μm。
<洗浄剤組成物の調製>
(実施例1〜6、比較例1〜5)
表1に示す配合組成に従って、ポリオキシエチレンアミンと、その他成分と、水を、常法により混合して洗浄剤組成物を調製した。水は、バランスとして配合した。
表1に示す成分の配合量の単位は質量%であり、その成分の純分換算量を示す。
<液安定性の評価>
各例の洗浄剤組成物50gを、バイアル瓶(50mL)に封入し、25℃で一日間静置した後の洗浄剤組成物における液外観を目視観察し、下記の評価基準に従って評価した。その結果を表1に併記した。
(評価基準)
○:均一な溶液(微分散も含む。)であった。
△:白濁していた。
×:沈殿物が認められた。
<液晶汚れに対する洗浄力の評価>
ESR用毛細管を液晶パネルモデルとし、oil redで着色した液晶材(STN・TFT液晶)を、前記ESR用毛細管内に吸引し、5分間放置した。
その後、超音波振動器の槽内にESR用毛細管を垂直に立てて固定し、当該超音波振動器に各例の洗浄剤組成物を入れ、当該洗浄剤組成物の原液中で、ESR用毛細管を、50℃に設定して超音波照射(周波数:28kHz、200kHz)・(出力:40W)洗浄を行った。
前記ESR用毛細管内の液晶材がすべて除去されるまでの時間(秒)を測定し、下記の評価基準に従って評価した。その結果を表1に示した。
当該時間(秒)が短いほど「液晶汚れに対する洗浄力」が高いと判定できる。
なお、上記の「ESR用毛細管内の液晶材がすべて除去されるまで」の判定は、目視により行った。
(評価基準)
◎:30秒未満。
○:30秒以上60秒未満。
△:60秒以上300秒未満。
×:300秒以上。
−:均一な水溶液が得られず、測定できなかった。
Figure 2009249544
表1の結果から、本発明の実施例1〜6の洗浄剤組成物および当該洗浄剤組成物を用いた洗浄方法によれば、いずれも液晶汚れに対する洗浄力が高いことが確認できた。
また、実施例1〜6の洗浄剤組成物は、液晶汚れに対する洗浄力が高いことに加えて、洗浄成分(有機化合物)の濃度が0.1〜3質量%と低いことから、環境への負荷が低減されている。

Claims (2)

  1. 液晶パネルの洗浄に用いる洗浄剤組成物において、
    下記一般式(I)で表されるポリオキシエチレンアミンを0.1〜3質量%含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
    Figure 2009249544
    [式中、Rは炭素数12〜22の炭化水素基を表す。pおよびqはそれぞれ独立に0以上の整数を示し、かつ、エチレンオキシドの平均付加モル数(p+qの平均)は1〜4である。]
  2. 超音波処理による液晶パネルの洗浄方法において、
    請求項1に記載の洗浄剤組成物を用いることを特徴とする液晶パネルの洗浄方法。
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JPWO2017142049A1 (ja) * 2016-02-18 2018-12-13 出光興産株式会社 潤滑油組成物、及び潤滑方法

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