JP2009249336A - ラウロラクタムの製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シクロドデカノンオキシムのベックマン転位反応を行い、ラウロラクタムを製造するための、簡便で工業的に有利な製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】原料であるシクロドデカノンオキシムと生成物であるラウロラクタム以外に別途溶媒を使用しない、所謂、無溶媒でシクロドデカノンオキシムを、塩化シアヌルを触媒としてベックマン転位反応を行うラウロラクタムの製造方法によって解決される。
本発明によれば、簡便かつ工業的に有利にシクロドデカノンオキシムのベックマン転位反応を行い、ラウロラクタムを製造することができる製造方法を提供することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、シクロドデカノンオキシムのベックマン転位反応によるラウロラクタムの製造方法に関する。
オキシムのベックマン転位反応を行い工業的にラクタムを製造する方法においては、硫酸が一般的に用いられている。しかし、硫酸がオキシムに対して当モル必要であり、反応後に硫酸をアンモニアなどの塩基で中和する必要から、副生成物として、大量の硫酸アンモニウムが排出されることが問題であった。斯かる問題を解決する方法として触媒反応系が種々検討されているが、その中でも、塩化シアヌルを触媒としてベックマン転位反応を行う方法はラクタムの収率に優れていることから、有望な方法である。(特許文献1、2、3 参照)
しかしながら、例えば、特許文献1では大過剰のカルボン酸が溶媒として必要とされている。特許文献2では極性溶媒、特にニトリル系溶媒が必要とされている。また、非特許文献1ではアセトニトリルやニトロメタンのような極性で求核性を有する溶媒が好適であると記載されており、特定の溶媒が同方法では必要とされていた。
一般に、副反応等を抑えるために溶媒を用いて反応基質を希釈して反応させるが、溶媒を使用した場合、(1)反応槽が大きくなること、(2)溶媒の分離回収、精製のための蒸留設備が必要になること、(3)従って、設備コストが大きくなること、(4)溶媒の分離・回収・精製・リサイクルが必要であるためにプロセスが複雑になること、(5)溶媒のリサイクルを繰り返すことで、溶媒中に不純物が蓄積されて、これが転位反応自体に悪影響を与えたり、製品品質の悪化原因になる可能性があること、などの多くの工業的かつ経済的な欠点がある。
特公昭46−23740号公報 特開2006−219470号公報 Journal of American Chemical Society, pp11240 (2005)
シクロドデカノンオキシムのベックマン転位反応を行い、ラウロラクタムを製造するための、従来の製造技術に比べ簡便で工業的に有利な製造方法を提供することを課題とする。
上記課題は、原料であるシクロドデカノンオキシムと生成物であるラウロラクタム以外に別途溶媒を使用しない、所謂、無溶媒でシクロドデカノンオキシムを、塩化シアヌルを触媒としてベックマン転位反応を行うラウロラクタムの製造方法によって解決される。
本発明によれば、背景技術で示した溶媒を用いたプロセスの多くの欠点を解決できることから、簡便かつ工業的に有利にシクロドデカノンオキシムのベックマン転位反応を行い、ラウロラクタムを製造することができる製造方法を提供することができる。さらに、無溶媒で反応させることで、きわめて速く転位反応を完結させることが出来ることから、反応槽を非常に小さく出来る利点がある。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のラウロラクタムの製造方法は、シクロドデカノンオキシムのベックマン転位反応を、塩化シアヌルを触媒として、原料であるシクロドデカノンオキシムと生成物であるラウロラクタム以外に別途溶媒を使用しない、所謂、無溶媒条件下で行うことを特徴とする。
反応温度としては、シクロドデカノンオキシムの融点温度(135℃)以上であればよく、好ましくは、ラウロラクタムの融点152℃以上である。反応温度が152℃未満、135℃以上の場合、ベックマン転位反応により生成するラウロラクタムの濃度が高くなると、凝固することが懸念されるが、多段式の連続反応として後段の反応槽の反応温度を上げていく事で解決可能である。
シクロドデカノンオキシムのベックマン転位反応を進行させるために、本発明では触媒として塩化シアヌルが使用される。その使用量は、シクロドデカノンオキシムに対して、通常、0.01〜20mol%であればよく、好ましくは、0.1〜5mol%である。触媒添加量が少なすぎる場合には転位反応速度が遅く反応時間が長くなり、生産量を維持する為に反応槽も大きくなるので設備コスト面から好ましくない。また、触媒の失活が起こりやすくなり、反応が途中で停止してしまう恐れもある。一方、触媒添加量が多すぎる場合には、触媒コストが大きくなるため経済的に好ましくない。
触媒である塩化シアヌルとともにルイス酸を触媒として共存させることもできる。ルイス酸を共存させることで塩化シアヌル触媒の添加量を少なくすることができるという利点もある。
ここで、ルイス酸としては、ZnCl、FeCl、AlCl,CoCl、NiCl、CuCl、TiCl、ZrCl,GeCl,NbCl、などが挙げられるが、好ましくは、ZnCl、FeCl、CuClであり、更に好ましくはZnClである。
ルイス酸の使用量は、塩化シアヌル 1molに対して0.01〜 100mol、好ましくは 0.1〜 10mol、更に好ましくは 0.2〜 5molである。
反応圧力については、特に制限はないが、通常は、操作面及び設備コスト面から大気圧で行うのが好ましい。
反応の雰囲気についても特に制限は無いが、操作面及び設備コスト面から、空気中、または、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
ベックマン転位反応の形態としては、回分式反応、連続式反応いずれでも良いが、工業的見地からは連続式反応が好ましい。反応槽としては、回分式反応槽、管型連続式反応槽、攪拌型連続反応槽、管型または攪拌型の多段式連続反応槽を使用することができる。
ベックマン転位反応は発熱を伴う反応であるため、発熱の緩和のために生成物であるラウロラクタムが存在する状態で反応させることが好ましい。回分式反応槽で反応を行う場合には、反応開始時点からラウロラクタムの共存下で行うことが好ましい。連続反応槽で反応を行う場合にも、反応開始時にあらかじめラウロラクタムを共存させて反応を開始することが望ましい。ラウロラクタムの共存量は、特に限定されないが、全体の50重量%以上が好ましい。
ここで、ラウロラクタムとしては、別途調製したものや市販品を用いる事ができるが、本ベックマン転位反応で得られる反応生成物を精製して、或いは精製することなくシクロドデカノンオキシムと共存させてベックマン転位反応を行うこともできる。
また、ベックマン転位反応による発熱の対応としては、ラウロラクタムを共存させ、或いは、ラウロラクタムの不存在で、反応開始時だけ発熱の制御が可能な範囲でゆっくり反応させることもできる。
反応終了後、得られたラウロラクタムは、晶析または蒸留などの定法によって精製・分離することが出来る。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
ガラス製反応管(容積10cc)にシクロドデカノンオキシム1.0g、ラウロラクタム1.0g、塩化シアヌル0.0193g(シクロドデカノンオキシムの1mol%)を仕込み、160℃のオイルバスにセットし、反応を開始した。3時間後、反応管をオイルバスから取り出し放冷した後、固化した反応物をトルエンに溶解させ、ガスクロマトグラフィー装置で生成物を定量分析した。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は100%であり、生成したラウロラクタムの選択率は90.5%であった。
(実施例2)
塩化亜鉛0.0282g(2mol%)を別途追加した以外は、実施例1と全く同様に実験・分析を行った。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率100%、生成したラウロラクタムの選択率は89.5%であった。
(実施例3)
反応時間を2時間にした以外は、実施例2と全く同様に実験・分析を行った。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は100%であり、生成したラウロラクタムの選択率は91.1%であった。
(実施例4)
反応時間を1時間にした以外は、実施例2と全く同様に実験・分析を行った。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は100%であり、生成したラウロラクタムの選択率は90.3%であった。
(実施例5)
反応時間を30分にした以外は、実施例2と全く同様に実験・分析を行った。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は99.5%であり、生成したラウロラクタムの選択率は95.7%であった。
(実施例6)
反応時間を20分にした以外は、実施例2と全く同様に実験・分析を行った。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は99.8%であり、生成したラウロラクタムの選択率は92.9%であった。
(実施例7)
反応時間を10分にした以外は、実施例2と全く同様に実験・分析を行った。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は99.8%であり、生成したラウロラクタムの選択率は93.2%であった。
(実施例8)
シクロドデカノンオキシム1.2g、ラウロラクタム0.8gにした以外は、実施例4と全く同様に実験・分析を行った。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は98.6%であり、生成したラウロラクタムの選択率は93.3%であった。
(実施例9)
シクロドデカノンオキシム1.5g、ラウロラクタム0.5gにした以外は、実施例4と全く同様に実験・分析を行った。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は87.1%であり、生成したラウロラクタムの選択率は90.8%であった。
(実施例10)
シクロドデカノンオキシム2gだけを仕込んだ以外は、実施例4と全く同様に実験・分析を行った。その結果、シクロドデカノンオキシムの転化率は71.2%であり、生成したラウロラクタムの選択率は80.5%であった。

Claims (2)

  1. 無溶媒で、塩化シアヌルを触媒として、シクロドデカノンオキシムのベックマン転位反応を行うラウロラクタムの製造方法。
  2. 反応温度が152℃以上である請求項1記載のラウロラクタムの製造方法。
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