JP2009249096A - 乗客コンベアの安全装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乗客への注意喚起が適度で、動作が柔軟で機構への負荷が小さい乗客コンベアの安全装置の提供。
【解決手段】ステップのサイドデマーケーション部材である側縁部を本体から突出した作動位置と突出しない不作動位置とに駆動して乗客の注意を喚起するために、案内装置で弾性支持された側縁部を作動位置と不作動位置との間で駆動するために、側縁部に設けられた被駆動磁石と、被駆動磁石を側縁部と共に磁力によって作動位置に移動させる駆動磁石とを備えた乗客コンベアの安全装置。
【効果】乗客に適度な強さで注意を喚起することができ、動作が柔軟で機構への負荷が小さい。
【選択図】図3
【解決手段】ステップのサイドデマーケーション部材である側縁部を本体から突出した作動位置と突出しない不作動位置とに駆動して乗客の注意を喚起するために、案内装置で弾性支持された側縁部を作動位置と不作動位置との間で駆動するために、側縁部に設けられた被駆動磁石と、被駆動磁石を側縁部と共に磁力によって作動位置に移動させる駆動磁石とを備えた乗客コンベアの安全装置。
【効果】乗客に適度な強さで注意を喚起することができ、動作が柔軟で機構への負荷が小さい。
【選択図】図3
Description
本発明は乗客コンベアの安全装置に関し、特にエスカレータに適用するのに適した乗客コンベアの安全装置に関するものである。
従来、エスカレータの踏段とスカートガードとの間の隙間に乗客の履き物等の異物が引き込まれるのを防ぐための安全装置として様々な提案がなされている。或る提案によれば、踏段の踏板の左右両側あるいは全周縁部を踏段本体とは別体の移動クリートとして構成し、案内レール上を転動する踏段車輪の回転をリンク機構を介して移動クリートの上下動運動に変換し、乗客の注意を喚起する(例えば特許文献1および2参照)。
このような従来の乗客コンベアの安全装置においては、移動クリートが機械的にリジッドなリンク機構によって踏段車輪に連結されているため、乗客が移動クリートの上に乗った状態で移動クリートが上昇すると、乗客を必要以上に強く驚かすだけでなく、バランスを崩す虞があると共に、リンク機構および踏段車輪に大きな荷重が掛かって破損したり、踏段車輪の滑りにより異常摩耗が発生する虞もある。
また、移動クリートはリンク機構によって連結されていて、踏段車輪の回転に応じて上下動するため、移動クリートの運動パターンは一種類だけとなり、変えることが極めて困難であった。
従ってこの発明の目的は、乗客に適度な強さで注意を喚起することができ、動作が柔軟で機構に大きな力が掛からない乗客コンベアの安全装置を提供することである。
この発明の乗客コンベアの安全装置は、それぞれ、ステップ本体と、ステップ本体に設けられて踏板の両側縁を構成し、ステップ本体に対して可動のステップ側縁部とを備え、無端状に連結され、案内レールに案内されて移動経路に沿って循環移動する複数のステップを有し、上記ステップ側縁部を上記ステップ本体に対する所定位置である不作動位置と上記ステップ本体から上記所定位置を越えて突出した作動位置とに駆動して乗客の注意を喚起する乗客コンベアの安全装置において、上記ステップ側縁部を上記作動位置と上記不作動位置との間で案内する案内装置と、上記ステップ側縁部に設けられて共に移動する被駆動磁石と、上記移動経路の近傍に設けられて、上記被駆動磁石が近接したとき、上記被駆動磁石を、上記ステップ側縁部と共に、磁力によって上記作動位置に移動させる駆動磁石とを備えたことを特徴とする乗客コンベアの安全装置である。
この発明によれば、乗客に適度な強さで注意を喚起することができ、動作が柔軟で機構に大きな力が掛からないという効果が得られる。
実施の形態1.
図1はこの発明の乗客コンベアの安全装置の第1の実施の形態を適用したエスカレータの概略側面図であり、図2は図1のエスカレータのステップの正面図であり、図3は図2のステップのステップ側縁部が不作動位置にある状態を永久磁石と共に示す側面図であり、図4は図3の線B−Bに沿ってステップ側縁部が不作動位置にある状態を示す断面図(図2の円Aで囲んだ部分の拡大図でもある)であり、図5は図3のステップのステップ側縁部が作動位置にある状態を示す側面図であり、図6はステップ側縁部が不作動位置にある状態を示す図5の線C−Cに沿った断面図である。
図1はこの発明の乗客コンベアの安全装置の第1の実施の形態を適用したエスカレータの概略側面図であり、図2は図1のエスカレータのステップの正面図であり、図3は図2のステップのステップ側縁部が不作動位置にある状態を永久磁石と共に示す側面図であり、図4は図3の線B−Bに沿ってステップ側縁部が不作動位置にある状態を示す断面図(図2の円Aで囲んだ部分の拡大図でもある)であり、図5は図3のステップのステップ側縁部が作動位置にある状態を示す側面図であり、図6はステップ側縁部が不作動位置にある状態を示す図5の線C−Cに沿った断面図である。
図1において、この発明の乗客コンベアの安全装置を適用したエスカレータは、隣接する上下階床間に架け渡された主枠1と、主枠1の両側に立説された欄干2と、主枠1内の上部階床部分に設けられた駆動機3と、駆動スプロケット4と、駆動スプロケット4を駆動機3に連結する駆動チェーン5とを備えている。
エスカレータはまた、駆動スプロケット4に対して同軸に取り付けられた上部踏段スプロケット6と、主枠1内の下部階床部分に設けられた下部踏段スプロケット7と、上部踏段スプロケット6および下部踏段スプロケット7に巻き掛けられて駆動機3によって駆動される無端状の踏段チェーン8とを備えている。
エスカレータは更に、踏段チェーン8に一定間隔で設けられた踏段軸によって取り付けられたステップ9と、欄干2に沿って設けられた無端状の移動手摺10と、移動手摺10をステップ9と同じ速度で駆動する移動手摺駆動装置11とを備えている。なお、欄干2の下部には踏段チェーン8あるいはステップ9の移動経路に沿って延びたスカートガード12を持つデッキ13が設けられており、主枠1はアングル鋼材を組み合わせたトラス構造によって構成されている。
図2および3において、各ステップ9はフレーム14、フレーム14の上面に設けられて踏面を構成する踏板15およびフレーム14の端面に設けられたライザ16で構成されたステップ本体17と、フレーム14に取り付けられた案内車輪18とを備えている。ステップ9は、その案内車輪18によって、主枠1に取り付けられた案内レール19上を移動できるように支持されていて、デッキ13のスカートガード12に沿って移動経路に沿って駆動される。
この発明の乗客コンベアの安全装置によれば、ステップ9のステップ本体17の踏板15の両側縁には、図3および4に示すようなステップ側縁部20が設けられている。ステップ側縁部20は、踏板15の踏面21の側縁のほぼ全長を構成するものであり、ステップ本体17の両側縁に全長に亘って設けた長い切欠部22内に可動に収容された長い棒状の部材であって、上面にステップ本体17の踏板15のクリート23と同様のクリート24を持っていて、クリート24によって踏面25が形成されている。
ステップ側縁部20は、ステップ本体17の踏板15に対して予め定められた所定高さにある不作動位置と、予め定められた所定高さよりも高くなり、乗客が乗った場合に注意が喚起されるような作動位置との間に移動できる。図示の例では、不作動位置では図3および4に示すようにステップ側縁部20の踏面の高さはステップ本体17の踏面に対して同じ高さであり、作動位置では図5および6に示すようにステップ本体17の踏面から突出して高くなっている。ステップ側縁部20の踏面25の高さは、図4の不作動位置においても、ステップ本体17の踏面21よりも高くしておいて、乗客が踏んだときに違和感を感じるような高さにしておき、図6の作動位置では更に高くなるようにしてもよい。また注意を喚起できる色彩を施してもよい。ステップ側縁部20は、サイドデマーケーション部材でもある。
ステップ本体17には、ステップ側縁部20を図4の不作動位置と図6の作動位置との間で可動に案内する案内装置26が設けられている。案内装置26は、ステップ側縁部20の下面にネジ係合されて下方に延びた案内ロッド27と、踏板15の側縁部でステップ側縁部20を支持するフランジ部28に形成され、案内ロッド27が軸方向に移動できるように案内ロッド27を受け入れた貫通孔29とを備えている。案内装置26は、各ステップ側縁部20につき1つ設けられている。
図示の例では、案内装置26はステップ側縁部20をステップ本体17に対して常時図4の不作動位置となるように偏倚する圧縮バネであるバネ30を備え、ステップ側縁部20はこのバネ30によって弾性的に支持されている。バネ30は、案内ロッド27に嵌められて、踏板15のフランジ部28の下面に設けられたワッシャ31と、案内ロッド27に設けられた止めワッシャ32との間に設けられ、案内ロッド27をステップ側縁部20と共に図4に示す不作動位置に向けて図で下方に偏倚している。
乗客コンベアの安全装置はまた、ステップ側縁部20に設けられて共に移動する被駆動磁石33と、ステップ9の移動経路の近傍に設けられて、被駆動磁石33が近接したとき、この被駆動磁石33を、ステップ側縁部20と共に、磁力によって図5および6に示す作動位置に移動させる駆動磁石34とを備えている。
図示の例では、被駆動磁石33はステップ側縁部20に結合された案内ロッド27の先端に取り付けられ、磁極面が図4で左右方向に向けられた直方体の永久磁石である。被駆動磁石33は、案内ロッド27の先端部と止めワッシャ32と共に、踏板15にネジ35等によって固着された非磁性体の案内筒36によって案内支持されている。ステップ9が案内レール19により形成される移動経路に沿って移動すると被駆動磁石33も共に移動経路Mに沿って移動する。
駆動磁石34は、複数個がステップ9の移動経路に平行な整列線Nに沿って互いに所定距離Lだけ離間して配置されている。整列線Nは、被駆動磁石33の移動経路Mに対して平行であるが高さH1だけ上方に離間している。駆動磁石34の磁極面は図4で左右方向に向けられ、被駆動磁石33との間に磁気吸引力が作用するように異極同士が向き合うような方向に取り付けられている。駆動磁石34はスカートガード12の裏面にネジ37によって取り付けられたホルダ38によって保持されている。駆動磁石34は被駆動磁石33の移動経路に対応して配置されていて、図5および6に示されているように、ステップ9の移動に伴って、不作動位置にある被駆動磁石33がスカートガード12上の駆動磁石34に近接したとき、被駆動磁石33が駆動磁石34の磁気吸引力により上方に駆動され、案内ロッド27を介してステップ側縁部20を図5および6の作動位置に移動させる。
バネ30のバネ作用力は、ステップ側縁部20を、ステップ側縁部20のクリート24がステップ本体17のクリート23と同じ高さになり、踏面25が踏面21と同じ高さとなる図4の不作動位置に偏倚するような大きさであり、また、被駆動磁石33と駆動磁石34とが近接したとき、その間の磁気作用力に屈して、ステップ側縁部20のクリート24がステップ本体17の踏面21から上方に突出した図6の作動位置に駆動される大きさである。換言すれば、被駆動磁石33および駆動磁石34の磁力の大きさおよび互いの位置の関係は、ステップ本体17の被駆動磁石33が駆動磁石34の近くに接近したときには、その磁気吸引力によって被駆動磁石33がバネ30に抗してステップ側縁部20と共に図6に示す作動位置に引き上げられるような関係である。また、被駆動磁石33および駆動磁石33の周囲の部材は、それらの間の磁気作用を妨げないように、非磁性体で製作されている。
このような乗客コンベアの安全装置を備えたエスカレータが運転されて、ステップ9が移動経路に沿って駆動されると、ステップ本体17に取り付けられた被駆動磁石33がスカートガード12に取り付けられた駆動磁石34に近接する度に、被駆動磁石33が駆動磁石34に吸引されてバネ30の作用力に抗して移動経路M上の位置から整列線Nに近接した位置まで高さH1だけ引き上げられ、それとともにステップ側縁部20も上昇して、図3および4に示す不作動位置から図5および6に示す作動位置に移動する。被駆動磁石33が駆動磁石34の磁力の影響範囲から出ると、被駆動磁石33を引き上げていた磁気吸引力が無くなり、ステップ側縁部20はバネ30によって図5および6の作動位置から図3および4の不作動位置に戻る。このステップ側縁部20の上下動動作はスカートガード12に設けられた駆動磁石34の近傍を通過する毎に行われる。
従って、エスカレータ上の乗客の足が踏板15の側縁部に移動して、ステップ9とスカートガード12との間の隙間に履き物等の異物が引き込まれる虞が生じた時にも、乗客が踏んでいるステップ側縁部20が上下動を繰り返すために、踏板15の側端部に近づき過ぎている旨の注意を喚起することができる。またサイドデマーケーションであるステップ側縁部20が上下動を繰り返しているために、視覚的にも注意が喚起される。更に、ステップ側縁部20の上下動は、剛体的なリンク機構によるものでなく磁気吸引力により行われるものであるので、乗客がステップ側縁部20上に乗っていたとしても、激しい動きにより突き上げられて身体のバランスを失うような虞が無い。またステップ側縁部20が何らかの原因で動けなかったとしても、駆動機構に過大な力が働いて故障してしまうようなことがない。また、駆動磁石34の例えばピッチあるいは高さ位置を変えるなどの配置の変更が容易であるので、ステップ側縁部20の上下動の周期や振幅を自由に変えて、例えば動きを不規則にすることもできる。
実施の形態2.
図7〜9にはこの発明の乗客コンベアの安全装置の第2の実施の形態を示し、図7はステップ側縁部が不作動位置にある状態を永久磁石と共に示す側面図であり、図8はステップ側縁部が不作動位置にある状態を示す図7の線D−Dに沿った断面図であり、図9は図7のステップ側縁部が作動位置にある状態を示す側面図である。
図7〜9にはこの発明の乗客コンベアの安全装置の第2の実施の形態を示し、図7はステップ側縁部が不作動位置にある状態を永久磁石と共に示す側面図であり、図8はステップ側縁部が不作動位置にある状態を示す図7の線D−Dに沿った断面図であり、図9は図7のステップ側縁部が作動位置にある状態を示す側面図である。
この乗客コンベアの安全装置においては、案内装置として2つのステップ側縁部20のそれぞれに、ライザ16から遠い側(ステップ9の深さの浅い側)の第1の案内装置39と、ライザ16に近い側(ステップ9の深さの深い側)の第2の案内装置40とが設けられており、ステップ側縁部20は、これら第1および第2の案内装置39および40によってステップ本体17に対して可動に支持されている。
第1および第2の案内装置39および40の基本的構造は、例えば図4に示し先に説明した案内装置26と同様であるが、案内ロッド27の一端が、ステップ側縁部20との間に枢着部41を備えている。即ち、図8に詳細を示すように、案内ロッド27の先端42はステップ側縁部20の底面に形成された穴43に緩く挿入されていて、先端42とステップ側縁部20とに跨って延びた連結ピン44によって、連結ピン44回りに枢動できるようにされている。
ステップ9の第1の案内装置39は、案内ロッド27の他端に被駆動磁石33が取り付けられていて、スカートガード12に取り付けられた駆動磁石34によって図7および8に示す不作動位置から図9に示す作動位置に磁気吸引力によって移動されるようにしてある。第2の案内装置40は、ステップ9の深い側に取り付けられていて、そこではステップ側縁部20と駆動磁石34との間の距離が大きいため、第2の案内装置39の案内ロッド27の長さが対応して長くされていて、被駆動磁石33と駆動磁石34との位置関係が第1の案内装置39のものと同様になるようにしてある。このように、従って、被駆動磁石33はステップ9の両側縁に設けられたステップ側縁部20のそれぞれに2つずつ設けられていると言える。
図7において、ステップ9の移動経路に沿った被駆動磁石33の中心間の距離L1は、駆動磁石34の距離Lよりも大きくされていて、例えばL1=0.7Lとされている。従って、図7においてエスカレータが上昇運転の場合、ステップ9の移動によって、先ず第1の案内装置39に設けた被駆動磁石33が図7の真中の駆動磁石34に近接し、図9に示すように、バネ30に抗して被駆動磁石33と共に案内ロッド27が磁気吸引力により引き上げられる。このとき、第2の案内装置40の被駆動磁石33は、駆動磁石34の磁気吸引力の影響を受けないので、バネ30によってステップ側縁部20と共に不作動位置に保持されたままである。このように、図9の状態では、第1の案内装置39によって支持されたステップ側縁部20の部分が作動位置となり、第2の案内装置40によって支持されたステップ側縁部20の部分が不作動位置となり、結果として、ステップ側縁部20は図9で右上がりに傾いている。
ステップ9が更に上昇すると、第1の案内装置39に取り付けた被駆動磁石33が図9の右側の駆動磁石34の影響範囲から出て不作動位置に復帰し、ステップ側縁部20は一旦ステップ本体17と平行な不作動位置になる。ステップ9が更に進むと、第2の案内装置40に取り付けられた被駆動磁石33が、図9の右側の駆動磁石34に近接して、磁気吸引力によってステップ側縁部20の左側が作動位置に持ち上げられ、さらに上昇して磁気吸引力が影響しなくなるとバネ30によって不作動位置に戻される。
この実施の形態においては、ステップ側縁部20がピッチング運動を繰り返すため、ステップ9上の乗客の足が踏板15の側縁部に移動して、ステップ9とスカートガード12との間の隙間に履き物等の異物が引き込まれる虞が生じた時にも、乗客が踏んでいるステップ側縁部20がピッチング運動を繰り返すために、踏板15の側端部に近づき過ぎている旨の注意を喚起することができる。また、先に説明した通り、視覚的な注意の喚起ができること、乗客の身体のバランスを失うような虞が無いこと、駆動機構に過大な力が働いて故障する虞が無いこと、ステップ側縁部20の上下動の周期や振幅の自由な変更ができること等の効果も同様に得ることができる。
実施の形態3.
図10はこの発明の乗客コンベアの安全装置の第3の実施の形態のステップのステップ側縁部が不作動位置にある状態を永久磁石と共に示す側面図であり、図11は図10の線E−Eに沿った断面図であり、図12は図10の線F−Fに沿った断面図である。
図10はこの発明の乗客コンベアの安全装置の第3の実施の形態のステップのステップ側縁部が不作動位置にある状態を永久磁石と共に示す側面図であり、図11は図10の線E−Eに沿った断面図であり、図12は図10の線F−Fに沿った断面図である。
この乗客コンベアの安全装置においては、第1の被駆動磁石45および第2の被駆動磁石46は、第1の案内装置47および第2の案内装置48に取り付けられているのではなく、ステップ側縁部20のそれぞれに埋設されて取り付けられている。第1および第2の案内装置47および48においては、第1の案内装置47の案内ロッド27のステップ側縁部20に連結される側に、図11に示すように、図8に示すものと同様の枢着部41が設けられている。案内ロッド27がステップ本体17の貫通孔に遊びを持って挿入されている場合には、枢着部41は必ずしも必要が無く、図4に示すものと同様に案内ロッド27をネジ係合によりステップ側縁部20に結合することもできる。
図10に示す例においては、第1の被駆動磁石45を駆動するための第1の駆動磁石49が、スカートガード12上にスカートガード12の下縁から直角な方向の高さH2の位置に中心を整列させて配列されている。また、第2の被駆動磁石46を駆動するための第2の駆動磁石50が、スカートガード12上にスカートガード12の下縁から直角な方向の高さH3の位置に中心を整列させて配列されている。第1および第2の駆動磁石49および50の高さの差H3−H2は、第1および第2の被駆動磁石45および46の間の移動経路(案内レール19)に平行な方向の距離L1に対応する寸法であり、この距離L1は第1および第2の駆動磁石49および50の間の移動経路に平行な方向の距離Lに等しい。また、第1および第2の駆動磁石49および50の間の移動経路に平行な方向のずれ即ち距離L2は、Lの1/4である。
なお、図に示す状態では、エスカレータの上昇時に、第1の被駆動磁石45とその第1の被駆動磁石45が近づいて行く第1の駆動磁石49との間の距離L3は、第2の被駆動磁石46とその第2の被駆動磁石46が近づいて行く第2の駆動磁石50との間の距離L4の2倍である。第1および第2の案内装置47および48は、第1および第2の被駆動磁石45および46の間に配置されている。
この乗客コンベアの安全装置においても、エスカレータの運転中は、第1および第2の案内装置47および48によって可動に支持されたステップ側縁部20が、ステップ側縁部20に取り付けられた第1および第2の被駆動磁石45および46と、スカートガード12に取り付けられた第1および第2の駆動磁石49および50との間の磁気吸引力により、ステップ9の位置に応じてピッチング運動を繰り返す。
各種磁石の配置関係を様々に変えるとステップ側縁部20の上下運動の態様を変えることができ、例えば第1および第2の被駆動磁石45および46が同時に磁気吸引されて作動位置に駆動されるようにすることもできる。また例えば第1の被駆動磁石45とそれを駆動するための第1の駆動磁石49とを省略することもできる。
この実施の形態においても、ステップ側縁部20がピッチング運動を繰り返すため、踏板15の側端部に近づき過ぎている旨の注意を喚起することができる。また、先に説明した通り、視覚的な注意の喚起もできること、乗客の身体のバランスを失うような虞が無いこと、駆動機構に過大な力が働いて故障する虞が無いこと、ステップ側縁部20の上下動の周期や振幅の自由な変更ができること等の効果も同様に得ることができる。更に、第1および第2の案内装置47および48ならびに第1および第2の被駆動磁石45および46の構造が簡単で、取付、交換が容易である。
実施の形態4.
図13にはこの発明の乗客コンベアの安全装置の第4の実施の形態のステップ側縁部20を斜視図で示してある。ステップ側縁部20の、ステップ本体17に対向する側の面が、例えば赤や黄色の警戒色あるいは蛍光色等の着色側壁面51を備えている。
図13にはこの発明の乗客コンベアの安全装置の第4の実施の形態のステップ側縁部20を斜視図で示してある。ステップ側縁部20の、ステップ本体17に対向する側の面が、例えば赤や黄色の警戒色あるいは蛍光色等の着色側壁面51を備えている。
ステップ側縁部20が作動位置に駆動されてステップ本体17から持ち上げられると、着色側壁面51がステップ本体17から上昇して露出され、乗客の目に留まって注意が喚起される。
この発明の乗客コンベアの安全装置は、駆動磁石34をステップの往路移動経路全長に亘って配置して、乗客コンベアの往路側全域に設けることができるが、乗客コンベアの上下曲部では、中間傾斜部に比較して隣接するステップ間およびステップとスカートガードとの間に相対的な上下動が起こり、引き込まれが発生する可能性があるため、この部分に配設すると効果がある。また、駆動磁石および被駆動磁石として電磁石を用いることもできる。この場合、ステップ側縁部20の作動が不要である場合には、全てのあるいは部分的に選択した電磁石の電流を遮断することができる。駆動磁石の配置を等間隔の一定ピッチにせずに、不規則なあるいは一定周期で変化するピッチで配置して、乗客に違和感を与えてより確実に注意を喚起することもできる。
この発明は、以上に説明した実施の形態の他にも、例えば、先に説明したそれぞれの実施の形態の特徴を選択的に組み合わせる等の様々な変更、変形ができる。
9 ステップ、17 ステップ本体、19 案内レール、20 ステップ側縁部、23、24 クリート、26、39、40、47、48 案内装置、30 バネ、33、45、46 被駆動磁石、34、49、50 駆動磁石、41 枢着部、51 着色側壁面。
Claims (7)
- それぞれ、ステップ本体と、ステップ本体に設けられて踏板の両側縁を構成し、ステップ本体に対して可動のステップ側縁部とを備え、無端状に連結され、案内レールに案内されて移動経路に沿って循環移動する複数のステップを有し、
上記ステップ側縁部を上記ステップ本体に対する所定位置である不作動位置と上記ステップ本体から上記所定位置を越えて突出した作動位置とに駆動して乗客の注意を喚起する乗客コンベアの安全装置において、
上記ステップ側縁部を上記作動位置と上記不作動位置との間で案内する案内装置と、
上記ステップ側縁部に設けられて共に移動する被駆動磁石と、
上記移動経路の近傍に設けられて、上記第1の磁石が近接したとき、上記被駆動磁石を、上記ステップ側縁部と共に、磁力によって上記作動位置に移動させる駆動磁石と
を備えたことを特徴とする乗客コンベアの安全装置。 - 上記ステップ側縁部が、サイドデマーケーション部材であることを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの安全装置。
- 上記ステップ側縁部が、上記ステップ本体にバネによって弾性的に支持されていることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の乗客コンベアの安全装置。
- 上記バネのバネ作用力が、上記ステップ側縁部を、上記ステップ側縁部のクリートが上記ステップ本体のクリートと同じ高さになる不作動位置に偏倚し、上記被駆動磁石と上記駆動磁石とが近接したとき、その間の磁気作用力に屈して、上記ステップ側縁部のクリートが上記ステップ本体のクリートよりも上方に突出した作動位置に移動させるような大きさであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の乗客コンベアの安全装置。
- 上記案内装置が、上記ステップ側縁部との間に枢着部を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の乗客コンベアの安全装置。
- 上記被駆動磁石が、上記ステップ側縁部のそれぞれに2つずつ設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の乗客コンベアの安全装置。
- 上記ステップ側縁部の上記ステップ本体側が、着色側壁面を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の乗客コンベアの安全装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102838021A (zh) * | 2011-06-20 | 2012-12-26 | 苏州奔一机电有限公司 | 一种自动扶梯安装用踏板 |
CN102838024A (zh) * | 2011-06-20 | 2012-12-26 | 苏州奔一机电有限公司 | 自动扶梯用踏板 |
CN102838029A (zh) * | 2011-06-22 | 2012-12-26 | 苏州奔一机电有限公司 | 自动扶梯安装用角形件 |
CN107140516A (zh) * | 2016-08-27 | 2017-09-08 | 陈国栋 | 一种耐用的自动扶梯及其工作方法 |
-
2008
- 2008-04-03 JP JP2008097178A patent/JP2009249096A/ja active Pending
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CN107140516B (zh) * | 2016-08-27 | 2018-12-28 | 泉州台商投资区翔宇进出口贸易有限公司 | 一种耐用的自动扶梯及其工作方法 |
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