JP2009247285A - にんにく卵黄の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成成分をほとんど変えることなく、にんにく臭とにんにく特有の強烈な味を、公知の方法よりも弱めることができる、にんにく卵黄の製造方法を提供すること。
【解決手段】にんにく卵黄の製造方法は、剥皮洗浄したにんにくを蒸煮する蒸煮工程と、減圧下において、蒸煮処理したにんにくを破砕すると共に卵黄を混合、撹拌する破砕混合・低臭化工程と、得られたにんにくと卵黄の混合物を乾燥させる乾燥工程と、乾燥処理したにんにくと卵黄の混合物を粉砕する粉砕工程とをこの順序で含む。
【選択図】なし
【解決手段】にんにく卵黄の製造方法は、剥皮洗浄したにんにくを蒸煮する蒸煮工程と、減圧下において、蒸煮処理したにんにくを破砕すると共に卵黄を混合、撹拌する破砕混合・低臭化工程と、得られたにんにくと卵黄の混合物を乾燥させる乾燥工程と、乾燥処理したにんにくと卵黄の混合物を粉砕する粉砕工程とをこの順序で含む。
【選択図】なし
Description
本発明は、にんにく卵黄の製造方法に関する。
にんにく卵黄は、スタミナをつけ、元気を回復する健康食品として知られており、にんにくを長く煮ることによって臭いを弱め、卵黄を加えて味を和らげることで食べ易くし、乾燥して粉末状や丸薬状にした食品である。
伝統的に、にんにく卵黄は、にんにくの茎盤、保護葉(皮)の除去と、割卵して卵黄を採取する調製工程と、にんにくの洗浄工程を行った後、煮練機を用いて洗浄したにんにくの破砕、卵黄の混合、低臭化、乾燥を行い、乾燥処理したにんにくと卵黄の混合物を粉砕する粉砕工程とを経て製造されている。
この伝統的な製造方法は、ほとんど手作業で行なわれているため、大量生産が困難であり、また、煮練機で炒るため、焦げ等による色むらが顕著であり、しかも、製造上むらを無くすことは不可能であり、品質を一定水準に保つためには、相当の経験と熟練が必要である。
この問題を解決するため、煮練機を用いて手作業で行なっていた、にんにくの破砕、卵黄の混合、低臭化を、それぞれ別の工程に分け、各工程を機械を用いて行なうことにより、均質な製品を連続生産することができる方法が発明された(特許文献1)。特許文献1に記載された方法は、剥皮洗浄したにんにくを蒸煮する蒸煮工程と、蒸煮処理したにんにくを破砕すると共に卵黄を混合する破砕混合工程と、混合処理したにんにくと卵黄の混合物を減圧下でミキシングする低臭化工程と、低臭化処理したにんにくと卵黄の混合物を乾燥させる乾燥工程と、乾燥処理したにんにくと卵黄の混合物を粉砕する粉砕工程とからなり、これらの分割された各工程を順次経ることを特徴とするものである。
特許文献1に記載された方法によれば、均質な製品を連続生産することができ、また、低臭化工程が、伝統的製造方法とは異なり、減圧下で行なわれるため、伝統的な方法で製造されたものよりも臭いが少なく、また、にんにく特有の強烈な味も弱まっており、食べ易くなっている。しかしながら、それでもなお、にんにく臭とにんにく特有の強烈な味が残っており、多くの人にとって食べにくいものとなっている。
従って、本発明の目的は、構成成分をほとんど変えることなく、にんにく臭とにんにく特有の強烈な味を、特許文献1記載の方法よりも弱めることができる、にんにく卵黄の製造方法を提供することである。
本願発明者らは、鋭意研究の結果、驚くべきことに、特許文献1記載の方法における、破砕混合工程と低臭化工程の2つの分離した工程を、減圧下で単一工程で行なうことにより、構成成分をほとんど変えることなく、にんにく臭とにんにく特有の強烈な味を弱めることが可能であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、剥皮洗浄したにんにくを蒸煮する蒸煮工程と、減圧下において、蒸煮処理したにんにくを破砕すると共に卵黄を混合、撹拌する破砕混合・低臭化工程と、得られたにんにくと卵黄の混合物を乾燥させる乾燥工程と、乾燥処理したにんにくと卵黄の混合物を粉砕する粉砕工程とをこの順序で含む、にんにく卵黄の製造方法を提供する。
本発明によれば、にんにく卵黄の構成成分をほとんど変えることなく、にんにく臭とにんにく特有の強烈な味を、特許文献1に記載された公知の方法よりも弱めることができる。
蒸煮工程は、伝統法及び特許文献1記載の方法にも共通に含まれており、本発明の方法においても、これらと同様に行なうことができる。すなわち、蒸煮工程は、剥皮洗浄したにんにくを、蒸し器を用いて通常、約20分間〜40分間、好ましくは約30分間、80℃〜100℃の温度下で蒸すことにより行なうことができる。蒸煮工程により、にんにくを柔らかくするほか、にんにくが持っている酵素が失活され、水分が除去される。酵素の失活により、にんにくの刺激臭が大幅に低減される。
本発明の方法では、次に、減圧下において、蒸煮処理したにんにくを破砕すると共に卵黄を混合、撹拌する破砕混合・低臭化工程を行なう。この破砕混合・低臭化工程は、単一の工程で行なう。破砕混合・低臭化工程は、市販の減圧ミキサーを用いて行なうことができる。破砕混合・低臭化工程は、蒸煮したにんにくに卵黄を加え、減圧下、ミキサーで撹拌することにより行なうことができる。にんにくと卵黄の混合比率は、通常、にんにく:卵黄の重量比で、通常、93:7〜70:30程度である。また、この工程の温度は、好ましくは70℃〜80℃、処理時間は、通常、15分間〜40分間程度、好ましくは20分間〜30分間程度である。また、圧力は、通常、-0.05MPa〜-0.12MPa(常圧に対して、以下同様)程度、好ましくは、-0.08MPa〜-0.09MPa程度である。これらの条件を満足することにより、低臭化と食味の改善をより良く行なうことができる。
続く乾燥工程は、特許文献1に記載された公知の方法と同様にして行なうことができる。すなわち、好ましくは、熱源に蒸気を用いたドラム乾燥機(ドラムドライヤー)を使用して行なうことができる。ドラム乾燥機は、一対の加熱ドラムを接近させて平行状態に配置し、両加熱ドラムを互いに逆方向に回転させると共に、両加熱ドラム間の上部に配置したシュートを介してにんにくと卵黄の混合物を両加熱ドラム間に供給し、両加熱ドラム間で混合物をシート状に成形し、両加熱ドラムの外面に付着したシート状の混合物をスクレーパでかき落とすようにした構造になっており、加熱ドラム間ににんにくと卵黄の混合物を供給することにより、加熱ドラムの熱で上記混合物を乾燥させるものである。乾燥工程は、このようなドラム乾燥機を用い、通常、蒸気圧3.0〜4.0MPa、ドラム回転数6.8〜8.5Hzにて行なう。
続く粉砕工程は、乾燥処理したにんにくと卵黄の混合物を粉砕する工程であり、伝統法や特許文献1に記載された公知の方法と同様にして行なうことができる。すなわち、好ましくは、乾燥後のシート状混合物(ドラム乾燥機で乾燥した場合シート状になる)を、粉砕ふるい機で粉砕して細かな粉末の製品にする。この粉末の製品は、好ましくは金属探知機にかけた後、袋詰めにしたり、さらに食用のカプセルに充填し、最終製品とする。
以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実施例1
剥皮洗浄したにんにくを蒸し器に入れ、80℃〜100℃で30分間蒸煮した。蒸煮したにんにくを減圧ミキサーに入れ、卵黄を加え、ミキサー内を-0.08MPa〜-0.09MPaに減圧し、20分間撹拌した。得られたペースト状混合物を、熱源に蒸気を用いたドラム乾燥機で、蒸気圧3.0〜4.0MPa、ドラム回転数6.8〜8.5Hzにて乾燥した。乾燥物を、粉砕ふるい機で粉砕して細かな粉末にした。粉末を食用のカプセルに充填し、製品にした。
剥皮洗浄したにんにくを蒸し器に入れ、80℃〜100℃で30分間蒸煮した。蒸煮したにんにくを減圧ミキサーに入れ、卵黄を加え、ミキサー内を-0.08MPa〜-0.09MPaに減圧し、20分間撹拌した。得られたペースト状混合物を、熱源に蒸気を用いたドラム乾燥機で、蒸気圧3.0〜4.0MPa、ドラム回転数6.8〜8.5Hzにて乾燥した。乾燥物を、粉砕ふるい機で粉砕して細かな粉末にした。粉末を食用のカプセルに充填し、製品にした。
比較例1
破砕混合・低臭化工程を、高速カッターミキサーを用いた常圧下での破砕混合と、真空ニーダーを用いた減圧下での低臭化工程に分離したことを除き、実施例1と同様にして製品を製造した。すなわち、蒸煮したにんにくを高速カッターミキサーに入れ、卵黄を加え、カッターミキサーを15分間駆動してにんにくを細かく破砕すると共に卵黄と均一に混合した。次に、この混合物を、真空ニーダーに入れ、内部の圧力を-0.08MPa〜-0.09MPaとし、70℃〜80℃で20〜30分間処理した。得られたペースト状混合物を、実施例1と同様な乾燥工程及び粉砕工程に付し、細かな粉末を得た。粉末を食用のカプセルに充填し、製品にした。
破砕混合・低臭化工程を、高速カッターミキサーを用いた常圧下での破砕混合と、真空ニーダーを用いた減圧下での低臭化工程に分離したことを除き、実施例1と同様にして製品を製造した。すなわち、蒸煮したにんにくを高速カッターミキサーに入れ、卵黄を加え、カッターミキサーを15分間駆動してにんにくを細かく破砕すると共に卵黄と均一に混合した。次に、この混合物を、真空ニーダーに入れ、内部の圧力を-0.08MPa〜-0.09MPaとし、70℃〜80℃で20〜30分間処理した。得られたペースト状混合物を、実施例1と同様な乾燥工程及び粉砕工程に付し、細かな粉末を得た。粉末を食用のカプセルに充填し、製品にした。
実施例2
成分分析
実施例1及び比較例1でそれぞれ製造した各製品について構成成分を分析した。結果を下記表1に示す。
成分分析
実施例1及び比較例1でそれぞれ製造した各製品について構成成分を分析した。結果を下記表1に示す。
表1からわかるように、実施例1及び比較例1でそれぞれ製造した各製品の構成成分には大きな違いはない。
実施例3
官能試験
5名のパネラーにより、実施例1及び比較例1で製造した製品の臭いの強さと味の強さ(濃さ、辛さ)について官能試験を行なった。味の強さ及び臭いの強さは、味及び臭いが弱くなるほど大きなスコアを与える5段階評価(スコアは1〜5の整数)で行ない、5名の数値を合計した。結果を下記表2に示す。
官能試験
5名のパネラーにより、実施例1及び比較例1で製造した製品の臭いの強さと味の強さ(濃さ、辛さ)について官能試験を行なった。味の強さ及び臭いの強さは、味及び臭いが弱くなるほど大きなスコアを与える5段階評価(スコアは1〜5の整数)で行ない、5名の数値を合計した。結果を下記表2に示す。
表2から、本発明の製造方法により製造されたにんにく卵黄は、臭い及び味が、公知の方法により製造したものよりも弱められていることがわかる。
Claims (2)
- 剥皮洗浄したにんにくを蒸煮する蒸煮工程と、減圧下において、蒸煮処理したにんにくを破砕すると共に卵黄を混合、撹拌する破砕混合・低臭化工程と、得られたにんにくと卵黄の混合物を乾燥させる乾燥工程と、乾燥処理したにんにくと卵黄の混合物を粉砕する粉砕工程とをこの順序で含む、にんにく卵黄の製造方法。
- 前記破砕混合・低臭化工程は、減圧ミキサーを用いて行なう請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008099743A JP2009247285A (ja) | 2008-04-07 | 2008-04-07 | にんにく卵黄の製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4846879B1 (ja) * | 2011-07-25 | 2011-12-28 | 株式会社 未来館 | ニンニク卵黄の製造方法 |
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2008
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