JP2009245692A - 燃料電池発電装置及び酸化剤ガスの流路異常検出方法並びに流路異常検出プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】酸化剤ガスの流路異常を簡単かつ確実に検出することができる燃料電池発電装置及び流路異常検出方法並びに流路異常検出プログラムの提供。
【解決手段】酸化剤ガスが供給される空気極層と燃料ガスが供給される燃料極層とその間に配設される固体電解質層とで構成される発電セルがセパレータを挟んで積層された燃料電池スタックと、燃料電池スタック又は発電セルの出力を測定する出力測定手段と、制御手段と、を少なくとも備える燃料電池発電装置において、制御手段は、燃料ガスに対する酸化剤ガスの比率を第1の値に設定した状態における燃料電池スタック又は発電セルの出力を出力測定手段に測定させ、比率を予め定めた所定値まで低下させた状態における燃料電池スタック又は発電セルの出力を測定手段に測定させ、比率の低下に伴って出力が低下する場合に、酸化剤ガスの流路に異常があると判断する。
【選択図】図7
【解決手段】酸化剤ガスが供給される空気極層と燃料ガスが供給される燃料極層とその間に配設される固体電解質層とで構成される発電セルがセパレータを挟んで積層された燃料電池スタックと、燃料電池スタック又は発電セルの出力を測定する出力測定手段と、制御手段と、を少なくとも備える燃料電池発電装置において、制御手段は、燃料ガスに対する酸化剤ガスの比率を第1の値に設定した状態における燃料電池スタック又は発電セルの出力を出力測定手段に測定させ、比率を予め定めた所定値まで低下させた状態における燃料電池スタック又は発電セルの出力を測定手段に測定させ、比率の低下に伴って出力が低下する場合に、酸化剤ガスの流路に異常があると判断する。
【選択図】図7
Description
本発明は、燃料電池発電装置及び酸化剤ガスの流路異常検出方法並びに流路異常検出プログラムに関する。
ガスの電気化学反応により電気を発生させる燃料電池発電装置は、発電効率が高く、排出されるガスがクリーンで環境に対する影響が極めて少ないことから、近年、発電用途などに利用されている。この燃料電池発電装置は、反応温度や電解質の種類によって分類することができ、反応温度が300℃程度以下の低温型には、固体高分子型(PEFC)、アルカリ型(AFC)、リン酸型(PAFC)などがあり、高温型には、溶融炭酸塩型(MCFC)、固体酸化物型(SOFC)などがある。
この中で、固体酸化物型は、運転温度が高いためにPt等の高価な貴金属の触媒を使用する必要がなく、排熱が利用しやすく、また、電池構成材料が全て固体でできていることから構成がシンプルであり、高い発電効率が得られるなどの特徴があり、近年盛んに開発が行われている。また、燃料電池発電装置は、発電セルの形状により、円筒型、モノリス型、平板積層型の3つに分類されるが、発電セルの形成が容易な平板積層型が広く採用されている。
上記平板積層型の固体酸化物型燃料電池装置は、発電セルとセパレータとが交互に積層されて燃料電池スタックが構成されている。発電セルは、酸化物イオン導電体からなる固体電解質層を空気極(カソード)層と燃料極(アノード)層とで挟み込んだ積層構造を有し、空気極側には酸化剤ガスとしても酸素(空気)が供給され、燃料極側には燃料ガスが供給されるようになっている。
上記空気極層及び燃料極層は、酸素や燃料ガスが固体電解質層との界面に到達することができるように多孔質材料で形成されている。また、セパレータ或いはインターコネクタは、発電セル間を電気的に接続すると共に、燃料ガスや酸化剤ガスをセパレータ外周面から導入して燃料極層に向かって吐出させる通路を有している。また、セパレータと空気極層との間には空気極集電体が配置され、セパレータと燃料極層との間には燃料極集電体が配置されている。
上記構成の固体酸化物燃料電池では、セパレータを介して発電セルの空気極側に供給された酸化剤ガス(酸素)は、空気極層内の気孔を通って固体電解質層との界面近傍に到達し、空気極から電子を受け取って酸化物イオン(O2−)になる。この酸化物イオンは、燃料極に向かって固体電解質層内を拡散移動し、燃料極との界面近傍で燃料ガスと反応して反応生成物(H2O等)となり、燃料極に電子を放出する。そして、この電子を燃料極集電体から取り出すことによって電流が発生する。上記電極反応(発電反応)は、燃料ガスとして水素を用いた場合は以下のようになる。
空気極: 1/2O2 + 2e− → O2−
燃料極: H2 + O2− → H2O + 2e−
全体 : H2 + 1/2O2 → H2O
燃料極: H2 + O2− → H2O + 2e−
全体 : H2 + 1/2O2 → H2O
ここで、燃料ガスとして水素を使用する場合、水素の濃度をコントロールするために窒素が混合されるが、装置が大型化するにつれて窒素の使用量が増加してしまう。そこで、燃料ガスとして水素に代えて都市ガスや天然ガスなどの炭化水素系ガスを使用する燃料電池発電装置が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
この燃料電池発電装置は、例えば、燃料ガスの流量と酸化剤ガスの流量とに応じて直流出力電力を発生する燃料電池スタックと、燃料電池スタックに酸化剤ガスを導入する空気供給系と、燃料電池スタックに燃料ガスを導入する燃料ガス供給系と、燃料ガス供給系から送られる炭化水素ガスを水素リッチな燃料ガスに改質する燃料改質器と、燃料ガス供給系に水蒸気を導入する水蒸気供給系と、各種制御を行う制御手段などで構成され、燃料電池スタックと燃料改質器とで燃料電池モジュールが構成される。
上記燃料電池反応において、水素と酸素の反応比率は1:0.5であり、酸化剤ガスが空気の場合、水素と空気の比率は1:2.5になる。ここで、経験的に、燃料ガス(ここでは水素)に対する酸化剤ガス(ここでは空気)の比率が所定値以上であれば、発電セルの出力電圧(以下、セル電圧と呼ぶ。)は一定であるが、この比率が所定値よりも小さくなると空気極層における過電圧が急激に増加し、セル電圧が低下することが分かっている。従って、燃料電池発電装置を運転する場合には、水素に対する空気の比率が所定値以上となるように制御する必要がある。
しかしながら、酸化剤ガスの流路は金属製の配管やセパレータなどによって形成されているため、配管やセパレータの異常酸化によって流路が閉塞したり、配管やセパレータの腐食によって酸化剤ガスが漏れるなどの不具合が発生する。また、燃料電池スタックが隔壁によって密閉されるシール構造の場合は、隔壁の腐食によって酸化剤ガスが漏れるなどの不具合が発生する。そして、このような不具合が発生すると水素に対する空気の比率が所定値よりも小さくなり、セル電圧が低下するという問題が生じる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、酸化剤ガスの流路異常を簡単かつ確実に検出することができる燃料電池発電装置及び酸化剤ガスの流路異常検出方法並びに流路異常検出プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、酸化剤ガスが供給される空気極層と燃料ガスが供給される燃料極層と前記空気極層及び前記燃料極層の間に配設される固体電解質層とで構成される発電セルがセパレータを挟んで積層された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を測定する出力測定手段と、制御手段と、を少なくとも備える燃料電池発電装置において、前記制御手段は、前記燃料ガスに対する前記酸化剤ガスの比率を第1の値に設定した状態における前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を前記出力測定手段に測定させ、前記比率を予め定めた所定値まで低下させた状態における前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を前記測定手段に測定させ、前記比率の低下に伴って前記出力が低下する場合に、前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断するものである。
また、本発明は、酸化剤ガスが供給される空気極層と燃料ガスが供給される燃料極層と前記空気極層及び前記燃料極層の間に配設される固体電解質層とで構成される発電セルがセパレータを挟んで積層された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を測定する出力測定手段と、を少なくとも備える燃料電池発電装置における酸化剤ガスの流路異常検出方法であって、前記燃料ガスに対する前記酸化剤ガスの比率を第1の値に設定した状態における前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を前記電力測定手段で測定する第1の処理と、前記比率を予め定めた所定値まで低下させた状態における前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を前記電力測定手段で測定する第2の処理と、前記比率の低下に伴って前記出力が低下する場合に、前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断する第3の処理と、を少なくとも実行するものである。
また、本発明は、酸化剤ガスが供給される空気極層と燃料ガスが供給される燃料極層と前記空気極層及び前記燃料極層の間に配設される固体電解質層とで構成される発電セルがセパレータを挟んで積層された燃料電池スタックにおける酸化剤ガスの流路異常検出方法であって、前記燃料ガスに対する前記酸化剤ガスの比率を第1の値に設定した状態における各発電セルのセル電圧を測定する第1の処理と、前記比率を予め定めた所定値まで低下させた状態における各発電セルのセル電圧を測定する第2の処理と、前記比率の低下に伴って前記セル電圧が低下する発電セルがある場合に、当該発電セルに対応する前記セパレータの前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断する第3の処理と、を少なくとも実行するものである。
また、本発明は、酸化剤ガスが供給される空気極層と燃料ガスが供給される燃料極層と前記空気極層及び前記燃料極層の間に配設される固体電解質層とで構成される発電セルがセパレータを挟んで積層された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を測定する出力測定手段と、を少なくとも備える燃料電池発電装置で動作するプログラムであって、コンピュータを、前記燃料ガスに対する前記酸化剤ガスの比率を第1の値に設定した状態における前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を前記出力測定手段に測定させ、前記比率を予め定めた所定値まで低下させた状態における前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を前記測定手段に測定させ、前記比率の低下に伴って前記出力が低下する場合に、前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断する制御手段として機能させるものである。
本発明の燃料電池発電装置及び酸化剤ガスの流路異常検出方法並びに流路異常検出プログラムによれば、燃料ガスに対する酸化剤ガスの比率(又は燃料ガスの流量を一定にした場合における酸化剤ガスの流量)を、空気極層の過電圧が上昇し、セル電圧が低下し始める所定値まで低下させ、燃料電池スタック又は発電セルの出力が低下するかを判断し、比率(又は流量)の低下に伴って出力が低下する場合に、酸化剤ガスの流路に異常があると判断するため、酸化剤ガスの流路異常を簡単かつ確実に検出することができる。
また、酸化剤ガスの比率(又は流量)を上記所定値まで減少させても、酸化剤ガスの流路に異常がなければ出力は変化しないため、上記流路異常検出方法を燃料電池発電装置の運転中に実行することができ、燃料電池発電装置を効率的に運転することができる。また、上記流路異常検出方法は燃料電池スタックの製造後の検査にも利用可能なため、不良な燃料電池スタックを容易に判別することができる。
背景技術で示したように、燃料電池発電装置を運転する場合には、燃料ガスに対する酸化剤ガスの比率(又は燃料ガスの流量を一定にした場合における酸化剤ガスの流量)が所定値以上となるように制御しており、例えば、SOFCの場合は、経験的に水素に対して空気の量が3.4倍以上になるように酸化剤ガスの比率又は流量を制御している。しかしながら、酸化剤ガスの流路に閉塞や穴などがあると、酸化剤ガスの比率又は流量が上記所定値よりも低下してしまい、燃料電池スタック又は発電セルの出力が低下するという問題が生じる。
この問題に対して、燃料電池発電装置の運転を停止させて、酸化剤ガスの流路を検査することもできるが、固体酸化物型の燃料電池発電装置では、燃料電池スタックを高温(例えば、SOFCでは、約650〜1000℃)で動作させるため、一旦運転を停止すると運転の再開までに時間を要し、燃料電池発電装置を効率的に運転することができない。
そこで、本発明では、燃料ガスが供給される燃料極層と酸化剤ガスが供給される空気極層と燃料極層及び空気極層の間に配設される固体電解質層とで構成される発電セルと、発電セルの両側に配置される空気極集電体及び燃料極集電体と、がセパレータを挟んで積層された燃料電池スタックと、燃料電池スタック又は発電セルの出力を測定する出力測定手段と、燃料電池発電装置の動作を制御する制御手段と、を少なくとも備える燃料電池発電装置において、制御手段は、燃料ガスに対する酸化剤ガスの比率(又は燃料ガスの流量を一定にした場合における酸化剤ガスの流量)を、空気極層の過電圧が上昇しセル電圧が低下し始める直前の所定値まで低下させて、燃料電池スタック又は発電セルの出力を出力測定手段に測定させ、酸化剤ガスの比率(又は流量)の低下に伴って出力が低下する場合に、酸化剤ガスの流路に異常があると判断する。以下、その具体的構成について、図面を参照して説明する。
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る燃料電池発電装置及び酸化剤ガスの流路異常検出方法並びに流路異常検出プログラムについて、図1乃至図8を参照して説明する。図1は、本実施例の燃料電池発電装置の構成を模式的に示す図である。また、図2は、燃料電池モジュール内の燃料電池スタックの具体的構成例を示す図であり、図3は、燃料電池モジュール内の1つの発電セルの構成を模式的に示す図である。また、図4は、燃料ガスに対する酸化剤ガスの比率を変化させた時の燃料電池スタックの出力密度を示す図であり、図5及び図6は、燃料ガスに対する酸化剤ガスの比率を変化させた時のセル電圧の変化を示す図である。また、図7は、本実施例の燃料電池発電装置を用いた酸化剤ガスの流路異常検出方法の手順を示すフローチャート図であり、図8は、燃料電池モジュール内の1つの発電セルを含むユニットにおける端子の配置を具体的に示す図である。
図1に示すように、本実施例の燃料電池発電装置1は、燃料ガス(都市ガスや天然ガス、LPGガスなどの炭化水素ガス)の流量と酸化剤ガス(酸素や空気など)の流量とに応じて直流出力電力を発生する燃料電池スタック3(バンドルとも呼ぶ。)と、燃料電池スタック3に酸化剤ガス(本実施例では空気とする。)を導入する空気ブロア6や空気供給配管などの空気供給系と、燃料電池スタック3に燃料ガスを導入する燃料ガス昇圧器7や燃料ガス供給配管などの燃料ガス供給系と、燃料電池モジュール2内に配設され、燃料ガス供給系から送られる炭化水素ガスを水素リッチな燃料ガスに改質する燃料改質器4と、燃料ガス供給系に水蒸気を導入する水移送ポンプ8や水蒸気発生器10、水蒸気供給配管などの水蒸気供給系と、電圧や電流、電力などの出力を測定する出力測定手段5aと、燃料電池スタック3の温度を測定する温度測定手段(図示せず)と、出力測定手段5aで測定した電圧や温度測定手段で測定した温度に基づいて燃料ガスや水蒸気、空気の流量制御などを行う制御手段5と、燃料電池スタック3からの直流出力を交流出力に変換して交流電力を外部負荷に供給するインバータ(図示せず)などで構成されている。
また、図2に示すように、燃料電池スタック3は、固体電解質層12の両面に燃料極層13と空気極層11とを配置した発電セル14と、燃料極層13の外側に配置した燃料極集電体19と、空気極層11の外側に配置した空気極集電体18と、各集電体の外側に配したセパレータ17(インターコネクタとも呼ぶ。)とからなる単セル(ユニット)が縦方向に多数積層されて構成されている。
固体電解質層12は、ランタンガレート(La0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.15Co0.05O2.85)やイットリアを添加した安定化ジルコニア(YSZ)等で構成され、燃料極層13は、Ni、Co等の金属又はNi−YSZ、Co−YSZ、Niとサマリウムドープセリア(Ce0.8Sm0.2O2)のサーメット等で構成され、空気極層11は、サマリウムコバルタイト(Sm0.5Sr0.5CoO3)、ランタンマンガナイト(LaMnO3)、ランタン鉄コバルタイト(LaSrCoFeO3)等で構成されている。また、燃料極集電体19はNi基合金等のスポンジ状の多孔質焼結金属板で構成され、空気極集電体18はAg基合金等のスポンジ状の多孔質焼結金属板で構成されている。
また、セパレータ17は、ステンレス等で構成され、空気極集電体18側の面にはAgメッキ層が形成され、燃料極集電体19側の面にはNiメッキ層が形成され、発電セル14間を電気的に接続する。また、セパレータ17は、発電セル14に対してガスを供給する機能を有し、燃料ガスをセパレータ17の外周面から導入して燃料極集電体19に対向する面のほぼ中央部から吐出する燃料ガス流路と、酸化剤ガス(空気)をセパレータ17の外周面から導入して空気極集電体18に対向する面のほぼ中央部から吐出する酸化剤ガス流路とを備えている。
そして、図3の模式図に示すように、運転時には、燃料ガス通路及び酸化剤ガス通路を通してセパレータ17の略中心部から発電セル14に向けて供給される燃料ガス及び酸化剤ガス(空気)を発電セル14の外周方向に拡散させながら燃料極層13及び空気極層11の全面に良好な分布で行き渡らせて発電反応を生じさせると共に、発電反応で消費されなかった余剰ガス(高温排ガス)を発電セル14の外周部からハウジング内に自由に放出するようになっており、ハウジングの内部空間に放出された排ガスは排気穴より燃料電池モジュール2外に排出されるようになっている。
また、図2に示すように、この燃料電池スタック3の両側にはステンレス等で形成された一対の端板15、16が配置されており、燃料電池スタック3の電力はこの上下一対の端板15、16を介して外部に取り出すことができ、外部に設けた出力測定手段5aにより測定できるようになっている。また、図3に示すように、1又は複数の発電セル14(図3では、個々の発電セル14)のセル電圧はセパレータ17に接続された配線を介して外部に取り出すことができ、外部に設けた出力測定手段5aにより測定できるようになっている。
なお、図2及び図3では、発電セル14の両側に燃料極集電体19及び空気極集電体18が配置された構成を示しているが、燃料極集電体19及び空気極集電体18を配置しない構成に対しても、本発明を適用することができる。また、図2では、発電セル14の外周部にガス漏れ防止シールを設けないシールレス構造の燃料電池スタック3を示したが、燃料電池スタック3が隔壁によって密閉されるシール構造に対しても、本発明を適用することができる。
このような構成において、燃料電池発電装置1を運転する場合には、発電セル14のセル電圧や燃料電池スタック3の出力電力が変動しないように、燃料ガスに対する酸化剤ガスの比率(又は燃料ガスの流量を一定にした場合における酸化剤ガスの流量)を、空気極層の過電圧が上昇しセル電圧が低下し始める直前の所定値以上となるように制御している。しかしながら、酸化剤ガスの流路は金属製の配管(上記空気供給系)やセパレータ17などによって形成されているため、配管やセパレータ17の異常酸化によって酸化剤ガスの流路が閉塞したり、配管やセパレータ17の腐食によって酸化剤ガスが漏れるなどの不具合が発生する。また、上記シール構造の燃料電池スタック3においても、隔壁の腐食によって酸化剤ガスが漏れるなどの不具合が発生する。そして、このような不具合により、酸化剤ガスの比率又は流量が所定値よりも低下してしまい、燃料電池スタック3又は発電セル14の出力が低下する。
一方、上記所定値は発電セル14の各構成物の材料や発電条件に応じて一意に決定することができる。図4は、水素に対する空気の比率を変化させた時の燃料電池スタック3の出力密度を測定した図である。例えば、固体電解質層12として径120mmのランタンガレート、燃料極層13としてNi+Ce0.8Sm0.2O2、空気極層11としてSm0.5Sr0.5CoO3を用い、燃料電池スタック3の温度を750℃、電流密度を300mA/cm2、燃料利用率を70%、水素の流量を340ml/min(0℃換算)に設定した場合、図4より、水素に対する空気の比率が3.4以上であれば出力密度は略一定になるが、水素に対する空気の比率が3.4よりも低下すると出力密度は急激に低下することから、上記所定値は3.4となる。
従って、酸化剤ガスの流路に異常がなければ、水素に対する空気の比率を上記所定値まで低下させても燃料電池スタック3又は発電セル14の出力は変化しないが、酸化剤ガスの流路に閉塞や穴などの異常があれば、発電セル14に実際に供給される空気の流量は少なくなるため、水素に対する空気の比率又は流量が上記所定値よりも低下し、燃料電池スタック3又は発電セル14の出力が低下すると考えられる。
例えば、図4の条件において、水素に対する空気の比率を5倍に設定した場合、各々の発電セル14のセル電圧は図5(a)に示すようになるが、酸化剤ガスの流路に異常がある場合は、水素に対する空気の比率を3.4まで低下させると、図5(b)に示すように、各発電セル14のセル電圧は低下する。
また、同様に、図4の条件において、水素に対する空気の比率を5倍に設定した場合、各々の発電セル14のセル電圧は図6(a)に示すように略一定になるが、いずれかの発電セル14(ここでは13番目の発電セル)に空気を供給するセパレータ17に流路異常がある場合は、水素に対する空気の比率を3.4まで低下させると、図6(b)に示すように、その発電セル14のセル電圧は低下する。
そこで、本実施例では、燃料ガスに対する酸化剤ガスの比率(又は燃料ガスの流量を一定にした場合における酸化剤ガスの流量)を上記所定値まで低下させ、その際、燃料電池スタック3又は発電セル14の出力を出力測定手段5aで測定し、酸化剤ガスの比率又は流量の低下に伴って出力が低下すれば、酸化剤ガスの流路に異常があると判断する。
なお、この上記酸化剤ガスの比率又は流量の所定値は、発電セル14の各構成物の材料や発電条件によって変動するため、予め、実験やシミュレーション、運転データの解析等によって所定値を求めておき、その所定値を制御手段5に予め設けられたメモリなどに記憶しておけばよい。
また、上記酸化剤ガスの流量制御や、出力測定手段5aを用いた出力測定、酸化剤ガスの流路に異常があるか否かの判断は制御手段5によって実行されるが、これらの制御は、コンピュータを、上記制御手段5として機能させる流路異常検出プログラムによって実行する構成としてもよい。
次に、上記構成の燃料電池発電装置1を用いた酸化剤ガスの流路異常検出の具体的手順について、図7のフローチャート図を参照して説明する。
まず、ステップS101で、コールドスタンバイ状態(常温状態)において、制御装置のボタン操作などによって燃料電池発電装置1の起動が指示されると、制御手段5は、燃料電池モジュール2を起動用のヒータやバーナにより加熱して、燃料電池スタック3を発電可能な温度まで昇温させる。
次に、ステップS102で、制御手段5は、空気供給系を制御して、燃料電池スタック3に所定の流量の空気を供給し、引き続きステップS103で、燃料ガス供給系及び水蒸気供給系を制御して、燃料電池スタック3に所定の流量の燃料ガス及び水蒸気を供給する。
次に、ステップS104で、制御手段5は、温度測定手段を用いて燃料電池スタック3の温度を監視し、ステップS105で、燃料電池スタック3の温度と予め定められた温度とを比較し、所定の温度に達したらホットスタンバイ状態になったと判断して、ステップS106で、発電を開始する。そして、ステップS107で、運転停止が指示されるまで、発電を継続する。
ここまでの動作が従来の制御方法であるが、本実施例では、ステップS108で、制御手段5は、酸化剤ガスの流路異常の検出を行うか否かを判断する。なお、この判断の基準として、運転開始からの時間経過を監視し、所定の時間間隔で流路異常検出を行うようにしてもよいし、予め定めたタイミング(例えば、所定の時刻)で流路異常検出を行うようにしてもよいし、常時セル電圧をモニタし、セル電圧の低下を検出したら流路異常検出を行うようにしてもよい。
酸化剤ガスの流路異常検出に際して、まず、ステップS109で、制御手段5は、出力測定手段5aを用いて、通常の発電条件の酸化剤ガスの比率又は流量(第1の値と呼ぶ。)における発電セル14のセル電圧又は燃料電池スタック3の出力電力を取得する。
次に、ステップS110で、制御手段5は、空気ブロア6を制御して酸化剤ガスの比率又は流量を予め設定した所定値まで低下させ、出力測定手段5aを用いて、発電セル14のセル電圧又は燃料電池スタック3の出力電力を取得する。その際、酸化剤ガスの比率又は流量を所定値に設定した状態において出力を測定してもよいし、酸化剤ガスの比率又は流量を所定値まで下げながら出力を連続して測定してもよい。なお、前述したように、酸化剤ガスの流量が所定値以上であれば、セル電圧は変化しないため、発電条件に影響を与えることない。
次に、ステップS111で、制御手段5は、酸化剤ガスの比率又は流量の低下に伴って発電セル14又は燃料電池スタック3の出力が低下しているかを判断し、出力が低下していなければ、酸化剤ガスの流路に異常がないと判断して、酸化剤ガスの比率又は流量を第1の値に戻し、ステップS106に戻って運転を継続する。
一方、出力が低下していれば、酸化剤ガスの流路に異常があると判断し、ステップS112で、制御手段5は、流路異常の影響を抑制するために、酸化剤ガスの比率又は流量を、実際にセル電圧が低下し始める値(すなわち、流路異常によって低下する分を補償した値)よりも大きい値(第2の値と呼ぶ。)に設定し、ステップS106に戻ってその比率又は流量で発電を継続する。なお、第2の値は、第1の値と同じ値としてもよいが、流路異常が進行した場合を考慮して、第1の値よりも大きい値とすることが好ましい。
このように、本実施例の燃料電池発電装置1では、制御手段5は、所定の時間間隔、又は、所定のタイミング、又はセル電圧の低下を検出したら、発電セル14のセル電圧又は燃料電池スタック3の出力電力を測定し、続いて、酸化剤ガスの比率(又は流量)を予め定めた所定値まで低下させて発電セル14のセル電圧又は燃料電池スタック3の出力電力を測定し、酸化剤ガスの比率(又は流量)の低下に伴って出力が低下する場合に、酸化剤ガスの流路に閉塞又は穴などの流路異常があると判断する。これにより、流路異常を簡単かつ確実に検出することができる。
また、酸化剤ガスの流路異常がなければ、酸化剤ガスの比率(又は流量)を所定値まで低下させてもセル電圧は変化しないため、燃料電池発電装置1の運転中に流路異常を検出することができ、燃料電池発電装置を効率的に運転することができる。また、燃料電池スタック3の検査時に流路異常を検出することにより、不良な燃料電池スタック3を容易に判別することができる。
以上、発電セル14両側のセパレータ17間のセル電圧又は燃料電池スタック3両端の端板15、16間の出力電力を検出する場合について記載したが、この構成では、セパレータ17間の電圧が変化した場合に、その変化が流路異常に起因しているのか、セパレータ17や空気極集電体18、燃料極集電体19等の状態変化による過電圧に起因しているのかを判別することができない場合も生じる。
上記構成物の状態変化について具体的に説明すると、空気極側のセパレータ17はステンレスの表面にAgメッキ処理が施されているが、メッキの施工状態により表面にAgメッキのピンホールなどがあると、供給している空気中の酸素がピンホールから侵入し、Agメッキ内部のステンレスと反応して酸化スケールが生じ、この反応が進行するとAgメッキ内部がふくれあがり、Agメッキが徐々に剥がれてステンレスとの固着状態が悪化し、電気抵抗が増加する。
また、燃料極側のセパレータ17表面は水素を含む還元性雰囲気であり、ステンレス表面は酸化されにくい状態になっているが、発電を行うと水素が水蒸気に変化し、この水蒸気がステンレスの表面を酸化し、また、水蒸気と水素の混合ガスでは、水蒸気が水素と酸素に分離し、この酸素がセパレータ17表面を酸化する可能性もある。
また、発泡Niなどからなる燃料極集電体19は高温での長期使用によってクリープ変形の可能性があり、この変形によって燃料極集電体19と発電セル14の燃料極層13との接触不良が起こり、過電圧が上昇する場合もある。
また、発泡金属にAgメッキを施して作製した空気極集電体18はセパレータ17と同様にAgメッキのピンホールにより過電圧が生じる可能性があり、燃料極集電体19と同様にクリープ変形により接触不良によって過電圧が上昇する場合もある。
そこで、セパレータ17や空気極集電体18、燃料極集電体19の状態変化の影響を受けずに酸化剤ガスの流路異常を検出可能にするために、燃料電池スタック3の少なくとも一つの発電セル14を含むユニットに対して、セパレータ17に端子を接続すると共に、各構成部品間に所定のサイズ、厚み、形態の端子を挿入し、燃料電池スタック3の外部に設けた出力測定手段5aによって端子間の電圧を測定できるようにすることもできる。
具体的には、図8の左側に示すように、空気極側のセパレータ17(図の上側のセパレータ)の側面にねじ止めなどによって端子20aを接続すると共に、セパレータ17と空気極集電体18との間(セパレータ17と空気極集電体18との間に接触抵抗を低減するための金属層(エキスパンドメタル18aと呼ぶ。)が配設される構成ではセパレータ17とエキスパンドメタル18aとの間)の少なくとも一部に端子21aを挿入する。また、燃料極側のセパレータ17の側面にねじ止めなどによって端子20bを接続すると共に、セパレータ17と燃料極集電体19との間の少なくとも一部に端子21bを挿入する。
そして、これらの端子と燃料電池スタック3の外部に設けた出力測定手段5aとの間を配線で接続し、出力測定手段5aによって、セパレータ17間の電圧(端子20aと端子20bとの間の電圧)を測定すると共に、セパレータ17の過電圧(端子20aと端子21aとの間の電圧、又は、端子20bと端子21bとの間の電圧)を測定する。また、必要に応じて、空気極集電体18と発電セル14との間の少なくとも一部に端子22aを挿入し、燃料極集電体19と発電セル14との間の少なくとも一部に端子22bを挿入し、空気極集電体18の過電圧(端子21aと端子22aとの間の電圧)と燃料極集電体19の電圧(端子21bと端子22bとの間の電圧)とを測定する。
または、図8の右側に示すように、空気極側のセパレータ17の側面にねじ止めなどによって端子20aを接続すると共に、空気極集電体18の側面にねじ止めなどによって端子23aを接続し、また、燃料極側のセパレータ17の側面にねじ止めなどによって端子20bを接続すると共に、燃料極集電体19の側面にねじ止めなどによって端子23bを接続する。
そして、これらの端子と燃料電池スタック3の外部に設けた出力測定手段5aとの間を配線で接続し、出力測定手段5aによって、セパレータ17及び空気極集電体18の過電圧(端子20aと端子23aとの間の電圧)、又は、セパレータ17及び燃料極集電体19の過電圧(端子20bと端子23bとの間の電圧)を測定する。
このように、セパレータ17や空気極集電体18、燃料極集電体19の状態変化に起因する過電圧を測定することにより、酸化剤ガスの流路異常に起因する発電セル14のセル電圧又は燃料電池スタック3の出力電力の低下を正確に測定することができる。
なお、上記実施例では、炭化水素系の燃料ガスと水蒸気とを用いる燃料電池発電装置1について記載したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、水素ガスと窒素ガスを用いる燃料電池発電装置1においても同様に適用することができる。また、上記実施例では、シールレスタイプの燃料電池発電装置1について記載したが、シールタイプの燃料電池発電装置1においても、同様に適用することができる。
本発明は、固体酸化物型燃料電池発電装置において特に有効であるが、固体高分子型燃料電池発電装置、リン酸型燃料電池発電装置、溶融炭酸塩型燃料電池発電装置などの他の種類の燃料電池発電装置に対しても適用することが可能である。
1 燃料電池発電装置
2 燃料電池モジュール
3 燃料電池スタック
4 燃料改質器
5 制御手段
5a 出力測定手段
6 空気ブロア
7 燃料ガスブロア
8 水移送ポンプ
9 純水タンク
10 水蒸気発生器
11 空気極層
12 固体電解質層
13 燃料極層
14 発電セル
14a セル割れ
14b 酸化膜
15、16 端板
17 セパレータ
18 空気極集電体
18a エキスパンドメタル
19 燃料極集電体
20a、20b 端子
21a、21b 端子
22a、22b 端子
23a、23b 端子
2 燃料電池モジュール
3 燃料電池スタック
4 燃料改質器
5 制御手段
5a 出力測定手段
6 空気ブロア
7 燃料ガスブロア
8 水移送ポンプ
9 純水タンク
10 水蒸気発生器
11 空気極層
12 固体電解質層
13 燃料極層
14 発電セル
14a セル割れ
14b 酸化膜
15、16 端板
17 セパレータ
18 空気極集電体
18a エキスパンドメタル
19 燃料極集電体
20a、20b 端子
21a、21b 端子
22a、22b 端子
23a、23b 端子
Claims (14)
- 酸化剤ガスが供給される空気極層と燃料ガスが供給される燃料極層と前記空気極層及び前記燃料極層の間に配設される固体電解質層とで構成される発電セルがセパレータを挟んで積層された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を測定する出力測定手段と、制御手段と、を少なくとも備える燃料電池発電装置において、
前記制御手段は、前記燃料ガスに対する前記酸化剤ガスの比率を第1の値に設定した状態における前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を前記出力測定手段に測定させ、前記比率を予め定めた所定値まで低下させた状態における前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を前記測定手段に測定させ、前記比率の低下に伴って前記出力が低下する場合に、前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断する、ことを特徴とする燃料電池発電装置。 - 前記制御手段は、前記比率の低下に伴って前記出力が低下する発電セルがある場合は、当該発電セルに対応する前記セパレータの前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断する、ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池発電装置。
- 前記第1の値は、前記燃料電池発電装置の定常運転時の比率であり、
前記制御手段は、前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断した場合に、前記比率を前記出力の低下が始まる値よりも大きい第2の値に設定して前記燃料電池発電装置の運転を継続する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池発電装置。 - 前記所定値は、前記酸化剤ガスの流路に異常がない場合において、前記空気極層の過電圧が上昇し、前記発電セルの出力が低下し始める比率である、ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の燃料電池発電装置。
- 酸化剤ガスが供給される空気極層と燃料ガスが供給される燃料極層と前記空気極層及び前記燃料極層の間に配設される固体電解質層とで構成される発電セルがセパレータを挟んで積層された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を測定する出力測定手段と、を少なくとも備える燃料電池発電装置における酸化剤ガスの流路異常検出方法であって、
前記燃料ガスに対する前記酸化剤ガスの比率を第1の値に設定した状態における前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を前記電力測定手段で測定する第1の処理と、
前記比率を予め定めた所定値まで低下させた状態における前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を前記電力測定手段で測定する第2の処理と、
前記比率の低下に伴って前記出力が低下する場合に、前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断する第3の処理と、を少なくとも実行することを特徴とする酸化剤ガスの流路異常検出方法。 - 前記第3の処理では、前記比率の低下に伴って前記出力が低下する発電セルがある場合は、当該発電セルに対応する前記セパレータの前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断する、ことを特徴とする請求項5に記載の酸化剤ガスの流路異常検出方法。
- 前記第1の値は、前記燃料電池発電装置の定常運転時の比率であり、
前記第3の処理で、前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断した場合に、前記比率を前記出力の低下が始まる値よりも大きい第2の値に設定して前記燃料電池発電装置の運転を継続する、ことを特徴とする請求項5又は6に記載の酸化剤ガスの流路異常検出方法。 - 前記第1乃至第3の処理を、定期的、又は、予め定めたタイミング、又は、前記出力の低下を検出した時に実行する、ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一に記載の酸化剤ガスの流路異常検出方法。
- 酸化剤ガスが供給される空気極層と燃料ガスが供給される燃料極層と前記空気極層及び前記燃料極層の間に配設される固体電解質層とで構成される発電セルがセパレータを挟んで積層された燃料電池スタックにおける酸化剤ガスの流路異常検出方法であって、
前記燃料ガスに対する前記酸化剤ガスの比率を第1の値に設定した状態における各発電セルのセル電圧を測定する第1の処理と、
前記比率を予め定めた所定値まで低下させた状態における各発電セルのセル電圧を測定する第2の処理と、
前記比率の低下に伴って前記セル電圧が低下する発電セルがある場合に、当該発電セルに対応する前記セパレータの前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断する第3の処理と、を少なくとも実行することを特徴とする酸化剤ガスの流路異常検出方法。 - 前記所定値は、前記酸化剤ガスの流路に異常がない場合において、前記空気極層の過電圧が上昇し、前記発電セルの出力が低下し始める比率である、ことを特徴とする請求項5乃至9のいずれか一に記載の酸化剤ガスの流路異常検出方法。
- 酸化剤ガスが供給される空気極層と燃料ガスが供給される燃料極層と前記空気極層及び前記燃料極層の間に配設される固体電解質層とで構成される発電セルがセパレータを挟んで積層された燃料電池スタックと、前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を測定する出力測定手段と、を少なくとも備える燃料電池発電装置で動作するプログラムであって、
コンピュータを、
前記燃料ガスに対する前記酸化剤ガスの比率を第1の値に設定した状態における前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を前記出力測定手段に測定させ、前記比率を予め定めた所定値まで低下させた状態における前記燃料電池スタック又は前記発電セルの出力を前記測定手段に測定させ、前記比率の低下に伴って前記出力が低下する場合に、前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断する制御手段として機能させる、ことを特徴とする酸化剤ガスの流路異常検出プログラム。 - 前記制御手段は、前記比率の低下に伴って前記出力が低下する発電セルがある場合は、当該発電セルに対応する前記セパレータの前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断する、ことを特徴とする請求項11に記載の酸化剤ガスの流路異常検出プログラム。
- 前記第1の値は、前記燃料電池発電装置の定常運転時の比率であり、
前記制御手段は、前記酸化剤ガスの流路に異常があると判断した場合に、前記比率を前記出力の低下が始まる値よりも大きい第2の値に設定して前記燃料電池発電装置の運転を継続する、ことを特徴とする請求項11又は12に記載の酸化剤ガスの流路異常検出プログラム。 - 前記所定値は、前記酸化剤ガスの流路に異常がない場合において、前記空気極層の過電圧が上昇し、前記発電セルの出力が低下し始める比率である、ことを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一に記載の酸化剤ガスの流路異常検出プログラム。
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JP2008089787A JP2009245692A (ja) | 2008-03-31 | 2008-03-31 | 燃料電池発電装置及び酸化剤ガスの流路異常検出方法並びに流路異常検出プログラム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020061336A (ja) * | 2018-10-12 | 2020-04-16 | 日本碍子株式会社 | 燃料電池装置 |
-
2008
- 2008-03-31 JP JP2008089787A patent/JP2009245692A/ja not_active Abandoned
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JP2020061336A (ja) * | 2018-10-12 | 2020-04-16 | 日本碍子株式会社 | 燃料電池装置 |
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