JP2009242669A - 熱硬化性樹脂組成物の製造方法、熱硬化性樹脂組成物、成形体、硬化体及び電子部品 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物の製造方法、熱硬化性樹脂組成物、成形体、硬化体及び電子部品 Download PDF

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JP2009242669A JP2008092557A JP2008092557A JP2009242669A JP 2009242669 A JP2009242669 A JP 2009242669A JP 2008092557 A JP2008092557 A JP 2008092557A JP 2008092557 A JP2008092557 A JP 2008092557A JP 2009242669 A JP2009242669 A JP 2009242669A
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Yoshinori Chiku
義則 知久
Akiro Masakado
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Abstract

【課題】耐熱性に優れており、電気特性が良好であり、かつフィルム成形性に優れている硬化物を得ることを可能とする熱硬化性樹脂組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】下記式(1)で示される多官能フェノール化合物と、下記式(2)で示されるジアミン化合物と、アルデヒド化合物とを含む成分を反応させて熱硬化性樹脂を得た後、該熱硬化性樹脂とエポキシ樹脂とを配合し、熱硬化性樹脂組成物を得る熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
Figure 2009242669

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【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性に優れており、電気特性が良好であり、かつフィルム成形性に優れている硬化物を得ることを可能とする熱硬化性樹脂組成物の製造方法及び熱硬化性樹脂、並びに該熱硬化性樹脂組成物の製造方法により得ることができる熱硬化性樹脂組成物、並びに該熱硬化性樹脂組成物を用いた成形体、硬化体及び電子部品に関する。
近年、電子機器の小型化及び高密度化が進行している。それに伴って、電子機器においては、信号の伝達速度の高速化や高周波特性の向上が求められている。そのため、メモリや論理プロセッサ等のICパッケージを構成する多層基板等に用いられる樹脂の硬化物には、高い誘電特性が要求されている。例えば、23℃での100MHz及び1GHzにおける樹脂の硬化物の特性として、誘電率が3.5以下であり、かつ誘電体損失が、誘電体損失の指標である誘電正接の値で0.015以下であることが要求されている。
一方で、電子機器には、長期的な信頼性も求められており、例えば、硬化物の機械的強度や靭性に優れていることが要求されている。
機械的特性に優れる樹脂として、例えば下記の特許文献1,2に開示されているベンゾオキサジン構造を有する樹脂が着目されている。
特許文献1,2に記載のベンゾオキサジン構造を有する樹脂の硬化物は可とう性、強靭性などの機械特性に優れるとされているが、充分な誘電特性を有するものではなかった。
また、下記の特許文献3には、主鎖骨格中にジヒドロベンゾオキサジン構造を有する樹脂が開示されている。このジヒドロベンゾオキサジン構造を有する樹脂を硬化させることにより、耐熱性、機械的特性、及び難燃性が向上された硬化物を得ることができるとされているが、充分な誘電特性を有するものではなかった。
特開昭49−47378号公報 特開2005−239827号公報 特開2003−64180号公報
上述したように、特許文献1,2に記載のジヒドロベンゾオキサジン構造を有する樹脂の硬化物では、高い機械特性は得られるが、充分な耐熱性と電気特性を得ることができなかった。
また、特許文献3に記載のジヒドロベンゾオキサジン構造を有する樹脂の硬化物では、耐熱性は得られるが、充分な機械特性と電気特性が得られないことがあった。
そこで、高い機械特性と充分な耐熱性とを同時に得るために、特許文献1,2に記載のジヒドロベンゾオキサジン構造を有する樹脂と特許文献3に記載のジヒドロベンゾオキサジン構造を有する樹脂とを混合して、硬化体を得ようと試みた。
しかし、上記2種類の樹脂を溶媒に溶解してなる溶液を作成した後に、キャストしてフィルムを作成する際に、相分離して均一なフィルムを得ることが出来なかった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、機械特性と耐熱性に優れており、電気特性が良好であり、かつフィルム成形性に優れている硬化物を得ることを可能とする熱硬化性樹脂組成物の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記熱硬化性樹脂組成物の製造方法により得ることができる熱硬化性樹脂組成物、並びに該熱硬化性樹脂組成物を用いた成形体、硬化体及び電子部品を提供することにある。
本発明によれば、下記式(1)で示される多官能フェノール化合物と、下記式(2)で示されるジアミン化合物と、アルデヒド化合物とを含む成分を反応させて熱硬化性樹脂を得た後、該熱硬化性樹脂とエポキシ樹脂とを配合し、熱硬化性樹脂組成物を得ることを特徴とする、熱硬化性樹脂組成物の製造方法が提供される。
Figure 2009242669
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上記式(1)中、X1は下記式(10)〜(14)の内のいずれかで示される基である。
上記式(2)中、Y1は炭素数5以上の有機基を示し、該有機基はN、O及びFの内の少なくとも1つのヘテロ原子を有していてもよい。上記式(2)中、Y1に結合している2つのベンゼン環は、Y1中の異なる原子に結合している。
Figure 2009242669
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上記式(12)中、n1は、0〜10の整数を示す。
Figure 2009242669
上記式(13)中、n2は、0〜10の整数を示す。
Figure 2009242669
上記式(14)中、n3は、0〜10の整数を示す。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物の製造方法のある特定の局面では、前記式(1)中、X1は、OH基に対してパラ位に結合している。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物の製造方法の他の特定の局面では、前記式(2)中、Y1は、下記式(20)〜(29)の内のいずれかで示される基である。
Figure 2009242669
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本発明に係る熱硬化性樹脂組成物の製造方法のさらに他の特定の局面では、前記成分には、炭素数24以下の直鎖飽和脂肪族基を有するジアミン化合物がさらに含まれている。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物の製造方法のさらに他の特定の局面では、前記式(2)中、Y1は、NH基に対してメタ位又はパラ位に結合している。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、本発明に従って構成された熱硬化性樹脂組成物の製造方法により得られた熱硬化性樹脂組成物である。
また、本発明によれば、下記式(4)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位を1個又は繰り返し構造として2〜50個有する熱硬化性樹脂と、エポキシ樹脂とを含むことを特徴とする、熱硬化性樹脂組成物が提供される。
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上記式(4)中、X2は、下記式(40)〜(44)の内のいずれかで示される基である。前記ジヒドロベンゾオキサジン構造単位の数が2〜50個のとき、複数のX2は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記式(4)中、Y2は炭素数5以上の有機基を示し、該有機基はN、O及びFの内の少なくとも1つのヘテロ原子を有していてもよい。上記式(4)中、Y2に結合している2つのベンゼン環は、Y2中の異なる原子に結合している。前記ジヒドロベンゾオキサジン構造単位の数が2〜50個のとき、複数のY2は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
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上記式(42)中、n4は、0〜10の整数を示す。
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上記式(43)中、n5は、0〜10の整数を示す。
Figure 2009242669
上記式(44)中、n6は、0〜10の整数を示す。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物のある特定の局面では、前記熱硬化性樹脂は、前記式(4)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位と、下記式(4A)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位とを繰り返し構造として合計で2〜50個有する。
Figure 2009242669
上記式(4A)中、X3は、下記式(40A)〜(44A)の内のいずれかで示される基である。前記ジヒドロベンゾオキサジン構造単位の数が2〜50個のとき、複数のX3は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記式(4A)中、Aは、炭素数24以下の直鎖飽和脂肪族基である。前記ジヒドロベンゾオキサジン構造単位の数が2〜50個のとき、複数のAは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
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上記式(42A)中、n7は、0〜10の整数を示す。
Figure 2009242669
上記式(43A)中、n8は、0〜10の整数を示す。
Figure 2009242669
上記式(44A)中、n9は0〜10の整数を示す。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物の他の特定の局面では、前記式(4)中、Y2は下記式(45)〜(53)の内のいずれかで示される基である。
Figure 2009242669
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本発明に係る成形体は、本発明に従って構成された熱硬化性樹脂組成物を半硬化させて成形する、又は硬化及び半硬化させずに成形することにより得られた成形体である。
本発明に係る硬化体は、本発明に従って構成された熱硬化性樹脂組成物を硬化させることにより得られた硬化体である。
本発明に係る電子部品は、本発明に従って構成された硬化体が用いられた電子部品である。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物の製造方法では、上記式(1)で示される多官能フェノール化合物と、上記式(2)で示されるジアミン化合物と、アルデヒド化合物とを含む成分を反応させて熱硬化性樹脂を得た後、該熱硬化性樹脂とエポキシ樹脂とを配合するので、機械特性と耐熱性に優れており、電気特性が良好であり、かつフィルム成形性に優れている硬化物を得ることができる熱硬化性樹脂組成物を提供することができる。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、上記式(4)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位を1個又は繰り返し構造として2〜50個を有する熱硬化性樹脂と、エポキシ樹脂とを含有するので、該熱硬化性樹脂を硬化させることにより、機械特性と耐熱性に優れており、電気特性が良好であり、かつ熱線膨張率に優れている硬化物を得ることができる。
本発明における共重合したベンゾオキサジン構造を有する熱硬化性樹脂を用いた場合、溶液状態で配合した後に、キャストしてフィルムを作成すると、相分離を起こさず、均一なフィルムを作成することができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
〔熱硬化性樹脂組成物の製造方法〕
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物の製造方法では、先ず、下記式(1)で示される多官能フェノール化合物と、下記式(2)で示されるジアミン化合物と、アルデヒド化合物とを含む成分を反応させることにより、熱硬化性樹脂を得る。次に、得られた熱硬化性樹脂とエポキシ樹脂とを配合することにより、熱硬化性樹脂組成物を得る。
Figure 2009242669
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上記式(1)中、X1は下記式(10)〜(14)の内のいずれかで示される基である。
上記式(2)中、Y1は炭素数5以上の有機基を示し、該有機基はN、O及びFの内の少なくとも1つのヘテロ原子を有していてもよい。上記式(2)中、Y1に結合している2つのベンゼン環は、Y1中の異なる原子に結合している。
Figure 2009242669
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上記式(12)中、n1は0〜10の整数を示す。n1は、0〜5の整数であることが好ましい。
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上記式(13)中、n2は0〜10の整数を示す。n2は、0〜5の整数であることが好ましい。
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上記式(14)中、n3は、0〜10の整数を示す。
上記式(1)で示される多官能フェノール化合物は、二官能又は二官能以上のフェノール化合物である限り、特に制限されない。また、熱硬化性樹脂を得るに際しては、上記式(1)で示される多官能フェノール化合物は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
上記式(1)中、X1は芳香族環を有する有機基である。X1の炭素数は、8以上であり、12〜21の範囲が好ましい。
上記式(1)中、X1は上記式(10)〜(14)の内のいずれかで示される基である。また、上記式(1)中、X1に結合している2つのベンゼン環において、X1はOH基に対してパラ位に結合していることが好ましい。この場合、熱硬化性樹脂の合成時の反応性を高めることができる。さらに、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の耐熱性、力学的特性及び電気特性を高めることができる。
上記式(1)で示される多官能フェノール化合物の具体例としては、例えば4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチル−エチリデン)]ビスフェノール(三井化学製:ビスフェノールP)、4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチル−エチリデン)]ビスフェノール(三井化学製:ビスフェノールM)、ビフェニルノボラック型フェノール樹脂(明和化成製:MEH7851)、及びキシリレンノボラック型フェノール樹脂(明和化成製:MEH7800)等が挙げられる。これら多官能フェノール化合物は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
上記式(2)で示されるジアミン化合物を用いることにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の可撓性を高めることができる。
上記式(2)中、Y1は、炭素数5以上の有機基である。Y1の炭素数としては、5〜20の範囲が好ましく、5〜15の範囲がより好ましい。該有機基は、N、O及びFの内の少なくとも1つのヘテロ原子を有していてもよい。該有機基がヘテロ原子を有する場合には、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の電気特性を高めることができる。
上記式(2)中、Y1は、下記式(20)で示される基、又はベンゼン環を1つもしくは2つ有する基であることが好ましい。この場合、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の耐熱性、力学的特性及び電気特性を高めることができる。
Figure 2009242669
上記式(2)中、Y1は、上記式(20)及び下記式(21)〜(29)の内のいずれかで示される基であることが好ましい。この場合、上記式(2)中、Y1に結合している2つのベンゼン環において、Y1はNH基に対してメタ位又はパラ位に結合していることが好ましい。この場合、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の耐熱性、力学的特性及び電気特性をより一層高めることができる。
Figure 2009242669
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本発明では、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の耐熱性、力学的特性及び電気特性をさらに一層高めることができるので、Y1は、ベンゼン環を1つ有する基であることがより好ましい。なかでも、上記式(2)中、Y1は、上記式(21)〜(24)の内のいずれかで示される基であることがさらに好ましい。また、上記式(2)中、Y1に結合している2つのベンゼン環において、Y1はNH基に対してメタ位又はパラ位に結合していることが好ましい。
上記式(2)中、Y1が上記式(28)〜(29)の内のいずれかで示される基であるジアミン化合物を用いて熱硬化性樹脂を合成した場合には、Y1がこれらの基以外の基であるジアミン化合物、例えばビスフェノールA−BAPP〔2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン〕を用いて熱硬化性樹脂を合成した場合に比べて、以下の点に優れている。
第一に、硬化時に架橋点となるベンゾオキサジン環の最小間隔が長くなる。そのため、得られた熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物の硬化物の可撓性を高めることができる。
第二に、少なくとも3つの水酸基を有する三官能以上のフェノール化合物を用いた場合に、上記ジアミン化合物を用いることにより、熱硬化性樹脂を直鎖状に構成し易くなる。従って、ゲル化を抑制することができ、かつ容易に合成することができる。
第三に、自由体積の大きさによる低密度化に起因するか否かは定かではないが、得られた熱硬化性樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物の硬化物の誘電率が低くなる傾向がある。また、分子が比較的嵩高くなるためか、溶媒和され易く、熱硬化性樹脂の有機溶媒に対する溶解度を高めることができる。
上記式(2)で示されるジアミン化合物の具体例としては、例えば、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ネオペンタン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[(3−アミノフェノキシ)フェニル]ビフェニル、ビス[(4−アミノフェノキシ)フェニル]ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[3−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、又はビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル等が挙げられる。これらジアミン化合物は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
熱硬化性樹脂を得るに際しては、上記式(1)で示される多官能フェノール化合物のOH基1モルに対して、上記式(2)で示されるジアミン化合物のアミノ基が0.9〜1.1モルの範囲となるようにこれらの化合物を用いることが好ましい。
熱硬化性樹脂を得るに際しては、上記成分として、上記式(2)で示されるジアミン化合物に加えて、炭素数24以下の直鎖飽和脂肪族基を有するジアミン化合物を用いることが好ましい。この場合、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の耐熱性、力学的特性及び電気特性をさらに一層高めることができる。
上記炭素数24以下の直鎖飽和脂肪族基を有するジアミン化合物としては、炭素数24以下の直鎖飽和脂肪族基の両末端にアミノ基が結合されているジアミン化合物が好ましい。
上記式(1)で示される多官能フェノール化合物及び上記式(2)で示されるジアミン化合物とともに用いられるアルデヒド化合物としては、特に限定されない。なかでも、ホルムアルデヒドが好ましい。ホルムアルデヒドは、ホルムアルデヒドの重合体であるパラホルムアルデヒドや、水溶液の形であるホルマリン等の形態で使用することができる。パラホルムアルデヒドを使用した場合、反応を穏やかに進行させることができる。また、上記アルデヒド化合物としては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、又はブチルアルデヒド等も用いることができる。
熱硬化性樹脂を得るに際しては、上記式(1)で示される多官能フェノール化合物のOH基1モルに対して、上記アルデヒド化合物は、0.9〜1.2モルの範囲で用いることが好ましい。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物の製造方法では、熱硬化性樹脂を得るに際し、上記式(1)で示される多官能フェノール化合物、上記式(2)で示されるジアミン化合物、及びアルデヒド化合物とともに、下記式(3)で示される単官能フェノール化合物を用いることが好ましい。この場合、熱硬化性樹脂の溶解性を高めることができる。さらに、熱硬化性樹脂組成物の加工性を高めることができる。
Figure 2009242669
上記式(3)中、Zは炭素数4以上の有機基を示し、該有機基はN、O及びFの内の少なくとも1つのヘテロ原子を有していてもよい。
上記式(3)で示される単官能フェノール化合物では、Zの分子量が比較的大きい。Zの炭素数は、6以上が好ましく、8〜20の範囲がより好ましい。炭素数が大きすぎると、自由体積が大きくなり、熱硬化性樹脂組成物の硬化物の誘電率が低くなることがある。
上記式(3)中、Zは下記式(30)又は(31)で示される基であり、かつZに結合しているベンゼン環において、ZはOH基に対してパラ位に結合していることが好ましい。この熱硬化性樹脂の高温下での揮発性を低くすることができ、かつ熱硬化性樹脂の硬化物の誘電率及び誘電正接等の誘電特性を高くすることができる。特に、上記式(3)中、Zが下記式(31)で示される基であり、かつZに結合しているベンゼン環において、ZがOH基に対してパラ位に結合している場合には、熱硬化性樹脂の高温下での揮発性をより一層低くすることができ、かつ熱硬化性樹脂の硬化物の誘電率及び誘電正接等の誘電特性をより一層高くすることができる。
Figure 2009242669
上記式(30)中、tは、0〜10の整数を示す。
中でも、上記式(3)中、Zは、上記式(30)においてtが0である下記式(32)で示される基、又は上記式(30)においてtが1である下記式(33)で示される基であり、かつZに結合しているベンゼン環において、ZはOH基に対してパラ位に結合していることが好ましい。
Figure 2009242669
上記式(3)で示される単官能フェノール化合物の具体例としては、例えば、2−シクロヘキシルフェノール、4−シクロヘキシルフェノール、2−フェニルフェノール、4−フェニルフェノール、2−ベンジルフェノール、4−ベンジルフェノール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ安息香酸フェニルエステル、4−フェノキシフェノール、3−ベンジルオキシフェノール、4−ベンジルオキシフェノール、4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、4−α−クミルフェノール、4−アダマンチルフェノール、又は4−トリフェニルメチルフェノール等が挙げられる。これらの単官能フェノール化合物は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
上記単官能フェノール化合物は、熱硬化性樹脂組成物の粘度調整や保存安定性を高めるなどの目的で用いることができる。
熱硬化性樹脂を得るに際しては、上記式(1)で示される多官能フェノール化合物1モルに対して、上記単官能フェノール化合物は、0.005〜0.5モルの範囲で用いることが好ましい。上記単官能フェノール化合物が少なすぎると、粘度低下や保存安定性を高める効果を充分に得ることができないことがあり、多すぎると、熱硬化性樹脂組成物の硬化体の機械特性が低下することがある。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物の製造方法では、上記式(1)で示される多官能フェノール化合物、上記式(2)で示されるジアミン化合物、及びアルデヒド化合物、並びに必要に応じて用いられる炭素数24以下の直鎖飽和脂肪族基を有するジアミン化合物、及び上記式(3)で示される単官能フェノール化合物を、適当な溶媒中に加えて加熱し、反応させることにより、熱硬化性樹脂を得ることができる。
上記熱硬化性樹脂を得るに際しては、上記式(1)で示される多官能フェノール化合物、上記式(2)で示されるジアミン化合物、炭素数24以下の直鎖飽和脂肪族基を有するジアミン化合物、又はアルデヒド化合物を、反応中に上記溶液に段階的に添加してもよい。さらに、上記式(3)で示される単官能フェノール化合物を、反応中に上記溶液に一度に又は段階的に添加してもよい。また、以下の多官能フェノール化合物を、反応中に上記溶液に添加してもよい。
反応中に溶液に添加することができる多官能フェノール化合物としては、例えば4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、2,2’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、2,2’−ジヒドロキシジフェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、又は2,6−ビス((2−ヒドロキシフェニル)メチル)フェノール等が挙げられる。
上記熱硬化性樹脂を得るに際して用いられる溶媒としては、特に限定されないが、上記式(1)で示されるフェノール化合物、上記式(2)で示されるジアミン化合物、及び得られる熱硬化性樹脂の溶解性が良好な溶媒が好ましい。この場合、重合度の高い熱硬化性樹脂を得ることができる。このような溶媒としては、例えば、トルエンもしくはキシレン等の芳香族系溶媒、クロロホルムもしくはジクロロメタン等のハロゲン系溶媒、又はテトラヒドロフランもしくはジオキサン等のエーテル系溶媒等が挙げられる。
上記熱硬化性樹脂を得るに際しての反応条件としては、特に限定されないが、例えば室温(23℃)〜120℃程度で、10分〜23時間程度反応させればよい。特に、重合度を適度にすることができるので、30〜110℃で、20分〜9時間反応させることが好ましい。反応温度が高すぎたり、反応時間が長すぎたりすると、分子量が比較的大きい熱硬化性樹脂が得られたり、3次元に架橋した高分子が生成されたりして、ゲル化することがある。反応温度が低すぎたり、反応時間が短すぎたりすると、分子量が比較的小さい熱硬化性樹脂が得られ、熱硬化性樹脂組成物の塗工性が低下することがある。
上記熱硬化性樹脂を得るに際しては、反応時に生成される水を系外に取り除くことが好ましい。この場合、反応をより一層効率的に進行させることができる。また、反応後の溶液に、例えば多量のメタノール等の貧溶媒を加えることにより、重合体である熱硬化性樹脂を析出させることができる。この析出物を分離し、乾燥することにより、重合体である熱硬化性樹脂を得ることができる。
なお、上記熱硬化性樹脂を得るに際しては、本発明の目的を損なわない範囲で、単官能アミン化合物や三官能アミン化合物、又はその他のジアミン化合物を使用することもできる。単官能アミンを使用すると、重合度を調節することができる。三官能アミンを使用すると、分岐のある重合体を得ることができる。また他のジアミン化合物を用いることにより、物性を調整することができる。これらは上記式(2)で示されるジアミン化合物と同時に添加してもよく、反応の順序を考慮して、反応中に上記溶液に添加してもよい。
上記のようにして得られた熱硬化性樹脂と、エポキシ樹脂とを配合することにより、本発明の熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。この熱硬化性樹脂組成物を硬化させることにより、機械特性と耐熱性に優れており、電気特性が良好であり、かつフィルム成形性に優れている硬化物を得ることができる。
上記エポキシ系樹脂としては、特に制限なく種々のものを使用できるが、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、置換ビスフェノールA型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノール・ビフェニレン型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート等の環式脂肪族エポキシ樹脂、アジピン酸ジグリシジルエステル型、フタル酸ジグリシジルエステル型等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジグリシジルアニリン型、アミノフェノール型、脂肪族アミン型、ヒダントイン型等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒドロキシ安息香酸型エステル型、α―メチルスチルベン型等の液晶エポキシ樹脂、感光性、分解性等の機能を有するエポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、チイラン変性エポキシ樹脂等が挙げられる。なかでも、フェノール・ビフェニレン型エポキシ樹脂(例えば、日本化薬社製NC3000シリーズ)が可撓性及び耐熱性のを高めることができるので好ましい。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物では、上記熱硬化性樹脂100重量部に対し、エポキシ樹脂は、1〜100重量部の範囲で配合されることが好ましい。より好ましい範囲は10〜35重量部である。エポキシ樹脂が少なすぎると、硬化に必要な温度が高くなったり、硬化に必要な時間が長くなったりすることがあり、多すぎると、誘電率、誘電損失等の電気的特性が悪くなることがある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物を硬化させるに際しては、上記のようにして得られた熱硬化性樹脂に加えて、副成分として、従来公知の分子内に少なくとも1つ、好ましくは分子内に少なくとも2つのジヒドロベンゾオキサジン環を有する樹脂を用いてもよい。このジヒドロベンゾオキサジン環を有する樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、難燃剤、造核剤、酸化防止剤、老化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、難燃助剤、帯電防止剤、防曇剤、充填剤、軟化剤、可塑剤又は着色剤等の各種添加剤を含有していてもよい。これらの添加剤は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。また本発明に係る熱硬化性樹脂組成物を調製する際には、反応性あるいは非反応性の溶剤を使用してもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物はフィルム状に形成されてもよい。得られた熱硬化性樹脂及び上記エポキシ樹脂を有機溶媒に溶解させ、キャストし、溶媒を乾燥させることにより、フィルム状の熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。
上記のようにして得られた熱硬化性樹脂及び上記エポキシ樹脂は、トルエン等の有機溶媒に対する溶解度が大きいことが好ましい。この場合、溶液にしてキャストし、フィルム状の熱硬化性樹脂組成物を形成する際に、溶媒量を少なくすることができる。さらに、溶媒量が少ない場合、溶媒蒸発のためのエネルギーが小さくなり、乾燥時間が短くなり、かつ急速に乾燥されても膨れが生じ難くなる。
〔熱硬化性樹脂組成物〕
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、下記式(4)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位を1個又は繰り返し構造として2〜50個有する熱硬化性樹脂と、エポキシ樹脂とを含む。この熱硬化性樹脂は、前述した熱硬化性樹脂の製造方法により得ることができる。本発明に係る熱硬化性樹脂組成物としては、前述した熱硬化性樹脂組成物の製造方法において得られた熱硬化性樹脂を含むことが好ましい。
Figure 2009242669
上記式(4)中、X2は、下記式(40)〜(44)の内のいずれかで示される基である。前記ジヒドロベンゾオキサジン構造単位の数が2〜50個のとき、複数のX2は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記式(4)中、Y2は炭素数5以上の有機基を示し、該有機基はN、O及びFの内の少なくとも1つのヘテロ原子を有していてもよい。上記式(4)中、Y2に結合している2つのベンゼン環は、Y2中の異なる原子に結合している。前記ジヒドロベンゾオキサジン構造単位の数が2〜50個のとき、複数のY2は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
Figure 2009242669
Figure 2009242669
上記式(42)中、n4は、0〜10の整数を示す。n4は、0〜5の整数であることが好ましい。
Figure 2009242669
上記式(43)中、n5は、0〜10の整数を示す。n5は、0〜5の整数であることが好ましい。
Figure 2009242669
上記式(44)中、n6は、0〜10の整数を示す。
熱硬化性樹脂が、上記式(4)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位を有するか否かは、例えば、熱硬化性樹脂のIR、NMR又はGC−MS等を測定することにより、同定することができる。
上記式(4)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造を有する熱硬化性樹脂が、前述した熱硬化性樹脂組成物の製造方法において得られた熱硬化性樹脂である場合、上記式(4)中X2は、上記式(1)で示される多官能フェノール化合物のX1に由来する基である。また、上記式(4)中Y2は、上記式(2)で示されるジアミン化合物のY1に由来する基である。
上記式(4)中、X2の好ましい基としては、前述の上記式(1)中のX1の好ましい基と同様の基が挙げられる。上記式(4)中、Y2の好ましい基としては、前述の上記式(2)中のY1の好ましい基と同様の基が挙げられる。
上記式(4)中、Y2は、下記式(45)〜(53)の内のいずれかで示される基であることが好ましい。
Figure 2009242669
Figure 2009242669
また、上記熱硬化性樹脂は、上記式(4)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位と、下記式(4A)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位とを繰り返し構造として合計で2〜50個有することが好ましい。この熱硬化性樹脂は、前述した熱硬化性樹脂の製造方法において、炭素数24以下の直鎖飽和脂肪族基を有するジアミン化合物をさらに用いることにより、得ることができる。
Figure 2009242669
上記式(4A)中、X3は、下記式(40A)〜(44A)の内のいずれかで示される基である。前記ジヒドロベンゾオキサジン構造単位の数が2〜50個のとき、複数のX3は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記式(4A)中、Aは、炭素数24以下の直鎖飽和脂肪族基である。前記ジヒドロベンゾオキサジン構造単位の数が2〜50個のとき、複数のAは、同一であってもよく、異なっていてもよい。
Figure 2009242669
Figure 2009242669

上記式(42A)中、n7は、0〜10の整数を示す。n7は、0〜5の整数であることが好ましい。
Figure 2009242669
上記式(43A)中、n8は、0〜10の整数を示す。n8は、0〜5の整数であることが好ましい。
Figure 2009242669
上記式(44A)中、n9は、0〜10の整数を示す。
熱硬化性樹脂が、上記式(4A)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位を有するか否かは、例えば、熱硬化性樹脂のIR、NMR又はGC−MS等を測定することにより、同定することができる。
上記式(4A)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位を有する熱硬化性樹脂が、前述した熱硬化性樹脂組成物の製造方法において得られた熱硬化性樹脂である場合、上記式(4A)中X3は、上記式(1)で示される多官能フェノール化合物のX1に由来する基である。また、上記式(4A)中、Aは、炭素数24以下の直鎖飽和脂肪族基を有するジアミン化合物の直鎖飽和脂肪族基に由来する基である。
上記式(4)中、X3の好ましい基としては、前述の上記式(1)中のX1の好ましい基と同様の基が挙げられる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物の製造方法と同様にして、上記式(4)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位を1個又は繰り返し構造として2〜50個有する熱硬化性樹脂と、前述のエポキシ樹脂とを配合することにより、本発明の熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。熱硬化性樹脂とエポキシ樹脂とは、好ましくは、前述の熱硬化性樹脂組成物の製造方法で述べた配合割合で配合される。この熱硬化性樹脂組成物を硬化させることにより、機械特性と耐熱性に優れており、電気特性が良好であり、かつフィルム成形性に優れている硬化物を得ることができる。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物を硬化させるに際しては、上記式(4)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位を1個又は繰り返し構造として2〜50個有する熱硬化性樹脂に加えて、副成分として、従来公知の分子内に少なくとも1つ、好ましくは分子内に少なくとも2つのジヒドロベンゾオキサジン環を有する樹脂を用いてもよい。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、前述の各種添加剤を含有していてもよい。また、熱硬化性樹脂組成物を調製する際には、反応性あるいは非反応性の溶剤を使用してもよい。さらに、熱硬化性樹脂組成物は前述のようにしてフィルム状に形成されてもよい。
〔成形体〕
本発明に係る成形体は、本発明の熱硬化性樹脂組成物を、半硬化させて成形する、又は硬化及び半硬化させずに成形することにより得られる。本発明の熱硬化性樹脂組成物は、硬化される前であっても成形性を有する。
ここで、「半硬化」とは、熱硬化性樹脂組成物の硬化を、硬化が完了していない中間段階で停止させた状態であり、かつ更に硬化させることが可能な状態であることをいう。半硬化された熱硬化性樹脂組成物はBステージと称されることがある。
本発明の成形体の形状は特に限定されず、例えば、シート状、板状、又はブロック状等が挙げられる。成形体の寸法も特に限定されない。成形体には、粘着層が積層されてもよい。また、シート状の成形体は、ポリエステルフィルム、銅箔などの公知の支持フィルム上に形成されていてもよい。
〔硬化体〕
本発明に係る硬化体は、本発明の熱硬化性樹脂組成物を硬化させることにより得ることができる。硬化体を得るに際しては、上記成形体が用いられてもよい。
硬化体を得るに際しての硬化方法としては、従来公知の任意の硬化方法を用いることができ特に限定されない。硬化条件としては、一般には120〜300℃程度で数時間加熱すればよい。加熱温度が低すぎたり、加熱時間が短すぎたりすると、硬化が不十分となって硬化体の機械的強度が不足することがある。また、加熱温度が高すぎたり、加熱時間が長すぎたりすると、分解等の副反応が生じて、硬化体の機械的強度が低下することがある。よって、硬化される熱硬化性樹脂組成物に応じて、適正な条件を選択することが望ましい。
また、硬化に際しては、適宜の硬化促進剤を添加してもよい。硬化促進剤としては、ジヒドロベンゾキサジン化合物を開環重合する際に一般的に使用されている任意の硬化促進剤を使用することができる。
上記硬化促進剤としては、例えば、カテコールもしくはビスフェノールA等の多官能フェノール類、p−トルエンスルホン酸もしくはp−フェノールスルホン酸等のスルホン酸類、安息香酸、サリチル酸、シュウ酸もしくはアジピン酸等のカルボン酸類、コバルト(II)アセチルアセトネート、アルミニウム(III)アセチルアセトネートもしくはジルコニウム(IV)アセチルアセトネート等の金属錯体、酸化カルシウム、酸化コバルト、酸化マグネシウムもしくは酸化鉄等の金属酸化物、水酸化カルシウム、イミダゾール及びその誘導体、ジアザビシクロウンデセンもしくはジアザビシクロノネン等の第三級アミン及びこれらの塩、又はトリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン・ベンゾキノン誘導体、トリフェニルホスフィン・トリフェニルボロン塩もしくはテトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等のリン系化合物及びその誘導体等が挙げられる。これらの硬化促進剤は単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
硬化促進剤の添加量としては、熱硬化性樹脂100重量部に対し、5重量部以下が好ましく、3重量部以下がより好ましい。硬化促進剤の添加量が多すぎると、硬化体の誘電率や誘電正接が上昇して誘電特性が悪化したり、機械的物性に悪影響を及ぼしたりする場合がある。
本発明の硬化体では、重合体構造中にベンゾキサジン構造を有するので、優れた誘電特性を得ることができ、さらに熱線膨張率を小さくすることができる。
また、本発明の硬化体は、使用される熱硬化性樹脂組成物が熱硬化性を有するので、信頼性、難燃性及び成形性等に優れている。さらに、ガラス転移温度(Tg)が高いので、応力がかかる部位や可動部にも適用することができる。さらに、硬化体を得るに際しては、重合時に揮発性の副生成物を発生しないので、そのような揮発性の副生成物が硬化体中に残存することもない。
〔電子部品〕
本発明の硬化体は、特に優れた誘電特性が要求される多層基板、銅張り積層板、封止剤又は接着剤等の各種電子部品に好適に用いることができる。
ここで、電子部品とは、例えば、本発明の硬化体の表面に電気導体層が積層されており、フレキシブル基板のような電気的接続のための端子を備えた基板やIC素子、抵抗、コンデンサ又はコイルが実装された基板等を言う。 以下、本発明について、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
[評価法]
分子量を測定するに際しては、島津製作所のGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)であるデガッサDGU−12A、ポンプLC−10AD、コントローラSCL−10A、検出器(RI)RID−10A及びカラムオーブンCTO−10ASの構成システムを用いた。カラムとしては、SHODEXのKF−804L(排除限界40万)を2本直列で使用した。溶媒としてTHFを用い、流速1mL/分、及びカラム温度40℃の条件で測定を行った。標準ポリスチレン(東ソー)354000,189000,98900,37200、17100,9830,5870,2500,1050,500の各ポリスチレンを用いて、校正式を3次式で作成した。この校正式を元に合成した熱硬化性樹脂の分子量を測定した。
(実施例1)
クロロホルム中に、下記式(60)で示されるビスフェノールM(三井化学製、99.5%)27.86g(0.08mol)と、下記式(61)で示されるビスアニリンM(三井化学製、99.98%)20.68g(0.06mol)と、1,12−ドデカンジアミン(和光純薬製97%)2.07g(0.02mol)と、パラホルムアルデヒド(和光純薬製、94%)10.73g(0.34mol)とを投入し、発生する水分を除去しながら還流下で6時間反応させた。反応後の溶液を多量のメタノールに投じて生成物を析出させた。その後、ろ別により生成物を分離し、生成物をメタノールで洗浄した。洗浄した生成物を減圧乾燥することにより、上記式(4)で示されるジベンゾオキサジン構造を有する熱硬化性樹脂に相当する、下記式(62)で示されるジヒドロベンゾオシサジン構造単位と、下記式(63)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位とを有する熱硬化性樹脂を主成分として含む熱硬化性樹脂を24.23g得た。得られた熱硬化性樹脂の分子量を上記評価法により測定した結果、重量平均分子量で16,600であった。
Figure 2009242669
Figure 2009242669
Figure 2009242669
得られた熱硬化性樹脂9.50gと、エポキシ樹脂(日本化薬社製、型番:NC3000H)0.50gと、トルエン10gとを配合し、23℃で4時間IUCHI社製シェイカーにて撹拌し、透明な熱硬化性樹脂組成物を得た。得られた溶液を、シンキー社製撹拌脱泡器を用いて3分さらに撹拌し、脱泡した。
脱泡した溶液を100μmのスリットに調整したテスター産業社製アプリケーターと共にテスター産業社製型番PI−1210の塗工機を用いて5cm毎秒で、ポリイミドフィルム(厚さ50μm、東レデュポン社製カプトン(登録商標)100H)上に塗布した。これを60℃10分、80℃20分、100℃30分、160℃30分、180℃2時間、と順次熱をかけて乾燥と硬化を行い、硬化体である硬化フィルムを作成した。硬化フィルムは厚み58μmであり、ほぼ透明であった。また当該フィルムを折り曲げた際に、曲げた部分はほとんど白化しなかった。
得られた硬化体を細かく裁断し、テストサンプルを得た。島津製作所製の商品名「DTG−60」を用いて、TGA法により、10℃/分の昇温速度で、テストサンプルの空気雰囲気下での5%重量減少温度(Td5)を評価した。その結果、Td5は、403℃であり、良好な値を示した。
(参考例1)
実施例1で得られた熱硬化性樹脂10.0gと、トルエン10gとを配合し、23℃で4時間IUCHI社製シェイカーにて撹拌し、透明な熱硬化性樹脂組成物を得た。以後実施例1と同様にして硬化フィルムを作成した。硬化フィルムは58μmの厚みであり、ほぼ透明であった。また当該フィルムを折り曲げた際に、曲げた部分はほとんど白化しなかった。
得られた硬化体を細かく裁断し、テストサンプルを得た。島津製作所製の商品名「DTG−60」を用いて、TGA法により、10℃/分の昇温速度で、テストサンプルの空気雰囲気下での5%重量減少温度(Td5)を評価した。その結果、Td5は、415℃であり、良好な値を示した。

Claims (12)

  1. 下記式(1)で示される多官能フェノール化合物と、下記式(2)で示されるジアミン化合物と、アルデヒド化合物とを含む成分を反応させて熱硬化性樹脂を得た後、該熱硬化性樹脂とエポキシ樹脂とを配合し、熱硬化性樹脂組成物を得ることを特徴とする、熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
    Figure 2009242669

    Figure 2009242669

    上記式(1)中、X1は下記式(10)〜(14)の内のいずれかで示される基である。
    上記式(2)中、Y1は炭素数5以上の有機基を示し、該有機基はN、O及びFの内の少なくとも1つのヘテロ原子を有していてもよい。上記式(2)中、Y1に結合している2つのベンゼン環は、Y1中の異なる原子に結合している。
    Figure 2009242669

    Figure 2009242669

    上記式(12)中、n1は、0〜10の整数を示す。
    Figure 2009242669

    上記式(13)中、n2は、0〜10の整数を示す。
    Figure 2009242669

    上記式(14)中、n3は、0〜10の整数を示す。
  2. 前記式(1)中、X1はOH基に対してパラ位に結合している、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
  3. 前記式(2)中、Y1は、下記式(20)〜(29)の内のいずれかで示される基である、請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
    Figure 2009242669

    Figure 2009242669

    Figure 2009242669
  4. 前記成分が、炭素数24以下の直鎖飽和脂肪族基を有するジアミン化合物をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
  5. 前記式(2)中、Y1はNH基に対してメタ位又はパラ位に結合している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物の製造方法により得られた熱硬化性樹脂組成物。
  7. 下記式(4)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位を1個又は繰り返し構造として2〜50個有する熱硬化性樹脂と、エポキシ樹脂とを含むことを特徴とする、熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2009242669

    上記式(4)中、X2は、下記式(40)〜(44)の内のいずれかで示される基である。前記ジヒドロベンゾオキサジン構造単位の数が2〜50個のとき、複数のX2は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
    上記式(4)中、Y2は炭素数5以上の有機基を示し、該有機基はN、O及びFの内の少なくとも1つのヘテロ原子を有していてもよい。上記式(4)中、Y2に結合している2つのベンゼン環は、Y2中の異なる原子に結合している。前記ジヒドロベンゾオキサジン構造単位の数が2〜50個のとき、複数のY2は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
    Figure 2009242669

    Figure 2009242669

    上記式(42)中、n4は、0〜10の整数を示す。
    Figure 2009242669

    上記式(43)中、n5は、0〜10の整数を示す。
    Figure 2009242669

    上記式(44)中、n6は、0〜10の整数を示す。
  8. 前記熱硬化性樹脂が、前記式(4)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位と、下記式(4A)で示されるジヒドロベンゾオキサジン構造単位とを繰り返し構造として合計で2〜50個有する、請求項7に記載の熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2009242669

    上記式(4A)中、X3は、下記式(40A)〜(44A)の内のいずれかで示される基である。前記ジヒドロベンゾオキサジン構造単位の数が2〜50個のとき、複数のX3は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
    上記式(4A)中、Aは、炭素数24以下の直鎖飽和脂肪族基である。前記ジヒドロベンゾオキサジン構造単位の数が2〜50個のとき、複数のAは、同一であってもよく、異なっていてもよい。

    Figure 2009242669

    Figure 2009242669

    上記式(42A)中、n7は、0〜10の整数を示す。
    Figure 2009242669

    上記式(43A)中、n8は、0〜10の整数を示す。
    Figure 2009242669

    上記式(44A)中、n9は、0〜10の整数を示す。
  9. 前記式(4)中、Y2は下記式(45)〜(53)の内のいずれかで示される基である、請求項7または8に記載の熱硬化性樹脂脂組成物。
    Figure 2009242669

    Figure 2009242669
  10. 請求項7〜9のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を半硬化させて成形する、又は硬化及び半硬化させずに成形することにより得られた成形体。
  11. 請求項7〜9のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させることにより得られた硬化体。
  12. 請求項11に記載の硬化体が用いられた電子部品。
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