JP5053582B2 - 熱硬化性樹脂、及びそれを含む熱硬化性組成物、並びにそれから得られる成形体 - Google Patents
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Description
小西化学工業株式会社ホームページ[平成17年7月29日検索]、インターネット<URL:http://www.konishi-chem.co.jp/cgi-data/jp/pdf/pdf_2.pdf> 四国化成工業株式会社ホームページ[平成17年7月29日検索]、インターネット<URL:http://www.shikoku.co.jp/chem/labo/benzo/main.html> 竹市他 APME-6、International Symposium on Advanced Polymers via Macromolecular Engineering L-42, August, 2005
また、各芳香環の水素は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、又は置換もしくは無置換フェニル基で置換されていてもよい。
式(iii)におけるXは、直接結合手(原子もしくは原子団が存在しない)、またはヘテロ元素もしくは官能基を含んでいても良い脂肪族、脂環式もしくは芳香族の炭化水素基を示す。〕
また、各芳香環の水素は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、又は置換もしくは無置換フェニル基で置換されていてもよい。〕
上記電子機器用材料基板材料は、コンピュータにおいては、高周波動作を行う回路基板として、携帯電話においては、高周波動作を行う回路基板又はそれを含む回路基板として、車載機器においては、GPSや測距レーダに用いられる高周波用回路基板として、用いることができる。
高周波用回路基板においては、高速動作のためには遅延時間の短縮が必要であり、基板が低誘電率であることが要求される。また、高周波では周波数に比例して損失が増えるため、低誘電損失が望まれる。さらに、GPSや測距レーダにおいてもアンテナ利得の面で低誘電損失が望まれる。上記電子機器用基板材料を用いることによって、これらの所望の特性に優れた電子機器を提供することができる。
また、本発明によれば、優れた誘電特性と優れた加工適正(可撓性)を兼ね備えた熱硬化性樹脂、及びそれを含む熱硬化性組成物、成形体等が提供される。
本発明の熱硬化性樹脂は、下記一般式(I)で示される、ジヒドロベンゾキサジン環構造を主鎖中に有する重合体からなるものである。
また、本発明の熱硬化性樹脂は、そのジヒドロベンゾキサジンの開環重合反応により、有害な揮発性物質を伴わずに硬化させることが可能である。
また、各芳香環の水素は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、又は置換もしくは無置換フェニル基で置換されていてもよい。
式(iii)におけるXは、直接結合手(原子もしくは原子団が存在しない)、またはヘテロ元素もしくは官能基を含んでいても良い脂肪族、脂環式もしくは芳香族の炭化水素基を示す。〕
このような構造のものであると、入手が容易であり、重合体の機械的、電気的特性等が優れるため非常に好ましい。
また、各芳香環の水素は、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、又は置換もしくは無置換フェニル基で置換されていてもよい。]
ここで、R1としては、例えば、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン、1,4−ブタンジオール ビス(3−アミノプロピル)エーテル等が挙げられ、中でも、1,4−ブタンジオール ビス(3−アミノプロピル)エーテルが好ましい。
(iv)の構造:1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、のように、分子内に一つのナフタレン環を有し、ナフタレン環に対して二つのOH基が結合した化合物、
(v)の構造:1,2−ジヒドロキシベンゼン(カテコール)、1,3−ジヒドロキシベンゼン(レゾルシノール)、1,4−ジヒドロキシベンゼン(ヒドロキノン)のように分子内に一つのベンゼン環を有し、ベンゼン環に対してOH基が二つ結合した化合物、等が挙げられる。
(iii)の構造:2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、
(v)の構造:2−メチルレゾルシノール、2,5−ジメチルレゾルシノール
等が挙げられるが、当然これに限定されるものではない。
本発明の熱硬化性組成物は、前述した熱硬化性樹脂を少なくとも含むものである。
これらの中では、本発明に係る熱硬化性組成物から形成される成形体の耐熱性をより向上させ得る観点から、エポキシ系樹脂、フェノール樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂がより好ましい。これらの他の熱硬化性樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明に係る成形体は、上記熱硬化性樹脂、又は上記熱硬化性組成物を成形して得られるものである。本発明の成形体としては、前述した熱硬化性樹脂が硬化前にも成形性を有しているため、いったん硬化前に成形した後に熱をかけて硬化させたもの(硬化成形体)でも、成形と同時に硬化させたもの(硬化体)でもよい。また、その寸法や形状は特に制限されず、例えば、シート状(板状)、ブロック状等が挙げられ、さらに他の部位(例えば粘着層)を備えていてもよい。
クロロホルム中に、ビスフェノールA(東京化成製、99%)23.06g(0.10mol)、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン(東京化成製、97%)15.28g(0.10mol)、パラホルムアルデヒド(和光純薬製、94%)13.42g(0.42mol)を投入し、還流下で6時間反応させた。反応スキームを以下に示す。反応後の溶液を多量のメタノールに投じて重合体を析出させた。その後、重合体を分離しメタノールで洗浄した。その後、減圧乾燥により、下記構造を有する重合体を得た。GPCによる分子量の測定では、標準ポリスチレン換算で重量平均分子量は6,700であった。
クロロホルム中に、α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン(東京化成製、98%)22.98g(0.065mol)、1,4−ブタンジオール ビス(3−アミノプロピル)エーテル(東京化成製、98%)13.55g(0.065mol)、パラホルムアルデヒド(和光純薬製、94%)8.72g(0.27mol)を投入し、還流下で6時間反応させた。反応スキームを以下に示す。反応後の溶液を多量のメタノールに投じて重合体を析出させた。その後、重合体を分離しメタノールで洗浄した。その後、減圧乾燥により、下記構造を有する重合体を得た。GPCによる分子量の測定では、標準ポリスチレン換算で重量平均分子量は10,500であった。
クロロホルム中に、ビスフェノールA(東京化成製、99%)23.06g(0.10mol)、1,2−ジアミノエタン(東京化成製、97%) 6g(0.10mol)、パラホルムアルデヒド(和光純薬製、94%)13.42g(0.42mol)を投入し、還流下で6時間反応させた。反応後の溶液を多量のメタノールに投じて重合体を析出させた。その後、重合体を分離しメタノールで洗浄した。その後、減圧乾燥により、下記構造を有する重合体を得た。GPCによる分子量の測定では、標準ポリスチレン換算で重量平均分子量は7,600であった。
実施例1、2、及び比較例1で得られた重合体を用い、熱プレス法により140℃、160℃、180℃で各1時間保持して、200ミクロン厚のシート状の硬化成形体を得た。
得られた成形体について、誘電率測定装置(AGILENT社製、商品名「RFインピーダンス/マテリアル アナライザ E4991A」)を用いて容量法により、23℃、100MHz及び1GHzにおける誘電率及び誘電正接を測定した。
また得られたシートを細かく裁断し、島津製作所製、商品名「DTG−60」を用いてTGA法により、10℃/minの昇温速度で5%重量減少温度(Td5)を評価した。
評価結果を表1に示す。
屈曲試験では、サンプルフィルムを2つ折りにして、3kgfの力で両側から押さえた後にフィルムを広げ、折り目が付いているのみで透明:○、フィルムが白化している:△、フィルムが割れる:×、の評価を行った。
その結果、比較例1で得られたフィルムは180°の屈曲試験にて割れた(=×)のに対して、実施例1、2で得られたフィルムは柔軟性が付与されており、180°の屈曲試験でも折り目が付くだけで白化せずフィルムとしては透明なままで問題がなかった。
Claims (16)
- pが2である、請求項2に記載の熱硬化性樹脂。
- mが2である、請求項3に記載の熱硬化性樹脂。
- Ar1が、上記(iii)の構造で示される、請求項5に記載の熱硬化性樹脂。
- 請求項1〜9の何れかに記載の熱硬化性樹脂を少なくとも含む熱硬化性組成物。
- 分子内に少なくとも一つのジヒドロベンゾキサジン環構造を有する化合物を含む、請求項10に記載の熱硬化性組成物。
- 請求項1〜9の何れかに記載の熱硬化性樹脂または請求項10又は11に記載の熱硬化性組成物より得られる成形体。
- 請求項1〜9の何れかに記載の熱硬化性樹脂または請求項10又は11に記載の熱硬化性組成物を硬化させて得られる硬化体。
- 請求項12に記載の成形体を硬化させて得られる硬化成形体。
- 請求項10又は11に記載の熱硬化性組成物、請求項12に記載の成形体、請求項13に記載の硬化体、又は請求項14に記載の硬化成形体の何れか一つを含む電子機器用基板材料。
- 請求項15に記載の電子機器用基板材料を含む電子機器。
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