JP2009242608A - レゾール型フェノール樹脂の製造方法、及びレゾール型フェノール樹脂 - Google Patents
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Abstract
【課題】分子量の増加に伴う粘度上昇がなく、フェノール類やアルデヒド類等の未反応モノマーを低減したレゾール型フェノール樹脂の製造方法を提供する。また当該製造方法により得られる密着強度に優れるレゾール型フェノール樹脂を提供する。
【解決手段】二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体中で、レゾール型フェノール樹脂に含まれるフェノール類モノマー及び、又はアルデヒド類を抽出除去する工程を有する。
【選択図】なし
【解決手段】二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体中で、レゾール型フェノール樹脂に含まれるフェノール類モノマー及び、又はアルデヒド類を抽出除去する工程を有する。
【選択図】なし
Description
本発明は、レゾール型フェノール樹脂の製造方法、及びレゾール型フェノール樹脂に関するものである。
フェノ−ル樹脂は、優れた耐熱性、機械的特性、接着性、電気的特性、価格的優位性を有するため、種々の基材の成形材料用やPCF(ペーパークラッチフェイシング)などの摩擦材用及びタイヤ用の結合剤、機械などを研摩する研摩布紙や砥石などの研削材用の結合剤、ガラス繊維製品などを結合する無機材料の結合剤、発泡材料や木材などを結合させる有機材料の結合剤、缶塗料などのコーティング剤、エポキシ樹脂の硬化剤、フォトレジスト用などの多岐にわたった用途で使用されている。フェノール類とアルデヒド類とを反応させて得られるフェノール樹脂には、主にアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の水酸化物を触媒として用いて得られるアルカリレゾール樹脂、アンモニアを触媒として用いて得られるアンモニアレゾール樹脂、ハイオルソ型樹脂、または、酸性触媒を用いて得られるノボラック型樹脂などに分類されて一般的に知られている。
近年、フェノール樹脂を使用する作業者への保護の面、VOC(揮発性有機化合物)規制、及び工業排水への流出に配慮して、合成時に残存する未反応のフェノール類やアルデヒド類などを低減したフェノール樹脂が求められている。
特に、レゾール型フェノール樹脂は通常の工程で製造(例えば、特許文献1に記載。)を行った場合、反応終了後に未反応のフェノール類やアルデヒド類の残存が多く、レゾール型フェノール樹脂を使用する際に、異臭が発生し作業環境を悪化させる。さらに、硬化させた場合には、残存モノマーの量が増えることに伴い、強度が低下するといった問題が生じた。
特に、レゾール型フェノール樹脂は通常の工程で製造(例えば、特許文献1に記載。)を行った場合、反応終了後に未反応のフェノール類やアルデヒド類の残存が多く、レゾール型フェノール樹脂を使用する際に、異臭が発生し作業環境を悪化させる。さらに、硬化させた場合には、残存モノマーの量が増えることに伴い、強度が低下するといった問題が生じた。
ノボラック型フェノール樹脂は、熱可塑性樹脂である為に高温(例えば150℃〜250℃)条件での減圧蒸留などの方法により未反応モノマー類を除去することができる。
一方、レゾール型フェノール樹脂は、熱可塑性樹脂である為、熱安定性が悪い。例えば、前記ノボラック型樹脂同様に、高温(例えば150℃〜250℃)条件で減圧蒸留した場合、時間の経過に伴い、分子量が増加し、粘度が上昇する問題があった。また、レゾール型フェノール樹脂を、ガラス繊維製品などを結合する無機材料の結合剤として用いた場合、分子量の増加に伴い、接着強度が低下するという問題があった。
本発明のレゾール型フェノール樹脂の製造方法は、分子量の増加に伴う粘度上昇がなく、フェノール類やアルデヒド類等の未反応モノマーを低減したレゾール型フェノール樹脂の製造方法を提供するものである。また当該レゾール型フェノール樹脂の製造方法により得られたレゾール樹脂を硬化させてなる硬化物は、結合剤として用いた場合、従来のレゾール型フェノール樹脂に比べ、高接着強度である。
このような目的は、下記[1]〜[4]に記載の発明により達成される。
[1]レゾール型フェノール樹脂の製造方法であって、二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体中で、レゾール型フェノール樹脂に含まれるフェノール類モノマー及び、又はアルデヒド類を抽出除去する工程を有することを特徴とするレゾール型フェノール樹脂の製造方法。
[2]二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体が、エントレーナーを含有するものである[1]項に記載のレゾール型フェノール樹脂の製造方法。
[3]前記エントレーナーの誘電率は、15〜35F/mである[1]または[2]項に記載のレゾール型フェノール樹脂の製造方法。
[4][1]ないし[3]項のいずれかに記載のレゾール型フェノール樹脂の製造方法により得られた重量平均分子量が200〜1000であるレゾール型フェノール樹脂。
[1]レゾール型フェノール樹脂の製造方法であって、二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体中で、レゾール型フェノール樹脂に含まれるフェノール類モノマー及び、又はアルデヒド類を抽出除去する工程を有することを特徴とするレゾール型フェノール樹脂の製造方法。
[2]二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体が、エントレーナーを含有するものである[1]項に記載のレゾール型フェノール樹脂の製造方法。
[3]前記エントレーナーの誘電率は、15〜35F/mである[1]または[2]項に記載のレゾール型フェノール樹脂の製造方法。
[4][1]ないし[3]項のいずれかに記載のレゾール型フェノール樹脂の製造方法により得られた重量平均分子量が200〜1000であるレゾール型フェノール樹脂。
本発明のレゾール型フェノール樹脂の製造方法によれば、分子量の増加に伴う粘度上昇がなく、未反応フェノール類等のモノマーを低減したレゾール型フェノール樹脂を得ることができ、当該レゾール型フェノール樹脂を用いた硬化物は、強度の優れるものである。
本発明のレゾール型フェノール樹脂の製造方法は、二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体中で、レゾール型フェノール樹脂に含まれるフェノール類やアルデヒド類等の未反応モノマーを抽出除去する工程を有することを特徴とする。
前記二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体とは、亜臨界流体の場合は15.8℃〜31℃の温度で、少なくとも4.9MPaの圧力状態をいい、超臨界流体の場合は31℃以上の温度で、少なくとも7.4MPa以上の圧力状態をいう。流体は亜臨界状態あるいは超臨界状態のいずれか一方だけでも良く、またその両方の状態で処理しても良い。
本発明のレゾール型フェノール樹脂の製造方法において、二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体中は、温度は31〜60℃であることが好ましい。この範囲で行えば、高分子量化することなく、また得られたレゾール型フェノール樹脂の粘度が上昇することなく、効率よくフェノール類やアルデヒド類等の未反応モノマーを抽出することができる。
前記二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体は、エントレーナーを含んでいることが好ましい。エントレーナーは、特に限定されないが、例えば、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、オクタン、ペンタノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、ジエチルエーテル、クロロホルム、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、アセトン、メチルエーテルケトン、シクロヘキサノン、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸、1−ブタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エタノール、メタノール、などが挙げられる。これらの中の1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いても良い。
前記エントレーナーは、誘電率が15〜35F/mであることが好ましい。誘電率が15〜35F/mのエントレーナーは、例えば、アセトン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノールなどの溶剤が挙げられる。中でもメタノール、及び2−プロパノールが、残存モノマーを効率よく除去できる点において、さらに好ましい。
前記エントレーナーの含有量は、特に限定されないが、前記二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体の1〜50重量%が好ましい。前記下限値未満では、残存モノマーを効率よく除去することができない場合があり、前記上限値より大きいと、レゾール樹脂の一部が溶解する場合がある。
次に、本発明のレゾール型フェノール樹脂について詳細に説明する。
本発明のレゾール型フェノール樹脂は、アルカリ性の触媒の存在下、フェノール類とアルデヒド類とを反応させて得ることができる。使用可能なフェノール類は、特に限定されないが、同一の芳香環1個にフェノール性水酸基を1個有する1価フェノール類、同一の芳香環に2〜3個のフェノール性水酸基を有する多価フェノール類、または、ビスフェノール類、トリスフェノール類が挙げられ、これらのフェノール類を単独、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記フェノール類は、例えば、フェノール、オルソクレゾール、メタクレゾール、パラクレゾール、パラターシャリーブチルフェノール、2,3−キシレノール、
3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、パラフェニルフェノールなどを挙げることができる。
3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、パラフェニルフェノールなどを挙げることができる。
前記多価フェノール類は、ビスフェノール類、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノンなどの2価フェノール類、ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオールなどの3価フェノール類を挙げることができる。前記ビスフェノール類としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、トリスフェノール類としては、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタンなどを挙げることができる。使用は1種類に限定されるものでは無く、これらのフェノール類を単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。通常は、フェノールモノマーを使用することがコストの面から好ましい。
前記アルデヒド類は、特に限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、テレフタルアルデヒド、ベンズアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アクロレインなどを挙げることができる。使用は1種類に限定されるものでは無く、これらのアルデヒド類を単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらアルデヒド類の発生源となる物質あるいはこれらのアルデヒド類の溶液を使用することが可能である。通常は、ホルムアルデヒド水溶液を使用することがコストの面から好ましい。
レゾール型フェノール樹脂の触媒は、特に限定されないが、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属水酸化物や、マグネシウム、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物及び酸化物が使用でき、アミン、アンモニア、ヘキサミンなどのアミン類、さらにその他のアルカリ触媒が使用できる。使用は1種類に限定されるものでは無く、これらのアルデヒド類を単独、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記フェノ−ル類(P)とアルデヒド類(F)とのモル比(F/P)は、特に限定されないが、0.5〜3.0が好ましく、貯蔵安定性やホルムアルデヒド放出量が少ないなどの点から、特に0.8〜2.0が好ましい。なお、フェノ−ル類とアルデヒド類とのモル比を上記範囲として、塩基触媒のもとで反応させることにより特に接着強度を向上させることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、文中に記載されている「部」および「%」は、全て「重量部」、「重量%」を示す。
(実施例1)
1.フェノールとホルマリンの反応工程
フェノール10000部、37%ホルマリン16900部、50%水酸化ナトリウム水溶液2000部の混合物を65℃まで昇温させ45分還流反応させたあと、再び昇温し、80℃で1時間還流反応させた。そののち、70℃まで降温させて30分間還流させた、常圧蒸留で脱水し、更に、0.9kPaまで、徐々に減圧した。反応混合物の水溶性が1000%になるまで減圧蒸留で脱水し、レゾール型フェノール樹脂21050部を得た。このレゾール型フェノール樹脂(以下、樹脂Aということがある。)は遊離フェノールを12.4重量%、ホルムアルデヒド4.7重量%を含む。
2.抽出除去する工程
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度40℃に保ち、その後、エントレーナーとしてメタノール(誘電率:33F/m)5重量部及び二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより高圧で注入し、高圧容器内の圧力を25MPaにし、メタノールを含む二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を10分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより25MPaより高圧で注入し、予め25MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Bを得た。レゾール型フェノール樹脂Bに含まれる遊離フェノールモノマーは0.9重量%、ホルムアルデヒドは、0.5重量%であった。
1.フェノールとホルマリンの反応工程
フェノール10000部、37%ホルマリン16900部、50%水酸化ナトリウム水溶液2000部の混合物を65℃まで昇温させ45分還流反応させたあと、再び昇温し、80℃で1時間還流反応させた。そののち、70℃まで降温させて30分間還流させた、常圧蒸留で脱水し、更に、0.9kPaまで、徐々に減圧した。反応混合物の水溶性が1000%になるまで減圧蒸留で脱水し、レゾール型フェノール樹脂21050部を得た。このレゾール型フェノール樹脂(以下、樹脂Aということがある。)は遊離フェノールを12.4重量%、ホルムアルデヒド4.7重量%を含む。
2.抽出除去する工程
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度40℃に保ち、その後、エントレーナーとしてメタノール(誘電率:33F/m)5重量部及び二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより高圧で注入し、高圧容器内の圧力を25MPaにし、メタノールを含む二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を10分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより25MPaより高圧で注入し、予め25MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Bを得た。レゾール型フェノール樹脂Bに含まれる遊離フェノールモノマーは0.9重量%、ホルムアルデヒドは、0.5重量%であった。
(実施例2)
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度60℃に保ち、その後、エントレーナーとしてメタノール2重量部及び二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより 高圧で注入し、高圧容器内の圧力を25MPaにし、メタノールを含む二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を10分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより25MPaより高圧で注入し、予め25MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Cを得た。レゾール型フェノール樹脂Cに含まれる遊離フェノールモノマーは3.9重量%、ホルムアルデヒドは、1.2重量%であった。
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度60℃に保ち、その後、エントレーナーとしてメタノール2重量部及び二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより 高圧で注入し、高圧容器内の圧力を25MPaにし、メタノールを含む二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を10分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより25MPaより高圧で注入し、予め25MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Cを得た。レゾール型フェノール樹脂Cに含まれる遊離フェノールモノマーは3.9重量%、ホルムアルデヒドは、1.2重量%であった。
(実施例3)
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度60℃に保ち、その後、エントレーナーとして2−プロパノール(誘電率:18F/m)5重量部及び二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより高圧で注入し、高圧容器内の圧力を25MPaにし、2−プロパノールを含む二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を10分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより25MPaより高圧で注入し、予め25MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Dを得た。レゾール型フェノール樹脂Dに含まれる遊離フェノールモノマーは3.5重量%、ホルムアルデヒドは、1.5重量%であった。
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度60℃に保ち、その後、エントレーナーとして2−プロパノール(誘電率:18F/m)5重量部及び二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより高圧で注入し、高圧容器内の圧力を25MPaにし、2−プロパノールを含む二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を10分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより25MPaより高圧で注入し、予め25MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Dを得た。レゾール型フェノール樹脂Dに含まれる遊離フェノールモノマーは3.5重量%、ホルムアルデヒドは、1.5重量%であった。
(実施例4)
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度40℃に保ち、その後、二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより高圧で注入し、高圧容器内の圧力を35MPaにし、二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を50分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより35MPaより高圧で注入し、予め35MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含むメタノールを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Eを得た。レゾール型フェノール樹脂Eに含まれる遊離フェノールモノマーは1.9重量%、ホルムアルデヒドは、2.5重量%であった。
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度40℃に保ち、その後、二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより高圧で注入し、高圧容器内の圧力を35MPaにし、二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を50分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより35MPaより高圧で注入し、予め35MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含むメタノールを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Eを得た。レゾール型フェノール樹脂Eに含まれる遊離フェノールモノマーは1.9重量%、ホルムアルデヒドは、2.5重量%であった。
(実施例5)
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度40℃に保ち、その後、エントレーナーとして2−プロパノール7重量部、及び二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより高圧で注入し、高圧容器内の圧力を6MPaにし、メタノールを含む二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を40分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより6MPaより高圧で注入し、予め6MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Fを得た。レゾール型フェノール樹脂Fに含まれる遊離フェノールモノマーは4.5重量%、ホルムアルデヒドは、2.2重量%であった。
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度40℃に保ち、その後、エントレーナーとして2−プロパノール7重量部、及び二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより高圧で注入し、高圧容器内の圧力を6MPaにし、メタノールを含む二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を40分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより6MPaより高圧で注入し、予め6MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Fを得た。レゾール型フェノール樹脂Fに含まれる遊離フェノールモノマーは4.5重量%、ホルムアルデヒドは、2.2重量%であった。
(比較例1)
[減圧蒸留工程]
前記樹脂A100重量部をフラスコ中で、70℃まで加熱を行い、0.9kPaまで徐々に減圧をして、70℃の温度で保持した。真空下で遊離フェノールモノマー、及びホルムアルデヒドの除去を5時間行った。その後、常圧にし、温度を室温まで下げ、レゾール型フェノール樹脂Gを得た。レゾール型フェノール樹脂Gに含まれる遊離フェノールモノマーは、5.5重量%、ホルムアルデヒドは、3.4重量%であった。
[減圧蒸留工程]
前記樹脂A100重量部をフラスコ中で、70℃まで加熱を行い、0.9kPaまで徐々に減圧をして、70℃の温度で保持した。真空下で遊離フェノールモノマー、及びホルムアルデヒドの除去を5時間行った。その後、常圧にし、温度を室温まで下げ、レゾール型フェノール樹脂Gを得た。レゾール型フェノール樹脂Gに含まれる遊離フェノールモノマーは、5.5重量%、ホルムアルデヒドは、3.4重量%であった。
(比較例2)
[水蒸気除去工程]
前記樹脂A100重量部をフラスコに入れ65℃まで加熱をして、0.9kPaまで減圧を行い、1500kg/時間の水蒸気を吹き込みながら、真空除去をおこなった。水蒸気による除去を12時間行った後、常温・常圧下で、レゾール型フェノール樹脂Hを得た。レゾール型フェノール樹脂Hに含まれる遊離フェノールモノマーは、5.5重量%、ホルムアルデヒドは、4.1重量%であった
[水蒸気除去工程]
前記樹脂A100重量部をフラスコに入れ65℃まで加熱をして、0.9kPaまで減圧を行い、1500kg/時間の水蒸気を吹き込みながら、真空除去をおこなった。水蒸気による除去を12時間行った後、常温・常圧下で、レゾール型フェノール樹脂Hを得た。レゾール型フェノール樹脂Hに含まれる遊離フェノールモノマーは、5.5重量%、ホルムアルデヒドは、4.1重量%であった
(比較例3)
[溶剤抽出工程]
前記樹脂A100重量部とトルエンを200部をフラスコに入れ、撹拌し、室温で1時間保持した。
その後、攪拌を止め、溶剤と樹脂を2層分離させて、溶剤層を真空ポンプで吸引除去を1時間行った後、レゾール型フェノール樹脂Iを得た。レゾール型フェノール樹脂Iに含まれる遊離フェノールモノマーは、2.6重量%、ホルムアルデヒドは、5.1重量%であった
[溶剤抽出工程]
前記樹脂A100重量部とトルエンを200部をフラスコに入れ、撹拌し、室温で1時間保持した。
その後、攪拌を止め、溶剤と樹脂を2層分離させて、溶剤層を真空ポンプで吸引除去を1時間行った後、レゾール型フェノール樹脂Iを得た。レゾール型フェノール樹脂Iに含まれる遊離フェノールモノマーは、2.6重量%、ホルムアルデヒドは、5.1重量%であった
(参考例1)
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度40℃に保ち、その後、エントレーナーとしてヘキサン(誘電率:2F/m)20重量部、及び二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより高圧で注入し、高圧容器内の圧力を25MPaにし、ヘキサンを含む二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を90分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより25MPaより高圧で注入し、予め25MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Jを得た。レゾール型フェノール樹脂Jに含まれる遊離フェノールモノマーは2.9重量%、ホルムアルデヒドは、3.5重量%であった。
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度40℃に保ち、その後、エントレーナーとしてヘキサン(誘電率:2F/m)20重量部、及び二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより高圧で注入し、高圧容器内の圧力を25MPaにし、ヘキサンを含む二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を90分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより25MPaより高圧で注入し、予め25MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Jを得た。レゾール型フェノール樹脂Jに含まれる遊離フェノールモノマーは2.9重量%、ホルムアルデヒドは、3.5重量%であった。
(参考例2)
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度40℃に保ち、その後、エントレーナーとしてジメチルスルホキシド(誘電率:47F/m)2重量部、及び二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより高圧で注入し、高圧容器内の圧力を25MPaにし、メタノールを含む二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を50分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより25MPaより高圧で注入し、予め25MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Jを得た。レゾール型フェノール樹脂Kに含まれる遊離フェノールモノマーは2.4重量%、ホルムアルデヒドは、0.9重量%であった。
前記樹脂A100重量部を、50ml高圧容器入れ、温度40℃に保ち、その後、エントレーナーとしてジメチルスルホキシド(誘電率:47F/m)2重量部、及び二酸化炭素超臨界流体100部を送液ポンプより高圧で注入し、高圧容器内の圧力を25MPaにし、メタノールを含む二酸化炭素流体状態でレゾール型フェノール樹脂を50分間撹拌した。
その後、撹拌を止め、さらに二酸化炭素超臨界流体を送液ポンプより25MPaより高圧で注入し、予め25MPaに設定しておいた自動排圧弁からフェノールモノマー、及びホルムアルデヒドを含む超臨界流体を排出した。排出に要した時間は、10分間であった。
最後に、高圧容器の圧力を下げ、温度を室温まで下げ、容器から気体となった二酸化炭素ガスを排出し、レゾール型フェノール樹脂Jを得た。レゾール型フェノール樹脂Kに含まれる遊離フェノールモノマーは2.4重量%、ホルムアルデヒドは、0.9重量%であった。
前記実施例1〜5、及び比較例1〜3で得られたレゾール型フェノール樹脂を用い特性の評価を行った。評価結果を表1に示す。
(評価方法)
評価方法は下記のとおりである。
(1)遊離フェノール含有量測定
JIS K0114に準拠して2、5−キシレノールを内部標準としてガスクロマトグラフィーを用いて測定した。
評価方法は下記のとおりである。
(1)遊離フェノール含有量測定
JIS K0114に準拠して2、5−キシレノールを内部標準としてガスクロマトグラフィーを用いて測定した。
(2)ホルムアルデヒド含有量測定
塩酸ヒドロキシルアミン法を用いて、滴定法により測定した。
塩酸ヒドロキシルアミン法を用いて、滴定法により測定した。
(3)水溶性評価
樹脂100重量部に25℃で樹脂に蒸留水を添加混合し、白濁するまでの蒸留水の添加量を測定し、水溶性を評価した。
樹脂100重量部に25℃で樹脂に蒸留水を添加混合し、白濁するまでの蒸留水の添加量を測定し、水溶性を評価した。
(4)粘度測定
JIS Z8803に準拠して、E型粘度計(東機産業社製)を用いて、粘度を測定した。
JIS Z8803に準拠して、E型粘度計(東機産業社製)を用いて、粘度を測定した。
(5)重量平均分子量測定
JIS K0124に準拠して、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定した。40℃に設定されたカラムオーブンにカラム(株式会社東ソー社製TSKgelG1000HXL×1、G2000HXL×2、G3000HXL×1)を入れ、溶媒はテトラヒドロフランを使用し、流速1.0ml/min.で測定を行った。検量線は標準ポリスチレンの保持時間をプロットし、外挿法によって得られた曲線を使用して重量平均分子量を算出した。
JIS K0124に準拠して、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定した。40℃に設定されたカラムオーブンにカラム(株式会社東ソー社製TSKgelG1000HXL×1、G2000HXL×2、G3000HXL×1)を入れ、溶媒はテトラヒドロフランを使用し、流速1.0ml/min.で測定を行った。検量線は標準ポリスチレンの保持時間をプロットし、外挿法によって得られた曲線を使用して重量平均分子量を算出した。
(6)ゲル化時間測定
JIS K6909に準拠して、レゾール型フェノール樹脂を約2ml使用して、150℃の熱板でゲル化するまでの時間を測定した。
JIS K6909に準拠して、レゾール型フェノール樹脂を約2ml使用して、150℃の熱板でゲル化するまでの時間を測定した。
(7)接着強度測定
得られたレゾール型フェノール樹脂を水で希釈して、レゾール型フェノール樹脂含有量75重量%水溶液を作製した。次に、水溶液にガラスビーズ(株式会社ユニオン社製UB−79L)100部に対して、調合液を5部加えて、スパチュラで1分間予備混合した後に、ホモミキサーにより2分間混合した。
次に、金型(10mm×10mm×60mm)に上記で混合した調合液を入れて、150℃2分でプレス成形した。その後、焼成を280℃で20分行い、接着強度試験用に切り出し、試験片を作製した。
接着強度測定は、JIS K 7203に準拠して曲げ強度試験により測定した。
得られたレゾール型フェノール樹脂を水で希釈して、レゾール型フェノール樹脂含有量75重量%水溶液を作製した。次に、水溶液にガラスビーズ(株式会社ユニオン社製UB−79L)100部に対して、調合液を5部加えて、スパチュラで1分間予備混合した後に、ホモミキサーにより2分間混合した。
次に、金型(10mm×10mm×60mm)に上記で混合した調合液を入れて、150℃2分でプレス成形した。その後、焼成を280℃で20分行い、接着強度試験用に切り出し、試験片を作製した。
接着強度測定は、JIS K 7203に準拠して曲げ強度試験により測定した。
実施例1〜5は、超臨界流体中で、遊離フェノールモノマー、ホルムアルデヒドを抽出する工程を経て得られたレゾール型フェノール樹脂である。粘度、ゲル化時間などの特性は、抽出工程を経る前と変わらず、樹脂Aと同程度であるが、密着強度に関しては、高い値を示し、樹脂Aに比べても顕著に優れる結果となった。また、撹拌時間が実施例1〜3は、10分、実施例4は、50分、実施例5は、40分であり、従来に比べ、短時間で遊離フェノールモノマー、ホルムアルデヒドを効果的に除去できた。
一方、比較例1、及び2は、特にホルムアルデヒドの除去が十分でなく、加熱によりレゾール樹脂の特性である水溶性が損なわれ、分子量が高くなり、粘度が高くなった。比較例3は、フェノールの除去は行えているものの、ホルムアルデヒドの除去がほとんどできておらず、結果としてレゾール型フェノール樹脂に含まれるホルムアルデヒドの割合は高くなる結果となった。また接着強度も低下した。比較例3は、レゾール型フェノール樹脂100重量部に対し、トルエン200重量部用いており環境の観点から好ましくない。また、フェノールモノマーは取り除けているものの、ホルムアルデヒドはほとんど除去できておらず、フェノールモノマーが減った分、レゾール型フェノール樹脂に含まれるホルムアルデヒドの割合は、樹脂Aより高くなった。
尚、比較例1では、真空除去を5時間、比較例2では、水蒸気による除去を12時間、比較例3では、撹拌に1時間、真空ポンプで吸引除去に1時間要した。実施例に比べ、遊離フェノールモノマー、ホルムアルデヒドの除去に長時間要した。
一方、比較例1、及び2は、特にホルムアルデヒドの除去が十分でなく、加熱によりレゾール樹脂の特性である水溶性が損なわれ、分子量が高くなり、粘度が高くなった。比較例3は、フェノールの除去は行えているものの、ホルムアルデヒドの除去がほとんどできておらず、結果としてレゾール型フェノール樹脂に含まれるホルムアルデヒドの割合は高くなる結果となった。また接着強度も低下した。比較例3は、レゾール型フェノール樹脂100重量部に対し、トルエン200重量部用いており環境の観点から好ましくない。また、フェノールモノマーは取り除けているものの、ホルムアルデヒドはほとんど除去できておらず、フェノールモノマーが減った分、レゾール型フェノール樹脂に含まれるホルムアルデヒドの割合は、樹脂Aより高くなった。
尚、比較例1では、真空除去を5時間、比較例2では、水蒸気による除去を12時間、比較例3では、撹拌に1時間、真空ポンプで吸引除去に1時間要した。実施例に比べ、遊離フェノールモノマー、ホルムアルデヒドの除去に長時間要した。
表2に、参考例の評価結果を示す。
Claims (4)
- レゾール型フェノール樹脂の製造方法であって、二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体中で、レゾール型フェノール樹脂に含まれるフェノール類モノマー及び、又はアルデヒド類を抽出除去する工程を有することを特徴とするレゾール型フェノール樹脂の製造方法。
- 二酸化炭素を含む超臨界または亜臨界の流体が、エントレーナーを含有するものである請求項1に記載のレゾール型フェノール樹脂の製造方法。
- 前記エントレーナーの誘電率は、15〜35F/mである請求項1または2に記載のレゾール型フェノール樹脂の製造方法。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載のレゾール型フェノール樹脂の製造方法により得られた重量平均分子量が200〜1000であるレゾール型フェノール樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008091264A JP2009242608A (ja) | 2008-03-31 | 2008-03-31 | レゾール型フェノール樹脂の製造方法、及びレゾール型フェノール樹脂 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010143998A (ja) * | 2008-12-17 | 2010-07-01 | Showa Highpolymer Co Ltd | エポキシ樹脂用硬化剤及びそれを含有するエポキシ樹脂組成物 |
JP2012074436A (ja) * | 2010-09-28 | 2012-04-12 | Murata Mfg Co Ltd | 電解コンデンサの製造方法 |
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2008
- 2008-03-31 JP JP2008091264A patent/JP2009242608A/ja active Pending
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