JP2009242180A - ナノカーボン製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有機物処理材料を熱分解してタール混入熱分解液を回収する熱分解液回収手段1と、回収したタール混入熱分解液からタール分を除去する熱分解液タール分除去手段2と、タール分を除去した熱分解液からナノカーボンを生成するナノカーボン生成手段3とを有し、有機物処理材料からナノカーボンを製造することを特徴とするナノカーボン製造装置。
【選択図】 図1
Description
1) 上記したように、本発明のナノカーボン製造装置は、熱分解液回収手段と、熱分解液タール分除去手段と、ナノカーボン生成手段とを備えている。
2) 上記1)において、前記熱分解液回収手段としては、有機物処理材料を乾燥、炭化・熱分解してタール混入熱分解液と炭化物を回収する機能を有し、有機物処理材料からナノカーボン、炭化物を連続して製造する場合が挙げられる。
7) 上記1)〜6)において、熱分解液回収手段にて回収した熱分解液の一部を、熱分解炉、蒸留器、カーボンナノチューブ生成炉の加熱用バーナの燃料として活用することが好ましい。
9) 上記1)〜8)において、投入する有機物処理材料は植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスとし、熱分解液回収手段にて回収した熱分解液の一部を植物液として活用することが好ましい。
10) 上記1)〜9)において、投入する有機物としては廃材である場合が挙げられる。
13) 上記1)〜7)において、投入する有機物処理材料としては、木質系バイオマス、繊維質系バイオマス、廃材、下水汚泥のうち少なくとも2つ以上を組み合わせたものである場合が挙げられる。
14) 上記1)〜7)において、投入する有機物処理材料としては、木質系バイオマス、繊維質バイオマス、廃材、下水汚泥の新規原料に、使用済の活性炭を混入させる場合が挙げられる。
18) 上記1)〜17)において、熱分解液回収手段の熱分解炉の内容器内には耐熱ボールとしてセラミックボールを保持し、ナノカーボン生成手段のカーボンナノチューブ生成炉の内容器内には耐熱ボールとしてステンレス,鉄,ニッケル,クロムからなる金属ボールを保持する場合が挙げられる。
(第1の実施形態)
図1は、請求項2の実施形態に対応する説明である。図1は、有機物処理材料からナノカーボンを製造するナノカーボン製造装置の概略フロー図である。同装置は、有機物処理材料を熱分解しタール混入熱分解液を回収する熱分解液回収手段1と、回収したタール混入熱分解液からタール分を除去する熱分解液タール分除去手段2と、タール分を除去した熱分解液からナノカーボンを生成するナノカーボン生成手段3とを有し、有機物処理材料からナノカーボンを連続して製造することを特徴とする。第1の実施形態において、熱分解液回収手段1は、有機物処理材料を乾燥、炭化・熱分解してタール混入熱分解液と炭化物を回収する機能を有し、有機物処理材料からナノカーボン、炭化物を連続して製造する機能を有する。
1)まず、熱分解液回収手段1において、有機物処理材料は投入ホッパー11に投入される。投入ホッパー11に投入された有機物処理材料は、投入機12を経由して定量的に低温炉13内に投入される。低温炉13内に投入された有機物処理材料は、有機物処理材料の特性、含水率等にもよるが、低温炉13の内部温度500〜700℃で加熱される。低温炉13には多数の耐熱ボール16が充填されており、内容器15が回転することにより、低温炉13内の内容器15に投入された有機物処理材料への熱の伝わりを促進し、活性炭等の炭化物の生成速度を高めるとともに、活性炭等の炭化物を粉末状とし活性炭或いは粉末炭化燃料等として利用しやすくする効果も高めることもできる。
3)280℃前後で急激に熱分解が始まると、二酸化炭素、一酸化炭素、水素、炭化水素類がガスになって揮発し、原木の重量が急に減少し炭化が進むと同時に、次第に炭素分の比率が多くなり、しかも小さな炭素の結晶が不規則に並んだ不定型炭素構造に変わるとされている。更に、温度が650〜700℃になると、炭の中の酸素や水素が揮発し、表面の性質が大きく変わってくる。この温度域で加熱することで、表面は多孔質となり表面積が飛躍的に大きくなった炭化物即ち活性炭が生成する。この熱分解処理において、水素、水蒸気も同時に揮発する為、一般の賦活処理(炭化物を800〜1200℃で水蒸気雰囲気の中で酸化させることで、更に多孔質にさせ表面積を大きくする過程操作)と同様の効果も得られ、温度を700℃以上に上げなくても良質の活性炭相当の炭化物が得られる効果を有する。
上記のような活性炭としての機能・特性を高めるには、熱分解・炭化温度を800℃以上の高めに設定することで可能となるが、処理する有機物処理材料、処理時間等のパラメータを調整することによっては、これより低めの設定温度でも良質な機能・特性を有する活性炭を製造することができる。
タール混入熱分解液は、蒸留器30の下部の蒸留器ボトム部27内部に熱分解液回収容器25から連続的に定量投入され、その外側の蒸留器ボトム加熱源28から加熱され、タール分以外の軽い成分は蒸発する。蒸留器ボトム部27から蒸発した熱分解液中の蒸発成分は、蒸留部30内で冷却され凝縮され、熱分解蒸留液排出ノズル31から排出され、熱分解蒸留液供給ライン32を経由して、タール分除去蒸留熱分解液投入容器33に供給される。
なお、この蒸留器内の圧力は常圧で十分である。また、蒸留器ボトム部27内部に徐々に溜まるタール分は、定期的に抜出す。タール分の流動点は高いため、タール排出配管内で固着しないよう配管部を加熱し、タールを流下させるようにする工夫が必要である。また、蒸留器ボトム部27内部は或る一定レベル以上の熱分解液を保持することで、蒸留器ボトム加熱源28の負荷変動が生じないようにする。
タール分除去蒸留熱分解液投入容器34に一時貯留されたタール分除去蒸留熱分解液は、投入機35を経由して高温炉37に定量投入される。この際、触媒用金属粉投入ホッパー34を経由して触媒用金属粉も定量的に投入される。タール分除去蒸留熱分解液の投入方式としては、流量調節機能付きのバルブ等を経由して或る最適な流量に設定して定量的に投入される。触媒用金属粉の投入方式としては、流量調節機能付きのバルブ、ロータリーバルブ等を経由して熱分解液との投入比率を最適に設定して定量的に投入される。
更に、高温炉37の基本構造としては、第1の実施形態のように横型に限らず、例えば縦型、斜め設置型にしてもよい。
更には、低温炉13から炭化物が炭化物回収容器21に排出される際に、炭化物回収容器21の空気が低温炉13内に混入しないように、低温炉13と炭化物回収容器21との間にダブルダンパやローラリーバルブ等を設置するような設計配慮も当然必要である。
第2の実施形態に係るナノカーボン製造装置について図2を参照して説明する。図2は、請求項3の実施形態に対応する説明である。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。第2の実施形態において、熱分解液回収手段1は、低温炉13内に投入された有機物処理材料を熱分解し、有機物処理材料から熱分解ガス成分を分離し活性炭のみとする低温炉13の熱分解ガス成分の回収において、低温炉13内で発生し外部に導出される熱分解ガス成分を熱分解液と直接接触し凝縮させる熱分解ガス成分凝縮エジェクタ51と、熱分解ガス成分凝縮エジェクタ51にて凝縮した熱分解油を貯留する熱分解液回収容器25と、凝縮した熱分解液を冷却する熱分解油冷却器52とを有することを特徴とする。なお、図中の符番53は、熱分解油冷却器52が介装された熱分解液循環ラインを示す。
また、投入する有機物処理材料が植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスである場合、熱分解液回収容器25に回収される熱分解液は植物液とほぼ同様の成分であり、回収した熱分解液を植物液として活用することもできる。
一方、投入する有機物処理材料が植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスである場合、熱分解液回収容器25に回収される熱分解液は植物液であり、植物液は木酢液に比べタール分等の残留分が少なく、中性物質類が多い場合は植物の成長を促進する性質を有し、木酢液と同様に、その用途も消臭剤、畜産用、堆肥用、園芸用等への広い活用が図れる。
第3の実施形態に係るナノカーボン製造装置について図2を参照して説明する。図2は、請求項4の実施形態に対応する説明である。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。第3の実施形態において、熱分解液タール分除去手段2は、熱分解液回収手段1で回収したタール混入熱分解液からのタール分除去において、タール混入熱分解液を蒸留する蒸留器30とタール分除去蒸留熱分解液回収容器33とを有し、蒸留器30の蒸留器ボトム部27に熱分解液回収手段1で回収したタール混入熱分解液を投入し、タール分以外を蒸発・凝縮させる蒸留器30と、蒸留器30でタール分を除去した熱分解液をタール分除去蒸留熱分解液として回収・貯留し、次の高機能カーボンを生成するナノカーボン生成手段3の高温炉37に投入するタール分除去蒸留熱分解液投入容器33を有することを特徴とする。なお、熱分解液回収手段1、ナノカーボン生成手段3のフローは図1、2と同様であり、ここでは説明を省略する。
蒸留器30は、周囲に蒸留器ボトム加熱源28を有する下部の蒸留器ボトム部27と、蒸発した成分を凝縮・蒸留させる上部の蒸留器30との一体化構造となっている。タール混入熱分解液は蒸留器30の下部の蒸留器ボトム部27内部に熱分解液回収容器25から連続的に定量投入され、その外側の蒸留器ボトム加熱源28から加熱されタール分以外の軽い成分は蒸発する。蒸留器ボトム部27から蒸発した熱分解液中の蒸発成分は、蒸留部29内で冷却され凝縮され、熱分解蒸留液排出ノズル31から排出され、熱分解蒸留液供給ライン32を経由して、タール分除去蒸留熱分解液投入容器33に供給される。
なお、この蒸留器内の圧力は常圧で十分である。また、蒸留器ボトム部27内部に徐々に溜まるタール分は、定期的に抜出す。タール分の流動点は高いため、タール排出配管内で固着しないよう配管部を加熱し、タールを流下させるようにする工夫が必要である。また、蒸留器ボトム部27内部は、或る一定レベル以上の熱分解液を保持することで、蒸留器ボトム加熱源28の負荷変動が生じないようにする。
第4の実施形態に係るナノカーボン製造装置について図2を参照して説明する。図2は、請求項5の実施形態に対応する説明である。但し、図1と同部材は同符番を付して説明を省略する。第4の実施形態において、ナノカーボン生成手段3は、内容器の一端側にタール分を除去する熱分解液タール分除去手段2で生成したタール分除去蒸留熱分解液と触媒用金属粉とを投入機35を経由して高温炉37に投入し、ナノカーボンとオフガスを生成し、回収したナノカーボンを回収するカーボンナノチューブ回収容器43とを有することを特徴とする。
第5の実施形態に係るナノカーボン製造装置について図3を参照して説明する。図3は、請求項6の実施形態に対応する説明である。但し、図1,図2と同部材は同符番を付して説明を省略する。第5の実施形態において、熱分解液タール分除去手段1は熱分解ガス成分凝縮エジェクタ51にて凝縮しきれないオフガス成分、熱分解液タール分除去手段2の蒸留器30にて凝縮しきれないオフガス成分、ナノカーボン生成手段3の高温炉37から発生するオフガス成分を、低温炉13、蒸留器30、高温炉37の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする。なお、連続して有機物処理材料から高機能カーボン、炭化物を製造するフロー説明は図1,図2と同様であり、ここでは説明を省略する。
オフガス燃焼炉65内では、850℃以上、滞留時間2秒以上で熱分解ガスを完全燃焼させ無害化した後、発生する燃焼熱風ガスはまずオフガス燃焼ガスライン69を経由して高温炉37の外側に設置されている第2の加熱源41へと送風する。高温炉37内部のタール分除去蒸留熱分解液、触媒用金属粉、耐熱ボール39は、第2の加熱源41を流れる燃焼熱風ガスにより加熱される。
第2の加熱源41出口燃焼熱風ガスの一部を再度第2の加熱源41へ循環させるカーボンナノチューブ生成炉燃焼ガス循環ライン71を設置し、第2の加熱源41内を流れる燃焼熱風ガスを増やし、伝熱効率を上げている。
これにより、生成するオフガスを利用して高機能カーボン、活性炭連続製造処理に必要な熱源を本処理装置内で得ることができるので、化石燃料の使用量を大幅に削減することができる。但し、初期起動時の運転においては、オフガス燃焼炉65の助燃料として若干量の化石燃料(灯油、LPGガス等)をオフガス燃焼炉65に供給することはやむをえない。
第6の実施形態に係るナノカーボン製造装置について図4を参照して説明する。図4は、請求項7の実施形態に対応する説明である。但し、図1,図2,図3と同部材は同符番を付して説明を省略する。第6の実施形態は、熱分解液タール分除去手段2の蒸留器30にて回収したタール分除去熱分解液の一部を低温炉13、蒸留器30、高温炉37の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする。
これにより、生成する熱分解液の一部を利用して高機能カーボン、活性炭連続製造処理に必要な熱源を本処理装置内で得ることができるので、化石燃料の使用量を大幅に削減することができ、CO2排出量の削減を図ることができる。但し、初期起動時の運転においては、オフガス燃焼炉65、排熱回収ボイラー(図示せず)の助燃料として若干量の化石燃料(灯油、LPGガス等)を排ガス排気塔62に供給することはやむをえないものの、熱分解液を貯留しておけば、これを初期起動時の運転に活用することもでき、化石燃料の使用量を大幅に削減することができる。なお、熱分解液の一部をオフガス燃焼炉65のバーナに供給するだけでなく、本装置内の他のバーナに供給するようにし、本装置内で加熱の必要な機器等に供給することも可能である。
第7の実施形態に係るナノカーボン製造装置について図5を参照して説明する。図5は、請求項11の実施形態に対応する説明である。但し、図1〜図4と同部材は同符番を付して説明を省略する。第7の実施形態は、請求項11の実施形態に対応する。
図5中の符番82は、有機物処理材料を粉砕する粉砕機である。粉砕機82には、ライン83を介して粉砕した有機物処理材料を投入する投入ホッパー84が接続されている。第7の実施形態では、投入する有機物が木質系バイオマス或いは植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスであるとき、木質系バイオマス材料或いは繊維質系バイオマスを粉砕機82にて粉砕処理することにより材料の粒度径を0.1〜2mmの範囲で均一にした後、投入ホッパー84に粉砕した有機物処理材料を投入し、その下部に定量供給装置を設置し、粉砕処理された材料を定量供給装置を経由して、低温炉13内に連続的に投入できるようにした。
更に、投入材料が細かく低温炉13内部で絡まったりすることもない為、低温炉13の内容器13の第1の駆動モータ17の駆動動力も減らすことができる。
第8の実施形態に係るナノカーボン製造装置について図6を参照して説明する。図6は、請求項12の実施形態に対応する説明である。但し、図1〜図5と同部材は同符番を付して説明を省略する。第8の実施形態は、請求項12の実施形態に対応する。第8の実施形態は、投入する有機物は下水汚泥であることを特徴とする。
第9の実施形態に係るナノカーボン製造装置について図7を参照して説明する。但し、図1〜図6と同部材は同符番を付して説明を省略する。第9の実施形態は、請求項13の実施形態に対応する。第9の実施形態は、投入する有機物は、木質系バイオマス或いは植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマス或いは建築廃材の木質系廃材、壁紙等の廃材の有機物を任意に何種類か組合わせたものであることを特徴とする。
第10の実施形態に係るナノカーボン製造装置について図8を参照して説明する。但し、図1〜図7と同部材は同符番を付して説明を省略する。第10の実施形態は、請求項14の実施形態に対応する。第10の実施形態は、投入する有機物は木質系バイオマス、繊維質バイオマス、建築廃材の木質系廃材、壁紙等の廃材、下水汚泥等の新規原料に使用済の活性炭を混入させることを特徴とする。
第11の実施形態に係るナノカーボン製造装置について図9を参照して説明する。但し、図1〜図8と同部材は同符番を付して説明を省略する。第11の実施形態は、請求項15の実施形態に対応する。第11の実施形態は、熱分解液回収手段1の低温炉13、ナノカーボン生成手段3の高温炉37の夫々の内容器15,36内に水蒸気注入ノズル89,90を設置し運転中に内容器内に水蒸気を注入しつつ熱分解炭化物製造、カーボン生成を行うことを特徴とする。
なお、水蒸気を噴霧する際は、水蒸気噴射ノズルから連続的に均一に噴霧できるよう各炉内の最適位置にノズルを設置する等の設計上の工夫が必要である。
第12の実施形態に係るナノカーボン製造装置について図10を参照して説明する。但し、図1〜図9と同部材は同符番を付して説明を省略する。第12の実施形態は、請求項16の実施形態に対応する。第12の実施形態は、ナノカーボン生成手段3の高温炉37の内容器36内に水素注入ノズル91を設置し、運転中に内容器内に水素を注入しつつカーボン生成を行うことを特徴とする。
なお、水素を注入する際は、水素噴射ノズルから連続的に均一に注入できるよう高温炉37内の最適位置にノズルを設置する等の設計上の工夫が必要である。
Claims (18)
- 有機物処理材料を熱分解してタール混入熱分解液を回収する熱分解液回収手段と、
回収したタール混入熱分解液からタール分を除去する熱分解液タール分除去手段と、
タール分を除去した熱分解液からナノカーボンを生成するナノカーボン生成手段と
を有し、
有機物処理材料からナノカーボンを製造することを特徴とするナノカーボン製造装置。 - 前記熱分解液回収手段は、有機物処理材料を乾燥、炭化・熱分解してタール混入熱分解液と炭化物を回収する機能を有し、有機物処理材料からナノカーボン、炭化物を連続して製造することを特徴とする請求項1記載のナノカーボン製造装置。
- 前記熱分解液回収手段は、熱分解炭化物製造炉内に投入された有機物処理材料を熱分解し、有機物処理材料から熱分解ガス成分を分離し炭化物のみとする熱分解炉の熱分解ガス成分を回収するものであり、
熱分解製造炉内で発生し外部に導出される熱分解ガス成分を熱分解液と直接接触し凝縮させる熱分解ガス成分凝縮エジェクタと、
熱分解ガス成分凝縮エジェクタにて凝縮した熱分解油を貯留する熱分解液回収容器と、
凝縮した熱分解液を冷却する熱分解油冷却器と
を有することを特徴とする請求項2のナノカーボン製造装置。 - 前記熱分解液タール分除去手段は、熱分解液回収手段で回収したタール混入熱分解液からのタール分を除去するものであり、
タール混入熱分解液を蒸留する蒸留器とタール分除去蒸留熱分解液回収容器とを有し、
ボトムに熱分解液回収手段で回収したタール混入熱分解液を投入し、タール分以外を蒸発・凝縮させる蒸留器と、
蒸留器でタール分を除去した熱分解液をタール分除去蒸留熱分解液として回収・貯留し、
次のナノカーボン生成炉に投入するタール分除去蒸留熱分解液投入ホッパーと
を有することを特徴とする請求項1もしくは2記載のナノカーボン製造装置。 - ナノカーボン生成手段は、内部に回転可能な内容器を有し、この内容器の一端側に熱分解液タール分除去手段で生成したタール分除去蒸留熱分解液と触媒用金属粉とをナノカーボン生成炉に投入し、ナノカーボンとオフガスを生成し、
回収したナノカーボンを回収するナノカーボン回収容器を有することを特徴とする請求項1若しくは2記載のナノカーボン製造装置。 - 熱分解液回収手段は熱分解ガス成分凝縮エジェクタにて凝縮しきれないオフガス成分、熱分解液タール分除去手段の蒸留器にて凝縮しきれないオフガス成分及びナノカーボン生成手段のカーボンナノチューブ生成炉から発生するオフガス成分を、
熱分解製造炉、蒸留器、ナノカーボン生成炉の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする請求項1乃至5いずれか一記載のナノカーボン製造装置。 - 熱分解液回収手段にて回収した熱分解液の一部を、
熱分解炉、蒸留器、カーボンナノチューブ生成炉の加熱用バーナの燃料として活用することを特徴とする請求項1乃至6記載のナノカーボン製造装置。 - 投入する有機物処理材料は木質系バイオマスとし、熱分解液回収手段にて回収した熱分解液の一部を木酢液として活用することを特徴とする請求項1乃至7記載のナノカーボン製造装置。
- 投入する有機物処理材料は植物、農産物の廃棄物等の繊維質系バイオマスとし、熱分解液回収手段にて回収した熱分解液の一部を植物液として活用することを特徴とする請求項1乃至8記載のナノカーボン製造装置。
- 投入する有機物は廃材であることを特徴とする請求項1乃至9記載のナノカーボン製造装置。
- 投入する有機物処理材料が木質系バイオマス或いは繊維質系バイオマス或いは廃材であるとき、木質系バイオマス材料或いは繊維質系バイオマス或いは廃材を粉砕処理することにより材料の粒度径を0.1〜2mmの範囲で均一にした後、材料貯留ホッパーに粉砕材料を投入し、その下部に定量供給装置を設置し、粉砕処理された材料を定量供給装置を経由して、熱分解製造炉内に連続的に投入できるようにしたことを特徴とする請求項8乃至10記載のナノカーボン製造装置。
- 投入する有機物処理材料は下水汚泥であることを特徴とする請求項1乃至7記載のナノカーボン製造装置。
- 投入する有機物処理材料は、木質系バイオマス、繊維質系バイオマス、廃材、下水汚泥のうち少なくとも2つ以上を組み合わせたものであることを特徴とする請求項1乃至7記載のナノカーボン製造装置。
- 投入する有機物処理材料は木質系バイオマス、繊維質バイオマス、廃材、下水汚泥の新規原料に、使用済の活性炭を混入させることを特徴とする請求項1乃至7記載のナノカーボン製造装置。
- 熱分解液回収手段の熱分解炉、ナノカーボン生成手段のカーボンナノチューブ生成炉の夫々の内容器内に水蒸気注入ノズルを設置し、運転中に内容器内に水蒸気を注入しつつ熱分解製造、カーボン生成を行うことを特徴とする請求項2乃至14のいずれか一記載のナノカーボン製造装置。
- 熱分解液回収手段の熱分解炉、ナノカーボン生成手段のカーボンナノチューブ生成炉の夫々の内容器内に注入する水蒸気の量は、熱分解炉、カーボンナノチューブ生成炉の夫々の内容器内の温度により自動制御されることを特徴とする請求項15の記載のナノカーボン製造装置。
- ナノカーボン生成手段のカーボンナノチューブ生成炉の内容器内に水素注入ノズルを設置し、運転中に内容器内に水素を注入しつつカーボン生成を行うことを特徴とする請求項2乃至15のいずれか一記載のナノカーボン製造装置。
- 熱分解液回収手段の熱分解炉の内容器内には耐熱ボールとしてセラミックボールを保持し、ナノカーボン生成手段のカーボンナノチューブ生成炉の内容器内には耐熱ボールとしてステンレス,鉄,ニッケル,クロムからなる金属ボールを保持することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか一記載のナノカーボン製造装置。
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