JP2009242136A - 水酸化アルミニウムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分級操作が不要で、しかも粒度分布がシャープな、平均二次粒子径が160μm以上の水酸化アルミニウムを製造する方法を提供する。
【解決手段】過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を連続的に析出槽に供給しながら、平均二次粒子径0〜70μmの種子水酸化アルミニウムの存在下で前記アルミン酸ナトリウム溶液を攪拌して、アルミン酸ナトリウムの分解と、生成した水酸化アルミニウムの析出とを行わせ、固液分離により平均二次粒子径90〜120μmの水酸化アルミニウムを含む濃縮液を得、ついで、該濃縮液を一部を残して析出槽から排出した後、析出槽に再び過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を連続的に析出槽に供給しながら攪拌して、アルミン酸ナトリウムの分解と、生成した水酸化アルミニウムの析出とを行わせ、固液分離により平均二次粒子径160μm以上の水酸化アルミニウムを析出させるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、特に平均二次粒子径160μm以上である水酸化アルミニウムの製造方法に関する。
一般に、水酸化アルミニウムは、バイヤー法において生成したアルミン酸ナトリウムを加水分解して、アルミン酸ナトリウム水溶液から析出させて製造されている(例えば特許文献1を参照)。
水酸化アルミニウムは、例えば、焼成し、活性アルミナとし、吸着剤、乾燥剤、触媒担体等として使用されるが、水酸化アルミニウムから活性アルミナを製造する場合に、プロセス液との分離の際の濾過性に優れる点から、平均二次粒子径が160μm以上の水酸化アルミニウムが要望されることが多い。
しかし、従来、平均二次粒子径が160μm以上の水酸化アルミニウムを得るには、過飽和アルミン酸ナトリウム水溶液から析出した水酸化アルミニウムを分級することによって分離し回収する必要があった。しかし、この方法では、粒子径100μm以下の二次粒子も生成するために、分級操作が必要であり、歩留まりが低下するという欠点があった。
特公昭63−23131号公報
本発明の課題は、分級操作が不要で、しかも粒度分布がシャープな、平均二次粒子径が160μm以上の水酸化アルミニウムを得ることができる水酸化アルミニウムの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係る水酸化アルミニウムの製造方法は、過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を連続的に析出槽に供給しながら、平均二次粒子径40〜70μmの種子水酸化アルミニウムの存在下で前記アルミン酸ナトリウム溶液を攪拌して、アルミン酸ナトリウムの分解と、生成した水酸化アルミニウムの析出とを行わせ、固液分離により平均二次粒子径90〜120μmの水酸化アルミニウムを含む濃縮液を得、ついで、該濃縮液を一部を残して析出槽から排出した後、析出槽に再び過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を連続的に析出槽に供給しながら攪拌して、アルミン酸ナトリウムの分解と、生成した水酸化アルミニウムの析出とを行わせ、固液分離により平均二次粒子径160μm以上の水酸化アルミニウムを析出させるものである。
平均二次粒子径40〜70μmの種子水酸化アルミニウムは、バイヤー法にて得られたものを使用するのがよい。また、本発明方法によって得られた平均二次粒子径160μm以上の水酸化アルミニウムは、前記析出槽から排出され、洗浄および乾燥される。
本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)分級等の分離操作をすることなく、目的とする平均粒子径160μm以上の水酸化アルミニウム二次粒子を容易に得ることができる。
(2)分離操作が不要であることに基づいて、原料のアルミン酸ナトリウムに対する歩留まりが改善される。
(3)得られる水酸化アルミニウム二次粒子の粒度分布がシャープである。
以下、本発明の水酸化アルミニウムの製造方法を、工程毎に説明する。
<第一工程>
第一工程は、バイヤー法にて得られた過飽和アルミン酸ナトリウム水溶液を、析出槽に供給し、微粒水酸化アルミニウム種子の存在下で、攪拌下に、平均二次粒子径40〜70μm程度の水酸化アルミニウムを析出させる工程である。
上記析出槽としては、攪拌手段を備えた公知の析出槽を用いることができる。第一工程において、所定粒子径の水酸化アルミニウム二次粒子を製造するには、まず、溶液の攪拌ができるように、所定量の過飽和アルミン酸ナトリウム水溶液を析出槽に供給する。該析出槽に微粒水酸化アルミニウム種子を供給し、ついで攪拌機等の攪拌手段を作動させて、微粒水酸化アルミニウム種子を含む過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を攪拌しながら、過飽和アルミン酸ナトリウム水溶液を連続的に槽内に供給して、微粒水酸化アルミニウム種子の存在下で、アルミン酸ナトリウムの加水分解と水酸化アルミニウムの析出とを行わせる。
微粒水酸化アルミニウム種子としては、粒径が1〜2μm程度の晶析物が用いられる。この微粒水酸化アルミニウム種子は、水酸化アルミニウム結晶の析出までの誘導期間を短縮させる作用、および析出により得られる水酸化アルミニウム二次粒子の粒子径を調節する作用がある。水酸化アルミニウム種子の量は、所望とする水酸化アルミニウム二次粒子の粒子径に応じて適宜決定される。
槽内の温度は通常45〜70℃程度、好ましくは50〜65℃程度に維持されているのが望ましい。得られる水酸化アルミニウムの平均二次粒子径40〜70μm程度となったところで、操作を中止し、析出した水酸化アルミニウムをろ過、乾燥して分離するか、あるいは分離することなく、そのまま第二工程に送られる。アルミン酸ナトリウムの分解と水酸化アルミニウムの結晶成長に要する時間は、通常55〜70時間程度である。
ここで、過飽和アルミン酸ナトリウム溶液とは、アルミン酸ナトリウム溶液のモル比[Na2O(有効ソーダ)/Al23]が1.8よりも小さい値を有する溶液をいう。
生成した平均二次粒子径40〜70μmの水酸化アルミニウムは、次の第二工程の析出操作を行うための種晶として、次の析出槽に送られる。なお、第一工程の析出槽から水酸化アルミニウムのスラリーの全部または一部を抜き出すことなく、そのまま、当該析出槽を使用して、第二工程を行ってもよい。
<第二工程>
第二工程は、過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を連続的に析出槽に供給しながら、平均二次粒子径40〜70μmの種子水酸化アルミニウムの存在下で前記アルミン酸ナトリウム溶液を攪拌して、アルミン酸ナトリウムの分解と、生成した水酸化アルミニウムの析出とを行わせ、固液分離により平均二次粒子径90〜120μmの水酸化アルミニウムを含む濃縮液を得るものである。この工程では、平均二次粒子径40〜70μm程度の水酸化アルミニウムが種晶として機能する。
この工程で使用する析出槽には、図1、図2に示す構造を有するものが好適に使用される。すなわち、この析出槽は、図1に示すように、槽内に濃縮領域1と清澄領域2とが形成されている。濃縮領域1には、過飽和アルミン酸ナトリウム溶液の供給口(図示せず)が設けられ、この供給口から過飽和アルミン酸ナトリウム溶液が連続的に槽3内に供給され、アルミン酸ナトリウムの加水分解による水酸化アルミニウムの析出が行われる。
濃縮領域1にはバッフル板4と攪拌機7とが設けられる。バッフル板4は、図2に示すように、槽3の内周面から突設し槽3の周方向に所定の間隔で複数が配設されている。各バッフル板4は、槽3の縦方向(軸方向)に沿って槽3の底部から上方に長く伸びている。
また、攪拌機7は、攪拌羽根5を備えた回転軸6からなる。回転軸6は槽3の中心に設けられ、攪拌羽根5は濃縮領域1内に設けられる。また、回転軸6の下端部には、槽3の底部に沈殿物が堆積するのを防止するためのスウィーパ8が取り付けられている。
攪拌機7の回転駆動により濃縮領域1内のスラリーは攪拌されるが、槽3の周壁には複数のバッフル板4が設けられているので、上昇流が生じ、攪拌効率が向上するので、濃縮領域1内のスラリーを実質的に完全混合状態とする強攪拌が可能となる。上昇流の高さはバッフル板4の高さで規制することができる。換言すれば、濃縮領域1の高さはバッフル板4の高さによって決まる。バッフル板4の高さ、従って濃縮領域1の高さはできるだけ大きいのが好ましく、濃縮領域1と清澄領域2とを合わせた全高に対して、濃縮領域1の高さは80〜50%、好ましくは70〜80%であるのがよい。
清澄領域2は、水酸化アルミニウムから分離された分解液を含有する領域である。清澄領域2の周内面には複数の整流板10が突設されている。この整流板10は、濃縮領域1から上昇した分解液の清澄を促進させる作用がある。清澄領域2にたまった清澄液(分解液)は、順次オーバーフローなどにより槽3外に排出される。
上記のような析出槽を使用して、平均二次粒子径90〜120μm水酸化アルミニウムを析出させるには、まず、溶液の攪拌ができるように、所定量の過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を析出槽3に供給する。次に、析出槽3に第一工程で得た平均二次粒子径40〜70μmの種子水酸化アルミニウムを供給し、ついで攪拌機7を作動させて、この水酸化アルミニウム種子を含む過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を攪拌しながら、過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を連続的に槽3内に供給して、アルミン酸ナトリウムの加水分解と水酸化アルミニウムの析出・固液分離とを行わせる。平均二次粒子径40〜70μmの種子水酸化アルミニウムの仕込み量は、槽の容量に対して約70〜130kg/m3、好ましくは約80〜100kg/m3であるのがよい。
過飽和アルミン酸ナトリウム溶液の連続供給を続けると、液面が槽3の上部に設けた液取出し口に到達して、加水分解が完了し、水酸化アルミニウムから分離された分解液が取出し口(図示せず)から槽3外に排出される。
この一連の操作を通して、槽3の温度は通常45〜85℃、好ましくは60〜80℃に維持されているのが好ましい。析出により得られる水酸化アルミニウム凝集体が所定の粒径(すなわち、90μm)を超えたところで、過飽和アルミン酸ナトリウム溶液の供給が停止され、一定時間攪拌下で保持される。その後、濃縮領域1に濃縮された水酸化アルミニウム凝集体のスラリーの一部は、槽3の底部に設けた取出し口9から抜き出され、残った水酸化アルミニウム凝集体のスラリー(濃縮液)は、次の第三工程における析出操作に使用される。
水酸化アルミニウムは濃縮領域1内で析出し高濃度で攪拌される過程で、結晶の成長が促進され、濃縮領域1内のスラリーはバッフル板4と攪拌機7とによって強攪拌されることにより、ゆるやかに凝集した粗大粒子となる。
分解の過程で、濃縮領域1内の水酸化アルミニウムの固体濃度は、連続して供給される過飽和アルミン酸ナトリウム溶液の量に応じて、しだいに高くなり、水酸化アルミニウムが所定粒径となって過飽和アルミン酸ナトリウム溶液の供給が停止されるとき、通常500〜1000g/Lとなる。また水酸化アルミニウムの滞留時間、すなわちアルミン酸ナトリウムの分解と水酸化アルミニウムの結晶成長に要する時間は、通常100〜250時間程度である
<第三工程>
第三工程は、前記第二工程で排出されずに残った平均二次粒子径90〜120μmの水酸化アルミニウムのスラリー(濃縮液)を含有した析出槽3に再び過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を連続的に析出槽に供給しながら攪拌して、アルミン酸ナトリウムの分解と、生成した水酸化アルミニウムの析出とを行わせ、固液分離により平均二次粒子径160μm以上、通常160〜200μmの水酸化アルミニウムを析出させる。ここで、平均二次粒子径90〜120μmの水酸化アルミニウムが種子水酸化アルミニウムとして機能する。
析出操作および条件は、第二工程と同様でよい。また、この工程の最初に析出槽3内に含有される平均二次粒子径90〜110μmの水酸化アルミニウムの量は、槽の容量に対して約70〜130kg/m3、好ましくは約80〜100kg/m3であるのがよい。
第三析出槽内の水酸化アルミニウムの固体濃度は、連続して供給される過飽和アルミン酸ナトリウム溶液の量に応じて、しだいに高くなり、水酸化アルミニウムが平均二次粒子径160μm以上となって過飽和アルミン酸ナトリウム溶液の供給が停止されるとき、通常400〜800g/L程度となる。
生成した平均粒子径160〜200μm程度の水酸化アルミニウム二次粒子の水性スラリーは、第三析出槽下部から抜き出される。
<分離工程>
さらに、第三工程で得られた平均二次粒子径160μm以上の水酸化アルミニウムは、分離、洗浄及び乾燥する工程に送られ、当該水酸化アルミニウムを乾燥した状態で得ることができる。上記分離方法としては、遠心分離、ろ過等を採用することができる。
得られる水酸化アルミニウムは、平均二次粒子径が160μm以上であるため、プロセス液との分離の際のろ過性に優れており、また高純度で不純物が少ない。特にこの水酸化アルミニウムは、分級を行わないにもかかわらず、その粒度分布がシャープであるという特質を有する。具体的には、90%径/10%径が1.3〜2.0である。
このように粒度分布がシャープである理由としては、平均二次粒子径90〜120μmの水酸化アルミニウム種子が破壊されることなく、次の析出操作に使用されるためと推測される。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(1)第一工程
図1、図2に示す析出槽(容量200L)を使用し、これにバイヤー法で得られた平均二次粒子径が約50μmの水酸化アルミニウム粒子13重量部を加え、過飽和アルミン酸ナトリウム水溶液[Na2O(有効ソーダ)/Al23のモル比が1.55]を0.62重量部/時間の流量で、攪拌機を回転させながら、過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を析出槽に供給するとともに、分解液をオーバーフローさせる析出操作を連続的に行った。この一連の操作を通して、槽内の温度は78℃程度に維持した。140時間後に、槽内の水酸化アルミニウムの平均二次粒子径(中心粒子径)が106μmとなったところで、過飽和アルミン酸ナトリウム溶液の供給を停止し、そのまま保持した。供給停止時の槽内の水酸化アルミニウムの固体濃度は714g/Lであった。
(2)第二工程
第二析出槽底部の取り出し口より、平均二次粒子径(中心粒子径)が106μmの水酸化アルミニウムスラリー181Lを抜き出し、19Lの該水酸化アルミニウムのスラリーを、そのまま残存させ、析出操作を行った。
すなわち、平均粒子径106μmの水酸化アルミニウムのスラリーが入った析出槽に、温度75℃の過飽和アルミン酸ナトリウム水溶液[Na2O(有効ソーダ)/Al23のモル比が1.55]を、0.74重量部/時間の流量で、攪拌機を回転させながら、過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を析出槽に供給するとともに、分解液をオーバーフローさせる析出操作を連続的に行った。この一連の操作を通して、槽内の温度は75℃程度に維持した。5日後に、槽内の水酸化アルミニウム二次粒子の平均粒子径(中心粒子径)が約180μmとなったところで、過飽和アルミン酸ナトリウム溶液の供給を停止し、そのまま保持した。供給停止時の槽内の水酸化アルミニウムの固体濃度は513g/Lであった。
図3は、第三工程における水酸化アルミニウム二次粒子の粒度分布の変化を示すグラフであり、(a)は第三工程開始時の粒度分布を、(b) は第三工程開始後約24時間経過時の粒度分布を、(c) は第三工程開始後約120時間経過時の粒度分布を、それぞれ示す。図3より、シャープな粒度分布を持つ平均二次粒子径が約180μmの水酸化アルミニウムが生成していることが判る。
得られた水酸化アルミニウム粒子の水性スラリーを、ろ紙により、固液分離し、固体を水洗し、110℃で乾燥して、平均二次粒子径が約180μmの水酸化アルミニウム粒子を得た。原料のアルミン酸ナトリウムに対する歩留まりは、約90%であった。
得られた二次粒子の純度を調べたところ、H2O4.1%、SiO20.01%、Fe230.01%、Na2O0.19%、Al23残部であり、物性的に問題はなかった。
なお、各成分の定量法は以下の通りである。
(1)H2
試料を110℃で乾燥した後、その減量を計って求めた(乾燥減量)。
(2)SiO2
試料を炭酸ナトリウムとホウ酸で融解し、融成物を硝酸で溶解した後、モリブデン酸アンモニウムを加え、生成したけいモリブデン酸塩をスルホン酸還元溶液で青色とし、その吸光度を測定して、SiO2量を求めた。
(3)Fe23
SiO2(二酸化けい素)定量用の溶液の一部をとり、酢酸ナトリウムを加えてpHを調整した後、塩酸ヒドロキシアミンを加えて鉄を還元し、Oフェナントロリンで呈色した鉄錯体の吸光度を測定し、Fe23量を求めた。
(4)Na2
試料をホウ酸で溶融後、その溶融物を塩酸で浸出し、試料中の全酸化ナトリウムをホウ酸ナトリウムとして浸出させる。この溶液の一部をとり、フレーム光度計を用いてナトリウムの輝線光度を測定し、Na2O量を求めた。
[比較例1]
図1、図2に示す析出槽(容量200L)を使用し、これにバイヤー法で得られた平均二次粒子径が約50μmの水酸化アルミニウム粒子17重量部を加え、過飽和アルミン酸ナトリウム水溶液[Na2O(有効ソーダ)/Al23のモル比が1.55]を3.5重量部/時間の流量で、攪拌機を回転させながら、過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を析出槽に供給するとともに、分解液をオーバーフローさせつつ、スラリーを7.5重量部/時間の流量で抜き出し、液体サイクロンで分級し、そのオーバーフロー液は析出槽に返送し、アンダーフロー液は貯槽に送液し、一連の操作を連続的に行った。アンダーフロー液の平均二次粒子径(中心粒子径)は200μmであった。析出槽内および貯槽の温度は70℃に保った。
得られた水酸化アルミニウム粒子の水性スラリーを、ろ紙により、固液分離し、固体を水洗し、110℃で乾燥して、平均二次粒子径が約200μmの水酸化アルミニウム粒子を得た。
図4は、比較例1で得られた水酸化アルミニウム二次粒子の粒度分布を示すグラフである。図4より、100μm以下の粒子が存在しており、分布がブロードなことが判る。
粒度分布をシャープにする目的で、得られた水酸化アルミニウムの粉末を、100メッシュの篩を用いて分級した。得られた水酸化アルミニウムの原料アルミン酸ナトリウムに対する歩留まりは約60%であった。
本発明において使用される析出槽の一例を示す概略断面図である。 図1に示す析出槽の概略横断面図である。 実施例1の第三工程における水酸化アルミニウムの粒度分布の変化を示すグラフである。(a)は第三工程開始時の粒度分布を、(b) は第三工程開始後約24時間経過時の粒度分布を、(c) は第三工程開始後約120時間経過時の粒度分布を、それぞれ示す。 、比較例1で得られた水酸化アルミニウムの粒度分布を示すグラフである。
符号の説明
1 濃縮領域
2 清澄領域
3 槽
4 バッフル板
7 攪拌機

Claims (3)

  1. 過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を連続的に析出槽に供給しながら、平均二次粒子径40〜70μmの種子水酸化アルミニウムの存在下で前記アルミン酸ナトリウム溶液を攪拌して、アルミン酸ナトリウムの分解と、生成した水酸化アルミニウムの析出とを行わせ、固液分離により平均二次粒子径90〜120μmの水酸化アルミニウムを含むスラリーを得、
    ついで、該スラリーを一部を残して析出槽から排出した後、析出槽に再び過飽和アルミン酸ナトリウム溶液を連続的に析出槽に供給しながら攪拌して、アルミン酸ナトリウムの分解と、生成した水酸化アルミニウムの析出とを行わせ、固液分離により平均二次粒子径160μm以上の水酸化アルミニウムを析出させる、ことを特徴とする水酸化アルミニウムの製造方法。
  2. 平均二次粒子径40〜70μmの種子水酸化アルミニウムが、バイヤー法にて得られたものである、請求項1に記載の水酸化アルミニウム二次粒子の製造方法。
  3. 平均二次粒子径160μm以上の水酸化アルミニウムを前記析出槽から排出し、洗浄および乾燥する、請求項1に記載の水酸化アルミニウム二次粒子の製造方法。
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