JP2009240890A - 沈砂池 - Google Patents

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Abstract

【課題】水中に機械装置等を配設する必要がなく、簡単な構造で安定した沈砂の除去を行える沈砂池を提供する。
【解決手段】沈砂池6の底面6aに形成された集砂ピット7に向けて水を噴射する適宜数の噴射ノズル8を配設し、この噴射ノズル8の下流側に砂止め堰20を配設する。集砂ピット7に吸込口を配したジェットポンプ9による下水の吸い込み動作と前記噴射ノズル8の水の噴射とをほぼ同時に行う。ジェットポンプ9の揚水量と噴射ノズル8からの噴射水量とをほぼ等しくする。噴射ノズル8の下流側には適宜高さの砂止め堰20を設置してある。
【選択図】図1

Description

この発明は、下水処理施設等において処理すべき被処理水に含まれた砂等の不純物を除去するもので、被処理水が導かれた沈砂池で沈殿した砂等を排除するため、沈砂を所定の箇所に集める集砂と、集砂された沈砂を被処理水から排出させる揚砂を行う沈砂池に関する。
下水処理施設において、被処理水中の砂を重力分離する工程として沈砂池がある。沈砂池には様々なタイプのものがあるが、代表的なものとして長手方向の一端から被処理水が流入し、他端に向けて流下するに従い懸濁物が分離されるように設けられた沈砂池がある。沈砂池における集砂方法としては、バケットコンベアやチェンフライト型掻き寄せ機を用いた機械的なものや、底部に噴射ノズルを設けてノズルから噴出される水によって集砂を行う水流式の集砂装置が知られている。さらに水流式の集砂装置は噴出される水の圧力によって高圧集砂装置、中圧集砂装置、低圧集砂装置に分類される。
前記機械式の集砂装置には、チェーン等の無端環状移動体にバケットを取り付け、沈砂をバケットで水面上まで掻き揚げ、バケットを反転させてベルトコンベヤ等の他の搬送装置に給送するものがある。しかし、このような機械的な揚砂装置では、チェーンスプロケットやその軸、軸受け等の機械部品が水中に設置される必要があり、正常な運転のためには定期的に補修作業等を行わなければならない。特に機械部品が水中に配されている場合には、頻繁に補修を行わなければ予期せぬ時期に運転が停止してしまうおそれがある。しかも、補修中にあっても下水処理を継続する必要があることから、処理系列を複数個設置して、一の系列の補修時には他の系列を使用するような設備とする必要があり、多数の処理系列を配設するため、下水処理施設自体が大型化してしまう。また、沈砂池の底面の沈砂を揚砂装置に供する位置まで移動させる必要があり、この移動に、例えば底面に沿って移動する掻き板を設けて、沈砂を掻き集めるようにした装置があるが、掻き板の移動に無端循環移動手段を用いるため、機械部品を水中に配設する必要があって、前述の揚砂装置と同様に、定期的な補修作業を必要とする。
また、揚砂装置やベルトコンベヤ等の搬送装置では、沈砂が露出した状態で搬送されることから、悪臭の発生源となって作業環境を悪化するおそれがある。
このため、機械装置等を水中に設備する必要のない沈砂の処理装置が望まれ、噴射ノズルとジェットポンプを用いて、水流を利用した沈砂処理装置が採用されている。このような理由から近年では、機械式の集砂装置を水流式の集砂装置に交換する事例が多く見られる。機械式の集砂装置は水位を下げることなく集砂を行えることから、下水処理設備全体の運営上沈砂池を休止することが出来ないなどの理由で、水流式の集砂装置を用いたとしても水位が高いままで集砂を行う必要が生じることがある。水流式の集砂装置は集砂のための水流を発生させたときに砂が舞い上がるのを防止するため、沈砂の表面程度まで水位を下げて集砂を行うことが一般的である。水位が高いまま、特に水位が1m以上の状態で水流式の集砂装置の運転を行うと舞い上がりが起こり、沈砂池を越えて沈砂が後工程に流出する現象が発生し、これまで解決が難しかった。さらに一般に機械式の集砂装置が設けられていた沈砂池ではピットと呼ばれる沈砂を集めるための溝やそこに沈砂を導くトラフが浅く、これらの構造は頑強なコンクリートで形成されており、機械設備の変更に伴って形状を変更することが難く、そのまま利用されることが多い。このことも沈砂が流出しやすくなる原因となっている。また、一般に下水中の懸濁物は底部の水流が0.1m/秒未満となると沈殿すると考えられており、水流による集砂装置のうち特に高圧集砂装置や中圧集砂装置では水の噴射による噴流の流速が0.1m/秒以上となるため、舞い上がりの問題を生じやすい。
この種の沈砂処理装置として、特許文献1に記載された沈砂池における沈殿汚泥の集泥装置や、特許文献2に記載された汚水池における揚砂装置、特許文献3に記載された沈降槽堆積物を収集し移送する設備、特許文献4に開示された噴射式揚砂装置等がある。
実開昭64−56807号 特開平9−141007号 特開2000−121000号 特開2003−320201
前記沈砂処理装置では、いずれも底面に沿って噴射ノズルから噴流を生成させて沈砂を集めるピットに沈砂を集中させ、ジェットポンプによって沈砂池から排出するよう設備されている。噴流によって沈砂を押し流す際に、沈砂が拡散しないよう噴流の上流側に遮蔽板が設けられ(特許文献1)、噴射ノズルの上方に仕切板が設けられ(特許文献2)、底部に開閉できる蓋を備えた水中水路を配設して、蓋の開放中にこの水中水路内に沈砂を堆積させる(特許文献3)、揚砂ピットに集められた貯留砂を吸引するための揚砂管を吸込口とは反対側の端部で揺動可能に支持し、揚砂時には揚砂管を揺動させて吸込口を揚砂ピットに位置させる(特許文献4)、ようにした構造がそれぞれ採用されている。
しかしながら、噴射ノズルの上方に遮蔽板や仕切板を設けた構造では、沈砂がこれら遮蔽板や仕切板に堆積してしまうおそれがある。また、開閉可能な蓋を設ける構造では、この蓋の開閉機構が水中に設置される必要があり、その開閉機構の補修を定期的に行う必要が生じる。
そこで、この発明は、沈砂池の沈砂を確実にピットに集めることができ、集められた沈砂を確実に揚砂して排出することができる沈砂池を提供することを目的としている。
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係る沈砂池は、被処理水が流下するに従い懸濁物が分離されると共に、池内から被処理水を吸引する吸引手段を設け、底部に前記吸引手段に向かって0.3MPa以上の圧力の水を噴出して集砂する集砂用の噴射ノズルを複数設けた沈砂池において、貯水状態で、集砂を行う際に吸引を行うことを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、前記沈砂池の最下流部に堰を設けたことを特徴としている。
沈砂池の最下流部に堰を設けることにより沈砂が下流のポンプ井まで流出することを防止するようにしたものである。なお、堰の下端部には堆積物が溜まり易いが、堰の下端で沈砂池の底面と接する部分に適宜開閉できる開口部を設けた構造とすることで、堰に溜まった水を排出することができるので好ましい。開口部付近は上流向けノズルの背部に当たり、被処理水の流下方向と逆向きの流れの始点付近となるため、噴射ノズルの使用時には噴射ノズルによって巻き上げられた沈砂が流出するおそれは少ない。こうした構造とすることで、例えば振動に対するクラックの発生を防止する目的で、堰をオーステナイト系ステンレス鋼の板状部材で形成した場合には、堆積物の腐敗によって前記オーステナイト系ステンレス鋼が腐食するのを防止でき、耐久性を増すことができる。下部に隙間を有する堰を設置する具体的な方法としては、両端を沈砂池の側壁にボルト締めしたり、適当間隔で沈砂池の底面上に支柱を立てて固定したりすることが可能であるが、これに限らない。
鋼板製の堰は躯体構造変更に比して容易に設置することが出来るため、前記改造のようにコンクリートの構造体の形状を変更が難しい場合でも容易に設置することが可能である。
請求項3に記載の発明は、前記吸引手段が、前記被処理水の流下方向とは逆向きに水を噴出する噴射ノズルのうちで最も上流にあるものよりも、さらに上流にあることを特徴としている。
また、請求項4の発明は、 前記吸引手段による被処理水の吸引量が、吸引時に動作している噴射ノズルから噴出される水量の合計以上であることを特徴としている。
請求項5の発明は、前記噴射ノズルの流れ方向の間隔が0.7〜1.2mで、該噴射ノズルからの吐出圧が0.3〜0.6MPaであって、一つのノズルあたりの吐出量が30〜100L/分であり、水位が1m以上であって、沈砂池が矩形であることを特徴としている。
すなわち、0.3MPa以下では砂が残り、0.6MPa以上では舞い上がる砂が多くなる。また、吐出圧0.3MPaのとき30L/分以下では砂が残り、60L/分以上では舞い上がりが大きくなり、60〜100L/分ではノズル数量を少なくするなど制約が多くなり、ジェットポンプの負荷も大きくなる。さらに、ノズルの間隔は0.7m以下では、上記条件下での噴射で水流の乱れによる影響を受けやすく、1.2m以上では沈砂池底部で連続した流れが生じるまでに、舞い上がった砂が上方にできる速い流れに乗ってしまうほか、砂が残りやすくなるからである。また、吐出圧、吐出量およびノズルの間隔を前述のように装置を構成することにより、噴射ノズルとジェットポンプが同一の加圧水ポンプに接続されている場合においては、水位が1m以上とした場合でも、水位を沈砂の表面より低くした場合でも運転が可能となる。ジェットポンプ揚程に1m程度余裕がある場合は沈砂池水位に関係なくジェットポンプと噴射ノズルの同時運転が可能であるが、ジェットポンプ揚程に余裕がない場合でも、水位が1m以上あれば、ジェットポンプと噴射ノズルの同時運転が可能となる。即ち、水位を高くした場合にジェットポンプの揚程が減少するため、加圧水ポンプの容量に余裕を生じるが、この余裕分を用いて噴射ノズルから水を噴射できるため、加圧水ポンプの容量を変更する必要がない。
この発明に係る沈砂池によれば、砂移送流を生成するために噴射ノズルからの噴射量がジェットポンプによって吸引されることになるから、沈砂池で水位差が発生しないため、上層の流速が大きくならず、噴射ノズルからの噴流により、巻き上げられた沈砂を下流側に給送することが極力防止される。また、上層流に伴われて噴射ノズルの上方を通過した沈砂は、前記砂止め堰の上流側に沈降して、下流側に配されたポンプ井に給送されることがない。したがって、下水中の不純物や砂等を沈砂池にて捕捉して極力排出させ、下水を浄化のための後の処理工程に確実に給送することができる。
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係る沈砂池を具体的に説明する。
図3は下水処理施設1の処理フローを説明する図で、処理すべき被処理水である下水は導入口Iからこの下水処理施設1に流入する。流入した下水は流路2を通って複数系統設けられた処理池2a、…、2b、…に導かれる。処理池2a、2bは処理量等を異ならせてあり、流入する下水量に応じて必要な処理池2a、2bの入口ゲート3を開閉することができるようにしてある。処理池2a、2bの上流側には、格子状等で形成されたスクリーン4が配されており、下水に伴われて流入した粗大物はこのスクリーン4により捕捉されて除去される。このスクリーン4には、捕捉されたし渣を掻き揚げるための除塵装置5が配されている。除塵装置5によりし渣が掻き揚げられて除去された下水は下流側の沈砂池6に流入して砂分を沈殿させ、集砂されて排出される。沈砂池6の下流側にはポンプ井19が配されており、砂分が除去された下水がポンプ(図示せず)により汲み上げられて後続する浄化処理工程に給送される。
前記沈砂池6に流入した下水には、前記スクリーン4を通過した砂分や不純物が含有されており、沈砂池6においてこの発明に係る沈砂池に供されて、砂分等が下水から分離されて除去される。図1は沈砂池6を、下水の流れ方向に沿った鉛直面で切断した概略の断面図であり、下水は矢標Pで示す方向に流れる。なお、この流れ方向を順方向とし、その流れを順方向流とする。沈砂池6の上流部には底面6aからさらに掘り下げられて形成された集砂ピット7が設けられている。なお、沈砂池6の底面6aは、図1に示すように、この沈砂池6の上流部と下流部の底面6bよりも適宜に掘り下げられて形成されたトラフ18の底面とされている。
前記集砂ピット7の下流側の底面6aには、砂移送用の水を噴射する適宜数の噴射ノズル8が適宜な行列で設置されている。これら噴射ノズル8から噴射された砂移送流の方向は、沈砂池6を流れる下水の前記順方向Pと逆の方向となる。なお、この流れ方向を逆方向とし、その流れを逆方向流とする。すなわち、沈砂池6においては、底面6aに沿って逆方向流により、底面6aより上流側に水位差が発生するため、上層では順方向流が形成される。また、図1に示すように、集砂ピット7の上流側にも噴射ノズル8を配設しても構わない。
前記集砂ピット7にはジェットポンプ9が、開口部を集砂ピット7内の底面7aに接近させて配設されている。このジェットポンプ9には加圧水を導入することにより負圧を生じさせて、開口部から集砂ピット7内の下水を吸引する。前記噴射ノズル8にも加圧水が給送されており、これら噴射ノズル8とジェットポンプ9への加圧水の供給は、図3に示すように、加圧水ポンプ10により行われるようにしてある。
また、前記ジェットポンプ9から吸い込まれた下水中には、前記集砂ピット7に移送された沈砂が含まれており、ジェットポンプ9から吸い込まれた沈砂を伴った下水は、沈砂移送枝管11から沈砂移送主管12を通って沈砂分離装置13に給送され、傾斜させたスクリュコンベヤ14に導いて水分と沈砂とを分離させると共に、水分は回収管15から回収し、沈砂は沈砂ホッパ16に給送されて貯留される。適宜な量の沈砂が貯留されると、適時トラック等の搬送車両17により処分場等まで搬送されて処分される。
前記沈砂池6の下流側であって、最下流に設置された噴射ノズル8から適宜距離を隔てた位置には、砂止め堰20が設けられている。この砂止め堰20は前記底面6bから適宜高さまで設けられており、上部には図示しない開口部が形成されており、この開口部の下流側を蓋体21で開閉可能とするかまたは開口に傾斜板を設置してある。また、例えば振動に対するクラックの発生を防止する目的で、砂止め堰20をオーステナイト系ステンレス鋼の板状部材で形成した場合には、堆積物の腐敗によって前記オーステナイト系ステンレス鋼が腐食するのを防止でき、耐久性を増すことができる。
以上により構成されたこの発明の実施形態に係る沈砂池の作用を、運転状態と併せて説明する。
下水処理施設1に流入した下水は前記スクリーン4と除塵装置5を通過して粗大物やし渣等が除去されて沈砂池6に流入する。沈砂池6に流入した下水には、スクリーン4と除塵装置5とによって除去されない不純物や砂分等が含まれており、これらは下水が沈砂池6を流れる間に徐々に沈降して、底面6aに堆積することになる。適宜時間が経過することにより堆積した沈砂の層が厚くなると、前記加圧水ポンプ10を作動させる。加圧水ポンプ10の吐出側には、前記噴射ノズル8とジェットポンプ9とが接続されている。噴射ノズル8に供給された加圧水は、この噴射ノズル8から噴射されることになる。噴射ノズル8は沈砂池6の底面6aに配設されているから、底面6aに堆積している沈砂が噴流により押し流されることになる。この噴流の方向には前記集砂ピット7が存しているため、押し流された沈砂は集砂ピット7まで移送される。他方、前記加圧水はジェットポンプ9にも供給され、ジェットポンプ9の吸込口が位置している集砂ピット7から下水が吸引される。集砂ピット7には、上述のように、沈砂が移送されているから、この沈砂が下水と共にジェットポンプ9に吸い込まれる。ジェットポンプ9に吸い込まれた沈砂を含んだ下水は、前記沈砂移送管11、12を経由して沈砂分離装置13に給送される。この沈砂分離装置13で水と沈砂とが分離され、水は回収管15から沈砂池6に再び回収され、沈砂はスクリュコンベヤ14により沈砂ホッパ16に給送されて貯留される。貯留された沈砂は適時搬送車両17によって搬出されて、処分場まで輸送される。
沈砂池6の水位が1m以上ある場合、前記噴射ノズル8から噴射された噴流により生成された砂移送流は、沈砂池6に順方向Pと逆方向のものとなり、底面6aより上流側に水位差が発生するため、底部の流れと上層の流れとは方向が逆となる。また、噴射ノズル8により移送された沈砂が噴射ノズル8の影響を受けて、巻き上げられることがある。巻き上げられた沈砂は上層の流れに伴われて、順方向Pに移送される。この移送途中において、再び沈降して底面6aに沈殿することになり、噴射ノズル8の噴流によって集砂ピット7に向かって移送される。また、底面6a部分の末端で巻き上げられた沈砂は、前記砂止め堰20が設置されているため、この砂止め堰20の下流に至ることが防止される。
沈砂池6の水位が1m以上ある場合、前記噴射ノズル8からの噴射量は、ジェットポンプ9からの吸引量と等しいか少なくすることが望ましい。噴射ノズル8から噴射された水は、ジェットポンプ9により吸い込まれることになるため、噴射ノズル8からの噴流がジェットポンプ9により揚水されるため、水位差の発生を抑制することになり、噴射ノズル8の影響を受けて巻き上げられた沈砂が順方向に移送されることを抑制できる。また、個々の噴射ノズル8からの噴流の流速は、通常の順方向流に抗して沈砂を集砂ピット7まで移送できる大きさであればよく、噴射ノズル8の設置間隔を小さくすることで個々の噴射ノズル8からの噴射量を小さくできる。この状態で、ジェットポンプ9による揚水量に近づけるために、噴射ノズル8の設置数を調整する。すなわち、多数の噴射ノズル8から少量の水を噴射させるようにすることが好ましい。
また、噴射ノズル8から噴射された水をジェットポンプ9で吸引するため、噴射ノズル8からの噴射とジェットポンプ9の運転とをほぼ同時に行う。このため、噴射ノズル8から噴射された水は沈砂を集砂ピット7に移送させながら、ジェットポンプ9に吸引されることになり、上層の順方向流の発生を抑制でき、噴射ノズル8の影響で巻き上げられた沈砂が順方向下流まで移送されることを抑制できる。
ところで、水位が高い状態で処理する構造の沈砂池6では、上層の順方向流に巻き込まれた沈砂が再度沈降するまでに流される距離が大きくなるため、前記砂止め堰20の設置が有効である。他方、低水位の構造の沈砂池の場合には、巻き上げられて順方向流に伴われた沈砂は、沈降するまでに流される距離が短いから噴射ノズル8の上流側で沈降することになるが、噴射ノズル8からの噴流が大きい場合は、順方向流が大きくなるため、沈砂の順方向への移送を防止するためには砂止め堰20は有効である。
また、下水処理施設1への下水の流入量が減少した場合等には、沈砂池6の水位が低下する場合があり、状況によっては前記砂止め堰20の上端よりも低下する場合がある。このような状況では、ポンプ井19に下水が流入しなくなる。ポンプ井19では汚水ポンプにより下水が吸引されて、後続する浄化処理工程へ給送されているが、ポンプ井19の水位が低下すると浄化処理工程へ下水が給送されずに、浄化処理工程が停止してしまうことになる。このため、ポンプ井19の水位が低下した場合には、前記砂止め堰20に形成された開口部の蓋体21を開放または蓋体21の替わりに設置した傾斜板の間を通過して、下水を沈砂池6からこの開口部を通過してポンプ井19に流入させる。このとき、沈砂池6とポンプ井19との水位の差異により生じる圧力差により蓋体21が開口部を開放するようにでき、または蓋体の替わりに設置した傾斜板の間を下水が給送されるようにする。
また、本実施形態では図1に示すように、蓋体21を備えた砂止め堰20を設けた構造として説明したが、砂止め堰20を傾斜板としても良い。また、図2に示すように、砂止め堰20を適宜高さに位置させて、下方に底面6bとの間に開口部Gが形成されている構造とすることもできる。なお、この砂止め堰20は、両端を沈砂池の側壁にボルト締めしたり、適当間隔で沈砂池の底面上に支柱を立てて固定したりその他の方法により設置することができる。前記開口部Gを設けた構造とすることにより、ポンプ井19の水位が低下した際に、沈砂池6の下水を開口部Gを通過させ給送させる。すなわち、砂止め堰20の下方を水流が通過することができる。さらに、この砂止め堰20の下流に該砂止め堰20から適宜な間隔を設けて、該砂止め堰20と異なる高さ位置に砂止め堰22を配設すれば、下水のポンプ井19への給送をより円滑に行うことができる。
この発明に係る沈砂池によれば、水中に機械装置等を配設する必要がないから、定期的な補修を減じて、運転コストを低減できると供に、沈砂池に堆積した沈砂を簡単な構造で確実に揚砂して排出することができて、下水処理施設の運転効率の向上に寄与する。
この発明に係る沈砂池を、下水の流れ方向に沿った鉛直面で切断した概略の断面図である。 この発明にかかる沈砂池に設置される堰の他の実施形態を説明する図である。 下水処理施設の処理フローを例示して説明する図である。
符号の説明
1 下水処理施設
6 沈砂池
6a 底面
6b 底面
7 集砂ピット
8 噴射ノズル
9 ジェットポンプ
10 加圧水ポンプ
18 トラフ
19 ポンプ井
20 砂止め堰
21 蓋体または傾斜板
22 砂止め堰

Claims (5)

  1. 被処理水が流下するに従い懸濁物が分離されると共に、池内から被処理水を吸引する吸引手段を設け、底部に前記吸引手段に向かって0.3MPa以上の圧力の水を噴出して集砂する集砂用の噴射ノズルを複数設けた沈砂池において、
    貯水状態で、集砂を行う際に吸引を行うことを特徴とする沈砂池。
  2. 前記沈砂池の最下流部に堰を設けたことを特徴とする請求項1に記載の沈砂池。
  3. 前記吸引手段が、前記被処理水の流下方向とは逆向きに水を噴出する噴射ノズルのうちで最も上流にあるものよりも、さらに上流にあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の沈砂池。
  4. 前記吸引手段による被処理水の吸引量が、吸引時に動作している噴射ノズルから噴出される水量の合計以上であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の沈砂池。
  5. 前記噴射ノズルの流れ方向の間隔が0.7〜1.2mで、該噴射ノズルからの吐出圧が0.3〜0.6MPaであって、一つのノズルあたりの吐出量が30〜100L/分であり、水位が1m以上であって、沈砂池が矩形であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の沈砂池。
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