JP2009240675A - 被服着用部 - Google Patents

被服着用部 Download PDF

Info

Publication number
JP2009240675A
JP2009240675A JP2008093369A JP2008093369A JP2009240675A JP 2009240675 A JP2009240675 A JP 2009240675A JP 2008093369 A JP2008093369 A JP 2008093369A JP 2008093369 A JP2008093369 A JP 2008093369A JP 2009240675 A JP2009240675 A JP 2009240675A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clothing
information
wearing
driving force
hanger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008093369A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuta Inagaki
雄太 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2008093369A priority Critical patent/JP2009240675A/ja
Publication of JP2009240675A publication Critical patent/JP2009240675A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Holders For Apparel And Elements Relating To Apparel (AREA)

Abstract

【課題】被服との形状合致性を気にすることなく手軽に被服を着用でき、作業性を向上する。
【解決手段】ハンガー10は、被服Wが装着される装着部11と、被服Wに取り付けられた無線タグTに記憶されている被服情報を無線通信により読み取るリーダ100とを有している。装着部11は、被服Wの両肩部を載置するための左アーム部14及び右アーム部15と、左アーム部14及び右アーム部15の下端部同士を互いに連結する水平連結部16と、左アーム部14及び右アーム部15のなすアーム角度を可変駆動することにより、装着部11の形状を変化させるアーム駆動機構20とを有している。リーダ100は、無線タグTから読み取った被服情報に対応したアーム角度情報を取得し、このアーム角度情報に応じてアーム駆動機構20を駆動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被服が装着される装着部を備えた被服着用部に関するものである。
被服が装着される装着部を備えた被服着用部について、例えばハンガーに関する従来技術として、特許文献1に記載のものがある。
この従来技術のハンガーでは、被服の左右両肩をそれぞれ支持する左肩片及び右肩片と、これら左肩片及び右肩片の下部に取り付けた左肩支持部及び右肩支持部とを備えている。そして、ハンガー全体をつり下げるための吊着手段(吊下部)の下部に連続した縦杵を、略円筒形の主杵の内部で相対的に上下動させると、縦杵の下端に設けた下部ヒンジ部が、左肩支持部及び右肩支持部を下方に引き下げる(又は上方に押し上げる)。これにより、左肩片と右肩片との開閉角度が互いに連動して増減し、ハンガー全体の形状を変化させることができる。
実開平5−74379号公報
上記従来技術では、被服着用部(ハンガー)全体の形状を変形させることで、ある程度の範囲であれば、異なる種類、形状、寸法等の被服に対して対応可能である。しかしながら、操作者の人力を用いた手動操作による変形であるため、被服との形状合致性は操作者の目視に頼らざるを得ないものであり、必ずしも良好な形状合致性が得られるとは限らなかった。また、手動動作による非連続的な段階変形であるため変形できる範囲も限られていた。さらに、最大変形可能範囲内であったとしても段階的な変形であることから、被服の形状に追従したきめ細かな精度のよい変形は困難であり、これによっても良好な形状合致性を得るのは困難であった。これらの結果、被服を着用させる際には、被服との形状合致性がどうか、被服を破損するおそれはないか等、操作者は細心の注意を払う等被服を被服着用部へ着せる作業の際に、手間と時間を必要とし、作業性が低いものとなっていた。
本発明の目的は、被服との形状合致性を気にすることなく手軽に被服を着用でき、作業性を向上できる被服着用部を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、被服を着用するための被服着用部であって、前記被服が装着され、形状を可変に構成された装着部と、所定の情報を記憶した無線タグに対し、無線通信を介して情報送受信を行うための通信手段と、前記通信手段を介し、前記無線タグに記憶された情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段で取得した情報に基づき、前記装着部の形状を変化させるための駆動力を与える駆動力発生手段とを有することを特徴とする。
本願第1発明においては、装着部に被服が装着される際に、無線タグが通信手段の通信範囲に入ると、無線タグに記憶された情報が通信手段を介して情報取得手段で取得される。そして、その取得された情報に基づき駆動力発生手段で駆動力が発生し、これによって装着部の形状が変化する。これにより、無線タグに記憶された情報に応じて装着部の形状を自動的に変化させることができる。この結果、装着部に互いに形状が異なる複数種類の被服が装着されうる場合、当該被服がいずれの種類であるかという情報を無線タグに記憶させておくことで、装着部の形状を、各被服に対応した最適な態様に自動変更することができる。この結果、利用者は、被服と装着部との形状合致性を気にすることなく手軽に被服を着用させることができ、作業性が向上する。
第2発明は、上記第1発明において、前記通信手段は、被服に関する被服情報を記憶した前記無線タグに対し、無線通信を介して情報送受信を行い、前記情報取得手段は、前記通信手段を介し、前記無線タグに記憶された前記被服情報を取得し、前記駆動力発生手段は、前記情報取得手段で取得した前記被服情報に基づき、前記装着部の形状を、前記被服の装着に適した形状に変化させるための駆動力を与えることを特徴とする。
被服の種類等を含む被服情報を無線タグに記憶させておくことにより、互いに形状が異なる複数種類の被服が装着されうる場合でも、装着部の形状を最適な態様に確実に変更することができる。
第3発明は、上記第2発明において、前記情報取得手段で取得した前記被服情報と、前記駆動力発生手段で与えるべき前記駆動力との相関を記憶した記憶手段を有し、前記駆動力発生手段は、前記情報取得手段で取得された前記被服情報に基づき前記記憶手段の前記相関を参照して決定された前記駆動力を与えることを特徴とする。
被服種類と対応するハンガー形状との相関関係を、被服情報と駆動力との相関として被服着用部の記憶手段に記憶しておく。情報取得手段で無線タグより被服情報が取得されたら、この相関を用いて駆動力を決定することで、被服に最適なハンガー形状を実現することができる。また相関関係の変更やデータ追加があった場合には記憶手段の記憶した相関を変更することで、容易に対応可能である。
第4発明は、上記第2発明において、前記情報取得手段で取得した情報を装置外部に設けたサーバへ出力するとともに、対応する情報を前記サーバから入力するための、情報入出力手段を有することを特徴とする。
これにより、情報入出力手段を介した外部サーバとの情報送受が可能となり、被服種類と対応するハンガー形状との相関関係を、外部サーバを利用して記憶しておくことが可能となる。また、外部サーバからの情報を活用することで、ハンガーの形状変化制御において利用する情報の幅をさらに広げることもできる。
第5発明は、上記第3又は第4発明において、前記装着部は、前記被服の両肩部を載置するための左アーム部及び右アーム部を備えるとともに、前記左アーム部及び前記右アーム部のなすアーム角度が可変に構成されていることを特徴とする。
左右アーム部のなすアーム角度を可変に調整することにより、ハンガーの上部山形形状を変更することができる。この結果、両肩の角度態様(例えばなで肩、いかり肩等)や肩幅等がそれぞれ異なる、複数種類の被服に合致したハンガー形状とすることができる。
第6発明は、上記第5発明において、前記装着部は、前記左アーム部及び右アーム部の下端側を互いに連結する連結部を備えるとともに、前記連結部の長手方向両端部の位置が可変に構成されていることを特徴とする。
左右アーム部の下端側を連結する連結部の両端部位置を可変に調整することにより、上部山形形状と下部連結部とを備えた略二等辺三角形状のハンガー形状のうち、下部形状(例えば二等辺三角形の底辺にほぼ相当する略水平部の形状)を変更し、結果として略二等辺三角形形状を、大きく拡大する(又は小さく拡大する)末広がり形状に形状調整することができる。これにより、両肩の角度態様(例えばなで肩、いかり肩等)や肩幅等がそれぞれ異なる複数種類の被服に対し、さらに確実かつ円滑に合致させたハンガー形状とすることができる。
第7発明は、上記第6発明において、前記左アーム部及び前記右アーム部のそれぞれは、屈曲可能な連節構造を備えており、前記アーム角度と、前記連結部の長手方向両端部の位置とに応じて、屈曲形状が変化することを特徴とする。
これにより、ハンガー全体の形状をさらにきめ細かく変更することができ、多種多様な両肩角度や肩幅等を備えた被服に対応可能となるので、さらに作業性が向上する。
第8発明は、上記第5乃至第7発明のいずれかにおいて、前記装着部は、前記アーム角度を可変駆動するアーム駆動機構を備え、前記駆動力発生手段は、前記アーム駆動機構に対し前記駆動力を与えることを特徴とする。
左右アーム部に駆動力を与えて回動させ、アーム角度を可変に調整することにより、ハンガーの上部山形形状を変更することができる。
第9発明は、上記第6乃至第8発明のいずれかにおいて、前記装着部は、長手方向に長さが伸縮して前記連結部の長手方向両端部の位置を可変駆動する連結駆動機構を備え、前記駆動力発生手段は、前記連結駆動機構に対し前記駆動力を与えることを特徴とする。
長手方向に伸縮することで連結部に駆動力を与え、その長手方向両端部の位置を可変に調整することにより、ハンガーの下部形状を変更することができる。
第10発明は、上記第9発明において、前記情報取得手段が前記通信手段を介し前記被服情報を取得できなかった場合には、前記駆動力発生手段は、前記アーム角度が許容範囲内における最小値又はその近傍値となるように、若しくは、前記連結部の長手方向両端部どうしの距離が最小値又はその近傍値となるように、前記アーム駆動機構及び前記連結駆動機構の少なくとも一方に対し前記駆動力を与えることを特徴とする。
無線タグから被服情報が取得できない場合は、被服の形状を検出不能となる。そこで、アーム角度を最小値(又はその近傍)にしたり、連結部両端部の距離を最小値(又はその近傍)とすることで、ハンガー全体を極力小さく収縮した形状とする。これにより、少なくとも、被服を装着しようとしたときにハンガーが被服に比べて大き過ぎ、被服を破損してしまうのを回避することができる。
第11発明は、上記第3乃至第10発明のいずれかにおいて、前記装着部に対する前記被服の装着に対応し、前記通信手段に対する通電開始操作を行うための操作手段を有することを特徴とする。
被服の装着時には、利用者が操作手段を介して通信手段に通電開始する。これにより、通信手段に常時通電して無線通信による情報取得を図る場合に比べ、電力消費の無駄を防止することができる。
第12発明は、上記第11発明において、前記装着部の形状変更の終了に対応し、前記通信手段に対する通電を終了制御する通電制御手段を有することを特徴とする。
被服の装着時に、情報取得手段で取得した被服情報に基づき装着部の形状変更が終了したら、通電制御手段が通信手段への通電を終了する。これにより、通信手段に常時通電する場合に比べ、電力消費の無駄を防止することができる。
本発明によれば、被服との形状合致性を気にすることなく手軽に被服を着用でき、作業性を向上することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態の被服着用部であるハンガーの全体構造を表す正面図である。
図1において、本実施形態のハンガー10は、被服Wが装着される略二等辺三角形状の装着部11と、この装着部11の上部に設けられ、被服Wを吊り下げるためのフック部(吊下部)12とから構成されている。
装着部11は、フック部12が連結された中央取付部13と、この中央取付部13に連結され、被服Wの両肩部を載置するための左アーム部14及び右アーム部15と、これらの左アーム部14及び右アーム部15の下端部同士を互いに連結する水平連結部16とを有している。
左アーム部14及び右アーム部15は、中央取付部13に軸を介して回動自在に連結されている。これにより、左アーム部14及び右アーム部15のなすアーム角度が可変に構成されることとなる。水平連結部16は、左アーム部14の下端部に軸を介して回動自在に連結された連結シリンダ17と、右アーム部15の下端部に軸を介して回動自在に連結された連結ロッド18とからなり、連結ロッド18が連結シリンダ17内を摺動しスライド可能な伸縮構造となっている。これにより、水平連結部16の長手方向両端部の位置、つまり水平連結部16の長さが可変に構成されることとなる。したがって、装着部11の上部山形形状及び下部水平形状を変更し、結果として装着部11の略二等辺三角形形状を調整することができる(後述の図8参照)。なお、左アーム部14及び右アーム部15についても、水平連結部16と同様に伸縮構造としてもよい。
中央取付部13には、左アーム部14及び右アーム部15のなすアーム角度を可変駆動することにより、装着部11の形状を変化させるアーム駆動機構20(詳細は後述)が設けられている。
また、中央取付部13には、無線タグTに備えられた無線タグ回路素子To(詳細は後述)に記憶された情報を非接触により読み取る読み取り装置(リーダ)100が取り付けられている。
ここでは、リーダ100は、ハンガー10に着用される被服Wに取り付けられた無線タグTの無線タグ回路素子Toに記憶されている被服情報を読み取る。被服情報は、少なくとも無線タグ回路素子の識別情報(タグID)を含む情報である(本実施形態ではタグIDのみであるが、後述のように、スーツ、ワイシャツ、Tシャツ、着物等の被服の種類情報や、肩幅情報等を含ませるようにしてもよい)。無線タグTは、例えば予め被服Wに縫い付けられていたり、ハンガー10に着用される前に被服Wのポケットにタグカードとして入れておく。これにより、被服Wとその被服Wの上記被服情報を記憶した無線タグTとの対応付けを確実にすることができる。また、ハンガー10に被服Wが装着される際に、無線タグTを確実にリーダ100の通信範囲に存在させて、被服情報の取得の信頼性を向上させることができる。
リーダ100には、外部インターフェース用のコネクタ101が取り付けられている。このコネクタ101をフック部12が掛けられるハンガー掛け用棒や壁等に設置されている端末102(後述の図4参照)に接続することで、リーダ100がネットワークNWに接続され、外部装置との通信を行うことが可能となる。また、コネクタ101が端末102に接続されることで、ネットワークNWを介して外部からリーダ100に電力を供給することも可能となる。
また、中央取付部13には、リーダ100に対する通電開始操作を行うための押しボタン等の操作スイッチ110(操作手段)が設けられている。この場合には、ハンガー10に被服Wを装着する際に、利用者が操作スイッチ110を操作してリーダ100に対する通電開始を行うことにより、リーダ100を常時通電して無線通信等による情報取得を行う場合に比べ、電力消費の無駄を防止することができる。
図2は、上記アーム駆動機構20の詳細構成の一例を表す図である。
図2において、アーム駆動機構20は外枠ケース21を有し、この外枠ケース21の両端部には、支持ピン22がそれぞれ設けられている。上記ハンガー10の左アーム部14及び右アーム部15には、支持ピン22と係合する長穴23がそれぞれ形成されている。そして、左アーム部14及び右アーム部15は、支持ピン22を支点として外枠ケース21に対して拡開可能に支持されている。
また、左アーム部14及び右アーム部15の上端部は、略T字状の可動部24に軸を介して回動自在に連結されている。可動部24の下端側部分には、ラックギア25が形成されている。外枠ケース21にはモータ26が取り付けられ、このモータ26の出力軸には、ラックギア25と噛み合うピニオンギア27が設けられている。モータ26(駆動力発生手段)を回転駆動させることで、アーム駆動機構20に駆動力が与えられ、左アーム部14及び右アーム部15が回動する。
具体的には、図2(a)に示すような初期状態から、モータ26の駆動軸を図中反時計回りに回転駆動させると、ピニオンギア27及びラックギア25を介して可動部24が下方に移動し、これに伴って左アーム部14及び右アーム部15の上端部も一緒に下がる。このとき、左アーム部14及び右アーム部15は、支持ピン22を支点として可動部24に対して回動することで、図2(b)に示すように拡開し、左アーム部14及び右アーム部15のなすアーム角度が大きくなる。
図3は、被服Wに取り付けられた無線タグTの無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を表すブロック図である。
図3において、無線タグ回路素子Toは、リーダ100のアンテナ130(後述の図4参照)と非接触で信号の送受信を行うアンテナ151と、このアンテナ151に接続されたIC回路部150とを有している。
IC回路部150は、アンテナ151により受信された質問波を整流する整流部152と、この整流部152により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部153と、上記アンテナ151により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号(上記の被服情報を含む)を記憶し得るメモリ部155と、上記アンテナ151に接続された変復調部156と、クロック抽出部154、メモリ部155及び変復調部156等を介して上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための制御部157とを備えている。
変復調部156は、アンテナ151により受信された上記リーダ100のアンテナ130からの通信信号の復調を行い、また上記制御部157からの返信信号を変調し、アンテナ151より応答波(上記の被服情報を含む信号)として送信する。
クロック抽出部154は、受信した信号からクロック成分を抽出して制御部157にクロックを抽出するものであり、受信した信号のクロック成分の速度に対応したクロックを制御部157に供給する。
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、この返信信号を上記変復調部156によりアンテナ151から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
図4は、上記リーダ100の機能的構成の詳細を表す機能ブロック図である。
図4において、リーダ100は、アンテナ130(通信手段)と、このアンテナ130に接続されるとともに上記コネクタ101及び端末102を介してネットワークNWにも接続された制御部120とを有している。
制御部120は、CPU(中央演算装置)121と、ネットワークNWを介してサーバ300等の外部装置と信号授受の制御を行うネットワーク通信制御部122と、例えばRAMやROMからなるメモリ123と、アンテナ130を介し上記無線タグ回路素子Toとの通信制御を行う通信制御部124と、データベース(この例では被服情報データベース)を有する記憶装置128(記憶手段)と、上記モータ26を駆動する駆動回路126とを備えている。制御部120には、上記操作スイッチ110が接続されている。なお、モータ36及びこのモータ36を駆動する駆動回路136については、後の(2)の変形例において後述する。
図5は、上記CPU121、通信制御部124及びアンテナ130の詳細構成を表す機能ブロック図である。
図5において、通信制御部124は、上記アンテナ130を介して上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150の情報(被服情報)へアクセスするためのものである。すなわち、通信制御部124は、アンテナ130を介し無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部212と、アンテナ130により受信された無線タグ回路素子Toからの応答波を入力する受信部213と、送受分離器214とから構成されている。
送信部212は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報(被服情報)にアクセスする(読み取り又は書き込み)ための質問波を生成するブロックである。すなわち、送信部212は、周波数の基準信号を出力する水晶振動子215Aと、CPU121の制御により水晶振動子215Aの出力を分周/逓倍して所定周波数の搬送波を発生させるPLL(Phase Locked Loop)215B及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)215Cと、上記CPU121から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例ではCPU121からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路216(但し「TX_ASK」信号の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路216により変調された変調波を増幅(この例ではCPU121からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定される増幅)して所望の質問波を生成する増幅率可変送信アンプ217とを備えている。
そして、上記発生される搬送波は、例えばUHF帯、マイクロ波帯、あるいは短波帯等の周波数を用いており、上記増幅率可変送信アンプ217の出力は、送受分離器214を介しアンテナ130に伝達されて、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。なお、質問波は、上記のように変調した信号(変調波)に限られず、単なる搬送波のみの場合もある。
受信部213は、アンテナ130で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記搬送波とを乗算して復調するI相受信乗算回路218と、そのI相受信乗算回路218の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのI相バンドパスフィルタ219と、このI相バンドパスフィルタ219の出力を増幅するI相受信アンプ221と、このI相受信アンプ221の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するI相リミッタ220と、上記アンテナ130で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記搬送波が移相器227により位相を90°遅らせた信号とを乗算するQ相受信乗算回路222と、そのQ相受信乗算回路222の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのQ相バンドパスフィルタ223と、このQ相バンドパスフィルタ223の出力を増幅するQ相受信アンプ225と、このQ相受信アンプ225の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するQ相リミッタ224とを備えている。そして、上記I相リミッタ220から出力される信号「RXS−I」及びQ相リミッタ224から出力される信号「RXS−Q」は、上記CPU121に入力されて処理される。
また、I相受信アンプ221及びQ相受信アンプ225の出力は、強度検出手段としてのRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路226にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」がCPU121に入力されるようになっている。このように、通信制御部124では、I−Q直交復調によって無線タグ回路素子Toからの応答波の復調が行われる。
CPU121は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150から取得した信号を処理して無線タグ情報等を読み出すとともに、無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスするための応答要求コマンド(呼びかけ信号)を生成する。
図6は、記憶装置128のデータベースに格納されているデータの一例を概念的に表す図である。
図6において、記憶装置128のデータベースには、被服種類とこれに対応するハンガー形状との相関関係が、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に記憶された被服情報(この例では前述したようにタグIDのみ)とハンガー駆動データとの相関(対応付け)データとして記憶されている。ハンガー駆動データは、この例では、被服の種類情報(例えばスーツ、ワイシャツ、Tシャツ等)、被服の肩幅情報、ハンガー10のアーム角度θ等の情報を含んでいる。ハンガー10のアーム角度θの情報は、上記モータ26(図2参照)に対する駆動力情報である。なお、特に図6には示していないが、Tシャツ以外の種類の被服についても、タグIDに対応付けて被服の肩幅情報及びハンガー10のアーム角度θ等の情報が格納されている。
このようなハンガー駆動データを記憶装置128のデータベースに格納しておくことにより、互いに形状が異なる複数種類の被服が同じハンガー10に装着される場合でも、無線タグTから読み取った被服情報としてのタグIDに基づいて装着部11の形状を最適な態様に変更することができる。また、被服情報とハンガー駆動データとの相関の変更や、ハンガー駆動データの追加があった場合には、記憶装置128のデータベースに記憶されるデータを変更・追加することで、容易に対応可能である。
なお、記憶装置128のデータベースに格納させるテーブルデータとしては特にこれに限られない。すなわち、例えば被服の種類情報や肩幅情報をタグIDと共に被服情報として無線タグ回路素子ToのIC回路部150に記憶し、それらタグID又は種類情報若しくは肩幅情報と、対応するハンガー10のアーム角度情報との相関のみを、記憶装置128のデータベースに格納してもよい。この場合、無線タグTから読み取った被服情報(タグID、被服種類情報、肩幅情報のうち少なくとも1つ)に基づき装着部11の形状を最適な態様に変更することができる。
図7は、制御部120内のCPU121が行う制御手順を表すフローチャートである。なお、本フローは、利用者によってハンガー10の装着部11に被服Wが装着される際に、利用者が操作スイッチ110をONにしてリーダ100に通電が行われた時点で、実行開始される(「START」位置)。
図7において、まずステップS5において、通信制御部124及びアンテナ130を介し被服Wに取り付けられた無線タグTの無線タグ回路素子Toに対する呼びかけ信号を出力して無線通信による信号送受を行い、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に格納されている無線タグ情報(タグIDを少なくとも含む被服情報)の読み取りを行う。
次いでステップS10において、無線タグ回路素子Toに対する呼びかけ信号に対応する応答信号を所定時間内に受信できたか否かによって、タグIDの読み取りができたか否かを判定する。タグIDの読み取りができたときは判定が満たされ、ステップS15へ移る。タグIDの読み取りができなかったときは判定が満たされず、ステップS25へ移る。
ステップS15においては、無線タグ回路素子Toから読み取ったタグIDが記憶装置128のデータベースに登録されているか否かを判定する。読み取ったタグIDが記憶装置128のデータベースに登録されているときは判定が満たされ、ステップS20へ移る。読み取ったタグIDが記憶装置128のデータベースに登録されていないときは判定が満たされず、ステップS25に移る。
ステップS20においては、記憶装置128のデータベースに登録されている上記図6に例示したような相関データを参照し、ステップS10で読み取られたタグIDに対応するハンガー10のアーム角度情報(=駆動力情報)を取得する。この結果、例えば図8(a)及び図8(b)に示すように、ハンガー10に着用される被服Wの肩幅サイズや形状、種類等に応じて異なるアーム角度情報が取得されることとなる。ステップS20が終了したら、ステップS30に移る。
一方、ステップS25においては、図8(c)に示すように、ハンガー10の装着部11が最も収縮した状態になるようなアーム角度情報を取得し、ステップS30に移る。ここで、ハンガー10の装着部11が最も収縮した状態とは、ハンガー10のアーム角度θが許容範囲内における最小値(又はその近傍値)となるような状態、若しくはハンガー10の水平連結部16の長手方向両端部どうしの距離が許容範囲内における最小値(又はその近傍値)となるような状態のことである。なお、ハンガー10の装着部11が最も収縮した状態になるようなアーム角度情報は、予め設定されて例えばメモリ123に記憶されている。
ステップS30においては、上記のステップS20又はステップS25で取得されたアーム角度情報に応じた制御信号をモータ26に出力することにより、ハンガー10の左アーム部14及び右アーム部15に駆動力を与えて左アーム部14及び右アーム部15を回動させ、装着部11の形状を変化させる。
その後、ステップS35において、装着部11の形状変化の終了に対応して、適宜の手段(例えば電子制御可能なスイッチ、リレー、半導体素子等)を介しリーダ100への通電を自動的にOFFにし、本フローを終了する。これにより、リーダ100に常時通電して無線通信等による情報取得を行う場合に比べ、電力消費の無駄を防止することができる。
利用者は、以上のようにして変形が完了した後に、被服Wを装着部11に装着する(すなわち利用者は、被服Wを装着する前に操作スイッチ110をONし、変形を完了させる)。これにより、変形が完了した安定的な状態かつ被服Wの形状等に合致した状態で、被服Wをスムーズかつ確実に装着部11に装着することができる。
なお、上記に限られず、装着部11に被服Wを装着した後に操作スイッチ110をONすることも考えられる。この場合でも、装着完了後に変形を開始させることで、被服Wを装着している途中で変形が始まり装着しにくくなることを防止することができる。なおこの場合には、操作スイッチ110によらず、タッチセンサや重量センサなどで装着開始を検出し、その時点から所定時間経過した後に変形させるようにしてもよい。
以上において、図7におけるステップS5は、通信手段を介し、無線タグTに記憶された情報を取得する情報取得手段を構成する。また、ステップS35は、装着部11の形状変更の終了に対応し、通信手段に対する通電を終了制御する通電制御手段を構成する。
以上のような本実施形態においては、ハンガー10の装着部11に被服Wが装着される際に、被服Wに取り付けられた無線タグTがリーダ100のアンテナ130の通信範囲に入ると、無線タグTの無線タグ回路素子Toに記憶された少なくともタグIDを含む被服情報(この例ではタグIDのみ)がリーダ100で読み取られる。そして、記憶装置128のデータベースに格納されているタグIDとハンガー駆動データとの相関に基づき、タグIDに対応するアーム角度情報(駆動力情報)を取得し、この駆動力情報に応じてハンガー10の左アーム部14及び右アーム部15が駆動され、これによってハンガー10の形状が変化する。
このように、無線タグTの無線タグ回路素子Toに記憶された被服情報(この例ではタグID)に応じて、ハンガー10の形状を被服Wの装着に適した形状に自動的に変化させることができる。つまり、ハンガー10の形状を、両肩の角度態様(例えばなで肩、いかり肩等)や肩幅等がそれぞれ異なる複数種類の被服Wに合致した形状とすることができる。この結果、一つのハンガー10に互いに形状が異なる複数種類の被服Wが装着されうる場合でも、無線タグ回路素子Toから読み取ったタグIDに基づき、ハンガー10の形状を、各被服Wに対応した最適な態様に自動変更することができ、利用者の作業性を向上させることができる。
また、記憶装置128のデータベースに登録されているタグIDの読み取りができなかった場合には、被服Wの形状やサイズ等が検出不能となるため、ハンガー10の装着部11が収縮した状態(図8(c)参照)になるようなアーム角度情報を取得し、このアーム角度情報に応じてハンガー10の左アーム部14及び右アーム部15を回動させることで、ハンガー10全体を極力小さく収縮した形状とする。これにより、ハンガー10に被服Wを装着しようとしたときにハンガー10が被服Wに比べて大き過ぎ、被服Wを破損してしまうのを回避することができる。
なお、上述した、タグIDがデータベースに登録されているかどうかに基づく形状収縮機能を拡張し、タグID自体の読み取りができなかった場合にも同様に形状収縮するようにしてもよい。この場合、この収縮機能をハンガー10の収納時に利用することもできる。すなわち、被服Wを装着しないまま操作スイッチ110をONすることで(無線タグTから無線タグ情報(被服情報)が取得されず)、ハンガー10を収縮させる。これにより、ハンガー10の未使用時に、ハンガー10をコンパクトな形状としてハンガー10や被服Wの収納空間の有効利用を図ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)相関を外部サーバに記憶しておく場合
上記実施形態においては、タグID(又は被服種類情報や肩幅情報等)とこれに対応するハンガー形状との相関を、リーダ100の記憶装置128に記憶していた(図6等参照)。本変形例では、上記の代わりに、リーダ100とネットワークNWを介して接続された外部のサーバ300に上記の相関を記憶しておき、リーダ100で取得した被服情報(少なくともタグIDを含む)をサーバ300に送り、当該被服情報に対応する駆動力情報をサーバ300から取得するものである。
図9は、本変形例においてリーダ100の機能的構成の詳細を表す機能ブロック図であり、上記実施形態の図4に相当する図である。なお、図4と同等の要素には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
図9において、リーダ100は、上記の制御部120に代えて制御部120Aを有している。制御部120Aは、CPU121Aと、上記のネットワーク通信制御部122(情報入出力手段)、メモリ123、通信制御部124とを有している。
サーバ300は、CPU301と、データベース(この例では被服情報データベース)を有する記憶装置302とを備えている。記憶装置302のデータベースには、図6等を用いて前述したものと同様、被服種類とこれに対応するハンガー形状との相関関係が、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に記憶された上記被服情報(少なくともタグIDを含む)と上記ハンガー駆動データとの相関として記憶されている。
図10は、制御部120A内のCPU121Aが行う制御手順を表すフローチャートであり、上記実施形態の図7に相当する図である。なお、図7と同等の手順には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
図10において、上記ステップS5、ステップS10の処理を実行し、タグIDの読み取りができたときは判定が満たされ、ステップS40へ移り、タグIDの読み取りができなかったときは判定が満たされず、上記ステップS25へ移る。ステップS40では、上記ステップS10で読み取ったタグID情報をネットワークNWを介してサーバ300に出力する。
続いてステップS45において、サーバ300からネットワークNWを介してアーム角度情報(駆動力情報)を入力したか否かを判定する。この判定が満たされるまで同処理を繰り返し行い、サーバ300からアーム角度情報を入力したときは判定が満たされ、次の上記ステップS30に移る。以降は図と同様であるので説明を省略する。
図11は、サーバ300のCPU301が行う制御手順を表すフローチャートである。
図11において、まずステップS60において、リーダ100からネットワークNWを介してタグIDを入力したか(上記ステップS40に対応)否かを判定する。この判定が満たされるまで同処理を繰り返し行い、リーダ100からタグIDを入力したときはステップS60の判定が満たされ、次のステップS65に移る。
ステップS65においては、リーダ100から入力されたタグIDが記憶装置302のデータベースに登録されているか否かを判定する。当該タグIDが記憶装置302のデータベースに登録されているときは判定が満たされ、ステップS70へ移る。当該タグIDが記憶装置302のデータベースに登録されていなかったときは判定が満たされず、ステップS75に移る。
ステップS70においては、記憶装置302のデータベースに登録されている相関データを参照し、上記ステップS60で入力されたタグIDに対応するハンガー10のアーム角度情報(駆動力情報)を取得し、この駆動力情報をネットワークNWを介してリーダ100に出力し(上記ステップS45に対応)、本フローを終了する。
一方、ステップS75においては、ハンガー10の装着部11が最も収縮した状態になるようなハンガー10のアーム角度情報(駆動力情報)を取得し、この駆動力情報をネットワークNWを介してリーダ100に出力し(上記ステップS45に対応)、本フローを終了する。なお、装着部11が最も収縮した状態になるようなアーム角度情報は、例えば記憶装置302又はサーバ300の他のメモリ(図示せず)に記憶されていれば足りる。
以上のように本変形例においては、被服種類とこれに対応するハンガー形状との相関関係を、被服情報とハンガー駆動データとの相関としてサーバ300の記憶装置302に記憶しておくので、(被服情報とハンガー駆動データとの相関をリーダ100側に記憶させることなく)被服Wに最適なハンガー形状を実現することができる。また、サーバ300からの情報を活用することで、ハンガー10の形状変化制御において利用する情報の幅をさらに広げることもできる。さらに、被服情報とハンガー駆動データとの相関関係の変更や、ハンガー駆動データの追加があった場合にも、サーバ300側で記憶するデータを変更・追加するだけで足り、容易に対応可能となる。
(2)ハンガーの形状をきめ細かく変更する場合
本変形例は、ハンガーの左アーム部及び右アーム部が屈曲可能な連節構造を備えることで、上記実施形態のハンガー10に比べて、ハンガー全体の形状をきめ細かく変更可能としたものである。
図12は、本変形例におけるハンガーの全体構造及び形状変化を表す正面図である。なお、図1と同一又は同等の要素には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
図12において、本実施形態のハンガー10Aは、被服Wが装着される略二等辺三角形状の装着部11Aを有している。装着部11Aは、上記フック部12が取り付けられた中央取付部13Aと、この中央取付部13Aに連結され、被服Wの両肩部を載置するための左アーム部14A及び右アーム部15Aと、これらの左アーム部14A及び右アーム部15Aの下端部同士を互いに連結する水平連結部16Aとを有している。
左アーム部14A及び右アーム部15Aは、各々、中央取付部13Aに軸を介して回動自在に連結されたアーム本体30と、このアーム本体30に軸を介して回動自在に連結された屈曲可能な連節部31とからなり、連節部31が水平連結部16Aの長手方向端部に固定されている。
中央取付部13Aには、左アーム部14Aと右アーム部15Aとのなすアーム角度を可変駆動する上記のアーム駆動機構20が設けられている。
水平連結部16Aは、左アーム部14Aの連節部31に連結された左連結バー17Aと、右アーム部15Aの連節部31に連結された右連結バー18Aとからなっている。左連結バー17Aと右連結バー18Aとは、水平連結部16Aの長手方向両端部の位置を可変駆動する連結駆動機構32(詳細は後述)を介して連結されている。連結駆動機構32は、アーム駆動機構20と協働して装着部11Aの形状を変化させる。
このような装着部11Aは、左アーム部14Aと右アーム部15Aとのなすアーム角度と、水平連結部16Aの長手方向両端部の位置とに応じて、左アーム部14A及び右アーム部15Aの連節部31の屈曲形状が変化するような構造となっている(図12(a)〜(c)参照)。なお、図12(a)及び図12(b)は、互いに異なる種類の被服(例えばスーツとTシャツ)が装着されるときのハンガー形状を示している。図12(c)は、無線タグTの無線タグ回路素子Toに記憶されたタグIDの読み取りができなかった場合、無線タグ回路素子Toから読み取ったタグIDが記憶装置302のデータベースに登録されていない場合に設定されるハンガー形状、つまりハンガー10Aが最も収縮した形状を示している。
図13は、上記連結駆動機構32の詳細構成の一例を表す図である。
図13において、連結駆動機構32は、左連結バー17Aに形成されたラックギア33と、右連結バー18Aに形成されたラックギア34とを有している。これらのラックギア33,34は、左連結バー17A及び右連結バー18Aの互いに対向する面に形成されている。また、連結駆動機構32は、外枠ケース35を有している。外枠ケース35には、連結駆動機構32に駆動力を与えるモータ36(駆動力発生手段)が取り付けられ、このモータ36の出力軸には、ラックギア33,34と噛み合うピニオンギア37が設けられている。モータ36は、制御部120に備えられた駆動回路136によって駆動される(前述の図4及び図9参照)。
図13(a)に示すような初期状態から、モータ36の駆動軸を図中反時計回りに回転駆動させると、ピニオンギア37及びラックギア33,34を介して左連結バー17A及び右連結バー18Aが互いに外方へ(左連結バー17Aは図示左側へ、右連結バー18Aは図示右側へ)移動する。その結果、図13(b)に示すように、水平連結部16A全体が長手方向に伸張し、水平連結部16Aの長手方向両端部の位置が変化する。
図14は、本変形例においてリーダ100の記憶装置128のデータベースに格納されているテーブルデータの一例を概念的に表す図であり、上記図6に対応する図である。
図14において、記憶装置128のデータベースには、被服種類とこれに対応するハンガー形状との相関関係が、無線タグ回路素子ToのIC回路部150に記憶された被服情報(この例では前述と同様タグIDのみ)とハンガー駆動データとの相関(対応付け)データとして記憶されている。ハンガー駆動データは、この例では、被服の種類情報(例えばスーツ、着物、Tシャツ等)、被服の肩幅情報、ハンガー10Aのアーム角度θ及び水平連結部16Aの長さL等の情報を含んでいる。水平連結部16Aの長さLの情報は、上記モータ36(図13参照)に対する駆動力情報である。
なお、リーダ100の記憶装置128のデータベースに格納させるテーブルデータとしては特にこれに限られない。すなわち、例えば被服の種類情報や肩幅情報をタグIDと共に被服情報として無線タグ回路素子ToのIC回路部150に記憶し、それらタグID又は種類情報若しくは肩幅情報と、対応するハンガー10Aのアーム角度情報及び水平連結部長さ情報との相関のみを、記憶装置128のデータベースに格納してもよい。この場合、無線タグTから読み取った被服情報(タグID、被服種類情報、肩幅情報のうち少なくとも1つ)に基づき装着部11Aの形状を最適な態様に変更することができる。
本変形例において、ハンガー10Aの形状を変更するときは、上記データベースに登録されている相関データを参照し、無線タグTの無線タグ回路素子Toに記憶されたタグIDに対応するハンガー10Aのアーム角度情報及び水平連結部長さ情報(駆動力情報)を取得し、この駆動力情報に応じてアーム駆動機構20及び連結駆動機構32を動かす。
以上のように本変形例では、ハンガー10Aの左アーム部14A及び右アーム部15Aが屈曲可能な連節構造を備えており、ハンガー10Aにおけるアーム角度及び水平連結部16Aの長手方向両端部の位置に応じて屈曲形状が変化するので、ハンガー全体の形状をさらにきめ細かく変更することができる。これにより、多種多様な両肩角度や肩幅等を備えた被服Wに対応可能となるので、さらに利用者の作業性を向上させることができる。
(3)その他
上記実施形態では、ハンガーのアーム角度を可変駆動するアーム駆動機構を設ける構成としたが、そのようなアーム駆動機構を設けずに、水平連結部の長手方向両端部の位置を可変駆動する連結駆動機構(上記図12を参照)のみを設ける構成としてもよい。この場合でも、連結駆動機構によりハンガーの形状を変更することが可能となる。
また、上記実施形態及び各変形例では、装着部が左アーム部及び右アーム部と水平連結部とを有する略二等辺三角形状のハンガーを例にとって説明したが、特にこれに限られず、水平連結部のないハンガーに本発明を適用してもよい。
さらに、上記実施形態及び各変形例では、被服を吊り下げるためのフック部を有するハンガーを例にとって説明したが、本発明の被服着用部は、被服が着用されるものであれば、特にハンガーに限られず、例えば被服を着用するロボットや人形の肩部等にも適用可能である。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本実施形態の被服着用部であるハンガーの全体構造を表す正面図である。 アーム駆動機構の詳細構成の一例を表す図である。 被服に取り付けられた無線タグの無線タグ回路素子の機能的構成の一例を表すブロック図である。 リーダの機能的構成の詳細を表す機能ブロック図である。 リーダのCPU、通信制御部及びアンテナの詳細構成を表す機能ブロック図である。 記憶装置のデータベースに格納されているテーブルデータの一例を概念的に表す図である。 リーダの制御部内のCPUが行う制御手順を表すフローチャートである。 ハンガーの形状変化の一例を表す正面図である。 変形例におけるリーダの機能的構成の詳細を表す機能ブロック図である。 リーダの制御部内のCPUが行う制御手順を表すフローチャートである。 サーバのCPUが行う制御手順を表すフローチャートである。 他の変形例におけるハンガーの全体構造及び形状変化の一例を表す正面図である。 連結駆動機構の詳細構成の一例を表す図である。 記憶装置のデータベースに格納されているテーブルデータの一例を概念的に表す図である。
符号の説明
10 ハンガー(被服着用部)
10A ハンガー(被服着用部)
11 装着部
11A 装着部
12 フック部(吊下部)
14 左アーム部
14A 左アーム部
15 右アーム部
15A 右アーム部
16 水平連結部
16A 水平連結部
20 アーム駆動機構
26 モータ(駆動力発生手段)
31 連節部
32 連結駆動機構
36 モータ(駆動力発生手段)
100 リーダ
110 操作スイッチ(操作手段)
120 制御部
120A 制御部
121 CPU
121A CPU
122 ネットワーク通信制御部(情報入出力手段)
124 通信制御部
128 記憶装置(記憶手段)
130 アンテナ(通信手段)
300 サーバ
T 無線タグ
W 被服

Claims (12)

  1. 被服を着用するための被服着用部であって、
    前記被服が装着され、形状を可変に構成された装着部と、
    所定の情報を記憶した無線タグに対し、無線通信を介して情報送受信を行うための通信手段と、
    前記通信手段を介し、前記無線タグに記憶された情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段で取得した情報に基づき、前記装着部の形状を変化させるための駆動力を与える駆動力発生手段と
    を有することを特徴とする被服着用部。
  2. 前記通信手段は、
    被服に関する被服情報を記憶した前記無線タグに対し、無線通信を介して情報送受信を行い、
    前記情報取得手段は、
    前記通信手段を介し、前記無線タグに記憶された前記被服情報を取得し、
    前記駆動力発生手段は、
    前記情報取得手段で取得した前記被服情報に基づき、前記装着部の形状を、前記被服の装着に適した形状に変化させるための駆動力を与える
    ことを特徴とする請求項1記載の被服着用部。
  3. 前記情報取得手段で取得した前記被服情報と、前記駆動力発生手段で与えるべき前記駆動力との相関を記憶した記憶手段を有し、
    前記駆動力発生手段は、
    前記情報取得手段で取得された前記被服情報に基づき前記記憶手段の前記相関を参照して決定された前記駆動力を与える
    ことを特徴とする請求項2記載の被服着用部。
  4. 前記情報取得手段で取得した情報を装置外部に設けたサーバへ出力するとともに、対応する情報を前記サーバから入力するための、情報入出力手段を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の被服着用部。
  5. 前記装着部は、
    前記被服の両肩部を載置するための左アーム部及び右アーム部を備えるとともに、
    前記左アーム部及び前記右アーム部のなすアーム角度が可変に構成されている
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の被服着用部。
  6. 前記装着部は、
    前記左アーム部及び右アーム部の下端側を互いに連結する連結部を備えるとともに、前記連結部の長手方向両端部の位置が可変に構成されている
    ことを特徴とする請求項5記載の被服着用部。
  7. 前記左アーム部及び前記右アーム部のそれぞれは、屈曲可能な連節構造を備えており、前記アーム角度と、前記連結部の長手方向両端部の位置とに応じて、屈曲形状が変化する
    ことを特徴とする請求項6記載の被服着用部。
  8. 前記装着部は、
    前記アーム角度を可変駆動するアーム駆動機構を備え、
    前記駆動力発生手段は、
    前記アーム駆動機構に対し前記駆動力を与える
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項記載の被服着用部。
  9. 前記装着部は、
    長手方向に長さが伸縮して前記連結部の長手方向両端部の位置を可変駆動する連結駆動機構を備え、
    前記駆動力発生手段は、
    前記連結駆動機構に対し前記駆動力を与える
    ことを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれか1項記載の被服着用部。
  10. 前記情報取得手段が前記通信手段を介し前記被服情報を取得できなかった場合には、前記駆動力発生手段は、前記アーム角度が許容範囲内における最小値又はその近傍値となるように、若しくは、前記連結部の長手方向両端部どうしの距離が最小値又はその近傍値となるように、前記アーム駆動機構及び前記連結駆動機構の少なくとも一方に対し前記駆動力を与える
    ことを特徴とする請求項9記載の被服着用部。
  11. 前記装着部に対する前記被服の装着に対応し、前記通信手段に対する通電開始操作を行うための操作手段を有する
    ことを特徴とする請求項3乃至請求項10のいずれか1項記載の被服着用部。
  12. 前記装着部の形状変更の終了に対応し、前記通信手段に対する通電を終了制御する通電制御手段を有する
    ことを特徴とする請求項11記載の被服着用部。
JP2008093369A 2008-03-31 2008-03-31 被服着用部 Pending JP2009240675A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008093369A JP2009240675A (ja) 2008-03-31 2008-03-31 被服着用部

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008093369A JP2009240675A (ja) 2008-03-31 2008-03-31 被服着用部

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009240675A true JP2009240675A (ja) 2009-10-22

Family

ID=41303293

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008093369A Pending JP2009240675A (ja) 2008-03-31 2008-03-31 被服着用部

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009240675A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104783629A (zh) * 2015-05-09 2015-07-22 四川职业技术学院 一种方便晾衣架
WO2017062643A1 (en) * 2015-10-06 2017-04-13 Levi Camille Almeida System for hanging clothes

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104783629A (zh) * 2015-05-09 2015-07-22 四川职业技术学院 一种方便晾衣架
WO2017062643A1 (en) * 2015-10-06 2017-04-13 Levi Camille Almeida System for hanging clothes

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100862953B1 (ko) 트랜스폰더 기능을 구비한 판독 장치를 이용한 무선 주파수식별 기반의 근거리 무선통신 탐색방법
JP5798599B2 (ja) 無線タグ通信装置及び無線タグ通信プログラム
JP4814640B2 (ja) Rfidリーダライタ
JP2009122751A (ja) 無線タグ通信装置
JP4552158B2 (ja) 通信装置
JP4978791B2 (ja) 無線タグ情報読み取り装置
CN102217410A (zh) 通过nfc控制器具备一次call·一次sms·一次互联网连接功能的手机终端自动传输装置及方法
JP2007074153A (ja) リーダ・ライタ及び通信方法
JP2009240675A (ja) 被服着用部
JP4412409B2 (ja) 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法及びプログラム
EP1855258A1 (en) Intelligent Mobile controlled anti-theft System
JP4463715B2 (ja) リーダ・ライタ
JP5868877B2 (ja) 無線タグ通信装置及びプログラム
JP2010010761A (ja) 無線タグ通信システム及び無線タグ通信装置
JP4788973B2 (ja) 無線タグ通信装置
JP2005197797A (ja) 無線タグ読み取り装置用アンテナユニット及び無線タグ読み取り装置
JP2007104092A (ja) Rfid装置及びリーダ・ライタ装置
JP4951746B2 (ja) 携帯型rfidリーダライタ
JP4524741B2 (ja) 無線タグ読み取り装置
JP2007312133A (ja) 無線タグ通信システムの質問器、無線タグ回路素子、及び無線タグ通信システム
JP2007088743A (ja) 無線タグ情報読み取り装置
JP2007133534A (ja) 無線タグ情報読み取り装置、タグラベル作成装置
JP2010009382A (ja) 無線タグ通信装置
JP2014150541A (ja) 無線タグ通信方法、無線タグ通信装置及び無線タグ通信プログラム
JP2021157528A (ja) 読取装置