JP2009240532A - 視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システム - Google Patents
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Abstract
【課題】汎用性の高い視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムを提供する。
【解決手段】視覚障害者Kを対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、予め情報が記憶された第1の埋設ICタグ11と、第2の埋設ICタグ12〜15と、第1及び第2の埋設ICタグ11〜15に記憶された情報を読み出すタグリーダーと送信装置を具備する視覚障害者用案内杖1と、第1の埋設ICタグ11の情報を受信して音声として出力する視覚障害者Kが携帯する音声出力手段10と、前記第2の埋設ICタグ12〜15のID情報と組み合わせて、前記第2の埋設ICタグ12〜15の位置情報を確定して記憶する位置情報記憶装置とを具備する。
【選択図】図6
【解決手段】視覚障害者Kを対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、予め情報が記憶された第1の埋設ICタグ11と、第2の埋設ICタグ12〜15と、第1及び第2の埋設ICタグ11〜15に記憶された情報を読み出すタグリーダーと送信装置を具備する視覚障害者用案内杖1と、第1の埋設ICタグ11の情報を受信して音声として出力する視覚障害者Kが携帯する音声出力手段10と、前記第2の埋設ICタグ12〜15のID情報と組み合わせて、前記第2の埋設ICタグ12〜15の位置情報を確定して記憶する位置情報記憶装置とを具備する。
【選択図】図6
Description
本発明は、鉄道の駅構内などに配置される視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムに関するものである。
従来、鉄道事業において、視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導システムが研究されている。これは、点字ブロック下に埋め込まれた位置情報システムと、その情報を捉えて音声情報として伝える白杖の開発であり、実用化に向けて現在研究中である。
図12はかかる従来の点字ブロックによる視覚障害者用誘導案内システムの構成図である。
この図において、携帯端末装置101は、入出力装置として音声認識・音声合成装置102を有し、この音声認識・音声合成装置102は処理装置104に接続されている。この処理装置104には目的地への誘導案内に必要な情報が記憶された記憶装置103が接続されている。また、処理装置104は、埋設ICタグ120や130からのICタグ位置情報と、記憶装置103からの情報に基づいたナビゲーション機能を持っている。
更に、この携帯端末装置101には、埋設ICタグ120や130からの情報を受信する受信装置(受信機)105と、各部に電力を供給する電池107とが搭載されている。なお、106はGPS情報受信装置である。
また、視覚障害者案内用杖110は先端にタグリーダー111が装備され、そのタグリーダー111には送信装置112が接続されている(下記特許文献1参照)。
特開平11−276516号公報
この点字ブロック誘導システムは、点字ブロックから伝えられる音声による位置情報によって、視覚障害者が自身のいる位置を把握し、実際に目的地に移動できることを目的としている。そのため、現時点では、点字ブロック下に埋め込まれた位置情報は、検討中の限られた区域のみに限定されて作成されており、広範囲に汎用できる位置情報の表し方については未検討課題である。
すなわち、従来の点字ブロック誘導システムはパーマネントな情報を提示するためには有効ではあっても、施設の維持や拡張等に要する作業などによる交通規制情報等を提示することはできない。
また、適時の情報を提示するためには、その施設を利用する都度、何時どのような状況が発生するのかを知る必要があり、施設の提供者は、これをノータム等として提示する必要がある。
このような情報の提示に必要なのは、建物等の内部における位置情報を正確に特定させる技術と、その情報を利用した誘導システムである。位置情報の提供には点字ブロックと同様に移動可能な面全てに埋め込まれた埋設ICタグが有効であり、誘導システムとしては上記のような案内杖等が有効である。
このように埋設ICタグを敷き詰めて位置情報を提示する場合、全ての埋設タグがその絶対的な位置情報を提示できるように、全ての埋設ICタグに個別の情報を埋め込むことが可能であるが、運用や保守を考える時、必ずしも効率的な手法とは言えない。
そこで、埋設ICタグが設置されるとき、個々の埋設ICタグが近隣のタグ情報を受信して相対的及び自律的に自己の埋設ICタグの位置情報を提示できるようにすれば、個々の埋設ICタグに個別の情報を与えて利用する場合に比較して遥かに容易に運用維持を行うことができる。
本発明は、上記状況に鑑みて、視覚障害者のための点字ブロック誘導システムが実現化した際に向けて、汎用性の高い視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導システムにおける点字ブロック位置情報システムを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、予め情報が記憶された第1の埋設ICタグと、この第1の埋設ICタグを中心として4方向に配置されるID情報を有する第2の埋設ICタグと、前記第1及び第2の埋設ICタグに記憶された情報を読み出すタグリーダーと送信装置を具備する視覚障害者用案内杖と、この視覚障害者用案内杖により送信された前記第1の埋設ICタグの情報を受信して音声として出力する前記視覚障害者が携帯する音声出力手段と、前記第1の埋設ICタグの情報を前記第2の埋設ICタグが受信・入力して第1の記憶装置に記憶させ、前記第2の埋設ICタグのID情報と組み合わせて、前記第2の埋設ICタグの位置情報を確定して記憶する位置情報記憶装置とを具備することを特徴とする。
〔1〕視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、予め情報が記憶された第1の埋設ICタグと、この第1の埋設ICタグを中心として4方向に配置されるID情報を有する第2の埋設ICタグと、前記第1及び第2の埋設ICタグに記憶された情報を読み出すタグリーダーと送信装置を具備する視覚障害者用案内杖と、この視覚障害者用案内杖により送信された前記第1の埋設ICタグの情報を受信して音声として出力する前記視覚障害者が携帯する音声出力手段と、前記第1の埋設ICタグの情報を前記第2の埋設ICタグが受信・入力して第1の記憶装置に記憶させ、前記第2の埋設ICタグのID情報と組み合わせて、前記第2の埋設ICタグの位置情報を確定して記憶する位置情報記憶装置とを具備することを特徴とする。
〔2〕上記〔1〕記載の視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、前記第1及び第2の埋設ICタグを駅の構内に配置することを特徴とする。
〔3〕上記〔1〕記載の視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、前記第1及び第2の埋設ICタグを道路に配置することを特徴とする。
〔4〕上記〔1〕記載の視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、前記視覚障害者用案内杖は先端にタイヤとしての機能を果たすゴムの玉がトラックボールとして配置されていることを特徴とする。
〔5〕上記〔4〕記載の視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、前記トラックボールは、マウント内部に駆動系を有しており、モータで駆動されるようにしたことを特徴とする。
〔6〕上記〔1〕記載の視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、点字ブロック誘導案内における各点字ブロックの前記埋設ICタグが自律的に情報を獲得して伝達するようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)視覚障害者点字ブロック誘導システムにおいて、簡単で合理的な方法による点字ブロック位置情報システムを提供することができる。
(2)視覚障害者用案内杖は、視覚障害者が盲導犬に引かれるのと同じように視覚障害者を誘導することができる。
本発明の視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムは、予め情報が記憶された第1の埋設ICタグと、この第1の埋設ICタグを中心として4方向に配置されるID情報を有する第2の埋設ICタグと、前記第1及び第2の埋設ICタグに記憶された情報を読み出すタグリーダーと送信装置を具備する視覚障害者用案内杖と、この視覚障害者用案内杖により送信された前記第1の埋設ICタグの情報を受信して音声として出力する前記視覚障害者が携帯する音声出力手段と、前記第1の埋設ICタグの情報を前記第2の埋設ICタグが受信・入力して第1の記憶装置に記憶させ、前記第2の埋設ICタグのID情報と組み合わせて、前記第2の埋設ICタグの位置情報を確定して記憶する位置情報記憶装置とを具備する。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の実施例を示す点字ブロック位置情報システムの四色のICタグ付き点字ブロックの敷設図、図2はその四色のICタグ付き点字ブロックの進行方向を特定する場合の敷設図(その1)、図3はその四色のICタグ付き点字ブロックの進行方向を特定する場合の敷設図(その2)、図4は本発明の実施例を示す点字ブロック位置情報システムの二色のICタグ付き点字ブロックの敷設図である。
まず、ICタグ付き点字ブロックについて説明する。
ICタグ付き点字ブロックは、利用者として想定する視覚障害者に動線を与えることを目的として敷設されている。このような点字ブロックにICタグを埋め込む場合、ICタグには動線の分岐や終端に関する情報も与えられる。なお、動線上のICタグに与えられる分岐情報は、特定の点に対する通過方向情報を含む。特定の点に対する通過方向情報等の移動方向情報については、経時的に提供される情報を地図情報等と照合することにより、利用者に提供することができる。
このようなICタグ付き点字ブロックを用いた本発明の点字ブロック位置情報システムは、利用者として想定される視覚障害者に確実な動線を提供するだけでなく、その利用者が存在する点字ブロック上に記録されているより多くの情報を提供することができる。更には、点字ブロックの表面から高さ方向に離れた空間(例えば、階段)に関する情報の提供も行うことができる。
次に、ICタグの敷設について説明する。
敷設するICタグの情報の提示形態は、定時的に(例えば毎秒1回)提示されるような形態と、視覚障害者が操作する視覚障害者用案内杖に組み込まれた問い掛け装置からの問い掛け信号に対して応答する形態の二つの形態が考えられる。
ICタグの情報が定時的に提示される形態については、敷設されるICタグの同期を想定することもできるが、特に同期を必要としない形態においてアプリケーションが実現される方が、敷設されるICタグの機能を単純なものとすることができる。
一方、問い掛け信号に対して応答する情報の提示形態については、近隣のICタグの発信した情報を受信してこれにより自己情報を確定し発信することとすれば、同時という意味ではなくともシステムを構成する全てのICタグを同期することは可能である。このような形態を想定する場合、視覚障害者である利用者からの問い掛け信号は、異なる信号とすることができるが、仮に同じ信号であっても、その内容に利用者の使用するアプリケーションに要する情報を含めることで、システムの機能を成立させることができる。
床全面にICタグを敷設することにより構成する情報空間の運用においては、個々のICタグ機能の保守が重要であり、また情報の提示形態に冗長性を実現し、一部(例えば、全体の10%)のICタグに不具合が発生しているような状況においても、利用者の使用するアプリケーション機能が実現されるように配慮する必要がある。
なお、ICタグの規格化は国際的に進められているが、アプリケーションについては、何等のオペレーティング・システムが存在する訳ではない。本来的にICタグは小さなコンピュータと見なされるべき装置であり、その利用される空間全体が情報化されていると考えなければならない。現状のインターネットの運用において問題となっている迷惑メールのような問題が、ICタグを敷設した空間においても将来的には発生する可能性は高い。
本発明の点字ブロック位置情報システムは、敷設したICタグを逐次部分的に交換しながら、また互換性を維持した機能向上を図らなければならないシステムであり、初期的な設計の良し悪しがその後の発展性を大きく左右することになる。
個々のICタグは、敷設された場所等の条件により、自己情報を組織化する機能を有していることが必要であり、即ち自律的に期待される情報を発信できるように構成することが必要である。
四色問題的なアプローチでは、例えば、あるICタグが敷設されるとき、そのICタグは周辺の色を識別し、自己の色を決めることができる。また、例えば、自己の色が決まれば、「どの色のICタグからの信号に対してどの様な機能を果たせばよいのか」を自律的に設定することができる。
図1に示すように、ある空間に敷設されたICタグは、赤(R)・青(B)・黄(Y)・緑(G)の四色として識別される。当然のこととしてICタグに物理的な色の設定が必要である訳ではない。4種類のICタグがそれぞれ1辺の長さがaの正方形の面積を占有して単純な繰り返しとして敷設されている場合、各ICタグ間の距離は隣との距離が最短でaであり、1つのICタグ〔位置Aの黄(Y)〕は別の2種類のICタグ〔位置CとDの緑(G)と位置EとFの青(B)〕と距離a離れて存在し、残りの1種類のICタグ〔位置G,H,I,Jの赤(R)〕とは√2a離れて存在する。同色のICタグとの距離は2aであり、個々のICタグの情報を電波により発信する場合、電波を微弱にし、その到達距離を√2aから2aになるように調整することで、任意に敷設されたICタグは電波が受信されない色のICタグに自己組織化することができる。
任意に敷設されるICタグの自己組織化に要する情報は、微弱な電波によらなくとも、敷設面が弾性体であれば超音波を利用することも可能である。その場合は、敷設のための基材を適当な弾性材とすることで対応可能である。
個々のICタグの提示する情報の到達範囲は、アプリケーションの設計においてはかなり重要なファクターであり、その空間に多数の利用者が存在する場合、その利用者が識別されることが必要であり、提示される出力信号の到達範囲は、各利用者がアクセス可能である範囲で小さいことが好ましい。
しかしながら、提示される情報の到達範囲が小さければ、システム全体の同期を実現する場合により多くのICタグが必要となる。その場合、例えば、5×5のICタグをまとめて1つのタイルやブロックに埋設し、それを敷設することが合理的である。このように製作されたICタグ集合ブロックにおいても、上記の考えによりブロック全体のICタグのそれぞれを個別に整合させることは可能である。
ICタグの敷設と運用においては、ICタグへの給電が重要な問題となる。問い掛け信号に対して応答する場合には、問い掛け信号の電波を電力としてエコーを返すように情報の提示を行うことも可能であり、仮に電池を使う場合、リチウム電池を用いれば、10年程度使用することができる。
エコー型以外のICタグを運用する場合、点字タイルやブロックに埋設して敷設することを前提にすれば、そのICタグを有する点字タイルやブロックが踏みつけられることによる圧電素子を用いた発電システムを蓄電システムと共に組込むことで、そのICタグの運用に必要となる電力を確保することができる。
次に、アプリケーションについて説明する。
ICタグにより情報化された空間システムにおいては、個々のICタグの提示する情報を利用したアプリケーションと、複数のICタグが同期して提示する信号を利用したアプリケーションが考えられる。
個々のICタグの提示する情報を利用したアプリケーションは、その敷設位置に直接に関連するものだけが提示されるが、複数のICタグが連携して情報を提示する場合、情報がバケツリレーのように伝えられるプロトコルを実装することにより、近隣の他のシステムの利用者までの距離を提示することも可能である。
空間に、何らかの物体を敷設する場合、その物体が「敷設されたICタグシステムに対して情報を発信するICタグ」であれば、その存在をシステムの利用者に提示することが可能になる。
その実施例について説明する。
図1に示すように、全てのICタグが正方形のグリッドを形成するように配置されており、上記したようにICタグ間の最短距離はaとなる。A点に何かが存在すれば、A点とその周辺のICタグにはA点からの距離情報が伝播される。個々のICタグは位置基準となるICタグからの距離を識別しており、結果的に全てのICタグは個々の敷設位置を識別している。その位置誤差は位置基準からの距離に依存するが、全ての空間において目的に対して十分な精度が実現されるように位置基準の密度を決める必要がある。
四色のICタグで埋め尽くされた空間において、常に得られる情報が1つのタグによるものであれば、図1において、RGRGRGRG…とICタグが識別されたとしても、その情報だけでは必ずしも進行方向を特定することはできない。図1の場合は、メンテナンス性のみを考慮して周りの色から自己組織化する色を特定する例を示したが、利用者の進行方向を特定するためには、図2又は図3の何れかに色分けする必要がある。常に一つのICタグが利用者に情報を提示するとき、例えば、図2又は図3に示すようにICタグを敷設しておけば、利用者が辿った順番から、その進行方向を特定することが可能になる。
四色を利用することにおいて、物理的に4つの異なる色(識別信号)が必要なわけではなく、同じ色(信号)であっても繰り返しの回数を変えて識別を行うこととすれば、図4に示すように、物理的には二色で埋め尽くした空間においても、進行方向を特定することは可能である。
図5は本発明の点字ブロック位置情報システムのICタグが情報を中継する例を示す図である。
この図においては、E−1が壁やホームの端に接するブロックを想定しており(端から1つ目と言うことで、Edge−1としている)、端から離れるに従ってE−2,E−3,…という情報を持たせているが、「ホームの端に接近している」という情報は、ホームの端から2mくらい離れれば提供の必要がないので、ブロックを1辺30cm程度とすれば、端から7っ目のブロックにはE−7のような情報は持たせていない。
ここでは、大きな物体、あるいは動いている物体をBとして、その存在位置から10個目のブロックまで情報がリレーされている。また、小さな物体、あるいはゆっくりとしか動かない物体をAとして、その情報は約1m(1辺30cmとするば1.2m)離れた4個目のブロックまでリレーされている。
Aが視覚障害者であれば、その周囲のブロックの発信する情報からBが8ブロックの距離に存在して、そのBが比較的大きなものか、あるいは自分より早く移動する物体であることを、また真っ直ぐ右に進めばBにはぶつからずに、相互に左側をすれ違うことを知ることができる。
このように、各ブロックが自律的に情報を獲得して伝達する機能を有することができる。
以下、その実施例について説明する。
図6は本発明の実施例を示す点字ブロック位置情報システムの埋設ICタグの配置図、図7はその点字ブロック位置情報システムの埋設ICタグの構成図、図8はその点字ブロック位置情報システムの動作の説明図、図9はその点字ブロック位置情報システムの動作を示すフローチャート、図10は本発明にかかる視覚障害者が点字ブロックを検索する案内杖を示す図である。
図6において、1は視覚障害者用案内杖であり、図10に示すように、この案内杖1は、先端にタイヤとしての機能を果たすゴムの玉4がトラックボールのように配置されている。つまり、案内杖1の本体2の先端3にゴムの玉4が回転自在に配置されている。なお、この視覚障害者用案内杖1はタグリーダー5と送信装置6を備えている。送信装置6からの送信情報は、視覚障害者Kが携帯する携帯端末装置10で受信され、音声信号に変換され視覚障害者Kがその情報を認識できるように構成されている。
また、案内杖1のトラックボールとしてのゴムの玉4は、マウント内部に駆動系を有しており、モータで駆動され、時に、盲導犬に引かれるのと同じように視覚障害者を誘導することができる。このトラックボールとしてのゴムの玉4はスリップしたり持ち上げられたり、跳ね上がったりすることによる空転等を検出し、測距用のタイヤ等と同様に2次元平面上の移動距離や、座標の経時的な変化を計測することが可能であり、カーナビがドライバーに自車位置を知らせるように、その利用者に接地位置を知らせることができる。
ここでは、埋設ICタグ11を中心として、四方向に埋設ICタグ12〜15が配置される。つまり、埋設ICタグ11を中心として、南には埋設ICタグ12、東には埋設ICタグ13、北には埋設ICタグ14、西には埋設ICタグ15を配置する。
これらの埋設ICタグの構成は、図7に示すようになっている。
埋設ICタグ11は、図7(a)に示すように、位置情報11A及び改札口や階段などのその他の情報11Bが予め記憶されている。埋設ICタグ11に記憶されているこれらの位置情報11Aやその他の情報11Bは、案内杖1に備えられているタグリーダー5によって読み出され、そのタグリーダー5によって読み出された情報は送信装置6により携帯端末装置10に送信され、視覚障害者を誘導案内することができる。
一方、埋設ICタグ12〜15は、埋設ICタグ11から発信された電波による信号を受信する受信装置7とその受信装置7からの情報を記憶する第1の記憶装置8Aを備えており、その第1の記憶装置8Aに記憶された情報と、予め記憶されているID情報記憶装置8BからのID情報とを組み合わせて、位置情報を確定し、位置情報記憶装置9に記憶する。また、その他の情報は、その他の情報記憶装置9Aに記憶されている。
例えば、図8に示すように、埋設ICタグ11には、位置情報:ホーム1−1が記憶されており、この位置情報に基づいて、改札口情報や階段情報などのその他の情報も記憶されている。また、埋設ICタグ12には、埋設ICタグ11に対して埋設ICタグ12が南側であるという情報のみがID情報記憶装置8Bに記憶されており、埋設ICタグ11からの電波による情報を受信装置7で受信すると、その埋設ICタグ11の位置情報を第1の記憶装置8Aに記憶するとともに、南側であるという情報を付加して、位置情報:ホーム1−1−Sとして位置情報記憶装置9に記憶することにする。
同様に、埋設ICタグ13には、埋設ICタグ11に対して埋設ICタグ13が東側に位置しているという情報のみがID情報記憶装置8Bに記憶されており、埋設ICタグ11からの電波による情報を受信装置7で受信すると、その埋設ICタグ11の位置情報を第1の記憶装置8Aに記憶するとともに、あらかじめ記憶されている東側であるという情報を付加して、位置情報:ホーム1−1−Eとして位置情報記憶装置9に記憶することにする。
また、埋設ICタグ14には、埋設ICタグ11に対して埋設ICタグ14が北側であるという情報のみがID情報記憶装置8Bに記憶されており、埋設ICタグ11からの電波による情報を受信装置7で受信すると、その埋設ICタグ11の位置情報を第1の記憶装置8Aに記憶するとともに、あらかじめ記憶されている北側であるという情報を付加して、位置情報:ホーム1−1−Nとして位置情報記憶装置9に記憶することにする。
さらに、埋設ICタグ15には、埋設ICタグ11に対して埋設ICタグ15が西側であるという情報のみがID情報記憶装置8Bに記憶されており、埋設ICタグ11からの電波による情報を受信装置7で受信すると、その埋設ICタグ11の位置情報を第1の記憶装置8Aに記憶するとともに、あらかじめ記憶されている西側であるという情報を付加して、位置情報:ホーム1−1−Wとして位置情報記憶装置9に記憶することにする。
このように、ある埋設ICタグの情報が音声として出力されると、同時にその埋設ICタグ11の電波情報が四方向に配置されている埋設ICタグで受信されて、自己の埋設ICタグの位置情報を確定するようにしている。
ここに、本発明の点字ブロック位置情報システムの動作を図9を参照しながら説明する。
(1)まず、埋設ICタグ11を視覚障害者用案内杖1により検知する(ステップS1)。
(2)すると、埋設ICタグ11の情報が視覚障害者の持つ携帯端末装置に音声として出力される(ステップS2)。
(3)埋設ICタグ11からの電波による情報を四方向の埋設ICタグ12〜15が受信する(ステップS3)。
(4)そこで、4方向の埋設ICタグ12〜15は、埋設ICタグ11の位置情報を第1の記憶装置8Aに記録する(ステップS4)。
(5)上記ステップS4で記憶した埋設ICタグ11の位置情報に、あらかじめ記憶されていた埋設ICタグ11に対する自己の埋設ICタグの関係を示す情報とを加えて、自己の埋設ICタグの位置情報を確定する(ステップS5)。
(6)次いで、上記ステップS5で確定された自己の埋設ICタグの位置情報が視覚障害者用案内杖1により検知される(ステップS6)。
(7)上記(2)〜(5)が順次繰り返される(ステップS7)。
なお、図6の場合は、メンテナンス性のみを考慮して、周りのICタグの情報から、自己組織化する例を示したが、進行方向を特定する場合には、ICタグが図2又は図3のように自己組織化される必要がある。
図11は本発明にかかる駅のホームに配置される点字ブロック位置情報システムの模式図である。
この図において、21は電車、22は電車21のドア、23はホームである。埋設ICタグ24−26にはホーム23の端で危険であるから、進入するのを禁止する情報を記憶させておき、埋設ICタグ27−29に沿って歩行するように誘導案内するようにしている。
本発明によれば、埋設ICタグが設置されるとき、個々の埋設ICタグが近隣の埋設ICタグ情報を受信して相対的及び自律的に自己の埋設ICタグの位置情報を提示できるので、個々の埋設ICタグに個別の情報を与えて利用する場合に比較して、遥かに容易に運用維持を行うことができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムは、簡単で合理的な方法による点字ブロック位置情報のシステムとして利用可能である。
1 視覚障害者用案内杖
2 視覚障害者用案内杖の本体
3 視覚障害者用案内杖の先端
4 ゴムの玉(トラックボール)
5 タグリーダー
6 送信装置
7 受信装置
8A 受信装置からの情報を記憶する第1の記憶装置
8B ID情報記憶装置
9 位置情報記憶装置
9A その他の情報記憶装置
K 視覚障害者
10 携帯端末装置
11,24〜29 埋設ICタグ
11A 予め記憶されている位置情報
11B 改札口や階段などのその他の情報
12〜15 4方向に配置される埋設ICタグ
21 電車
22 電車のドア
23 ホーム
2 視覚障害者用案内杖の本体
3 視覚障害者用案内杖の先端
4 ゴムの玉(トラックボール)
5 タグリーダー
6 送信装置
7 受信装置
8A 受信装置からの情報を記憶する第1の記憶装置
8B ID情報記憶装置
9 位置情報記憶装置
9A その他の情報記憶装置
K 視覚障害者
10 携帯端末装置
11,24〜29 埋設ICタグ
11A 予め記憶されている位置情報
11B 改札口や階段などのその他の情報
12〜15 4方向に配置される埋設ICタグ
21 電車
22 電車のドア
23 ホーム
Claims (6)
- (a)予め情報が記憶された第1の埋設ICタグと、
(b)該第1の埋設ICタグを中心として4方向に配置されるID情報を有する第2の埋設ICタグと、
(c)前記第1及び第2の埋設ICタグに記憶された情報を読み出すタグリーダーと送信装置を具備する視覚障害者用案内杖と、
(d)該視覚障害者用案内杖により送信された前記第1の埋設ICタグの情報を受信して音声として出力する前記視覚障害者が携帯する音声出力手段と、
(e)前記第1の埋設ICタグの情報を前記第2の埋設ICタグが受信・入力して第1の記憶装置に記憶させ、前記第2の埋設ICタグのID情報と組み合わせて、前記第2の埋設ICタグの位置情報を確定して記憶する位置情報記憶装置とを具備することを特徴とする視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システム。 - 請求項1記載の視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、前記第1及び第2の埋設ICタグを駅の構内に配置することを特徴とする視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システム。
- 請求項1記載の視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、前記第1及び第2の埋設ICタグを道路に配置することを特徴とする視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システム。
- 請求項1記載の視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、前記視覚障害者用案内杖は先端にタイヤとしての機能を果たすゴムの玉がトラックボールとして配置されていることを特徴とする視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システム。
- 請求項4記載の視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、前記トラックボールは、マウント内部に駆動系を有しており、モータで駆動されるようにしたことを特徴とする視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システム。
- 請求項1記載の視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システムにおいて、点字ブロック誘導案内における各点字ブロックの前記埋設ICタグが自律的に情報を獲得して伝達するようにしたことを特徴とする視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008090701A JP2009240532A (ja) | 2008-03-31 | 2008-03-31 | 視覚障害者を対象とした点字ブロック誘導案内による点字ブロック位置情報システム |
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- 2008-03-31 JP JP2008090701A patent/JP2009240532A/ja active Pending
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