JP2009237538A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ケースへのトナー付着/固着を抑制し、現像装置の交換周期を延長させることができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】表面に静電潜像が形成される像担持体と、導体からなるケースと、該ケースに収容されるトナーを前記像担持体の前記表面に供給し、前記像担持体の前記表面に形成された静電潜像をトナー像として現像する少なくとも一つの現像ローラと、を備えた現像装置と、前記像担持体の前記表面に基準濃度のトナー像を形成する基準濃度トナー像形成部と、前記基準濃度トナー像作成部によって前記像担持体の前記表面に形成された前記基準濃度のトナー像のトナー付着量を検知するトナー付着量検知部と、前記トナー付着量検知部による前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量の検知結果に基づいて、前記ケースに印加するバイアス電圧を制御するケースバイアス電圧制御部と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】表面に静電潜像が形成される像担持体と、導体からなるケースと、該ケースに収容されるトナーを前記像担持体の前記表面に供給し、前記像担持体の前記表面に形成された静電潜像をトナー像として現像する少なくとも一つの現像ローラと、を備えた現像装置と、前記像担持体の前記表面に基準濃度のトナー像を形成する基準濃度トナー像形成部と、前記基準濃度トナー像作成部によって前記像担持体の前記表面に形成された前記基準濃度のトナー像のトナー付着量を検知するトナー付着量検知部と、前記トナー付着量検知部による前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量の検知結果に基づいて、前記ケースに印加するバイアス電圧を制御するケースバイアス電圧制御部と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の、静電複写プロセスを用いて画像を形成する画像形成装置に関する。
近年、複写機の高速化、省エネルギー化に伴い、低融点のトナーを使用する所謂トナーの低融点化が進んでいる。しかし、トナーをある程度以上低融点化すると、トナー凝集による現像不良、現像ローラ上でのトナー固着等、様々な問題が発生する。特に、電子文書を出力する際は、現像ローラの軸方向において、同一個所(特に余白部分)に非画像部分が連続する場合が多く、電子文書の非画像部分に対向する現像ローラにはトナー固着が発生しやすい。このような現像ローラへのトナー固着が発生すると、地肌汚れ等の異常画像が発生し易くなるという問題が生じる。
特に、高速複写機においては、現像ローラの回転数が高いことから、現像ローラ上の温度も上昇しやすく、低融点のトナーは現像ローラに固着し易い。さらに、非画像部分においては、トナーが現像ローラに押し付けられるように静電気力が働くため、現像ローラへのトナー固着が発生しやすい。
像担持体の露光部分にトナーを付着させるネガ/ポジプロセス(以下、N/Pプロセスと呼ぶ)の場合、トナーは現像バイアス電圧と同極性に帯電しているため、トナー固着が発生している領域では、像担持体上での実効的な現像ポテンシャルが大きい状態と同様の状態となる。よって、トナーが固着していない領域で十分な現像能力を確保しようとすると、トナーが固着している領域では現像能力が過大となり、地肌汚れ等の異常画像が発生してしまう。
ここで、現像装置のケースに導体を適用することで、冷却効率の向上が図られている。ケースに導体を適用する場合、現像バイアス電流のリークを防ぐためにケースと現像ローラ表面とを導通させ、ケースを現像バイアス電位と同電位に保つ等の工夫がなされている。しかしながら、この構成では、トナー固着が発生している現像ローラ上の領域において、ケースに対して局所的に電位差が発生し、現像ローラ表面からケースに対してトナーが現像され、現像ローラに対向している部分のケースにトナー付着/固着が発生してしまう。この場合、メンテナンス等により現像ローラ上の固着トナーが除去された場合に、トナー付着/固着が発生しているケース部分の実効的な電位が現像ローラ表面の電位よりも高いため、ケースから現像ローラにトナーが引き寄せられる。その結果、本来ならトナー固着が発生しにくい非画像部分に対応する現像ローラ表面でさえもトナー固着が発生してしまう。
このような現像ローラへのトナー固着を防ぐために、種々の技術が提案されている。特許文献1では、低融点トナーを用いた二成分現像方式による画像形成装置において、地肌ポテンシャル(像担持体帯電電位と現像バイアス電位の差)が絶対値で400V以上となるように設定し、現像ローラの軸方向の端部において像担持体にベタ画像を所定のタイミングで現像することで、現像ローラへのトナー固着を未然に防ぐ方法が提案されている。
また、特許文献2では、現像ローラにトナー回収部材を対向させ、その回収部材にバイアス電圧を印加することで、静電的に現像ローラ上のトナーを取り除く方法が提案されている。
また、特許文献3では、現像ローラと像担持体との間で現像剤が受けるストレスに起因する現像ローラ上へのトナー固着を防ぐため、現像磁極の半値幅を極小とすることで、現像能力を損なうことなくトナー固着を防ぐ現像ローラが提案されている。
さらに、特許文献4では、現像ローラへのトナー固着に起因するトナー濃度制御の不具合を抑制する画像形成装置が提案されている。なお、この画像形成装置では、現像バイアス電位と静電潜像領域電位とが同一となるように制御し、その状態でトナー付着量測定用パッチのトナー付着量を測定することで、トナー固着による実効的な現像バイアス電位の上昇の有無を検知し、トナー濃度の制御に反映している。
特開2001−312126公報
特開2002−278275公報
特開2001−242712公報
特開2002−278183公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、像担持体に現像されたベタ画像がそのまま下流の転写機構や像担持体のクリーニング機構に入力されるため、それぞれのクリーニング機構の負荷が増大するという問題がある。
また、特許文献2に記載の方法では、部品点数が増加して機構が複雑になるとともに、現像装置のコストアップを招く、という問題がある。
また、特許文献3に記載の現像磁極を実現するには、現像ローラに内包されるマグネットの着磁工程が複雑となり、現像ローラのコストアップを招く、という問題がある。
さらに、特許文献4に記載の方法では、現像ローラのトナー固着領域において、固着したトナーが電荷を帯びているために、実効的な現像ポテンシャルが増大する。従って、通常の制御を行った場合、トナー固着領域では、像担持体上のトナー付着量測定用パッチのトナー付着量が、トナーが固着していない領域と比較して多くなる。したがって、トナー付着量測定用パッチのトナー付着量に基づいてトナー濃度が制御されると、トナーが固着していない領域においては、トナー濃度が低めに設定されてしまい、結果として画像濃度の低下を招いてしまうという問題がある。
本発明は、ケースへのトナー固着を抑制し、ケースへのトナー固着に伴う不具合の発生を防止することを目的とする。また、ひいては、現像装置の交換周期を延長させることを目的とする。
本発明の画像形成装置は、表面に静電潜像が形成される像担持体と、導体からなるケースと、該ケースに収容されるトナーを前記像担持体の前記表面に供給し、前記像担持体の前記表面に形成された静電潜像をトナー像として現像する少なくとも一つの現像ローラと、を備えた現像装置と、前記像担持体の前記表面に基準濃度のトナー像を形成する基準濃度トナー像形成部と、前記基準濃度トナー像作成部によって前記像担持体の前記表面に形成された前記基準濃度のトナー像のトナー付着量を検知するトナー付着量検知部と、前記トナー付着量検知部による前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量の検知結果に基づいて、前記ケースに印加するバイアス電圧を制御するケースバイアス電圧制御部と、を備える。
好ましくは、前記基準濃度トナー像形成部は、前記像担持体の長手方向の中央部と端部の前記表面に前記基準濃度のトナー像を形成するとともに、前記トナー付着量検知部は、前記像担持体の長手方向の前記中央部と前記端部とに形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量をそれぞれ検知し、前記ケースバイアス電圧制御部は、前記トナー付着量検知部が検知した前記像担持体の長手方向の前記中央部に形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量と、前記トナー付着量検知部が検知した前記像担持体の長手方向の前記端部に形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量との差に基づいて、前記ケースに印加する前記バイアス電圧を制御すること、を特徴とする。
好ましくは、前記基準濃度トナー像形成部は、前記像担持体の長手方向の中央部と端部の前記表面に異なる潜像電位で前記基準濃度のトナー像を形成すること、を特徴とする。
好ましくは、前記現像ローラに対向して設けられ、前記現像ローラにより前記像担持体の前記表面に供給される前記トナーの量を規制するドクタブレードをさらに備え、前記現像ローラと前記ドクタブレードとの間に形成される空隙の間隔が、前記現像ローラの長手方向の中央部と端部とで異なること、を特徴とする。
好ましくは、前記現像ローラの表面の粗さが、前記現像ローラの長手方向の中央部と端部とで異なること、を特徴とする。
好ましくは、画像形成装置周囲の湿度を検知する湿度検知部をさらに備え、前記ケースバイアス電圧制御部は、前記湿度検知部が検知した前記湿度に基づいて、前記ケースに印加する前記バイアス電圧を制御すること、を特徴とする。
好ましくは、前記トナーは、トナー粒子の重量平均粒径が4〜10μmの範囲にあり、重量平均粒径が4μm以下のトナー粒子が60〜80個数%含まれていること、を特徴とする。
好ましくは、前記現像ローラは複数であって、複数の前記現像ローラにバイアス電圧を印加するバイアス電圧印加部をさらに備え、前記バイアス電圧印加部が前記像担持体の移動方向の最下流に設けられた前記現像ローラに印加する前記バイアス電圧と、他の前記現像ローラとに印加する前記バイアス電圧とが異なること、を特徴とする。
好ましくは、前記基準濃度トナー像形成部は、前記像担持体の長手方向の中央部と端部とに前記基準濃度のトナー像を形成するとともに、前記トナー付着量検知部は、前記像担持体の長手方向の前記中央部と前記端部とに形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量をそれぞれ検知し、前記ケースバイアス電圧制御部は、前記トナー付着量検知部が検知した前記像担持体の長手方向の前記中央部に形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量と、前記トナー付着量検知部が検知した前記像担持体の長手方向の前記端部に形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量との差に基づいて、前記ケースに印加する前記バイアス電圧を制御すること、を特徴とする。
好ましくは、前記像担持体に形成された前記トナー像の印刷枚数を計数する計数部をさらに備え、前記ケースバイアス電圧制御部は、前記計数部の計数結果に基づいて、前記ケースに印加するバイアス電圧を制御すること、を特徴とする。
好ましくは、画像形成装置周囲の湿度を検知する湿度検知部をさらに備え、前記ケースバイアス電圧制御部は、前記湿度検知部が検知した前記湿度に基づいて、前記ケースに印加する前記バイアス電圧を制御すること、を特徴とする。
好ましくは、前記トナーは、トナー粒子の重量平均粒径が5〜10μmの範囲にあり、重量平均粒径が5μm以下のトナー粒子が60〜80個数%含まれていること、を特徴とする。
本発明の一実施形態の画像形成装置は、表面に静電潜像が形成される像担持体と、導体からなるケースと、該ケースに収容されるトナーを前記像担持体の前記表面に供給し、前記像担持体の前記表面に形成された静電潜像をトナー像として現像する少なくとも一つの現像ローラと、を備えた現像装置と、前記像担持体の前記表面に基準濃度のトナー像を形成する基準濃度トナー像形成部と、前記基準濃度トナー像作成部によって前記像担持体の前記表面に形成された前記基準濃度のトナー像のトナー付着量を検知するトナー付着量検知部と、前記トナー付着量検知部による前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量の検知結果に基づいて、前記ケースに印加するバイアス電圧を制御するケースバイアス電圧制御部と、を備える。この構成により、ケースに印加するバイアス電圧の制御が、より精度良く、容易且つ確実に行われる。これにより、ケースへのトナーの付着/固着が効果的に抑制され、現像装置の交換周期を延長させることが可能となる。
好ましくは、前記基準濃度トナー像形成部は、前記像担持体の長手方向の中央部と端部の前記表面に前記基準濃度のトナー像を形成するとともに、前記トナー付着量検知部は、前記像担持体の長手方向の前記中央部と前記端部とに形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量をそれぞれ検知し、前記ケースバイアス電圧制御部は、前記トナー付着量検知部が検知した前記像担持体の長手方向の前記中央部に形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量と、前記トナー付着量検知部が検知した前記像担持体の長手方向の前記端部に形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量との差に基づいて、前記ケースに印加する前記バイアス電圧を制御すること、を特徴とする。この構成により、ケースに印加するバイアス電圧の制御が、より精度良く、容易且つ確実に行われる。これにより、ケースへのトナーの付着/固着が効果的に抑制され、現像装置の交換周期を延長させることが可能となる。
好ましくは、前記基準濃度トナー像形成部は、前記像担持体の長手方向の中央部と端部の前記表面に異なる潜像電位で前記基準濃度トナー像を形成すること、を特徴とする。この構成により、像担持体の中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差がより大きくなり、像担持体へのトナー付着による実効現像バイアス電圧の上昇が容易且つ確実に検知される。
好ましくは、前記現像ローラに対向して設けられ、前記現像ローラにより前記像担持体の前記表面に供給される前記トナーの量を規制するドクタブレードをさらに備え、前記現像ローラと前記ドクタブレードとの間に形成される空隙の間隔が、前記現像ローラの長手方向の中央部と端部とで異なること、を特徴とする。この構成により、像担持体の中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差がより大きくなり、像担持体へのトナー付着による実効現像バイアス電圧の上昇が容易且つ確実に検知される。
好ましくは、前記現像ローラの表面の粗さが、前記現像ローラの長手方向の中央部と端部とで異なること、を特徴とする。この構成により、像担持体の中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差がより大きくなり、像担持体へのトナー付着による実効現像バイアス電圧の上昇が容易且つ確実に検知される。
好ましくは、画像形成装置周囲の湿度を検知する湿度検知部をさらに備え、前記ケースバイアス電圧制御部は、前記湿度検知部が検知した前記湿度に基づいて、前記ケースに印加する前記バイアス電圧を制御すること、を特徴とする。この構成により、余剰なトナー消費を抑制しつつ、ケースへのトナーの付着/固着が効果的に抑制され、これに伴う不具合を抑制することができる。また、現像装置の交換周期を延長させることが可能となる。
好ましくは、前記トナーは、トナー粒子の重量平均粒径が4〜10μmの範囲にあり、重量平均粒径が4μm以下のトナー粒子が60〜80個数%含まれていること、を特徴とする。この構成により、トナーによる高画質化を達成しつつ、ケースへのトナーの付着/固着が効果的に抑制され、これに伴う不具合を抑制することができる。また、現像装置の交換周期を延長させことが可能となる。
好ましくは、前記現像ローラは複数であって、複数の前記現像ローラにバイアス電圧を印加するバイアス電圧印加部をさらに備え、前記バイアス電圧印加部が前記像担持体の移動方向の最下流に設けられた前記現像ローラに印加する前記バイアス電圧と、他の前記現像ローラとに印加する前記バイアス電圧とが異なること、を特徴とする。この構成により、ケースへのトナーの付着/固着が効果的に抑制され、これに伴う不具合を抑制することができる。また、現像装置の交換周期を延長させことが可能となる。
好ましくは、前記基準濃度トナー像形成部は、前記像担持体の長手方向の中央部と端部とに前記基準濃度のトナー像を形成するとともに、前記トナー付着量検知部は、前記像担持体の長手方向の前記中央部と前記端部とに形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量をそれぞれ検知し、前記ケースバイアス電圧制御部は、前記トナー付着量検知部が検知した前記像担持体の長手方向の前記中央部に形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量と、前記トナー付着量検知部が検知した前記像担持体の長手方向の前記端部に形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量との差に基づいて、前記ケースに印加する前記バイアス電圧を制御することを特徴とする。この構成により、ケースに印加するバイアス電圧の制御が、より精度良く、容易且つ確実に行われる。これにより、ケースへのトナーの付着/固着が効果的に抑制され、これに伴う不具合を抑制することができる。また、現像装置の交換周期を延長させことが可能となる。
好ましくは、前記像担持体に形成された前記トナー像の印刷枚数を計数する計数部をさらに備え、前記ケースバイアス電圧制御部は、前記計数部の計数結果に基づいて、前記ケースに印加するバイアス電圧を制御することを特徴とする。この構成により、余剰なトナー消費を抑制しつつ、ケースへのトナーの付着/固着が効果的に抑制され、これに伴う不具合を抑制することができる。また、現像装置の交換周期を延長させことが可能となる。
好ましくは、画像形成装置の周囲の湿度を検知する湿度検知部をさらに備え、前記ケースバイアス電圧制御部は、前記湿度検知部が検知した前記湿度に基づいて、前記ケースに印加する前記バイアス電圧を制御することを特徴とする。この構成により、余剰なトナー消費を抑制しつつ、ケースへのトナーの付着/固着が効果的に抑制され、これに伴う不具合を抑制することができる。また、現像装置の交換周期を延長させことが可能となる。
好ましくは、前記トナーは、トナー粒子の重量平均粒径が5〜10μmの範囲にあり、重量平均粒径が5μm以下のトナー粒子が60〜80個数%含まれていることを特徴とする。この構成により、トナーによる高画質化を達成しつつ、ケースへのトナーの付着/固着が効果的に抑制され、これに伴う不具合を抑制することができる。また、現像装置の交換周期を延長させことが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態の画像形成装置であるレーザ複写機の内部機構の全体概略構成図である。また、図2は、その要部である画像形成部の部分拡大構成図である。符号10は、レーザ複写機本体である。レーザ複写機本体10内には、像担持体の一種であるドラム状の感光体12が設けられている。感光体12のまわりには、帯電装置13、現像装置14、転写・搬送装置15、クリーニング装置16、除電装置17などが配置されている。それらの上部には、レーザ書込み装置18が設けられている。レーザ書込み装置18には、レーザダイオード等の光源20、レーザ光走査用のポリゴンミラー21、モータ22、fθレンズ等の走査光学系23などが設けられている。クリーニング装置16の図中左側には、定着装置25が配置される。定着装置25には、ヒータを内蔵する定着ローラ26、その定着ローラ26に下方から押し当てられる加圧ローラ27が設けられている。また、装置本体10内の上部には、原稿読取装置30が設けられている。原稿読取装置30には、光源31、複数のミラー32、結像レンズ33、CCD等のイメージセンサ34などが設けられている。
本実施形態のレーザ複写機では、原稿読取装置30で読取られた原稿の画像情報が電気信号に変換されて、レーザ書込み装置18に送られる。レーザ書込み装置18では、電気信号に変換された画像情報に基づいてレーザ光が変調され、ポリゴンミラー21により感光体12の表面に照射される。感光体12は、駆動モータ(不図示)により矢印A方向に回転されながら、帯電装置13により表面が一様に帯電される。そして、レーザ書込み装置18により感光体12の軸方向に走査されるレーザ光Lによって、一様に帯電された感光体12の表面に画像情報に対応する静電潜像が形成される。感光体12の表面に形成された静電潜像は、現像装置14から供給されるトナーによりトナー像として現像される。このようにして形成された感光体12上のトナー像は、レジストローラ48によりタイミングが調整されて搬送された転写紙等の転写材Pに、転写・搬送装置15上で転写される。トナー像が転写された転写材Pは、転写・搬送装置15により定着装置25に搬送され、定着装置25の定着ローラ26および加圧ローラ27で加熱および加圧されて、転写材P上に定着される。その後、定着されたトナー像を有する転写材Pは、排紙ローラ19によって排出される。
一方、図2に示すように、トナー像が転写された感光体12の表面に残存するトナーは、クリーニング装置16のクリーニングブラシローラ66およびクリーニングブレード65で除去されるとともに、感光体12の表面に残存する電荷が除電装置17により除去される。このようにして、感光体12の表面にトナー像が形成され、このトナー像が転写材Pに転写されて転写材Pに画像形成が行われる。なお、転写材Pは、給紙ローラ45によって1枚づつ繰り出され、搬送ローラ47によってレジストローラ48まで搬送される。
続いて、現像装置14による感光体12上へのトナー像の形成について、図2に基づいて説明する。現像装置14は、図2に示すように、現像タンク50と現像ホッパ60とを備えている。現像タンク50では、第1現像ローラ51、第2現像ローラ52、パドルホイール53、攪拌ローラ54、搬送スクリュ55、セパレータ56、ドクタブレード57、トナー濃度センサ58などがケース59内に設けられる。また、ケース59内には、非磁性の粒状トナーと磁性キャリア粒子とからなる二成分現像剤が収納される。現像ホッパ60内には、歯車状のトナー補給部材61、補給規制板62、アジテータ63などが設けられる。この現像ホッパ60内には、トナーが収納される。
この現像装置14では、ケース59内に非磁性の粒状トナーと磁性キャリア粒子とからなる二成分現像剤が収容されている。二成分現像剤は、攪拌ローラ54の回転により攪拌されて摩擦帯電し、パドルホイール53の回転によって跳ね上げられ、第1現像ローラ51に供給される。そして、二成分現像剤は、第1現像ローラ51、第2現像ローラ52の中心部に設けられた磁石によって、第1現像ローラ51および第2現像ローラ52の表面に吸着、保持される。
第1現像ローラ51に吸着、保持された二成分現像剤は、現像ローラ51の回転により、現像ローラ51の表面とドクタブレード57との先端との間の隙間(ギャップ)を通り抜ける。この際、前記ギャップを通り抜けられない余剰の二成分現像剤が掻き落とされ、ギャップで規定される規定量が搬送される。その後、二成分現像剤は、第1現像ローラ51から第2現像ローラ52へそれらの回転に伴って搬送され、ケース59内に戻る。その間、第1現像ローラ51および第2現像ローラ52上の現像剤が感光体12に接触すると、電源29により第1現像ローラ51および第2現像ローラ52に印加されるバイアス電圧に応じて感光体12にトナーが現像され、感光体12の表面に形成された静電線像がトナー像となる。
本実施形態においては、現像ローラ51および52、ケース59(アルミ製)に対して、それぞれ個別の電源29、28からバイアス電圧が印加される。ここで、現像ローラ51、52には、−650Vのバイアス電圧が印加され、ケース59には、後述するように、ケースのバイアス電圧制御部35で制御されたバイアス電圧(以下ケースのバイアス電圧と記す)が印加される。また、本実施形態における現像ローラ51の線速は、700mm/secである。
この現像装置14では、トナーが感光体12に付着して消費されると、現像剤中のトナー濃度(トナーの比率)が低下する。そこで、現像剤中のトナー濃度がトナー濃度の目標値に対して所定値低下した場合に、アジテータ63の回転によりトナーが攪拌されるとともに、トナーがトナー補給部材61へと搬送される。そして、トナー補給部材61が回転して補給規制板62が揺動され、現像ホッパ60から現像タンク50へとトナーが補給される。これにより、現像剤中のトナー濃度が維持される。現像剤中のトナー濃度は、ケース59に取り付けられたトナー濃度センサ58により測定される。
本実施形態の画像形成装置においては、所定のプリント枚数毎に、基準濃度パッチ潜像がレーザ光によって感光体12の表面に書き込まれる。この基準濃度パッチ潜像は、バイアス電圧の印加により、所定の現像ポテンシャル(パッチ潜像電位と現像ローラの電位差,本実施形態においては280V)で、基準濃度パッチとして現像される。そして、反射濃度センサ24によって、基準濃度パッチの反射濃度が検知され、反射濃度が一定範囲になるように、現像ホッパ60中のトナーが現像タンク50に補給される。地肌濃度(Vsg0)は、1回の画像形成動作間における感光体12の起動時(現像動作前)に、感光体12の表面にトナーが全く付着していない状態で検知される。地肌濃度(Vsg0)を検知することにより、トナー付着量以外の要因による反射濃度センサ24の出力変化を検出することができ、センサ汚れなどによる出力低下を補正することが可能となる。
以下の実施例においては、現像装置14では、現像剤として、重量平均粒径が5〜10μmの範囲内で、5μm以下の粒径のものが60〜80個数%含まれているトナーと、重量平均粒径65μm以下のキャリアとを含む二成分系現像剤が用いられる。トナーは、樹脂成分や着色剤を含んでも良く、さらに、ワックス成分や無機微粒子を含む場合もある。現像材の製造方法は特に限定されるものではなく、粉砕方式、重合方式いずれを用いることも可能である。
トナーの樹脂成分としては、従来公知の樹脂全てを用いることができ、例えば、以下の樹脂を用いることができる。
スチレン、ポリ−α−スチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジェン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、石油樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は単独で使用可能であるが、二種類併用しても良い。
また、着色剤としては、公知のものとして、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、オイルブラック、アゾオイルブラック等が用いられ、特に限定はされない。ワックス成分としては、公知のものとして、カルナウバワックス、ライスワックス、合成エステルワックスなどが用いられ、特に限定されない。無機微粒子としては、公知のものとして、シリカ、酸化チタン微粉末などが用いられる。
ところで、上述した通り、感光体12に付着したトナーは、転写・搬送装置15によって転写材P上に静電転写される。ところが、約10%のトナーは、転写材Pに転写されず感光体12に残る。感光体12に残ったトナー(残留トナー)は、クリーニング装置16に設けられたクリーニングブレード65およびブラシローラ66によって感光体12から掻き落とされる。クリーニング装置16によって感光体12から掻き落とされたトナーは、クリーニング装置16の回収タンク67に貯留される。そして、回収タンク67に貯留されたトナーは、回収スクリュ68によってクリーニング装置16外に搬送され、排出口(不図示)から排出されてトナーリサイクル装置(不図示)へと導かれる。
次に、現像ローラおよびケースに印加するバイアス電圧等に関する実施例を説明する。
[実施例1]
本実施例においては、現像ローラ51、52表面へのトナー固着に起因する実効現像バイアス電圧の上昇を検知するために、現像ローラ51、52の長手方向の端部(レーザ光の走査方向の端部)に、所定のタイミング(例えば5,000枚印刷毎)で基準濃度トナー像が作成され、この基準濃度のトナー像が反射濃度センサ24によって検知される。基準濃度のトナー像の作成には、前述の基準濃度パッチと同様に、感光体12の周りに配置された帯電装置等が関与する。その違いは、作成タイミングとレーザ光の書き込み光量が異なるだけである。従って、基準濃度トナー像形成部は、画像形成にかかわるすべての装置とこれらを制御するコントローラから構成されていることになる。現像ローラ51、52の長手方向の端部に基準濃度のトナー像を作成する理由は、現像ローラ51、52の長手方向の端部は画像領域外もしくは余白に対応する場合が多いため、現像ローラ51、52の表面にトナー固着が発生しやすく、トナー固着による現像能力の上昇を検知し易いためである。本実施例では、反射濃度センサ24は、転写材Pの最大幅端部に対応する箇所に設置されている。また、この基準濃度のトナー像を作成する際に、感光体(像担持体)移動方向最下流の現像ローラ(本実施例では現像ローラ52)に印加するバイアス電圧を、それ以外の現像ローラ(本実施例では現像ローラ51)に印加するバイアス電圧より現像ポテンシャル(感光体潜像電位とバイアス電圧の差)が大きくなるように設定する。一般に、感光体移動方向最下流の現像ローラ(現像ローラ52)が、形成する画質に対して最も敏感となるため、感光体移動方向最下流の現像ローラ(現像ローラ52)のトナー固着を他の現像ローラ(現像ローラ51)のトナー固着より早く検知すれば、画質劣化を効果的に抑制することができる。このため、本実施例では、感光体移動方向最下流の現像ローラ(現像ローラ52)に印加するバイアス電圧を他の現像ローラ(現像ローラ51)に印加するバイアス電圧より大きく設定して、現像ローラ(現像ローラ52)へのトナー固着の原因となるケース59へのトナー付着/固着の発生を意味する、ケース59に対向する現像ローラ(現像ローラ52)の実効現像バイアス電圧の上昇の検知感度を向上させる。
本実施例においては、現像ローラ51、52表面へのトナー固着に起因する実効現像バイアス電圧の上昇を検知するために、現像ローラ51、52の長手方向の端部(レーザ光の走査方向の端部)に、所定のタイミング(例えば5,000枚印刷毎)で基準濃度トナー像が作成され、この基準濃度のトナー像が反射濃度センサ24によって検知される。基準濃度のトナー像の作成には、前述の基準濃度パッチと同様に、感光体12の周りに配置された帯電装置等が関与する。その違いは、作成タイミングとレーザ光の書き込み光量が異なるだけである。従って、基準濃度トナー像形成部は、画像形成にかかわるすべての装置とこれらを制御するコントローラから構成されていることになる。現像ローラ51、52の長手方向の端部に基準濃度のトナー像を作成する理由は、現像ローラ51、52の長手方向の端部は画像領域外もしくは余白に対応する場合が多いため、現像ローラ51、52の表面にトナー固着が発生しやすく、トナー固着による現像能力の上昇を検知し易いためである。本実施例では、反射濃度センサ24は、転写材Pの最大幅端部に対応する箇所に設置されている。また、この基準濃度のトナー像を作成する際に、感光体(像担持体)移動方向最下流の現像ローラ(本実施例では現像ローラ52)に印加するバイアス電圧を、それ以外の現像ローラ(本実施例では現像ローラ51)に印加するバイアス電圧より現像ポテンシャル(感光体潜像電位とバイアス電圧の差)が大きくなるように設定する。一般に、感光体移動方向最下流の現像ローラ(現像ローラ52)が、形成する画質に対して最も敏感となるため、感光体移動方向最下流の現像ローラ(現像ローラ52)のトナー固着を他の現像ローラ(現像ローラ51)のトナー固着より早く検知すれば、画質劣化を効果的に抑制することができる。このため、本実施例では、感光体移動方向最下流の現像ローラ(現像ローラ52)に印加するバイアス電圧を他の現像ローラ(現像ローラ51)に印加するバイアス電圧より大きく設定して、現像ローラ(現像ローラ52)へのトナー固着の原因となるケース59へのトナー付着/固着の発生を意味する、ケース59に対向する現像ローラ(現像ローラ52)の実効現像バイアス電圧の上昇の検知感度を向上させる。
本実施例では、実効現像バイアス電圧の上昇の検知に用いる基準濃度のトナー像を作像する際に、現像ローラ51、52へ印加するバイアス電圧は、感光体(像担持体)移動方向最下流の現像ローラ(本実施例では現像ローラ52)では−650Vとし、それ以外の現像ローラ(本実施例では現像ローラ51)では−450Vとしている。そして、現像ローラの長手方向の端部に作像した基準濃度のトナー像の検知結果を基に、図3に示すようなケース59のバイアス電圧を設定する。ケース59のバイアス電圧は、実験により求めることができる。トナー固着量の異なる現像ローラを複数作成し、各ローラ使用時の基準濃度トナー像のセンサ出力とケースへのトナー付着を抑えられるバイアス電圧を求めれば、図3のデータが得られる。図3は、基準濃度のトナー像の検知値が小さいほど、作像された基準濃度のトナー像が濃いことを示している。つまり、基準濃度のトナー像の検知値が小さいほど、トナー固着による実効現像バイアス電圧が上昇しているため、その場合はケース59に印加するバイアス電圧も上昇させる。これにより、実効現像バイアス電圧が上昇した場合でも、現像ローラ51、52とケース59との電位差を少なくすることができるため、ケース59へのトナー付着/固着を抑制することができる。本実施例に基づいて、500,000枚(メンテナンス期間に相当)の印刷実験を行った結果を表1に示す。
ケースのバイアス電圧制御を実施しない(ケースのバイアス電圧を固定値とする)場合は、200,000枚の印刷でケース59にトナー固着が発生した。一方、端部の基準濃度のトナー像の検知値に基づくケースのバイアス電圧制御を導入した場合、基準濃度のトナー像作像時のバイアス電圧を現像ローラ51、52共通とすると、400,000枚の印刷でケース59へのトナー固着が発生した。さらに、現像ローラ51、52へのバイアス電圧を異ならせることで、500,000枚の印刷でもケース59には許容レベルのトナー付着が発生する程度となった。これは、ケース59に対向する現像ローラ52の実効現像バイアス電圧の上昇をより的確に検知でき、ケース59へのトナー固着を抑制できたためと考える。トナー固着が発生する前の段階では、ケース59に付着しているトナーは、現像装置に振動を与える程度で除去でき、メンテナンス間隔を適切に維持すれば、ケース59へのトナー付着/固着を抑制することができる。
[実施例2]
現像ローラの長手方向の端部のみで基準濃度のトナー像を検知する場合、トナー濃度変動や環境変動による現像能力の変化が発生した場合に、トナー固着による実効現像バイアス電圧が上昇していない場合でも、基準濃度のトナー像が濃いと検知される場合がある。その場合、ケースのバイアス電圧制御が実施されると、現像ローラとケースとの間に、ケースから現像ローラにトナーが移動する原因となる電界が発生することになり、現像ローラへトナーを余剰に付着させてしまう。
現像ローラの長手方向の端部のみで基準濃度のトナー像を検知する場合、トナー濃度変動や環境変動による現像能力の変化が発生した場合に、トナー固着による実効現像バイアス電圧が上昇していない場合でも、基準濃度のトナー像が濃いと検知される場合がある。その場合、ケースのバイアス電圧制御が実施されると、現像ローラとケースとの間に、ケースから現像ローラにトナーが移動する原因となる電界が発生することになり、現像ローラへトナーを余剰に付着させてしまう。
本実施例においては、感光体12における光ビームの走査方向である軸方向(現像ローラの長手方向)の中央部と端部に、基準濃度トナー像作成部によって所定のタイミングで基準濃度のトナー像が作成され、反射濃度センサ24によって検知されたこの端部の基準濃度のトナー像の検知結果と、中央部の基準濃度のトナー像の検知結果とが比較される。これは、現像ローラの長手方向の端部は画像領域外もしくは余白に対応する場合が多いため、中央部の基準濃度のトナー像の検知値と端部の基準濃度のトナー像検知値とを比較することで、現像ローラ51、52の表面のトナー固着による現像能力の低下を検知できるためである。具体的には、中央部の基準濃度のトナー像の検知値と端部の基準濃度のトナー像の検知値とを比較し、その結果を基に、ケースのバイアス電圧制御部35によりケースのバイアス電圧を制御することで、常に最適なケースのバイアス電圧を選択し、現像ローラ51、52へのトナーの余剰な固着を防ぐことができる。
ケースのバイアス電圧設定値は、中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差([中央部の基準濃度のトナー像の検知値]−[端部の基準濃度のトナー像の検知値])に基づいて、図4に示すように設定する。中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差が大きくなるほど、中央部の基準濃度のトナー像より端の基準濃度のトナー像の方が濃いということになり、端部の実効現像バイアス電圧が上昇している。このため、ケースのバイアス電圧を上昇させて、ケースへのトナー付着/固着を抑制する。本実施例に基づいて、500,000枚(メンテナンス期間に相当)の印刷実験を行った結果を、表1に示す。本実施例のケースのバイアス電圧制御では、500,000枚印刷後もケースへのトナー付着/固着は発生せず、端部のみで実効現像バイアス電圧の上昇を検知するよりも、ケースのトナー付着/固着に対して効果があることが分かる。
[実施例3]
現像ローラ表面へのトナー固着による実効現像バイアス電圧の増加量は、現像剤交換後150,000枚程度までは印刷枚数とともに増加していくが、それ以降の増加量は比較的小さい(図6参照)。従って、実効現像バイアス電圧の増加量が安定推移する領域では、ケースのバイアス電圧を変更せずとも、ケースへのトナー付着/固着の抑制効果を維持し、かつ、端部の基準濃度のトナー像作像による余剰トナーの消費を削減することができる。本実施例では、200,000枚の印刷まではケースのバイアス電圧設定値を更新し、それ以後は最後に決定したケースのバイアス電圧を適用し、実効現像バイアス電圧の上昇を検知する基準濃度のトナー像の作像を行わない。
現像ローラ表面へのトナー固着による実効現像バイアス電圧の増加量は、現像剤交換後150,000枚程度までは印刷枚数とともに増加していくが、それ以降の増加量は比較的小さい(図6参照)。従って、実効現像バイアス電圧の増加量が安定推移する領域では、ケースのバイアス電圧を変更せずとも、ケースへのトナー付着/固着の抑制効果を維持し、かつ、端部の基準濃度のトナー像作像による余剰トナーの消費を削減することができる。本実施例では、200,000枚の印刷まではケースのバイアス電圧設定値を更新し、それ以後は最後に決定したケースのバイアス電圧を適用し、実効現像バイアス電圧の上昇を検知する基準濃度のトナー像の作像を行わない。
本実施例のケースのバイアス電圧制御に基づいて印刷実験を行った結果を図5に示す。縦軸の「ケースへのトナーの付着/固着ランク」については、ケースへのトナー付着/固着発生なし、をランク5とし、許容レベルをランク4とした。ここで、許容レベルとは、ケースにトナーは付着しているが振動を与える程度で除去できる程度のトナーの付着状態を指す。印刷枚数に基づくケースのバイアス電圧制御を導入した場合、ケースへのトナー付着/固着は許容レベルを満足するとともに、検知に要する基準濃度のトナー像の作像による余剰トナー消費量は、印刷枚数に基づくケースのバイアス電圧制御の導入前と比較して1/3程度で済むことがわかる。このことから、印刷枚数に基づいてケースのバイアス電圧制御を行うことで、余剰トナー消費を抑制しつつ、ケースへのトナー付着/固着を抑制できることができることがわかる。
[実施例4]
図6、図7に、画像形成装置の使用環境(温度、湿度)を変化させた場合の、プリント枚数と現像ローラ表面へのトナー固着による実効現像バイアス電圧増加量との関係、および、プリント枚数とケースへのトナー固着ランクとの関係の実験結果を示す。なお、ケースのバイアス電圧は固定値設定とした。
図6、図7に、画像形成装置の使用環境(温度、湿度)を変化させた場合の、プリント枚数と現像ローラ表面へのトナー固着による実効現像バイアス電圧増加量との関係、および、プリント枚数とケースへのトナー固着ランクとの関係の実験結果を示す。なお、ケースのバイアス電圧は固定値設定とした。
図6、図7で明らかなように、低湿環境(10℃15%)では、実効現像バイアス電圧の上昇が大きく、ケースへのトナー付着/固着が著しくなる。これは、低湿環境ではトナーの帯電量が比較的高くなることにより、ニ成分現像剤の現像能力が低下するので、現像能力を確保するために、現像剤中のトナー濃度が高湿時よりも高めに制御されることに起因すると考えられる。
一方、高湿になるほど、実効現像バイアス電圧増加量は少なくなる。27℃、80%環境での印刷実験では、実効バイアス電圧上昇が最大でも50V程度となり、ケースのバイアス電圧を固定値としても、ケースへのトナー付着/固着が軽微である。したがって、湿度80%未満の場合に前述したケースのバイアス電圧制御を実施し、湿度80%以上では、ケースのバイアス電圧を固定値とすることで、実効現像バイアス電圧の上昇検知用の基準濃度のトナー像の作像による余剰なトナー消費の抑制と、ケースへのトナー付着/固着の抑制を両立することができる。
[実施例5]
近年、画像形成装置の高画質化のため、粒径の小さなトナーが用いられるようになってきた。しかしながら、粒径の小さなトナーを用いる場合、キャリアとの接触が十分にできないトナーの割合が増えるため、現像ローラへのトナー固着も発生しやすくなる。重量平均粒径が5μmのトナー含有率をパラメータとした場合の、現像ローラへのトナー固着による実効現像バイアス電圧の増加量とプリント枚数との関係(ケースのバイアス電圧は固定値)の実験結果を図8、図9に示す。
近年、画像形成装置の高画質化のため、粒径の小さなトナーが用いられるようになってきた。しかしながら、粒径の小さなトナーを用いる場合、キャリアとの接触が十分にできないトナーの割合が増えるため、現像ローラへのトナー固着も発生しやすくなる。重量平均粒径が5μmのトナー含有率をパラメータとした場合の、現像ローラへのトナー固着による実効現像バイアス電圧の増加量とプリント枚数との関係(ケースのバイアス電圧は固定値)の実験結果を図8、図9に示す。
この結果より、重量平均粒径が5μm以下のトナー含有率30%、45%のトナーは、実効現像バイアス電圧増加量が50V程度であり、ケースへのトナー付着/固着も軽微であるが、トナー含有率60%のトナーでは、実効現像バイアス電圧の増加量が100Vを超え、ケースへのトナー付着/固着が多くなる。従って、前述したケースのバイアス電圧制御は、重量平均粒径が5μm以下でトナー含有量60%以上のトナーを用いる場合には、とくに有効となる。
[実施例6]
本実施例の現像装置14では、現像剤として、重量平均粒径が4〜10μmの範囲内で、4μm以下の粒径のものが60〜80個数%含まれているトナーと、重量平均粒径65μm以下のキャリアとを含む二成分系現像剤が用いられる。トナーは、樹脂成分や着色剤を含んでも良く、さらに、ワックス成分や無機微粒子を含む場合もある。現像材の製造方法は特に限定されるものではなく、粉砕方式、重合方式いずれを用いることも可能である。
本実施例の現像装置14では、現像剤として、重量平均粒径が4〜10μmの範囲内で、4μm以下の粒径のものが60〜80個数%含まれているトナーと、重量平均粒径65μm以下のキャリアとを含む二成分系現像剤が用いられる。トナーは、樹脂成分や着色剤を含んでも良く、さらに、ワックス成分や無機微粒子を含む場合もある。現像材の製造方法は特に限定されるものではなく、粉砕方式、重合方式いずれを用いることも可能である。
トナーの樹脂成分としては、従来公知の樹脂全てを用いることができ、例えば、以下のものが挙げられる。スチレン、ポリ−α−スチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジェン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、石油樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は単独で使用可能であるが、二種類併用しても良い。
着色剤としては、公知のものとして、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、オイルブラック、アゾオイルブラック等が用いられ、特に限定はされない。ワックス成分としては、公知のものとして、カルナウバワックス、ライスワックス、合成エステルワックスなどが用いられ、特に限定されない。無機微粒子としては、公知のものとして、シリカ、酸化チタン微粉末などが用いられる。
ところで、上述した通り、感光体12に付着したトナーは、転写・搬送装置15によって転写材P上に静電転写される。ところが、約10%のトナーは、転写材Pに転写されず感光体12に残る。感光体12に残ったトナー(残留トナー)は、クリーニング装置16に設けられたクリーニングブレード65およびブラシローラ66によって感光体12から掻き落とされる。クリーニング装置16によって感光体12から掻き落とされたトナーは、クリーニング装置16の回収タンク67に貯留される。そして、回収タンク67に貯留されたトナーは、回収スクリュ68によってクリーニング装置16外に搬送され、排出口(不図示)から排出されてトナーリサイクル装置(不図示)へと導かれる。
本実施例においては、感光体12における光ビームの走査方向である軸方向(現像ローラの長手方向)の中央部と端部に、複写機本体内に設けられた基準濃度トナー像作成部によって所定のタイミングで基準濃度のトナー像が作成され、この基準濃度のトナー像が反射濃度センサ24によって検知される。これは、現像長手方向の端部は画像領域外もしくは余白に対応する場合が多いため、感光体12の中央部の基準濃度のトナー像の検知結果と端部の基準濃度のトナー像の検知結果とを比較することで、現像ローラ51、52の表面のトナー固着による現像能力の低下を検知できるためである。具体的には、中央部の基準濃度のトナー像の検知結果と端部の基準濃度のトナー像の検知結果とを比較し、その結果を基に、ケースのバイアス電圧制御部35によりケースのバイアス電圧を制御することで、常に最適なケースのバイアス電圧を選択し、現像ローラ51、52へのトナーの余剰な固着を防ぐことができる。
図4は、像担持体の中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差と、ケースのバイアス電圧との関係を示す図である。図4に示すように、現像ローラの長手方向において、中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差が大きくなる(現像ローラ51、52の軸方向の端部における基準濃度のトナー像の検知値が、中央部における基準濃度のトナー像の検知値より漸次小さくなる)に従い、ケースのバイアス電圧を大きくする必要があることが明らかである。このように、反射濃度センサ24による基準濃度のトナー像の検知値に基づいて、ケースのバイアス電圧制御部35によりケースのバイアス電圧を制御することによって、地肌汚れ等のケースのトナー固着に伴う異常画像の発生を抑制することができる。
このケースのバイアス電圧制御手段35による制御動作を確認するために、本実施形態における画像形成装置を使用して、300,000枚(メンテナンス期間に相当)の転写紙への印刷実験を行い、ケース59へのトナー固着の有無を確認した。その結果、ケースのバイアス電圧の制御を行わず、ケースのバイアス電圧を一定電圧に固定した場合、200,000枚の印刷でケース59にトナー固着が発生したが、ケースのバイアス電圧の制御を導入した場合、300,000枚の印刷でもケース59へのトナー固着は発生することはなく、現像装置14は、メンテナンス実施後、再利用が可能なレベルであった。
このように、トナー固着による実効現像バイアス電圧の上昇を検知することで、ケースのバイアス電圧制御部35によるケースのバイアス電圧の制御を、より精度良く、容易且つ確実に行うことができる。本発明においては、このようなトナー固着による実効現像バイアス電圧の上昇を顕著なものとするため、中央部と端部の基準濃度のトナー像の検知値の差が明確になるように、像担持体の表面電位を中央部と端部とで異ならせるようにした。具体的には、中央部の表面電位を−300Vに設定し、端部の表面電位を−200Vに設定した。こうすることで、端部の基準濃度のトナー像の現像能力を底上げし、トナー固着による実効現像バイアス電圧の上昇を検知しやすくしている。あるいは、{中央部の基準濃度のトナー像の潜像電位−現像ローラのバイアス電圧}を−300V、{端部の基準濃度のトナー像の潜像電位−現像ローラのバイアス電圧}を−200Vとしてもよい。この場合、現像ローラへのトナー固着が少ない場合は基準濃度のトナー像へはトナーが現像されず、実行現像バイアスの上昇時にトナーが現像され始めることになる。こうすることで、トナー固着による実効現像バイアス電圧の上昇の検知感度が向上し、かつ、トナー消費を抑制できる。いずれの場合も、表面電位は書き込み光量の調整により設定することができる。この実効現像バイアス電圧の上昇値に基づいてケースのバイアス電圧を制御することによって、ケース59へのトナー付着/固着を抑制し、その付着/固着に伴う不具合を抑制できる。さらに、現像装置の交換周期を延長させることも可能となった。なお、図2において、像担持体(感光体12)の表面電位は、表面電位計36で検知している。
[実施例7]
また、他の実施例としては、現像ローラ51、とドクタブレード57との間に形成され、感光体12に供給されるトナー量(現像剤量)を規制するギャップ(現像剤量規制ギャップ)の間隔を、現像ローラ51の軸方向で異ならせ、中央部よりも端部において現像剤量規制ギャップの間隔を広くするようにすることもできる。具体的には、現像剤量規制ギャップ間隔を、現像ローラ表面の中央部において0.6mmとし、現像ローラ表面の端部において0.7mmとすることで、端部の基準濃度のトナー像の現像能力を底上げし、トナー固着による実効現像バイアス電圧の上昇を検知しやすくする。このように、現像剤量規制ギャップの間隔を、現像ローラ表面の中央部と端部で異ならせることにより、現像ローラ51上のトナー固着をより確実に検知し、ケース59へのトナー付着/固着を抑制することで、現像装置14の交換周期を延長させることが可能となった。
また、他の実施例としては、現像ローラ51、とドクタブレード57との間に形成され、感光体12に供給されるトナー量(現像剤量)を規制するギャップ(現像剤量規制ギャップ)の間隔を、現像ローラ51の軸方向で異ならせ、中央部よりも端部において現像剤量規制ギャップの間隔を広くするようにすることもできる。具体的には、現像剤量規制ギャップ間隔を、現像ローラ表面の中央部において0.6mmとし、現像ローラ表面の端部において0.7mmとすることで、端部の基準濃度のトナー像の現像能力を底上げし、トナー固着による実効現像バイアス電圧の上昇を検知しやすくする。このように、現像剤量規制ギャップの間隔を、現像ローラ表面の中央部と端部で異ならせることにより、現像ローラ51上のトナー固着をより確実に検知し、ケース59へのトナー付着/固着を抑制することで、現像装置14の交換周期を延長させることが可能となった。
[実施例8]
さらに、他の実施例として、アルミニウム製現像ローラ51の表面の粗さを軸方向の中央部と端部で異ならせ、端部での表面粗さを中央部よりも粗くすることによって、端部での現像ローラ51上へのトナー固着を加速させ、像担持体の中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差をより大きくするようにすることもできる。具体的には、現像ローラ周面は、軸方向の中央部と端部にサンドブラスト加工を施すことで、中央部と端部の表面粗さを異ならせている。中央部の表面粗さは、Ra=0.4μm、Ry=3μm、Rz=2μmとなっており、端部の表面粗さは、Ra=5μm、Ry=30μm、Rz=20μmとなっている。表面粗さが粗いとトナーが現像ローラ51表面の凹凸に取り込まれやすいために、結果として現像ローラ51上へのトナー固着が加速し、像担持体の中央部と端部における基準濃度のトナー像の検知値の差がより大きくなる。
さらに、他の実施例として、アルミニウム製現像ローラ51の表面の粗さを軸方向の中央部と端部で異ならせ、端部での表面粗さを中央部よりも粗くすることによって、端部での現像ローラ51上へのトナー固着を加速させ、像担持体の中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差をより大きくするようにすることもできる。具体的には、現像ローラ周面は、軸方向の中央部と端部にサンドブラスト加工を施すことで、中央部と端部の表面粗さを異ならせている。中央部の表面粗さは、Ra=0.4μm、Ry=3μm、Rz=2μmとなっており、端部の表面粗さは、Ra=5μm、Ry=30μm、Rz=20μmとなっている。表面粗さが粗いとトナーが現像ローラ51表面の凹凸に取り込まれやすいために、結果として現像ローラ51上へのトナー固着が加速し、像担持体の中央部と端部における基準濃度のトナー像の検知値の差がより大きくなる。
図10は、像担持体の中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差を明確にするための対処をした場合と、対処をしていない場合について、トナー固着による実効現像バイアス電圧増加量と、像担持体の中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差の関係を示すグラフである。図10において、曲線1は、現像ローラ表面の表面粗さを像担持体の中央部と端部とで異ならせた場合、曲線2は、像担持体の表面電位を像担持体の中央部と端部とで異ならせた場合、曲線3は、現像剤量規制ギャップ間隔を像担持体の中央部と端部とで異ならせた場合、曲線4は、像担持体の中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差を明確にするための対処をしなかった場合について示している。この結果から明かなように、像担持体の中央部と端部での基準濃度のトナー像の検知値の差を明確にするための対処を行わない場合(曲線4)に比べて、本発明による対処を行った場合(曲線1〜3)の方が、トナー固着による実効現像バイアス電圧増加量に対して、像担持体の中央部と端部における基準濃度のトナー像の検知値の差の感度を大きくすることが可能であることが分かる。
現像ローラの表面のトナー固着の発生は、画像形成装置の使用環境によっても異なるが、特に、湿度変化による影響が大きい。本発明においては、画像形成装置内の像担持体の周囲の湿度を湿度センサ37(図2参照)で検知し、像担持体(感光体12)の周囲の湿度に応じて、ケースのバイアス電圧制御手段35によるケースのバイアス電圧の制御を行う。
図11は、温度、湿度を変化させた場合における、プリント枚数と、実効現像バイアス電圧増加量との関係を示すグラフである。図11において、曲線5は、温度10℃、湿度15%RHの場合、曲線6は、温度23℃、湿度50%RHの場合、曲線7は、温度27℃、湿度80%RHの場合を示す。この結果から、低温、低湿の場合に、プリント枚数が多くなるに従いトナー固着が発生して実効現像バイアス電圧増加量が増加することがわかる。反対に、高湿の場合には、プリント枚数が多くなっても実効現像バイアス電圧増加量は顕著には増加しない。従って、湿度が50%RH未満の場合にケースのバイアス電圧制御を実施し、湿度が50%RH以上の場合にケースのバイアス電圧制御を実施せずケースのバイアス電圧を固定値(現像バイアスと同電位)とすることで、現像ローラ51へトナーを余剰に付着させず、ケース59へのトナー付着/固着を抑制することができる。
また、近年、画像形成装置の高画質化のため、粒径の小さなトナーが用いられるようになってきており、トナーの粒径と現像ローラへのトナー固着の発生状況を調べた。
図12は、トナーの粒径を変えた際の、プリント枚数と、実効現像バイアス電圧増加量との関係を示すグラフである。図12において、曲線8は、重量平均粒径が4μm以下のトナー含有率が30個数%である場合、曲線9は、重量平均粒径が4μm以下のトナー含有率が45個数%である場合、曲線10は、重量平均粒径が4μm以下のトナー含有率が60個数%である場合を示している。この結果から、重量平均粒径が4μm以下のトナー含有率が多くなるにつれて現像ローラへのトナー固着による実効現像バイアス電圧の増加量が増大しており、特に、トナー含有率が60個数%のトナーを使用した場合に、トナー含有率が30個数%のトナーおよびトナー含有率が45個数%のトナーを使用した場合と比較して、実効現像バイアス電圧の増加量が大きくなることがわかる。従って、本発明においては、重量平均粒径4μm以下のトナー含有率が60個数%以上含まれるトナーを用いる場合には、特に有効となる。
なお、本発明による上記実施形態および実施例においては、像担持体として、ドラム状の感光体12を使用したが、無端ベルト状の感光体であっても良い。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、実施例は本発明の例示にしか過ぎず、本発明は実施例の構成にのみ限定されるものではない。したがって本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれることはもちろんである。
12 感光帯(像担持体)
13 帯電装置
14 現像装置
15 転写・搬送装置
16 クリーニング装置
17 除電装置
18 レーザ書込み装置
20 光源
21 ポリゴンミラー
22 モータ
23 走査光学系
24 反射濃度センサ
25 定着装置
26 定着ローラ
27 加圧ローラ
28、29 電源
30 原稿読取装置
31 光源
32 ミラー
33 結像レンズ
34 イメージセンサ
35 ケースのバイアス電圧制御部
36 表面電位計
37 湿度センサ
50 現像タンク
51 第1現像ローラ
52 第2現像ローラ
53 パドルホイール
54 攪拌ローラ
55 搬送スクリュ
56 セパレータ
57 ドクタブレード
58 トナー濃度センサ
59 ケース
60 現像ホッパ
61 トナー補給部材
62 補給規制板
63 アジテータ
13 帯電装置
14 現像装置
15 転写・搬送装置
16 クリーニング装置
17 除電装置
18 レーザ書込み装置
20 光源
21 ポリゴンミラー
22 モータ
23 走査光学系
24 反射濃度センサ
25 定着装置
26 定着ローラ
27 加圧ローラ
28、29 電源
30 原稿読取装置
31 光源
32 ミラー
33 結像レンズ
34 イメージセンサ
35 ケースのバイアス電圧制御部
36 表面電位計
37 湿度センサ
50 現像タンク
51 第1現像ローラ
52 第2現像ローラ
53 パドルホイール
54 攪拌ローラ
55 搬送スクリュ
56 セパレータ
57 ドクタブレード
58 トナー濃度センサ
59 ケース
60 現像ホッパ
61 トナー補給部材
62 補給規制板
63 アジテータ
Claims (12)
- 表面に静電潜像が形成される像担持体と、
導体からなるケースと、該ケースに収容されるトナーを前記像担持体の前記表面に供給し、前記像担持体の前記表面に形成された静電潜像をトナー像として現像する少なくとも一つの現像ローラと、を備えた現像装置と、
前記像担持体の前記表面に基準濃度のトナー像を形成する基準濃度トナー像形成部と、
前記基準濃度トナー像作成部によって前記像担持体の前記表面に形成された前記基準濃度のトナー像のトナー付着量を検知するトナー付着量検知部と、
前記トナー付着量検知部による前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量の検知結果に基づいて、前記ケースに印加するバイアス電圧を制御するケースバイアス電圧制御部と、
を備えた画像形成装置。 - 前記基準濃度トナー像形成部は、前記像担持体の長手方向の中央部と端部の前記表面に前記基準濃度のトナー像を形成するとともに、
前記トナー付着量検知部は、前記像担持体の長手方向の前記中央部と前記端部とに形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量をそれぞれ検知し、
前記ケースバイアス電圧制御部は、前記トナー付着量検知部が検知した前記像担持体の長手方向の前記中央部に形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量と、前記トナー付着量検知部が検知した前記像担持体の長手方向の前記端部に形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量との差に基づいて、前記ケースに印加する前記バイアス電圧を制御すること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記基準濃度トナー像形成部は、前記像担持体の長手方向の中央部と端部の前記表面に異なる潜像電位で前記基準濃度のトナー像を形成すること、
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記現像ローラに対向して設けられ、前記現像ローラにより前記像担持体の前記表面に供給される前記トナーの量を規制するドクタブレードをさらに備え、
前記現像ローラと前記ドクタブレードとの間に形成される空隙の間隔が、前記現像ローラの長手方向の中央部と端部とで異なること、
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記現像ローラの表面の粗さが、前記現像ローラの長手方向の中央部と端部とで異なること、
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 画像形成装置周囲の湿度を検知する湿度検知部をさらに備え、
前記ケースバイアス電圧制御部は、前記湿度検知部が検知した前記湿度に基づいて、前記ケースに印加する前記バイアス電圧を制御すること、
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記トナーは、トナー粒子の重量平均粒径が4〜10μmの範囲にあり、重量平均粒径が4μm以下のトナー粒子が60〜80個数%含まれていること、
を特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記現像ローラは複数であって、複数の前記現像ローラにバイアス電圧を印加するバイアス電圧印加部をさらに備え、
前記バイアス電圧印加部が前記像担持体の移動方向の最下流に設けられた前記現像ローラに印加する前記バイアス電圧と、他の前記現像ローラとに印加する前記バイアス電圧とが異なること、
を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記基準濃度トナー像形成部は、前記像担持体の長手方向の中央部と端部とに前記基準濃度のトナー像を形成するとともに、
前記トナー付着量検知部は、前記像担持体の長手方向の前記中央部と前記端部とに形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量をそれぞれ検知し、
前記ケースバイアス電圧制御部は、前記トナー付着量検知部が検知した前記像担持体の長手方向の前記中央部に形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量と、前記トナー付着量検知部が検知した前記像担持体の長手方向の前記端部に形成された前記基準濃度のトナー像の前記トナー付着量との差に基づいて、前記ケースに印加する前記バイアス電圧を制御すること、
を特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体に形成された前記トナー像の印刷枚数を計数する計数部をさらに備え、
前記ケースバイアス電圧制御部は、前記計数部の計数結果に基づいて、前記ケースに印加するバイアス電圧を制御すること、
を特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 画像形成装置の周囲の湿度を検知する湿度検知部をさらに備え、
前記ケースバイアス電圧制御部は、前記湿度検知部が検知した前記湿度に基づいて、前記ケースに印加する前記バイアス電圧を制御すること、
を特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 前記トナーは、トナー粒子の重量平均粒径が5〜10μmの範囲にあり、重量平均粒径が5μm以下のトナー粒子が60〜80個数%含まれていること、
を特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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