JP2002278183A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002278183A
JP2002278183A JP2001083415A JP2001083415A JP2002278183A JP 2002278183 A JP2002278183 A JP 2002278183A JP 2001083415 A JP2001083415 A JP 2001083415A JP 2001083415 A JP2001083415 A JP 2001083415A JP 2002278183 A JP2002278183 A JP 2002278183A
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JP2001083415A
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Ichiro Hyo
伊智郎 標
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像スリーブへのトナー固着に起因する画像
濃度の低下を抑えることができる画像形成装置を提供す
る。 【解決手段】 テスト潜像電位に応じた値のテスト用現
像バイアスによってテスト現像を実施させ(S8)、テ
スト現像後のテスト潜像に対するトナー付着量(Vsp
/Vsg)に応じた値の基準画像用現像バイアスを特定
させ(10)、これによって形成した基準画像に対する
トナー付着量(Vsp/Vsg)に基づいてトナー補給
を実施させる(S15)ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ファクシミリ、プ
リンタ、複写機等の画像形成装置に係り、詳しくは、潜
像担持体上で現像された基準画像に対する現像物質付着
量に基づいて補給手段の駆動を制御して、現像装置内に
おける現像剤の現像物質濃度を調整する画像形成装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】トナー等の現像物質とキャリアとを含有
する二成分現像剤(以下、単に現像剤という)を用いる
画像形成装置においては、現像剤中の現像物質濃度が現
像装置の現像能力を左右する主要因の一つとなる。従っ
て、安定した画像濃度を得るためには、現像に伴って現
像物質を消費してしまう現像剤に適量の現像物質を補給
してその現像物質濃度を概ね一定に保つ必要がある。
【0003】しかしながら、現像装置の現像能力は、現
像物質濃度の他、湿度等の環境の変化や、経時における
現像剤の特性変化(例えば劣化など)などによっても大
きく左右される。このため、単に現像物質濃度を一定に
維持するだけでは画像濃度の安定化は図れない。
【0004】そこで、従来、現像装置内の現像剤を用い
て感光体ドラム等の潜像担持体上に基準画像を形成し、
これに対する現像物質付着量と目標付着量との比較に基
づいて現像剤の現像物質濃度を調整する画像形成装置が
知られている。この画像形成装置によれば、現像装置の
現像能力を反映する基準画像に対する現像物質付着量
(画像濃度)と上記目標付着量との比較に基づいて、現
像剤をそのときの現像装置の現像能力に見合った適切な
現像物質濃度に調整するので、環境変化や現像剤の特性
変化に起因する画像濃度の不安定化を抑えることができ
る。
【0005】かかる画像形成装置において、画像に対す
る現像物質付着量と現像ポテンシャルとは、例えば、図
4のグラフで実線のような特性を示す。このグラフで
は、現像物質としてマイナス帯電性のトナーを用い、潜
像担持体の地肌部、静電潜像、現像装置の現像剤担持体
を全てマイナス極性にした反転現像を採用した例を示し
ている。横軸の現像ポテンシャルは、静電潜像と現像装
置の現像剤担持体との電位差で、例えば、−300
[V]の静電潜像に−600[V]の現像バイアスを印
加した現像剤担持体を作用させて基準画像を現像すると
きは300[V]となる。この現像ポテンシャルの条件
下における基準画像についての目標トナー付着量A1は
0.5[mg/cm]になっている。このA1はあく
までも基準画像についての目標値であり、これを達成す
ることで、−150[V]の潜像電位(現像ポテンシャ
ル=450V)で形成するプリントアウト画像について
は、A1よりも多い0.75[mg/cm]の目標ト
ナー付着量A2を得ることができる。
【0006】プリントアウト画像の目標トナー付着量A
2よりも、基準画像の目標トナー付着量A1を少なくす
るのは、前者の付近における付着量変化を鋭敏に検知し
得るセンサが現状では存在しないからである。このた
め、例えばハーフトーン程度のトナー付着量となる基準
画像を形成して、現像剤のトナー濃度変化に伴うトナー
付着量変化をセンサに鋭敏に検知させるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、潜像
電位と、現像装置の現像剤担持体に付与する現像バイア
スとを一定にすれば、現像ポテンシャルを一定に維持し
得ると考えられてきた。しかしながら、本発明者は、装
置の長期使用に伴い、帯電したトナーを現像剤担持体表
面に固着させていくと、固着トナーの電荷の影響によっ
て現像剤担持体全体の電位を現像バイアスとは異なった
値にして、現像ポテンシャルを変化させてしまうことを
見出した。
【0008】このように現像ポテンシャルを変化させて
しまうと、プリントアウト画像の画像濃度を低下させて
しまうことになる。例えば、先に示した図において、固
着トナーのマイナス電荷の影響により、現像担持体全体
の電位を−300[V]の現像バイアス値よりも低い−
400[V]にしたとする。すると、点線に示すよう
に、300[V]ではなく400[V]の現像ポテンシ
ャルで現像された基準画像で目標トナー付着量A1を得
ようとするようなトナー濃度制御が実施される。かかる
トナー濃度制御では、現像剤のトナー濃度を本来よりも
低くしてしまう。そして、点線に示すように、550
[V](450+100)の現像ポテンシャルで現像さ
れるプリントアウト画像に対するトナー付着量を目標ト
ナー付着量A2よりも少ないA2’(0.69)にし
て、画像濃度を低下させてしまうのである。
【0009】なお、反転現像を採用した場合の例につい
て説明したが、正転現像を採用した場合でも、同様に画
像濃度を低下させてしまうおそれがある。
【0010】本発明は、以上の背景に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、トナー等の現像物
質を現像剤担持体に固着させることに起因する画像濃度
の低下を抑えることができる画像形成装置を提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、静電潜像を担持する潜像担持体
と、現像物質及びキャリアを含有する現像剤を用いて該
潜像担持体上の静電潜像を現像する現像装置と、該潜像
担持体上の静電潜像の電位を検知する電位検知手段と、
該現像装置の現像バイアスを制御する現像バイアス制御
手段と、該潜像担持体上で現像された基準画像に対する
現像物質付着量を検知する付着量検知手段と、該現像装
置に現像物質を補給する補給手段と、該付着量検知手段
による検知結果に基づいて該補給手段の駆動を制御して
該現像装置内における現像剤の現像物質濃度を調整する
濃度調整手段とを備える画像形成装置であって、該潜像
担持体上に形成した静電潜像に対してこれの電位値に応
じた値の現像バイアスを作用させ、作用後の静電潜像領
域に対する現像物質付着量に応じた値の現像バイアスで
潜像担持体上に該基準画像を形成し、これに対する現像
物質付着量に基づいて該補給手段の駆動を制御すること
を特徴とするものである。
【0012】この画像形成装置においては、現像バイア
スを、実際に検知した潜像電位と同じに設定するなど、
現像剤担持体に固着した現像物質の電荷の影響がなけれ
ば静電潜像に現像物質を付着させないような値に設定し
て、静電潜像領域に対する現像物質付着量を検知し、検
知結果に応じて基準画像形成時の現像バイアスを適切に
調整することが可能になる。具体的には、静電潜像に現
像物質を付着させないような現像バイアスに設定してい
るにもかかわらず、該静電潜像に現像物質の付着が認め
られた場合には、その付着量に基づいて現像物質を付着
させないような値に現像バイアス値を調整して基準画像
を現像させるのである。かかる構成においては、固着さ
せた現像物質の電荷の影響によって現像剤担持体全体の
電位を現像バイアス値とは異なった値にしてしまって
も、該現像バイアス値の調整によって現像ポテンシャル
を本来の値に近づけてから基準画像を形成することが可
能になる。そして、この基準画像に対する現像物質付着
量に基づいて現像剤に対する現像剤補給量を決定して現
像剤の現像物質濃度の低下を抑えることで、画像濃度の
低下を抑えることができる。
【0013】ところで、このようにして画像濃度の低下
を抑えた場合、作像時の現像バイアスを適正に調整しな
いで現像を実施すると、潜像担持体の非潜像部分に現像
物質を付着させてしまういわゆる地汚れや、画像濃度過
多を生ずるおそれがある。例えば、請求項1の構成によ
って基準画像を形成すれば、先に示した図4において、
実線に近い条件で現像剤のトナー濃度を調整すること
ができる。しかし、作像時の現像バイアスを調整しない
で現像ポテンシャルを本来の450[V]よりも高い5
50[V]にしてしまうと、図中一点鎖線で示すよう
な特性で現像を実施することになる。このような現像で
は、プリントアウト画像に対するトナー付着量を、目標
トナー付着量A2(0.7m/a)よりも多いA2"
(0.9mg/cm2)にしてしまい、画像濃度過多を
生ずるのである。また、本来よりも高い現像ポテンシャ
ルで現像を行うことで、地汚れを発生させ易くしてしま
うのである。
【0014】そこで、請求項2の発明は、請求項1の画
像形成装置であって、上記作用後の静電潜像領域に対す
る現像物質付着量に応じた値の現像バイアスで、上記基
準画像以外の画像を形成することを特徴とするものであ
る。
【0015】この画像形成装置においては、固着させた
現像物質の電荷の影響によって現像剤担持体全体の電位
を現像バイアス値とは異なった値にしてしまっても、該
現像バイアス値の適正な調整によって現像ポテンシャル
を本来の値に近づけてから、作像時の現像を行うことが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を画像形成装置であ
る電子写真プリンタ(以下、プリンタという)に適用し
た実施形態について説明する。
【0017】まず、このプリンタの基本的な構成につい
て説明する。図1は本実施形態に係るプリンタの作像部
分を示す概略構成図である。このプリンタには、静電潜
像が形成される潜像担持体としての感光体ドラム1が回
転可能に配設されており、図示しない駆動手段によって
図中時計回りに駆動される。この感光体ドラム1の周囲
には帯電ローラ2、現像装置3、転写ローラ4、クリー
ニング装置5、除電ランプ6、付着量検知手段としての
反射型フォトセンサ(以下、Pセンサという)8、電位
検知手段としての電位センサ13、図示しない光書き込
みユニットなどが配設されている。また、現像装置3に
は、現像装置3に現像物質であるトナーを補給するため
の補給手段としてのトナー補給装置7が装着されてい
る。
【0018】感光体ドラム1の表面は、図中時計回りの
回転駆動に伴い、除電ランプ6との対向位置を通過して
除電される。そして、帯電ローラ6と当接して一様帯電
せしめられた後、上記光書き込みユニットから発せられ
る書き込み光Lの照射によって露光処理が施される。こ
の露光処理により、感光体ドラム1の表面は静電潜像を
担持する。そして、この静電潜像は、感光体ドラム1の
回転に伴って現像装置3との対向位置(以下、現像位置
という)を通過する際に、トナーの付着によってトナー
像に現像される。
【0019】一方、図示しない給紙部からは、転写紙P
が排出されてレジストローラ対9に挟まれる。このレジ
ストローラ対9は、感光体ドラム1と転写ローラ4との
当接によって形成される転写ニップで転写紙Pを感光体
ドラム1上の上記トナー像に重ね合わせ得るタイミング
を見計らって送り出す。
【0020】転写ローラ4には図示しないバイアス印加
手段により転写用バイアスが印加されており、上記転写
ニップには転写ローラ4と感光体ドラム1との電位差に
よって転写電界がされる。転写ニップで転写紙Pと重ね
合わされた上記トナー像は、この転写電界やニップ圧な
どの影響を受けて転写紙P上に転写される。
【0021】このようにしてトナー像が転写された転写
紙Pは、感光体ドラム1や図中反時計回りに回転する転
写ローラ4の回転に伴って転写ニップを通過した後、図
示しない定着装置へ送られる。そして、この定着装置内
で熱と圧力とを付与されてトナー像が定着せしめられ
る。更に、こ図示しない排出手段によって装置外へと排
出されて、プリントアウト紙となる。
【0022】転写ニップを通過した後の感光体ドラム1
の表面に残留している残留トナーは、クリーニング装置
5との対向位置まで搬送された際に、ドラム表面から機
械的に掻き落とされて除去される。そして、再び除電光
ランプ6により除電されて次の作像に備えられる。
【0023】上記トナー補給装置7は、トナーカートリ
ッジ7a、モータ7cによって回転駆動してトナーカー
トリッジ7a内のトナーを攪拌する攪拌部材7b、モー
タ7eによって回転駆動してトナーカートリッジ7a内
のトナーを現像装置3内に供給する供給ローラ7d等を
備えている。
【0024】上記現像装置3は、例えばマイナス極性に
帯電可能なトナーと磁性キャリアからなる現像剤を用い
て感光体ドラム1上の静電潜像を現像するもので、内部
には現像スリーブ3a、トナー搬送スクリュー3b、3
c、濃度信号出力手段としてのTセンサ3dなどを備え
ている。
【0025】このTセンサ3dは、トナー搬送スクリュ
ー3cの下方の底壁部に設けられ、このトナー搬送スク
リュー3cの周囲に存在する現像剤を検知する。
【0026】また、上記トナー搬送スクリュー3b、3
cは、それぞれ図示しない駆動系により回転駆動される
ようになっている。これらトナー搬送スクリュー3bと
3cとの間には図示しない仕切壁が設けられ、この仕切
壁により、現像装置3内で現像剤を収容する収容スペー
スが両者の周りに個別に確保されている。但し、トナー
搬送スクリュー3b、3cの両端近傍(図中手前端近
傍、及び奥端近傍)に対応する領域には、上記仕切壁が
設けられておらず、2つの収容スペースは該両端近傍で
連通するようになっている。
【0027】上記トナー補給装置7から現像装置3内に
供給されたトナーは、トナー搬送スクリュー3c側の上
記収容スペースに落下し、このトナー搬送スクリュー3
cの周りにある現像剤と接触する。そして、トナー搬送
スクリュー3cの回転に伴い、現像剤と混合・攪拌され
ながら図中奥側へと搬送されて行く。この搬送の際、ト
ナーは磁性キャリアやトナー搬送スクリュー3cなどと
摩擦せしめられて例えばマイナス極性に帯電する。
【0028】上記トナー搬送スクリュー3cによって図
中奥端まで搬送された現像剤は、上記仕切壁に設けられ
た連通空間を経由してトナー搬送スクリュー3b側の上
記収容スペースに受け渡され、トナー搬送スクリュー3
bの回転によって今度は図中手前側への搬送されてく
る。この搬送により現像剤中のトナーは更に帯電が助長
される。
【0029】上記トナー搬送スクリュー3b側の収容ス
ペースには、現像スリーブ3aがトナー搬送スクリュー
3bと平行になるように配設されている。この現像スリ
ーブ3aは、例えば5つの磁極を有する図示しないマグ
ネットローラと、これを覆う筒状の非磁性パイプとで構
成され、図示しない駆動手段によって該非磁性パイプの
みが図中反時計回りに回転駆動されるようになってい
る。この非磁性パイプは、その回転に伴い、トナー搬送
スクリュー3bにより図中手前側に搬送されてくる現像
剤を上記マグネットローラの発する磁力によって汲み上
げて担持する。このように担持された現像剤は、非磁性
パイプの回転に伴って感光体ドラム1との対向位置であ
る現像位置まで搬送される。
【0030】上記現像スリーブ3aには図示しない電源
により現像バイアスが印加されており、この印加によ
り、感光体ドラム1と現像スリーブ3aとの間に現像電
界(現像ポテンシャル)が形成されている。現像スリー
ブ3aの回転に伴って上記現像位置まで搬送されてきた
現像剤中のトナーは、この現像電界の作用によって磁性
キャリアから離脱して感光体ドラム1上の静電潜像に付
着する。
【0031】図1に示した制御部10は、モータ7c、
7eを含む各駆動系、Tセンサ3dやPセンサ8を含む
各種センサ、RAMやROMからなるデータ記憶部1
1、タッチパネル等から構成される操作表示部12など
が接続されている。この制御部10は、図示しないパー
ソナルコンピュータ等から送られてくる画像情報に基づ
いて、除電ランプ6、帯電ローラ2、上記光書き込みユ
ニット、現像装置3、現像バイアス印加手段、上記給紙
部、転写バイアス印加手段、転写ローラ等の駆動を制御
してプリント動作を実施させる。また、データ記憶部1
1に格納している基準画像データに基づいて、所定のタ
イミングで感光体ドラム1の非画像領域に基準画像を形
成させる。
【0032】上記データ記憶部11には、Tセンサ3d
の出力目標である基準値VTrefなど、制御部10に
用いられるデータが格納されている。
【0033】上記制御部10は、プリント動作に伴って
転写紙Pが上記転写ニップを通過した時点で、Tセンサ
3dからの出力VTの値を測定する。そして、この出力
VTの値と、データ記憶部11に格納されている基準値
VTrefとに基づいて、両者の差であるΔVT(=V
Tref−VT)を演算する。
【0034】本プリンタにおけるTセンサ3dは、透磁
率を検知する透磁率センサ等で構成され、現像剤のトナ
ー濃度の増加に伴ってその出力VTの値を低下させる特
性を有している。従って、「VTref−VT」の解で
あるΔVTの値がマイナス側に大きくなるほど、現像剤
のトナー濃度は目標濃度よりも低くなっている状態にあ
る。
【0035】制御部10は、ΔVTの演算結果に基づい
て、現像剤のトナー濃度について目標濃度よりも低いと
判断した場合には、該演算結果に応じたトナー補給時間
t(モータ7cの駆動時間)を決定する。そして、決定
したトナー補給時間tに基づいてモータ7cを回転駆動
させて、必要量のトナーを現像装置3内に補給させる。
【0036】上記Pセンサ8は、発光ダイオード等から
なる発光部と、フォトトランジスタなどのフォトセンサ
等からなる受光部とで構成されている。この発光部から
の照射光は、感光体ドラム1上に所定位置に照射され、
その反射光量が受光部によって検出される。検出結果
は、Pセンサ8から直流電圧として出力され、図示しな
いA/Dコンバータを経由して制御部10に入力され
る。上記反射光量は感光体ドラム1上の基準画像形成領
域における単位面積あたりのトナー付着量[mg/cm
]によって変化するので、Pセンサ8からの出力Vs
pの値もこのトナー付着量[mg/cm]によって変
化する。なお、本プリンタにおいては、トナー付着量
[mg/cm]の増加に伴って出力値Vspを減少さ
せるPセンサ8を用いている。
【0037】上記データ記憶部11は、基準画像を検知
するPセンサ8からの出力目標値(以下、P目標値と称
する)を格納している。制御部10は、このP目標値と
感光体ドラム1上の基準画像についての出力Vspの値
とに基づいて、基準画像における画像濃度の濃淡を判定
する。更に、この判定結果と、Tセンサ3dからの出力
VTの値とに基づいて、前回まで使用していた基準値V
Trefに対する補正量ΔVTrefを決定する。そし
て、この補正量ΔVTrefの加算により基準値VTr
efを補正する。このような補正により、基準濃度を変
化させて現像装置3の現像能力を安定化させている。
【0038】感光体ドラム1上に形成される静電潜像の
電位は、経時における感光体ドラム1の劣化進行や、環
境変化などによって変化する。このように潜像電位が変
化してしまうと、現像ポテンシャルが変化してしまう。
このため、本プリンタでは、感光体ドラム1上の潜像電
位を上記電位センサ13によって検知し、検知結果に基
づいて現像バイアスを補正することで、現像ポテンシャ
ルの安定化を図っている。
【0039】しかしながら、このようにして現像バイア
スを補正しても、現像スリーブ3aにトナーを固着させ
てしまうと、スリーブ全体に固着トナーの電荷を保持さ
せる結果となり、現像ポテンシャルを変化させてしまう
ことが解った。
【0040】図2は、本プリンタにおけるPセンサ8の
出力特性と、現像ポテンシャルとの関係を示すグラフで
ある。本プリンタは、300[V]の現像ポテンシャル
で基準画像を現像するように構成されている。図示のよ
うに、かかる現像ポテンシャルで現像された基準画像の
目標トナー付着量A1は0.6[mg/cm]に設定
されている。よって、上記電位センサ13による基準画
像の潜像電位の検知結果が−300[V]であれば、現
像バイアスが−600[V]に設定されてから基準画像
の現像が行われる。そして、この基準画像に対するトナ
ー付着量の検知結果を、目標トナー付着量A1にするよ
うなトナー濃度を実現するトナー補給が行われる。この
トナー補給により、現像剤のトナー濃度が適切に調整さ
れ、実線で示すような現像特性が得られる。
【0041】ところが、現像スリーブ3aの表面にマイ
ナス帯電トナーが固着しており、スリーブの実質的は電
位が−600−50=650[V]になっていると、基
準画像が本来よりも50[V]高い350[V]の現像
ポテンシャルで現像されてしまうため、現像特性が点線
に示すようにシフトしてしまう。そして、このことに
より、現像剤のトナー濃度が本来よりも低く調整され、
プリントアウト画像における画像濃度が低下してしま
う。
【0042】そこで、本プリンタにおいては、次のよう
な特徴的な構成を備えることで、かかる画像濃度の低下
を抑えるようになっている。以下、この特徴的な構成に
ついて、説明する。上記データ記憶部11には、次の表
1に示すようなデータテーブルが記憶されている。
【表1】
【0043】図3は上記制御部10によって実施される
制御の一部を示すフローチャートである。制御部10
は、図示しないパーソナルコンピュータ等から画像形成
命令信号が送られてくると、感光体ドラム1等の駆動を
開始させて作像動作処理をスタートする(S1)。そし
て、転写紙1枚に対する作像が終わると(S2)、現像
装置3内へのトナー補給について必要性を判断する(S
3)。この判断は、例えば、前回のトナー補給が行われ
てから、所定枚数以上のプリントアウトが実施されたか
や、所定時間以上経過しているかなどに基づいてなされ
る。必要なしと判断された場合には(S3でN)、制御
シーケンスがS16にループせしめられて、次の作像に
ついての必要性が判断される。連続プリント時に最終枚
のプリントアウトが終了していないときには、次の作像
が必要であると判断されて(S16でY)、次の作像が
開始される。また、次の作像が必要でないと判断された
場合には、一連の作像プロセスが終了する。
【0044】一方、上記S3の制御においてトナー補給
が必要であると判断されると(S3でY)、一様帯電せ
しめられた感光体ドラム1の地肌部を検知するPセンサ
8からの出力電圧値であるVsg[V]の測定が実施さ
れる(S4)。そして、テスト潜像が形成された後、上
記電位センサ13によってテスト潜像電位が測定される
(S6)。なお、このテスト潜像とは、基準画像用の静
電潜像と同じ条件で形成される。
【0045】上記テスト潜像電位が測定されると、測定
値と同様の値にテスト用現像バイアスが設定された後
(S7)、テスト潜像を現像するテスト現像が行われる
(S8)。
【0046】このテスト現像においては、テスト潜像電
位と現像バイアスとが同じであるため、現像スリーブ3
aにトナー固着がなければ、現像ポテンシャルが0
[V]になる。よって、テスト潜像にトナーが付着する
ようなことはない。しかし、現像スリーブ3aにトナー
固着があると、現像ポテンシャルが0[V]を超えるた
め、テスト潜像にトナーが付着することになる。
【0047】上記テスト現像が終わると、テスト潜像領
域を検知するPセンサ8からの出力電圧値Vspが測定
される(S9)。そして、テスト潜像に対するトナー付
着量を反映するVsp/Vsgと、表1に示されるデー
タテーブルとに基づいて、現像バイアス補正量が特定さ
れる(S10)。
【0048】ここで、本プリンタにおいては、例えば、
50[V]の現像ポテンシャルで現像されたテスト潜像
についてのVsp/Vsgは0.9程度になる。上記デ
ータテーブルは、各現像ポテンシャルについてのVsp
/Vsgの試験結果と、現像バイアス補正量とを関連付
けるものであり、この現像バイアス補正量を現像ポテン
シャル値と同等の値になっている。よって、固着トナー
によって現像スリーブ3aの実質的な表面電位が現像バ
イアスよりも50[V]だけ低くなっている場合には
(現像バイアスを印加しない状態のスリーブ単独電位が
−50V)、50[V]の現像バイアス補正量が特定さ
れる。
【0049】現像バイアス補正量が特定されると、基準
画像用現像バイアス(−600V)や、作像用現像バイ
アスが、現像バイアス補正量の減算によって補正される
(S11、12)。これにより、例えばトナー固着によ
ってスリーブ単独電位が−50[V]になっている場合
には、基準画像用現像バイアスや作像用現像バイアスが
本来よりも50[V]だけ低い値に補正される。
【0050】このようにして、各現像バイアスが補正さ
れると、次に、補正後の基準画像用現像バイアスによっ
て基準画像が形成され(S13)、これについてのVs
pが測定される(S14)。そして、測定結果に基づい
て適正なトナー補給時間が決定されて、トナー補給がな
される(S15)。
【0051】よって、例えば、トナー固着によってスリ
ーブ単独電位が−50[V]になっている場合でも、図
2の実線で示した現像特性で基準画像を形成して、現
像剤のトナー濃度を適切な値に調整することができる。
そして、このことにより、現像スリーブ3aへのトナー
固着による画像濃度の低下を抑えることができる。
【0052】また、例えば、トナー固着によってスリー
ブ単独電位が−50[V]になっており、このままでは
プリントアウト画像を得る作像時に現像特性を図2の点
線で示したようにシフトさせてしまう場合でも、補正
後の作像用現像バイアスを用いることで、実線に近い
現像特性で現像を行うことができる。そして、このこと
により、地汚れや画像濃度過多を抑えることができる。
【0053】なお、上記テスト潜像電位から所定電位分
ずつステップさせた複数の現像バイアス値で複数の基準
画像を形成させ、これらについてのVspを順次検知さ
せていき、検知結果のうちでVsp/Vsgを最も小さ
くするような現像バイアスシフト分を現像バイアス補正
量とさせるようにしてもよい。
【0054】また、テスト潜像のテスト現像と、基準画
像の形成とを連続して実施させるようにしたプリンタに
ついて説明したが、たとえば感光体ドラム1の周長にお
ける紙間領域に余裕がないなどの場合には、プリントア
ウト用の作像工程を挟んで、テスト潜像の現像と、基準
画像の形成とを実施させるようにしてもよい。
【0055】
【発明の効果】請求項1又は2の発明によれば、固着さ
せた現像物質の電荷の影響によって現像剤担持体全体の
電位を現像バイアス値とは異なった値にしてしまって
も、基準画像を本来の値に近い現像ポテンシャルで現像
して現像剤の現像物質濃度の低下を抑えることで、画像
濃度の低下を抑えることができるという優れた効果があ
る。
【0056】特に、請求項2の発明によれば、固着させ
た現像物質の電荷の影響によって現像剤担持体全体の電
位を現像バイアス値とは異なった値にしてしまっても、
該現像バイアス値の適正な調整によって現像ポテンシャ
ルを本来の値に近づけてから、作像時の現像を行うこと
ができるので、画像濃度過多や地汚れを抑えることがで
きるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るプリンタの作像部分を示す概略
構成図。
【図2】同プリンタにおけるPセンサの出力特性と、現
像ポテンシャルとの関係を示すグラフ。
【図3】同プリンタの制御部によって実施される制御の
一部を示すフローチャート。
【図4】画像に対する現像物質付着量と現像ポテンシャ
ルの関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(潜像担持体) 2 帯電ローラ 3 現像装置 3a 現像スリーブ(現像剤担持体) 4 転写ローラ 5 クリーニング装置 6 除電ランプ 7 トナー補給装置(補給手段) 8 Pセンサ(付着量検知手段) 9 レジストローラ対 10 制御部 11 データ記憶部 12 操作表示部 13 電位センサ(電位検知手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA02 DA10 DD09 DE05 DE07 DE09 EA05 EA06 EC03 EC06 EC09 ED01 ED09 ED10 EE04 2H073 AA02 BA02 BA13 BA27 BA28 CA03 2H077 AA01 AD36 DA03 DA47 DB02 DB08 EA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電潜像を担持する潜像担持体と、現像物
    質及びキャリアを含有する現像剤を用いて該潜像担持体
    上の静電潜像を現像する現像装置と、該潜像担持体上の
    静電潜像の電位を検知する電位検知手段と、該現像装置
    の現像バイアスを制御する現像バイアス制御手段と、該
    潜像担持体上で現像された基準画像に対する現像物質付
    着量を検知する付着量検知手段と、該現像装置に現像物
    質を補給する補給手段と、該付着量検知手段による検知
    結果に基づいて該補給手段の駆動を制御して該現像装置
    内における現像剤の現像物質濃度を調整する濃度調整手
    段とを備える画像形成装置であって、該潜像担持体上に
    形成した静電潜像に対してこれの電位値に応じた値の現
    像バイアスを作用させ、作用後の静電潜像領域に対する
    現像物質付着量に応じた値の現像バイアスで潜像担持体
    上に該基準画像を形成し、これに対する現像物質付着量
    に基づいて該補給手段の駆動を制御することを特徴とす
    る画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像形成装置であって、上記作
    用後の静電潜像領域に対する現像物質付着量に応じた値
    の現像バイアスで、上記基準画像以外の画像を形成する
    ことを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007219374A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
US8005377B2 (en) 2008-01-17 2011-08-23 Ricoh Company, Ltd. Image forming device

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JP2007219374A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
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