JP2009237436A - 白色反射フィルム - Google Patents
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Abstract
本発明は、液晶バックライトの輝度向上を図り、長時間使用しても反射率の低下が少ない白色反射フィルムおよびそれからなるバックライト用ランプリフレクター、エッジライト型方式のバックライトおよび直下型方式のバックライトを提供せんとするものである。
【解決手段】
本発明の白色反射フィルムは、白色フィルムの少なくとも片面に、樹脂層を少なくとも1層以上積層し、その樹脂層中に、明細書中に記載の化1、化2、化3、化4、及び化5からなる群より選ばれる少なくとも1種の骨格構造を分子内に有する化合物を含有することを特徴とするものである。
また、本発明のバックライト用ランプリフレクターおよび直下型方式のバックライトは、かかる白色反射フィルムを、その積層面を光源側に向けて設けられて構成されていることを特徴とするものである。
また、本発明のエッジライト型方式のバックライトは、前記白色反射フィルムを、その積層面を導光板側に向けて設けられて構成されていることを特徴とするものである。
【選択図】なし
Description
(1) 前記化合物が、同一分子内に化1及び化2の構造を有するものであること、
(2) 前記化合物が、波長300〜450nm間に極大吸収波長を有するものであること、(3) 前記化合物が、波長350〜600nm間に発光を有するものであること、
(4) 前記樹脂層中に、紫外線吸収剤および/または光安定化剤を含有することを特徴とするものである。
化合物の構造が不明な場合、樹脂層の形態により以下の方法を選択して行う。
先ず、サンプルの樹脂層を有機溶剤に浸漬して樹脂層を剥離採取する。その後、樹脂層を浸漬した後の有機溶剤を濾過する。濾物がある場合は、濾物に対する溶解度の高い溶剤を選択し再度溶解する。次いでシリカゲルカラムクロマトグラフィー、ゲル浸透クロマトグラフィー、液体高速クロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー等に代表される一般的なクロマトグラフィーのうち分離可能な方法を選択し、濾液及び再溶解した濾物溶液をそれぞれ単一物質に分離精製する。樹脂層中の他成分と結合して分離が困難な場合はそのまま用いた。その後各物質について適宜濃縮及び希釈を行い、核磁気共鳴分光法(1H−NMR、13C−NMR)、二次元核磁気共鳴分光法(2D−NMR)、赤外分光光度法(IR)、質量分析法(Mass)、元素分析により構造同定を行った。
貼り合わせを伴う場合は、粘着樹脂層と樹脂層フィルムに分けて評価を行う。先ず、樹脂層を形成するフィルムを剥離する。次いで、剥離した基材の白色フィルムと樹脂層を形成するフィルムの双方を有機溶剤に浸漬して、樹脂粘着層を剥離採取した後の有機溶剤を濾過する。濾物がある場合は、濾物に対する溶解度の高い溶剤を選択し、再度溶解する。
(1)と同様のいずれかの方法にて化合物を離精製後、各種可溶な溶剤に溶解させた。次いで、この溶液を石英セル中に入れ、紫外可視分光光度計(UV−Bis Spectrophotometer、日本分光(株)製 V−660型)を用いて波長200〜900nmにおける吸収スペクトルを測定した。濃度は各極大吸収波長が観察でき得る範囲で適宜調節し、極大吸収波長が波長300〜450nm間にある場合は合格、波長300nm未満の短波長側にある場合を不合格1、波長450nmより長波長側にある場合を不合格2とした。
(1)と同様のいずれかの方法にて化合物を離精製後、各種可溶な溶剤に溶解させた。次いで、この溶液を石英セル中に入れ、分光蛍光光度計(日本分光(株)製 FP−6500型)を用いて、(2)より求めたいずれかの極大吸収波長を励起波長として照射し、波長250〜750nmにおける発光スペクトルを測定した。濃度は光路長1cmとしたときの励起波長における吸光度が1となるよう調整し、発光スペクトル全体が波長350〜600nm間にある場合は合格、発光がない場合もしくは発光スペクトルの一部が波長350nm未満の短波長領域にある場合を不合格A、発光スペクトルの一部が波長600nmより長波長領域にある場合を不合格Bとした。
樹脂層の形態により、以下の方法を選択して行う。
先ず、サンプルを30cm四方に切断し重量を測定する。次いで、樹脂層を有機溶剤に浸漬して、樹脂層を剥離採取した後のサンプルの重量を測定し、樹脂層剥離前後のサンプル重量の差を算出し、その値を樹脂層樹脂層全体の重量とする。さらに(1)の(i)と同様の方法にて濾液及び再溶解した濾物溶液ごとにそれぞれ単一物質に分離精製する。化合物に該当する分離物を濃縮しその総重量を測定し、その値を樹脂層全体の重量で除した値を求めた。同様の方法にて5箇所の測定を行い、5箇所の平均値を「化合物の含有率」とした。
貼り合わせを伴う場合は、粘着樹脂層と樹脂層フィルムに分けて評価を行う。先ず、(1)の(ii)と同様の方法にて、サンプルの樹脂粘着層及び樹脂層を形成するフィルムのどちらか一方もしくは双方に化合物が含有しているかを特定する。
先ず、(1)のいずれかと同様の方法にて、サンプルの蛍光増白剤が含有している層を特定する。次いで、サンプルを、日本ミクロトーム研究所(株)製ロータリー式ミクロトームを使用し、ナイフ傾斜角度3°にてフィルム平面に垂直な方向に切断する。得られたフィルム断面をトプコン社製走査型電子顕微鏡ABT−32を用いて観察し、基材の白色フィルム上に積層している樹脂層のうち蛍光増白剤が含有する層の総厚みを各片面5箇所測定しその平均値を「樹脂層の厚み」とする。
紫外線劣化促進試験機アイスーパーUVテスターSUV−W131(岩崎電気(株)製)を用い、下記条件で強制紫外線照射試験を行った後、b値を求めた。3サンプルについて促進試験を実施し、それぞれ試験前後のb値を測定し、その差の平均値を耐光性(黄色味変化量Δb値)とした。
「紫外線照射条件」
照度:100mW/cm2 、温度:60℃、相対湿度:50%RH、照射時間:48時間
耐光性評価結果を下記により判定し、A、B級であれば合格であり、A級が最も好ましい。
A級:黄色味変化量Δb値が5未満
B級:黄色味変化量Δb値が5以上15未満
C級:黄色味変化量Δb値が15以上。
21インチ直下型バックライト(冷陰極管使用、波長450nm以下における冷陰極管の極大発光波長:313nm 365nm 405nm 436nm、ランプ管径:3mmΦ、ランプ本数:12本、ランプ間距離:25mm、白色反射フィルムとランプ中心間距離:4.5mm、拡散版とランプ中心間距離:13.5mm)を使用し、下記2モデルでの光学シート構成にて輝度及び色度測定を行った。
モデル1:拡散版RM803(住友化学(株)製、厚み2mm)/拡散シートGM3((株)きもと製、厚み100μm)2枚
モデル2:拡散版RM803(住友化学(株)製、厚み2mm)/拡散シートGM3((株)きもと製、厚み100μm)/プリズムシートBEF−II(3M社製、厚み130μm)/偏光分離シートDBEF(3M社製、厚み400μm)。
(1)バインダー樹脂A : アクリル系樹脂(綜研化学(株)製 フォレットGS−1000 濃度30%溶液)
(2)バインダー樹脂B : ベンゾトリアゾール含有アクリル系共重合体樹脂((株)日本触媒製 ハルスハイブリッド(登録商標)UV−G720T 濃度40%溶液)
(3)化合物A : Kayaphor SN(日本化薬(株)製、構造式:下記化6(化1構造を含む化合物))
(4)化合物B : UVITEX OB(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、構造式:下記化7(化2構造を含む化合物))
(5)化合物C : Shigenox 102(ハッコールケミカル(株)製、構造式:下記化8(化3構造を含む化合物))
(6)化合物D : Hakkol PSR(ハッコールケミカル(株)製、構造式:下記化9(化3構造を含む化合物))
(7)化合物E : 1,8−ナフタルイミド(東京化成工業(株)製、構造式:下記化10(化4構造を含む化合物))
(8)化合物F : アントラセン(東京化成工業(株)製、構造式:下記化11(化5構造を含む化合物))
(9)化合物G : Eastobrite OB−1(Eastman Chemical Company製、構造式:下記化12(化1及び化2構造を含む化合物))
(10)化合物H : Hostalux KS(クラリアントジャパン(株)製、構造式:下記化13(化1及び化2構造を含む化合物))
(11)化合物I : ナフタレン(東京化成工業(株)製、構造式:下記化14(化1〜化5のいずれの構造も含まない化合物))
(12)化合物J : キナクリドン(東京化成工業(株)製、構造式:下記化15(化1〜化5のいずれの構造も含まない化合物))
バインダー樹脂A:20.0g
トルエン:13.6g
化合物A:0.9g
を攪拌しながら添加して塗液を作った。
バインダー樹脂A:20.0g
トルエン:20.8g
化合物A:2.7g
を攪拌しながら添加して塗液を作った。
使用する化合物を化合物Bとしたこと以外は、実施例1と同様に作成し、乾燥後の厚みが3.0μmの樹脂層を設けて、本発明の白色反射フィルムを得た。
使用する化合物を化合物Cとしたこと以外は、実施例1と同様に作成し、乾燥後の厚みが3.0μmの樹脂層を設けて、本発明の白色反射フィルムを得た。
使用する化合物を化合物Dとしたこと以外は、実施例1と同様に作成し、乾燥後の厚みが3.0μmの樹脂層を設けて、本発明の白色反射フィルムを得た。
使用する化合物を化合物Eとしたこと以外は、実施例1と同様に作成し、乾燥後の厚みが3.0μmの樹脂層を設けて、本発明の白色反射フィルムを得た。
使用する化合物を化合物Fとしたこと以外は、実施例1と同様に作成し、乾燥後の厚みが3.0μmの樹脂層を設けて、本発明の白色反射フィルムを得た。
使用する化合物を化合物Gとしたこと以外は、実施例1と同様に作成し、乾燥後の厚みが3.0μmの樹脂層を設けて、本発明の白色反射フィルムを得た。
使用する化合物を化合物Hとしたこと以外は、実施例1と同様に作成し、乾燥後の厚みが3.0μmの樹脂層を設けて、本発明の白色反射フィルムを得た。
使用するバインダー樹脂をバインダー樹脂Bとしたこと以外は、実施例8と同様に作成し、乾燥後の厚みが3.0μmの樹脂層を設けて、本発明の白色反射フィルムを得た。
バインダー樹脂B:10.0g
トルエン:11.2g
化合物G:0.3g
を攪拌しながら添加して塗液を作った。
バインダー樹脂B:10.0g
トルエン:10.6g
化合物G:0.17g
を攪拌しながら添加して塗液を作った。
バインダー樹脂B:125.0g
トルエン:2658.2g
化合物G:0.1g
を攪拌しながら添加して塗液を作った。
バインダー樹脂B:10.0g
トルエン:63.6g
化合物G:13.4g
を攪拌しながら添加して塗液を作った。
多孔質の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートで構成された3層構成の熱可塑性樹脂フィルム(東レ(株)製 ルミラー(登録商標)E6SR、厚み225μm)を、塗布層を設けずに白色反射フィルムとした。
バインダー樹脂B:10.0g
トルエン:10.0g
を攪拌しながら添加して塗液を作った。
バインダー樹脂A:20.0g
トルエン:13.6g
化合物I:0.9g
を攪拌しながら添加して塗液を作った。
バインダー樹脂A:20.0g
トルエン:13.6g
化合物J:0.9g
を攪拌しながら添加して塗液を作った。
2:3層構成の基材白色フィルム
3:化合物を含有した樹脂層
4:化合物を含有した塗布層
5:化合物を含有した接着層
6:化合物を含有した樹脂フィルム
7:無機粒子及び/又は気泡を含有した層
Claims (8)
- 前記化合物が、同一分子内に化1及び化2の構造を有するものである請求項1に記載の白色反射フィルム。
- 前記化合物が、波長300〜450nm間に極大吸収波長を有するものである請求項1又は2に記載の白色反射フィルム。
- 前記化合物が、波長350〜600nm間に発光を有するものである請求項1〜3のいずれかに記載の白色反射フィルム。
- 前記樹脂層中に、紫外線吸収剤および/または光安定化剤を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の白色反射フィルム。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の白色反射フィルムを、その樹脂層が積層された面を光源側に向けて設けられて構成されているバックライト用ランプリフレクター。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の白色反射フィルムを、その樹脂層が積層された面を光源側に向けて設けられて構成されているエッジライト型方式のバックライト。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の白色反射フィルムを、その樹脂層が積層された面を光源側に向けて設けられて構成されている直下型方式のバックライト。
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