JP2007178998A - 反射フィルム、反射積層フィルム及び反射積層板 - Google Patents

反射フィルム、反射積層フィルム及び反射積層板 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、屈曲加工性に優れていると共に、優れた反射率、耐熱性及び耐候性を有する反射フィルム、並びに、この反射フィルムを用いて作製される、金属板との接着性に優れた反射積層フィルム及び屈曲加工に適した反射積層板を提供する。
【解決手段】 本発明の反射フィルム1は、ポリオレフィン系樹脂100重量部、平均粒径が0.005〜0.25μmのルチル型酸化チタン又は平均粒径が0.005〜0.25μmのアナターゼ型酸化チタン10〜50重量部、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤0.05〜3重量部、及び、ヒンダードアミン系耐候安定剤0.05〜3重量部を含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなり且つ厚さが0.05〜1mmであることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、反射型液晶表示装置などの光源の反射板に用いられる反射フィルム、反射積層フィルム及び反射積層板に関する。
カラーテレビやパソコンなどに用いられている液晶表示装置におけるバックライトユニットによる照明方式としては、光源から照射された光を導光板を介して液晶セルに照射するサイドライト方式と、光源から照射された光を液晶セルに直接、照射する直下型方式の二つの方式が用いられており、ノート型パソコンなどに使用されている比較的小さな画面に用いられている液晶セルではサイドライト方式が採用されている一方、大型画面のカラーテレビなどに用いられている液晶セルでは高輝度が要求されるために直下型方式が採用されている。
このようなバックライトユニットに用いられる反射フィルムとしては、ポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂に無機充填材を含有させてなる樹脂組成物を押出機からシート状に押出し、得られたシートを一軸又は二軸延伸することによって製造された多孔性反射フィルムや、ポリエステル系樹脂中にポリオレフィン系樹脂などのポリエステル系樹脂に対して非相溶性の熱可塑性樹脂を添加してなる非相溶性樹脂層の両面に、無機充填材が添加された白色ポリエステル系樹脂層が積層一体化されてなる積層シートを二軸延伸することによって得られた白色積層ポリエステルフィルムなどが提案されている。
そして、上記反射フィルムを、アルミニウムや銅などからなる金属板の一面に積層一体化することによって積層板を作製し、この積層板を図4に示したようにその幅方向にコ字状体が連続的に連なった状態に屈曲形成することによって反射板4が形成されている。なお、図4中、5は光源である。
しかしながら、上記反射フィルムは一軸延伸又は二軸延伸されており屈曲性に劣ることから、コ字状体同士の連接部41のような鋭角に屈曲される部分では、反射フィルムが屈曲加工に追従することができずに金属板表面から剥離して浮き上がると共に、反射フィルムに皺が発生してしまい、光の反射が不均一となるといった問題点を有していた。
そこで、特許文献1には、ポリオレフィン樹脂に白色顔料を含有させてなる未延伸の白色ポリオレフィンフィルムからなる反射積層フィルムが提案されているものの、この反射積層フィルムは、その平均反射率が85%以上しかなく、近年の液晶表示パネルの高輝度化の要求が高まっている現状下においては、98%以上の平均反射率が要求される場合も多く、反射率が不充分であるといった問題点を有していた。
又、上記反射積層フィルムは接着性が不十分であり、このフィルムより作製された積層板を屈曲加工して反射板を形成した場合、反射板の屈曲部付近で反射積層フィルムが金属板から剥離し、フィルム表面に皺が生じて、光の反射が不均一になってしまっていた。
更に、電化製品の薄型化や、液晶表示パネルの高輝度化に伴って、反射フィルムの耐熱性や、屋外での使用に伴う耐候劣化の問題も大きくなってきており、反射フィルムは、上述した高い反射率だけでなく、耐熱性や耐候性も求められるようになってきている。
特開2005−49573号公報
本発明は、屈曲加工性に優れていると共に、優れた反射率、耐熱性及び耐候性を有する反射フィルム、並びに、この反射フィルムを用いて作製される、金属板との接着性に優れた反射積層フィルム及び屈曲加工に適した反射積層板を提供する。
本発明の反射フィルム1は、ポリオレフィン系樹脂100重量部、平均粒径が0.005〜0.25μmのルチル型酸化チタン又は平均粒径が0.005〜0.25μmのアナターゼ型酸化チタン10〜50重量部、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤0.05〜3重量部、及び、ヒンダードアミン系耐候安定剤0.05〜3重量部を含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなり且つ厚さが0.05〜1mmであることを特徴とする。
上記反射フィルム1を構成するポリオレフィン系樹脂組成物のポリオレフィン系樹脂としては、従来から反射フィルムに使用されているものが用いられ、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリエチレン系樹脂、ホモポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−酢酸ビニル共重合体などのプロピレン系樹脂などが挙げられ、得られる反射フィルムの耐熱性や屈曲加工性に優れていることから、ポリプロピレン系樹脂が好ましい。これらは単独で使用されても、二種以上が併用されてもよい。
なお、エチレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、ネオヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセンなどが挙げられ、又、プロピレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、ネオヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセンなどが挙げられる。
更に、上記ポリオレフィン系樹脂の中でも、得られる反射フィルムの耐熱性が優れていることから、融点が140℃以上で且つ重量平均分子量が150000〜650000であると共に、クロス分別法により測定した樹脂溶出量が、0℃以上で且つ10℃以下において全ポリオレフィン系樹脂の0〜4重量%で、10℃を超え且つ70℃以下において全ポリオレフィン系樹脂の0〜20重量%で、70℃を超え且つ95℃以下において全ポリオレフィン系樹脂の2〜40重量%で、95℃を超え且つ125℃以下において全ポリオレフィン系樹脂の40〜98重量%であるポリオレフィン系樹脂が好ましく、融点が160℃以上で且つ重量平均分子量が150000〜650000であると共に、クロス分別法により測定した樹脂溶出量が、0℃以上で且つ10℃以下において全ポリプロピレン系樹脂の0〜4重量%で、10℃を超え且つ70℃以下において全ポリプロピレン系樹脂の0〜20重量%で、70℃を超え且つ95℃以下において全ポリプロピレン系樹脂の2〜40重量%で、95℃を超え且つ125℃以下において全ポリプロピレン系樹脂の40〜98重量%であるポリプロピレン系樹脂がより好ましい。
ここで、ポリオレフィン系樹脂は、例えば、モノマー原料をチタン系触媒の存在下にてパイプ中に流して短時間で重合させることによって製造される。この際、重合時間を変化させることによって、ポリオレフィン系樹脂のブロック鎖長を変化させることができ、各温度範囲における樹脂溶出量を調整することができる。
又、耐熱性が優れたポリオレフィン系樹脂を得るためには、例えば、ポリプロピレン系樹脂を得る場合、プロピレンモノマーを触媒存在下で重合させる際に、エチレンモノマーなどの添加を少なくし、より結晶性の高い樹脂を得るように制御すればよい。なお、重合により得られた樹脂をポリマーブレンドする場合には、ホモポリプロピレンの配合割合を70重量%以上にすることが好ましい。
ポリオレフィン系樹脂の融点は、低いと、反射フィルムの耐熱性が低下することがあるので、140℃以上が好ましく、143℃以上がより好ましく、160℃以上が特に好ましい。又、ポリオレフィン系樹脂の融点は、高すぎると、反射フィルムの剛性が高くなりすぎて反射フィルムの加工性が低下することがあるので、170℃以下が好ましい。なお、ポリオレフィン系樹脂の融点は、JIS K7121に準拠して測定されたDSC曲線の融解ピーク温度をいう。融解ピーク温度が複数ある場合には、融解曲線の面積の最も大きいピーク温度を融点とする。
そして、ポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量は、低いと、反射フィルムの製膜時にドローダウンを生じることがある一方、高いと、反射フィルムの製膜時に押出が困難となることがあるので、150000〜650000が好ましい。なお、本発明におけるポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量は、GPC(Gel Permeation Chromatography)法によって測定されたものをいう。
上記GPC法とは、分子の大きさの差を利用して試料中の分子を分離する液体クロマトグラフィーの一種であり、高分子物質の分子量分布及び平均分子量を測定するのに用いられる。その測定方法としては、適当な大きさの細孔を有する粒子状ゲル充填カラムに試料溶液を注入し、粒子状ゲル充填カラムを通過して溶出した分子を検出することにより、クロマトグラムを得、このクロマトグラムより試料の分子量分布及び平均分子量を算出する。ここで、試料溶液中の分子量の高い分子は、粒子状ゲル充填カラムの細孔へ浸透しにくく、分子量の低い化合物よりも速くカラム中を移動して溶出するため、試料溶液中の分子を分子量の大きさの差によって分離することができる。そして、上記のようにして得られたクロマトグラムをスチレンの溶出時間を分子量に変換する校正曲線を用いて計算することにより、分子量分布、数平均分子量、重量平均分子量及びZ平均分子量を得ることができる。
又、ポリオレフィン系樹脂におけるクロス分別法により測定した0℃以上で且つ10℃以下での樹脂溶出量は、多いと、反射フィルムの耐熱性が低下することがあるので、全ポリオレフィン系樹脂の0〜4重量%が好ましい。
そして、ポリオレフィン系樹脂におけるクロス分別法により測定した10℃を超え且つ70℃以下での樹脂溶出量は、多いと、反射フィルムの耐熱性が低下することがあるので、全ポリオレフィン系樹脂の0〜20重量%が好ましい。
更に、ポリオレフィン系樹脂におけるクロス分別法により測定した70℃を超え且つ95℃以下での樹脂溶出量は、少ないと、反射フィルムの変形回復性が低下することがある一方、多いと、反射フィルムの機械的強度が低下することがあるので、全ポリオレフィン系樹脂の2〜40重量%が好ましい。
又、ポリオレフィン系樹脂におけるクロス分別法により測定した95℃を超え且つ125℃以下での樹脂溶出量は、少ないと、反射フィルムの機械的強度が低下することがある一方、多いと、反射フィルムの加工性が低下することがあるので、40〜98重量%が好ましい。
ここで、本発明においてクロス分別法は下記の要領で行われる。先ず、ポリオレフィン系樹脂をポリオレフィン系樹脂が完全に溶解する温度のo−ジクロロベンゼンに溶解し、このポリオレフィン系樹脂を溶解させた溶液を一定速度で0℃まで冷却して予め用意した不活性担体表面に薄いポリマー層を結晶性の高い順及び分子量の大きい順に生成させる。次に、温度を連続的に又は段階的に昇温し、順次溶出した成分の濃度を検出して組成分布(結晶性分布)を測定することにより行われる。これを温度上昇溶離分別(TREF=Temperature Rising Elution Fractionation)という。
この温度上昇溶離分別と共に、上記順次溶出した成分について、高温型GPCにより重量平均分子量及び分子量分布を測定し、これに基づいて各温度での樹脂の溶出量を算出する。本発明では、例えば、温度上昇溶離分別部分と高温GPC(SEC=Size Exclusion Chromatograph)部分とをシステムとして備えている、三菱油化社から商品名「CFC−T150A型」で販売されているクロス分別クロマトグラフ装置を用いることができる。
そして、ポリオレフィン系樹脂組成物中には、反射フィルムの可視光線及び赤外光線の波長領域における反射率を高める目的で、ルチル型酸化チタン又は/及びアナターゼ型酸化チタンが含有されている。ここで、上記アナターゼ型酸化チタンをポリオレフィン系樹脂組成物中に含有させた場合、可視光線の短波長領域及び紫外光線の波長領域においても優れた反射率を有する反射フィルムを得ることができる。
又、上記ポリオレフィン系樹脂組成物中のルチル型酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンの平均粒径は、小さいと、得られる反射フィルムの光沢度が上昇し、反射輝度が強くなり、反射フィルムを液晶表示装置に用いた場合に正常に機能しにくくなる一方、大きいと、反射シートを用いた液晶表示装置のコントラストが低下するので、0.005〜0.25μmに限定され、0.075〜0.25μmが好ましい。なお、ルチル型酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンの平均粒径は、JIS Z8901に準拠して測定されたものをいう。
そして、ポリオレフィン系樹脂組成物中におけるルチル型酸化チタン又はアナターゼ型酸化チタンの含有量は、少ないと、反射フィルムの隠蔽性が不充分となり、反射フィルムの反射率が低下する一方、多いと、反射フィルムの機械的強度が低下するので、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して10〜50重量部に限定され、15〜40重量部が好ましい。
なお、上記ポリオレフィン系樹脂組成物中にルチル型酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンの双方を使用する場合には、ルチル型酸化チタン及びアナターゼ型酸化チタンの総量が、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して10重量部を超え且つ50重量部以下であることが好ましく、15〜40重量部であることがより好ましい。
更に、上記ポリオレフィン系樹脂組成物中に含有されるベンゾオキサゾール系蛍光増白剤としては、特に限定されず、例えば、2,5−チオフェンジイル(5−tert−ブチル−1,3−ベンゾオキサゾール)、4,4−ビス(ベンゾオキサゾール−2−イル)スチルベンなどが挙げられる。
そして、上記ポリオレフィン系樹脂組成物中におけるベンゾオキサゾール系蛍光増白剤の含有量は、少ないと、蛍光の発光量が少なくなって反射フィルムからの反射光の青み成分が減少し、その結果、反射フィルムが黄味を帯び、十分な白色度が得られない一方、多いと、紫外線照射や高温高湿下においてベンゾオキサゾール系蛍光増白剤の変性に伴う反射フィルムの変色が顕著になり、反射フィルムの耐候性が低下するので、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.05〜3重量部に限定され、0.1〜1.5重量部が好ましい。
又、反射フィルム1の白色度(色差b0 )は、−6.0〜−2.5となるように調整することが好ましく、−5.0〜−3.5となるように調整することがより好ましい。白色度(色差b0 )とは、色差計により測定した反射フィルムのb値(黄色味の尺度)であって、この値が大きいほど黄色味が強くなる。反射フィルムの白色度(色差b0 )は、ルチル型酸化チタン又は/及びアナターゼ型酸化チタン、並びに、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤の添加量を調整することによって制御することができる。
又、上記ポリオレフィン系樹脂組成物中に含有されるヒンダードアミン系耐候安定剤としては、特に限定されず、例えば、N,N,N,N−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−1,10−ジアミン、及び、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物の混合物、2,2,4,4−テトラメチルピペリジル−4−ベンゾエート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ホスファイト、1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメチル−3−n−オクチルスピロ[4,5]デカン−2,4−ジオン、1,2,3,4−テトラ(4−カルボニルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−ブタン、1,3,8−トリアザ−7,7,9,9−テトラメチル−2,4−ジオキソースピロ[4,5]デカン、トリ(4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)アミン、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル、4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル、4−フェニルカルバモイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジルなどが挙げられる。
そして、ポリオレフィン系樹脂組成物中におけるヒンダードアミン系耐候安定剤の含有量は、少ないと、反射フィルムの耐候性が低下する一方、多いと、ヒンダードアミン系耐候安定剤が反射フィルム表面にブリードアウトして、反射フィルムの反射率を低下させる虞れがあるので、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.05〜3重量部に限定され、0.1〜1.0重量部が好ましい。
更に、上記ポリオレフィン系樹脂組成物からなる反射フィルム1の厚さは、薄いと、反射フィルムの反射特性が低下する一方、厚いと、反射フィルムの加工性が低下し、所望形状に屈曲加工が出来ないので、0.05〜1mmに限定され、0.15〜0.6mmが好ましい。
本発明の反射フィルム1は、上述したポリオレフィン系樹脂組成物からなり且つ全体の厚さが0.05〜1mmであれば、単層であってもよいが、図1に示したように、上記ポリオレフィン系樹脂組成物からなるフィルム層11、11・・・が複数層、積層一体化されて複層とされたものであってもよい。反射フィルムがフィルム層11、11・・・を複数層、積層一体化されてなる場合、各フィルム層11の組成は互いに異なっていても同一であってもよい。
得られた反射フィルム1は、その一面に金属板Mを積層一体化して反射積層板を形成し、この反射積層板をその幅方向にコ字状体が連続的に連なった波形形状に屈曲形成することによって反射板とされた上で液晶表示装置に用いられる。
ここで、上記反射フィルム1を金属板Mに確実に接着させるために、図2に示すように、反射フィルム1の一面に不飽和カルボン酸又は/及び不飽和カルボン酸誘導体で変性された、ポリプロピレン系樹脂からなる変性ポリプロピレン系樹脂フィルム20を積層一体化させて反射積層フィルム2とした後、図3に示すように、金属板M上にこの反射積層フィルム2をその変性ポリプロピレン系樹脂フィルム20が金属板Mと対向した状態に積層一体化して反射積層板3を形成するのが好ましい。
そして、上記変性ポリプロピレン系樹脂フィルム20を構成する変性ポリプロピレン系樹脂としては、ホモポリプロピレン、プロピレン成分を50重量%以上含有するプロピレン−α−オレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂を、不飽和カルボン酸又は/及び不飽和カルボン酸誘導体で変性させたものが挙げられる。なお、α−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、ネオヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセンなどが挙げられる。
又、上記不飽和カルボン酸又は/及び不飽和カルボン酸誘導体で変性された、ポリプロピレン系樹脂の融点は、低いと、反射積層フィルムの耐熱性が低下することがある一方、高いと、反射積層フィルムを金属板に積層一体化させる際の加熱温度が高くなって、反射フィルムが溶融し、反射フィルム表面に皺が生じることがあるので、140〜175℃が好ましく、143〜173℃がより好ましい。なお、不飽和カルボン酸又は/及び不飽和カルボン酸誘導体で変性された、ポリプロピレン系樹脂の融点は、JIS K7121に準拠して測定されたDSC曲線の融解ピーク温度をいう。融解ピーク温度が複数ある場合には、融解曲線の面積の最も大きいピーク温度を融点とする。
そして、上記ポリプロピレン系樹脂を、不飽和カルボン酸又は/及び不飽和カルボン酸誘導体で変性する方法としては、例えば、有機過酸化物の存在下、ポリプロピレン系樹脂と、不飽和カルボン酸又は/及び不飽和カルボン酸誘導体とを、溶媒中或いは溶媒の非存在下でポリプロピレン系樹脂の融点以上に加熱処理する方法や、ポリプロピレン系樹脂を重合させる際に、不飽和カルボン酸又は/及び不飽和カルボン酸誘導体を共重合させる方法などが挙げられる。
上記不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、シトラコン酸などが挙げられる。又、不飽和カルボン酸誘導体としては、不飽和カルボン酸の酸無水物、エステル、アミド、イミド又は金属塩などを例示でき、具体的には、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノエチルエステル、フマル酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、マレイン酸−N−モノエチルアミド、マレイン酸−N,N−ジエチルアミド、フマル酸モノアミド、フマル酸ジアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウムなどを挙げることができ、無水マレイン酸が好ましい。なお、上記不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸誘導体は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよく、不飽和カルボン酸と不飽和カルボン酸誘導体が併用されていてもよい。
そして、上記変性ポリプロピレン系樹脂中における不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸誘導体の含有量(以下、「変性率」という)は、小さいと、反射積層フィルムの金属板への接着性が低下して、得られる反射積層板を屈曲加工した際に金属板と反射積層フィルムとが剥離することがある一方、大きいと、変性ポリプロピレン系樹脂フィルムを製膜する際に押出ムラを生じ或いは変性ポリプロピレン系樹脂がゲル化してフィルムを製膜することができなくなる虞れがあると共に、得られる反射積層フィルムがブロッキングを生じてしまうことがあるので、0.01〜5重量%が好ましく、0.05〜1重量%がより好ましい。なお、不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸誘導体を併用する場合は、変性ポリプロピレン系樹脂中における不飽和カルボン酸及び不飽和カルボン酸誘導体の総含有量(変性率)が、上記範囲であることが好ましい。
特に、変性ポリプロピレン系樹脂フィルム20に耐熱性が必要とされる場合は、変性ポリプロピレン系樹脂として、変性率が0.05〜1重量%のマレイン酸変性ポリプロピレンを用いるのが好ましい。
又、上記変性ポリプロピレン系樹脂フィルム20の厚さは、薄いと、反射積層フィルムの金属板への接着性が低下して、得られる反射積層板を屈曲加工した際に金属板と反射積層フィルムとが剥離することがある一方、厚いと、得られる反射積層板の屈曲加工性が低下することがあるので、0.1〜0.8mmが好ましく、0.15〜0.5mmがより好ましい。
なお、上記変性ポリプロピレン系樹脂フィルム20には、その機能を損なわない範囲内において、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム、エチレン−1−ブテンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−ブタジエンゴムなどの合成ゴム、ポリ(4−メチル1−ペンテン)、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの合成樹脂;スチレン系エラストマーなどの熱可塑性エラストマー、耐熱安定剤、耐候安定剤、滑剤、スリップ剤、難燃剤、帯電防止剤、無機充填材などが含有されていてもよい。
又、上記反射積層板に用いられる金属板Mとしては、鉄、鋼、アルミニウム、銅、亜鉛、錫、ニッケル、チタンなどの金属及びこれらの金属の一種又は二種以上を主成分とする合金からなる板を挙げることができ、これらの中でも鉄板、鋼板が好ましい。又、金属板Mの表面に溶融亜鉛メッキや電解亜鉛メッキによるメッキが施されているものでもよい。
更に、上記金属板Mの厚さは、薄いと、反射積層板の取り扱い性が悪化することがある一方、厚いと、反射積層板の屈曲加工性が低下することがあるので、0.05〜2mmが好ましく、0.15〜1mmがより好ましい。
次に、本発明の反射フィルム1、反射積層フィルム2及び反射積層板3の製造方法を説明する。上記反射フィルム1の製造方法としては、特に限定されず、ポリオレフィン系樹脂、ルチル型酸化チタン又は/及びアナターゼ型酸化チタン、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤及びヒンダードアミン系耐候安定剤を含むポリオレフィン系樹脂組成物を押出機に供給して溶融混練し、押出機の先端に取り付けられたTダイからフィルム状に押出す反射フィルムの製造方法、ポリオレフィン系樹脂、ルチル型酸化チタン又は/及びアナターゼ型酸化チタン、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤及びヒンダードアミン系耐候安定剤を含むポリオレフィン系樹脂組成物を押出機に供給して溶融混練し、押出機から押出された溶融状態のポリオレフィン系樹脂組成物を一組或いは複数組のロール対のロール間に供給して圧延する反射フィルムの製造方法などが挙げられる。
なお、反射フィルム1が複数のフィルム層11を積層一体化してなる場合には、複数の押出機のそれぞれに、各フィルム層を構成するポリオレフィン系樹脂組成物を供給して溶融混練して共押出することによって複層の反射フィルム1を製造すればよい。
そして、上記反射積層フィルム2の製造方法としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ルチル型酸化チタン又は/及びアナターゼ型酸化チタン、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤及びヒンダードアミン系耐候安定剤を含むポリオレフィン系樹脂組成物と変性ポリプロピレン系樹脂をそれぞれ押出機に供給して溶融混練し、押出機の先端に取り付けられたTダイからフィルム状に共押出する方法などが挙げられる。
そして、上記反射積層板3を製造する方法としては、上記反射積層フィルム2と金属板Mとを積層一体化させて製造すればよく、金属板M上に反射積層フィルム2をその変性ポリプロピレン系樹脂フィルムが金属板Mに対向した状態に熱ラミネートする方法や、金属板M上に変性ポリプロピレン系樹脂フィルム20を押出ラミネートした後、ポリオレフィン系樹脂、ルチル型酸化チタン又は/及びアナターゼ型酸化チタン、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤及びヒンダードアミン系耐候安定剤を含むポリオレフィン系樹脂組成物からなる反射フィルムを変性ポリプロピレン系樹脂フィルム20上に熱ラミネートする方法などが挙げられる。
本発明の反射フィルムは、上述の如き構成を有していることから、屈曲加工性に優れていると共に、優れた反射率、耐熱性及び耐候性を有しており、この反射フィルムを用いることによって高品質な反射板を製造することができる。
そして、上記ポリオレフィン系樹脂において融点が140℃以上で且つ重量平均分子量が150000〜650000であると共にクロス分別法により測定した所定温度範囲内における樹脂溶出量が全ポリオレフィン系樹脂の所定範囲内である場合には、反射フィルムは、より優れた耐熱性を有しており、薄型化された電化製品や高輝度な液晶表示パネルにも好適に用いることができる。
又、本発明の反射フィルムの一面に変性ポリプロピレン系樹脂フィルムを積層一体化させて得られる反射積層フィルムは、金属板への優れた接着性を有するので、この反射積層フィルムにより作製された反射積層板によれば、屈曲加工の際に反射積層フィルムが金属板から剥離して浮き上がったり或いは反射積層フィルム表面に皺が生じることがほとんどなく、光を均一に反射する優れた品質の反射板を製造することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
ポリプロピレン系樹脂(三井化学社製 商品名「F107DV」、融点:165℃、重量平均分子量:250000)100重量部、平均粒径が0.18μmのルチル型酸化チタン25重量部、2,5−チオフェンジイル(5−tert−ブチル−1,3−ベンゾオキサゾール)1重量部、並びに、ヒンダードアミン系耐候安定剤として、N,N,N,N−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−1,10−ジアミン90重量%、及び、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物10重量%の混合物(チバ社製 商品名「キマソーブ119」)0.3重量部からなるポリプロピレン系樹脂組成物を押出機に供給して230℃にて溶融混練し、押出機の先端に取り付けられたTダイからフィルム状に押出して、厚さ0.2mmの単層の反射フィルムを得た。
又、上記反射フィルムとは別に、上記反射フィルムを製膜したときと同じ組成のポリプロピレン系樹脂組成物を一の押出機に供給して230℃にて溶融混練すると共に、ポリプロピレン系樹脂をマレイン酸で変性させて得られた変性ポリプロピレン系樹脂(三井化学社製 商品名「アドマーQE060」、融点:143℃)を他の押出機に供給して230℃にて溶融混練し、上記二機の押出機を共に接続させてなるTダイからフィルム状に共押出して、上記ポリプロピレン系樹脂組成物からなる厚さ0.15mmの反射フィルムの一面に、変性ポリプロピレン系樹脂からなる厚さ0.05mmの変性ポリプロピレン系樹脂フィルムが積層一体化されてなる総厚さ0.2mmの反射積層フィルムを得た。
そして、200℃に加熱した厚さ0.2mmの電解亜鉛メッキ鋼板を用意し、この電解亜鉛メッキ鋼板上に反射積層フィルムをその変性ポリプロピレン系樹脂フィルムが電解亜鉛メッキ鋼板に対向した状態となるように重ね合わせることで、電解亜鉛メッキ鋼板上に反射積層フィルムが積層一体化された反射積層板を作製した。
なお、上記ポリプロピレン系樹脂組成物に用いられたポリプロピレン系樹脂のクロス分別法により測定した各温度範囲における樹脂溶出量は、0℃以上で且つ10℃以下において全ポリプロピレン系樹脂の0重量%で、10℃を超え且つ70℃以下において全ポリプロピレン系樹脂の1重量%で、70℃を超え且つ95℃以下において全ポリプロピレン系樹脂の2.5重量%で、95℃を超え且つ125℃以下において全ポリプロピレン系樹脂の96.5重量%であった。
(実施例2)
平均粒径が0.18μmのルチル型酸化チタンを用いる代わりに、平均粒径が0.12μmのアナターゼ型酸化チタンを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ0.2mmの単層の反射フィルムを得た。
又、上記反射フィルムとは別に、平均粒径が0.18μmのルチル型酸化チタンを用いる代わりに、平均粒径が0.12μmのアナターゼ型酸化チタンを用いたこと以外は、実施例1と同様の要領で、ポリプロピレン系樹脂組成物からなる厚さ0.15mmの反射フィルムの一面に、変性ポリプロピレン系樹脂からなる厚さ0.05mmの変性ポリプロピレン系樹脂フィルムが積層一体化されてなる総厚さ0.2mmの反射積層フィルムを作製し、この反射積フィルムを用いて実施例1と同様の要領で反射積層板を得た。
(比較例1)
エチレン−プロピレン共重合体(三井化学社製 商品名「F337D」、融点:139℃、重量平均分子量:256000)100重量部及び平均粒径が0.4μmのルチル型酸化チタン20重量部からなるポリオレフィン系樹脂組成物を押出機に供給して230℃にて溶融混練し、押出機の先端に取り付けられたTダイからフィルム状に押し出して、厚さ0.2mmの単層の反射フィルムを得た。
又、上記反射フィルムとは別に、ポリオレフィン系樹脂組成物として、エチレン−プロピレン共重合体(三井化学社製 商品名「F337D」、融点:139℃、重量平均分子量:256000)100重量部及び平均粒径が0.4μmのルチル型酸化チタン20重量部からなるポリオレフィン系樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1と同様の要領で、ポリオレフィン系樹脂組成物からなる厚さ0.15mmの反射フィルムの一面に、変性ポリプロピレン系樹脂からなる厚さ0.05mmの変性ポリプロピレン系樹脂フィルムが積層一体化されてなる総厚さ0.2mmの反射積層フィルムを作製し、この反射積フィルムを用いて実施例1と同様の要領で反射積層板を得た。
なお、エチレン−プロピレン共重合体のクロス分別法により測定した各温度範囲における樹脂溶出量は、0℃以上で且つ10℃以下において全エチレン−プロピレン共重合体の40重量%で、10℃を超え且つ70℃以下において全エチレン−プロピレン共重合体の15重量%で、70℃を超え且つ95℃以下において全エチレン−プロピレン共重合体の18重量%で、95℃を超え且つ125℃以下において全エチレン−プロピレン共重合体の27重量%であった。
(比較例2)
平均粒径が0.4μmのルチル型酸化チタンを用いる代わりに0.4μmのアナターゼ型酸化チタンを用いたこと以外は、比較例1と同様の要領で、厚さ0.2mmの単層の反射フィルム、反射積層フィルム及び反射積層板を得た。
(比較例3)
微細な気泡を有する白色ポリエステル層の両面に、無機系微粒子を含有する白色ポリエステル層が積層一体化されてなる厚さが188μmの二軸延伸白色積層ポリエステルフィルム(東レ社製 商品名「E−60」)を反射フィルムとして用いた。
上記のようにして得られた反射フィルムの反射率を下記の要領で測定し、その結果を図5に示すと共に、反射フィルムの耐久性、並びに、反射フィルム及び反射積層フィルムの屈曲加工性の測定、更に、反射積層板を屈曲加工して得られた反射板のエリクセン試験を下記の要領で行ない、その結果を表1に示した。
(反射率)
得られた反射フィルムの反射率(L値)を分光光度計(日本分光社製 商品名「UVIDEC−670型」)を用いて測定した。
(耐久性)
得られた反射フィルムに、加速試験機(東洋精機社製 商品名「アトラスユブコン UC−1」)を用いて、63±3℃で100時間に亘って紫外線を照射すると共に室温で100時間の加湿を施し、この一連の加速処理を1サイクルとして3サイクルの加速処理を行った。上記加速処理後の反射フィルムの表面を目視観察し、脆化及び破れの有無を確認した。
(反射フィルムの屈曲加工性)
厚さが0.2mmの電解亜鉛メッキ鋼板上に反射フィルムを接着剤(ソニーケミカル社製 商品名「SC−481」)を介して積層一体化して反射積層板を得た。そして、得られた反射積層板をコ字状体が連続的に連なった形態に屈曲加工して反射板を作製し、得られた反射板におけるコ字状体の連接部の反射フィルム表面を目視観察して下記基準に基づいて判断した。
○:反射フィルム表面にクラックは発生していなかった。
×:反射フィルム表面にクラックが発生していた。
(反射積層フィルムの屈曲加工性)
上述のようにして、電解亜鉛メッキ鋼板に反射積層フィルムを積層一体化させて製造された反射積層板をコ字状体が連続的に連なった形態に屈曲加工することにより反射板を製造し、得られた反射板におけるコ字状体の連接部の反射フィルム表面を目視観察して下記基準に基づいて判断した。
○:反射フィルム表面にクラックは発生していなかった。
×:反射フィルム表面にクラックが発生していた。
(エリクセン試験)
反射積層板の反射積層フィルムの中央部に、電解亜鉛メッキ鋼板に達し且つ長さが3mmの互いに平行な直状の切込み線を二本、形成し、この二本の切込み線に直交し且つ長さが3mmの互いに平行な直状の切込み線を更に二本、形成した。なお、互いに平行な切込み線間の距離は3mmであった。
しかる後、試験機の一対の皺押さえ部でもって反射積層板を挟持、固定した。なお、試験機の皺押さえ部が上記四本の切込み線のうちの互いに平行な二本の切込み線の両端に接した状態となるように調整した。
次に、反射積層板の電解亜鉛メッキ鋼板における、四本の切込み線で囲まれた中央部に対応する部分を、先端に鋼球が一体的に設けられたポンチで押圧し、電解亜鉛メッキ鋼板と反射積層フィルムとが剥離したときの反射積層板の押し込み距離を測定した。
但し、比較例3では、反射積層フィルムと電解亜鉛メッキ鋼板とを積層一体化して得られた反射積層板の代わりに電解亜鉛メッキ鋼板上に接着剤を介して反射フィルムを積層一体化して得られた反射積層板を用いて測定を行なった。
Figure 2007178998
本発明の反射フィルムの一例を示した模式断面図である。 本発明の反射積層フィルムの一例を示した模式断面図である。 本発明の反射積層板の一例を示した模式断面図である。 反射板の一例を示した模式図である。 実施例1、比較例1及び比較例3で得られた反射フィルムの反射率を示したグラフである。 実施例2、比較例2及び比較例3で得られた反射フィルムの反射率を示したグラフである。
符号の説明
1 反射フィルム
11 フィルム層
2 反射積層フィルム
20 変性ポリプロピレン系樹脂層
3 反射積層板
M 金属板
4 反射板

Claims (4)

  1. ポリオレフィン系樹脂100重量部、平均粒径が0.005〜0.25μmのルチル型又は/及びアナターゼ型の酸化チタン10〜50重量部、ベンゾオキサゾール系蛍光増白剤0.05〜3重量部、及び、ヒンダードアミン系耐候安定剤0.05〜3重量部を含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなり且つ厚さが0.05〜1mmであることを特徴とする反射フィルム。
  2. ポリオレフィン系樹脂は、その融点が140℃以上で且つ重量平均分子量が150000〜650000であると共に、クロス分別法により測定した樹脂溶出量が、0℃以上で且つ10℃以下において全ポリオレフィン系樹脂の0〜4重量%で、10℃を超え且つ70℃以下において全ポリオレフィン系樹脂の0〜20重量%で、70℃を超え且つ95℃以下において全ポリオレフィン系樹脂の2〜40重量%で、95℃を超え且つ125℃以下において全ポリオレフィン系樹脂の40〜98重量%であることを特徴とする請求項1に記載の反射フィルム。
  3. ポリオレフィン系樹脂が、融点が160℃以上のポリプロピレン系樹脂である請求項2に記載の反射フィルムの一面に、不飽和カルボン酸又は/及び不飽和カルボン酸誘導体で変性された、ポリプロピレン系樹脂からなる変性ポリプロピレン系樹脂フィルムが積層一体化されてなることを特徴とする反射積層フィルム。
  4. 金属板上に請求項3に記載の反射積層フィルムをその変性ポリプロピレン系樹脂フィルムが金属板と対向した状態に積層一体化させてなることを特徴とする反射積層板。
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