JP2009236686A - ガタ量測定方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】微少なガタ量を明確化できるガタ量測定方法及び装置を提供する。
【解決手段】隙間4を持って嵌合する嵌合部材2と相手部材3との間のガタ量Gを測定するガタ量測定方法であって、嵌合部材2に対して相手部材3を隙間4を拡縮する一方向に移動させる押し行程を行った後に続けて相手部材3を反対方向に移動させる引き行程を行い、相手部材3の変位に対して相手部材3にかかる移動方向の荷重が引き側折り返し点e1と押し側折り返し点e4との間で変化するサイクルを検出し、このサイクルにて隙間移動時近似直線c4の引き側押圧移動時近似直線a4と押し側押圧移動時近似直線b4に対する二つの交点d1、d2をそれぞれ求め、ガタ量Gをこの交点d1、d2間の変位量として算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、隙間を持って嵌合する嵌合部材と相手部材との間のガタ量を測定するガタ量測定方法及び装置に関するものである。
例えばボールジョイントは、互いに回動可能に嵌合する嵌合部材(ボール)と相手部材(ケージ)とを備え、二つの部材を回動可能に連結する自在継ぎ手として機能するものであるが、嵌合部材(ボール)と相手部材(ケージ)の隙間にスキマゲージ等の計測器を差し込めないため、嵌合部材(ボール)と相手部材(ケージ)との間のガタ量(隙間の寸法)を測定することが難しい。
特許文献1には、転がり軸受のガタ量を測定する方法として、転がり軸受の内輪に対して外輪(嵌合部材)を押し引きし、外輪(嵌合部材)を押し切った状態にて外輪(嵌合部材)の変位を計測するとともに、外輪(嵌合部材)を引き切った状態にて外輪(嵌合部材)の変位を計測し、両計測値との差からガタ量を求めるようになっている。
特開2001−323938号公報
しかしながら、このような従来のガタ量測定方法にあっては、外輪(嵌合部材)を押し切った状態と、外輪(嵌合部材)を引き切った状態にて、外輪(嵌合部材)が転がり軸受のコロに押圧され、これらが弾性変形するため、弾性変形分の変位量を明確化することが難しいという問題点があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、微少なガタ量を明確化できるガタ量測定方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明は、隙間を持って嵌合する嵌合部材と相手部材との間のガタ量を測定するガタ量測定方法であって、嵌合部材に対して相手部材を隙間を拡縮する一方向に移動させる押し行程を行った後に続けて相手部材を反対方向に移動させる引き行程を行い、相手部材の変位に対して相手部材にかかる移動方向の荷重が引き側折り返し点と押し側折り返し点との間で変化するサイクルを検出し、サイクル中にて引き側折り返し点から相手部材が嵌合部材に押圧された状態で移動する引き側押圧移動領域を設定し、この引き側押圧移動領域における引き行程と押し行程の経路データを一次関数に近似する引き側押圧移動時近似直線を求め、サイクル中にて相手部材が嵌合部材に押圧されない状態で移動する隙間移動領域を設定し、この隙間移動領域における引き行程の経路データと押し行程の経路データを一次関数に近似する隙間移動時近似直線を求め、サイクル中にて押し側折り返し点から相手部材が嵌合部材に押圧された状態で移動する押し側押圧移動領域を設定し、この押し側押圧移動領域における引き行程と押し行程の経路データを一次関数に近似する押し側押圧移動時近似直線を求め、隙間移動時近似直線の引き側押圧移動時近似直線と押し側押圧移動時近似直線に対する二つの交点をそれぞれ求め、ガタ量をこの交点間の変位量として算出する。
また、本発明は、隙間を持って嵌合する嵌合部材と相手部材との間のガタ量を測定するガタ量測定装置であって、嵌合部材に対して相手部材を変位させるアクチュエータと、嵌合部材に対する相手部材の変位を検出する変位センサと、相手部材にかかる荷重を検出する荷重センサとを備え、嵌合部材に対して相手部材を隙間を拡縮する一方向に移動させる押し行程を行った後に続けて相手部材を反対方向に移動させる引き行程を行い、相手部材の変位に対して相手部材にかかる移動方向の荷重が引き側折り返し点と押し側折り返し点との間で変化するサイクルを検出し、サイクル中にて引き側折り返し点から相手部材が嵌合部材に押圧された状態で移動する引き側押圧移動領域を設定し、この引き側押圧移動領域における引き行程と押し行程の経路データを一次関数に近似する引き側押圧移動時近似直線を求め、サイクル中にて相手部材が嵌合部材に押圧されない状態で移動する隙間移動領域を設定し、この隙間移動領域における引き行程の経路データと押し行程の経路データを一次関数に近似する隙間移動時近似直線を求め、サイクル中にて押し側折り返し点から相手部材が嵌合部材に押圧された状態で移動する押し側押圧移動領域を設定し、この押し側押圧移動領域における引き行程と押し行程の経路データを一次関数に近似する押し側押圧移動時近似直線を求め、隙間移動時近似直線の引き側押圧移動時近似直線と押し側押圧移動時近似直線に対する二つの交点をそれぞれ求め、ガタ量をこの交点間の変位量として算出するコントローラを備える。
本発明によると、互いに押圧される嵌合部材と相手部材間の弾性変形分によってガタ量の測定精度が悪化することを回避し、微少なガタ量を明確化することができ、製品の品質管理を的確に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、ボールジョイント1のガタ量を測定するガタ量測定装置10の概略構成を示す図である。
ボールジョイント1は、互いに回動可能に嵌合する嵌合部材(ボール)2と相手部材(ケージ)3とを備え、二つの部材を回動可能に連結する自在継ぎ手として機能する。
嵌合部材2は、球状のボール頭部2bと、このボール頭部2bから突出するボール軸部2aとを有する。
相手部材3は、嵌合部材2のボール頭部2bに摺動可能に嵌合するケージ軸受部3aと、このケージ軸受部3aから突出するケージ軸部3bとを有する。
ボール頭部2bの外周面とケージ軸受部3aの内周面の間には隙間4が設けられる。これにより、ボールジョイント1は、嵌合部材2と相手部材3のガタツキが小さく抑えられ、回転方向について円滑に摺動するようになっている。
ここで、ボール頭部2bの外周面とケージ軸受部3aの内周面の間に設けられる隙間4の寸法をボールジョイント1のガタ量Gとする。図1に示すように、ボール頭部2bの両側部に設けられる隙間4の寸法をG1、G2とすると、ガタ量Gは次式で計算される。
G=G1+G2
なお、図示した隙間4の寸法は、便宜上実際よりも誇張して大きくしてある。
ガタ量測定装置10は、ボールジョイント1のガタ量Gを測定するものである。図1において、互いに直交するY、Zの2軸を設定し、ガタ量測定装置10の構成を説明する。
ガタ量測定装置10は、ケージ軸部3bを保持する第一保持具21と、ボール軸部2aを保持する第二保持具22とを備え、両者の間にボールジョイント1が取り付けられる。第一保持具21はケージ軸部3bを支持し、第二保持具22は弾性部を介してボール軸部2aを支持する。これにより、ボールジョイント1はケージ軸部3bとボール軸部2aがそれぞれZ軸方向に支持される。
ガタ量測定装置10は、架台19に対して第一保持具21を変位させるアクチュエータ20と、可動部20bの微少変位量を検出する変位センサ12と、可動部20bにかかる荷重を検出する荷重センサ13とを備える。変位センサ12は可動部20bを介して相手部材3の変位を検出し、荷重センサ13は可動部20bを介して相手部材3にかかる荷重を検出する。
アクチュエータ20は架台19に設置される本体20aと、この本体20aに対して変位する可動部20bとを備え、この可動部20bに第一保持具21が連結される。一方、第二保持具22は架台19に固定される。
アクチュエータ20の作動は、コントローラ11によって制御される。コントローラ11は予め設定されたマップに基づいてY軸方向に可動部20bを往復動させて第一保持具21を押し引きし、この間に入力される変位センサ12と荷重センサ13との検出信号に基づいてY軸方向のガタ量Gをそれぞれ測定する。
図2のグラフは、横軸に可動部20bにかかる荷重をとり、縦軸に可動部20bの変位をとっている。図2のグラフに示すサイクルは、アクチュエータ20が可動部20bをY軸方向について往復動させて第一保持具21を押し引きし、この間に入力される変位センサ12と荷重センサ13との検出信号の測定データを表したものあり、サイクルの点e1、e2、e3、e4、e5、e6が得られる。
アクチュエータ20は引き側折り返し点e1から押し側折り返し点e4にかけて可動部20bをY軸右方向に移動させる押し行程を行った後、続けて押し側折り返し点e4から引き側折り返し点e1にかけて可動部20bをY軸左方向に移動させる引き行程を行う。
サイクルの点e1、e2、e3、e4を結ぶ経路データf1、f2、f3は、押し行程で得られる測定データであり、サイクルの点e4、e5、e6、e1を結ぶ経路データf4、f5、f6は引き行程で得られる測定データである。
引き側折り返し点e1では、図1において、アクチュエータ20が可動部20bをY軸左方向に最大に移動させて停止し、ボール頭部2bの左側外周面をケージ軸受部3aの内周面に押圧されている。
サイクルの経路データf1は、点e1から点e2に延びている。この経路データf1が得られる状態は、図1において、ボール頭部2bがケージ軸受部3aによってY軸右方向に反力を受けながら、アクチュエータ20が可動部20bをY軸右方向に移動させており、ボール頭部2bの左側外周面をケージ軸受部3aの内周面に押圧されている。このとき、可動部20bが受ける反力の方向と可動部20bの移動方向が一致しており、可動部20bにかかる荷重に対する変位量の変化率は小さくなっている。
サイクルの点e2が得られる状態は、図1において、アクチュエータ20が可動部20bをY軸右方向に移動させる押し行程で、ボール頭部2bの左側外周面がケージ軸受部3aの内周面から離れる。
サイクルの経路データf2は、点e2から点e3に延び、その中程で可動部20bにかかる荷重は零となり、その前後で荷重方向が逆転している。このサイクルの経路データf2が得られる状態は、図1において、ボール頭部2bがケージ軸受部3aから反力を受けることなく、アクチュエータ20が可動部20bをY軸右方向に移動させている。このとき、可動部20bが反力を受けないため、可動部20bにかかる荷重に対する変位量の変化率(経路データf2の傾き)は大きくなっている。
サイクルの点e3が得られる状態は、図1において、アクチュエータ20が可動部20bをY軸右方向に移動させる押し行程で、ボール頭部2bの右側外周面がケージ軸受部3aの内周面に当接する。
サイクルの経路データf3は、点e3から点e4に延びている。この経路データf3が得られる状態は、図1において、ボール頭部2bがケージ軸受部3aによってY軸左方向に反力を受けながら、アクチュエータ20が可動部20bをY軸右方向に移動させており、ボール頭部2bの右側外周面がケージ軸受部3aの内周面に押圧されている。このとき、可動部20bが受ける反力の方向と可動部20bの移動方向とが対向しており、可動部20bにかかる荷重に対する変位量の変化率(経路データf3の傾き)は小さくなっている。
押し側折り返し点e4では、図1において、アクチュエータ20が可動部20bをY軸右方向に最大に移動させて停止し、ボール頭部2bの右側外周面がケージ軸受部3aの内周面に押圧されている。
サイクルの経路データf4は、点e4から点e5に延びている。この経路データf4が得られる状態は、図1において、ボール頭部2bがケージ軸受部3aによってY軸左方向に反力を受けながら、アクチュエータ20が可動部20bをY軸左方向に移動させており、ボール頭部2bの右側外周面がケージ軸受部3aの内周面に押圧されている。このとき、可動部20bが受ける反力の方向と可動部20bの移動方向が一致しており、可動部20bにかかる荷重に対する変位量の変化率(経路データf4の傾き)は小さくなっている。
サイクルの点e5が得られる状態は、図1において、アクチュエータ20が可動部20bをY軸左方向に移動させる過程で、ボール頭部2bの右側外周面がケージ軸受部3aの内周面から離れる。
サイクルの経路データf5は、点e5から点e6に延び、その中程で可動部20bにかかる荷重は零となり、その前後で荷重方向が逆転している。この経路データf5が得られる状態は、図1において、ボール頭部2bがケージ軸受部3aから反力を受けることなく、アクチュエータ20が可動部20bをY軸左方向に移動させている。このとき、可動部20bが反力を受けないため、可動部20bにかかる荷重に対する変位量の変化率(経路データf5の傾き)は大きくなっている。
サイクルの点e6が得られる状態は、図1において、アクチュエータ20が可動部20bをY軸左方向に移動させる過程で、ボール頭部2bの左側外周面がケージ軸受部3aの内周面に当接する。
サイクルの経路データf6は、点e6から点e1へとに延びている。この経路データf6が得られる状態は、図1において、ボール頭部2bがケージ軸受部3aによってY軸右方向に反力を受けながら、アクチュエータ20が可動部20bをY軸左方向に移動させており、ボール頭部2bの左側外周面がケージ軸受部3aの内周面に押圧されている。このとき、可動部20bが受ける反力の方向と可動部20bの移動方向が対向しており、可動部20bにかかる荷重に対する変位量の変化率(経路データf6の傾き)は小さくなっている。
押し行程の経路データf1、f2、f3は、引き行程の経路データf4、f5、f6に対して所定のヒステリシスを持ち、このヒステリシスは弾性部が弾性変形した後に元の形状に戻る特性によって決まる。
コントローラ11は、図2に示す測定データに基づき、次の手順でボールジョイント1のガタ量Gを算出する。
1.経路データf1、f6を含む引き側押圧移動領域a3を設定する。サイクルの引き側折り返し点e1から第一曲折点e2と第四曲折点e6へとそれぞれ延びる経路データf1、f6が得られる状態では、ボール頭部2bの左側外周面がケージ軸受部3aの内周面に押圧されており、相手部材3が嵌合部材2に押圧された状態で移動する。
図2に設定される引き側押圧移動領域a3は、可動部20bにかかる荷重が境界線a2とa1に挟まれる領域とする。境界線a2は引き側折り返し点e1より荷重の絶対値が小さい領域に設定する。境界線a1は引き側折り返し点e1より荷重の絶対値が小さく、かつ第一曲折点e2と第四曲折点e6より荷重の絶対値が大きい領域に設定する。
2.この引き側押圧移動領域a3における引き行程の経路データf1と押し行程の経路データf6を最小二乗法を用いて一次関数に近似する引き側押圧移動時近似直線a4を求める。
なお、最小二乗法は、測定で得られた数値の組を、特定の関数を用いて近似するときに、想定する関数が測定値に対して近似となるように、残差の二乗和を最小とするような係数を決定する方法によって近似を行うことである。
3.経路データf2、f5を含む隙間移動領域c3を設定する。サイクルの第一、第二曲折点e2、e3間の経路データf2、第三、第四曲折点e5、e6間の経路データf5が得られる状態では、ボール頭部2bの外周面がケージ軸受部3aの内周面から離れており、相手部材3が嵌合部材2に押圧されない状態で移動する。
前述したように、サイクルの経路データf2と経路データf5とは、隙間4を拡縮しながら可動部20bをY軸左右方向に移動するときに得られる測定データである。
図2に設定される隙間移動領域c3は、可動部20bの変位が境界線c2とc1に挟まれる領域とする。境界線c2は第一曲折点e2と第四曲折点e6より変位の絶対値が小さい領域に設定する。境界線c1は第二曲折点e3と第三曲折点e5より変位の絶対値が小さい領域に設定する。
4.この隙間移動領域c3における引き行程の経路データf2と押し行程の経路データf5を最小二乗法を用いて一次関数に近似する隙間移動時近似直線c4を求める。
5.経路データf3、f4を含む押し側押圧移動領域b3を設定する。サイクルの押し側折り返し点e4から第二曲折点e3と第三曲折点e5へとそれぞれ延びる経路データf3、f4が得られる状態では、ボール頭部2bの右側外周面がケージ軸受部3aの内周面に押圧されており、相手部材3が嵌合部材2に押圧された状態で移動する。
図2に設定される押し側押圧移動領域b3は、可動部20bにかかる荷重が境界線b2とb1に挟まれる領域とする。境界線b2は押し側折り返し点e4より荷重の絶対値が小さい領域に設定する。境界線b1は押し側折り返し点e4より荷重の絶対値が小さく、かつ第二曲折点e3と第三曲折点e5より荷重の絶対値が大きい領域に設定する。
6.この押し側押圧移動領域b3における引き行程の経路データf3と押し行程の経路データf4を最小二乗法を用いて一次関数に近似する押し側押圧移動時近似直線b4を求める。
7.隙間移動時近似直線c4の引き側押圧移動時近似直線a4と押し側押圧移動時近似直線b4とに対する交点d1、d2をそれぞれ求め、ボールジョイント1のガタ量Gをこの交点d1、d2間の変位量として次式で計算する。
G=abs(d1−d2)
本実施の形態では、隙間4を持って嵌合する嵌合部材2と相手部材3との間のガタ量Gを測定するガタ量測定方法であって、嵌合部材2に対して相手部材3を隙間4を拡縮する一方向に移動させる押し行程を行った後に続けて相手部材3を反対方向に移動させる引き行程を行い、相手部材3の変位に対して相手部材3にかかる移動方向の荷重が引き側折り返し点e1と押し側折り返し点e4との間で変化するサイクルを検出し、サイクル中にて引き側折り返し点e1から相手部材3が嵌合部材2に押圧された状態で移動する引き側押圧移動領域a3を設定し、この引き側押圧移動領域a3における引き行程と押し行程の経路データf1、f6を一次関数に近似する引き側押圧移動時近似直線a4を求め、サイクル中にて相手部材3が嵌合部材2に押圧されない状態で移動する隙間移動領域c3を設定し、この隙間移動領域c3における引き行程の経路データf2と押し行程の経路データf5を一次関数に近似する隙間移動時近似直線c4を求め、サイクル中にて押し側折り返し点e4から相手部材3が嵌合部材2に押圧された状態で移動する押し側押圧移動領域b3を設定し、この押し側押圧移動領域b3における引き行程と押し行程の経路データf3、f4を一次関数に近似する押し側押圧移動時近似直線b4を求め、隙間移動時近似直線c4の引き側押圧移動時近似直線a4と押し側押圧移動時近似直線b4に対する二つの交点d1、d2をそれぞれ求め、ガタ量Gをこの交点d1、d2間の変位量として算出するため、互いに押圧される嵌合部材2と相手部材3間の弾性変形分によってガタ量の測定精度が悪化することを回避し、微少なガタ量Gを明確化することができ、ボールジョイント1の品質管理を的確に行うことができる。
本実施の形態では、コントローラ11がガタ量Gの算出を自動的に行うが、これに限らず、ガタ量Gの算出を手動で行っても良い。
本実施の形態では、引き側押圧移動領域a3と押し側押圧移動領域b3とは相手部材3にかかる荷重が二つの境界線a2とa1、b2とb1にそれぞれ挟まれる領域に設定するため、相手部材3の変位量が小さい引き側押圧移動領域a3と押し側押圧移動領域b3とを相手部材3の荷重変化に応じて的確に決められ、ガタ量Gを明確化することができる。
本実施の形態では、隙間移動領域c3は相手部材3の変位が二つの境界線c2とc1に挟まれる領域に設定するため、相手部材3の変位量が大きい隙間移動領域c3を相手部材3の変位に応じて的確に決められ、ガタ量Gを明確化することができる。
本実施の形態では、隙間4を持って嵌合する嵌合部材2と相手部材3との間のガタ量Gを測定するガタ量測定装置であって、嵌合部材2に対して相手部材3を変位させるアクチュエータ20と、嵌合部材2に対する相手部材3の変位を検出する変位センサ12と、
相手部材3にかかる荷重を検出する荷重センサ13とを備え、嵌合部材2に対して相手部材3を隙間4を拡縮する一方向に移動させる押し行程を行った後に続けて相手部材3を反対方向に移動させる引き行程を行い、相手部材3の変位に対して相手部材3にかかる移動方向の荷重が引き側折り返し点e1と押し側折り返し点e4との間で変化するサイクルを検出し、サイクル中にて引き側折り返し点e1から相手部材3が嵌合部材2に押圧された状態で移動する引き側押圧移動領域a3を設定し、この引き側押圧移動領域a3における引き行程と押し行程の経路データf1、f6を一次関数に近似する引き側押圧移動時近似直線a4を求め、サイクル中にて相手部材3が嵌合部材2に押圧されない状態で移動する隙間移動領域c3を設定し、この隙間移動領域c3における引き行程の経路データf2と押し行程の経路データf5を一次関数に近似する隙間移動時近似直線c4を求め、サイクル中にて押し側折り返し点e4から相手部材3が嵌合部材2に押圧された状態で移動する押し側押圧移動領域b3を設定し、この押し側押圧移動領域b3における引き行程と押し行程の経路データf3、f4を一次関数に近似する押し側押圧移動時近似直線b4を求め、隙間移動時近似直線c4の引き側押圧移動時近似直線a4と押し側押圧移動時近似直線b4に対する二つの交点d1、d2をそれぞれ求め、ガタ量Gをこの交点d1、d2間の変位量として算出するコントローラ11を備えたため、互いに押圧される嵌合部材2と相手部材3間の弾性変形分によってガタ量の測定精度が悪化することを回避し、微少なガタ量Gを明確化することができ、ボールジョイント1の品質管理を的確に行うことができる。
なお、相手部材3を駆動するアクチュエータ20を廃止し、相手部材3を手動で動かす構成としても良い。
以上、相手部材3をY軸方向に往復動させてY軸方向のガタ量Gを測定する方法について説明した。Z軸方向のガタ量Gを測定する場合、図3に示すように、アクチュエータ20が相手部材3をZ軸方向に往復動させ、この間に入力される変位センサ12と荷重センサ13との検出信号に基づいてZ軸方向のガタ量Gを測定する。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
本発明のガタ量測定方法及び装置は、ボールジョイントに限らず他の機械部品等に利用できる。
本発明の実施の形態を示すガタ量測定装置の構成図。 同じく可動部にかかる荷重と変位の測定データを表したグラフ。 本発明の他の実施の形態を示すガタ量測定装置の構成図。
符号の説明
1 ボールジョイント
2 嵌合部材
3 相手部材
4 隙間
10 ガタ量測定装置
11 コントローラ
12 変位センサ
13 荷重センサ
19 架台
20 アクチュエータ
21 第一保持具
22 第二保持具
a1、a2 境界線
a3 引き側押圧移動領域
a4 引き側押圧移動時近似直線
b1、b2 境界線
b3 押し側押圧移動領域
b4 押し側押圧移動時近似直線
c1、c2 境界線
c3 隙間移動領域
c4 隙間移動時近似直線
d1、d2 交点
e1 引き側折り返し点
e4 押し側折り返し点

Claims (5)

  1. 隙間を持って嵌合する嵌合部材と相手部材との間のガタ量を測定するガタ量測定方法であって、
    前記嵌合部材に対して前記相手部材を前記隙間を拡縮する一方向に移動させる押し行程を行った後に続けて前記相手部材を反対方向に移動させる引き行程を行い、
    前記相手部材の変位に対して前記相手部材にかかる移動方向の荷重が引き側折り返し点と押し側折り返し点との間で変化するサイクルを検出し、
    前記サイクル中にて前記引き側折り返し点から前記相手部材が前記嵌合部材に押圧された状態で移動する引き側押圧移動領域を設定し、
    この引き側押圧移動領域における引き行程と押し行程の経路データを一次関数に近似する引き側押圧移動時近似直線を求め、
    前記サイクル中にて前記相手部材が前記嵌合部材に押圧されない状態で移動する隙間移動領域を設定し、
    この隙間移動領域における引き行程の経路データと押し行程の経路データを一次関数に近似する隙間移動時近似直線を求め、
    前記サイクル中にて前記押し側折り返し点から前記相手部材が前記嵌合部材に押圧された状態で移動する押し側押圧移動領域を設定し、
    この押し側押圧移動領域における引き行程と押し行程の経路データを一次関数に近似する押し側押圧移動時近似直線を求め、
    前記隙間移動時近似直線の前記引き側押圧移動時近似直線と前記押し側押圧移動時近似直線に対する二つの交点をそれぞれ求め、
    前記ガタ量を前記交点間の変位量として算出することを特徴とするガタ量測定方法。
  2. 前記経路データを残差の二乗和を最小とするような係数を決定する最小二乗法を用いて一次関数に近似することを特徴とする請求項1に記載のガタ量測定方法。
  3. 前記引き側押圧移動領域と前記押し側押圧移動領域とは前記相手部材にかかる荷重が二つの境界線にそれぞれ挟まれる領域に設定することを特徴とする請求項1または2に記載のガタ量測定方法。
  4. 前記隙間移動領域は前記相手部材の変位が二つの境界線に挟まれる領域に設定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のガタ量測定方法。
  5. 隙間を持って嵌合する嵌合部材と相手部材との間のガタ量を測定するガタ量測定装置であって、
    嵌合部材に対して相手部材を変位させるアクチュエータと、
    嵌合部材に対する相手部材の変位を検出する変位センサと、
    相手部材にかかる荷重を検出する荷重センサとを備え、
    前記嵌合部材に対して前記相手部材を前記隙間を拡縮する一方向に移動させる押し行程を行った後に続けて前記相手部材を反対方向に移動させる引き行程を行い、
    前記相手部材の変位に対して前記相手部材にかかる移動方向の荷重が引き側折り返し点と押し側折り返し点との間で変化するサイクルを検出し、
    前記サイクル中にて前記引き側折り返し点から前記相手部材が前記嵌合部材に押圧された状態で移動する引き側押圧移動領域を設定し、
    この引き側押圧移動領域における引き行程と押し行程の経路データを一次関数に近似する引き側押圧移動時近似直線を求め、
    前記サイクル中にて前記相手部材が前記嵌合部材に押圧されない状態で移動する隙間移動領域を設定し、
    この隙間移動領域における引き行程の経路データと押し行程の経路データを一次関数に近似する隙間移動時近似直線を求め、
    前記サイクル中にて前記押し側折り返し点から前記相手部材が前記嵌合部材に押圧された状態で移動する押し側押圧移動領域を設定し、
    この押し側押圧移動領域における引き行程と押し行程の経路データを一次関数に近似する押し側押圧移動時近似直線を求め、
    前記隙間移動時近似直線の前記引き側押圧移動時近似直線と前記押し側押圧移動時近似直線に対する二つの交点をそれぞれ求め、
    前記ガタ量を前記交点間の変位量として算出するコントローラを備えたことを特徴とするガタ量測定装置。
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