JP2009236261A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Takayuki Kubo
孝行 久保
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Abstract

【課題】変速時のイナーシャ相を可及的に早く且つ正確に検出することで、従来生じていたような変速ショックを可及的に抑止し得る自動変速機の変速制御装置を提供する。
【解決手段】歪みゲージ24及びトルク値算出手段16が、反力に基づきサンギヤに作用するトルク値を検出し、イナーシャ相検出手段15が、検出されるトルク値の変化に基づき、自動変速機構5にて回転変化が始まるイナーシャ相の開始点を検出する。このため、自動変速機構内にて固定されたサンギヤに作用するトルク値を検出することで、早く且つ正確にイナーシャ相の開始を検出することができ、これにより、的確なタイミングでトルクリダクションを行うことができ、変速制御時の変速ショックの発生を可及的に抑止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車輌に搭載される自動変速機の変速制御装置に係り、特に、変速時のイナーシャ相を的確に検出し得る自動変速機の変速制御装置に関する。
一般に、車輌に搭載される有段式の自動変速機では、複数の摩擦係合要素(クラッチ、ブレーキ)の係合状態を油圧制御装置によって制御し、変速歯車機構における動力伝達経路を各変速段で形成することにより変速を行っている。このような自動変速機の変速を制御する変速制御装置にあっては、変速時に、回転変化量(加速度)を用いて変速時間を制御することで変速ショックを或る程度良好な範囲に保つようにしている。
上記のような変速制御を行う自動変速機の油圧制御装置が知られている(特許文献1参照)。該油圧制御装置では、電子制御部が、アップシフト時に、油圧制御部におけるソレノイドに対して棚圧到達までの間に指示する締結(係合)指令圧において、最大ギヤ比変化率が突き上げ判断ギヤ比変化率よりも大きい場合は、締結指令圧を減少方向に補正し、最大ギヤ比変化率が間延び判断ギヤ比変化率よりも小さい場合は、締結指令圧を上昇方向に補正する。このような油圧制御装置によると、アップシフト時のトルク相からイナーシャ相初期にかけての車輌の加速度変化を小さく抑え、出力軸トルクを或る程度安定させ得る。
特開2005−282810号公報
ところで、特許文献1に記載されるような自動変速機では、回転変化加速度は係合トルクとエンジン側のトルクリダクション(点火遅角)とで決定されるが、トルクリダクションの契機となるイナーシャ相の検出は回転変化の発生に基づいて行われるため、正確な検出は困難である。そのため、トルクリダクションのタイミングが的確に行われず、変速時にイナーシャトルクが大きく発生して変速ショックを生じる等の虞があった。
そこで本発明は、変速時のイナーシャ相を可及的に早く且つ正確に検出することで、従来生じていたような変速ショックを可及的に抑止し得る自動変速機の変速制御装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る本発明は(例えば図1ないし図11参照)、駆動源(2)の回転を入力軸(10)に入力する変速機構(5)を備え、かつ該変速機構(5)が、変速機ケース(9)に対して固定され、前記入力軸(10)の回転に対する反力が生じる固定ギヤ(S1)を備えた自動変速機の変速制御装置(1)において、
前記反力に基づき前記固定ギヤ(S1)に作用するトルク値を検出する固定ギヤトルク検出手段(16,24)と、
該固定ギヤトルク検出手段(16,24)により検出されるトルク値の変化に基づき、前記変速機構(5)にて回転変化が始まるイナーシャ相の開始点(略々tの時点、略々t23の時点、略々t34の時点)を検出するイナーシャ相検出手段(15)と、を備えてなる、
ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置(1)にある。
請求項2に係る本発明は(例えば図1、図2参照)、前記固定ギヤトルク検出手段は、
前記入力軸(10)側から作用するトルクに起因する前記固定ギヤ(S1)と前記変速機ケース(9)との歪みを検出する歪み検出センサ(24)と、
該歪み検出センサ(24)による検出結果に基づき、前記固定ギヤ(S1)に作用したトルク値を算出するトルク値算出手段(16)と、からなる、
請求項1記載の自動変速機の変速制御装置(1)にある。
請求項3に係る本発明は(例えば図1、図7、図9及び図10参照)、前記変速機構(5)は、係合要素(例えばF−1,B−1)の掴み換えにより変速を行ってなり、
イナーシャ相にて前記駆動源(2)に対してトルクリダクションを行う指令を出力するトルクリダクション指令手段(13)を備え、
該トルクリダクション指令手段(13)は、前記イナーシャ相検出手段(15)によりイナーシャ相の開始点(略々tの時点、略々t23の時点、略々t33の時点)が検出された際に前記指令を出力してなる、
請求項1又は2記載の自動変速機の変速制御装置(1)にある。
請求項4に係る本発明は(例えば図1及び図9参照)、前記イナーシャ相検出手段(15)は、前記固定ギヤトルク検出手段(16,24)により検出されたトルク値の変化が、予め設定された閾値を越えた際に、イナーシャ相の開始点(略々t23の時点)の検出としてなる、
請求項3記載の自動変速機の変速制御装置(1)にある。
請求項5に係る本発明は(例えば図10及び図11参照)、前記掴み換えによる変速におけるトルク相にて前記駆動源(2)のトルクアップを行うトルクアップ制御手段(21)を備え、
前記イナーシャ相検出手段(15)は、前記トルクアップ制御手段(21)のトルクアップに基づく前記駆動源(2)のトルクの推定勾配を算出し、前記固定ギヤトルク検出手段(16,24)により検出されたトルク値の変化が、前記推定勾配から、予め設定された閾値を越えた際に、イナーシャ相の開始点(略々t33の時点)の検出としてなる、
請求項3記載の自動変速機の変速制御装置(1)にある。
請求項6に係る本発明は(例えば図2参照)、前記変速機構(5)は、
前記入力軸(10)の回転を減速した減速回転を出力し得る減速プラネタリギヤ(SP)と、
前記変速機構(5)の出力軸に接続された出力要素(R2)を含む4つの回転要素(S2,S3,CR2,R2)を有するプラネタリギヤユニット(PU)と、
該プラネタリギヤユニット(PU)の2つの回転要素(S2,S3)のそれぞれに前記減速プラネタリギヤ(SP)からの回転を入力自在にする2つの減速クラッチ(C−3,C−1)と、
前記プラネタリギヤユニット(PU)の1つの回転要素(CR2)に前記入力軸(10)の回転を入力自在にする入力クラッチ(C−2)と、を有して、前進5速段又は6速段を達成してなり、
前記固定ギヤ(S1)は、前記減速プラネタリギヤ(SP)の常時回転が固定されたギヤである、
請求項1ないし5のいずれか1項記載の自動変速機の変速制御装置(1)にある。
請求項7に係る本発明は(例えば図2参照)、前記減速プラネタリギヤ(SP)は、前記変速機ケース(9)に固定されたサンギヤ(S1)と、前記減速回転を出力するリングギヤ(R1)と、前記入力軸(10)の回転を入力するキャリヤ(CR1)と、からなり、
前記固定ギヤは前記サンギヤ(S1)である、
請求項6記載の自動変速機の変速制御装置(1)にある。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは発明の理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、固定ギヤトルク検出手段が、反力に基づき固定ギヤに作用するトルク値を検出し、イナーシャ相検出手段が、固定ギヤトルク検出手段により検出されるトルク値の変化に基づき、変速機構にて回転変化が始まるイナーシャ相の開始点を検出するので、変速機構内にて固定された固定ギヤに作用するトルク値を検出することにより、回転変化のチェックでイナーシャ相を検出する従来技術に比して、早く且つ正確にイナーシャ相の開始を検出することができる。つまり、変速機構内の例えば係合要素の係合側が容量を持った瞬間、それをイナーシャ相に移行したこととして検出することができ、該正確に検出したイナーシャ相の移行タイミングを用いることで、登降坂等での車輌状態や駆動源(例えばエンジン)トルクの状態等に依存することなく変速開始のタイミングを把握し、的確なタイミングで例えばトルクリダクションを行うことができる。これにより、変速制御時の変速ショックの発生を可及的に抑止することができる。
請求項2に係る本発明によると、固定ギヤトルク検出手段が、入力軸側から作用するトルクに起因する固定ギヤと変速機ケースとの歪みを検出する歪み検出センサと、該歪み検出センサによる検出結果に基づき、固定ギヤに作用したトルク値を算出するトルク値算出手段とからなるので、例えば、簡単な構造で比較的廉価な歪みゲージを歪み検出センサとして使用することができ、該歪みゲージを固定ギヤの一部に直接貼り付ける等で固定ギヤと変速機ケースとの歪みを容易に検出する構造が得られることで、イナーシャ相検出に用いるトルク値の検出を、極めてシンプルな構造にて実現することができる。
請求項3に係る本発明によると、変速機構が、係合要素の掴み換えにより変速を行ってなり、イナーシャ相にて駆動源に対してトルクリダクションを行う指令を出力するトルクリダクション指令手段を備え、該トルクリダクション指令手段が、イナーシャ相検出手段によりイナーシャ相の開始点が検出された際に指令を出力するので、イナーシャ相に移行した時点で直ちにトルクリダクションを行うことができ、トルクリダクションのタイミングを早すぎたり遅すぎたりすることなく適切に行うことができる。
請求項4に係る本発明によると、イナーシャ相検出手段は、固定ギヤトルク検出手段により検出されたトルク値の変化が、予め設定された閾値(しきい値)を越えた際に、イナーシャ相の開始点の検出とするので、トルク値変化が閾値を超えたか否かでイナーシャ相の開始点の判定を行うことができ、制御がシンプルになる。
請求項5に係る本発明によると、掴み換えによる変速におけるトルク相にて駆動源のトルクアップを行うトルクアップ制御手段を備え、イナーシャ相検出手段は、トルクアップ制御手段のトルクアップに基づく駆動源のトルクの推定勾配を算出し、固定ギヤトルク検出手段により検出されたトルク値の変化が、推定勾配から、予め設定された閾値を越えた際にイナーシャ相の開始点の検出とするので、トルク相で低下するトルクによる変速ショックをトルクアップで相殺しつつ、続いてイナーシャ相で起きるトルク増加による変速ショックを、イナーシャ相検出のタイミングで開始するトルクリダクションで的確に抑制することができる。
請求項6に係る本発明によると、変速機構は、入力軸の回転を減速した減速回転を出力し得る減速プラネタリギヤと、変速機構の出力軸に接続された出力要素を含む4つの回転要素を有するプラネタリギヤユニットと、該プラネタリギヤユニットの2つの回転要素のそれぞれに減速プラネタリギヤからの回転を入力自在にする2つの減速クラッチと、プラネタリギヤユニットの1つの回転要素に入力軸の回転を入力自在にする入力クラッチと、を有して、前進5速段又は6速段を達成してなり、固定ギヤが、減速プラネタリギヤの常時回転が固定されたギヤであるので、変速機ケースに固定されている固定ギヤを有して前進5速段又は6速段を達成するギヤトレーンを有する変速機構を備える際に、固定ギヤに歪み検出センサ等を取り付けるだけの比較的簡単な構成により、イナーシャ相を早く且つ正確に検出して変速制御に活用することができる。
請求項7に係る本発明によると、減速プラネタリギヤが、変速機ケースに固定されたサンギヤと、減速回転を出力するリングギヤと、入力軸の回転を入力するキャリヤとからなり、固定ギヤがサンギヤであるので、変速機ケースに固定されているサンギヤを有するギヤトレーンを有する変速機構を備える際に、サンギヤに歪み検出センサ等を取り付けるだけの比較的簡単な構成により、イナーシャ相を早く且つ正確に検出して変速制御に活用することができる。
以下、本発明に係る実施の形態を図1ないし図11に沿って説明する。
まず、本発明を適用し得る自動変速機3の概略構成について図2に沿って説明する。同図に示すように、例えばFF(フロントエンジン・フロントドライブ)タイプの車輌に用いて好適な自動変速機3は、駆動源であるエンジン2(図1参照)に接続し得る該自動変速機3の入力軸8を有しており、該入力軸8の軸方向を中心としてトルクコンバータ4、及び自動変速機構(変速機構)5を備えている。なお、符号9は、自動変速機構5を収容する変速機ケースを示している。
本自動変速機3は、自動変速機構5における複数の動力伝達経路を各係合状態により達成する摩擦係合要素(係合要素)であるクラッチC−1,C−2,C−3及びブレーキB−1,B−2を有し、それら係合要素同士の掴み換えにより前進6速段の変速を達成する有段式の自動変速機である。なお、前進6速段の変速に限らず、前進5速段の変速を行う自動変速機にも本発明を適用し得ることは勿論である。
上記トルクコンバータ4は、自動変速機3の入力軸8に接続されたポンプインペラ4aと、作動流体を介して該ポンプインペラ4aの回転が伝達されるタービンランナ4bとを有しており、該タービンランナ4bは、上記入力軸8と同軸上に配設された上記自動変速機構5の入力軸10に接続されている。また、該トルクコンバータ4には、ロックアップクラッチ7が備えられており、該ロックアップクラッチ7が油圧制御装置6(図1参照)の油圧制御によって係合されると、上記自動変速機3の入力軸8の回転が自動変速機構5の入力軸10に直接伝達される。なお、上記油圧制御装置6は、油圧サーボ(不図示)を自動変速機構5に対応して多数備えると共に、これら油圧サーボへの油圧を切換えるシフトバルブも多数備えている。
上記自動変速機構5には、入力軸10上において、プラネタリギヤSPと、プラネタリギヤユニットPUとが備えられている。上記プラネタリギヤSPは、サンギヤ(固定ギヤ)S1、キャリヤCR1、及びリングギヤR1を備えており、該キャリヤCR1に、サンギヤS1及びリングギヤR1に噛合するピニオンP1を有している、いわゆるシングルピニオンプラネタリギヤである。上記サンギヤS1は、プラネタリギヤSPの常時回転が固定されたギヤである。なお、上記プラネタリギヤSPは、入力軸10の回転を減速した減速回転を出力し得る減速プラネタリギヤを構成している。
また、該プラネタリギヤユニットPUは、4つの回転要素としてサンギヤS2、サンギヤS3、キャリヤCR2及びリングギヤR2を有し、該キャリヤCR2に、サンギヤS2及びリングギヤR2に噛合するロングピニオンPLと、サンギヤS3に噛合するショートピニオンPSとを互いに噛合する形で有している、いわゆるラビニヨ型プラネタリギヤである。なお、上記クラッチC−3,C−1は、プラネタリギヤユニットPUの2つの回転要素であるサンギヤS2,S3のそれぞれにプラネタリギヤSPからの回転を入力自在にする2つの減速クラッチを構成する。また、上記クラッチC−2は、プラネタリギヤユニットPUの1つの回転要素であるキャリヤCR2に入力軸10の回転を入力自在にする入力クラッチを構成している。上記リングギヤR2は、自動変速機構5の出力軸(不図示)に接続された出力要素である。
上記プラネタリギヤSPのサンギヤS1は、図2及び図5に示すように、変速機ケース9に対して固定され、入力軸10の回転に対する反力が生じる固定ギヤ、つまり、変速機ケース9に一体的に固定されているボス部20に接続(スプライン結合)されて回転が常時固定された固定ギヤを構成している。該サンギヤS1の変速機ケース9(つまりボス部20)に接続される軸部26には、入力軸10側から作用するトルクに応じたサンギヤS1(つまり軸部26)の歪みを検出する歪みゲージ24が、接着剤等により直接固定されている。該歪みゲージ24は、入力軸10側から作用するトルクに起因するサンギヤS1と変速機ケース9との歪みを検出する歪み検出センサを構成する。
軸部26に固定された歪みゲージ24は、該軸部26における反対側の部分にも同様に固定されており、当該軸部26の外周面に固定された2個により歪みを検出する。該歪みゲージ24は、電気接続ケーブル27を介して制御部12に接続されている。なお、歪みゲージ24は、2個に限らず、上記軸部26の外周面における3箇所或いは4箇所に等角度間隔で固定されていても、同様に機能し得ることは勿論である。
また、図2に示すように、上記リングギヤR1は、上記入力軸10の回転と同回転(以下、「入力回転」という。)になっている。更に上記キャリヤCR1は、上記固定されたサンギヤS1と該入力回転するリングギヤR1とにより、入力回転が減速された減速回転になると共に、クラッチC−1及びクラッチC−3に接続されている。
上記プラネタリギヤユニットPUのサンギヤS2は、ブレーキ(係合要素)B−1に接続されて変速機ケース9に対して固定自在となっていると共に、上記クラッチC−3に接続され、該クラッチC−3を介して上記キャリヤCR1の減速回転が入力自在となっている。また、上記サンギヤS3は、クラッチC−1に接続されており、上記キャリヤCR1の減速回転が入力自在となっている。
更に、上記キャリヤCR2は、入力軸10の回転が入力されるクラッチC−2に接続され、該クラッチC−2を介して入力回転が入力自在となっており、また、ワンウェイクラッチ(係合要素)F−1及びブレーキB−2に接続されて、該ワンウェイクラッチF−1を介して変速機ケース9に対して一方向の回転が規制されると共に、該ブレーキB−2を介して回転が固定自在となっている。そして、上記リングギヤR2は、カウンタギヤ11に接続されており、該カウンタギヤ11は、不図示のカウンタシャフト、ディファレンシャル装置を介して不図示の駆動車輪に接続されている。
つづいて、上記構成に基づき、自動変速機構5の作用について図2、図3及び図4に沿って説明する。なお、図4に示す速度線図において、縦軸方向はそれぞれの回転要素(各ギヤ)の回転数を示しており、横軸方向はそれら回転要素のギヤ比に対応して示している。また、該速度線図のプラネタリギヤSPの部分において、縦軸は、図4中左方側から順に、サンギヤS1、キャリヤCR1、リングギヤR1に対応している。更に、該速度線図のプラネタリギヤユニットPUの部分において、縦軸は、図4中右方側から順に、サンギヤS3、リングギヤR2、キャリヤCR2、サンギヤS2に対応している。
例えばD(ドライブ)レンジにおける前進1速段(1ST)では、図3に示すように、クラッチC−1及びワンウェイクラッチF−1が係合される。すると、図2及び図4に示すように、固定されたサンギヤS1と入力回転であるリングギヤR1によって減速回転するキャリヤCR1の回転が、クラッチC−1を介してサンギヤS3に入力される。また、キャリヤCR2の回転が一方向(正転回転方向)に規制されて、つまりキャリヤCR2の逆転回転が防止されて固定された状態になる。すると、サンギヤS3に入力された減速回転が、固定されたキャリヤCR2を介してリングギヤR2に出力され、前進1速段としての正転回転がカウンタギヤ11から出力される。
なお、エンジンブレーキ時(コースト時)には、ブレーキB−2を係止してキャリヤCR2を固定し、該キャリヤCR2の正転回転を防止する形で、上記前進1速段の状態を維持する。また、該前進1速段では、ワンウェイクラッチF−1によりキャリヤCR2の逆転回転を防止し、かつ正転回転を可能にするので、例えば非走行レンジから走行レンジに切換えた際の前進1速段の達成を、ワンウェイクラッチF−1の自動係合により滑らかに行うことができる。
前進2速段(2ND)では、図3に示すように、クラッチC−1が係合され、ブレーキB−1が係止される。すると、図2及び図4に示すように、固定されたサンギヤS1と入力回転であるリングギヤR1によって減速回転するキャリヤCR1の回転が、クラッチC−1を介してサンギヤS3に入力される。また、ブレーキB−1の係止によりサンギヤS2の回転が固定される。すると、キャリヤCR2がサンギヤS3よりも低回転の減速回転となり、該サンギヤS3に入力された減速回転が該キャリヤCR2を介してリングギヤR2に出力され、前進2速段としての正転回転がカウンタギヤ11から出力される。
なお、この前進2速段の状態からニュートラル制御によってクラッチC−1が解放(スリップ状態に)された場合は、キャリヤCR2の逆転回転を阻止するワンウェイクラッチF−1によって、リングギヤR2の正転回転が許容されると共に逆転回転が阻止され、車輌の後退(駆動車輪の逆転回転)が防止される、いわゆるヒルホールドの状態となる。
前進3速段(3RD)では、図3に示すように、クラッチC−1及びクラッチC−3が係合される。すると、図2及び図4に示すように、固定されたサンギヤS1と入力回転であるリングギヤR1によって減速回転するキャリヤCR1の回転が、クラッチC−1を介してサンギヤS3に入力される。また、クラッチC−3の係合によりキャリヤCR1の減速回転がサンギヤS2に入力される。つまり、サンギヤS2及びサンギヤS3にキャリヤCR1の減速回転が入力されるため、プラネタリギヤユニットPUが減速回転の直結状態となり、そのまま減速回転がリングギヤR2に出力され、前進3速段としての正転回転がカウンタギヤ11から出力される。
前進4速段(4TH)では、図3に示すように、クラッチC−1及びクラッチC−2が係合される。すると、図2及び図4に示すように、固定されたサンギヤS1と入力回転であるリングギヤR1によって減速回転するキャリヤCR1の回転が、クラッチC−1を介してサンギヤS3に入力される。また、クラッチC−2の係合によりキャリヤCR2に入力回転が入力される。すると、該サンギヤS3に入力された減速回転とキャリヤCR2に入力された入力回転とにより、上記前進3速段より高い減速回転となってリングギヤR2に出力され、前進4速段としての正転回転がカウンタギヤ11から出力される。
前進5速段(5TH)では、図3に示すように、クラッチC−2及びクラッチC−3が係合される。すると、図2及び図4に示すように、固定されたサンギヤS1と入力回転であるリングギヤR1によって減速回転するキャリヤCR1の回転が、クラッチC−3を介してサンギヤS2に入力される。また、クラッチC−2の係合によりキャリヤCR2に入力回転が入力される。すると、該サンギヤS2に入力された減速回転とキャリヤCR2に入力された入力回転とにより、入力回転より僅かに高い増速回転となってリングギヤR2に出力され、前進5速段としての正転回転がカウンタギヤ11から出力される。
前進6速段(6TH)では、図3に示すように、クラッチC−2が係合され、ブレーキB−1が係止される。すると、図2及び図4に示すように、クラッチC−2の係合によりキャリヤCR2に入力回転が入力される。また、ブレーキB−1の係止によりサンギヤS2の回転が固定される。すると、固定されたサンギヤS2によりキャリヤCR2の入力回転が上記前進5速段より高い増速回転となってリングギヤR2に出力され、前進6速段としての正転回転がカウンタギヤ11から出力される。
後進1速段(REV)では、図3に示すように、クラッチC−3が係合され、ブレーキB−2が係止される。すると、図2及び図4に示すように、固定されたサンギヤS1と入力回転であるリングギヤR1によって減速回転するキャリヤCR1の回転が、クラッチC−3を介してサンギヤS2に入力される。また、ブレーキB−2の係止によりキャリヤCR2の回転が固定される。すると、サンギヤS2に入力された減速回転が、固定されたキャリヤCR2を介してリングギヤR2に出力され、後進1速段としての逆転回転がカウンタギヤ11から出力される。
なお、例えばP(パーキング)レンジ及びN(ニュートラル)レンジでは、クラッチC−1、クラッチC−2、及びクラッチC−3、が解放される。すると、キャリヤCR1とサンギヤS2及びサンギヤS3との間、即ちプラネタリギヤSPとプラネタリギヤユニットPUとの間が切断状態となり、かつ、入力軸10とキャリヤCR2との間が切断状態となる。これにより、入力軸10とプラネタリギヤユニットPUとの間の動力伝達が切断状態となり、つまり入力軸10とカウンタギヤ11との動力伝達が切断状態となる。
つづいて、本発明に係る自動変速機の変速制御装置1について、図1を参照して説明する。なお、図1は、本実施の形態における自動変速機3の変速制御装置1に係る電気制御系等を示すブロック図である。
本自動変速機の変速制御装置1は、図1に示すように、エンジン(E/G)2からの信号、自動変速機3(自動変速機構5)の入力軸回転数センサ22及び出力軸回転数(車速)センサ23からの信号、歪みゲージ24からの信号、アクセル開度センサ25からの信号を入力する制御部(ECU)12を備えている。入力軸回転数センサ22は入力軸10の回転数を検出し、また、出力軸回転数センサ23はカウンタギヤ11の後流側に設けられた不図示の出力軸の回転数を検出する。
上記制御部12は、トルクリダクション指令手段13を有するトルク制御手段14、イナーシャ相検出手段15、トルク値算出手段16、変速制御手段17、変速マップ18、及びエンジン回転数検出手段19を有している。なお、上記トルク値算出手段16及び歪みゲージ24により、反力に基づきサンギヤS1に作用するトルク値を検出する固定ギヤトルク検出手段が構成されている。
上記トルクリダクション指令手段13は、イナーシャ相にてエンジン2に対してトルクリダクションを行う指令を出力するもので、イナーシャ相検出手段15によりイナーシャ相の開始点(図7の略々tの時点、後述する図9の略々t23の時点、後述する図11の略々t34の時点)が検出された際に上記指令を出力する。即ち、トルクリダクション指令手段13は、イナーシャ相検出手段15によりイナーシャ相の開始点(例えば図7の略々tの時点参照)が検出された時点で、変速ショックを緩和する(即ち、変速を行う際のクラッチやブレーキに作用するエンジン2のイナーシャトルクを低減する)ように、エンジン2に対するトルクリダクションを行うための上記指令を出力する。具体的には、変速中のイナーシャ相において、エンジン2に対してトルクリダクション指令を行って、エンジントルクを減少することでエンジン回転数の上昇を抑えると共に、エンジンイナーシャトルクの発生分を、エンジントルクの減少により低減する。またトルク制御手段14は、トルクリダクション指令手段13によってトルクリダクションを実行する以外のトルク制御を実行する。
上記トルク値算出手段16は、歪みゲージ24による検出結果に基づき、サンギヤS1に作用したトルク値を算出する。即ち、トルク値算出手段16は、歪みゲージ24に電気信号を印加し、サンギヤS1の歪みに起因して該歪みゲージ24から出力される電気信号を受信するように、該歪みゲージ24に電気的に接続される。そして、該トルク値算出手段16は、歪みゲージ24による検出結果に基づき、サンギヤS1に作用したトルク値を算出する。つまり、トルク値算出手段16は、歪みゲージ24からの出力信号を増幅する不図示の増幅器を有しており、該増幅器で増幅された歪みゲージ24の出力電圧に基づいてサンギヤS1に作用するトルク値を算出(検出)する。
上記イナーシャ相検出手段15は、トルク値算出手段16及び歪みゲージ24により検出されるトルク値の変化に基づき、自動変速機構5にて回転変化が始まるイナーシャ相の開始点(図7の略々tの時点、後述する図9の略々t23の時点、後述する図11の略々t34の時点)を検出する。即ち、イナーシャ相検出手段15は、トルク値算出手段16により算出されたトルク値に基づき、自動変速機構5での回転変化が始まるイナーシャ相の開始点を検出する。該イナーシャ相検出手段15は、予め設定された閾値を有しており、トルク値算出手段16により算出されたトルク値が閾値を超えたか否かを判断することで、トルク値が閾値を越えた場合にイナーシャ相が開始されたと判定する。当該閾値としては、図7の時点tから外乱と区別し得る程度のトルク値が設定され、図9の時点t23から外乱と区別し得る程度のトルク値が設定され、図11の時点t34から外乱と区別し得る程度のトルク値が設定される。
上記変速制御手段17は、油圧制御装置6に備えられた不図示のソレノイドバルブに電気的指令を行うことで、摩擦係合要素であるクラッチC−1,C−2,C−3やブレーキB−1,B−2の各油圧サーボに供給する係合圧を制御し、自動変速機構5における摩擦係合要素であるクラッチやブレーキ同士の掴み換え変速を行う。即ち、該変速制御手段17は、パワーオンアップシフト変速においては、例えば出力軸回転数センサ23により検出される自動変速機構5の出力軸(不図示)の回転数より算出される車速と、アクセル開度センサ25により検出されるアクセル開度とに基づき変速マップ18を参照し、アクセル開度が所定開度以上の場合にあってアップシフト変速点を判断した際に、油圧制御装置6のソレノイドバルブ(不図示)に指令することで、自動変速機構5において摩擦係合要素同士の掴み換えを行わせ、これによりパワーオンアップシフト変速を行う。
上記制御部12には、エンジントルク信号を含む信号がエンジン2から送られており、上記エンジン回転数検出手段19は、エンジン2からの信号に基づき、エンジン2の回転数(以下、エンジン回転数という)を検出する。
ついで、本自動変速機の変速制御装置1の制御について、図1、及び図6のフローチャート、図7及び図8のタイムチャートを参照して説明する。なお、図6は本自動変速機の変速制御装置の作用を説明するためのフローチャート、図7は本自動変速機の変速制御装置によるイナーシャ相検出を説明するためのタイムチャート、図8は従来タイプによるイナーシャ相検出を説明するためのタイムチャートである。
なお、図7において、(a)は自動変速機構5の入力軸10の入力回転数の変化を示し、(b)はカウンタギヤ11の後流側の出力軸(不図示)の回転数(出力回転数)の変化を示し、(c)は該出力軸の出力トルクを示し、(d)はエンジントルク相当(イナーシャ無し)の変化を示し、(e)は(f)のサンギヤ分担トルクを1.7985倍した入力トルク相当の変化を示し、(f)はサンギヤS1の分担トルクの変化を示し、(g)は係合させるべき例えばブレーキB−1に対応する油圧サーボへの係合油圧の変化を示している。本実施の形態において、1速段(1st)〜3速段(3rd)では(f)のサンギヤ分担トルクを例えば1.7985倍することで入力トルク((e)参照)が得られ、4速段(4th)では(f)のサンギヤ分担トルクを例えば6.25倍することで入力トルクが得られ、5速段(5th)では(f)のサンギヤ分担トルクを例えば-6.76倍することで入力トルクが得られるが、6速段(6th)では、入力軸10の回転がプラネタリギヤSPを経由せずにプラネタリギヤユニットPUのみを経由してカウンタギヤ11に伝達されるため測定不可能(0)となる。
本変速制御装置1による制御では、例えば不図示のイグニッションがONされ、エンジン2がONしている状態で制御が開始され、変速制御手段17により自動変速機構5においてパワーオンアップシフト変速中であることを検出するまで待機する。そして、運転者によるアクセルペダル操作による例えば1速段での走行中に、変速制御手段17が、出力軸回転数センサ23により検出される自動変速機構5の出力軸の回転数から算出される車速と、アクセル開度センサ25により検出されるアクセル開度とに基づき変速マップ18を参照し、アクセル開度が所定開度以上の場合にあってアップシフト変速点と判断すると(ステップS1:YES)、例えば1→2変速のパワーオンアップシフト変速を行う。
すなわち、変速制御手段17が、運転者によりアクセルが踏み込まれてアクセル開度が上昇し、変速マップ18における1速段の領域から2速段の領域となる変速点を越えると、該時点から所定時間経過した図7の時点tにおいて、変速制御手段17により1−2変速判断がなされる。
すると、時点tから変速制御手段17において変速指令(フラグ)が2速段となり、1−2変速制御が開始される。引き続き、変速制御手段17により油圧制御装置6に電子制御指令する形で初期制御が行われ、自動変速機構5における実際の変速を行うイナーシャ相制御が開始されて、ブレーキB−1のスリップに伴うエンジン回転数の上昇に応じて入力回転数が上昇され、自動変速機構5が徐々に2速段に切り換えられていき、つまり変速進行率が増加していく。ブレーキB−1の係合圧は、一旦上昇して油圧サーボ(不図示)におけるガタ詰め動作を行うと、ブレーキB−1が徐々に係合してトルク相が時点tから開始され、これに伴いワンウェイクラッチF−1の係合が解除される。そのため、自動変速機構5の出力トルクは、時点tから時点tの間において次第に下降し、トルク分担がブレーキB−1側に移行する。
そして、イナーシャ相検出手段15が、時点tの直後において(即ち、サンギヤ分担トルク(f)の丸Aで囲んだ部分において)、トルク値算出手段16により算出されたトルク値に基づき、自動変速機構5での回転変化が始まるイナーシャ相の開始点を正確に検出する。つまり、該イナーシャ相検出手段15は、トルク値算出手段16及び歪みゲージ24により検出されたトルク値の変化が閾値を越えた際に、イナーシャ相の開始点(時点tの僅かに後側)として検出する。
すなわち、図2において、1速段では、入力軸10の回転がリングギヤR1から、ピニオンP1を介してサンギヤS1の反力を受けるキャリアCR1に伝達され、更に該キャリアCR1からクラッチC−1を介してサンギヤS3に伝達され、ワンウェイクラッチF−1によって係止されるキャリアCR2に支持されたショートピニオンPS及びロングピニオンPLを介してリングギヤR2に伝達され、該リングギヤR2からカウンタギヤ11を介して出力軸に伝達されている。この状態において、トルク分担がブレーキB−1に移行してイナーシャ相が開始すると、入力軸10の回転が、上記と同様にリングギヤR1からキャリアCR1に伝達されるが、ブレーキB−1の係合でサンギヤS2が係止され、かつキャリアCR2がワンウェイクラッチF−1から解放される状態にて、キャリアCR1から、サンギヤS3、ショートピニオンPS、ロングピニオンPLを介してリングギヤR2に伝達され、該リングギヤR2からカウンタギヤ11を介して出力軸に伝達されることになる。この時点で、ピニオンP1からの反力を受けるサンギヤS1は軸部26に歪みを生じるため、該歪みが歪みゲージ24によって検出される。
これにより、トルク値算出手段16が、サンギヤS1の歪みに起因して歪みゲージ24から出力される電気信号を受信し、サンギヤS1に作用したトルク値を算出し、イナーシャ相検出手段15が、トルク値算出手段16にて算出されたトルク値を閾値と比較し、トルク値が閾値を越えた際にイナーシャ相が開始されたと判定する。すると、トルク制御手段14が、イナーシャトルク開始(つまり、イナーシャ相開始)が検出された状態で、同時に、エンジントルクが規定値以内であるか否かを判断(規定値を越える場合は例えば1→2→3変速のような飛び変速となるため)する。
その結果、イナーシャトルク開始が検出され、かつエンジントルク変化量が規定値以内であると判断した場合(S2:YES)は、ステップS3に進み、イナーシャ勾配(即ち、図7の(g)における係合油圧のスイープアップ勾配)を決定し、それに合わせたトルクリダクションを、トルクリダクション指令手段13の指令で開始する。これにより、エンジントルクが図7の(d)における時点tから低減され、出力トルクがイナーシャ相にて低減されて図7の(c)に示すようになり、エンジン2のイナーシャトルクが大きく生じる現象が回避されて、変速ショックが有効に抑止される。
一方、ステップS2において、例えば5速段から6速段に変速する際のように歪みゲージ24によるトルク検出ができない場合は、ステップS4に進み、従来通りに回転変化を検出してイナーシャ相を判断して、ステップS3に進み、トルクリダクションを開始することになる。
引き続き、変速制御手段17は、ブレーキB−1の油圧を変速進行率に応じてフィードバック制御しつつ上昇させ、該ブレーキB−1を更に係合させていく。そして、時点tにおいてイナーシャ相が終了する付近で終期制御に移行し、ブレーキB−1の油圧を急上昇させ、更に、ブレーキB−1の油圧を例えばライン圧をそのまま入力するように切り換えるなどして油圧を上昇させ、該ブレーキB−1の係合を完全な状態にして、1−2変速制御を完了させる(時点t)。
ここで、図8を参照して、従来タイプの自動変速機の変速制御について説明する。すなわち、変速マップに基づき1−2変速判断がなされると(時点t11)、時点t12から、図7と同様にトルク相が開始されて時点t13で終了するが、この例では、先の本実施形態のように歪みゲージ24を用いてイナーシャ相を検出する訳ではないので、イナーシャ相が実際には始まっていても、回転変化が生じた時点t15からトルクリダクションを開始する。このため、図7の場合に比してトルクリダクションが遅くなり、従って、摩擦材への熱負荷が大きくなり、イナーシャ相が図7の場合に比して盛り上がり変速ショックが悪化する可能性がある。
以上の本実施の形態によれば、トルク値算出手段16及び歪みゲージ24で構成される固定ギヤトルク検出手段が、反力に基づきサンギヤS1に作用するトルク値を検出し、イナーシャ相検出手段15が、検出されるトルク値の変化に基づき、自動変速機構5にて回転変化が始まるイナーシャ相の開始点を検出する。このため、自動変速機構5内にて固定されたサンギヤS1に作用するトルク値を検出することにより、回転変化のチェックでイナーシャ相を検出する従来技術に比して、早く且つ正確にイナーシャ相の開始を検出することができる。つまり、自動変速機構5内の例えばブレーキB−1が容量を持った瞬間、それをイナーシャ相に移行したこととして検出することができ、該正確に検出したイナーシャ相の移行タイミングを用いることで、登降坂等での車輌状態やエンジントルクの状態等に依存することなく変速開始のタイミングを把握し、的確なタイミングでトルクリダクションを行うことができる。これにより、変速制御時の変速ショックの発生を可及的に抑止することができる。
また、上記固定ギヤトルク検出手段が、入力軸10側から作用するトルクに起因するサンギヤS1と変速機ケース9との歪みを検出する歪みゲージ24と、該歪みゲージ24による検出結果に基づき、サンギヤS1に作用したトルク値を算出するトルク値算出手段16とからなる。このため、例えば、簡単な構造で比較的廉価な歪みゲージ24を歪み検出センサとして使用することができ、該歪みゲージ24をサンギヤS1の一部に直接貼り付ける等でサンギヤS1と変速機ケース9との歪みを容易に検出する構造が得られることで、イナーシャ相検出に用いるトルク値の検出を、極めてシンプルな構造にて実現できる。
更に、自動変速機構5が、ワンウェイクラッチF−1及びブレーキB−1等の係合要素の掴み換えにより変速を行ってなり、イナーシャ相にてエンジン2に対してトルクリダクションを行う指令を出力するトルクリダクション指令手段13を備え、該トルクリダクション指令手段13が、イナーシャ相検出手段15によりイナーシャ相の開始点が検出された際に指令を出力する。このため、イナーシャ相に移行した時点で直ちにトルクリダクションを行うことができ、トルクリダクションのタイミングを早すぎたり遅すぎたりすることなく適切に行うことができる。
そして、自動変速機構5は、入力軸10の回転を減速した減速回転を出力し得るプラネタリギヤSPと、自動変速機構5の出力軸(不図示)に接続されたリングギヤR2を含む4つの回転要素(S2,S3,CR2,R2)を有するプラネタリギヤユニットPUと、該プラネタリギヤユニットPUの2つの回転要素(S3,S2)のそれぞれにプラネタリギヤSPからの回転を入力自在にする2つのクラッチC−1,C−3と、プラネタリギヤユニットPUの1つの回転要素(キャリヤCR2)に入力軸10の回転を入力自在にするクラッチC−2とを有して、前進6速段を達成する。更に、サンギヤS1が、プラネタリギヤSPの常時回転が固定されたギヤであるので、変速機ケース9に固定されているサンギヤS1を有して前進6速段を達成するギヤトレーンを有する自動変速機構5を備える際に、サンギヤS1に歪み検出センサ等を取り付けるだけの比較的簡単な構成により、イナーシャ相を早く且つ正確に検出して変速制御に活用することができる。なお、前進6速段の変速に限らず、変速を行う自動変速機に本発明は適用し得る。
更に、プラネタリギヤSPが、変速機ケース9に固定されたサンギヤS1と、減速回転を出力するリングギヤR1と、入力軸10の回転を入力するキャリヤCR1とからなり、サンギヤS1を固定ギヤとしているので、変速機ケース9に固定されているサンギヤS1を有するギヤトレーンを有する自動変速機構5にて、サンギヤS1に歪みゲージ24を取り付けるだけの比較的簡単な構成により、イナーシャ相を早く且つ正確に検出して変速制御に活用することができる。
また、イナーシャ相検出手段15は、歪みゲージ24及びトルク値算出手段16により検出されたトルク値の変化が、予め設定された閾値を越えた際に、イナーシャ相の開始点(時点tの僅かに後側)の検出とするので、トルク値変化が閾値を超えたか否かでイナーシャ相の開始点の判定を行うことができ、制御がシンプルになる。
本実施の形態によれば、入力トルクに応じて係合トルク(係合油圧)の出力を行うことができ、トルクアップまで油圧を上昇させることができるので、摩擦係合要素での余分な発熱を回避しながら、変速ショックを可及的に低減することができる。
ここで、図9は、変速ショックをより良くするためにイナーシャトルクの盛り上がりを最小になるようにした変形例であり、トルク相は図7の場合と同様に発生するが(時点t22と時点t23の間)、イナーシャ相は緩やかに生じる(時点t23と時点t26の間)。この変形例では、係合トルクと入力トルクとが釣り合うので、回転変化がなかなか起きない状態ができるが、前述の実施の形態と同様、イナーシャ相を、回転変化で見るのではなく、歪みゲージ24を用いてトルク値算出手段16が検出したトルク値に基づき算出することで、速やかに且つ的確に検出することができる。
ついで、図10及び図11を参照して、トルク相にてエンジン2のトルクアップを行うようにした他の実施の形態について説明する。
図10に示すように、他の実施の形態では、制御部12に、掴み換えによる変速におけるトルク相にてエンジン2のトルクアップを行うように油圧制御装置6を制御するトルクアップ制御手段21を備えている。同実施の形態では、イナーシャ相検出手段15が、トルクアップ制御手段21のトルクアップに基づくエンジン2のトルクの推定勾配(図11の(f)における時点t32〜t33に示す部分の勾配)を算出し、歪みゲージ24及びトルク値算出手段16により検出されたトルク値の変化が、上記推定勾配から、予め設定された閾値を越えた際に、イナーシャ相の開始点(時点t33の僅かに後側)の検出とする。
このような他の実施の形態によると、先に説明した実施の形態と略々同様の作用効果を得ることができると共に、トルク相で低下するトルクによる変速ショックをトルクアップで相殺しつつ、続いてイナーシャ相で起きるトルク増加による変速ショックを、イナーシャ相検出のタイミングで開始するトルクリダクションで的確に抑制することができる。
なお、以上説明した実施の形態では、1→2変速時の制御について説明したが、これに限らず、2→3変速時、3→4変速時、4→5変速時においても前述と同様に制御し得ることは勿論である。また、以上の実施の形態では、自動変速機3として、FFタイプの車輌に用いて好適な前進6速及び後進1速を達成するものを例に挙げて説明したが、これに限らず、FRタイプ(フロントエンジン・リアドライブ)やその他のタイプの車輌に用いて好適な自動変速機であっても、変速機ケースに対して常時固定されるギヤ(例えばサンギヤ)を有するプラネタリギヤを備えたタイプであれば本発明を適用することが可能である。
また、以上の実施の形態では、パワーオンアップシフト変速の場合を例に挙げて説明したが、これに限らず、イナーシャ相におけるトルクはマイナス側に生じるがパワーオンダウンシフト変速の場合においても、エンジン2に対する負荷が減少してエンジン吹きを生じる不都合を防ぐことができる等、略々同様に使用することができる。
本発明に係る自動変速機の変速制御装置に係る電気制御系等を示すブロック図。 本発明を適用し得る自動変速機構を示すスケルトン図。 本自動変速機構の係合表。 本自動変速機構の速度線図。 本自動変速機構内のプラネタリギヤに備えた常時固定状態のサンギヤ、及び該サンギヤに固定された歪みゲージを示す図。 本自動変速機の変速制御装置の作用を説明するためのフローチャート。 本自動変速機の変速制御装置によるイナーシャ相検出を説明するためのタイムチャート。 従来タイプによるイナーシャ相検出を説明するためのタイムチャート。 一部変更した変形例の作用を説明するためのフローチャート。 本発明に係る他の実施の形態における自動変速機の変速制御装置に係る電気制御系等を示すブロック図。 他の実施の形態によるイナーシャ相検出を説明するためのタイムチャート。
符号の説明
1 自動変速機の変速制御装置
2 駆動源(エンジン)
3 自動変速機
5 変速機構(自動変速機構)
9 変速機ケース
10 入力軸
13 トルクリダクション指令手段
15 イナーシャ相検出手段
16 固定ギヤトルク検出手段(トルク値算出手段)
21 トルクアップ制御手段
24 固定ギヤトルク検出手段、歪み検出センサ(歪みゲージ)
C−1,C−3 減速クラッチ(クラッチ)
C−2 入力クラッチ(クラッチ)
CR1 キャリヤ
CR2 回転要素(キャリヤ)
F−1,B−1 係合要素(ワンウェイクラッチ、ブレーキ)
PU プラネタリギヤユニット
R1 リングギヤ
R2 回転要素、出力要素(リングギヤ)
S1 固定ギヤ(サンギヤ)
S2,S3 回転要素(サンギヤ)
SP 減速プラネタリギヤ(プラネタリギヤ)

Claims (7)

  1. 駆動源の回転を入力軸に入力する変速機構を備え、かつ該変速機構が、変速機ケースに対して固定され、前記入力軸の回転に対する反力が生じる固定ギヤを備えた自動変速機の変速制御装置において、
    前記反力に基づき前記固定ギヤに作用するトルク値を検出する固定ギヤトルク検出手段と、
    該固定ギヤトルク検出手段により検出されるトルク値の変化に基づき、前記変速機構にて回転変化が始まるイナーシャ相の開始点を検出するイナーシャ相検出手段と、を備えてなる、
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 前記固定ギヤトルク検出手段は、
    前記入力軸側から作用するトルクに起因する前記固定ギヤと前記変速機ケースとの歪みを検出する歪み検出センサと、
    該歪み検出センサによる検出結果に基づき、前記固定ギヤに作用したトルク値を算出するトルク値算出手段と、からなる、
    請求項1記載の自動変速機の変速制御装置。
  3. 前記変速機構は、係合要素の掴み換えにより変速を行ってなり、
    イナーシャ相にて前記駆動源に対してトルクリダクションを行う指令を出力するトルクリダクション指令手段を備え、
    該トルクリダクション指令手段は、前記イナーシャ相検出手段によりイナーシャ相の開始点が検出された際に前記指令を出力してなる、
    請求項1又は2記載の自動変速機の変速制御装置。
  4. 前記イナーシャ相検出手段は、前記固定ギヤトルク検出手段により検出されたトルク値の変化が、予め設定された閾値を越えた際に、イナーシャ相の開始点の検出としてなる、
    請求項3記載の自動変速機の変速制御装置。
  5. 前記掴み換えによる変速におけるトルク相にて前記駆動源のトルクアップを行うトルクアップ制御手段を備え、
    前記イナーシャ相検出手段は、前記トルクアップ制御手段のトルクアップに基づく前記駆動源のトルクの推定勾配を算出し、前記固定ギヤトルク検出手段により検出されたトルク値の変化が、前記推定勾配から、予め設定された閾値を越えた際に、イナーシャ相の開始点の検出としてなる、
    請求項3記載の自動変速機の変速制御装置。
  6. 前記変速機構は、
    前記入力軸の回転を減速した減速回転を出力し得る減速プラネタリギヤと、
    前記変速機構の出力軸に接続された出力要素を含む4つの回転要素を有するプラネタリギヤユニットと、
    該プラネタリギヤユニットの2つの回転要素のそれぞれに前記減速プラネタリギヤからの回転を入力自在にする2つの減速クラッチと、
    前記プラネタリギヤユニットの1つの回転要素に前記入力軸の回転を入力自在にする入力クラッチと、を有して、前進5速段又は6速段を達成してなり、
    前記固定ギヤは、前記減速プラネタリギヤの常時回転が固定されたギヤである、
    請求項1ないし5のいずれか1項記載の自動変速機の変速制御装置。
  7. 前記減速プラネタリギヤは、前記変速機ケースに固定されたサンギヤと、前記減速回転を出力するリングギヤと、前記入力軸の回転を入力するキャリヤと、からなり、
    前記固定ギヤは前記サンギヤである、
    請求項6記載の自動変速機の変速制御装置。
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CN102128607A (zh) * 2010-12-25 2011-07-20 中国第一汽车集团公司 变速器及主减速器齿轮台架试验的应变测试方法

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