JP2009236188A - 自動変速機 - Google Patents

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    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
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Abstract

【課題】多板ブレーキとプレート状カップリングとを備えた自動変速機において、その全長寸法を短縮する。
【解決手段】多板ブレーキ13とプレート状カップリング15とを変速機入力軸の軸方向に近接して配置する。プレート状カップリング15の固定プレート25に、多板ブレーキ13を押圧するピストン31と、このピストン31が摺動するピストンシリンダ32とを設けてシリンダ装置24を構成した。また、固定プレート25に、ピストンシリンダ32とピストン31とで形成される締結油圧室33,34への制御油圧を供給する油圧供給油路と、エア抜きバルブ35とを設けた。
【選択図】図4

Description

本発明は流体伝動装置からの出力回転を変速して車軸に伝える自動車用の自動変速機に関するものである。
この種の自動変速機として、変速機ケース内に、入力回転を変速する変速歯車機構(以下、一般的な遊星歯車機構の場合で説明する)と、複数の多板式の摩擦要素と、プレート状カップリング(ワンウェイクラッチ)とを設け、摩擦要素の組み合わせの選択とプレート状カップリングの作用とにより、遊星歯車機構によって得られる変速段を複数段の間で自動的に切換えるように構成されたものが公知である(特許文献1参照)。
この公知の自動変速機において、多板式の摩擦要素(機能に応じてクラッチまたはブレーキと称される)は、複数枚の摩擦板がピストンで押圧されることによって動力の断続作用を行うように構成されている。
ピストンは、ピストンシリンダ内で入力軸の軸方向に摺動することによって上記押圧作用を行う。
また、プレート状カップリングは、互いの一面側が近接対向する状態で入力軸の軸方向に配置された固定、回転両プレートを備え、一方のプレートの対向面に複数のストラットポケットとこのストラットポケット内で対向面方向に起伏するストラット、他方のプレートの対向面に上記ストラットが起立したときに係合する多数のノッチをそれぞれ設け、ストラットとノッチの係合作用により、遊星歯車機構の回転要素(たとえばリングギヤ)に対して一方向の回転ロック機能を果たすように構成されている。
特開2008−8439号公報
自動車、とくにフロントエンジン−フロントドライブ車のようなエンジン横置き式の自動車に搭載される自動変速機においては、収容スペースの制限が厳しいことからミリ単位での全長寸法の短縮が強く求められている。このため、各摩擦要素についても軸方向寸法の短縮が要請される。
ところが、公知の自動変速機においては、ピストン及びピストンシリンダ(以下、この両者を備えたものをシリンダ装置という)を独立した部品、つまり独自の軸方向寸法を持ち、専用のスペースを占める部品として摩擦要素に近接して設ける構成をとっている。
従って、このシリンダ装置の分だけ変速機の軸方向寸法が拡張することとなり、これが変速機の全長短縮化を妨げる一因となっていた。
そこで本発明は、変速機全長寸法をシリンダ装置分だけ短縮することができる自動変速機を提供するものである。
請求項1の発明は、変速歯車機構の回転要素を係止自在に支持する多板ブレーキと、上記回転要素の一方側の回転を許容し他方側の回転を係止するプレート状カップリングとを備えた自動変速機であって、上記プレート状カップリングは、変速機ケースに固定された環状の固定プレートと、上記回転要素に固定され上記固定プレートの一面側に対向するように配置された環状の一面側を有する回転プレートと、この回転プレートと上記固定プレートのうち一方のプレートに対向面方向に起伏自在に設けられたストラットと、他方のプレートに設けられ上記ストラットが起立したときに係合するノッチとを有し、上記多板ブレーキは、多板ブレーキの一端側に設けられて同ブレーキを押圧するピストンと、このピストンが摺動するピストンシリンダとを備え、上記固定プレートに上記ピストンシリンダが設けられたものである。
請求項2の発明は、請求項1の構成において、上記固定プレートにストラットが設けられ、上記固定プレートの周方向の複数個所に設けられた上記ストラットを収容するストラットポケットと、上記ピストンシリンダと上記ピストンとで形成される締結油圧室と、この締結油圧室への制御油圧を供給する油圧供給油路とを備え、上記油圧供給油路が、隣り合う上記ストラットポケット間においてストラットポケットに対し周方向にずれた位置に設けられたものである。
請求項3の発明は、請求項2の構成において、上記締結油圧室に貯留された空気を大気に放出するエア抜きバルブを備え、このエア抜きバルブが、上方部にある隣り合うストラットポケット間においてストラットポケット及び上記油圧供給油路に対し周方向にずれた位置に設けられたものである。
請求項4の発明は、請求項1の構成において、上記固定プレートにノッチが設けられ、上記ピストンシリンダと上記ピストンとで形成される締結油圧室と、この締結油圧室への制御油圧を供給する油圧供給油路とを備え、上記油圧供給油路が上記固定プレートの軸方向厚肉部分に配設されたものである。
請求項5の発明は、請求項4の構成において、上記締結油圧室に貯留された空気を大気に放出するエア抜きバルブを備え、このエア抜きバルブが上記固定プレートの上方部にある軸方向厚肉部分でかつ上記油圧供給油路に対し周方向にずれた位置に配設されたものである。
本発明によると、プレート状カップリングが、元々、ピストンとピストンシリンダ(シリンダ装置)を設けるのに十分な厚みを有している点に着目し、プレート状カップリングの固定プレートをシリンダ装置のハウジングとして兼用する構成としたから、公知技術と比較して、シリンダ装置分だけ自動変速機の全長寸法を短縮することができる。
また、シリンダ装置のハウジングが不要となるため、部品点数の削減及びコストダウンを実現することができる。
ところで、プレート状カップリングは、前記のように固定、回転両プレートのうち一方のプレートの対向面にストラットポケット及びストラット、他方のプレートの対向面に周方向に傾斜したノッチをそれぞれ設けて構成される。
従って、固定プレートにストラットポケットを設けた場合は、ストラットポケットが設けられた部分で肉厚が薄くなる。また、固定プレートにノッチを設けた場合は、このノッチによって固定プレートの肉厚が周方向に大小変化する。
一方、固定プレートにシリンダ装置を設ける場合、ピストンシリンダとピストンとで形成される締結油圧室に制御油圧を供給する油圧供給油路を、外部配管ではなく同プレートそのものに設けるのが組み付け性の点等で望ましい。また、締結油圧室内には空気が溜まるため、この空気を外部に抜くエア抜きバルブをも同プレートに設けるのが望ましい。
ここで、請求項2,3の発明においては、固定プレートにストラットを設けた場合に、油圧供給油路を、隣り合うストラットポケット間においてストラットポケットに対し周方向にずれた位置に設け、請求項4,5の発明では、固定プレートにノッチを設けた場合に、油圧供給油路を固定プレートの軸方向厚肉部分に設けたから、いずれの発明によっても、シリンダ装置が組み込まれる固定プレートの肉厚(軸方向寸法)を油路形成のために拡張する必要がない。
また、請求項3の発明においては、エア抜きバルブを、上方部にある隣り合うストラットポケット間においてストラットポケット及び上記油圧供給油路に対し周方向にずれた位置に設け、請求項5の発明では、エア抜きバルブを、厚肉部分でかつ油圧供給油路に対し周方向にずれた位置に設けたから、結合プレートの肉厚をエア抜きバルブのために拡張する必要がない。
つまり、固定プレートが本来の機能のために元々持っている必要最小限の厚み寸法のままシリンダ装置を組み込むことができる。このため、全長短縮という所期の目的を十分に達成することができる。
第1実施形態(図1〜図7参照)
まず、実施形態に係る自動車用の自動変速機の全体構成を図1(スケルトン図)によって簡単に説明する。
この自動変速機は、主たる構成要素として、エンジン出力軸1に取付けられた流体伝動装置であるトルクコンバータ2と、このトルクコンバータ2の出力回転が入力軸3を介して入力される変速機構4とを有し、この変速機構4の出力回転が、入力軸3まわりに配置された出力ギヤ5から図示しないカウンタドライバ機構及び差動装置を介して車軸に伝達されるように構成されている。6は変速機構4が収容された変速機ケースである。
トルクコンバータ2は、エンジン出力軸1に連結されたケース2aと、このケース2a内に設けられたポンプ2bと、このポンプ2bにより駆動されるタービン2cと、ポンプ2bとタービン2cとの間でトルク増大作用を行うステータ2dと、このステータ2dと変速機ケース6との間に設けられたトルコン用ワンウェイクラッチ2eと、ケース2aを介してエンジン出力軸1とタービン2cとを直結するロックアップクラッチ2fとによって構成され、タービン2cの回転が入力軸3を介して変速機構4に伝達される。
変速機構4は、トルクコンバータ2に近い側から順に入力軸3まわりに配置された変速歯車機構としての第1、第2、第3の各遊星歯車機構7,8,9と、摩擦要素としての多板式の第1、第2両クラッチ10,11、及び第1〜第3各ブレーキ12,13,14と、第1、第2両ブレーキ13間に設けられたプレート状カップリング(ワンウェイクラッチ)15とから成っている。
各遊星歯車機構7〜9は、サンギヤ16と、このサンギヤ16に噛み合うプラネタリギヤ17と、このプラネタリギヤ17を支持するキャリア18と、プラネタリギヤ17に噛み合うリングギヤ19とで構成され、この遊星歯車機構同士、またはこれらと両クラッチ10,11及び各ブレーキ12〜14の関係等が次のように設定されている。
(i)入力軸3が第3遊星歯車機構9のサンギヤ16に連結されている。
(ii)第1、第2両遊星歯車機構7,8のサンギヤ16,16同士が連結されている。
(iii)第1遊星歯車機構7のリングギヤ19と第2遊星歯車機構8のキャリア18とが連結されている。
(iv)第2遊星歯車機構8のリングギヤ19と第3遊星歯車機構9のキャリア18とが連結されている。
(v)第1遊星歯車機構7のキャリア18に出力ギヤ5が連結されている。
(vi)第1、第2両遊星歯車機構7のサンギヤ16,16は、第1クラッチ10を介して入力軸3に断続(切断/接続)可能に連結されている。
(vii)第2遊星歯車機構8のキャリア18は、第2クラッチ11を介して入力軸3に断続可能に連結されている。
(viii)第1遊星歯車機構7のリングギヤ19、及び第2遊星歯車機構8のキャリア18は、第1ブレーキ12及びプレート状カップリング15を介して変速機ケース6に断続可能に連結されている。
(ix)第2遊星歯車機構8のリングギヤ19、及び第3遊星歯車機構9のキャリア18は、第2ブレーキ13を介して変速機ケース6に断続可能に連結されている。
(x)第3遊星歯車機構9のリングギヤ19は、第3ブレーキ14を介して変速機ケース6に断続可能に連結されている。
以上の構成に基づき、プレート状カップリング15による一方向回転ロック作用と、摩擦要素(クラッチ10,11及びブレーキ12〜14)の作動/非作動の組み合わせの選択とにより、遊星歯車機構7〜9によって得られる変速段を前進6速と後退速の間で自動的に切換え得るようになっている。上記組み合わせと変速段の具体的な関係を図2によって簡単に説明する。
前進1速
第1クラッチ10と第1ブレーキ12とが作動する。入力軸3の回転は、第1遊星歯車機構7により大きな減速比で減速されて第1遊星歯車機構7のキャリア18から出力ギヤ5に出力される。
なお、第1ブレーキ12は、エンジンブレーキを作動させる1速でのみ接続状態となり、エンジンブレーキを作動させない1速では、プレート状カップリング15の一方向回転ロック機能のみが働く。
前進2速
第1クラッチ10と第2ブレーキ13とが作動する。入力軸3の回転は、第1遊星歯車機構7のサンギヤ16に入力されると同時に、第2遊星歯車機構8を介して第1遊星歯車機構7のリングギヤ19にも入力される。このため、入力回転は1速の場合よりも小さな減速比で減速されて第1遊星歯車機構7のキャリア18から出力歯車5に出力される。
前進3速
第1クラッチ10と第3ブレーキ14とが作動する。入力軸3の回転は、第1遊星歯車機構7のサンギヤ16に入力されると同時に、第3及び第2両遊星歯車機構9,8を介して第1遊星歯車機構7のリングギヤ19にも入力される。このため、入力回転は2速よりもさらに小さい減速比で減速されて第1遊星歯車機構7のキャリア18から出力ギヤ5に出力される。
前進4速
第1、第2両クラッチ10,11が作動する。入力軸3の回転は、第1遊星歯車機構7のサンギヤ16に入力されると同時に、第2遊星歯車機構8経由でそのまま第1遊星歯車機構7のリングギヤ19にも入力される。これにより、第1遊星歯車機構7全体が入力軸3と一体に回転し、キャリア18から減速比1の回転が出力ギヤ5に出力される。
前進5速
第2クラッチ11と第3ブレーキ14とが作動する。入力軸3の回転は、第2遊星歯車機構8経由でそのまま第1遊星歯車機構7のリングギヤ19に入力されると同時に、第3及び第2両遊星歯車機構9,8を介して第1遊星歯車機構7のサンギヤ16にも入力される。これにより、入力回転は増速されて第1遊星歯車機構7のキャリア18から出力ギヤ5に出力される。
前進6速
第2クラッチ11と第2ブレーキ13とが作動する。入力軸3の回転は、第2遊星歯車機構8経由でそのまま第1遊星歯車機構7のリングギヤ19に入力されると同時に、第2遊星歯車機構8を介して第1遊星歯車機構7のサンギヤ16にも入力される。これにより、入力回転は5速よりも大きな増速比で増速されて第1遊星歯車機構7のキャリア18から出力ギヤ5に出力される。
後退速
第1、第3両ブレーキ12,14が作動する。入力軸3の回転は、第3及び第2両遊星歯車機構9,8を介して第1遊星歯車機構7のサンギヤ16に入力される。このとき、第2遊星歯車機構8において回転方向が逆転されることにより、第1遊星歯車機構7のキャリア18から出力ギヤ5に、入力軸3の回転方向と反対方向の回転が出力される。
各摩擦要素、すなわち、両クラッチ10,11及び各ブレーキ12〜14は、複数枚の摩擦板が油圧式のシリンダ装置で駆動されることによって動力の断続作用を行うように構成されている。
シリンダ装置は、ピストンとこのピストンが摺動するピストンシリンダとを有し、ピストンを入力軸の軸方向に作動させることによって押圧作用を行う。
この自動変速機の特徴的構成として、図1中に破線で囲っている第2ブレーキ13とプレート状カップリング15とが入力軸3の軸方向に近接して配置され、第2ブレーキ13を作動させるためのシリンダ装置がプレート状カップリング15に組み込まれている。
この点の構成を図3以降によって詳述する。
図3は第2遊星歯車機構8、第2ブレーキ13及びプレート状カップリング15の一部を示し、図4はさらにその一部(シリンダ装置組み込み部分)を拡大して示す。
図1中の変速機ケース6に固定されたブレーキハウジング20と、第2遊星歯車機構8のリングギヤ19、及び第3遊星歯車機構9(図3では省略)のキャリア18と一体のハブ21にそれぞれ複数枚の摩擦板22,23が軸方向に交互にかつ一定の隙間を置いて軸方向スライド自在に設けられ、これら摩擦板22,23が、シリンダ装置24内を軸方向に摺動するピストン31で押圧されて密着し、作動状態となる。
プレート状カップリング15は、互いの一面側が近接対向する状態で入力軸3の軸方向に配置された環状の固定、回転両プレート25,26を具備している。
このうち固定プレート25には、図5〜図7に示すように回転プレート26に対向する環状の一面側に、複数のストラットポケット27が周方向に一定間隔を置いて設けられ、このストラットポケット27内に、対向面方向に起伏自在なストラット28と、このストラット28に起立方向のバネ力を加えるバネ部材29とが設けられている。
回転プレート26には、図7に示すように対向面に、ストラット28が起立したときに係合する多数のノッチ30が設けられている。
このノッチ30は、プレート厚みを周方向に大小変化させる傾斜溝として形成され、ストラット28が起立状態でこのノッチ30に係合することにより、両プレート25,26が一方向の回転に対し結合されてロック機能を果たすように構成されている。
この実施形態では、図3,4に示すようにこのプレート状カップリング15が第2ブレーキ13に近接して配置され、両プレート25,26のうち固定プレート25に、第2ブレーキ13(摩擦板22,23)を押圧するピストン31と、このピストン31が摺動するピストンシリンダ32と、このピストンシリンダ32とピストン31とで形成される第1及び第2の二つの締結油圧室33,34とが設けられてシリンダ装置24が構成されている。
両締結油圧室33,34は、互いに連通した状態で図示しないバルブの制御により時間的なずれをもって油圧が供給され、この油圧供給の時間的ずれにより、ピストン31に作用する力が徐々に増加してピストン31が緩やかにスライドし、ショックの無い摩擦板押圧作用が行われる。
また、固定プレート25には、図4〜図6に示すように、締結油圧室33,34内の空気をプレート上方から外部に抜くためのエア抜きバルブ35と、両締結油圧室33,34に制御油圧を供給するための油圧供給油路36,37とが設けられている。
エア抜きバルブ35は、固定プレート25の上方部に設けられた穴38(図4参照)にプラグ39を、空気は通すが油は通さない僅かな隙間がプラグ外周に形成される状態で嵌め込むことによって構成されている。
ここで、プレート状カップリング15の固定プレート25は、前記のように対向面にストラットポケット27が設けられているため、図7に示すようにこのストラットポケット27が設けられた部分で肉厚が相対的に薄くなる。
そこで、この実施形態においては、図6,7に示すようにエア抜きバルブ35及び油圧供給油路36,37が、それぞれストラットポケット27に対し周方向にずれた位置、つまり相対的に肉厚が大きい部分で、かつ、互いに周方向にずれた位置に設けられている。
こうすれば、固定プレート25の肉厚(軸方向寸法)を、エア抜きバルブ35及び油圧供給油路36,37を設けるために拡張する必要がない。
つまり、固定プレート25が本来のカップリング機能のために元々持っている必要最小限の厚み寸法のままシリンダ装置24を組み込むことができる。
この自動変速機によると、第2ブレーキ13とプレート状カップリング15とが軸方向に並設される点、及びプレート状カップリング15の固定25は、元々、シリンダ装置24の締結油圧室33,34及びピストン31を設けるのに十分な厚みを有している点に着目し、第2ブレーキ13とプレート状カップリング15とを軸方向に近接して配置し、固定プレート25をシリンダ装置24のハウジングとして兼用する構成としているため、シリンダ装置24のための専用スペースが不要となる。従って、シリンダ装置を独立した別部品としてブレーキに加える公知技術と比較して、シリンダ装置分だけ自動変速機の全長寸法を短縮することができる。
また、シリンダ装置専用のハウジングが不要となるため、部品点数の削減及びコストダウンを実現することができる。
さらに、前記のようにストラット側結合プレート25の軸方向寸法をシリンダ組み込みのために拡張する必要がないため、自動変速機の全長短縮という所期の目的を十分に達成することができる。
第2実施形態(図8,9参照)
第1実施形態との相違点のみを説明する。
第2実施形態では、第1実施形態とは逆に、固定プレート25にノッチ30、回転プレート26にストラット28及びストラットポケット27がそれぞれ設けられた場合に適用している。
この場合、ノッチ30が設けられることによって固定プレート25の肉厚が周方向に大小変化する。つまり、相対的に薄肉部分と厚肉部分とが生じる。
そこで、図8,9に示すように、エア抜きバルブ35及び油路36,37は固定プレート25における厚肉部分に、かつ、互いに周方向に位置ずれして設けられる。
なお、シリンダ装置24、エア抜きバルブ35、油圧供給油路36,37そのものの構成は上記実施形態と同じである。
他の実施形態
(1) 上記実施形態では、シリンダ装置24に二つの締結油圧室33,34を設けた場合を例示したが、本発明においては締結油圧室を一つだけ設けてもよい。
(2) 上記実施形態では、前進6速、後退1速の変速段を有する変速機を例示したが、本発明はこれとは異なる変速段を有する変速機にももちろん適用することができる。
この場合、変速段に応じて変速機の変速歯車機構、クラッチ、ブレーキの配置が異なるが、少なくとも一つの多板ブレーキとプレート状カップリングとが軸方向に並んで配置される変速機であれば、上記実施形態同様に適用することができる。
本発明の第1実施形態にかかる自動変速機の全体構成を示すスケルトン図である。 同変速機における摩擦要素の組み合わせと変速段の関係を示す表である。 同変速機における第2ブレーキ及びプレート状カップリングの一部を示す断面図である。 図3の一部を拡大して示す図である。 プレート状カップリングの固定プレートの斜視図である。 同正面図である。 図6のVII−VII線拡大断面図である。 本発明の第2実施形態を示す図6相当図である。 図8のIX−IX線拡大断面図である。
符号の説明
7〜9 遊星歯車機構(変速歯車機構)
13 多板ブレーキ
15 プレート状カップリング
22,23 摩擦板
24 シリンダ装置
25 プレート状カップリングの固定プレート
26 同回転プレート
27 ストラットポケット
28 ストラット
29 バネ部材
30 ノッチ
31 ピストン
32 ピストンシリンダ
33,34 締結油圧室
35 エア抜きバルブ
36,37 油路

Claims (5)

  1. 変速歯車機構の回転要素を係止自在に支持する多板ブレーキと、上記回転要素の一方側の回転を許容し他方側の回転を係止するプレート状カップリングとを備えた自動変速機であって、上記プレート状カップリングは、変速機ケースに固定された環状の固定プレートと、上記回転要素に固定され上記固定プレートの一面側に対向するように配置された環状の一面側を有する回転プレートと、この回転プレートと上記固定プレートのうち一方のプレートに対向面方向に起伏自在に設けられたストラットと、他方のプレートに設けられ上記ストラットが起立したときに係合するノッチとを有し、上記多板ブレーキは、多板ブレーキの一端側に設けられて同ブレーキを押圧するピストンと、このピストンが摺動するピストンシリンダとを備え、上記固定プレートに上記ピストンシリンダが設けられたことを特徴とする自動変速機。
  2. 上記固定プレートにストラットが設けられ、上記固定プレートの周方向の複数個所に設けられた上記ストラットを収容するストラットポケットと、上記ピストンシリンダと上記ピストンとで形成される締結油圧室と、この締結油圧室への制御油圧を供給する油圧供給油路とを備え、上記油圧供給油路が、隣り合う上記ストラットポケット間においてストラットポケットに対し周方向にずれた位置に設けられたことを特徴とする請求項1記載の自動変速機。
  3. 上記締結油圧室に貯留された空気を大気に放出するエア抜きバルブを備え、このエア抜きバルブが、上方部にある隣り合うストラットポケット間においてストラットポケット及び上記油圧供給油路に対し周方向にずれた位置に設けられたことを特徴とする請求項2記載の自動変速機。
  4. 上記固定プレートにノッチが設けられ、上記ピストンシリンダと上記ピストンとで形成される締結油圧室と、この締結油圧室への制御油圧を供給する油圧供給油路とを備え、上記油圧供給油路が上記固定プレートの軸方向厚肉部分に配設されたことを特徴とする請求項1記載の自動変速機。
  5. 上記締結油圧室に貯留された空気を大気に放出するエア抜きバルブを備え、このエア抜きバルブが上記固定プレートの上方部にある軸方向厚肉部分でかつ上記油圧供給油路に対し周方向にずれた位置に配設されたことを特徴とする請求項4記載の自動変速機。
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