JP2009235623A - コールドオフセット印刷用紙の製造方法 - Google Patents
コールドオフセット印刷用紙の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009235623A JP2009235623A JP2008083965A JP2008083965A JP2009235623A JP 2009235623 A JP2009235623 A JP 2009235623A JP 2008083965 A JP2008083965 A JP 2008083965A JP 2008083965 A JP2008083965 A JP 2008083965A JP 2009235623 A JP2009235623 A JP 2009235623A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- coating
- offset printing
- cold offset
- coating agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
【解決手段】コールドオフセット印刷用紙の製造方法は、原紙上にスプレー塗工方式により表面塗工剤を塗工したコールドオフセット印刷用紙の製造方法であり、y=B型粘度(mPa・s35℃60rpm条件)、x=ノズル径(mm相当オリフィス径)としたとき、「y<-1625x2+1384x-237」(但しx>0.28)を満たす条件で塗工することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
上記課題を達成するために、請求項に係る発明のコールドオフセット印刷用紙の製造方法は、次の通りの特徴を備えるものである。
(1)原紙上にスプレー塗工方式により表面塗工剤を塗工したコールドオフセット印刷用紙の製造方法であり、y = B型粘度(mPa・s 35℃60rpm条件)、x = ノズル径(mm 相当オリフィス径)としたとき、式「y < -1625x2 + 1384x - 237」(但しx>0.28)を満たす条件で塗工することを特徴とする。
(2)前記スプレー塗工におけるノズル吐出圧が50〜150barであることを特徴とする。
前記製造方法で製造されたコールドオフセット印刷用紙は、均一な塗工面を備えることができ、また表面塗工剤の内部浸透を抑制して吸水抵抗などの性能発現性を高めることができる。その結果、コールドオフセット印刷時のインキ着肉性に優れ、また紙粉が抑えられてパイリングの少ない、優れた印刷適性、印刷作業性を有するコールドオフセット印刷用紙を得ることができる。また、本発明のコールドオフセット印刷用紙の製造方法は、塗工ムラの発生が小さく、高速塗工時の操業性にも優れたものである。
(粘度とノズル径)
本発明におけるスプレー塗工条件は、y=B型粘度(mPa・s 35℃60rpm条件)、x=ノズル径(mm 相当オリフィス径)としたとき、式「y < - 1625x2 + 1384x - 237」(但しx > 0.28)を満たす範囲で塗工する。この式は、塗工ムラがなく均一な塗工面が得られるB型粘度の上限を表すものであり、図1に示すように、後述するノズル径が0.41mmの場合の実施例3と比較例1、ノズル径が0.38mmの場合の実施例6と比較例2、およびノズル径が0.33mmの場合の実施例9と比較例4の中間となるB型粘度の3点を近似曲線として2次曲線で示したものである。
スプレーノズルから塗工液を噴射する際の、好ましい吐出圧条件は50〜150bar、より好ましくは70〜150barである。吐出圧が小さすぎると吐出力に劣り、均一な液滴が生成しにくい。吐出圧が大きすぎると液滴が小さくなりすぎて、紙への衝突が妨げられることにより、目標とする塗工量が得られない、また塗工ムラの発生が生じ、結果としてインキ着肉に悪影響を及ぼす。本発明では上記の範囲とすることにより、均一な液滴が生成できるとともに、目標とする塗工量が得られ、塗工ムラの発生を抑制することができるなど、本発明の効果がより良く達成される。
スプレーノズルは、紙の幅方向に対して50〜70mm 間隔で設置することが好ましく、その時ノズルの先端と紙の表面との好ましい距離は90〜110mmである。この範囲にあることにより、未塗工部分の発生がなく、また、隣り合うノズルの塗料が干渉しあう等の不具合がなく、良好な塗工面が得られやすい。また、スプレー塗工は非接触型であるため高速塗工適性に優れており、生産性が高い塗工方式である。好ましい塗工速度は1000m/min以上であり、より好ましくは1500m/min以上である。
本発明における表面塗工剤の塗工量は固形分で片面あたり0.1〜2g/m2程度、好ましくは0.3〜2g/m2程度、より好ましくは0.5〜2g/m2程度である。少なすぎると表面の被覆性に乏しく、また多すぎると用紙のブランケットへの貼り付きによるネッパリトラブルを起こしやすい。
(水溶性高分子材料)
本発明における表面塗工剤の材料としては、特に限定はない。コールドオフセット印刷用紙には主に表面強度を高める目的で、各種の水溶性高分子材料を使用することができる。具体的には、澱粉、酵素変性澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉( ヒドロキシエチル化澱粉など) 、ジアルデヒド化澱粉、リン酸エステル化澱粉、カチオン化澱粉などの澱粉類、完全ケン化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類、カルボキシメチルセルロース類、アニオン性ポリアクリルアミド、カチオン性ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミド等の各種の天然高分子または合成高分子が挙げられ、これらは単独または2 種以上を組み合わせて使用することができる。
また、コールドオフセット印刷用紙にサイズ性を付与する目的で、表面塗工剤中に表面サイズ剤を含有させることが好ましい。表面サイズ剤としては、スチレン/ (メタ) アクリル酸共重合体( なお、( メタ) アクリル酸は、「アクリル酸及び/ またはメタクリル酸」を意味する。) 、スチレン/ ( メタ) アクリル酸エステル共重合体、スチレン/ ( メタ) アクリル酸/ ( メタ) アクリル酸エステル共重合体、スチレン/ マレイン酸共重合体、スチレン/ マレイン酸半エステル共重合体、スチレン/ マレイン酸エステル共重合体、エチレン/ ( メタ) アクリル酸共重合体、イソブチレン/ ( メタ) アクリル酸共重合体、n − ブチレン/ ( メタ) アクリル酸/ ( メタ) アクリル酸エステル共重合体、プロピレン/ マレイン酸共重合体、エチレン/ マレイン酸共重合体などが挙げられる。これらの共重合体は、ナトリウム塩、カリウム塩、あるいはアンモニウム塩として使用してもよい。特に、中性抄紙する場合はカチオン性の表面サイズ剤が好ましい。
また、本発明の表面塗工剤中に、表面強度などの物性に悪影響のない範囲で、防腐剤、消泡剤、紫外線防止剤、退色防止剤、蛍光増白剤、粘度安定化剤、滑剤、防滑剤などの助剤や顔料を含有させてもよい。
(パルプ)
本発明に用いるコールドオフセット印刷用紙原紙のパルプ原料としては、従来から使用されている化学パルプ(針葉樹の晒クラフトパルプ(NBKP)または未晒クラフトパルプ(NUKP)、広葉樹の晒クラフトパルプ(LBKP)または未晒クラフトパルプ(LUKP)等)、機械パルプ(グラウンドウッドパルプ(GP)、リファイナーグラウンドウッドパルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等)、脱墨パルプ(DIP)を任意の割合で混合して使用できる。本発明のオフセット印刷用紙では、これらの原料パルプを要求される品質に応じて、任意に配合することができるが、DIPの配合率を50〜100重量%とした比較的強度の弱い紙を使用した場合、表面塗工剤の高い性能発現性が得られる本発明を用いるメリットが大きい。
また、填料を配合する場合、填料としては酸性抄紙、中性抄紙あるいはアルカリ性抄紙において一般に使用されている填料が使用でき、特に限定されるものではない。例えば、疑似中性抄紙、中性抄紙、アルカリ性抄紙では、クレー、焼成カオリン、デラミカオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、非晶質シリカ(ホワイトカーボン等)、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛などの無機填料、尿素−ホルマリン樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、微小中空粒子等の有機填料が単独でまたは適宜2種類以上を組み合わせて使用される。
その他、紙力増強剤、内添サイズ剤、歩留まり向上剤、嵩高剤などの各種内添薬品を添加することができる。
原紙の抄紙方法については、トップワイヤー等を含む長網マシン、丸網マシン、ギャップフォーマーマシンなどを用いることができ限定されるものではないが、特にギャップフォーマーマシンを用いて抄紙した原紙においては、紙中の表層に灰分が留まり易く、表面塗工剤の浸透を抑えられることから、スプレー塗工による効果を発揮させ易いため、好ましい。坪量は所望の用途に応じた範囲となるようにすればよく、新聞用紙であれば37〜52g/m2程度である。
また原紙の抄紙条件は、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ抄紙方式でのいずれであってもよいが、特に中性抄紙においては表面塗工剤の性能発現性を発揮させ易く好ましい。
本発明の製造方法は、コールドオフセット印刷に供される上質印刷用紙、中質印刷用紙、新聞印刷用紙、電話帳用紙、塗工原紙、板紙等の製造に使用することができる。その中でも、新聞用紙や電話帳用紙のような、軽量でかつ填料や古紙パルプが高配合されて印刷品質や印刷作業性の確保が難しい用途にとりわけ適している。特に、中性抄紙法により新聞用紙を製造する場合に好適である。
(2)澱粉塗工量の測定:バイオセンサー(王子計測機器製)を用いて測定した。
(3)ベック平滑度の測定:JIS P 8119:1998に基づいて、オートマチックベック平滑度試験機(東西精器社製)により測定を行った。
(4)点滴吸水度の測定:JAPAN TAPPI No.33に基づいて、滴下水量1μlで測定した。
(5)澱粉塗工ムラの評価:作成したコールドオフセット印刷用紙を密閉したヨウ素蒸気中に10分間反応させ、ヨウ素澱粉反応により呈色したサンプルに対して、以下の基準で目視評価を行った。
◎:均一に塗工されている
○:液滴の分散性が悪い部分が若干見られるものの、概ね均一に塗工されている
△:液滴の分散性が悪く、スジ状または斑点状の塗工ムラが散見される
×:液滴の分散性が非常に悪く、スジ状または斑点状の塗工ムラが目立つ
(6)インキ着肉性の評価:オフセット輪転機(東芝製)を使用し、コールドオフセット印刷用インキを用いて墨単色印刷を行い、印刷刷り始めから1000部経過後のサンプルの墨ベタ印刷部について、以下の基準で目視評価を行った。
◎:インキ濃度が濃く、均一なインキ着肉性が得られている
○:インキ濃度ムラが若干見られるものの、概ね均一なインキ着肉性が得られている
△:印刷白点、インキ濃度ムラが散見される
×:印刷白点、インキ濃度ムラが目立つ
(7)紙粉の評価:オフセット輪転機(東芝製)を使用し、コールドオフセット印刷用インキを用いて墨単色印刷を行い、10000部印刷後のブランケットについて、以下の基準で目視評価を行った。
◎:紙粉がほとんど認められない
○:やや紙粉が見られるが問題ない
△:紙粉がやや目立つ
×:紙粉が多く問題あり
<新聞用紙原紙の作成>
DIP(ろ水度180ml)80%、TMP(ろ水度100ml)15%、NBKP(ろ水度600ml)5%の割合で混合離解して調製したパルプスラリーに、対絶乾パルプ当たり、炭酸カルシウムを5.0%添加し、ツインワイヤー型テスト抄紙機にて中性抄紙し坪量42g/m2の新聞用紙原紙を得た。
<コールドオフセット印刷用紙(中性新聞用紙)の作成>
上記原紙上に、エアレススプレーコーターを用いて、ヒドロキシエチル化澱粉とカチオン性表面サイズ剤からなる組成の表面塗工剤を塗工速度1600m/minで両面に塗工し、その後ホットソフトニップカレンダー処理を行い、コールドオフセット印刷用紙を得た。表面塗工剤はヒドロキシエチル化澱粉: カチオン性表面サイズ剤=100:5の割合で、固形分濃度8.5%となるよう調製した。B型粘度は32mPa・sだった。スプレーコーター条件はノズル径0.41mm、吐出圧100barで、塗工条件式の計算値は57で規定内であった。澱粉塗工量は0.76g/m2(片面)であった。ホットソフトニップカレンダー処理はF面側をソフトロール処理、W面側をヒートロール処理、線圧10kN/m、速度630m/min、1ニップ処理の条件で行った。
表面塗工剤の固形分濃度を9%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.41mm、吐出圧90barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。なお、表面塗工剤のB型粘度、塗工条件式の計算値、および澱粉塗工量を表1に示す。以下の実施例比較例においても同様である。
表面塗工剤の固形分濃度を10.5%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.41mm、吐出圧70barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を11%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.41mm、吐出圧60barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を8%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.38mm、吐出圧110barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を9%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.38mm、吐出圧100barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を10%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.38mm、吐出圧80barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を11%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.38mm、吐出圧70barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を9.5%とし、ゲートロールコーターにより塗工を行った以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を7%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.33mm、吐出圧120barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を8%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.33mm、吐出圧100barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を9%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.33mm、吐出圧80barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を10%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.33mm、吐出圧60barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を8%とし、ゲートロールコーターにより塗工を行った以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を6.5%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.28mm、吐出圧150barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を7%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.28mm、吐出圧150barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を7.5%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.28mm、吐出圧130barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を8.5%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.28mm、吐出圧110barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を6%とし、ゲートロールコーターにより塗工を行った以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の固形分濃度を3%とし、スプレーコーター条件をノズル径0.28mm、吐出圧150barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
表面塗工剤の組成を酸化トウモロコシ澱粉(商品名:エースA 王子コーンスターチ社製)のみとし、固形分濃度を6%に調製したこと、またスプレーコーター条件をノズル径0.28mm、吐出圧130barとした以外は、実施例1と同様にしてコールドオフセット印刷用紙を得た。
(1)実施例1〜3と比較例1は、ノズル径0.41mmのスプレーノズルを用いた場合に、同程度の澱粉塗工量(片面あたり0.75〜0.77g/m2)となるように表面塗工剤を塗工した例である。スプレー塗工条件の式を満たさない比較例1は、平滑度、点滴吸水度、塗工ムラ、インキ着肉性、紙粉の全てに劣っているが、スプレー塗工条件の式を満たす実施例1〜3は、全てに優れていることがわかる。
(2)実施例4〜6と比較例2は、ノズル径0.38mmのスプレーノズルを用いた場合に、同程度の澱粉塗工量(片面あたり0.68〜0.70g/m2)となるように表面塗工剤を塗工した例である。スプレー塗工条件の式を満たさない比較例2は、点滴吸水度、塗工ムラ、インキ着肉性、紙粉に劣っているが、スプレー塗工条件の式を満たす実施例4〜6は、上記項目に優れていることがわかる。また、ゲートロールコーターにより塗工を行った比較例3では、平滑度、点滴吸水度、インキ着肉性、紙粉に劣っており、本発明の条件でスプレー塗工することにより、均一な塗工面と表面塗工剤の高い性能発現性が得られることがわかる。
(4)比較例6〜9は、ノズル径0.28mmのスプレーノズルを用いた場合に、同程度の澱粉塗工量(片面あたり0.34〜0.37g/m2)となるように表面塗工剤を塗工した例である。比較例6〜9は、塗工ムラ、インキ着肉性、紙粉に劣っていた。ゲートロールコーターにより塗工を行った比較例10は、インキ着肉性、紙粉に劣っていた。
(5)比較例11は、ノズル径0.28mmのスプレーノズルを用い、澱粉塗工量が0.19g/m2となるように表面塗工剤を塗工した例であり、点滴吸水度、インキ着肉性、紙粉が非常に劣っていた。比較例12は、ノズル径0.28mmのスプレーノズルを用い、表面サイズ剤を含有せず澱粉塗工量が0.29g/m2となるように表面塗工剤を塗工した例であり、インキ着肉性、紙粉が非常に劣っていた。
(ア)塗工ムラがなく均一な塗工面を得られるB型粘度の上限は、ノズル径0.41mmにおいては、実施例3と比較例1から、54mPa・s以上61mPa・s未満の範囲にあり、ノズル径0.38mmにおいては、実施例6と比較例2から、48mPa・s以上61mPa・s未満の範囲にあり、ノズル径0.33mmでは、実施例9と比較例4から、38mPa・s以上48mPa・s未満の範囲にあるといえる。そして、図1に示す比較例1、2および比較例4のB型粘度は、本発明の塗工条件の式を満たさず液滴の分散性が悪く、均一な塗工面が得られなかったため、点滴吸水度、インキ着肉性および紙粉が劣っていたと推測される。
(イ)また、ノズル径0.28mmのスプレーノズルを用いた比較例6〜9、比較例11および比較例12、特に図1に示される比較例7〜9のB型粘度は、実施例のB型粘度と近似の値を示しているが、ノズル径が0.28mmであり均一な塗工面は得られず、インキ着肉性、紙粉に劣っていた。比較例6および比較例12は、本発明の塗工条件の式を満たすものの、ノズル径が0.28mmであり均一な塗工面は得られず、インキ着肉性、紙粉に劣っていた。比較例7〜9は、ノズル径が0.28mmでありかつ本発明の式を満たさないため、さらに均一な塗工面が得られず、インキ着肉性、紙粉に非常に劣っていた。一方、同じくノズル径が0.28mmの比較例11は、塗工ムラがなく均一な塗工面が得られているものの、塗工量が非常に少なくなっており、表面の被覆性に著しく劣るため、インキ着肉性、紙粉が劣っていたと考えられる。
Claims (2)
- 原紙上にスプレー塗工方式により表面塗工剤を塗工したコールドオフセット印刷用紙の製造方法であり、y = B型粘度(mPa・s 35℃60rpm条件)、x = ノズル径(mm 相当オリフィス径)としたとき、「y < -1625x2 + 1384x - 237」(但しx>0.28)を満たす条件で塗工することを特徴とするコールドオフセット印刷用紙の製造方法。
- 前記スプレー塗工におけるノズル吐出圧が50〜150barであることを特徴とする請求項1に記載のコールドオフセット印刷用紙の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008083965A JP5330722B2 (ja) | 2008-03-27 | 2008-03-27 | コールドオフセット印刷用紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008083965A JP5330722B2 (ja) | 2008-03-27 | 2008-03-27 | コールドオフセット印刷用紙の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009235623A true JP2009235623A (ja) | 2009-10-15 |
JP5330722B2 JP5330722B2 (ja) | 2013-10-30 |
Family
ID=41249916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008083965A Expired - Fee Related JP5330722B2 (ja) | 2008-03-27 | 2008-03-27 | コールドオフセット印刷用紙の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5330722B2 (ja) |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05272097A (ja) * | 1992-03-19 | 1993-10-19 | New Oji Paper Co Ltd | 新聞用紙の製造方法 |
JP2004068163A (ja) * | 2002-08-01 | 2004-03-04 | Oji Paper Co Ltd | オフセット印刷用新聞用紙 |
JP2004090330A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-03-25 | Konica Minolta Holdings Inc | インクジェット記録用紙の製造方法及び製造装置 |
JP2005082906A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-03-31 | Oji Paper Co Ltd | オフセット印刷用紙 |
JP2005230799A (ja) * | 2004-01-23 | 2005-09-02 | Konica Minolta Photo Imaging Inc | 塗布装置及び塗布方法 |
JP2006138043A (ja) * | 2004-11-15 | 2006-06-01 | Daio Paper Corp | 高平滑更紙 |
JP2007510069A (ja) * | 2003-10-28 | 2007-04-19 | メッツォ ペーパー インコーポレイテッド | スプレー被覆装置及びスプレー被覆方法 |
JP2007154330A (ja) * | 2005-12-01 | 2007-06-21 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 印刷用塗工紙 |
JP2007186408A (ja) * | 2005-12-15 | 2007-07-26 | Oji Paper Co Ltd | 炭酸カルシウム粒子とその製造方法、およびコールドオフセット印刷用新聞用紙 |
-
2008
- 2008-03-27 JP JP2008083965A patent/JP5330722B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05272097A (ja) * | 1992-03-19 | 1993-10-19 | New Oji Paper Co Ltd | 新聞用紙の製造方法 |
JP2004068163A (ja) * | 2002-08-01 | 2004-03-04 | Oji Paper Co Ltd | オフセット印刷用新聞用紙 |
JP2004090330A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-03-25 | Konica Minolta Holdings Inc | インクジェット記録用紙の製造方法及び製造装置 |
JP2005082906A (ja) * | 2003-09-05 | 2005-03-31 | Oji Paper Co Ltd | オフセット印刷用紙 |
JP2007510069A (ja) * | 2003-10-28 | 2007-04-19 | メッツォ ペーパー インコーポレイテッド | スプレー被覆装置及びスプレー被覆方法 |
JP2005230799A (ja) * | 2004-01-23 | 2005-09-02 | Konica Minolta Photo Imaging Inc | 塗布装置及び塗布方法 |
JP2006138043A (ja) * | 2004-11-15 | 2006-06-01 | Daio Paper Corp | 高平滑更紙 |
JP2007154330A (ja) * | 2005-12-01 | 2007-06-21 | Nippon Paper Industries Co Ltd | 印刷用塗工紙 |
JP2007186408A (ja) * | 2005-12-15 | 2007-07-26 | Oji Paper Co Ltd | 炭酸カルシウム粒子とその製造方法、およびコールドオフセット印刷用新聞用紙 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5330722B2 (ja) | 2013-10-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010053481A (ja) | 塗工白板紙 | |
JP4231531B2 (ja) | 新聞用紙 | |
JP4906302B2 (ja) | 印刷用塗工紙の製造方法 | |
JP6115326B2 (ja) | 印刷用塗工紙および印刷用塗工紙の製造方法 | |
JP6435034B2 (ja) | 塗工紙およびその製造方法 | |
US20130011553A1 (en) | Processes for preparing coated printing paper | |
JP4983273B2 (ja) | 印刷用塗工紙の製造方法 | |
JP4154945B2 (ja) | オフセット印刷用新聞用紙 | |
JP5308115B2 (ja) | 印刷用塗工紙及び印刷用塗工紙の製造方法 | |
JP5330722B2 (ja) | コールドオフセット印刷用紙の製造方法 | |
JP4433917B2 (ja) | 嵩高塗工紙 | |
JPH11286894A (ja) | 新聞印刷用紙 | |
JP6503666B2 (ja) | 塗工白板紙 | |
JP2005089868A (ja) | オフセット印刷用塗工紙の製造方法及び塗工紙 | |
JP5634769B2 (ja) | 塗工紙 | |
JP4989065B2 (ja) | 印刷用塗工紙の製造方法 | |
JP4998131B2 (ja) | 塗工紙の製造方法 | |
JP2007162178A (ja) | オフセット印刷用新聞用紙 | |
JP4377425B2 (ja) | 微塗工紙の製造方法 | |
JP2010236124A (ja) | 印刷用紙の製造方法 | |
JP2008127711A (ja) | 軽量塗被紙 | |
JPH09170195A (ja) | オフセット印刷用塗被紙の製造方法及び塗被紙 | |
JP5135855B2 (ja) | 印刷用塗工紙の製造方法 | |
JP3761880B2 (ja) | グラビア印刷用塗工紙 | |
JP2012117185A (ja) | 塗工紙 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100927 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120309 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120619 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120813 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20120813 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20121030 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121226 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130716 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130726 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |