JP2009235608A - オーバーレイ原紙 - Google Patents
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Abstract
【課題】湿潤引張強度に優れ、かつ、成型板とした時の透明性に優れたオーバーレイ原紙を提供する。
【解決手段】パルプ100重量部に対し、ブルックフィールド粘度計を用い22℃、60rpmで測定した15%水溶液の粘度が25〜45mP・sであり、コロイド滴定によりpH7で測定したカチオン当量が1.0〜2.5meq/gであるポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン系湿潤紙力剤を0.3〜2.0重量部添加したパルプスラリーを湿式抄紙して、湿潤引張強度に優れ、かつ、成型板とした時の透明性に優れたオーバーレイ原紙を得る。
【選択図】なし
Description
オーバーレイ原紙においても、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン系湿潤紙力剤の使用が増えているが、該紙力剤には熱硬化した際に紙を変色させたり、熱硬化性樹脂を被覆する際に樹脂のパルプへの浸透を阻害して、成型板とした際にオーバーレイ層が白濁してしまうという問題がある。
また、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリンを含む、ポリアミン組成物の変色を抑制する方法として、ポリアミン組成物にジアルキルホスファイト、ジアルキルホスフェイトを添加する方法(特許文献2)や、リン酸素酸、オキシ酸及びこれらの誘導体を添加する方法(特許文献3)が提案されているが、これらの方法をポリアミドポリアミンエピクロロヒドリンに適用した記述のあるものはない。
その他、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン以外の変色の少ない湿潤紙力剤として、N−ビニルホルムアミドとエチレン性不飽和モノマーとの共重合体の部分加水分解物(特許文献4)や、水分散性ポリイソシアネート(特許文献5)が公知であるが、いずれの湿潤紙力剤も、熱硬化性樹脂を被覆するオーバーレイ原紙としての利用を意図しておらず、成型板とした時の透明性については、何ら言及されていない。
(1)パルプ100重量部に対し、ブルックフィールド粘度計を用い22℃、60rpmで測定した15%水溶液の粘度が25〜45mP・sであり、コロイド滴定によりpH7で測定したカチオン当量が1.0〜2.5meq/gであるポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン系湿潤紙力剤を0.3〜2.0重量部添加したパルプスラリーを湿式抄紙して得られるオーバーレイ原紙、
を提供するものである。
本発明に用いられるポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン系湿潤紙力剤は、ブルックフィールド粘度計を用い22℃、60rpmで測定した15%水溶液の粘度が25〜45mP・sであり、コロイド滴定によりpH7で測定したカチオン当量が1.0〜2.5meq/gである。粘度が25mP・sより小さい湿潤紙力剤は、成型板とした時の透明性は得られるが、湿潤引張強度に劣る。また、粘度が45mP・sより大きい湿潤紙力剤は、湿潤引張強度は得られるが、成型板とした時の透明性に劣る。更に、粘度が25〜45mP・sの範囲にある湿潤紙力剤についても、カチオン当量が1.0meq/gより小さいものは、パルプに対しての自己定着能力が低く、湿潤紙力剤自体の定着量が少なくなり、十分な湿潤引張強度が得られない。また、カチオン当量が2.5meq/gより大きいものは、湿潤引張強度、及び成型板とした時の透明性の双方について劣る。
性が損なわれるばかりでなく、コストの面からも望ましくない。
各抄紙機が用いられているが、いずれの方法でもよい。
最適な被覆樹脂量は、成型方法、樹脂の種類により異なるが、通常の成型方法であれば、原紙に対し150〜350重量%とすることが望ましい。また、パターン紙(化粧紙)に樹脂を被覆せず、オーバーレイ原紙のみに樹脂を被覆して熱圧成型するドライラミネート製法では、含浸樹脂量を350〜600重量%とすることが望ましい。樹脂の被覆方法としては、含浸法、塗工法等あるが、いずれの方法でもよい。
評価は以下の方法で行った。
(1)湿潤引張強度
JIS P8135の一般法に準じて、測定を行った。繊維配向のある丸網抄紙機で抄
した原紙については、抄紙機の流れ方向(MD方向)の湿潤引張強度を測定した。
後述の方法で作製した黒バック成型板、白バック成型板それぞれについて、分光光度計(マクベス社製、MS−2020)を用い、オーバーレイなしの成型板を標準として、オーバーレイありの成型板とのL*a*b*表色系の色差(デルタE)を測定した。そして、黒バック成型板の色差(デルタE)と白バック成型板の色差(デルタE)の和を透明性の指標とした。数値が小さいほど透明性はよく、評価の目安としては、0.3以上の差があれば目視で優劣の判断ができる。
・黒バック成型板
サンプルとして、メラミンホルムアルデヒド樹脂を原紙に対して195〜215重量%含浸したオーバーレイ紙を用いた。パターン紙(化粧紙)として、メラミンホルムアルデヒド樹脂を原紙に対して90〜110重量%含浸した、坪量80g/m2の黒色化粧板原紙を3枚用いた。オーバーレイ紙とパターン紙を、フェノール樹脂を含浸したフェノールコア(太田コア)の上に積層し、温度130〜140℃、圧力60〜80kg/cm2、加熱時間15分、冷却時間7分で熱圧成型し、黒バック成型板を作製した。測色標準とするオーバーレイなしの成型板は、パターン紙とフェノールコアのみを積層して、上記条件で成型を行った。
・白バック成型板
パターン紙として、メラミンホルムアルデヒド樹脂を原紙に対して90〜110重量%含浸した、坪量140g/m2の白色化粧板原紙を2枚用いた以外は、上述の黒バック成型板と同様に、オーバーレイあり、なしの白バック成型板を作製した。
透明性の高いα−セルロースパルプ(カナダ標準ろ水度680ml)100重量部に対し、ポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン系湿潤紙力剤としてWS−4052(星光PMC製、粘度28mPa・s、カチオン当量2.2meq/g)を0.75重量部添加し、紙力助剤としてカルボキシメチルセルロースを0.09重量部添加して、セミオートマチック角型抄紙機(熊谷理機製)を用いて坪量50g/m2のオーバーレイ原紙を得た。
実施例1において、ポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン系湿潤紙力剤をWS−4046(星光PMC製、粘度19mPa・s、カチオン当量2.6meq/g)に代えた以外は実施例1と同様に実施し、オーバーレイ原紙を得た。
実施例1において、ポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン系湿潤紙力剤をWS−4030(星光PMC製、粘度32mPa・s、カチオン当量2.8meq/g)に代えた以外は実施例1と同様に実施し、オーバーレイ原紙を得た。
実施例1において、ポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン系湿潤紙力剤をスミレーズレジン6615(田岡化学工業製、粘度48mPa・s、カチオン当量3.0meq/g)に代えた以外は実施例1と同様に実施し、オーバーレイ原紙を得た。
透明性の高いα−セルロースパルプ(カナダ標準ろ水度690ml)100重量部に対し、ポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン系湿潤紙力剤としてWS−4052(星光PMC製、粘度28mPa・s、カチオン当量2.2meq/g)を0.68重量部添加し
、紙力助剤としてカルボキシメチルセルロースを0.08重量部添加して、丸網抄紙機を用いて坪量23g/m2のオーバーレイ原紙を得た。
実施例2において、ポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン系湿潤紙力剤をWS−4046(星光PMC製、粘度19mPa・s、カチオン当量2.6meq/g)に代えた以外は実施例2と同様に実施し、オーバーレイ原紙を得た。
Claims (1)
- パルプ100重量部に対し、ブルックフィールド粘度計を用い22℃、60rpmで測定した15%水溶液の粘度が25〜45mP・sであり、コロイド滴定によりpH7で測定したカチオン当量が1.0〜2.5meq/gであるポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン系湿潤紙力剤を0.3〜2.0重量部添加したパルプスラリーを湿式抄紙して得られるオーバーレイ原紙。
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