JP2009235596A - 伸縮性不織布及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 上記課題を解決するための手段は、メルトブロー法により形成された繊維層を有するシート状基材に、クレープ加工による波状のしわが多数形成されている伸縮性不織布。及びメルトブロー法により形成された繊維層を有するシート状基材に、クレープ加工を施すことにより、波状のしわを多数形成することを特徴とする伸縮性不織布の製造方法である。
【選択図】 図1
Description
引張強さ、伸び率および20%伸長時の引張強さはJIS L1096−1999(一般織物試験方法)に規定される、8.12.1A法(ストリップ法)に準じて測定する。ただし、試験片の巾は5cm、長さ20cm、つかみ間隔10cm、引張速度20cm/分とする。
膏体に相当するゲル状物(45℃における粘度:600000cP)を準備して、このゲル状物を試験サンプルに塗布した場合、膏体が試験サンプルの塗布面とは反対側の面に染み出してしまう程度について調べる。前記ゲル状物の配合は、下記の表−1に基づく配合により、粘度は試験サンプルに膏体を塗工する際に想定される温度である45℃における粘度600000cPを適用する。また、前記ゲル状物の配合の手順の一例を示すと、まず酒石酸とEDTAを水に溶解させた45℃の酒石酸水溶液を作成して準備しておく。次いでNP−700(昭和電工株式会社製のポリアクリル酸ソーダ)とグリシナール(協和化学株式会社製のジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート)とを粉体の状態で攪拌して混合し、次いでグリセリンを加え約1分間攪拌して混合物を作成し、次いで予め準備しておいた酒石酸水溶液にこの混合物を投入して、約15分間攪拌して目的のゲル状物を得ることができる。
試験用サンプルをゲル状物(45℃)を塗布した反対面から目視して、反対面にゲル状物が染み出す割合がどの程度かを判定基準として下記のように評価する。
ゲル状物質の染み出しが全く無い・・・◎
ゲル状物質の染み出しが殆んど無い(面積比率で5%未満)・・・○
ゲル状物質の染み出しが一部見られる(面積比率で5〜50%)・・・△
ゲル状物質の染み出しが多い(面積比率で50%を超える)・・・×
シート状基材として、ポリプロピレン繊維からなるスパンボンド層(S)とポリプロピレン繊維からなるメルトブロー層(M)とがSMSの順に積層されたスパンボンド積層基材Aを準備した。このスパンボンド積層基材Aは各繊維層が加熱した凹凸ロールによって部分的に結合されており、しかも生産方向に延伸されることによって、幅方向に伸縮性を有しており、面密度は36g/m2であり、厚さは0.24mmであった。
次いで、このスパンボンド積層基材Aをマイクレックス社のクレープ加工機を用いて、図1に示すように、クレープ加工機10のメインロール11の外周に沿ってシート状基材20をシート状基材の生産方向と同じ方向に、オーバーフィード状態で圧縮ゾーン12に送ることによって、シート状基材にクレープ加工を施し、波状のしわを1cm当り15個になるように多数形成させて、面密度50g/m2、厚さ0.55mmの伸縮性不織布を得た。
得られた伸縮性不織布およびシート状基材の物性値と評価結果を表−2、3に示す。
シート状基材として、ポリプロピレン繊維からなるスパンボンド層(S)とポリプロピレン繊維からなるメルトブロー層(M)とがSMSの順に積層されたスパンボンド積層基材Bを準備した。このスパンボンド積層基材Bは各繊維層が加熱した凹凸ロールによって部分的に結合されており、しかも生産方向に延伸されることによって、幅方向に伸縮性を有しており、面密度は51g/m2であり、厚さは0.32mmであった。
次いで、このスパンボンド積層基材Aをマイクレックス社のクレープ加工機を用いて、図1に示すように、クレープ加工機10のメインロール11の外周に沿ってシート状基材20をシート状基材の生産方向と同じ方向に、オーバーフィード状態で圧縮ゾーン12に送ることによって、シート状基材にクレープ加工を施し、波状のしわを1cm当り14個になるように多数形成させて、面密度70g/m2、厚さ0.53mmの伸縮性不織布を得た。
得られた伸縮性不織布およびシート状基材の物性値と評価結果を表−2、3に示す。
シート状基材として、ポリプロピレン繊維からなるスパンボンド層(S)のみからなるスパンボンド基材Aを準備した。このスパンボンド基材Aは繊維層が加熱した凹凸ロールによって部分的に結合されており、面密度は30g/m2であり、厚さは0.27mmであった。
次いで、このスパンボンド基材Aをマイクレックス社のクレープ加工機を用いて、図1に示すように、クレープ加工機10のメインロール11の外周に沿ってシート状基材20をシート状基材の生産方向と同じ方向に、オーバーフィード状態で圧縮ゾーン12に送ることによって、シート状基材にクレープ加工を施し、波状のしわを1cm当り14個になるように多数形成させて、面密度47g/m2、厚さ0.60mmの伸縮性不織布を得た。
得られた伸縮性不織布およびシート状基材の物性値と評価結果を表−2、3に示す。
シート状基材として、ポリプロピレン繊維からなるスパンボンド層(S)のみからなるスパンボンド基材Bを準備した。このスパンボンド基材Bは繊維層が加熱した凹凸ロールによって部分的に結合されており、面密度は50g/m2であり、厚さは0.35mmであった。
次いで、このスパンボンド基材Bをマイクレックス社のクレープ加工機を用いて、図1に示すように、クレープ加工機10のメインロール11の外周に沿ってシート状基材20をシート状基材の生産方向と同じ方向に、オーバーフィード状態で圧縮ゾーン12に送ることによって、シート状基材にクレープ加工を施し、波状のしわを1cm当り15個になるように多数形成させて、面密度74g/m2、厚さ0.42mmの伸縮性不織布を得た。
得られた伸縮性不織布およびシート状基材の物性値と評価結果を表−2、3に示す。
潜在捲縮性繊維として2.2デシテックスの複合繊維(繊維長51mm、サイドバイサイド型で第1樹脂成分はポリエチレンテレフタレート樹脂、第2樹脂成分は変性ポリエステル樹脂、捲縮発現温度約190℃)からなる100質量%の潜在捲縮性繊維をカード機とクロスレイヤー装置を使用して、クロスレイ繊維ウエブを作製した。次いで、この繊維ウエブを金網コンベアーの上に載置して、孔径0.13mmのノズル孔が直線状に配列されたノズルを用いて、繊維ウエブへ向けて、柱状水流を噴射した。次いで、繊維ウエブの反対面にも同様にして、柱状水流を噴射して、その後90℃に保持された熱風循環型ドライヤーの中で乾燥させて交絡シートを形成した。次いで、交絡シートのたて方向とよこ方向に捲縮が十分に発現できるように、交絡シートを空中に浮かせるようにして、160℃に保持された熱風循環型ドライヤーの中で加熱処理することによって、潜在捲縮性繊維の捲縮を発現させて、面密度52g/m2、厚さ0.62mmのシート状基材Cを得た。
次いで、このシート状基材Cをマイクレックス社のクレープ加工機を用いて、図1に示すように、クレープ加工機10のメインロール11の外周に沿ってシート状基材20をシート状基材の生産方向と同じ方向に、オーバーフィード状態で圧縮ゾーン12に送ることによって、シート状基材にクレープ加工を施し、波状のしわを1cm当り10個になるように多数形成させて、面密度57g/m2、厚さ0.70mmの伸縮性不織布を得た。
得られた伸縮性不織布およびシート状基材の物性値と評価結果を表−2、3に示す。なお、膏体の染み出しの試験によれば、膏体の染み出しの面積比率が100%であり、膏体の染み出しの評価は×であった。
11 メインロール
12 圧縮ゾーン12
13 可撓性リターダ
14 摩擦リターダ
15 剛性リターダ
20 シート状基材
Claims (9)
- メルトブロー法により形成された繊維層を有するシート状基材に、クレープ加工による波状のしわが多数形成されていることを特徴とする伸縮性不織布。
- 前記シート状基材が、メルトブロー法により形成された繊維層とスパンボンド法により形成された繊維層とが積層されてなることを特徴とする請求項1に記載の伸縮性不織布。
- クレープ加工方向の20%伸張時の応力が10N/5cm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の伸縮性不織布。
- クレープ加工方向と直交する方向の20%伸張時の応力が10N/5cm以下であることを特徴とする請求項3に記載の伸縮性不織布。
- 面密度が25〜150g/m2であり、厚さが0.2〜1.0mmであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の伸縮性不織布。
- JIS L1096に規定されるフラジール法による通気量が100cm3/cm2・s以下であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の伸縮性不織布。
- 請求項1〜6の何れかに記載の伸縮性不織布からなることを特徴とする貼付剤用基材。
- メルトブロー法により形成された繊維層を有するシート状基材に、クレープ加工を施すことにより、波状のしわを多数形成することを特徴とする伸縮性不織布の製造方法。
- メルトブロー法により形成された繊維層とスパンボンド法により形成された繊維層とが積層されてなる前記シート状基材を、縦方向に延伸した後、縦方向にクレープ加工を施すことにより、波状のしわを多数形成することを特徴とする請求項8に記載の伸縮性不織布の製造方法。
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