JP2009235316A - ポリ乳酸系樹脂発泡体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高発泡倍率の発泡体であって、かつ発泡倍率の制御性に優れたポリ乳酸系樹脂押出発泡体及び、発泡核剤の大きさを規定することにより、製造時の吐出安定性に優れた高発泡倍率のポリ乳酸系樹脂押出発泡体を提供する。
【解決手段】ポリ乳酸系樹脂発泡体は、結晶性ポリ乳酸系樹脂組成物を超臨界状態の揮発性発泡剤で発泡させたポリ乳酸系樹脂押出発泡体であって、前記結晶性ポリ乳酸系樹脂組成物は、結晶性ポリ乳酸系樹脂100重量部に対し、数平均粒径が1μmより大きく30μmより小さい発泡核剤を5〜10重量部含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、結晶性ポリ乳酸系重合体を主成分とし、超臨界状態の揮発性発泡剤で発泡させたポリ乳酸系樹脂押出発泡体に関し、さらに詳しくは、発泡体密度の制御性に優れるポリ乳酸系樹脂押出発泡体に関する。
ポリオレフィン系樹脂発泡体、ポリウレタン系樹脂発泡体などの樹脂発泡体は、軽量性、断熱性、成形性、緩衝性などに優れている。このため、これらの樹脂発泡体は、従来より、広く工業的に用いられている。
しかしながら、これらの樹脂発泡体は、再利用が困難であり、しかも軽量ではあるが嵩高いので廃棄処分問題がある。すなわち、これらの樹脂発泡体は、自然環境下ではほとんど分解されないため、土中に埋没しても半永久的に残存する。また、廃棄された樹脂発泡体は嵩高く、自然の景観を損なう。一方、焼却処分をすると、環境汚染の問題を生ずる。
このため、自然環境中で微生物などにより分解される生分解性樹脂を用いた発泡体が検討されている。生分解性樹脂の中でも、とりわけポリ乳酸については、主原料となる乳酸がコーンスターチやコーンシロップなどを発酵させることで製造できる。このため、植物由来のクリーンな生分解性樹脂として注目を浴び、その活用のための研究が盛んに行われている。例えば、一部フィルムや繊維分野では既に生分解性樹脂を用いた製品が商品化されている。
発泡体においても、生分解性樹脂を用いた低発泡倍率の押出発泡体が開発されている。しかしながら、ポリ乳酸は溶融時の張力が低い。このため、高発泡倍率の発泡体を実用化することは難しいという問題があった。
この問題を解決するために、例えば、非晶性ポリ乳酸を用い特定の低温域で押出発泡させるポリ乳酸系樹脂発泡体の製造方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この文献に記載の発明では、非晶性のポリ乳酸を用いる。このため、成形性に優れているものの耐熱性が低く、室温で変形してしまう問題がある。
また、ポリ乳酸に高結晶性を与えるため、結晶性ポリ乳酸を用いて架橋剤などにより増粘させて押出発泡させる方法が提案されている(例えば、特許文献2,3参照)。しかし、これらの文献に記載の発泡体は、耐熱性には優れるものの熱成形性に問題がある。
また、気泡形状が特定の数式を満足する、優れた熱成形性を有する結晶性のポリ乳酸系樹脂発泡体が提案されている(例えば、特許文献4参照)。しかし、その発泡倍率は10倍以下と低倍率であり、高倍率の発泡体は得られていない。
また、均一で微細な気泡を持った発泡体を得ることを目的に、結晶性ポリ乳酸を用い、架橋剤に変えて特殊な発泡ガスを用い、さらに融点以下にて押出発泡させる方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)。この文献に記載されている発泡体の発泡倍率は16倍までである。これは、前記特許文献4で提案されている発泡体より高倍率ではある。しかし、ポリオレフィン系樹脂発泡体、ポリウレタン系樹脂発泡体などの有する倍率までには至っていない。
さらに、優れた発泡性、成型加工性を有するポリ乳酸系樹脂発泡体を得ることを目的に、特定の発泡核剤および発泡助剤を特定の割合で添加して、ポリ乳酸系組成物を押出発泡させる方法が提案されている(例えば、特許文献6参照)。しかし、実施例に記載の発泡倍率は6倍程度である。すなわち、ポリオレフィン系樹脂発泡体、ポリウレタン系樹脂発泡体などの有する倍率までには至っていない。
特開2002−322309号公報 特開2002−3709号公報 特開2002−155197号公報 特開2004−359910号公報 特開2004−307662号公報 特開2000−7816号公報
そこで、本発明では、上記課題を解決し、高発泡倍率の発泡体であって、かつ発泡倍率の制御性に優れたポリ乳酸系樹脂押出発泡体を提供することを目的とする。
また、本発明は、発泡核剤の大きさを規定することにより、製造時の吐出安定性に優れた高発泡倍率のポリ乳酸系樹脂押出発泡体を提供することを別の目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ポリ乳酸系重合体に特定の発泡核剤を添加し、発泡剤として二酸化炭素や窒素などの揮発性発泡剤を使用し、押出機内で超臨界状態となるように条件調整し、注入することにより、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、以下のとおりである。
本発明のポリ乳酸系樹脂発泡体は、結晶性ポリ乳酸系樹脂組成物を超臨界状態の揮発性発泡剤で発泡させたポリ乳酸系樹脂押出発泡体であって、前記結晶性ポリ乳酸系樹脂組成物は、結晶性ポリ乳酸系樹脂100重量部に対し、数平均粒径が1μmより大きく30μmより小さい発泡核剤を5〜10重量部含有する。
前記ポリ乳酸系樹脂押出発泡体の発泡体密度は、0.025g/cm〜0.065g/cmである。
前記揮発性発泡剤が二酸化炭素および/または窒素であり、この揮発性発泡剤を前記樹脂組成物100重量部に対し、1〜10重量部を注入して発泡させたものである。
本発明のポリ乳酸系樹脂押出発泡体は、所定の大きさの発泡核剤を所定量含有する。この結果、気泡を安定形成することができる。また、発泡核剤の大きさを規定することにより、製造時の吐出安定性に優れたポリ乳酸系樹脂押出発泡体を得ることができる。本発明では、気泡は、超臨界状態の揮発性発泡剤で発泡させる。これにより、発泡倍率を高くすることができる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明のポリ乳酸系樹脂発泡体は、ポリ乳酸と発泡核剤とを含むポリ乳酸系樹脂組成物を発泡体は、超臨界状態の揮発性発泡剤で発泡させたものである。
[ポリ乳酸系樹脂組成物]
(ポリ乳酸)
本発明で使用するポリ乳酸としては、ポリ(L−乳酸)、ポリ(D−乳酸)、およびこれらの混合物または共重合体もしくは共重合体と混合物の両方を用いることができる。好ましくは光学異性体含有量が6%以下のポリ(L−乳酸)またはポリ(D−乳酸)、より好ましくは光学異性体含有量が4%以下のポリ(L−乳酸)またはポリ(D−乳酸)である。
光学異性体含有量が上記値より多くなると耐熱性が低下する傾向にあるため好ましくない。なお、特開2003−20355号公報には結晶性のポリ乳酸は融点近傍で急激に粘度が低下するため押出発泡させるには適していないとの記載されている。しかし、本発明の方法によれば良好な押出発泡体を作成することができる。
本発明で使用するポリ乳酸の重量平均分子量については、特に制限はないが、8万以上であることが好ましく、より好ましくは10万以上であり、特に好ましくは15万以上である。重量平均分子量が8万を下回ると得られた発泡体の強度が不十分となるため好ましくない。上限値についても特に制限はないが、好ましくは50万以下、さらに好ましくは30万以下、より好ましくは25万以下である。重量平均分子量が50万を上回ると流動性が低下する傾向にあり、成形加工がしにくくなるため好ましくない。
上記ポリ乳酸は、公知の方法、すなわち乳酸から直接重合する方法、およびラクチドを開環重合させる方法などにより製造することができる。
なお、本発明でいう結晶性ポリ乳酸系重合体とは、該ポリ乳酸系重合体を加熱下で十分に結晶化させた後に、適当な温度範囲で示差走査熱量分析(DSC)測定を行った場合に、ポリ乳酸成分に由来する結晶融解熱が観測されるポリ乳酸系重合体のことを言う。結晶性ポリ乳酸系重合体としては、例えば均一なホモポリ乳酸を用いる場合には、その光学純度が80%以上のホモポリ乳酸を使用すればよい。あるいは、光学純度の異なる2種以上のホモポリ乳酸を併用することも可能である。
(発泡核剤)
本発明で使用する発泡核剤としては、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、クレー、ゼオライト、カオリン、ベントナイト、酸化アルミニウム、炭酸マグネシウムなどの無機フィラーが挙げられる。これらの中でも特にタルクが好ましい。
上記発泡核剤は、その数平均粒径が1μmより大きく30μmより小さいものである。発泡核剤は発泡体の気泡の安定形成を目的とすることに加え、注入した発泡剤がガス化する時のガス保持性を付与することを目的として用いる。1μmより小さい場合は樹脂が押出され発泡する際に発泡ガスが気泡膜から漏れ、発泡体が収縮してしまうため好ましくない。一方、30μmより大きいと押出発泡時の口金部分に付着する発泡核剤により、樹脂流路が塞がれ、発泡が安定しないので好ましくない。より好ましくは3μm〜15μmである。
ポリ乳酸系樹脂組成物には、上記発泡核剤を、上記結晶性ポリ乳酸系樹脂100重量部に対し、5〜10重量部含有する。発泡核剤の含有量が上記結晶性ポリ乳酸系樹脂100重量部に対し、5重量部より少ないと十分な注入した発泡剤がガス化する時のガス保持性
が得られず好ましくなく、10重量部より多い場合は耐衝撃性が悪化し、発泡体が割れやすくなるので好ましくない。
本発明で使用する樹脂組成物は、結晶性ポリ乳酸系重合体を80重量%以上99重量%以下含有することが望ましい。なお、本発明に使用される樹脂組成物の残りの成分は、下記する粘度調整剤などが含まれる。
(粘度調整剤)
本発明で使用する樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で、結晶性ポリ乳酸系重合体以外の成分として粘度調整剤を含有することができる。本発明で使用することができる粘度調整剤としては、ポリ乳酸の酸末端およびアルコール末端と反応するエポキシ化合物、カルボジイミド化合物、およびオキサゾリン化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の有機化合物からなる粘度調整剤および/または重量平均分子量が100万以上の高分子量ポリマーが挙げられる。
ポリ乳酸の酸末端およびアルコール末端と反応するエポキシ化合物、カルボジイミド化合物、およびオキサゾリン化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種の有機化合物からなる粘度調整剤を用いる場合は、結晶性ポリ乳酸系重合体を80重量%以上含有する樹脂組成物中に5重量%以下含有することが好ましい。
これらの化合物を添加することによりポリ乳酸の加水分解に伴う分子量低下を防止できるほか、多官能性の粘度調整剤を用いることでポリ乳酸に増粘効果を付与することができ、非常に好ましい。しかし、これらの化合物、特に多官能性化合物は微量の添加でもポリ乳酸の部分的な異常粘性(いわゆるゲル化)を示し、流動性を悪化させやすいため注意が必要である。これらの有機化合物からなる粘度調整剤は、その分子量および分子量当たりの官能基数にもよるが、結晶性ポリ乳酸系重合体を80重量%以上99重量%以下含有する樹脂組成物100重量部に対して、粘度調整剤を0.1〜5重量部含有することが好ましい。該樹脂組成物中の粘度調整剤の含有量が0.1重量部を下回ると粘度調整剤の添加効果が不十分となる場合があるため好ましくなく、5重量部を超えるとゲル化を促進する場合があるため好ましくない。
このような有機化合物からなる粘度調整剤として、エポキシ化合物としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル、オルソフェニルフェニルグリシジルエーテル、p−t−ブチルフェニルグリシジルエーテル、N−グリシジルフタルイミド、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA−ジグリシジルエーテル、(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチルメタクリレートなどが挙げられる。
カルボジイミド化合物としては、N,N’−ジ−o−トリイルカルボジイミド、N,N’−ジオクチルデシルカルボジイミド、N,N’−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N−トリイル−N’−シクロヘキシルカルボジイミド、N−トリイル−N’−フェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N’−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジ−p−トリイルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジ−o−トリイルカルボジイミド、4,4’−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド、テトラメチルキシリレンカルボジイミド、N,N−ジメチルフェニルカルボジイミド、N,N'−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドなどが挙げられる。
オキサゾリン化合物としては、2,2'−エチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2'−プロピレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2'−ブチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2'−ヘキサメチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2'−p−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2'−m−フェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2'−ナフチレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、2,2'−P,P'−ジフェニレンビス(5,6−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン)、スチレン・2−イソプロペニル−2−オキサゾリン共重合体などが上げられる。
このような有機化合物からなる粘度調整剤として用いられるエポキシ化合物、カルボジイミド化合物、オキサゾリン化合物は、ポリ乳酸の酸末端および/またはアルコール末端との反応性を持つ官能基を有する単量体以外の単量体を含んでいても良い。このように、ポリ乳酸との反応性を持つ官能基を有する単量体以外の単量体を含むことで、ポリ乳酸系重合体を含む樹脂組成物にこれらの粘度調整剤を添加したときの増粘効果が発現するため好ましい態様である。その理由は、ポリ乳酸との反応性を持つ官能基を有する単量体以外の単量体を、粘度調整剤の構成単位として含むことで、粘度調整剤1分子当たりのポリ乳酸との反応性を持つ官能基数を維持しつつ、架橋点間の分子量を大きくすることが可能となり、このためゲル化することなく、ポリ乳酸に長鎖分岐を生じやすくしているものと考えられる。このような単量体の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、などが挙げられる。
また、粘度調整剤として高分子量ポリマーを用いる場合は、重量平均分子量が100万以上のものを用いることが好ましい。高分子量ポリマーの分子量が100万を下回るとその効果が十分ではなく、発泡した際にガス抜けが発生しやすくなり、外観美麗な高発泡倍率のポリ乳酸発泡体が得られない。高分子量ポリマーの重量平均分子量の上限は特にはないが、分子量が1000万以上になると重合時のポリマーの払い出しが困難になる等の問題が発生することが考えられる。この様な高分子量ポリマーとしては特に制限はないが、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エチレン系樹脂、ナイロン系樹脂、カーボネート系樹脂等を用いることが出来る。これらの高分子量ポリマーを、特定量ポリ乳酸に配合することにより、ポリ乳酸と高分子量ポリマーからなる樹脂組成物の伸長粘度を発泡に必要な適切な領域に調整することができる。
これらの中でも、ポリ乳酸との相溶性の点からアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エチレン系樹脂が好ましく、アクリル系樹脂が最も好ましい。アクリル系樹脂を使用するとポリ乳酸との相溶性に優れることに加え、得られた発泡体表面に光沢が生じるため、外観の頗る良好な発泡体を作成することが出来る。そのため、本発泡体を食品等の容器やトレイ等に用いると光沢性に優れるため中身の商品の見栄えが良くなり、商品価値が向上するなどの利点がある。
アクリル系樹脂としては、アクリル酸及びそのエステル、メタクリル酸及びそのエステルなどの単量体で構成されたもので良く、これら単量体1種のみの単独重合体、または2種以上の単量体の共重合体の何れでも良く、共重合体においてはブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、あるいはこれらの組み合わせによるいずれの共重合体であっても良い。この様な(メタ)アクリル酸及びそのエステルの単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸クロロエチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸ヘプタデカフルオロオクチルエチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチルおよび(メタ)アクリル酸トリシクロデシニル等が挙げられる。また、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン等の置換スチレン等の単量体を共重合させることも出来る。これらの単量体を用いて分子量100万以上の高分子量アクリル系樹脂を合成する方法としては、例えば特開平11−255812号公報、特再WO04−020518号公報等に開示されている手法を用いて重合することが出来る。これらアクリル樹脂の中でも、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸メチルと(メタ)アクリル酸ブチルの共重合体が好ましく用いられる。
スチレン系樹脂としては、スチレン系単量体で構成されたもので良く、これら単量体としては例えば、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロロスチレン等の置換スチレンが挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。共重合体においてはブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、あるいはこれらの組み合わせによるいずれの共重合体であっても良い。またこれらスチレン系単量体と共重合可能な単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸などの有機酸類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸エステル類、マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド類、ブタジエン、イソプレンなどの共役ジオレフィン類等を挙げることができる。これらの単量体を用いて分子量100万以上の高分子量スチレン系樹脂を合成する方法としては、例えば特開平05−178914号公報、特開2002−97206号公報等に開示されている手法を用いることが出来る。
また、ポリ乳酸とスチレン系樹脂の相溶性は良くないため、例えばポリ乳酸の酸末端と反応してブロック共重合体を形成するエポキシ変性スチレン−ブタジエン共重合体やその水素添加物等を併せて使用するとポリ乳酸とスチレン系樹脂の相溶性が向上し、好ましい態様の一つである。またその他に、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体及びその水素添加物、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体等も相溶化剤として用いることが出来る。
エチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体であっても良いし、エチレンと共重合しうる他の単量体との共重合体であっても良い。共重合体においてはブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、あるいはこれらの組み合わせによるいずれの共重合体であっても良い。共重合に用いる単量体としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、1,2−ブタジエン、イソブチレン、シクロペンタジエン等の環状オレフィン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル、芳香族アルキルエステルあるいはこれらの混合物などがあげられる。エチレンやこれらの単量体を用いて分子量100万以上の高分子量エチレン系樹脂を合成する方法としては、例えば特開平05−070519号公報、特再WO03−022920号公報等に開示されている手法を用いることが出来る。
またポリ乳酸とエチレン系樹脂の相溶性はあまり良くないため、ポリ乳酸の酸末端と反応してブロック共重合体を形成するグリシジルメタクリレート変性ポリエチレンや、エチレンとグリシジルメタクリレートと酢酸ビニルの共重合体、エチレンとグリシジルメタクリレートと(メタ)アクリル酸メチルの共重合体等を併せて使用するとポリ乳酸とエチレン系樹脂の相溶性が向上し、好ましい態様の一つである。またその他にエチレン−酢酸ビニル共重合体等も相溶化剤として用いることが出来る。
さらに、必要に応じてアクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エチレン系樹脂のそれぞれの製造段階において、多官能性単量体を使用し、分岐構造や架橋構造を導入させることは好ましい態様の一つである。分岐構造や架橋構造を導入することにより、ポリ乳酸との絡み合いが増大し、高発泡倍率の発泡体を作成するために必要な伸長粘度を付与しやすくなる。この様な多官能性単量体としては、例えばジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート等のアクリレート系またはメタクリレート系化合物;トリメリット酸トリアリルエステル、ピロメリット酸トリアリルエステル、シュウ酸ジアリル等のカルボン酸のアリルエステル;トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等のシアヌール酸またはイソシアヌール酸のアリルエステル;N−フェニルマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド等のマレイミド系化合物;フタル酸ジプロパギル、マレイン酸ジプロパギル等の2個以上の三重結合を有する化合物などが挙げられる。
本発明で使用する高分子量ポリマーの重量平均分子量は、ポリ乳酸の重量平均分子量に対して5〜20倍の範囲であることが好ましく、より好ましくは7〜18倍の範囲である。高分子量ポリマーの重量平均分子量がポリ乳酸の5倍未満であると、高分子量ポリマーの添加効果が不十分であり、顕著な増粘効果が得られない。また、20倍を超える場合は、ポリ乳酸の分子量が小さすぎるか、または高分子量ポリマーの分子量が大きすぎる場合であり、前者の場合は発泡時のガス抜けが多く、外観の良好な発泡体が得られないし、後者の場合は連続生産性や相溶性の点で好ましくない。
ポリ乳酸と高分子量ポリマーの比率は、ポリ乳酸が80重量%〜99重量%と高分子量ポリマー1〜20重量%であり、より好ましくはポリ乳酸が85重量%〜99重量%と高分子量ポリマー1〜15重量%である。高分子量ポリマーの重量比率が1.0%を下回ると、その添加効果が不十分であり発泡体を作成するために必要な粘度が得られない。また20重量%を超えると押出成形時の圧力が高くなりすぎたり、溶融粘度が高くなりすぎて運転条件に制約が出来たり、押出機の中に異常滞留する可能性があるために好ましくない。
本発明で使用する樹脂組成物は、本発明の目的を阻害しない範囲で、さらにその他の成分も含有することができる。その他の成分として、例えば、顔料、熱安定剤、酸化防止剤、耐候剤、難燃剤、触媒失活剤、可塑剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、結晶核材等が挙げられる。熱安定剤や酸化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール類、リン化合物、ヒンダードアミン類、イオウ化合物、銅化合物、アルカリ金属のハロゲン化物が挙げられる。
難燃剤としては、ハロゲン系難燃剤、リン系難燃剤、無機系難燃剤が使用できるが、非ハロゲン系難燃剤の使用が望ましい。非ハロゲン系難燃剤としては、リン系難燃剤、水和金属化合物(水酸化アルミ、水酸化マグネシウム)、N含有化合物(メラミン系、グアニジン系)、無機系化合物(硼酸塩、Mo化合物)が挙げられる。触媒失活剤としては、アルキルホスフェート及び/又はアルキルホスホネート化合物が挙げられ、モノオクチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、モノエチルヘキシルホスフェート、ジエチルヘキシルホスフェート、モノステアリルホスフェート、ジステアリルホスフェート等が挙げられる。
無機結晶核材としては、タルク、カオリン等が挙げられ、有機結晶核材としては、ソルビトール化合物、安息香酸およびその化合物の金属塩、燐酸エステル金属塩、ロジン化合物等を必要に応じて添加することが出来る。
[揮発性発泡剤]
本発明で使用する揮発性発泡剤としては、二酸化炭素、窒素、水、およびエタン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素、塩化メチル、モノクロルトリフルオロメタン、ジクロルフルオロメタン、ジクロルテトラフルオロメタンなどのハロゲン化炭化水素などが用いられる。これらの揮発性発泡剤は単独で用いても良いし、2種類上を組み合わせて用いても良い。これらの中でも二酸化炭素と窒素が安全性、環境負荷、および超臨界状態の得やすさなどの面から最も好ましい。
ここで、超臨界状態について簡単に説明する。一般に物質は温度や圧力などの変化により、気体・液体・固体の異なる三つの状態を取ることができる。横軸に温度、縦軸に圧力をとって物質の状態図を考えると、固体と液体の境界が存在する限界は実験的に得られていないが、液体と気体の境界は臨界点が限界である。温度、圧力を上げていき臨界点を超えると一相の流体となり、それ以上加圧圧縮しても液体とならず、昇温しても気体にはならない。この状態を超臨界状態とよび、この状態の流体を超臨界流体という。超臨界流体の有する溶媒特性の一つとして、その溶解能力が挙げられる。二酸化炭素や窒素は超臨界状態が比較的得やすいことが知られており、例えば二酸化炭素は、臨界温度31.1℃、臨界圧力7.4MPa、窒素は、臨界温度−147.0℃、臨界圧力3.4MPaである。
これらの揮発性発泡剤は、結晶性ポリ乳酸系重合体を80重量%以上含有する樹脂組成物100重量部に対して、1〜10重量部の範囲で用いられる。揮発性発泡剤の添加量が1重量部を下回ると得られる発泡体の発泡倍率が低くなる場合があるため好ましくなく、10重量部を超えると発泡時のガス抜けが多く、気泡が破泡しやすく外観が劣るため好ましくない。
[製造方法]
本発明の発泡体を得る方法は特に限定されないが、例えば以下の方法で得ることができる。
本発明のポリ乳酸発泡体は、結晶性ポリ乳酸系重合体100重量部に対し、発泡核剤を5〜10重量部含有する樹脂組成物100重量部に対し、揮発性発泡剤を1〜10重量部注入して発泡させることで、製造することができる。
具体的には、結晶性ポリ乳酸系重合体100重量部に対し、発泡核剤を5〜10重量部含有する樹脂組成物に、ガスおよび/または超臨界流体を含浸させる工程と、脱ガスさせて樹脂組成物を発泡させる工程とを有する工程との2工程を備えていれば他の条件は特に限定されない。
好ましい例としては、密閉したオートクレーブ中にガスおよび/または超臨界流体を封入し、一定時間含浸させたのちオートクレーブの圧力を開放して発泡させる方法、ポリ乳酸系樹脂組成物を溶融押出機に投入し、シリンダーの途中からガスおよび/または超臨界流体を注入し、シリンダー内の圧力を利用してガスおよび/または超臨界流体を含浸させ、押出機のダイ出口において発泡させる方法などが挙げられる。これらの中でも高発泡倍率の発泡体においては、押出機などを用いて超臨界流体を含浸させダイから押し出し、発泡させる方法が連続生産性に優れている点から特に好ましい。
押出機としては、単軸押出機、二軸押出機や、単軸押出機と単軸押出機、または二軸押出機と単軸押出機を組み合わせたタンデム型押出機などを用いることができる。これらの中でも、ポリ乳酸の場合はタンデム型押出機を用いることが最も好ましい。また、必要に応じて、押出機とダイの間にギヤポンプなどを設置してもよい。
押出機やギヤポンプなどの先端に取り付けるダイとしては、ロッドダイやTダイ、サーキュラーダイなどの公知のものを取り付けることができる。高発泡倍率の発泡体を作成するためには、ロッドダイやサーキュラーダイの方が外観美麗な発泡体が得られるため好ましい。また、ダイから発泡させた発泡体は、Tダイの場合はロールなどで、サーキュラーダイの場合はマンドレルなどの公知の方法により冷却しながら表面性を整えることが好ましい態様の一つである。
本発明における樹脂組成物を押出発泡させる時の温度としては、使用するポリ乳酸および/または粘度調整剤の種類により異なるが、一般的には、溶融させるために樹脂温度を160〜230℃とした後、120〜170℃の範囲に冷却し、粘度を調整して、発泡させることで、発泡剤がガス化するときのガス抜けが少なく、表面性の良好な発泡体が得られる。
サーキュラーダイを用いた場合、発泡体の冷却に用いるマンドレルは、100℃以下に設定することが好ましい。温度が高すぎるとマンドレルに沿って発泡体を冷却させようとした場合に抵抗が大きくなることがある。また、発泡体のマンドレルに接しない側の面を冷却するために、エアーや水などを吹き付ける事は好ましい態様の一つである。このマンドレルとサーキュラーダイの口径の比率は、目的とする発泡倍率に応じて適時設定することが出来るが、一般的にはマンドレル外径/サーキュラーダイ口径の比は1.5〜5の範囲である。
さらにダイ部分の圧力は発泡時の樹脂温度とダイのクリアランスにも依存するが、ダイ部分の圧力は二酸化炭素を用いる場合は10MPa以上、窒素を用いる場合は5MPa以上であることが好ましい。これらの圧力を下回ると二酸化炭素や窒素等の発泡剤とポリ乳酸が分離しやすくなり、安定して発泡体が得られない。好ましくは12MPa以上である。ダイ部分の圧力は高いほうが得られる発泡体の気泡径が細かく外観美麗となる。
また、本発明で使用される樹脂組成物、とりわけポリ乳酸は、押出機等での溶融前に乾燥しておくことが好ましい。乾燥方法としては、公知の方法を用いることが出来る。ホッパードライヤー等で連続的に除湿乾燥する方法、真空乾燥機で乾燥する方法等が好ましく用いられる。
なお、本発明に示す方法により、発泡体の密度が0.025g/cmから0.085g/cmである発泡体を得ることができる。発泡体密度が、0.085g/cmより大きいと軽量性や柔軟性が悪化するため好ましくなく、0.025g/cmより小さいと強度など機械的物性に劣るため好ましくない。より好ましくは0.0025g/cmから0.065g/cmである。
本発明のポリ乳酸発泡体は、軽量性、機械的物性、外観に優れるため、例えば生鮮食品用包装容器、菓子または食品用トレイなどの食品用途、コンテナーのあて材、函の仕切り板、緩衝材などの包装・梱包用途、パーテーション用芯材、畳芯材、緩衝壁材、長尺屋根材、キャンプ時の敷板などの土木・建築用途、などに、パイプカバー、クーラーボックスなどの断熱用途、粘着テープ用基材、紙管巻芯などの産業資材用途などの幅広い用途に用いることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
[測定方法]
本実施例における特性の測定・評価は、以下に記載の方法を用いる。
(1)重量平均分子量
ポリ乳酸の重量平均分子量は、東ソー(株)製HLC8121GPCを用いて液体クロマトグラフィーにより測定し、ポリスチレン換算で重量平均分子量を求めた。なお、クロロホルムを溶離液とし、カラム温度を40℃として測定を行った。
(2)発泡体密度
浮力式密度測定装置(Electronic densimetor:型式「MD−300S」;ALPHA MIRAGE社製)により測定を行った。
なお、発泡倍率は本装置で測定された発泡後の発泡体密度と発泡前の真比重から、下記の式より算出される。
発泡倍率=発泡前の真比重/発泡体密度
(3)発泡体の発泡倍率
発泡体の発泡倍率は発泡体密度の値を用いて、下記式により算出した。
発泡体の発泡倍率(倍)=樹脂組成物密度/発泡体密度
(4)表面状態
発泡体表面状態については、得られた発泡体表面を目視評価し、下記のように判定をした。
○;発泡体表面からのガス抜けがなく、美麗である
△;発泡体表面に一部ガス抜けした部分がある
×;発泡体表面からのガス抜けが全面にある
以下の実施例、比較例において、使用した樹脂は、真比重が1.3g/cmのものを用いた。
(実施例1)
重量平均分子量23万、融点155℃の結晶性ポリ乳酸(Nature Works製)100重量部に対し、平均粒径4.5μmのタルク(ヘキサケミカル製)を7重量部を均一に混合し、第一段押出機がL/D=32、スクリュー径40mmφ(ここで、L:スクリュー長さ、D:スクリュー径を示す)、第二段押出機がL/D=34、スクリュー径50mmφのタンデム型押出機に連続的に投入し、第一段押出機のシリンダーの途中から炭酸ガスをポリ乳酸100重量部に対して4.9重量部添加しながら、直径1.5mmφ、縮小角16°のロッドダイから押し出し、ロッド状の発泡体を作成した。第一段押出機の温度はシリンダー6ゾーンに対して、シリンダー1を160℃、シリンダー2〜6を200℃とし、第二段押出機の温度はシリンダー6ゾーンに対し、シリンダー1を80℃、シリンダー2を180℃に設定、シリンダー3からシリンダー6は130℃、ダイ温度は第二段押出機のシリンダー3からシリンダー6に合わせた。樹脂温度は129℃、ダイ部分での圧力は14.4MPaであった。発泡体の密度は0.038g/cm(発泡倍率;34.2倍)であった。また、ロッド径は8.1mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
実施例2〜14、および比較例1〜6は表1に示した条件以外は、実施例1と同様な条件で発泡体を作成した。結果とともに表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を4.7重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は128℃、ダイ部分での圧力は14.7MPaであった。発泡体の密度は0.039g/cm(発泡倍率;33.3倍)であった。また、ロッド径は8.3mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例3)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を4.2重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は129℃、ダイ部分での圧力は15.0MPaであった。発泡体の密度は0.042g/cm(発泡倍率;31.0倍)であった。また、ロッド径は8.0mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例4)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を4.2重量部、平均粒径13μmのタルクに変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は128℃、ダイ部分での圧力は15.6MPaであった。発泡体の密度は0.041g/cm(発泡倍率;31.7倍)であった。また、ロッド径は8.5mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例5)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を4.6重量部、平均粒径13μmのタルクに変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は133℃、ダイ部分での圧力は15.4MPaであった。発泡体の密度は0.040g/cm(発泡倍率;32.5倍)であった。また、ロッド径は8.1mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例6)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を5.1重量部、平均粒径13μmのタルクに変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は134℃、ダイ部分での圧力は14.6MPaであった。発泡体の密度は0.038g/cm(発泡倍率;34.2倍)であった。また、ロッド径は8.4mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例7)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を4.7重量部、タルク添加量を10重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は134℃、ダイ部分での圧力は12.5MPaであった。発泡体の密度は0.040g/cm(発泡倍率;32.5倍)であった。また、ロッド径は7.2mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例8)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を4.2重量部、タルク添加量を10重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は136℃、ダイ部分での圧力は13.5MPaであった。発泡体の密度は0.049g/cm(発泡倍率;26.5倍)であった。また、ロッド径は7.2mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例9)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を3.9重量部、タルク添加量を10重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は138℃、ダイ部分での圧力は13.8MPaであった。発泡体の密度は0.055g/cm(発泡倍率;23.6倍)であった。また、ロッド径は7.1mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例10)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を3.65重量部、タルク添加量を10重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は137℃、ダイ部分での圧力は14.0MPaであった。発泡体の密度は0.062g/cm(発泡倍率;21.0倍)であった。また、ロッド径は6.5mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例11)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を3.7重量部、タルク添加量を10重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は135℃、ダイ部分での圧力は14.5MPaであった。発泡体の密度は0.067g/cm(発泡倍率;19.4倍)であった。また、ロッド径は6.6mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例12)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を6.1重量部、タルク添加量を5重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は128℃、ダイ部分での圧力は13.8MPaであった。発泡体の密度は0.031g/cm(発泡倍率;41.9倍)であった。また、ロッド径は7.4mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例13)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を4.8重量部、タルク添加量を5重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は129℃、ダイ部分での圧力は14.3MPaであった。発泡体の密度は0.038g/cm(発泡倍率;34.2倍)であった。また、ロッド径は8.2mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例14)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を4.4重量部、タルク添加量を5重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は130℃、ダイ部分での圧力は19.5MPaであった。発泡体の密度は0.041g/cm(発泡倍率;31.7倍)であった。また、ロッド径は7.7mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(実施例15)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を4.4重量部、粘度調整剤として重量平均分子量360万のアクリル系高分子量ポリマ(三菱レイヨン(株)製 P530A)を8重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は135℃、ダイ部分での圧力は20.7MPaであった。発泡体の密度は0.062g/cm(発泡倍率;21.0倍)であった。また、ロッド径は6.4mmであった。なお、発泡体の表面はガス抜けの発生はなく、美麗であった。
(比較例1)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を7.8重量部、タルク添加量を3重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は130℃、ダイ部分での圧力は12.1MPaであった。発泡体の密度は0.031g/cm(発泡倍率;41.9倍)であった。また、ロッド径は7.9mmであった。なお、発泡体の表面は一部ガス抜けが発生していた。
(比較例2)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を6.7重量部、タルク添加量を3重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は130℃、ダイ部分での圧力は12.7MPaであった。発泡体の密度は0.030g/cm(発泡倍率;43.3倍)であった。また、ロッド径は7.9mmであった。なお、発泡体の表面は一部ガス抜けが発生していた。
(比較例3)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を5.7重量部、タルク添加量を3重量部に変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は130℃、ダイ部分での圧力は13.6MPaであった。発泡体の密度は0.033g/cm(発泡倍率;39.4倍)であった。また、ロッド径は8.5mmであった。なお、発泡体の表面は一部ガス抜けが発生していた。
(比較例4)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を5.4重量部、平均粒径40μmのタルクに変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は133℃、ダイ部分での圧力は14.6MPaであった。発泡体の密度は0.038g/cm(発泡倍率;34.2倍)であった。また、ロッド径は8.4mmであった。なお、発泡体の表面は一部ガス抜けが発生していた。
(比較例5)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を4.8重量部、平均粒径40μmのタルクに変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は134℃、ダイ部分での圧力は15.7MPaであった。発泡体の密度は0.037g/cm(発泡倍率;35.1倍)であった。また、ロッド径は8.6mmであった。なお、発泡体の表面は一部ガス抜けが発生していた。
(比較例6)
実施例1において、第1段押出機に添加する炭酸ガス量を4.7重量部、平均粒径40μmのタルクに変えた以外は、実施例1と同様にした。樹脂温度は133℃、ダイ部分での圧力は28.8MPaであった。発泡体の密度は0.043g/cm(発泡倍率;30.2倍)であった。また、ロッド径は8.0mmであった。なお、発泡体の表面は全面にガス抜けの発生があった。また、押出機先端の口金部分からの発泡が安定しなかった。テスト後、口金の先端内面にタルクの付着が見られた。
Figure 2009235316
実施例1〜14のポリ乳酸系樹脂発泡体では、発泡体の発泡倍率は、19.4〜41.9倍と極めて高倍率であった。また、発泡体の表面状態もよく、製造時の吐出安定性に優れることがわかる。
一方、タルクの添加量が本発明の範囲より少ない比較例1〜3のポリ乳酸系樹脂発泡体では、発泡体の発泡倍率は、それぞれ41.9倍、43.3倍、39.4倍と良好であった。しかし、ガス抜けが生じており、製造時の吐出安定性に劣ることがわかる。
タルクの平均粒径が本発明の範囲より大きい比較例4〜6のポリ乳酸系樹脂発泡体では、発泡体の発泡倍率は、それぞれ34.2倍、35.1倍、30.2倍と良好であった。しかし、ガス抜けが生じており、製造時の吐出安定性に劣ることがわかる。特に、比較例6では、発泡が安定しなかった。タルクの平均粒径が大きいため、吐出圧力を大きくしたため、押出状態が変動したためと考えられた。
本発明のポリ乳酸発泡体は、軽量性、機械的物性、外観に優れるため、例えば生鮮食品用包装容器、菓子または食品用トレイなどの食品用途、コンテナーのあて材、函の仕切り板、緩衝材などの包装・梱包用途、パーテーション用芯材、畳芯材、緩衝壁材、長尺屋根材、キャンプ時の敷板などの土木・建築用途、などに、パイプカバー、クーラーボックスなどの断熱用途、粘着テープ用基材、紙管巻芯などの産業資材用途などの幅広い用途に用いることができる。

Claims (3)

  1. 結晶性ポリ乳酸系樹脂組成物を超臨界状態の揮発性発泡剤で発泡させたポリ乳酸系樹脂押出発泡体であって、
    前記結晶性ポリ乳酸系樹脂組成物は、結晶性ポリ乳酸系樹脂100重量部に対し、数平均粒径が1μmより大きく30μmより小さい発泡核剤を5〜10重量部含有する、ポリ乳酸系樹脂発泡体。
  2. 前記ポリ乳酸系樹脂押出発泡体の発泡体密度は、0.025g/cm〜0.065g/cmである、請求項1に記載のポリ乳酸系樹脂発泡体。
  3. 前記揮発性発泡剤が二酸化炭素および/または窒素であり、この揮発性発泡剤を前記樹脂組成物100重量部に対し、1〜10重量部を注入して発泡させたものである、請求項1または2に記載のポリ乳酸系樹脂発泡体。




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