JP2009234889A - 種結晶の製造方法および種結晶 - Google Patents

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英彦 西野
Yoshihiro Hirano
好宏 平野
Izumi Fusegawa
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Abstract

【課題】半導体製品の歩留りを向上するために、円錐状の先端部の長さ及びテーパ角度が目標値に対して誤差の少ない種結晶、及びその種結晶を効率的に製造できる製造方法を提供する。
【解決手段】角柱状または円柱状の単結晶素材棒2を準備し、素材棒2の円錐状の先端部を形成する側の端部を把持しながら、素材棒2を研削装置のチャック3に固定させる位置まで移動させ、チャック3によって素材棒2の本体部となる側の端部を固定し、素材棒2の先端部を形成する側の端部の把持を解除した後、研削装置の研削ホイールで素材棒2の先端部を形成する側の端部を円錐状に研削する。
【選択図】図3

Description

本発明は、単結晶の育成に使用される種結晶の製造方法に関するものである。より詳しくは高重量の単結晶の育成に有用とされる円錐状の先端部を有する種結晶を高精度、かつ効率的に製造する方法に関するものである。
従来、単結晶の製造方法として、黒鉛ルツボに支持された石英ルツボ内の原料融液から半導体用の単結晶を成長させるCZ法が知られている。
図5にCZ法による単結晶製造装置の一例を示す概略断面図を示す。
CZ法で単結晶を製造する際に使用される単結晶製造装置120は、一般的に原料融液105が収容された昇降動可能なルツボ106、107と、該ルツボ106、107を取り囲むように配置されたヒータ108が単結晶104を育成するメインチャンバ102内に配置されており、該メインチャンバ102の上部には育成した単結晶104を収容し取り出すための引上げチャンバ103が連設されている。また、ヒータ108の外側には、ヒータ108からの熱がメインチャンバ102に直接輻射されるのを防止するための断熱部材109が周囲を取り囲むように設けられている。
このような単結晶製造装置120を用いて単結晶104を製造する際には、種ホルダ110に取り付けられた種結晶101を原料融液105に浸漬した後、引上げ機構(不図示)により種結晶101を所望の方向に回転させながら静かにワイヤ111を巻き上げ、種結晶101の先端部に棒状の単結晶104を成長させる一方、所望の直径と結晶品質を得るため融液面の高さが常に所定位置に保たれるように結晶の成長に合わせルツボ106、107を上昇させている。
ここで、種結晶101は製造する単結晶104と同一の結晶方位を有するものが使用される。
このとき、種結晶101を融液に着液させた際、熱応力のために生じる転位を消滅させるため、一旦、成長初期の結晶を種結晶の直径より細い径まで細く絞り(ダッシュネック法による転位除去)、転位が抜けたところで拡径してコーン部を形成し、所望の直径まで径を拡大して、目的とする品質の単結晶104を成長させていく。
しかし、近年、半導体素子の製造効率の向上のために大型の単結晶を製造する要求があり、直径300mm、あるいはそれ以上のサイズが必要とされており、前記のようなネッキングを行うと高重量の単結晶104を支持するには強度が不十分となり、製造中の単結晶が破断、落下することがあった。これを回避するため、前記のようなネッキングを行わず、所定のテーパ角度で形成された円錐状の先端部を有する種結晶101を用いることにより、着液の際の熱応力を軽減して種結晶側へのスリップ転位の導入を抑制することができる無転位種付け法が開示されている(特許文献1、特許文献2参照)。
特開平4−104988号公報 特開平4−139092号公報
前記のような円錐状の先端部を有する種結晶の製造にはNC工作機などにて加工することが一般的であるが、種結晶加工前の単結晶素材棒を工作機に固定する工程は作業者の手によって行われていた。そして、この作業によって固定された素材棒に芯ずれが発生してしまうことがあり、加工後の種結晶の先端部の長さやテーパ角度に所望値に対する誤差が発生してしまうことがあった。
そして、この誤差を有する種結晶を使用して単結晶を製造すると、所望の結晶方位を有する単結晶が得られず規格外となってしまうことがあった。それによって製品の歩留りが低下してしまっていた。
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、円錐状の先端部の長さ及びテーパ角度が目標値に対して誤差の少ない種結晶、及びその種結晶を効率的に製造できる製造方法を提供し、半導体製品の歩留りを向上することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、少なくとも、角柱状または円柱状の本体部と円錐状の先端部とを有する種結晶の製造方法であって、角柱状または円柱状の単結晶素材棒を準備し、該素材棒の円錐状の先端部を形成する側の端部を把持しながら、前記素材棒を研削装置のチャックに固定させる位置まで移動させ、前記チャックによって前記素材棒の本体部となる側の端部を固定し、前記素材棒の先端部を形成する側の端部の把持を解除した後、前記研削装置の研削ホイールで前記素材棒の先端部を形成する側の端部を円錐状に研削することを特徴とする種結晶の製造方法を提供する(請求項1)。
このように、角柱状または円柱状の単結晶素材棒を準備し、該素材棒の円錐状の先端部を形成する側の端部を把持しながら、前記素材棒を研削装置のチャックに固定させる位置まで移動させ、前記チャックによって前記素材棒の本体部となる側の端部を固定し、前記素材棒の先端部を形成する側の端部の把持を解除した後、前記研削装置の研削ホイールで前記素材棒の先端部を形成する側の端部を円錐状に研削すれば、前記素材棒をチャックへ固定する際、素材棒の芯ずれが発生するのを防止でき、円錐状の先端部の長さ及びテーパ角度が目標値に対して誤差の少ない種結晶を製造することができる。そして、これによって得られた種結晶で単結晶を製造すれば、所望の結晶方位の単結晶を高精度で製造することができ、歩留りを向上することができる。
このとき、前記素材棒の端部をチャックへ固定する際、前記素材棒と前記チャックの隙間を0.5〜0.8mmとすることが好ましい(請求項2)。
このように、前記素材棒の端部をチャックへ固定する際、前記素材棒と前記チャックの隙間を0.5〜0.8mmと狭くすれば、前記隙間が小さすぎて前記素材棒が前記チャックに固定できなくなることもなく、前記素材棒をチャックへ固定する際、素材棒の芯ずれが発生するのをより確実に抑制でき、目標値に対して誤差の少ない種結晶をより精度よく製造することができる。
またこのとき、前記研削ホイールの研削面に研削水を供給しながら前記素材棒を研削することができる(請求項3)。
このように、前記研削ホイールの研削面に研削水を供給しながら前記素材棒を研削すれば、研削時の研削抵抗を低減して研削効率を向上することができ、研削時間を短縮できる。またこれによって、研削ホイールの目詰まりを防止し、素材棒のテーパ部の付け根部分の加工歪を抑制しマイクロクラックが発生するのを防止することができる。
またこのとき、前記研削ホイールで前記素材棒の端部を研削する際、前記研削ホイールを所定のテーパ角度に傾けて回転させて研削することができる(請求項4)。
このように、前記研削ホイールで前記素材棒の端部を研削する際、種結晶側を固定し、前記研削ホイールを所定のテーパ角度に傾けて回転させて研削すれば、前記素材棒のテーパ部の研削精度をより向上することができ、目標値に対する誤差の小さい種結晶をより精度良く製造することができる。
また、本発明によれば、上記本発明のいずれかの種結晶の製造方法を用いて製造した種結晶であって、前記種結晶の円錐状の先端部の長さの目標値に対する誤差が1mm以内で、かつ前記円錐状の先端部のテーパ角度の目標値に対する誤差が10分以内であることを特徴とする種結晶が提供される(請求項5)。
このような、前記種結晶の円錐状の先端部の長さの目標値に対する誤差が1mm以内で、かつ前記円錐状の先端部のテーパ角度の目標値に対する誤差が10分以内である種結晶であれば、これを使用して単結晶を製造することによって、所望の結晶方位の単結晶を高精度で製造することができ、歩留りを向上することができる。
本発明では、種結晶の製造において、角柱状または円柱状の単結晶素材棒を準備し、該素材棒の円錐状の先端部を形成する側の端部を把持しながら、前記素材棒を研削装置のチャックに固定させる位置まで移動させ、前記チャックによって前記素材棒の本体部となる側の端部を固定し、前記素材棒の先端部を形成する側の端部の把持を解除した後、前記研削装置の研削ホイールで前記素材棒の先端部を形成する側の端部を円錐状に研削するので、前記素材棒をチャックへ固定する際、素材棒の芯ずれが発生するのを防止でき、円錐状の先端部の長さ及びテーパ角度が目標値に対して誤差の少ない種結晶を製造することができる。これによって得られた種結晶で単結晶を製造すれば、所望の結晶方位の単結晶を高精度で製造することができ、歩留りを向上することができる。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
従来、円錐状の先端部を有する種結晶の製造において、種結晶素材棒の研削装置への固定方法は、作業者が素材棒を2分割カップリングの間に奥まで押し込みながら、その2分割カップリングのボルトを締めて素材棒を固定していたが、素材棒を研削装置に固定したときに芯ずれが起こってしまう。その結果、研削された種結晶は、円錐状の先端部の長さ及びテーパ角度が所望の値からの誤差を生じてしまうという問題があった。
この問題を解決するため、本発明者らは素材棒の円錐状の先端部を形成する側の端部を把持しながら、素材棒を研削装置のチャックに固定させる位置まで移動させ、チャックによって素材棒の本体部となる側の端部を固定するようにすれば、素材棒の芯ずれを抑制してチャックに固定できることを発想し、本発明を完成させた。
図1は、本発明の製造方法で製造した、先端部に円錐状の端部を有する種結晶の一例を示した概略図である。
図1に示すように、種結晶1は、四角柱状の本体部10と円錐状の先端部11とを有している。
このような、尖ったテーパ形状の先端部11を有する種結晶1を用い、例えば図5に示すような単結晶製造装置で単結晶を製造する場合、最初に種結晶1の先端を原料融液に接触させた時、接触面積が小さく、先端部の熱容量が小さいため、種結晶1に熱衝撃又は急激な温度勾配が生じないので、スリップ転位が導入されない。
そして、その後、種結晶1を低速度で下降させて種結晶1の先端部が所望の太さになるまで溶融すれば、急激な温度勾配を生じないので溶融時にもスリップ転位が種結晶1内に導入されない。そして、最後に種結晶1をゆっくり引上げれば、種結晶1は所望の太さで、無転位であるから、ネッキングを行う必要はなく、大型の単結晶を引上げるための強度も十分であるので、そのまま所望の径まで太らせて単結晶棒を育成させることができる。
尚、図1に示す種結晶1の例では、本発明において特に限定されることはないが、角柱状の本体部側の端部には、単結晶を製造する際、種結晶1を種ホルダに取り付けて保持させるためのテーパ12が設けられており、このようなテーパ12を設けることにより種ホルダの種結晶の保持力を高めることができる。
本発明の種結晶の製造方法では、まず、角柱状または円柱状の種結晶素材棒を準備する。
図2は、本発明で使用することができる種結晶素材棒の一例を示した図である。
図2に示すように、素材棒2は四角柱の棒状となっている。また、種結晶1の本体部10側となる端部には、上記したような種ホルダによる保持力を高めるためのテーパが予め設けられているが、本発明においてこれは特に限定されない。このようなテーパはなくても良いし、穴であっても良い。いずれにせよ、種ホルダに保持できるようになっておれば良い。また、このような種ホルダに保持させるための加工は先端部11を形成した後に行っても良い。
このような素材棒2を用い、本体部10を研削装置のチャックで固定しながら、逆側の端部を所定の長さ及びテーパ角度を有する円錐状に研削することによって所望の種結晶が得られる。
次に、図3に示すように、素材棒2の円錐状の先端部11を形成する側の端部を把持しながら、素材棒2を研削装置のチャック3に固定させる位置まで移動させる。
ここで、素材棒2の先端部の把持は、例えば、ロボットアーム5を用いて行い、NC制御によってチャック3の固定位置まで移動させるように工程の自動化を行うことができる。
また、素材棒2の固定位置は、例えば、素材棒2の本体部10側の端面を基準にして決定することができ、その基準面がチャック3の所定の位置となったとき移動を停止させるようにすることができる。
素材棒2をチャック3に固定させる位置まで移動させた後、チャック3の4本の爪4が素材棒2の本体部10となる側の端部のそれぞれの側面を均等に押圧し、素材棒2を固定する。この時、素材棒2の先端部11を形成する側の端部は、前記のように把持されたままであるので、チャック3により素材棒2を固定する際に芯ずれが生じることはない。このようにして、素材棒2が芯ずれすることなく高精度にチャック3に固定された後、素材棒2の先端部11を形成する側の端部の把持を解除する。
その後、チャック3により固定した素材棒2を中心軸周りに回転させながら、研削装置の研削ホイールで素材棒2の先端部を形成する側の端部を所定の長さとテーパ角度を有した円錐状に研削することによって、所望の種結晶1を得ることができる。
このように、素材棒2の円錐状の先端部11を形成する側の端部を把持しながら、素材棒2をチャック3へ固定することにより、素材棒2の芯がチャック3の回転軸に対してずれてしまうのを抑制することができる。そして、このようにして芯ずれなく固定した素材棒2を研削すれば、円錐状の先端部11の長さ及びテーパ角度が目標値に対して誤差の少ない種結晶1を製造することができる。従って、種結晶の製造歩留りが向上する。また、これによって得られた種結晶1を用いて単結晶を製造すれば、所望の結晶方位の単結晶を高精度で製造することができ、歩留りを向上することができる。
ここで、素材棒2の端部をチャック3へ固定する際、素材棒2とチャック3の隙間を0.5〜0.8mmとすることが好ましい。
このように、素材棒2とチャック3の隙間を0.5〜0.8mmとすれば、チャック3の爪4に素材棒2が引っ掛り、所定の位置に素材棒2を移動することができなくなることもなく、また、隙間が広すぎないので、素材棒2をより精度良くチャック3の固定位置に固定することができる。そして、そのように固定した後、種結晶を研削すれば、円錐状の先端部11の長さ及びテーパ角度の目標値に対する誤差が少ない種結晶をより精度よく製造することができる。
またこのとき、図4(A)に示すように、研削ホイール6の研削面に研削水7を供給しながら素材棒2を研削することができる。
図4(B)は図4(A)の素材棒2と研削ホイール6の接触部分を拡大した図である。
このように、研削ホイール6の研削面に研削水7を供給しながら素材棒2を研削すれば、研削時の研削抵抗を低減して研削効率を向上することができ、研削時間を短縮できる。またこれによって、研削ホイール6の目詰まりを防止し、図4(B)に示すような素材棒2のテーパ部の付け根部分8を研削する際の加工歪を抑制し、その部分にマイクロクラック等の不良部分が発生して、単結晶引き上げ時に単結晶の重量により種結晶がその不良部分から破損するのを防止できる。
ここで、研削水7は、例えば通常の工業用水を使用することができるが、特に限定されない。
またこのとき、図4(A)に示すように、研削ホイール6で素材棒2の端部を研削する際、素材棒2を保持したチャックを固定し、研削ホイール6を所定のテーパ角度に傾けて回転させて研削することができる。
このように、研削ホイール6で素材棒2の端部を研削する際、研削ホイール6を所定のテーパ角度に傾けて回転させて研削すれば、より芯ずれを生じ難くし、素材棒2の円錐状の先端部の研削精度をより向上させることができる。
また、種結晶の製造を連続して同一の研削ホイール6で研削する場合には、研削ホイール6の摩耗量を考慮して研削時のホイール6の切り込み深さを調整するようにすれば、さらに研削精度を向上することができる。一般的に研削時間と研削ホイール6の摩耗量は比例することが知られており、例えば、研削時間と摩耗量の関係を実験等により予め係数化しておき、研削時のNC制御におけるホイール6の切り込み深さを研削時間に応じて補正するようなプログラミングをしておくことができる。
こうして、本発明の製造方法を用いれば、種結晶の円錐状の先端部の長さの目標値に対する誤差が1mm以内で、かつ前記円錐状の先端部のテーパ角度の目標値に対する誤差が10分以内である種結晶を製造することができる。このような高精度の種結晶を用いて単結晶を製造すれば、所望の結晶方位の単結晶を高精度で製造することができ、歩留りを向上することができる。
以上説明したように、本発明では、種結晶の製造において、角柱状または円柱状の単結晶素材棒を準備し、該素材棒の円錐状の先端部を形成する側の端部を把持しながら、前記素材棒を研削装置のチャックに固定させる位置まで移動させ、前記チャックによって前記素材棒の本体部となる側の端部を固定し、前記素材棒の先端部を形成する側の端部の把持を解除した後、前記研削装置の研削ホイールで前記素材棒の先端部を形成する側の端部を円錐状に研削するので、前記素材棒をチャックへ固定する際、素材棒の芯ずれが発生するのを防止でき、円錐状の先端部の長さ及びテーパ角度が目標値に対して誤差の少ない種結晶を製造することができる。これによって種結晶製造の歩留りが向上するし、得られた種結晶で単結晶を製造すれば、所望の結晶方位の単結晶を高精度で製造することができ、単結晶製造の歩留りを向上することができる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図2に示すような外形寸法が縦20mm、横20mm、長さ145mmの単結晶素材棒を、図3に示すように、ロボットアームを用いて素材棒の円錐状の先端部を形成する側の端部を保持しながらチャックに固定させる本発明の方法でチャックに固定した。
その後、図4に示すように、研削装置の研削ホイールを回転させて、研削ホイールの研削面に工業用水を供給しながら、長さ63mm、テーパ角度14度の円錐状の先端部を有する種結晶を製造した。
そして、前記のような本発明の製造方法で種結晶を500本製造し、その形状精度、不良率、及び研削時間を評価した。
不良率は、製造した種結晶をエッチング処理し、研磨表面のマイクロクラック、研削面スパイラル、及びテーパ先端のカケ不良の発生を確認し、その発生率を計算した。
その結果、製造したすべての種結晶は、円錐部の長さ63mmからの誤差が1.0mm以内、テーパ角度14度からの誤差が10分以内である0.1度以内となっており、比較例1と比べより精度よく種結晶を製造することができた。また、不良率は0.01%と比較例1と比べ向上していた。また、研削時間は18分であり、比較例1と比べ研削時間を3.3倍早めることができた。
このようにして、本発明の製造方法は従来方法と比較して、円錐状の先端部の長さ及びテーパ角度が目標値に対して誤差の少ない種結晶を製造することができ、また製造効率を向上することができることが確認できた。
(実施例2)
実施例1で製造した、本発明の円錐状の先端部の長さの目標値に対する誤差が1mm以内で、かつ前記円錐状の先端部のテーパ角度の目標値に対する誤差が10分以内である種結晶を用い、図5に示すような単結晶製造装置を用い、CZ法により結晶軸方位が<100>のシリコン単結晶を100本製造した。
引上げたシリコン単結晶から軸方向に垂直にサンプルを切り出し、X線回折装置で切り出したサンプルの面方位を測定し、(100)面に対する誤差を評価した。
その結果、面方位の誤差は10分以内となり、比較例2と比べ製造した単結晶の結晶面方位の精度が向上していることが確認できた。
(比較例1)
実施例1と同様の条件の素材棒を作業者の手によってチャックに固定し、実施例1と同様な条件の種結晶を製造した。また、種結晶の研削は従来のドライ研削によって行った。
その結果、製造した種結晶の円錐部の長さ63mmからの誤差は8.0mm、テーパ角度14度からの誤差は1.0度であった。また、不良率は2%(マイクロクラック1%、研削面スパイラル0.5%、テーパの先端にカケ不良0.5%)であった。また、研削時間は60分であった。
(比較例2)
比較例1で製造した種結晶を用い、CZ法により結晶軸方位が<100>のシリコン単結晶を100本製造し、その結晶方位に対する誤差を実施例2と同様の方法で評価した。
その結果、面方位の誤差の平均が約30分であった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明の種結晶の製造方法で製造した種結晶の一例を示す概略図である。 本発明の種結晶の製造方法で使用することができる素材棒の一例を示す概略図である。 本発明の製造方法において、素材棒を研削装置のチャックに固定する際の様子を示す説明図である。 本発明の製造方法において、素材棒を研削装置の研削ホイールで研削する様子を示す説明図である。(A)素材棒を研削ホイールで研削する様子。(B)(A)の素材棒と研削ホイールの接触部を拡大した図。 本発明の製造方法で製造した種結晶を用いて単結晶を製造する際に使用することができる単結晶製造装置である。
符号の説明
1…種結晶、2…素材棒、3…チャック、
4…爪、5…ロボットアーム、6…研削ホイール、
7…研削水、8…テーパ部の付け根、9…研削装置、
10…本体部、11…先端部、12…テーパ。

Claims (5)

  1. 少なくとも、角柱状または円柱状の本体部と円錐状の先端部とを有する種結晶の製造方法であって、角柱状または円柱状の単結晶素材棒を準備し、該素材棒の円錐状の先端部を形成する側の端部を把持しながら、前記素材棒を研削装置のチャックに固定させる位置まで移動させ、前記チャックによって前記素材棒の本体部となる側の端部を固定し、前記素材棒の先端部を形成する側の端部の把持を解除した後、前記研削装置の研削ホイールで前記素材棒の先端部を形成する側の端部を円錐状に研削することを特徴とする種結晶の製造方法。
  2. 前記素材棒の端部をチャックへ固定する際、前記素材棒と前記チャックの隙間を0.5〜0.8mmとすることを特徴とする請求項1に記載の種結晶の製造方法。
  3. 前記研削ホイールの研削面に研削水を供給しながら前記素材棒を研削することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の種結晶の製造方法。
  4. 前記研削ホイールで前記素材棒の端部を研削する際、前記研削ホイールを所定のテーパ角度に傾けて研削することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の種結晶の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の製造方法を用いて製造した種結晶であって、前記種結晶の円錐状の先端部の長さの目標値に対する誤差が1mm以内で、かつ前記円錐状の先端部のテーパ角度の目標値に対する誤差が10分以内であることを特徴とする種結晶。
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