JP2009234138A - ファイル・バインダ類 - Google Patents

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Abstract

【課題】O型リングの綴具において、不用意に綴具が開くことのないファイル・バインダ類を提供する。
【解決手段】表表紙、裏表紙、背表紙とを有する表紙1100と、背表紙に固定された綴具10とを備え、表紙は、綴具が開かれるときに、綴杆14に近接する表表紙1112及び/又は裏表紙1114の内面に、閉じられた綴杆と接し合う綴杆移動規制部1122が形成され、綴杆移動規制部は、綴杆移動規制部が形成された表表紙及び/又は裏表紙が閉じられたとき、綴杆14を開くように移動する方向側の面において且つ綴具の保持部材16の表面に近い位置において、綴杆と接して、綴杆の基部に向けて綴杆の開く方向への移動を規制するとともに、綴杆移動規制部が形成された表表紙及び/又は裏表紙が開かれるとき規制を解除するように、表紙の内面より突き出し設けられている。
【選択図】図1

Description

この発明は、ファイル・バインダ類に関し、特に例えばリング状綴具の先端を捻って開ける綴具を備えたファイル・バインダ類に関する。
この発明の背景となる従来の綴具の一例がたとえば特開2004−255835号公報に開示されている。この公報に開示されている綴具では、綴杆が取付けられた作動部材が、保持部材に設けられた保持用凸部などで保持されている。
特開2004−255835号公報
従来は、このO型リングの綴具においては、綴じられた用箋等の荷重により綴具の綴杆の係合がはずれることがある。特に、ファイル・バインダを落下させたときなど、その衝撃により綴杆の先端、特に係合している部分が撓み、綴具の係合した状態がはずれやすいという問題がある。
また、落下時の衝撃が大きいときは、綴具が不用意に開いて綴じられた書類が外れることもある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、不用意に綴具が開くことのないファイル・バインダ類を提供することである。
この発明の請求項1にかかるファイル・バインダ類は、表表紙と、裏表紙と、前記表表紙と裏表紙との間に形成された背表紙とを有する表紙と、前記表紙の背表紙に固定された綴具とを備え、前記綴具は、複数の開閉自在の綴杆と、前記綴杆を間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材と、各綴杆がその基部において間隔をおいてその表面に固定され、綴杆が保持部材に固定されるように保持部材の内側に固定された作動部材と、
前記綴杆を付勢する開閉部材とを備え、前記綴杆を開くときに、保持部材内で、前記綴杆を保持部材の長手方向に移動させるように形成され、前記表紙は、前記綴具が開かれるときに、綴具を構成する保持部材の長手方向に移動する綴杆に近接する表表紙及び/又は裏表紙の内面に、閉じられた綴杆と接し合う綴杆移動規制部が形成され、前記綴杆移動規制部は、綴杆移動規制部が形成された表表紙及び/又は裏表紙が閉じられたとき、前記綴杆が開かれるときに移動するように構成された綴杆を開くように移動する方向側の面において且つ綴具の保持部材の表面に近い位置において、綴杆が閉じられた状態において綴杆と接して、綴杆の基部に向けて綴杆の開く方向への移動を規制するとともに、綴杆移動規制部が形成された表表紙及び/又は裏表紙が開かれるとき規制を解除するように、表紙の内面より突き出し設けられた、ファイル・バインダ類である。
この発明の請求項2にかかるファイル・バインダ類は、前記綴杆移動規制部は、表紙の開閉に対応して屈曲するように、表表紙及び裏表紙と背表紙との境界と平行な折り曲げ部を形成された、請求項1に記載のファイル・バインダ類である。
この発明の請求項3にかかるファイル・バインダ類は、前記綴杆移動規制部は、表紙の開閉に対応して屈曲するように、表表紙及び裏表紙と背表紙との境界に平行な折り曲げ部を形成され、前記折り曲げ部より綴具に近い方の領域は、前記綴杆が開かれるときに移動するように構成された綴杆を開くように移動する方向側の面において、表表紙及び/又は裏表紙が閉じられたとき、綴杆が閉じられた状態において綴杆と接し、且つ綴具の保持部材の表面に近い位置において、綴杆の基部に向けて綴杆の開く方向への移動を規制するように突き出し設けられ、前記折り曲げ部より綴具とは遠い領域は、表表紙及び/又は裏表紙の内面に固着された、請求項1に記載のファイル・バインダ類である。
この発明の請求項4にかかるファイル・バインダ類は、前記綴杆移動規制部は、表紙が開閉されたとき、綴具の保持部材より綴杆の頂部側であって綴杆の頂部に向けて綴具に綴じられた被綴じ物の綴じ代側を押し上げないように回動自在に表紙に設けられた、請求項1ないし3のいずれかに記載のファイル・バインダ類である。
この発明によれば、表表紙と、裏表紙と、前記表表紙と裏表紙との間に形成された背表紙とを有する表紙と、前記表紙の背表紙に固定された綴具とを備え、前記綴具は、複数の開閉自在の綴杆と、前記綴杆を間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材と、
各綴杆がその基部において間隔をおいてその表面に固定され、綴杆が保持部材に固定されるように保持部材の内側に固定された作動部材と、前記綴杆を付勢する開閉部材とを備え、前記綴杆を開くときに、保持部材内で、前記綴杆を保持部材の長手方向に移動させるように形成され、前記表紙は、前記綴具が開かれるときに、綴具を構成する保持部材の長手方向に移動する綴杆に近接する表表紙及び/又は裏表紙の内面に、閉じられた綴杆と接し合う綴杆移動規制部が形成され、前記綴杆移動規制部は、綴杆移動規制部が形成された表表紙及び/又は裏表紙が閉じられたとき、前記綴杆が開かれるときに移動するように構成された綴杆を開くように移動する方向側の面において且つ綴具の保持部材の表面に近い位置において、綴杆が閉じられた状態において綴杆と接して、綴杆の基部に向けて綴杆の開く方向への移動を規制するとともに、綴杆移動規制部が形成された表表紙及び/又は裏表紙が開かれるとき規制を解除するように、表紙の内面より突き出し設けられているので、綴杆移動規制部によって不用意に綴杆が開くことが防止され、例えばファイル・バインダ類を落下させてしまったときにおいても、表紙の綴杆移動規制部によって綴杆の移動を規制することもできる。
書類を入れたファイル・バインダ類を、机の中などのキャビネットに入れる場合、又あやまって落下させてしまった場合に、表紙が閉じた状態であれば綴杆移動規制部が綴具のスライド方向への移動を制限するため、不用意に開いてしまうことがない。又、表紙を開くと綴具の開閉が容易に行うことをできる。綴杆移動規制部によるロック及びロック解除は、表紙の開閉で行われるため、めんどうな動作が不要である。
この請求項2の発明によれば、前記綴杆移動規制部は、表紙の開閉に対応して屈曲するように、表表紙及び裏表紙と背表紙との境界と平行な折り曲げ部を形成されるので、表表紙及び/又は裏表紙の開閉動作に対応して、綴杆の方に向けて進退させることができる。
この請求項3の発明によれば、前記綴杆移動規制部は、表紙の開閉に対応して屈曲するように、表表紙及び裏表紙と背表紙との境界に平行な折り曲げ部を形成され、前記折り曲げ部より綴具に近い方の領域は、前記綴杆が開かれるときに移動するように構成された綴杆を開くように移動する方向側の面において、表表紙及び/又は裏表紙が閉じられたとき、綴杆が閉じられた状態において綴杆と接し、且つ綴具の保持部材の表面に近い位置において、綴杆の基部に向けて綴杆の開く方向への移動を規制するように突き出し設けられ、前記折り曲げ部より綴具とは遠い領域は、表表紙及び/又は裏表紙の内面に固着されるので、綴杆の移動が突出部で規制され、綴杆移動規制部によって不用意に綴杆が開くことが防止され、例えばファイル・バインダ類を落下させてしまったときにおいても、表紙の綴杆移動規制部によって綴杆の移動が規制され、綴杆の先端が曲がってしまうといった変形を防ぐこともできる。
この請求項4の発明によれば、前記綴杆移動規制部は、表紙が開閉されたとき、綴具の保持部材より綴杆の頂部側であって綴杆の頂部に向けて綴具に綴じられた被綴じ物の綴じ代側を押し上げないように回動自在に表紙に設けられているので、表紙が閉じられるときは、綴杆移動規制部が被綴じ物に妨げられることなく、円滑に綴杆の方向に進退させることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
一般的には、ファイルとはおおむね記録済みの文書(伝票・カタログ・書類など)をとじ、又は、はさみ入れて整理・保管することのできる表紙をいい、バインダーとはおおむね未記録のとじ穴のある用紙(ルーズリーフ、帳票など)をそう入し、記録できる、とじ具付き表紙をいうが、この発明の特許請求の範囲及び明細書においては、綴具の付いたファイルとバインダーとを総称して、ファイル・バインダ類という。
この発明にかかる実施の形態である2穴真円型リング綴具を固定されたファイル・バインダ類について説明する。
図1は、本発明にかかる一実施の形態である綴具を備えたファイル・バインダ類を示す斜視図である。図2は、図1図示ファイル・バインダ類の表紙を閉じた状態における平面図解図である。図3は、図1図示ファイル・バインダ類の表紙の図解図であり、(A)は、表紙を閉じた状態における底面図解図であり、(B)は、表紙の連設部の成形方法を示す斜視図解図である。図4は、図1図示ファイル・バインダ類の表紙を開いた状態における平面図解図である。図5は、図1図示ファイル・バインダ類の表紙の図解図であり、(A)は、表紙を開き始めた状態における底面図解図であり、(B)は、表紙を開いた状態における底面図解図である。図6は、本発明にかかる一実施の形態である綴具の一例を示す斜視図であり、図7は、保持部材の斜視図である。図8は、作動部材及び開閉部材の斜視図解図である。図9は、開閉部材の平面図である。図10は、開閉部材の側面図解図で、(A)は元の状態の側面図解図で(B)(C)は巻線部の円周方向に力を加えた状態の側面図解図である。図11は、綴杆及び作動部材の図解図であり、(A)は閉じた状態における綴杆と作動部材を示す平面図解図であり、(B)は第2の作動片の左側図解図である。図12は、閉じた状態における綴具の平面図である。図13は、閉じた状態における綴具の底面図である。図14は、閉じた状態における綴具の横断面図であり、(A)は、図13A−A断面図であり、(B)は、図13B−B断面図である。図15は、綴杆を開く状態を示す綴具の底面図である。図16は、綴杆を開く状態を示す綴具の綴杆の図解図である。
この発明の一実施の形態であるファイル・バインダ類1100は、表表紙1112と、裏表紙1114と、前記表表紙1112と裏表紙1114との間に形成された背表紙1116とを有する表紙1110と、前記表紙1110の背表紙1116に固定された綴具10とを備える。
図1ないし6に示す綴具10は、厚紙その他の比較的硬質なシート材からなる表紙1110の略中央に形成される左右一対の薄肉ヒンジ部1118,1120の内側の背表紙1116の内側表面に固定される。
固定する方法としては、綴具10の長手方向の両端に形成された取付孔20(後に詳述する)にボルトとナットやはとめ等の固着具を挿通させて、背表紙1116と一体となるように固定する方法がある。なお、ここでは、固着具として、ボルトとナットを用いて説明するが、これに限ることなく、例えば、ビス、はとめ、リベット等を用いてもよい。
綴具10は、環状の綴杆を構成する一対のそれぞれ略円環状の金属製の第1の綴杆12および第1の綴杆12と一対の第2の綴杆14と、前記第1の綴杆12および第2の綴杆14をそれぞれ間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材16と、その表面に第1の綴杆12および第2の綴杆14が間隔をおいて第1の綴杆12および第2の綴杆14のそれぞれの基部が固定され、第1の綴杆12および第2の綴杆14が前記保持部材16に固定されるように保持部材16の内側に可動自在に固定された作動部材18と、作動部材18を付勢する開閉部材40とを備え、第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開くときに、保持部材16内で第1の綴杆12及び第2の綴杆14を保持部材16の長手方向に移動させるように構成されている。
この綴具10の綴杆は、主綴杆たる第1の綴杆12と副綴杆たる第2の綴杆14とからなる開閉自在の2穴タイプである。
第1の綴杆12と第2の綴杆14とは、同一方向に向けて、その綴杆係止部50を指で外すことができるように構成されている。
そして、綴杆を閉じるときは、主綴杆たる第1の綴杆12を、例えば親指と人差し指で直接挟んで閉じるように構成されており、第1の綴杆12を2本の指で挟んで閉じる方向に作動させると、副綴杆たる第2の綴杆14は追動するように構成されている。
前記表紙1110は、前記綴具10が開かれるときに、綴具10を構成する保持部材16の長手方向に移動する綴杆12,14に近接する表表紙1112の内面に、綴じられた綴杆14と接し合う綴杆移動規制部1122が形成され、前記綴杆移動規制部1122は、前記綴杆12,14が開かれるときに移動するように構成された綴杆12,14を開くように移動する方向側の面において、表表紙1112及び/又は裏表紙1114が閉じられたとき、綴杆12,14が閉じられた状態において綴杆14と接し、且つ綴具10の保持部材16の表面に近い位置において、綴杆14の基部に向けて綴杆12,14の開く方向への移動を規制するように突き出し設けられている。
表紙1110は、図3に示すように、表表紙1112と裏表紙1114とが背表紙1116に対して立設状態となるように連設されている。
そして、表表紙1112及び裏表紙1114は、背表紙1116寄りに開閉用の薄肉ヒンジ部1118A,1118Bが設けられている。表表紙1112及び裏表紙1114と背表紙1116との連設部の構成としては、プラスチック型表紙体に略V字溝からなる連設部1120を形成してその溝底で折り曲げる構成を採用している。すなわち、図3に示す通り、表表紙1112及び裏表紙1114と背表紙1116との連設部1120となる略V字溝を設け、この連設部1120の溝底で折り曲げて背表紙1116に対し表表紙1112及び裏表紙1114が立設状態に連設されるようにしたものである。連設部1120を利用した場合、この連設部1120の開き角度を変えることによって背表紙1116の構造を変更することができる。
表表紙1112及び裏表紙1114の開閉を可能にする薄肉ヒンジ部1118A,1118Bは、断面略V字溝であり、連設部1120から若干小口寄りの位置において表表紙1112及び裏表紙1114に設けられる。
前記綴杆移動規制部1122は、この実施の形態においては、平面視略楕円形の合成樹脂シート製綴杆移動規制片1130からなり、上下一対の綴杆12及び14のうち一方の綴杆14の第4の半割杆14bの上方において、表表紙1112の内面に設けられている。
綴杆移動規制片1130は、表紙1110の開閉に対応して屈曲するように、表表紙1112及び裏表紙1114と背表紙1116との境界と平行な折り曲げ部1132を形成されている。
前記折り曲げ部1132より綴具10に近い方の領域は、前記綴杆12,14が開かれるときに移動するように構成された綴杆12,14を開くように移動する方向側の面において、表表紙1112及び/又は裏表紙1114が閉じられたとき、綴杆12,14が閉じられた状態において綴杆14と接し、且つ綴具の保持部材16の表面に近い位置において、綴杆14の基部に向けて綴杆12,14の開く方向への移動を規制するように突き出し設けられる突出部1134を構成している。
前記折り曲げ部1132より綴具10とは遠い領域は、表表紙1112及び/又は裏表紙1114の内面に固着される固着部1136を構成している。
綴杆移動規制片1130は、固着部1136を、熱、超音波、リベット、接着剤で、表紙1110の内面に取り付けることにより設けることができる。
そして、前記綴杆移動規制部1122は、表紙1110が開閉されたとき、綴具10に向けて進退自在に構成され、綴具10の保持部材16より綴杆14の頂部側であって綴杆14の頂部に向けて綴具10に綴じられた被綴じ物Sの綴じ代側S1を押し上げないように回動自在に表紙1110に設けられている。
この実施の形態においては、突出部1134は、表紙1110の幅方向において第2の綴杆14の第4の半割杆14bの中間に至る高さを備えており、表表紙1112が開かれて綴杆移動規制部1122が表紙1110の幅方向において後退して綴具10より離れるときにおいても最も高い中央部分は綴具10の第2の綴杆14の環状内にとどまる。そして、少なくとも第2の綴杆14の第4の半割杆14bに近い領域は、徐々にその高さが低くなる円弧状に形成されており、第2の綴杆14の第4の半割杆14bの上方向すなわち綴杆移動規制部1122の突出部1134側に移動できる間隔を形成できるように構成されている。
この実施の形態においては、固着部1136は、第2の綴杆14の第4の半割杆14bの側の領域と、それとは反対側の上部の領域とは上下対称性を有し、又、突出部1134は、固着部1136と折り曲げ部1132を軸とした対称性を有している。
綴杆移動規制部1122は、表表紙1112が閉じられたときに、綴具10が開かれるときに綴具10を構成する保持部材16の長手方向に移動する第2の綴杆14の第4の半割杆14bに近接する表表紙1112の内面において、閉じられた第2の綴杆14と接し合うように構成されている。
そして、綴杆移動規制部1122は、綴杆移動規制部1122が形成された表表紙1112が閉じられたとき、綴具10が開かれるときに移動するように構成された第2の綴杆14の第4の半割杆14bを開くように移動する方向側の面において且つ綴具10の保持部材16の表面に近い位置において、綴具10が閉じられた状態において第2の綴杆14の第4の半割杆14bと接して、第2の綴杆14の基部に向けて綴具10の開く方向への移動を規制するとともに、表表紙1112が開かれるとき綴杆移動規制部1122による規制を解除するように、表表紙1112が開かれることに伴って平行移動して、表紙1110の幅方向すなわち綴具10から離れる方向に後退するように構成されている。
そして、前記綴杆移動規制部1122は、表紙1110が開閉されたとき、綴具10に向けて進退自在に構成され、綴具10の保持部材16より綴杆14の頂部側であって綴杆14の頂部に向けて綴具10に綴じられた被綴じ物Sの綴じ代側S1を押し上げないように回動自在に表紙1110に設けられている。
このような表紙1110を熱可塑性樹脂製シート材からなる表紙体を用いて成形する一例たる製造としては、図3(B)に示すように熱可塑性樹脂のシート材からなる表紙体に互いに平行な2本の略V字溝からなる連設部1120を形成し、この連設部1120のやや内側寄りの位置において互いに平行な略V字溝からなる連設部1120をヒートプレスHで成形すると同時に表紙体に略V字溝からなる連設部1120を閉塞する方向の加圧力を加えて互いの溝底を折り曲げるようにしている。熱可塑性樹脂製のシート材単体以外に、熱可塑性樹脂製シート材と表装材との2層構造も利用し得る。また、この2層構造において、厚紙とクロスの2層構造とすれば、略V字溝からなる連設部1120の溝壁同志を接着剤で接着する構成も採用し得る。
閉じた第1の綴杆12及び第2の綴杆14の幅は、表紙1110の背表紙1116の背幅及び平行に対向した表表紙1112と裏表紙1114との間の幅よりも狭く形成されている。
第2の綴杆14は、第2の作動片32に取り付けられた基部よりやや上部から綴杆係止部50のやや外側に至るまで、略平行に閉じられた表表紙1112と裏表紙1114に形成された綴杆移動規制部1122を構成する突出部1134に当接する。綴杆移動規制部1122の突出部1134は、第2の綴杆14の上側面に当接する。
また、閉じた第1の綴杆12及び第2の綴杆14の下側面は、綴杆移動規制部1122の突出部1134の下端面と第2の綴杆14を遊貫するための第2の貫通孔28の上端縁に挟まれて、第1の貫通孔26及び第2の貫通孔28の上端縁と接している。
そして、ファイル・バインダ類1100の表表紙1112と裏表紙1114とを平行に閉じた状態で第1の綴杆12を天側とし第2の綴杆14を地側にしてファイル・バインダ類1100を立てたとき、第1の綴杆12の第2の半割杆12b及び第2の綴杆14の第4の半割杆14b側に綴じられた用箋等の被綴じ物Sが偏っているときに衝撃が加わったりして、第1の綴杆12の第2の半割杆12b及び第2の綴杆14の第4の半割杆14bが第1の綴杆12の第1の半割杆12a及び第2の綴杆14の第3の半割杆14aと外れる上向きに移動したとしても、第2の綴杆14の移動が綴杆移動規制部1122で規制され、綴杆移動規制部1122の突出部1134の下縁部に当接して、第1の綴杆12の第2の半割杆12bと第1の綴杆12の第1の半割杆12a及び第2の綴杆14の第4の半割杆14bと第2の綴杆14の第3の半割杆14aとが綴杆係止部50で外れることがない。
ファイル・バインダ類1100の表表紙1112と裏表紙1114とを平面上に並置されるように開かれたとき、綴杆移動規制部1122の突出部1134は、第2の綴杆14の第4の半割杆14bより離間し、綴杆移動規制部1122による移動の規制を解除されるとともに、ファイル・バインダ類1100の表表紙1112及び裏表紙1114は、第1の貫通孔26及び第2の貫通孔28の周縁より離間し、第1の綴杆12及び第2の綴杆14を第1の貫通孔26及び第2の貫通孔28の中で遊貫された状態になる。
この実施の形態においては、綴杆移動規制部1122は、表表紙1112側にのみ設けられている。
それは、第1の綴杆12を上側にして、ファイル・バインダ類1100を立てたとき、表表紙1112側に位置する第1の綴杆12を構成する第2の半割杆12b及び表表紙1112側に位置する第2の綴杆14を構成する第4の半割杆14bが、綴杆係止部50を構成する凸部54a,凸部58aが下向きに突出している関係上、上方向にのみ第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bが上がることを想定しているためである。
前記実施の形態においては、第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開くとき、第1の半割杆12aと第3の半割杆14a及び第2の半割杆12bと第4の半割杆14bが、それぞれ反対側方向に移動するように構成されているが、第1の半割杆12aと第2の半割杆12bのうち及び第3の半割杆14aと第4の半割杆14bのうち一方のみが、移動するように構成してもよい。
例えば、綴杆移動規制部1122が当接する側である第2の半割杆12b及び第4の半割杆14b側とは、反対側の第1の半割杆12a及び第3の半割杆14aを移動しないように構成し、綴具10を開閉するとき移動する第2の半割杆12b及び第4の半割杆14b側に綴杆移動規制部1122を設けるようにしてもよい。
第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bを移動しないようにする構造としては、例えば、第2の作動片32を保持部材16の内側面に係止させて、その移動を抑制する構造が考えられる。
前記実施の形態においては、折り曲げ部1132は、断面U字状又は断面V字状の溝を形成して薄肉にした折り曲げ部を形成したが、かかる構成ではなく単純に綴杆移動規制片1130を折り曲げて形成してもよい。
引き続き、綴具10について、さらに詳しく説明する。
綴具10は、環状の綴杆を構成する一対のそれぞれ略円環状の金属製の第1の綴杆12および第1の綴杆12と一対の第2の綴杆14と、前記第1の綴杆12および第2の綴杆14をそれぞれ間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材16と、その表面に第1の綴杆12および第2の綴杆14が間隔をおいて第1の綴杆12および第2の綴杆14のそれぞれの基部が固定され、第1の綴杆12および第2の綴杆14が前記保持部材16に固定されるように保持部材16の内側に可動自在に固定された作動部材18とを備える。
保持部材16は、第1の綴杆12と第2の綴杆14とを所定の間隔をおいて設けることができる長さを備える平面視略長方形で、その両端、すなわち表紙Aに取り付ける取付孔20近傍においては、平面視略半円弧状に形成されている。
保持部材16は、第1の綴杆12および第2の綴杆14を固定する部位より長手方向における外側近傍より内側に向かって、その中央が膨出した断面略半円弧状の被綴じ物載置部22を備え、且つ、被綴じ物載置部22の内側は保持空間を備え、その保持空間に作動部材18等を収容するように構成されている。
保持部材16の被綴じ物載置部22の両端には、その長手方向に略その一端から他端に亘って、作動部材18を摺動自在に保持する保持壁24が設けられている。この実施の形態においては、保持壁24は、保持部材16の長手方向において、第1の綴杆12および第2の綴杆14のそれぞれの外側近傍より内部に亘って略全体において垂下されるように、第1の保持壁24aおよび第2の保持壁24bが連設され、第1の保持壁24aと第2の保持壁24bとは平行で略同一の形状の板状である。
そして、この第1の保持壁24aおよび第2の保持壁24bと被綴じ物載置部22によって囲繞された保持空間内に、後に詳しく説明する作動部材18、開閉部材40等が収容される。
保持部材16の被綴じ物載置部22には、第1の綴杆12と第2の綴杆14とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための第1の貫通孔26と第2の貫通孔28がそれぞれ穿設されている。
第1の貫通孔26と第2の貫通孔28とは、第1の綴杆12を構成する第1の半割杆12aおよび第2の半割杆12bと、第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14aおよび第4の半割杆14bとに対応して、保持部材16の幅方向において左右に分かれて一定の間隔をおいて、2つずつ穿設されている。
作動部材18は、平面視略長方形状金属板からなる一対の第1の作動片30および第2の作動片32からなる。
第1の作動片30及び第2の作動片32は、その長手方向において、第1の保持壁24a及び第2の保持壁24bと平行でその内面に摺動する外側端縁30b及び外側端縁32bが形成され、該外側端縁30b及び外側端縁32bと平行に当該一対の第1の作動片30及び第2の作動片32を突き合わせる突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aが内側縁に形成されている。第1の作動片30及び第2の作動片32は、突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aの長手方向における中央C(図11及び図13図示)を対称の中心とする点対称形で、保持部材16の保持空間内において各々をその長手方向において並置したとき、各々その内側縁において屈曲自在に係合する。
そして、第1の作動片30および第2の作動片32は、外側から力が加わらないときには、第1の作動片30と第2の作動片32とが谷折り、すなわち保持部材16の被綴じ物載置部22の内面より離れた方向(突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが、図11図示平面Pxyより下側)に向いて、あるいはまた、山折り、すなわち保持部材16の被綴じ物載置部22の内面に近づいた方向(突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが図11図示平面Pxyより上側)に向いて、その谷折りまたは山折りの状態を維持するように、保持部材16の内側の保持空間部に内設されている。
平面Pxyとは、第1の綴杆12と第2の綴杆14それぞれの基部が第1の作動片30と第2の作動片32に固着された部分(4箇所)を通る左右軸Y1,Y2および前後軸X1,X2(図11図示)を含む平面である。
作動部材18は、一方の作動片、すなわち第1の作動片30における保持部材16の被綴じ物載置部22の内側面と対向する表面(すなわち上面)には、第1の綴杆12を構成する第1の半割杆12aの基部が固定され、且つ、前記第1の半割杆12aとは一定の間隔をおいて、第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14aの基部が固定されている。
また、他方の作動片、すなわち第2の作動片32における保持部材16の被綴じ物載置部22と対向する表面(すなわち上面)には、第1の綴杆12を構成する第2の半割杆12bの基部が固定され、且つ、前記第2の半割杆12bと一定の間隔をおいて、第2の綴杆14を構成する第4の半割杆14bの基部が固定されている。
一方の作動片、すなわち第1の作動片30は、前記保持部材16に形成された第1の貫通孔26に通される突出部30c1(第1の半割杆12aの近傍に形成)および前記保持部材16に形成された第2の貫通孔28に通される突出部30c2(第3の半割杆14aの近傍に形成)が形成されている。
第2の作動片32は、前記保持部材16に形成された第1の貫通孔26に通される突出部32c1(第2の半割杆12bの近傍に形成)及び前記保持部材16に形成された第2の貫通孔28に通される突出部32c2(第4の半割杆14bの近傍に形成)が形成されている。
そして、一対の第1の作動片30及び第2の作動片32は、前記突出部30c1と突出部30c2および突出部32c1と突出部32c2が第1の貫通孔26と第1の貫通孔26及び第2の貫通孔28と第2の貫通孔28に通された状態で、突き合わされている。
第1の作動片30及び第2の作動片32は、突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが、綴杆、すなわち第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開いた際には前記保持部材16の内面に近づき且つ前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を閉じた際には前記保持部材16の内面から離れるように、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開閉する方向に揺動可能に、前記保持部材16に保持される。
第1の作動片30は、一対の作動片が突き合わされる略直線状の突き合わせ縁30aが内側に形成され、前記突き合わせ縁30aと略平行な略直線状の外側端縁30bが外側に形成されている。
第2の作動片32は、一対の作動片が突き合わされる略直線状の突き合わせ縁32aが内側に形成され、前記突き合わせ縁32aと略平行な略直線状の外側端縁32bが外側に形成されている。
第1の作動片30の外側端縁30bは、突出部30c1及び突出部30c2が、形成されている。
第2の作動片32の外側端縁32bは、突出部32c1及び突出部32c2が、形成されている。
すなわち、その突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが突き合わされ且つ外側端縁30bおよび外側端縁32bが保持部材16の第1の保持壁24aと第2の保持壁24bとの両壁内内側面に接近する。
前記突出部30c1と突出部30c2とは、第1の半割杆12aと第3の半割杆14aの基部の取付け位置に近い位置である第1の作動片30の幅方向において外側で、それぞれ前後に間隔をあけて一対形成され、且つ、突出部32c1と突出部32c2とは、第2の半割杆12bと第4の半割杆14bの基部の取付け位置に近い位置である第2の作動片32の幅方向において外側で、それぞれ前後に間隔をあけて一対形成され、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の開閉ができるように、保持部材16の第1の保持壁24a及び第2の保持壁24bより外側に突出している。
突出部30c1と突出部30c2とは、保持部材16の第1の保持壁24aの第1の貫通孔26及び第1の貫通孔26より外側に突き出る長さを備え、また、突出部32c1と突出部32c2とは、保持部材16の第2の保持壁24bの第2の貫通孔28及び第2の貫通孔28より外側に突き出る長さを備え、且つ、作動部材18が綴杆の開閉時に保持部材16の長手方向に移動可能な幅を有する舌状である。
作動片30及び作動片32は、金属またプラスチックの薄板からなり、作動片30及び作動片32と突出部30c1、突出部30c2、突出部32c1及び突出部32c2とは一体成形されてなる。
前記作動部材18は、前記開閉部材40を収容するために、開閉部材収容部36が、第1の綴杆12及び第2の綴杆14が固定された表面とは反対側の裏面側より表面側に向けて凹設されている。
前記作動部材18は、第1の作動片30の突き合わせ縁30aの近傍が第1の綴杆12の突き出る方向に向けて凹まされ且つ第2の作動片32の突き合わせ縁32aの近傍が第2の綴杆14の突き出る方向に向けて凹まされることにより、第1の作動片30に形成された凹み36aと第2の作動片32に形成された凹み36bとを形成されてなる開閉部材収容部36が形成されている。
凹み36aは、突き合わせ縁30a側が深く凹まされ、第1の綴杆12側の上縁及び第2の綴杆14側の下縁は略平行で、突き合わせ縁30aと略直交する平面視略方形状である。
凹み36bは、突き合わせ縁32a側が深く凹まされ、第1の綴杆12側の上縁及び第2の綴杆14側の下縁は略平行で、突き合わせ縁32aと略直交する平面視略方形状である。
前記開閉部材収容部36は、第1の作動片30に形成された凹み36aと第2の作動片32に形成された凹み36bとが、突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aを軸として線対称形に形成されて構成されている。
前記開閉部材40は、第1の綴杆12及び第2の綴杆14が固定された表面とは反対側の裏面側において、作動部材18の前記開閉部材収容部36に固定され、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開くときに、保持部材16内で、前記作動片30及び作動片32を保持部材16の長手方向に移動させるとともに保持部材16の内面に近づいた方向に保持されるように、第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開く方向に変化させるように形成されているので、開閉部材収容部36は、開閉部材40を収容し、開閉部材40の作用により第1の作動片30と第2の作動片32とが低背化を図るように構成されている。
前記第1の作動片30は、一対の作動片を係合させるための係合部30d及び係合部30eが、第1の作動片30の突き合わせ縁30aから第2の作動片32の突き合わせ縁32aに向けて突き出し設けられ、且つ、一対の作動片を係合させるための係合部32d及び係合部32eが、第2の作動片32の突き合わせ縁32aから第1の作動片30の突き合わせ縁30aに向けて突き出し設けられている。
係合部30d及び係合部30eと係合部32d及び係合部32eは、対向する第1の作動片30及び第2の作動片32の上側に向けて延びて突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aを中心にして第1の作動片30と第2の作動片32とが揺動するように形成されている。
係合部30d及び係合部30eと係合部32d及び係合部32eは、保持部材16の被綴じ物載置部22の内面側に向けて、作動部材18の厚み分を突き出された基部と、前記基部の先端より突き出された押さえ部とを備えた平面視略U字状に形成されている。そして、押さえ部は、一対の作動片たる第1の作動片30及び第2の作動片32のうちの片一方の作動片たる第1の作動片30または第2の作動片32のはずれ止めの機能を備え、係合部30d及び係合部30eと係合部32d及び係合部32eは、保持部材16の被綴じ物載置部22の内面側に向けて突き出されて、一対の作動片たる第1の作動片30及び第2の作動片32の片一方の作動片、すなわち第1の作動片30または第2の作動片32の保持部材16の被綴じ物載置部22の内面側において接近している。
最も外側の係合部30d及び係合部32dは、第1の作動片30と第2の作動片32を逆方向に移動させたときにおいても作動部材18の端縁より内側に位置する幅を備えている。
最も外側の係合部30d及び32dと内側の係合部30e及び32eとは、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の基部が取付けられた部位を挟んで適宜な間隔をおいて形成されている。
そして、前記第1の綴杆12および第2の綴杆14が閉じるときには、図14に示すように、作動部材18を構成する第1の作動片30及び第2の作動片32は、その突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが保持部材16の内面(被綴じ物載置部22の内面)より離れた方向に向いて(すなわち谷折りの状態)、第1の作動片30の突き合わせ縁30aと第2の作動片32の突き合わせ縁32aとが突き合わされた状態において保持されるとともに、前記第1の綴杆12および第2の綴杆14を開くときには、図19に示すように、作動部材18を構成する第1の作動片30及び第2の作動片32は、保持部材16の内面(被綴じ物載置部22の内面)に近づいた方向に向いて(すなわち山折り状態)、第2の作動片32の突き合わせ縁32aとが突き合わされた状態に保持されるように保持部材16内の空間において固定される。
また、作動部材18を構成する第1の作動片30及び第2の作動片32は、保持部材16の被綴じ物載置部22の内面に近づいた方向、すなわち山折りの状態においては、第1の作動片30と第2の作動片32の長手方向、すなわち第1の作動片30と第2の作動片32に固着された第1の半割杆12aと第3の半割杆14aとを結ぶ線(X1(図11図示))および第2の半割杆12bと第4の半割杆14bとを結ぶ線(X2(図11図示))と平行な方向に、第1の作動片30と第2の作動片32とを移動させることができるように摺動自在に内設されている。
第1の作動片30及び第2の作動片32は、開閉部材収容部36の外側近傍において、第1の作動片30及び第2の作動片32の長手方向への移動を規制する移動規制部が形成される。
移動規制部は、第1の作動片30の突き合わせ縁30aに形成された規制凹部30f及び規制凸起30gと、第2の作動片32の突き合わせ縁32aに形成された規制凹部32f及び規制凸起32gとから形成される。
規制凹部30fは、凹み36aの外側近傍において、突き合わせ縁30aより幅方向において凹んだ平面視コ字型の欠きであり、規制凸起32gは、前記規制凹部30fと遊嵌するように形成された平面視コ字型の凸起であり、規制凹部30fに規制凸起32gが遊嵌されて、規制凹部30f内において第1の作動片30及び第2の作動片32がその長手方向に互い違いに移動するように形成されている。
規制凹部32fは、凹み36bの外側近傍において、突き合わせ縁32aより幅方向において凹んだ平面視コ字型の欠きであり、規制凸起30gは、前記規制凹部32fと遊嵌するように形成された平面視コ字型の凸起であり、規制凹部32fに規制凸起30gが遊嵌されて、規制凹部32f内において第1の作動片30及び第2の作動片32がその長手方向に互い違いに移動するように形成されている。
第1の作動片30の凹み36a内で突き合わせ縁30a側及び第2の作動片32の凹み36b内で突き合わせ縁32a側において、第1の綴杆12と第2の綴杆14とを開閉方向に変化させる開閉部材40が設けられている。
前記開閉部材40は、前記作動部材18を構成する一対の作動片すなわち作動片30と作動片32との間において、一対の作動片30と作動片32をそれぞれ逆方向に移動させるとともに、綴杆すなわち第1の綴杆12及び第2の綴杆14の開閉状態を保持させるように、第1の作動片30に間隔をおいて固定された綴杆すなわち第1の半割杆12a及び第3の半割杆14aの基部を結ぶ方向と斜めに交差する方向であり、且つ作動片32に間隔をおいて固定された綴杆すなわち第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bの基部を結ぶ方向と斜めに交差する方向に、架け渡されている。
開閉部材40は、引っ張りコイルバネからなり、巻線部44と、巻線部44の両端から巻線部44を巻き起こしてフックとした固定先端部42a及び固定先端部42bとを備える。開閉部材40は、図10(A)に示すように、巻線部44の円周方向に規制腕部46aと規制腕部46bとが平行に突き出されている。
前記開閉部材40は、第1の綴杆12と第2の綴杆14とが閉じた状態において、無負荷時には密着していた巻線部44がのびるように引っ張られた引っ張り荷重を受けた状態で、荷重を受ける固定先端部42aが第1の作動片30に、固定先端部42bが第2の作動片32に固定されている。
更に、第1の綴杆12と第2の綴杆14とが閉じた状態において、開いた状態から閉じた状態への方向に向けて第1の作動片30と第2の作動片32とを突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aを中心に回動させる方向に、巻線部44(コイル)の中心軸まわりにねじりモーメントを受け、ばねに荷重が加わり、素線に曲げ応力を発生させて、固定先端部42aが第1の作動片30に、固定先端部42bが第2の作動片32に固定されている。
この場合、開閉部材40は、巻線部44にねじりモーメントなどの負荷が加わっていない状態(図10(A)図示)からみて、巻線部44の巻き数が1巻以上増えるように巻線部44を1回転以上ねじった状態(固定先端部42a及び規制腕部46aがR方向、固定先端部42b及び規制腕部46bがQ方向(図9及び図10(A)図示))で、固定先端部42a及び42bが開閉部材固定部38a及び開閉部材固定部38bにそれぞれ固定される。
ばねに荷重を加える荷重の方向としては、巻線部44(コイル)を巻き込む方向に向くように構成されている。
規制腕部46a及び規制腕部46bは、固定先端部42a及び固定先端部42bの第1の作動片30及び第2の作動片32に固定される側から巻線部44の中心軸と直交する方向にのび、一方の規制腕部46aと他方の規制腕部46bとは、ねじりモーメントが発生しない元の状態は、図9及び図10(A)に示すように、巻線部44の円周方向に略平行に突き出され、互いに反対向きにのびる。
一方の規制腕部46aは、固定先端部42aが第1の作動片30の開閉部材固定部38aに固定されたとき、第1の作動片30の裏面にその先端が突き当たり、他方の規制腕部46bは、固定先端部42bが第2の作動片32の開閉部材固定部38bに固定されたとき、第2の作動片32の裏面(下面)にその先端が突き当たり、丸フックの固定先端部42a及び固定先端部42bが大きく傾くことなく、常に正規の状態にて開閉部材固定部38a及び開閉部材固定部38bに固定されるように構成されている。
ねじりモーメントが発生しない元の状態においては、一方の規制腕部46aともう一方の規制腕部46bとは平行になるように形成されている。
開閉部材40は、その固定先端部42aの一端が一方の作動片、すなわち第1の作動片30の裏面(下面)に形成された開閉部材固定部38aに係止固定され、開閉部材40の固定先端部42b一端が、他方の作動片、すなわち第2の作動片32の裏面(下面)に形成された開閉部材固定部38bに係止固定されている。
開閉部材固定部38aは、開閉部材収容部36の凹み36aの裏面(下面)であって、第1の作動片30の長手方向の中心C(図11及び図13図示)より第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開くときに第1の作動片30の移動する方向側にずれた位置に形成され、開閉部材固定部38bは、開閉部材収容部36の凹み36bの裏面(下面)であって、第2の作動片32の長手方向の中心C(図11及び図13図示)より第1の綴じ杆12及び第2の綴じ杆14を開くときに第2の作動片32の移動する方向側にずれた位置に形成されている。
開閉部材固定部38aは、第1の作動片30の裏面に続く係止基部38a1と、係止基部38a1の先端(下端)に開閉部材40とは反対側に向けてのびる係止外れ止め部38a2が突設された、側面L字形である。
開閉部材固定部38bは、第2の作動片32の裏面に続く係止基部38b1と、係止基部38b1の先端(下端)に開閉部材40とは反対側に向けてのびる係止外れ止め部38b2が突設された、側面L字形である。
開閉部材固定部38aと開閉部材固定部38bとは、第1の作動片30及び第2の作動片32の長手方向の中心Cを中心として、点対称に形成されている。
開閉部材40は、第1の作動片30と第2の作動片32との突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが、谷折り状態(図14図示)、すなわち保持部材16の被綴じ物載置部22の内面より離れた状態に保持された状態にあるときに、伸展した状態となるように、第1の作動片30と第2の作動片32との間において斜めに架け渡され、この状態において、元の状態に戻ろうとする力が働くように構成されている。
開閉部材40は、第1の作動片30および第2の作動片32のそれぞれの長手方向、すなわち第1の作動片30の半割杆12aを固定する部位と半割杆14aを固定する部位とを結ぶ線(前後軸X1(図11図示))および第2の作動片32の半割杆12bを固定する部位と半割杆14bを固定する部位とを結ぶ線(前後軸X2(図11図示))と斜めに交差する方向に架け渡されている。
第1の作動片30の開閉部材固定部38aと第2の作動片32の開閉部材固定部38bとは、突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aの長手方向における中央C(図11及び図13図示)を回転軸として点対称となるように形成され、開閉部材40が突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aの長手方向における中央C(図11及び図13図示)より均一な長さによって固定先端部42aが開閉部材固定部38aに、固定先端部42bが開閉部材固定部38bに係止されて、均一な力が第1の作動片30及び第2の作動片32にかかるように構成されている。
第1の作動片30の突き合わせ縁30a及び第2の作動片32の突き合わせ縁32aにおいて突き合わされた第1の作動片30と第2の作動片32との間における距離を、一定に保ち、第1の作動片30と第2の作動片32とを引き寄せてそれぞれの位置関係を最適な状態に保つ。
したがって、綴杆を構成する第1の綴杆12及び第2の綴杆14の開閉時において、第1の作動片30及び第2の作動片32が突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aを枢軸として揺動するときにおいて、第1の作動片30の幅と第2の作動片32の幅との和が最大になったとき、すなわち、第1の作動片30と第2の作動片32とが平面状態(中立状態)になったときにおいても、第1の作動片30の最も外側の縁(外側端縁30b)と保持部材16の第1の保持壁24aとの間及び第2の作動片32の最も外側の縁(外側端縁32b)と保持部材16の第2の保持壁24bとの間に適宜な間隙が生じ、保持部材16の保持空間内において作動部材18の第1の作動片30及び第2の作動片32が円滑に移動できる。
そして、1対の前記第1の作動片30及び第2の作動片32は、前記保持部材16の長手方向において互いに逆方向に移動させることにより、前記半割杆の組み合わせによる前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14が分離され、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14が分離されたときに、前記開閉部材40は、前記第1の作動片30と第2の作動片32とを付勢して、前記第1の半割杆12aと第2の半割杆12b及び第3の半割杆14aと第4の半割杆14bとを開放させる。
そして、開閉部材40の弾性により、作動部材18を構成する第1の作動片30及び第2の作動片32は、第1の綴杆12と第2の綴杆14を手で開き始めたとき、すなわち、第1の綴杆12と第2の綴杆14のそれぞれの綴杆係止部50を外したとき、伸びていた開閉部材40の巻線部44を更に伸ばす方向に作用させ、第1の綴杆12の第1の半割杆12aと第2の半割杆12bとが離れる方向(第1の半割杆12aはO1方向で、第2の半割杆12bはO2方向(図11図示))および第2の綴杆14の第3の半割杆14aと第4の半割杆14bとが離れる方向(第3の半割杆14aはO1方向で、第4の半割杆14bはO2方向(図11図示))に移動し、第1の作動片30と第2の作動片32とをそれぞれ逆方向(第1の作動片30はO1方向で、第2の作動片32はO2方向(図11図示))に移動させるように作用する(図15参照)。
さらに、開閉部材40は、第1の半割杆12aと第2の半割杆12bとをおよび第3の半割杆14aと第4の半割杆14bとを円周方向(図11図示の左右軸Y1および左右軸Y2方向)に引き離すように作用する。ねじられていた開閉部材40は、図10(B)(C)の矢印方向に示すように元の状態に戻ろうとして、第1の半割杆12aと第2の半割杆12bとをおよび第3の半割杆14aと第4の半割杆14bとを第1の綴杆12及び第2の綴杆14の円周方向(第1の半割杆12aおよび第3の半割杆14aはO3方向、第2の半割杆12bおよび第4の半割杆14bはO4方向(図11図示))に引き離すように作用する(図18(A)参照)。
そして、開閉部材40は、開閉部材40の弾性により伸びていた巻線部44が縮む方向に作用して、作動部材18を構成する第1の作動片30は、綴杆係止部50を閉じる位置の方向(O1とは反対の方向(図11図示))に移動し、且つ、第2の作動片32は、綴杆係止部50を閉じる位置の方向(O2とは反対の方向(図11図示))に移動する。(図18(B)及び19参照)。
すなわち、第1の作動片30及び第2の作動片32は、谷折り状態から徐々に平面状態(中立状態)となり、更に平面状態(中立状態)から山折り状態に変わる。第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、開く方向(第1の半割杆12a及び第3の半割杆14aはO3方向、第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bはO4方向)に回転して開く。
開閉部材40は、第1の綴杆12と第2の綴杆14とを開いた状態にしたとき、第1の作動片30の突き合わせ縁30aと第2の作動片32の突き合わせ縁32aとが山折り状態、すなわち、保持部材16の被綴じ物載置部22の内側面に近づいた状態に保持するように作用する。
保持部材16の被綴じ物載置部22には、被綴じ物載置部22の長手方向に延びる膨出部22aが形成され、膨出部22aは、作動部材18の係合部30d及び32eが上側に向いて回転し且つ係合部30e及び32dが上側に向いて回転するとともに、開閉部材40が上側に向いて移動したときに、被綴じ物載置部22の内面と当接しないようにするために、被綴じ物載置部22の長手方向に延びて形成されている。
そして、前記保持部材16は、作動部材18に間隔をおいて設けられた第1の綴杆12及び第2の綴杆14の基部を結ぶ方向に近い方向にのびる保持壁24及び被綴じ物載置部22を有し、前記保持部材16の保持壁24及び被綴じ物載置部22により、作動部材18を保持部材16の内側に保持するための保持部が形成され、前記作動部材16及び開閉部材40は、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開閉するとき、前記保持空間内において移動するように構成されている。
前記保持部材16は、前記したように、作動部材18に間隔をおいて設けられた第1の綴杆12と第2の綴杆14との基部を結ぶ方向(図11図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる、第1の保持壁24aと第2の保持壁24bとからなる保持壁24を有し、前記保持壁24は、作動部材18に間隔をおいて設けられた第1の綴杆12と第2の綴杆14の基部を結ぶ方向(図11図示X1及びX2方向)と交差する方向にのびて、保持壁24の外側に向いて突出する第1の作動片30の突出部30c1と突出部30c2及び第2の作動片32の突出部32c1と突出部32c2を保持する保持部、すなわち第1の保持壁24aに形成された第1の保持部60及び第1の保持部62と、第2の保持壁24bに形成された第2の保持部64及び第2の保持部66とを有している。
該第1の保持部60及び第1の保持部62は、前記保持壁24の一部を作動部材18の突出部30c1と突出部30c2より外側に打ち出された第1の保持部60及び第1の保持部62が、保持部材16の内側に嵌装された作動部材18の突出部30c1と突出部30c2を保持するように、保持壁24(第1の保持壁24a)の内側に向けて凹まされてなる。
また、第2の保持部64及び第2の保持部66は、前記保持壁24の一部を作動部材18の突出部32c1と突出部32c2より外側に打ち出された第2の保持部64及び第2の保持部66が、保持部材16の内側に嵌装された作動部材18の突出部32c1と突出部32c2を保持するように、保持壁24(第2の保持壁24b)の内側に向けて凹まされてなる。
前記第1の保持部60及び第1の保持部62と第2の保持部64及び第2の保持部66は、前記作動部材18の第1の作動片30及び第2の作動片32の下面に沿って、前記保持壁24の下縁との間に間隔をおいて細い切り込み68aと切り込み70a及び切り込み72aと切り込み74aが形成され、該切り込み68aと切り込み70a及び切り込み72aと切り込み74aと保持壁24の下縁との間における保持壁24の外方に向けて打ち出された領域により、第1の保持部60及び第1の保持部62と第2の保持部64及び第2の保持部66が形成されている(図26(A)(B)参照)。
そして、第1の保持部60及び第1の保持部62と第2の保持部64及び第2の保持部66を構成する該領域が、保持部材16の内側に嵌装された作動部材18の突出部30c1と突出部30c2及び突出部32c1と突出部32c2の下面を保持するように内側に向けて打ち出され、保持壁24の該切り込み68aと切り込み70a及び切り込み72aと切り込み74aと保持壁24の下縁との間の領域以外の領域より内側に向けて凹まされて、第1の保持部60及び第1の保持部62と第2の保持部64及び第2の保持部66が形成されている(図27(A)(B)参照)。
第1の綴杆12は、略円環状の綴杆となるように、半円弧状の第1の半割杆12aと第2の半割杆12bとから構成され、第2の綴杆14は、略円環状の綴杆となるように、半円弧状の第3の半割杆14aと第4の半割杆14bとから構成されている。そして、用紙等の被綴じ物Sに予め穿設された綴じ孔に挿通して、用紙等の被綴じ物Sを綴じることができるように、第1の半割杆12aおよび第2の半割杆12bと、第3の半割杆14aと第4の半割杆14bの先端、すなわち第1の綴杆12および第2の綴杆14の頂部において、綴杆係止部50が形成されている。
前記綴杆を構成する第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、断面円形状金属製線材を、綴杆係止部50を外す方向(図11のO1及びO2の方向)にのばし、且つ中央部分を押さえることによって綴杆を閉じる方向に対してわん曲させて形成されている。そして、第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、中央が綴杆を開く方向(第1の半割杆12a及び第3の半割杆14aは、図11のO3方向、第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bは、図11のO4方向)に膨み且つ両端が綴杆を閉じる方向にわん曲した断面略空豆(ビーンズ)型の形状に形成されている。
すなわち、環状の第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開閉方向に見て、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の内側は波状起伏面が形成され、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の外側は半円弧状に形成されている。そして、第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、綴杆を外す方向に見て、両外側が、半円弧状に形成されている。
従来の断面形状丸型の綴杆は、小径だと変形に弱く、大径にすれば断面積が増して材料費がかさみ、従来の断面形状略長方形の綴杆は、用紙にあける綴じ穴には丸穴が多いので、用紙等の被綴じ物Sの綴じ穴に対応しにくく、用紙等の被綴じ物Sの綴じ穴を傷つけるおそれがある。
ところが、綴杆を構成する第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、細いならば綴杆係止部50の嵌合がうまくゆかないときがある。
そのために、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の幅を広げたいが、元の線材として断面積の小さいものを使用しても、元の金属製線材を加工することにより綴杆としては必要な幅が確保されるようにしたい。
そこで、本願発明にかかる綴杆は、それを形成する線材の中央部分を押さえて線材を空豆(ビーンズ)型につぶすことにより全体としての幅を広げ、すなわち、綴杆の全体の幅を綴杆係止部50を外す方向に広げて、綴杆係止部50の嵌合を完全にできるように形成している。
この実施の形態においては、第1の綴杆12を構成する第1の半割杆12a及び第2の半割杆12bと第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14a及び第4の半割杆14bとは、同じ形状、すなわち曲率(曲率半径)が同じものである。
第1の綴杆12を構成する第1の半割杆12a及び第2の半割杆12bは、第1の半割杆12aの自由端の綴杆係止部50と、第2の半割杆12bの自由端の綴杆係止部50とを係止することにより、環状に連結される。
また、第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14aと第4の半割杆14bとは、第3の半割杆14aの自由端の綴杆係止部50と、第4の半割杆14bの自由端の綴杆係止部50とを係止することにより、環状に連結される。
第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、それぞれの基部が第1の作動片30及び第2の作動片32に固着された部分(4箇所)を通る左右軸Y1,Y2および前後軸X1,X2(図11図示)を含む平面Pxyと垂直な平面を構成するように、第1の作動片30と第2の作動片32より立設されている。そして、第1の綴杆12の軸Z1(図11図示)が構成する円形面と第2の綴杆14の軸Z2(図11図示)が構成する円形面とは、平行で、且つ、第1の綴杆12と第2の綴杆14が第1の作動片30と第2の作動片32と固着された部位を通る平面Pxyと垂直となるように構成されている。
前記綴杆は、第20図〜第25図に示すように、直接指で閉じられる主綴杆たる第1の綴杆12と、該第1の綴杆12の閉じる方向に向けての作動に追動する副綴杆たる第2の綴杆14とにより構成されている。
そして、第1の綴杆12と第2の綴杆14とは、同一方向(図15のO1及びO2方向)に向けて、その綴杆係止部50を指で外すことができるように構成されている。
第1の綴杆12を構成する第1の半割杆12aの先端に形成された綴杆係止部50を構成する先端の凸部52a及びその凸部52aに続く凹部52bと、第2の半割杆12bの綴杆係止部50を構成する先端の凸部54a及びその先端の凸部54aに続く凹部54bとは、第1の綴杆12を閉じたとき係合するように逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
凸部52a及び凸部54aは、それぞれ先端から内側に向けて湾曲凸面を有する傾斜対向面52c及び湾曲凸面を有する傾斜対向面54cと、傾斜対向面52c及び傾斜対向面54cに続き、凸部52a及び凸部54aの後端(基部側)から除々に先端側(すなわち閉じる方向)に入り込んだ傾斜対向面52d及び傾斜対向面54dが形成され、後端近傍が鉤状で、全体として鉤鼻状に形成されている。
凹部52bは、基部側から先端に向けて湾曲凹面を有する傾斜対向面を備え、凹部54bは、同様に基部側から先端に向けて湾曲凹面を有する傾斜対向面を備えている。
また、第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14aの先端に形成された綴杆係止部50を構成する凸部56a及びその凸部56aに続く凹部56bと、第4の半割杆14bの綴杆係止部50を構成する先端の凸部58a及びその先端の凸部58aに続く凹部58bとは、第2の綴杆14を閉じたとき係合するように逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
凸部56a及び凸部58aは、それぞれ先端から内側に向けて湾曲凸面を有する傾斜対向面56c及び湾曲凸面を有する傾斜対向面58cと、傾斜対向面56c及び傾斜対向面58cに続き、凸部56a及び凸部58aの後端(基部側)から除々に先端側(すなわち閉じる方向)に入り込んだ傾斜対向面56d及び傾斜対向面58dが形成され、後端近傍が鉤状で、全体として鉤鼻状に形成されている。
凹部56bは、基部側から先端に向けて湾曲凹面を有する傾斜対向面を備え、凹部58bは、同様に湾曲凹面を有する傾斜対向面を備えている。
第1の半割杆12aの綴杆係止部50を構成する凸部52a及び第3の半割杆14aの綴杆係止部50を構成する凸部56aは、同一方向に向けて突き出し設けられ、先端部から基部側にかけて形成された湾曲凸面を備え、両方が同一形状に形成されている。
また、第1の半割杆12aの綴杆係止部50を構成する凹部52b及び第3の半割杆14aの綴杆係止部50を構成する凹部56bは、同一方向に向けて凹み形成され、凸部54a及び凸部56aの後端から基部側にかけて形成された湾曲凹面を備え、両方が同一形状に形成されている。
第2の半割杆12bの綴杆係止部50を構成する凸部54a及び第4の半割杆14bの綴杆係止部50を構成する凸部58aは、同一方向に向けて突き出し設けられ、先端部から基部側にかけて形成された湾曲凸面を備え、両方が同一形状に形成されている。
また、第2の半割杆12bの綴杆係止部50を構成する凹部54b及び第4の半割杆14bの綴杆係止部50を構成する凹部58bは、同一方向に向けて凹み形成され、凸部54a及び凸部58aの後端から基部側にかけて形成された湾曲凹面を備え、両方が同一形状に形成されている。
第1の半割杆12aの凸部52a及び凹部52bと第2の半割杆12bの凸部54a及び凹部54bとは点対称に形成され、第3の半割杆14aの凸部56a及び凹部56bと第4の半割杆14bの凸部58a及び凹部58bとは点対称に形成されている。
第1の綴杆12の凸部52aの傾斜対向面52c及び凹部54bの傾斜対向面は、第1の綴杆12の軸方向とは斜交するように形成され、開閉するときには、傾斜対向面52cと凹部54bの傾斜対向面とが一点を共有し合う内接関係で接する。
第1の綴杆12の凸部52aの傾斜対向面52c及び凸部54aの傾斜対向面54cは、第1の綴杆12の軸方向とは斜交するように形成され、開閉するときには、傾斜対向面52cと傾斜対向面54cとが一点を共有し合う外接関係で接する。
第2の綴杆14の凸部56aの傾斜対向面56c及び凹部58bの傾斜対向面は、第2の綴杆14の軸方向とは斜交するように形成され、開閉するときには、傾斜対向面56cと凹部58bの傾斜対向面とが一点を共有し合う内接関係で接する。
第2の綴杆14の凸部56aの傾斜対向面56c及び凸部58aの傾斜対向面58cは、第2の綴杆14の軸方向とは斜交するように形成され、開閉するときには傾斜対向面56cと傾斜対向面58cとが一点を共有し合う外接関係で接する。
主綴杆たる第1の綴杆12を2本の指で挟んで綴杆を閉じ始めるとき、第2の綴杆14の第3の半割杆14aの凸部56aと第2の綴杆14の第4の半割杆14bの凹部58bとが当接する前に(図23参照)、第1の綴杆12の第1の半割杆12aの凸部52aと第1の綴杆12の第2の半割杆12bの凸部54aとが当接し、更に第1の綴杆12を閉じるように作動させると、第1の綴杆12の第1の半割杆12aの凹部52bが第2の半割杆12bの凸部54a上を摺動するとともに、第1の綴杆12の第1の半割杆12aの凸部52aが第2の半割杆12bの凹部54bに嵌合される正規の係止位置を通り過ぎて、第1の半割杆12aの凸部52aが第2の半割杆12bの凹部54bの傾斜対向面上を摺動してずり上がる(図24参照)。
このように、第1の綴杆12を閉じる方向に作動させると、第2の綴杆14の第3の半割杆14aの凸部56aと第2の綴杆14の第4の半割杆14bの凸部58aとが当接し、更に、第1の綴杆12を閉じるように作動させると、第2の綴杆14の第3の半割杆14aの凸部56aが第4の半割杆14bの凸部58aの傾斜対向面58c上を摺動し(図23参照)、更に第1の綴杆12の第1の半割杆12aの凸部52aが第2の半割杆12bの凹部54bの傾斜対向面をずり上がると、第2の綴杆14の第3の半割杆14aの凸部56a(第4の半割杆14bの凸部58a)が第4の半割杆14bの凹部58b(第3の半割杆14aの凹部56b)に嵌まり込み嵌合する(図24参照)。
その後、第1の綴杆12から指を離し閉じる力を解放すると、開閉部材40の作用により第1の綴杆12はわずかに開く方向に逆戻りして、第1の綴杆12は、第2の綴杆14と同様に、第1の半割杆12aの凸部52a(第2の半割杆12bの凸部54a)が第2の半割杆12bの凹部54b(第1の半割杆12aの凹部52b)に嵌まり込み嵌合する(図25参照)。
綴杆を閉じるとき、第1の作動片30及び第2の作動片32は、山折り状態(図19参照)から徐々に平面状態(中立状態)となり、更に平面状態(中立状態)から谷折り状態(図14参照)に変わるとともに、同列に並んだ状態から、一旦綴杆係止部50の外れる方向(第1の作動片30はO1方向、第2の作動片32はO2方向)に移動して、たがいちがいに並んだ状態となり(図24参照)、その後逆戻りして同列に並ぶ。
それによって、移動規制部を構成する第1の作動片30の規制凸起30gが第2の作動片32の規制凹部32f内を移動して、規制凹部32fにおける綴杆係止部50の外れる方向とは反対側の端縁に当接し、且つ移動規制部を構成する第2の作動片32の規制凸起32gが第1の作動片30の規制凹部30f内を移動して、規制凹部30fにおける綴杆係止部50の外れる方向とは反対側の端縁に当接する(図15参照)。そのために、綴杆を閉じるとき、第1の綴杆12の第1の半割杆12aの凸部52aが第2の半割杆12bの凹部54bに嵌合される正規の停止位置を通り過ぎて、第1の半割杆12aの凸部52aが第2の半割杆12bの凹部54bの傾斜対向面上を摺動してずり上がりオーバーランするとき、第1の綴杆12の移動距離を規制して適宜な位置でオーバーランが停止され、第1の綴杆12の綴杆係止部50から指を外せば開閉部材40の元の状態に戻ろうとする力が作用して、第1の作動片30及び第2の作動片32は、一旦綴杆係止部50の外れる方向(第1の作動片30はO1方向、第2の作動片32はO2方向)に移動してたがいちがいに並んだ状態から、逆戻りして同列に並び、綴杆係止部50が嵌合する(図13、14、23、24及び25参照)。
このように、主綴杆たる第1の綴杆12を閉じ始めると、直接指で閉じられない副綴杆たる第2の綴杆14が閉じる方向に移動を始め、更に第1の綴杆12が閉じて正規の係止位置を通り過ぎるまで移動すると、第2の綴杆14の係合が進み第1の綴杆12より先に第2の綴杆14が完全に係止されるので、直接指で閉じられない副綴杆たる第2の綴杆14が確実に係止された後、主綴杆たる第1の綴杆12が確実に係止される。
したがって、第1の綴杆12を指で摘んで先に閉じる方向に移動させたときに、オーバーランするように第1の綴杆12を摘まめば、確実に第2の綴杆14を正規の位置に係止でき、第1の綴杆12の操作のみで、閉じることができる。
このように、第1の綴杆12を指で操作することにより第2の綴杆14を閉じることができるので、ワンタッチ綴具としての利便性が高い。
また、第1の綴杆12の頂部を指でねじることにより第1の綴杆12の綴杆係止部50を外したとき、第1の作動片30と第2の作動片32には、ねじられていた開閉部材40が元の状態に戻ろうとする力、すなわち一方の固定先端部42aと他方の固定先端部42bとが、図10(B)(C)矢印方向に示すように、巻線部44の円周方向に回転して元の状態に戻ろうとするように力が働くことにより、第1の綴杆12は開く。
そして、第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、その綴杆係止部50が外され(図15参照)、第1の作動片30及び第2の作動片32は、谷折り状態から徐々に平面状態(中立状態)となり更に平面状態から山折り状態に変わるとともに、綴杆係止部50の外れる方向(第1の作動片30はO1方向、第2の作動片32はO2方向)に移動する(図18(A)参照)。それによって、移動規制部を構成する第1の作動片30の規制凸起30gが第2の作動片32の規制凹部32f内を移動して、規制凹部32fにおける綴杆係止部50の外れる方向とは反対側の端縁に突き当たり、且つ移動規制部を構成する第2の作動片32の規制凸起32gが第1の作動片30の規制凹部30f内を移動して、規制凹部30fにおける綴杆係止部2方向とは反対側の端縁に突き当たる(図18(B)参照)。
第1の綴杆12から手を離すと、第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、開閉部材40の一方の固定先端部42aと他方の固定先端部42bとが、図10(B)(C)矢印方向に示すように、巻線部44の円周方向に回転して元の状態に戻ろうとするように第1の作動片30及び第2の作動片32に力を働かせることにより、更に開き(第1の半割杆12a及び第3の半割杆14aはO3方向、第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bはO4方向)、且つ、開閉部材40の巻線部44が縮むことにより開閉部材40の固定先端部42aと他方の固定先端部42bとを平面視反対方向に移動するように力が働くことにより、第1の作動片30と第2の作動片32とは、逆方向に移動する(図18(A)(B)参照)。
すなわち、作動部材18及び開閉部材40は、第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14aの凸部56aと第4の半割杆14bの凸部58aとを開く方向に作用し、そして、第1の綴杆12の第1の半割杆12aの凸部52aと第2の半割杆12bの凸部54aとを引き離す方向に作用するとともに、第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14aの凸部56aと第4の半割杆14bの凸部58aとを引き離すように作用する。
このように、この実施の形態においては、第1の綴杆12又は第2の綴杆14の頂部を指でねじることにより、第1の綴杆12の第1の半割杆12aおよび第2の半割杆12bの綴杆係止部50と、第2の綴杆14の第3の半割杆14aおよび第4の半割杆14bの綴杆係止部50を外すことができる。
また、第1の綴杆12の第1の半割杆12aと第2の半割杆12bの綴杆係止部50および第2の綴杆14の第3の半割杆14aと第4の半割杆14bの綴杆係止部50の係合を解除したとき、作動部材18は、開閉部材40の一方の固定先端部42aと他方の固定先端部42bとが巻線部44の円周方向において近づこうとする力が働くことにより、第1の作動片30の突き合わせ縁30aと第2の作動片32の突き合わせ縁32aとが、山折り状態になる。
次に、作動部材18を保持部材16の保持空間内に装填する方法について、主として図26及び図27に基づいて説明する。
保持部材16は、第1の作動片30と第2の作動片32を装填する前には、第1の保持壁24aの第1の保持部60及び第1の保持部62と第2の保持壁24bの第2の保持部64及び第2の保持部66とが、第1の保持壁24a及び第2の保持壁24bの他の領域より外側に向けて膨出している(図26(B)参照)。
すなわち、第1の保持壁24aは、第1の貫通孔26の近傍において第1の保持部60及び第1の保持部62を形成するための第1の保持壁24aの下縁との間に間隔をおいて細い切り込み68a及び切り込み70aが形成され、該切り込み68a及び切り込み70aと第1の保持壁24aの下縁との間における領域が第1の保持壁24aより外側に向けて打ち出されて、第1の保持部60及び第1の保持部62が形成される(図26(B)参照)。
また、第2の保持壁24bは、第2の貫通孔28の近傍において第2の保持部64及び第2の保持部66を形成するための第2の保持壁24bの下縁との間に間隔をおいて細い切り込み72a及び切り込み74aが形成され、該切り込み72a及び切り込み74aと第2の保持壁24bの下縁との間における領域が第2の保持壁24bより外側に向けて打ち出されて、第2の保持部64及び第2の保持部66が形成される(図26(A)参照)。
作動部材18を保持部材16の保持空間内に装填するときは、まず、第1の作動片30を保持部材16内に装填し、次に、第2の作動片32を保持部材16内に装填する(図27(A)参照)。
このとき、第1の作動片30の突出部30c1が第1の保持部60の内側に、第1の作動片30の突出部30c2が第1の保持部62の内側に位置し、第2の作動片32の突出部32c1が第2の保持部64の内側に、第2の作動片32の突出部32c2が第2の保持部66の内側に位置する。
次に、第1の保持部60、第1の保持部62、第2の保持部64及び第2の保持部66を、第1の保持壁24a及び第2の保持壁24bの内側に向けて打ち込み、平面円弧状の第1の保持部60、第1の保持部62、第2の保持部64及び第2の保持部66を形成する(図27(B)参照)。
而して、第1の保持部60が突出部30c1の下面を、第1の保持部62が突出部30c2の下面を、第2の保持部64が突出部32c1の下面を、第2の保持部66が突出部32c2の下面をそれぞれ保持するように形成される。そして、突出部30c1は第1の貫通孔26より外側に、突出部30c2は第2の貫通孔28より外側に、突出部32c1は第1の貫通孔26より外側に、突出部32c2は第2の貫通孔28より外側に突き出る。
次に、開閉部材40を作動部材18に装填する方法について、図8ないし10に基づいて説明する。
第1の綴杆12と第2の綴杆14とが閉じた状態において、開いた状態から閉じた状態への方向に向けて第1の作動片30と第2の作動片32とを突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aを中心に回動させる方向にばねに荷重を加えて、巻線部44(コイル)の中心軸まわりにねじりモーメントを受け、素線に曲げ応力を発生させるようにして、開閉部材40を固定先端部42aが第1の作動片30に、固定先端部42bが第2の作動片32に固定する。
この場合、開閉部材40は、巻線部44にねじりモーメントなどの負荷が加わっていない状態(図10(A)図示)からみて、巻線部44の巻き数が1巻以上増えるように巻線部44を1回転以上ねじった状態(固定先端部42a及び規制腕部46aがR方向、固定先端部42b及び規制腕部46bがQ方向(図9及び図10(A)図示))で、固定先端部42a及び42bが開閉部材固定部38a及び開閉部材固定部38bにそれぞれ固定する。
ばねに荷重を加える荷重の方向としては、巻線部44(コイル)を巻き込む方向に向くように構成されている。
前記実施の形態によれば、一対の作動片(第1の作動片30及び第2の作動片32)には、保持部材16に形成された貫通孔(第1の貫通孔26及び第2の貫通孔28)に通される突出部(突出部30c1、突出部30c2、突出部32c1、及び突出部32c2)が形成されているので、作動片(第1の作動片30及び第2の作動片32)に綴杆(第1の綴杆12、第2の綴杆14)の基部を例えばカシメ止めをしても作動片(第1の作動片30及び第2の作動片32)にかかるストレスを少なくするために面積を大きくすることができる。そのために、作動片(第1の作動片30及び第2の作動片32)全体の強度を増すことができる。
前記実施の形態の保持部とは異なり、図28及び図29において示すように、保持壁の下端縁より突き出し設けられた方形凸部を内側に向けて折り曲げて、第1の保持壁24aに第1の保持部160及び第1の保持部162が、第2の保持壁24bに第2の保持部164及び第2の保持部166が形成され、作動部材18の第1の作動片30及び第2の作動片32に形成された(第1の綴杆12及び第2の綴杆14が突出する方向とは反対側に向けて突設されている)突条230h及び突条232hの下端縁を、第1の保持壁24aの第1の保持部160及び第1の保持部162、第2の保持壁24bの第2の保持部164及び第2の保持部166により保持するように構成してもよい。
第1の作動片30及び第2の作動片32は、その長さ方向に、第1の保持壁24aの第1の保持部160と第1の保持部162及び第2の保持壁24bの第2の保持部164と第2の保持部166の上面を摺動して移動することができる。
前記実施の形態とは異なり、作動部材を、図30及び図31に示すように変更してもよい。
図30及び図31図示第1の作動片30は、突き合わせ縁30aとは離れた位置で、間隔をおいて設けられた第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部とを結ぶ方向(図30図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる突条230hが形成されている。この実施の形態においては、第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部とを結ぶ方向と平行で第1の作動片30の長さ方向にのびる。
前記突条230hは、間隔をおいて設けられた第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部の間で外側端縁30bの突出部30c1と突出部30c2との間において、連続して、第1の綴杆12及び第2の綴杆14が突出する方向とは反対側に向けて突設されている。
前記突条230hは、第1の作動片30を構成する平板状の金属製板体を断面L字形に折り曲げて形成されている。
また、図30及び図31図示第2の作動片32は、突き合わせ縁32aとは離れた位置で、間隔をおいて設けられた第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部とを結ぶ方向(図30図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる突条232hが形成されている。この実施の形態においては、第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部とを結ぶ方向と平行で第2の作動片32の長さ方向にのびる。
前記突条232hは、間隔をおいて設けられた第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部の間で外側端縁32bの突出部32c1と突出部32c2との間において、連続して、第1の綴杆12及び第2の綴杆14が突出する方向とは反対側に向けて突設されている。
前記突条232hは、第2の作動片32を構成する平板状の金属製板体を断面L字形に折り曲げて形成されている。
したがって、第1の作動片30及び第2の作動片32は、第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部間におけるしなりが、突条230h及び突条232hにより防止される。
図30及び図31図示第1の作動片30は、基部で固定された第1の半割杆12a及び第3の半割杆14aの基部の近傍に、第1の作動片30を補強してしなりを少なくするために、ビード234a及びビード234bが上面に向けて突設されている。
図30及び図31図示第2の作動片32は、基部で固定された第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bの基部の近傍に、第2の作動片32を補強してしなりを少なくするために、ビード234c及びビード234dが上面に向けて突設されている。
ビード234aは、第1の半割杆12aの基部と突出部30c1との間において第1の作動片30の長手方向にのびる第1直線部234a1と、突条230hの内側(第1の作動片30の幅方向における略々中央において)で第1の半割杆12aの基部の近傍から第1の作動片30の長手方向にのびる第2直線部234a2と、第1直線部234a1の内側端と第2直線部234a2の外側端との間を結ぶ斜線部234a3とを備え、第1の作動片30の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード234bは、第3の半割杆14aの基部と突出部30c2との間において第1の作動片30の長手方向にのびる第1直線部234b1と、突条230hの内側(第1の作動片30の幅方向における略々中央において)で第3の半割杆14aの基部の近傍から第1の作動片30の長手方向にのびる第2直線部234b2と、第1直線部234b1の内側端と第2直線部234b2の外側端との間を結ぶ斜線部234b3とを備え、第1の作動片30の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード234cは、第2の半割杆12bの基部と突出部32c1との間において第2の作動片32の長手方向にのびる第1直線部234c1と、突条232hの内側(第2の作動片32の幅方向における略々中央において)で第2の半割杆12bの基部の近傍から第2の作動片32の長手方向にのびる第2直線部234c2と、第1直線部234c1の内側端と第2直線部234c2の外側端との間を結ぶ斜線部234c3とを備え、第2の作動片32の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード234dは、第4の半割杆14bの基部と突出部32c2との間において第2の作動片32の長手方向にのびる第1直線部234d1と、突条232hの内側(第2の作動片32の幅方向における略々中央において)で第3の半割杆14bの基部の近傍から第2の作動片32の長手方向にのびる第2直線部234d2と、第1直線部234d1の内側端と第2直線部234d2の外側端との間を結ぶ斜線部234d3とを備え、第2の作動片32の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
前記実施の形態においては、第2の綴杆14の側にのみ、綴杆移動規制部1122が形成されているが、図33ないし36において示すように、第1の綴杆12と第2の綴杆14との両方に跨って形成されてもよい。
この実施の形態においては、前記綴杆移動規制部2122は、平面視略方形の合成樹脂シート製綴杆移動規制片2130からなる。綴杆移動規制片2130は、第1の綴杆12と第2の綴杆14とに跨る長さを備え、第1の綴杆12及び第2の綴杆14側の長手端縁に、それと平行な長手端縁に向けて細長い切り込み2138A及び2138Bを形成して、突出部2134(第1突出部2134A,第2突出部2134B,第3突出部2134C)を形成されている。
綴杆移動規制片2130は、表紙2110の開閉に対応して屈曲するように、表表紙2112及び裏表紙2114と背表紙2116との境界と平行な折り曲げ部2132を形成されている。
前記折り曲げ部2132より綴具10に近い方の領域は、前記綴杆12,14が開かれるときに移動するように構成された綴杆12,14を開くように移動する方向側の面において、表表紙2112及び/又は裏表紙2114が閉じられたとき、綴杆12,14が閉じられた状態において綴杆12,14と接し、且つ綴具の保持部材16の表面に近い位置において、綴杆12,14の基部に向けて、綴杆12,14の開く方向への移動を規制するように突き出し設けられる、上下一対の第1突出部2134A及び第2突出部2134Bを構成している。更に、綴杆14の下方に位置する第3突出部2134Cが形成されている。
前記折り曲げ部2132より綴具10とは遠い領域は、表表紙2112及び/又は裏表紙2114の内面に固着される固着部2136を構成している。
そして、前記綴杆移動規制部2122は、表紙2110が開閉されたとき、綴具10の保持部材16より綴杆12,14の頂部側であって綴杆12,14の頂部に向けて綴具10に綴じられた被綴じ物Sの綴じ代側S1を押し上げないように、回動自在に表紙2110に設けられている。
第1突出部2134Aは、その下端縁において第1の綴杆12の第2の半割杆12bの上端縁と接し、第1の綴杆12の移動を規制するとともに、第2の突出部2134Bは、その下端縁において、第2の綴杆14の第4の半割杆14bの上端縁と接し、第1の綴杆12の移動を規制する。
第2の突出部2134Bは、その上端縁において第1の綴杆12の第2の半割杆12bの下端縁と接し、第1の綴杆12の移動を規制する。
前記実施の形態においては、折り曲げ部2132は、断面U字状又は断面V字状の溝を形成して薄肉にした折り曲げ部を形成したが、かかる構成ではなく単純に綴杆移動規制片2130を折り曲げて形成してもよい。
前記実施の形態においては、綴杆移動規制部2122は、合成樹脂製綴杆移動規制片2130を、表紙2110を構成する表表紙2112又は裏表紙2114の内面に貼着して形成したが、表紙2110と一体に形成してもよい。
例えば、綴杆移動規制部3122は、表紙3110を成形するときに、図37ないし40において示すように、トムソン加工装置等の型抜き装置により、前記合成樹脂製綴杆移動規制片3130に近似した形状を薄肉ヒンジ部3118A又は3118Bの近傍の所定位置において打ち抜き、且つ背表紙3116に近い側を打ち抜かずに残存させて、打ち抜いたスリット部分の端部を結ぶ線上を折り曲げて、打ち抜いてなるスリット部分を綴具10側に向けて突出させて形成する。
この実施の形態においては、綴杆移動規制部3122は、U字状又はコの字に打ち抜いて、突出部3134の外周縁を形成し、U字状に打ち抜いたスリットにより囲まれた舌片部部位の両端(一定間隔をおいて離れた部位)を結ぶ線上を薄肉ヒンジ部3118A,3118Bと平行に折り曲げて折り曲げ部3132を形成するとともに、U字状に打ち抜かれてなる舌片部を綴具10側に折り曲げて突出部3134を形成している。
前記実施の形態においては、第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開くとき、第1の半割杆12aと第3の半割杆14a及び第2の半割杆12bと第4の半割杆14bが、それぞれ反対側方向に移動するように構成されているが、第1の半割杆12aと第2の半割杆12bのうち及び第3の半割杆14aと第4の半割杆14bのうち一方のみが、移動するように構成してもよい。
例えば、綴杆移動規制部1122が当接する側である第2の半割杆12b及び第4の半割杆14b側とは反対側の第1の半割杆12a及び第3の半割杆14aを移動しないように構成し、綴具10を開閉するとき移動する第2の半割杆12b及び第4の半割杆14b側に綴杆移動規制部1122を設けるようにしてもよい。
第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bを移動しないようにする構造としては、例えば、第2の作動片32を保持部材16の内側面に係止させて、その移動を抑制する構造が考えられる。
開閉部材は、前記実施の形態の綴具においては、一対の作動片に対応して、1個が装填されていたが、合計2個の開閉部材を装填してもよい。
また、作動部材を構成する第1の作動片及び第2の作動片は、それぞれ一体成形されていたが、綴杆の数が増加(4穴、20穴、26穴、30穴など)するに従って、第1の作動片及び第2の作動片をそれぞれ分割してもよい。
また、綴具10の第1の綴杆12と第2の綴杆14とに跨る回転板R(図32図示)を第1の綴杆12及び第2の綴杆14に第1の綴杆12及び第2の綴杆14の軸方向に回転自在に嵌挿して、被綴じ物Sを表紙1110の開閉に合わせて整列できるようにしてもよい。
もっとも、綴杆移動規制部1122と回転板Rとは互いに障害とならない構造を備える必要はある。
次に、本発明にかかる別の実施の形態である4穴真円型リング綴具を固定されたファイル・バインダ類について、図41ないし図46に基づいて説明する。
この実施の形態においては、前記綴杆移動規制部4122は、平面視略方形の合成樹脂シート製綴杆移動規制片4130からなる。綴杆移動規制片4130は、第1の綴杆512と、第2の綴杆513、第3の綴杆514及び第4の綴杆515に跨る長さを備え、第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514及び第4の綴杆515側の長手端縁に、それと平行な長手端縁に向けて細長い切り込み4138A,4138B,4138C及び4138Dを形成して、突出部4134(第1突出部4134A,第2突出部4134B,第3突出部4134C,第4突出部4134D,第5突出部4134E)を形成されている。
綴具510は、一対のそれぞれ略円環状の金属製の第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514および第4の綴杆515と、前記第1の綴杆512および第4の綴杆515をそれぞれ間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材516と、その表面に第1の綴杆512および第4の綴杆515が間隔をおいてそれぞれの基部が固定され、第1の綴杆512第2の綴杆513、第3の綴杆514および第4の綴杆515が前記保持部材516に固定されるように保持部材516の内側に可動自在に固定された作動部材518とを備える。
綴杆は、4穴タイプのために、第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514および第4の綴杆515の4個の綴杆からなる。第1の綴杆512は、第1の半割杆512aおよび第2の半割杆512bを備え、第2の綴杆513は、第3の半割杆513aおよび第4の半割杆513bを備え、第3の綴杆514は、第5の半割杆514aおよび第6の半割杆514bを備え、第4の綴杆515は、第7の半割杆515aおよび第8の半割杆515bを備える。
そして、用紙等の被綴じ物Sに予め穿設された綴じ孔に挿通して、用紙等の被綴じ物Sを綴じることができるように、第1の半割杆512aおよび第2の半割杆512bの先端と、第3の半割杆513aおよび第4の半割杆513bの先端と、第5の半割杆514aおよび第6の半割杆514bの先端と、第7の半割杆515aおよび第8の半割杆515bの先端とにおいて、すなわち第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514および第4の綴杆515の頂部において、綴杆係止部550が形成されている。
第1の綴杆512を構成する第1の半割杆512aと第2の半割杆512bとは、第1の半割杆512aの綴杆係止部550と、第2の半割杆512bの綴杆係止部550とを係止することにより、環状に係合される。
また、第3の綴杆514を構成する第5の半割杆514aと第6の半割杆514bとは、第5の半割杆514aの綴杆係止部550と第6の半割杆514bの綴杆係止部550とを係止することにより、環状に係合される。
綴杆移動規制片4130は、表紙4110の開閉に対応して屈曲するように、表表紙4112及び裏表紙4114と背表紙4116との境界と平行な折り曲げ部4132を形成されている。
前記折り曲げ部4132より綴具510に近い方の領域は、前記第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514及び第4の綴杆515が開かれるときに移動するように構成された第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514及び第4の綴杆515を開くように移動する方向側の面において、表表紙4112及び/又は裏表紙4114が閉じられたとき、第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514及び第4の綴杆515が閉じられた状態において第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514及び第4の綴杆515と接し、且つ綴具の保持部材516の表面に近い位置において、第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514及び第4の綴杆515の開く方向への移動を規制するように突き出し設けられる、第1突出部4134A、第2突出部4134B、4134C及び4134Dを構成している。更に、第4の綴杆515の下方に位置する第5突出部4134Eが形成されている。
前記折り曲げ部4132より綴具510とは遠い領域は、表表紙4112及び/又は裏表紙4114の内面に固着される固着部4136を構成している。
そして、前記綴杆移動規制部4132は、表紙4110が開閉されたとき、綴具510の保持部材516より第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514及び第4の綴杆515の頂部側であって第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514及び第4の綴杆515の頂部に向けて綴具510に綴じられた被綴じ物Sの綴じ代側S1を押し上げないように、回動自在に表紙4110に設けられている。
第1突出部4134Aは、その下端縁において第1の綴杆512の第2の半割杆512bの上端縁と接し、第1の綴杆512の移動を規制する。
第2突出部4134Bは、その下端縁において第2の綴杆513の第4の半割杆513bの上端縁と接し、第2の綴杆513の移動を規制する。
第3突出部4134Cは、その下端縁において第3の綴杆514の第6の半割杆514bの上端縁と接し、第3の綴杆514の移動を規制する。
第4突出部4134Dは、その下端縁において第4の綴杆515の第8の半割杆515bの上端縁と接し、第4の綴杆515の移動を規制する。
綴杆移動規制部4122は、表表紙4112を開いたとき、表表紙4112と平行移動する。
この実施の形態においては、綴杆移動規制片4130の第1突出部4134A、第2突出部4134B、第3突出部4134C及び第4突出部4134Dは、表紙4110の幅方向において第1の綴杆512の第2の半割杆512b、第2の綴杆513の第4の半割杆513b、第3の綴杆514の第6の半割杆514b及び第4の綴杆515の第8の半割杆515bの中間に至る高さを備えており、表表紙4112が開かれて綴杆移動規制部4122が表紙4110の幅方向において後退して綴具510より離れるときにおいても最も高い中央部分は綴具510の第1の綴杆512の第2の半割杆512b、第2の綴杆513の第4の半割杆513b、第3の綴杆514の第6の半割杆514b及び第4の綴杆515の第8の半割杆515bの環状内にとどまる。そして、少なくとも第1の綴杆512の第2の半割杆512b、第2の綴杆513の第4の半割杆513b、第3の綴杆514の第6の半割杆514b及び第4の綴杆515の第8の半割杆515bに近い領域は、徐々にその高さが低くなる円弧状に形成されており、第1の綴杆512の第2の半割杆512b、第2の綴杆513の第4の半割杆513b、第3の綴杆514の第6の半割杆514b及び第4の綴杆515の第8の半割杆515bの上方向すなわち綴杆移動規制部4122の突出部4134側に移動できる間隔を形成できるように構成されている。
この実施の形態の綴具510は、前記実施の形態の綴具10と略同様の構成であるが、主として、綴杆の数が増加したことに伴う、保持部材の構成、作動部材の構成および開閉部材の構成が異なるので、それらを中心に以下説明する。
保持部材516は、第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514および第4の綴杆515を所定の間隔をおいて設けることができる長さを備える平面略長方形で、その両端、すなわち表紙Aに取り付ける取付孔520近傍においては、平面略半円弧状に形成されている。
保持部材516は、被綴じ物載置部522の内側には保持空間を備え、その空間に作動部材518等を収容するように構成されている。
保持部材516の被綴じ物載置部522の両端には、その長手方向に略々その一端から他端に亘って、作動部材518を摺動自在に保持する保持壁524が設けられている。この実施の形態においては、保持部材516の長手方向において、第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514および第4の綴杆515のそれぞれの外側近傍より内部に亘って略全体において垂下されるように、第1の保持壁524aおよび第2の保持壁524bが連設され、第1の保持壁524aと第2の保持壁524bとは平行で略同一の形状の板状である。そして、この第1の保持壁524aおよび第2の保持壁524bと被綴じ物載置部522によって囲繞された保持空間内に、後に詳しく説明する作動部材518等が収容される。
保持部材516の被綴じ物載置部522には、第1の綴杆512と第2の綴杆513とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための、第1の貫通孔526と第2の貫通孔527がそれぞれ穿設されるとともに、第3の綴杆514と第4の綴杆515とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための、第3の貫通孔528及び第4の貫通孔529がそれぞれ穿設されている。
第1の貫通孔526及び第2の貫通孔527と第3の貫通孔528及び第4の貫通孔529とは、それぞれの綴杆を構成する半割杆に対応して、保持部材516の幅方向において左右に分かれて一定の間隔をおいて、2つずつ穿設されている。
作動部材518を構成する作動片は、前記実施の形態の綴具の作動片とは異なり長く形成された、左右一対の作動片530及び作動片532を有する。
第1の作動片530は、前記第1の半割杆512a、第3の半割杆513a、第5の半割杆514a及び第7の半割杆515aの基部が固定されている。
第2の作動片532は、第2の半割杆512b、第4の半割杆513b、第6の半割杆514b及び第8の半割杆515bの基部が固定されている。
第1の作動片530及び第2の作動片532は、開閉部材収容部536Aと開閉部材収容部536Bが形成され、且つ開閉部材収容部536Aの表面(下面)に形成された二対の開閉部材固定部538a1と開閉部材固定部538a2及び開閉部材収容部536Bの表面(下面)に形成された開閉部材固定部538b1と開閉部材固定部538b2の外側近傍において、第1の作動片530及び第2の作動片532の長手方向への移動を規制する移動規制部が、2つ形成されている。
そして、開閉部材540は、開閉部材収容部536Aの中に装填され、第1の作動片530の開閉部材固定部538a1と第2の作動片532の開閉部材固定部538b1とに跨って突き合わせ縁530a及び突き合わせ縁532aと斜交するように固定され、開閉部材542は、開閉部材収容部536Bの中に装填され、第1の作動片530の開閉部材固定部538a2と第2の作動片532の開閉部材固定部538b2とに跨って突き合わせ縁530a及び突き合わせ縁532aと斜交するように固定される。
開閉部材540の固定先端部540aは第1の作動片530の開閉部材固定部538a1に、固定先端部540bは第2の作動片532の開閉部材固定部538b1にそれぞれ固定され、開閉部材542の固定先端部542aは第1の作動片530の開閉部材固定部538a2に、固定先端部542bは第2の作動片532の開閉部材固定部538b2にそれぞれ固定される。
前記第1の作動片530は、前記突き合わせ縁530aとは離れた位置で、間隔をおいて設けられた第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部とを結ぶ方向(図44図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる突条530hが形成されている。この実施の形態においては、第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部とを結ぶ方向と平行で第1の作動片530の長さ方向にのびる。
前記突条530hは、間隔をおいて設けられた第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部の間で、外側端縁530bにおいて、突出部530c3の近傍を除いて連続して、第1の綴杆512及び第5の綴杆515が突出する方向とは反対側に向けて突設されている。
前記突条530hは、第1の作動片530を構成する平板状の金属製板体を断面L字形に折り曲げて形成されている。
また、前記第2の作動片532は、前記突き合わせ縁532aとは離れた位置で、間隔をおいて設けられた第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部とを結ぶ方向(図44図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる突条532hが形成されている。この実施の形態においては、第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部とを結ぶ方向と平行で第2の作動片532の長さ方向にのびる。
前記突条532hは、間隔をおいて設けられた第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部の間で、外側端縁532bにおいて、突出部530c3の近傍を除いて連続して、第1の綴杆512及び第5の綴杆515が突出する方向とは反対側に向けて突設されている。
前記突条532hは、第2の作動片532を構成する平板状の金属製板体を断面L字形に折り曲げて形成されている。
したがって、第1の作動片530及び第2の作動片532は、第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部間におけるしなりが、突条530h及び突条532hにより防止される。
第1の作動片530は、基部で固定された第1の半割杆512a及び第7の半割杆515aの基部の近傍と中央の突出部530c3の近傍とに、第1の作動片530を補強してしなりを少なくするために、ビード534a、ビード534b及びビード534eが上面に向けて突設されている。
第2の作動片532は、基部で固定された第2の半割杆512b及び第8の半割杆515bの基部の近傍と中央の突出部532c3の近傍とに、第2の作動片532を補強してしなりを少なくするために、ビード534c、ビード534d及びビード534fが上面に向けて突設されている。
ビード534aは、第1の半割杆512aの基部と突出部530c1との間において第1の作動片530の長手方向にのびる第1直線部534a1と、突条530hの内側(第1の作動片530の幅方向における略々中央において)で第1の半割杆512aの基部の近傍から第1の作動片530の長手方向にのびる第2直線部534a2と、第1直線部534a1の内側端と第2直線部534a2の外側端との間を結ぶ斜線部534a3とを備え、第1の作動片530の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード534bは、第7の半割杆515aの基部と突出部530c2との間において第1の作動片530の長手方向にのびる第1直線部534b1と、突条530hの内側(第1の作動片530の幅方向における略々中央において)で第3の半割杆514aの基部の近傍から第1の作動片530の長手方向にのびる第2直線部534b2と、第1直線部534b1の内側端と第2直線部534b2の外側端との間を結ぶ斜線部534b3とを備え、第1の作動片530の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード534cは、第2の半割杆512bの基部と突出部532c1との間において第2の作動片532の長手方向にのびる第1直線部534c1と、突条532hの内側(第2の作動片532の幅方向における略々中央において)で第2の半割杆512bの基部の近傍から第2の作動片532の長手方向にのびる第2直線部534c2と、第1直線部534c1の内側端と第2直線部534c2の外側端との間を結ぶ斜線部534c3とを備え、第2の作動片532の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード534dは、第8の半割杆515bの基部と突出部532c2との間において第2の作動片532の長手方向にのびる第1直線部534d1と、突条532hの内側(第2作動片532の幅方向における略々中央において)で第3の半割杆514bの基部の近傍から第2の作動片532の長手方向にのびる第2直線部534d2と、第1直線部534d1の内側端と第2直線部534d2の外側端との間を結ぶ斜線部534d3とを備え、第2の作動片532の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード534eは、直線状であり、突出部530c3の近傍において、上下に分断された突条530hと突条530hとの間に跨って形成されている。
ビード534fは、直線状であり、突出部532c3の近傍において、上下に分断された突条532hと532hとの間に跨って形成されている。
開閉部材は、前記実施の形態の綴具においては、一対の作動片に対応して、1個が装填されていたが、この実施の形態の綴具においては、一対の作動片530及び作動片532の長さに対応して、上下に1個ずつ、合計2個の開閉部材540及び開閉部材541が装填されている。
突出部530c1は第1保持部560により、突出部530c2は第1保持部562により、突出部532c1は第2保持部564により、突出部532c2は第2保持部566により、それぞれ保持される。
また、突出部530c3は第3保持部561により、突出部532c3は第3保持部565により、それぞれ保持される。
次に、本発明にかかる別の実施の形態である3穴真円型リング綴具について、図47ないし図50に基づいて説明する。
この実施の形態においては、前記綴杆移動規制部5122は、平面視略方形の合成樹脂シート製綴杆移動規制片5130からなる。綴杆移動規制片5130は、第1の綴杆612と、第2の綴杆613及び第3の綴杆614とに跨る長さを備え、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614側の長手端縁に、それと平行な長手端縁に向けて細長い切り込み5138A,5138B及び5138Cを形成して、突出部5134(第1突出部5134A,第2突出部5134B,第3突出部5134C,第4突出部5134D)を形成されている。
綴具610は、一対のそれぞれ略円環状の金属製の第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614と、前記第1の綴杆612ないし第3の綴杆614をそれぞれ間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材616と、その表面に第1の綴杆612ないし第3の綴杆614が間隔をおいてそれぞれの基部が固定され、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614が前記保持部材616に固定されるように保持部材616の内側に可動自在に固定された作動部材618とを備える。
綴杆は、3穴タイプのために、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614の3個の綴杆からなる。第1の綴杆612は、第1の半割杆612aおよび第2の半割杆612bを備え、第2の綴杆613は、第3の半割杆613aおよび第4の半割杆613bを備え、第3の綴杆614は、第5の半割杆614aおよび第6の半割杆614bを備える。
そして、用紙等の被綴じ物Sに予め穿設された綴じ孔に挿通して、用紙等の被綴じ物Sを綴じることができるように、第1の半割杆612aおよび第2の半割杆612bの先端と、第3の半割杆613aおよび第4の半割杆613bの先端と、第5の半割杆614aと第6の半割杆614bの先端とにおいて、すなわち第1の綴杆612、第2の綴杆613および第3の綴杆614の頂部において、綴杆係止部650が形成されている。
綴杆移動規制片5130は、表紙5110の開閉に対応して屈曲するように、表表紙5112及び裏表紙5114と背表紙5116との境界と平行な折り曲げ部5132を形成されている。
前記折り曲げ部5132より綴具610に近い方の領域は、前記第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614が開かれるときに移動するように構成された第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614を開くように移動する方向側の面において、表表紙5112及び/又は裏表紙5114が閉じられたとき、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614が閉じられた状態において第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614と接し、且つ綴具の保持部材616の表面に近い位置において、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614の開く方向への移動を規制するように突き出し設けられる、第1突出部5134A、第2突出部5134B及び5134Cを構成している。更に、第3の綴杆614の下方に位置する第4突出部5134Dが形成されている。
前記折り曲げ部5132より綴具610とは遠い領域は、表表紙5112及び/又は裏表紙5114の内面に固着される固着部5136を構成している。
そして、前記綴杆移動規制部5122は、表紙5110が開閉されたとき、綴具610の保持部材616より第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614の頂部側であって第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614の頂部に向けて綴具610に綴じられた被綴じ物Sの綴じ代側S1を押し上げないように、回動自在に表紙5110に設けられている。
第1突出部5134Aは、その下端縁において第1の綴杆612の第2の半割杆612bの上端縁と接し、第1の綴杆612の移動を規制する。
第2突出部5134Bは、その下端縁において、第2の綴杆613の第4の半割杆613bの上端縁と接し、第2の綴杆613の移動を規制する。
第3突出部5134Cは、その下端縁において第3の綴杆614の第6の半割杆614bの上端縁と接し、第3の綴杆614の移動を規制する。
綴杆移動規制部5122は、表表紙5112を開いたとき、表表紙5112と平行移動する。
この実施の形態においては、綴杆移動規制片5130の第1突出部5134A、第2突出部5134B及び第3突出部5134Cは、表紙5110の幅方向において第1の綴杆612の第2の半割杆612b、第2の綴杆613の第4の半割杆613b及び第3の綴杆614の第6の半割杆614bの中間に至る高さを備えており、表表紙5112が開かれて綴杆移動規制部5122が表紙5110の幅方向において後退して綴具610より離れるときにおいても最も高い中央部分は綴具610の第1の綴杆612の第2の半割杆612b、第2の綴杆613の第4の半割杆613b及び第3の綴杆614の第6の半割杆614bの環状内にとどまる。そして、少なくとも第1の綴杆612の第2の半割杆612b、第2の綴杆613の第4の半割杆613b及び第3の綴杆614の第6の半割杆614bに近い領域は、徐々にその高さが低くなる円弧状に形成されており、第1の綴杆612の第2の半割杆612b、第2の綴杆613の第4の半割杆613b及び第3の綴杆614の第6の半割杆614bの上方向すなわち綴杆移動規制部5122の突出部5134側に移動できる間隔を形成できるように構成されている。
この実施の形態の綴具610は、前記実施の形態の綴具210と略同様の構成であるが、主として、綴杆の数が増加したことに伴う、保持部材の構成、作動部材の構成および開閉部材の構成が異なるので、それらを中心に以下説明する。
前記綴杆を構成する第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614は、断面円形状金属製線材を、綴杆係止部650を外す方向(図49のO1及びO2の方向)にのばし、且つ中央部分を押さえることによって綴杆を閉じる方向に対してわん曲させて形成されている。そして、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614は、中央が綴杆を開く方向(第1の半割杆612a、第3の半割杆613a及び第5の半割杆614aは、図49のO3方向、第2の半割杆612b、第4の半割杆613b、第6の半割杆614bは、図49のO4方向)に膨み且つ両端が綴杆を閉じる方向にわん曲した断面略空豆(ビーンズ)型の形状に形成されている。
すなわち、環状の第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614を開閉方向に見て、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614の内側は波状起伏面が形成され、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614の外側は半円弧状に形成されている。そして、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614は、綴杆を外す方向に見て、両外側が、半円弧状に形成されている。
従来の断面形状丸型の綴杆は、小径だと変形に弱く、大径にすれば断面積が増して材料費がかさみ、従来の断面形状略長方形の綴杆は、用紙等の被綴じ物Sにあける綴じ穴には丸穴が多いので、用紙等の被綴じ物Sの綴じ穴に対応しにくく、用紙等の被綴じ物Sの綴じ穴を傷つけるおそれがある。
ところが、綴杆を構成する第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614は、細いならば綴杆係止部650の嵌合がうまくゆかないときがある。
そのために、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614の幅を広げたいが、元の線材として断面積の小さいものを使用しても、元の金属製線材を加工することにより綴杆としては必要な幅が確保されるようにしたい。
そこで、本発明にかかる綴杆は、それを形成する線材の中央部分を押さえて線材を空豆(ビーンズ)型につぶすことにより全体としての幅を広げ、すなわち、綴杆の全体の幅を綴杆係止部650を外す方向に広げて、綴杆係止部650の嵌合を完全にできるように形成している。
保持部材616は、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614を所定の間隔をおいて設けることができる長さを備える平面略長方形で、その両端、すなわち表紙Aに取り付ける取付孔620近傍においては、平面略半円弧状に形成されている。
保持部材616は、被綴じ物載置部622の内側には保持空間を備え、その空間に作動部材618等を収容するように構成されている。
保持部材616の被綴じ物載置部622の両端には、その長手方向に略々その一端から他端に亘って、作動部材618を摺動自在に保持する保持壁624が設けられている。この実施の形態においては、保持部材616の長手方向において、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614のそれぞれの外側近傍より内部に亘って略全体において垂下されるように、第1の保持壁624aおよび第2の保持壁624bが連設され、第1の保持壁624aと第2の保持壁624bとは平行で略同一の形状の板状である。そして、この第1の保持壁624aおよび第2の保持壁624bと被綴じ物載置部622によって囲繞された保持空間内に、後に詳しく説明する作動部材618等が収容される。
保持部材616の被綴じ物載置部622には、第1の綴杆612と第2の綴杆613とに、第3の綴杆614とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための、第1の貫通孔626、第2の貫通孔627及び第3の貫通孔628がそれぞれ穿設されている。
第1の貫通孔626と第2の貫通孔627と第3の貫通孔628とは、それぞれの綴杆を構成する半割杆に対応して、保持部材616の幅方向において左右に分かれて一定の間隔をおいて、2つずつ穿設されている。
作動部材618を構成する作動片は、前記実施の形態の綴具10の作動片と同様に、左右一対の作動片を有する。
前記第1の半割杆612a、第3の半割杆613a及び第5の半割杆614aの基部が固定された第1の作動片630と第2の半割杆612b、第4の半割杆613b及び第6の半割杆614bの基部が固定された第2の作動片632とは、前記実施の形態の第1の作動片530および第2の作動片532と略同一に形成されている。
第1の作動片630及び第2の作動片632は、二対の開閉部材収容部636Aと開閉部材収容部636Bが形成され、且つ開閉部材収容部636Aの表面(下面)に形成された二対の開閉部材固定部638a1と開閉部材固定部638a2及び開閉部材収容部636Bの表面(下面)に形成された開閉部材固定部638b1と開閉部材固定部638b2の外側近傍において、第1の作動片630及び第2の作動片632の長手方向への移動を規制する移動規制部が、2つ形成されている。
そして、開閉部材640は、開閉部材収容部636Aの中に装填され、第1の作動片630の開閉部材固定部638a1と第2の作動片632の開閉部材固定部638b1とに跨って突き合わせ縁630a及び突き合わせ縁632aと斜めに交差するように架け渡され、すなわち斜交するように固定され、開閉部材642は、開閉部材収容部636Bの中に装填され、第1の作動片630の開閉部材固定部638a2と第2の作動片632の開閉部材固定部638b2とに跨って突き合わせ縁630a及び突き合わせ縁632aと斜めに交差するように架け渡され、すなわち斜交するように固定される。
開閉部材640の固定先端部640aは第1の作動片630の開閉部材固定部638a1に、固定先端部640bは第2の作動片632の開閉部材固定部638b1にそれぞれ固定され、開閉部材642の固定先端部642aは第1の作動片630の開閉部材固定部638a2に、固定先端部642bは第2の作動片632の開閉部材固定部638b2にそれぞれ固定される。
前記第1の作動片630は、前記突き合わせ縁630aとは離れた位置で、間隔をおいて設けられた第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部とを結ぶ方向(図50図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる突条630hが形成されている。この実施の形態においては、第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部とを結ぶ方向と平行で第1の作動片630の長さ方向にのびる。
前記突条630hは、間隔をおいて設けられた第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部の間で、外側端縁630bにおいて、突出部630c3の近傍を除いて連続して、第1の綴杆612及び第3の綴杆614が突出する方向とは反対側に向けて突設されている。
前記突条630hは、第1の作動片630を構成する平板状の金属製板体を断面L字形に折り曲げて形成されている。
また、前記第2の作動片632は、前記突き合わせ縁632aとは離れた位置で、間隔をおいて設けられた第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部とを結ぶ方向(図50図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる突条632hが形成されている。この実施の形態においては、第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部とを結ぶ方向と平行で第2の作動片632の長さ方向にのびる。
前記突条632hは、間隔をおいて設けられた第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部の間で、外側端縁632bにおいて、突出部632c3の近傍を除いて連続して、第1の綴杆612及び第3の綴杆614が突出する方向とは反対側に向けて突設されている。
前記突条632hは、第2の作動片632を構成する平板状の金属製板体を断面L字形に折り曲げて形成されている。
したがって、第1の作動片630及び第2の作動片632は、第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部間におけるしなりが、突条630h及び突条632hにより防止される。
第1の作動片630は、基部で固定された第1の半割杆612a、第3の半割杆613a及び第5の半割杆614aの基部の近傍に、第1の作動片630を補強してしなりを少なくするために、ビード634a、ビード634b及びビード634eが上面に向けて突設されている。
第2の作動片632は、基部で固定された第2の半割杆612b、第4の半割杆613b及び第6の半割杆614bの基部の近傍に、第2の作動片632を補強してしなりを少なくするために、ビード634c、ビード634d及びビード634fが上面に向けて突設されている。
ビード634aは、第1の半割杆612aの基部と突出部630c1との間において第1の作動片630の長手方向にのびる第1直線部634a1と、突条630hの内側(第1の作動片630の幅方向における略々中央において)で第1の半割杆612aの基部の近傍から第1の作動片630の長手方向にのびる第2直線部634a2と、第1直線部634a1の内側端と第2直線部634a2の外側端との間を結ぶ斜線部634a3とを備え、第1の作動片630の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード634bは、第5の半割杆614aの基部と突出部630c2との間において第1の作動片630の長手方向にのびる第1直線部634b1と、突条630hの内側(第1の作動片630の幅方向における略々中央において)で第5の半割杆614aの基部の近傍から第1の作動片630の長手方向にのびる第2直線部634b2と、第1直線部634b1の内側端と第2直線部634b2の外側端との間を結ぶ斜線部634b3とを備え、第1の作動片630の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード634cは、第2の半割杆612bの基部と突出部632c1との間において第2の作動片632の長手方向にのびる第1直線部634c1と、突条632hの内側(第2の作動片632の幅方向における略々中央において)で第2の半割杆612bの基部の近傍から第2の作動片632の長手方向にのびる第2直線部634c2と、第1直線部634c1の内側端と第2直線部634c2の外側端との間を結ぶ斜線部634c3とを備え、第2の作動片632の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード634dは、第6の半割杆614bの基部と突出部632c2との間において第2の作動片632の長手方向にのびる第1直線部634d1と、突条632hの内側(第2の作動片632の幅方向における略々中央において)で第6の半割杆614bの基部の近傍から第2の作動片632の長手方向にのびる第2直線部634d2と、第1直線部634d1の内側端と第2直線部634d2の外側端との間を結ぶ斜線部634d3とを備え、第2の作動片632の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード634eは、第3の半割杆613aの基部と突出部630c3の間において、上下に分断された突条630hと突条630hとの間に跨って形成されている。
ビード634eは、第3の半割杆613aの基部と突出部630c3との間において第1の作動片630の長手方向にのびる第1直線部634e1と、突条630hの内側で第5の半割杆613aの基部の近傍から第1の作動片630の長手方向にのびる第2直線部634e2と、第1直線部634e1と第2直線部634e2との間を結ぶ斜線部634e3とを備え、第1の作動片630の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード634fは、第4の半割杆613bの基部と突出部632c3の間において、上下に分断された突条632hと突条632hとの間に跨って形成されている。
ビード634fは、第4の半割杆613bの基部と突出部632c3との間において第2の作動片632の長手方向にのびる第1直線部634f1と、突条632hの内側で第3の半割杆613bの基部の近傍から第2の作動片632の長手方向にのびる第2直線部634f2と、第1直線部634f1と第2直線部634f2との間を結ぶ斜線部634f3とを備え、第2の作動片632の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
開閉部材は、前記実施の形態の綴具においては、一対の作動片に対応して、1個が装填されていたが、この実施の形態の綴具においては、一対の作動片に、2個の開閉部材640及び開閉部材641を装填されている。また、合計2個の開閉部材640及び641のうち一方のみを装填してもよい。
突出部630c1は第1保持部660により、突出部630c2は第1保持部662により、突632c1は第2保持部664により、突出部632c2は第2保持部666により、それぞれ保持される。
また、突出部630c3は第3保持部661により、突出部632c3は第3保持部665により、それぞれ保持される。
前記実施の形態によれば、一対の作動片には、保持部材に形成された貫通孔に通される突出部が形成されているので、作動片に綴杆の基部を例えばカシメ止めをしても作動片にかかるストレスを少なくするために面積を大きくすることができる。そのために、作動片全体の強度を増すことができる。
また、作動片の突出部を通す貫通孔と綴杆を通す貫通孔を共通にすることができるために、保持部材の構造を簡略化して製造コストの引き下げを図ることができる。
開閉部材40と開閉部材固定部38a及び開閉部材固定部38bとは、次のように変更してもよい。
図53ないし図55は、図1図示綴具10の変形例を示す図である。
図53ないし図55に示すように、開閉部材固定部738a及び開閉部材固定部738bは、突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aの長手方向における中央C(図53図示)と開閉部材固定部738a及び開閉部材固定部738bとを結ぶ線X3(図53図示)に沿って、開閉部材740が突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁30aと斜めに交差して架け渡されるように形成してもよい。
すなわち、開閉部材740の開閉部材固定部738aは、突き合わせ縁30aの長手方向における中央C(図53図示)と開閉部材固定部738aを結ぶ線X3(図53図示)に沿って、開閉部材740が架け渡されるように形成してもよい。
開閉部材740の開閉部材固定部738bは、突き合わせ縁32aの長手方向における中央C(図53図示)と開閉部材固定部738bとを結ぶ線X3(図53図示)に沿って、開閉部材740が架け渡されるように形成してもよい。
開閉部材固定部738aの係止基部738a1及び開閉部材固定部738bの係止基部738b1が前記線X3に直交し、開閉部材固定部738aの係止基部738a1及び開閉部材固定部738bの係止基部738b1の先端(下端)に、それぞれ開閉部材740とは反対側に向けて前記線X3(図53図示)に沿ってのびる係止外れ止め部738a2(開閉部材固定部738aの)及び係止外れ止め部738b2(開閉部材固定部738bの)が形成された、側面略L字型に形成されている。開閉部材固定部738aと開閉部材固定部738bとは、突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aの長手方向における中央C(図53図示)を中心とした点対称形に形成されている。
また、開閉部材40の一方の固定先端部42a及び開閉部材40の他方の固定先端部42bは、図53に示すように、開閉部材740の一方の固定先端部742a及び開閉部材740の他方の固定先端部742bのようにその大きさや形状を変更してもよく、また、規制腕部46a及び規制腕部46bは、図53に示すように、開閉部材740の規制腕部746a及び開閉部材740の規制腕部746bのようにその長さを変えたり、規制腕部46a及び規制腕部46bのうち一方を無くしてもよい。
この発明にかかる別の実施の形態である2穴真円型リング綴具を備えたファイル・バインダ類について説明する。
図56は、本発明にかかる一実施の形態である綴具を備えたファイル・バインダ類を示す斜視図である。図57は、本発明にかかる一実施の形態である綴具の一例を示す斜視図であり、図58は、保持部材の斜視図である。図59は、作動部材及び開閉部材の斜視図解図である。図60は、開閉部材の平面図である。図61は、開閉部材の側面図解図で、(A)は元の状態の側面図解図で(B)(C)は巻線部の円周方向に力を加えた状態の側面図解図である。図62Aは、閉じた状態における綴杆と作動部材を示す平面図解図であり、図62Bは、閉じた状態における綴杆と作動部材を示す左側図解図であり、図62C閉じた状態における綴杆と作動部材を示す正面図解図であり、図62Dは、閉じた状態における綴杆と作動部材を示す底面図解図である。図63は、閉じた状態における綴具の平面図である。図64は、閉じた状態における綴具の底面図である。図65は、閉じた状態における綴具の横断面図であり、(A)は、図64A−A断面図であり、(B)は、図64B−B断面図である。図66は、綴杆を開く状態を示す綴具の底面図である。図67は、綴杆を開く状態を示す綴具の綴杆の図解図である。
この発明の一実施の形態であるファイル・バインダ類1100は、表表紙1112と、裏表紙1114と、前記表表紙1112と裏表紙1114との間に形成された背表紙1116とを有する表紙1110と、前記表紙1110の背表紙1116に固定された綴具10とを備える。
図56ないし57に示す綴具10は、厚紙その他の比較的硬質なシート材からなる表紙1110の略中央に形成される左右一対の薄肉ヒンジ部1118,1120の内側の背表紙1116の内側表面に固定される。
固定する方法としては、綴具10の長手方向の両端に形成された取付孔20(後に詳述する)にボルトとナットやはとめ等の固着具を挿通させて、背表紙1116と一体となるように固定する方法がある。なお、ここでは、固着具として、ボルトとナットを用いて説明するが、これに限ることなく、例えば、ビス、はとめ、リベット等を用いてもよい。
この実施の形態においては、綴具10のみが相違し、それ以外の構成については、図1図示ファイル・バインダ類と同様であるので、以下綴具の説明をする。
綴具10は、環状の綴杆を構成する一対のそれぞれ略円環状の金属製の第1の綴杆12および第1の綴杆12と一対の第2の綴杆14と、前記第1の綴杆12および第2の綴杆14をそれぞれ間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材16と、第1の綴杆12と第2の綴杆14とが保持部材16に固定されるように、表面側よりのびるように第1の綴杆12と第2の綴杆14とを固定された一対の板状の作動片が保持部材16の内側に移動自在に固定された、作動部材18とを備える。
この綴具10の綴杆は、主綴杆たる第1の綴杆12と副綴杆たる第2の綴杆14とからなる開閉自在の2穴タイプである。
第1の綴杆12と第2の綴杆14とは、同一方向に向けて、その綴杆係止部50を指で外すことができるように構成されている。
そして、綴杆を閉じるときは、主綴杆たる第1の綴杆12を、例えば親指と人差し指で直接挟んで閉じるように構成されており、第1の綴杆12を2本の指で挟んで閉じる方向に作動させると、副綴杆たる第2の綴杆14は追動するように構成されている。
保持部材16は、第1の綴杆12と第2の綴杆14とを所定の間隔をおいて設けることができる長さを備える平面視略長方形で、その両端、すなわち表紙Aに取り付ける取付孔20近傍においては、平面視略半円弧状に形成されている。
保持部材16は、第1の綴杆12および第2の綴杆14を固定する部位より長手方向における外側近傍より内側に向かって、その中央が膨出した断面略半円弧状の被綴じ物載置部22を備え、且つ、被綴じ物載置部22の内側は保持空間を備え、その保持空間に作動部材18等を収容するように構成されている。
保持部材16の被綴じ物載置部22の両端には、その長手方向に略その一端から他端に亘って、作動部材18を摺動自在に保持する保持壁24が設けられている。この実施の形態においては、保持壁24は、保持部材16の長手方向において、第1の綴杆12および第2の綴杆14のそれぞれの外側近傍より内部に亘って略全体において垂下されるように、第1の保持壁24aおよび第2の保持壁24bが連設され、第1の保持壁24aと第2の保持壁24bとは平行で略同一の形状の板状である。
そして、この第1の保持壁24aおよび第2の保持壁24bと被綴じ物載置部22によって囲繞された保持空間内に、後に詳しく説明する作動部材18、開閉部材40等が収容される。
保持部材16の被綴じ物載置部22には、第1の綴杆12と第2の綴杆14とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための第1の貫通孔26と第2の貫通孔28がそれぞれ穿設されている。
第1の貫通孔26と第2の貫通孔28とは、第1の綴杆12を構成する第1の半割杆12aおよび第2の半割杆12bと、第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14aおよび第4の半割杆14bとに対応して、保持部材16の幅方向において左右に分かれて一定の間隔をおいて、2つずつ穿設されている。
作動部材18は、平面視略長方形状金属板からなる一対の第1の作動片30および第2の作動片32からなる。
第1の作動片30及び第2の作動片32は、その長手方向において、第1の保持壁24a及び第2の保持壁24bと平行でその内面に摺動する外側端縁30b及び外側端縁32bが形成され、該外側端縁30b及び外側端縁32bと平行に当該一対の第1の作動片30及び第2の作動片32を突き合わせる突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aが内側縁に形成されている。第1の作動片30及び第2の作動片32は、突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aの長手方向における中央C(図62及び図64図示)を対称の中心とする点対称形で、保持部材16の保持空間内において各々をその長手方向において並置したとき、各々その内側縁において屈曲自在に係合する。
そして、第1の作動片30および第2の作動片32は、外側から力が加わらないときには、第1の作動片30と第2の作動片32とが谷折り、すなわち保持部材16の被綴じ物載置部22の内面より離れた方向(突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが、図62図示平面Pxyより下側)に向いて、あるいはまた、山折り、すなわち保持部材16の被綴じ物載置部22の内面に近づいた方向(突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが図62図示平面Pxyより上側)に向いて、その谷折りまたは山折りの状態を維持するように、保持部材16の内側の保持空間部に内設されている。
平面Pxyとは、第1の綴杆12と第2の綴杆14それぞれの基部が第1の作動片30と第2の作動片32に固着された部分(4箇所)を通る左右軸Y1,Y2および前後軸X1,
X2(図62図示)を含む平面である。
作動部材18は、一方の作動片、すなわち第1の作動片30における保持部材16の被綴じ物載置部22の内側面と対向する表面(すなわち上面)には、第1の綴杆12を構成する第1の半割杆12aの基部が固定され、且つ、前記第1の半割杆12aとは一定の間隔をおいて、第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14aの基部が固定されている。
また、他方の作動片、すなわち第2の作動片32における保持部材16の被綴じ物載置部22と対向する表面(すなわち上面)には、第1の綴杆12を構成する第2の半割杆12bの基部が固定され、且つ、前記第2の半割杆12bと一定の間隔をおいて、第2の綴杆14を構成する第4の半割杆14bの基部が固定されている。
一方の作動片、すなわち第1の作動片30は、前記保持部材16に形成された第1の貫通孔26に通される突出部30c1(第1の半割杆12aの近傍に形成)および前記保持
部材16に形成された第2の貫通孔28に通される突出部30c2(第3の半割杆14a
の近傍に形成)が形成されている。
第2の作動片32は、前記保持部材16に形成された第1の貫通孔26に通される突出部32c1(第2の半割杆12bの近傍に形成)及び前記保持部材16に形成された第2
の貫通孔28に通される突出部32c2(第4の半割杆14bの近傍に形成)が形成され
ている。
そして、一対の第1の作動片30及び第2の作動片32は、前記突出部30c1と突出
部30c2および突出部32c1と突出部32c2が第1の貫通孔26と第1の貫通孔26
及び第2の貫通孔28と第2の貫通孔28に通された状態で、突き合わされている。
第1の作動片30及び第2の作動片32は、突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが、綴杆、すなわち第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開いた際には前記保持部材16の内面に近づき且つ前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を閉じた際には前記保持部材16の内面から離れるように、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開閉する方向に揺動可能に、前記保持部材16に保持される。
第1の作動片30は、一対の作動片が突き合わされる略直線状の突き合わせ縁30aが内側に形成され、前記突き合わせ縁30aと略平行な略直線状の外側端縁30bが外側に形成されている。
第2の作動片32は、一対の作動片が突き合わされる略直線状の突き合わせ縁32aが内側に形成され、前記突き合わせ縁32aと略平行な略直線状の外側端縁32bが外側に形成されている。
第1の作動片30の外側端縁30bは、突出部30c1及び突出部30c2が、形成されている。
第2の作動片32の外側端縁32bは、突出部32c1及び突出部32c2が、形成されている。
すなわち、その突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが突き合わされ且つ外側端縁30bおよび外側端縁32bが保持部材16の第1の保持壁24aと第2の保持壁24bとの両壁内内側面に接近する。
前記突出部30c1と突出部30c2とは、第1の半割杆12aと第3の半割杆14aの基部の取付け位置に近い位置である第1の作動片30の幅方向において外側で、それぞれ前後に間隔をあけて一対形成され、且つ、突出部32c1と突出部32c2とは、第2の半割杆12bと第4の半割杆14bの基部の取付け位置に近い位置である第2の作動片32の幅方向において外側で、それぞれ前後に間隔をあけて一対形成され、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の開閉ができるように、保持部材16の第1の保持壁24a及び第2の保持壁24bより外側に突出している。
突出部30c1と突出部30c2とは、保持部材16の第1の保持壁24aの第1の貫通孔26及び第1の貫通孔26より外側に突き出る長さを備え、また、突出部32c1と突
出部32c2とは、保持部材16の第2の保持壁24bの第2の貫通孔28及び第2の貫
通孔28より外側に突き出る長さを備え、且つ、作動部材18が綴杆の開閉時に保持部材16の長手方向に移動可能な幅を有する舌状である。
作動片30及び作動片32は、金属またプラスチックの薄板からなり、作動片30及び作動片32と突出部30c1、突出部30c2、突出部32c1及び突出部32c2とは一体成形されてなる。
前記開閉部材40は、第1の綴杆12及び第2の綴杆14が固定された表面とは反対側の裏面側において、作動部材18に固定され、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開くときに、保持部材16内で、前記作動片30及び作動片32を保持部材16の長手方向に移動させるとともに保持部材16の内面に近づいた方向に保持されるように、第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開く方向に変化させるように形成されている。
前記作動部材40は、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を固定された表面側とは反対側の裏面側において、第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開く方向に付勢する開閉部材40が固定され作動部材40に固定されている。
そして、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を閉じたときには、作動片30及び作動片32は、保持部材16の内面より離れた位置において、その突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aが突き合わせた状態において、平面状に保持され、そして、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開いたときには、作動片30及び作動片32は、その突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aが突き合わせた状態において保持部材16の内面に近づいた方向に向いて山折り状に保持されるように、保持部材16に固定されている。
前記第1の作動片30は、突き合わせ縁30aの両端近傍であって、第1の半割杆12a及び第3半割杆の14aの基部が固定された領域より突き合わせ縁30a寄りを、突き合わせ縁30aの両端近傍を突き合わせ縁30aに沿って周囲の基準面LP1より開閉部材40を固定される面側に曲げて凹まされて第1の作動片の向こう側凹み部130d及び第1の作動片の手前側凹み部130eを形成されている。そして、第1の作動片の手前側凹み部130e及び第1の作動片の向こう側凹み部130dにより前記基準面LP1より係合部を有する第1の作動片の向こう側第2係合部136b4が形成されている。
また、前記第2の作動片32は、突き合わせ縁32aの両端近傍であって、第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bの基部が固定された領域より突き合わせ縁32a寄りを、突き合わせ縁32aの両端近傍を突き合わせ縁32aに沿って周囲の基準面LP2より開閉部材40を固定される面側に曲げて凹まされて第2の作動片の手前側凹み部132e及び第2の作動片の向こう側凹み部132dを形成されている。そして、該第2の作動片の手前側凹み部132e及び第2の作動片の向こう側凹み部132dにより前記基準面より低い係合面を有する第2作動片の向こう側第2係合部136b1を形成されている。
前記第1の作動片30は、突き合わせ縁30aを周囲の基準面LP1より開閉部材40を固定される面側に曲げて凹まされて第1の作動片の向こう側凹み部130dが形成され且つ開閉部材40を固定される面とは反対側に曲げて基準面LP1より低い係合面を有する第1の作動片の向こう側第1係合部136a1を形成されるとともに、前記第2の作動片32は、突き合わせ縁32aを周囲の基準面LP2より開閉部材40を固定される面側に曲げて凹まされて第2の作動片の向こう側凹み部132dが形成され且つ前記基準面LP2より低い係合面を有する第2の作動片の向こう側第2係合部136b1を形成され、前記第1の作動片の向こう側第1係合部136a1の係合面と前記第2の作動片の向こう側第2係合部136b1の係合面とは、前記基準面LP1及び基準面LP2と略々同じ高さ又は低い高さにおいて、係合されている。
また、前記第2の作動片32は、突き合わせ縁32aを周囲の基準面LP2より開閉部材40を固定される面側に曲げて凹まされて第2の作動片の手前側凹み部132eが形成され且つ開閉部材40を固定される面とは反対側に曲げて基準面LP2より低い係合面を有する第2の作動片の手前側第1係合部136a3を形成されるとともに、前記第1の作動片30は、突き合わせ縁30aを周囲の基準面LP1より開閉部材40を固定される面側に曲げて凹まされて第1の作動片の手前側凹み部130eが形成され且つ前記基準面LP1より低い係合面を有する第1の作動片の手前側第2係合部136b3を形成され、前記第2の作動片の手前側第1係合部136a3の係合面と前記第1の作動片の手前側第2係合部136b3の係合面とは、前記基準面LP1及び基準面LP2と略々同じ高さ又は低い高さにおいて、係合されている。
前記第1の作動片30は、突き合わせ縁30aを周囲の基準面LP1より開閉部材40を固定される面側に曲げて凹まされて第1の作動片の手前側凹み部130eが形成され且つ開閉部材40を固定される面とは反対側に曲げて基準面LP1より低い係合面を有する第1の作動片の手前側第1係合部136a2を形成されるとともに、前記第2の作動片32は、突き合わせ縁32aを周囲の基準面LP2より開閉部材40を固定される面側に曲げて凹まされて第2の作動片の手前側凹み部132eが形成され且つ前記基準面LP2より低い係合面を有する第2の作動片の手前側第2係合部136b2を形成され、前記第1の作動片の手前側第1係合部136a2の係合面と前記第2の作動片の手前側第2係合部136b2の係合面とは、前記基準面LP1及び基準面LP2と略々同じ高さ又は低い高さにおいて、係合されている。
また、前記第2の作動片32は、突き合わせ縁32aを周囲の基準面LP2より開閉部材40を固定される面側に曲げて凹まされて第2の作動片の向こう側凹み部132dが形成され且つ開閉部材40を固定される面とは反対側に曲げて基準面LP2より低い係合面を有する第2の作動片の向こう側第1係合部136a4を形成されるとともに、前記第1の作動片30は、突き合わせ縁30aを周囲の基準面LP1より開閉部材40を固定される面側に曲げて凹まされて第1の作動片の向こう側凹み部130dが形成され且つ前記基準面LP1より低い係合面を有する第1の作動片の向こう側第2係合部136b4を形成され、前記第2の作動片の向こう側第1係合部136a4の係合面と前記第1の作動片の向こう側第2係合部136b4の係合面とは、前記基準面LP1及び基準面LP2と略々同じ高さ又は低い高さにおいて、係合されている。
前記第1の作動片30の第1係合部136aの係合面と前記第2の作動片32の第2係合部136bの係合面とを、前記基準面LP1及び基準面LP2と略々同じ高さ又は低い高さにおいて係合されている。
前記第2の作動片32の第1係合部136aの係合面と前記第1の作動片30の第2係合部136bの係合面とを、前記基準面LP1及び基準面LP2と略々同じ高さ又は低い高さにおいて係合されている。
第1係合部136aは、第1の作動片の向こう側第1係合部136a1、第1作動片の手前側第1係合部136a2、第2の作動片の手前側第1係合部136a3及び第2の作動片の向こう側第1係合部136a4を含む。
第2係合部136bは、第2の作動片の向こう側第2係合部136b1、第2の作動片の手前側第2係合部136b2、第1の作動片の手前側第2係合部136b3及び第1の作動片の向こう側第2係合部136b4を含む。
前記第1の作動片30は、第1の係合部136aが形成され且つ第2の作動片32と同じように第2の係合部136bが形成されるとともに、前記第2の作動片32は、第2の係合部136bが形成され且つ第1の作動片30と同じように第1の係合部136aが形成され、対向する第1の作動片30及び第2の作動片32は、第1係合部136aと第2係合部136bとが係合して、突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aを中心にして第1の作動片30と第2の作動片32とが揺動するように形成されている。
このように、前記作動部材18及び開閉部材40を保持部材16の保持空間内において保持され且つ移動できるように、一対の作動片すなわち、第1の作動片30及び第2の
作動片32の突き合わせ縁、すなわち、突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aに、移動中にも突き合わせ状態を維持するための係合部すなわち、第1の係合部136a及び第2の係合部136bを、開閉部材40を固定された面側に向けて突出して形成されているので、保持部材16の高さを低くして低背化を図ることができる。
第1係合部136aは、保持部材16の被綴じ物載置部22の内面側に向けて、作動部材18の厚み分を凹み部(第1の作動片の向こう側凹み部130d、第1の作動片の手前側凹み部130e、第2の作動片の向こう側凹み部132d、第2の作動片の手前側凹み部132e、)を突き出された基部と、前記基部の先端より突き出された押さえ部とを備えた平面視略U字状に形成されている。そして、押さえ部は、一対の作動片たる第1の作動片30及び第2の作動片32のうちの片一方の作動片たる第1の作動片30または第2の作動片32のはずれ止めの機能を備えている。
最も外側の第1の作動片の向こう側第1係合部136a1及び第2の作動片の手前側第1係合部136a3は、第1の作動片30と第2の作動片32を逆方向に移動させたときにおいても作動部材18の端縁より内側に位置する幅を備えている。
最も外側の第1の作動片の向こう側第1係合部136a1と内側の第2の作動片の向こう側第1係合部136a4及び最も外側の第2の作動片の手前側第1係合部136a3と内側の第1の作動片の手前側第1係合部136a2とは、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の基部が取付けられた部位を挟んで適宜な間隔をおいて形成されている。
そして、前記第1の綴杆12および第2の綴杆14が閉じるときには、図65に示すように、作動部材18を構成する第1の作動片30及び第2の作動片32は、その突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが保持部材16の内面(被綴じ物載置部22の内面)より離れた方向に向いて(すなわち水平で平面状の状態)、第1の作動片30の突き合わせ縁30aと第2の作動片32の突き合わせ縁32aとが突き合わされた状態において保持されるとともに、前記第1の綴杆12および第2の綴杆14を開くときには、図70に示すように、作動部材18を構成する第1の作動片30及び第2の作動片32は、保持部材16の内面(被綴じ物載置部22の内面)に近づいた方向に向いて(すなわち山折り状態)、第2の作動片32の突き合わせ縁32aとが突き合わされた状態に保持されるように保持部材16内の空間において固定される。
また、作動部材18を構成する第1の作動片30及び第2の作動片32は、保持部材16の被綴じ物載置部22の内面に近づいた方向、すなわち山折りの状態においては、第1の作動片30と第2の作動片32の長手方向、すなわち第1の作動片30と第2の作動片32に固着された第1の半割杆12aと第3の半割杆14aとを結ぶ線(X1(図62図示))および第2の半割杆12bと第4の半割杆14bとを結ぶ線(X2(図62図示))と平行な方向に、第1の作動片30と第2の作動片32とを移動させることができるように摺動自在に内設されている。
第1の作動片30及び第2の作動片32は、第1の作動片の向こう側凹み部130d、第1の作動片の手前側凹み部130e、第2の作動片の向こう側凹み部132d及び第2の作動片の手前側凹み部132eに、内側の第1の作動片の手前側第1係合部136a2及び第2の作動片の向こう側第1係合部136a4の内側近傍において、第1の作動片30及び第2の作動片32の長手方向への移動を規制する移動規制部が形成される。
移動規制部は、第1の作動片30の突き合わせ縁30aに形成された規制凹部30f及び規制凸起30gと、第2の作動片32の突き合わせ縁32aに形成された規制凹部32f及び規制凸起32gとから形成される。
規制凹部30fは、凹み36aの外側近傍において、突き合わせ縁30aより幅方向において凹んだ平面視コ字型の欠きであり、規制凸起32gは、前記規制凹部30fと遊嵌するように形成された平面視コ字型の凸起であり、規制凹部30fに規制凸起32gが遊嵌されて、規制凹部30f内において第1の作動片30及び第2の作動片32がその長手方向に互い違いに移動するように形成されている。
規制凹部32fは、凹み36bの外側近傍において、突き合わせ縁32aより幅方向において凹んだ平面視コ字型の欠きであり、規制凸起30gは、前記規制凹部32fと遊嵌するように形成された平面視コ字型の凸起であり、規制凹部32fに規制凸起30gが遊嵌されて、規制凹部32f内において第1の作動片30及び第2の作動片32がその長手方向に互い違いに移動するように形成されている。
第1の作動片30の凹み36a内で突き合わせ縁30a側及び第2の作動片32の凹み36b内で突き合わせ縁32a側において、第1の綴杆12と第2の綴杆14とを開閉方向に変化させる開閉部材40が設けられている。
前記開閉部材40は、前記作動部材18を構成する一対の作動片すなわち作動片30と作動片32との間において、一対の作動片30と作動片32をそれぞれ逆方向に移動させるとともに、綴杆すなわち第1の綴杆12及び第2の綴杆14の開閉状態を保持させるように、第1の作動片30に間隔をおいて固定された綴杆すなわち第1の半割杆12a及び第3の半割杆14aの基部を結ぶ方向と斜めに交差する方向であり、且つ作動片32に間隔をおいて固定された綴杆すなわち第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bの基部を結ぶ方向と斜めに交差する方向に、架け渡されている。
開閉部材40は、引っ張りコイルバネからなり、巻線部44と、巻線部44の両端から巻線部44を巻き起こしてフックとした固定先端部42a及び固定先端部42bとを備える。開閉部材40は、図61(A)に示すように、巻線部44の円周方向に規制腕部46aと規制腕部46bとが平行に突き出されている。
前記開閉部材40は、第1の綴杆12と第2の綴杆14とが閉じた状態において、無負荷時には密着していた巻線部44がのびるように引っ張られた引っ張り荷重を受けた状態で、荷重を受ける固定先端部42aが第1の作動片30に、固定先端部42bが第2の作動片32に固定されている。
更に、第1の綴杆12と第2の綴杆14とが閉じた状態において、開いた状態から閉じた状態への方向に向けて第1の作動片30と第2の作動片32とを突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aを中心に回動させる方向に、巻線部44(コイル)の中心軸まわりにねじりモーメントを受け、ばねに荷重が加わり、素線に曲げ応力を発生させて、固定先端部42aが第1の作動片30に、固定先端部42bが第2の作動片32に固定されている。
この場合、開閉部材40は、巻線部44にねじりモーメントなどの負荷が加わっていない状態(図61(A)図示)からみて、巻線部44の巻き数が1巻以上増えるように巻線部44を1回転以上ねじった状態(固定先端部42a及び規制腕部46aがR方向、固定先端部42b及び規制腕部46bがQ方向(図60及び図61(A)図示))で、固定先端部42a及び42bが開閉部材固定部38a及び開閉部材固定部38bにそれぞれ固定される。
ばねに荷重を加える荷重の方向としては、巻線部44(コイル)を巻き込む方向に向くように構成されている。
規制腕部46a及び規制腕部46bは、固定先端部42a及び固定先端部42bの第1の作動片30及び第2の作動片32に固定される側から巻線部44の中心軸と直交する方向にのび、一方の規制腕部46aと他方の規制腕部46bとは、ねじりモーメントが発生しない元の状態は、図60及び図61(A)に示すように、巻線部44の円周方向に略平行に突き出され、互いに反対向きにのびる。
一方の規制腕部46aは、固定先端部42aが第1の作動片30の開閉部材固定部38aに固定されたとき、第1の作動片30の裏面にその先端が突き当たり、他方の規制腕部46bは、固定先端部42bが第2の作動片32の開閉部材固定部38bに固定されたとき、第2の作動片32の裏面(下面)にその先端が突き当たり、丸フックの固定先端部42a及び固定先端部42bが大きく傾くことなく、常に正規の状態にて開閉部材固定部38a及び開閉部材固定部38bに固定されるように構成されている。
ねじりモーメントが発生しない元の状態においては、一方の規制腕部46aともう一方の規制腕部46bとは平行になるように形成されている。
開閉部材40は、その固定先端部42aの一端が一方の作動片、すなわち第1の作動片30の裏面(下面)に形成された開閉部材固定部38aに係止固定され、開閉部材40の固定先端部42b一端が、他方の作動片、すなわち第2の作動片32の裏面(下面)に形成された開閉部材固定部38bに係止固定されている。
開閉部材固定部38aは、開閉部材収容部36の凹み36aの裏面(下面)であって、第1の作動片30の長手方向の中心C(図62及び図64図示)より第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開くときに第1の作動片30の移動する方向側にずれた位置に形成され、開閉部材固定部38bは、開閉部材収容部36の凹み36bの裏面(下面)であって、第2の作動片32の長手方向の中心C(図62及び図64図示)より第1の綴じ杆12及び第2の綴じ杆14を開くときに第2の作動片32の移動する方向側にずれた位置に形成されている。
開閉部材固定部38aは、第1の作動片30の裏面に続く係止基部38a1と、係止基
部38a1の先端(下端)に開閉部材40とは反対側に向けてのびる係止外れ止め部38
a2が突設された、側面L字形である。
開閉部材固定部38bは、第2の作動片32の裏面に続く係止基部38b1と、係止基
部38b1の先端(下端)に開閉部材40とは反対側に向けてのびる係止外れ止め部38
b2が突設された、側面L字形である。
開閉部材固定部38aと開閉部材固定部38bとは、第1の作動片30及び第2の作動片32の長手方向の中心Cを中心として、点対称に形成されている。
開閉部材40は、第1の作動片30と第2の作動片32との突き合わせ縁30aおよび突き合わせ縁32aが、谷折り状態(図65図示)、すなわち保持部材16の被綴じ物載置部22の内面より離れた状態に保持された状態にあるときに、伸展した状態となるように、第1の作動片30と第2の作動片32との間において斜めに架け渡され、この状態において、元の状態に戻ろうとする力が働くように構成されている。
開閉部材40は、第1の作動片30および第2の作動片32のそれぞれの長手方向、すなわち第1の作動片30の半割杆12aを固定する部位と半割杆14aを固定する部位とを結ぶ線(前後軸X1(図62図示))および第2の作動片32の半割杆12bを固定する部位と半割杆14bを固定する部位とを結ぶ線(前後軸X2(図62図示))と斜めに交差する方向に架け渡されている。
第1の作動片30の開閉部材固定部38aと第2の作動片32の開閉部材固定部38bとは、突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aの長手方向における中央C(図62及び図64図示)を回転軸として点対称となるように形成され、開閉部材40が突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aの長手方向における中央C(図62及び図64図示)より均一な長さによって固定先端部42aが開閉部材固定部38aに、固定先端部42bが開閉部材固定部38bに係止されて、均一な力が第1の作動片30及び第2の作動片32にかかるように構成されている。
第1の作動片30の突き合わせ縁30a及び第2の作動片32の突き合わせ縁32aにおいて突き合わされた第1の作動片30と第2の作動片32との間における距離を、一定に保ち、第1の作動片30と第2の作動片32とを引き寄せてそれぞれの位置関係を最適な状態に保つ。
したがって、綴杆を構成する第1の綴杆12及び第2の綴杆14の開閉時において、第1の作動片30及び第2の作動片32が突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aを枢軸として揺動するときにおいて、第1の作動片30の幅と第2の作動片32の幅との和が最大になったとき、すなわち、第1の作動片30と第2の作動片32とが平面状態になったときにおいても、第1の作動片30の最も外側の縁(外側端縁30b)と保持部材16の第1の保持壁24aとの間及び第2の作動片32の最も外側の縁(外側端縁32b)と保持部材16の第2の保持壁24bとの間に適宜な間隙が生じ、保持部材16の保持空間内において作動部材18の第1の作動片30及び第2の作動片32が円滑に移動できる。
開閉部材固定部38a及び開閉部材固定部38bは、図62に示すように、突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aの長手方向における中央C(図62D図示)と開閉部材固定部38a及び開閉部材固定部38bとを結ぶ線X3(図62D図示)に沿って、開閉部材40が突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁30aと斜めに交差して架け渡されるように形成されている。
すなわち、開閉部材40の開閉部材固定部38aは、突き合わせ縁30aの長手方向における中央C(図62D図示)と開閉部材固定部38aを結ぶ線X3(図62D図示)に沿って、開閉部材40が架け渡されるように形成されている。
開閉部材40の開閉部材固定部38bは、突き合わせ縁32aの長手方向における中央C(図62D図示)と開閉部材固定部38bとを結ぶ線X3(図62D図示)に沿って、開閉部材40が架け渡されるように形成されている。
開閉部材固定部38aの係止基部38a1及び開閉部材固定部38bの係止基部38b1が前記線X3に直交し、開閉部材固定部38aの係止基部38a1及び開閉部材固定部38bの係止基部38b1の先端(下端)に、それぞれ開閉部材40とは反対側に向けて前記線X3(図62D図示)に沿ってのびる係止外れ止め部38a2(開閉部材固定部38aの)及び係止外れ止め部38b2(開閉部材固定部38bの)が形成された、側面略L字型に形成されている。開閉部材固定部38aと開閉部材固定部38bとは、突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aの長手方向における中央C(図62D図示)を中心とした点対称形に形成されている。
そして、1対の前記第1の作動片30及び第2の作動片32は、前記保持部材16の長手方向において互いに逆方向に移動させることにより、前記半割杆の組み合わせによる前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14が分離され、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14が分離されたときに、前記開閉部材40は、前記第1の作動片30と第2の作動片32とを付勢して、前記第1の半割杆12aと第2の半割杆12b及び第3の半割杆14aと第4の半割杆14bとを開放させる。
そして、開閉部材40の弾性により、作動部材18を構成する第1の作動片30及び第2の作動片32は、第1の綴杆12と第2の綴杆14を手で開き始めたとき、すなわち、第1の綴杆12と第2の綴杆14のそれぞれの綴杆係止部50を外したとき、伸びていた開閉部材40の巻線部44を更に伸ばす方向に作用させ、第1の綴杆12の第1の半割杆12aと第2の半割杆12bとが離れる方向(第1の半割杆12aはO1方向で、第2の
半割杆12bはO2方向(図62図示))および第2の綴杆14の第3の半割杆14aと第4の半割杆14bとが離れる方向(第3の半割杆14aはO1方向で、第4の半割杆14bはO2方向(図62図示))に移動し、第1の作動片30と第2の作動片32とをそれぞれ逆方向(第1の作動片30はO1方向で、第2の作動片32はO2方向(図62図示))に移動させるように作用する(図66参照)。
さらに、開閉部材40は、第1の半割杆12aと第2の半割杆12bとをおよび第3の半割杆14aと第4の半割杆14bとを円周方向(図62図示の左右軸Y1および左右軸Y2方向)に引き離すように作用する。ねじられていた開閉部材40は、図61(B)(C)の矢印方向に示すように元の状態に戻ろうとして、第1の半割杆12aと第2の半割杆12bとをおよび第3の半割杆14aと第4の半割杆14bとを第1の綴杆12及び第2の綴杆14の円周方向(第1の半割杆12aおよび第3の半割杆14aはO3方向、第2の半割杆12bおよび第4の半割杆14bはO4方向(図62図示))に引き離すように作用する(図69参照)。
そして、開閉部材40は、開閉部材40の弾性により伸びていた巻線部44が縮む方向に作用して、作動部材18を構成する第1の作動片30は、綴杆係止部50を閉じる位置の方向(O1とは反対の方向(図62図示))に移動し、且つ、第2の作動片32は、綴杆係止部50を閉じる位置の方向(O2とは反対の方向(図62図示))に移動する。(図69及び70参照)。
すなわち、第1の作動片30及び第2の作動片32は、平面状態から山折り状態に変わる。第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、開く方向(第1の半割杆12a及び第3の半割杆14aはO3方向、第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bはO4方向)に回転して開く。
開閉部材40は、第1の綴杆12と第2の綴杆14とを開いた状態にしたとき、第1の作動片30の突き合わせ縁30aと第2の作動片32の突き合わせ縁32aとが山折り状態、すなわち、保持部材16の被綴じ物載置部22の内側面に近づいた状態に保持するように作用する。
保持部材16の被綴じ物載置部22には、被綴じ物載置部22の長手方向に延びる膨出部22aが形成され、膨出部22aは、その内側に窪み部が形成され、作動部材18の係合部30d及び32eが上側に向いて回転し且つ係合部30e及び32dが上側に向いて回転するとともに、開閉部材40が上側に向いて移動したときに、被綴じ物載置部22の内面と当接しないようにするために、被綴じ物載置部22の長手方向に延びて形成されている。
そして、前記保持部材16は、作動部材18に間隔をおいて設けられた第1の綴杆12及び第2の綴杆14の基部を結ぶ方向に近い方向にのびる保持壁24及び被綴じ物載置部22を有し、前記保持部材16の保持壁24及び被綴じ物載置部22により、作動部材18を保持部材16の内側に保持するための保持部が形成され、前記作動部材16及び開閉部材40は、前記第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開閉するとき、前記保持空間内において移動するように構成されている。
前記保持部材16は、前記したように、作動部材18に間隔をおいて設けられた第1の綴杆12と第2の綴杆14との基部を結ぶ方向(図62図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる、第1の保持壁24aと第2の保持壁24bとからなる保持壁24を有し、前記保持壁24は、作動部材18に間隔をおいて設けられた第1の綴杆12と第2の綴杆14の基部を結ぶ方向(図62図示X1及びX2方向)と交差する方向にのびて、保持壁24の外側に向いて突出する第1の作動片30の突出部30c1と突出部30c2及び第2の作動片32の突出部32c1と突出部32c2を保持する保持部、すなわち第1の保持壁24aに形成された第1の保持部60及び第1の保持部62と、第2の保持壁24bに形成された第2の保持部64及び第2の保持部66とを有している。
該第1の保持部60及び第1の保持部62は、前記保持壁24の一部を作動部材18の突出部30c1と突出部30c2より外側に打ち出された第1の保持部60及び第1の保持部62が、保持部材16の内側に嵌装された作動部材18の突出部30c1と突出部30c2を保持するように、保持壁24(第1の保持壁24a)の内側に向けて凹まされてなる。
また、第2の保持部64及び第2の保持部66は、前記保持壁24の一部を作動部材18の突出部32c1と突出部32c2より外側に打ち出された第2の保持部64及び第2の保持部66が、保持部材16の内側に嵌装された作動部材18の突出部32c1と突出部32c2を保持するように、保持壁24(第2の保持壁24b)の内側に向けて凹まされてなる。
前記第1の保持部60及び第1の保持部62と第2の保持部64及び第2の保持部66は、前記作動部材18の第1の作動片30及び第2の作動片32の下面に沿って、前記保持壁24の下縁との間に間隔をおいて細い切り込み68aと切り込み70a及び切り込み72aと切り込み74aが形成され、該切り込み68aと切り込み70a及び切り込み72aと切り込み74aと保持壁24の下縁との間における保持壁24の外方に向けて打ち出された領域により、第1の保持部60及び第1の保持部62と第2の保持部64及び第2の保持部66が形成されている(図77(A)(B)参照)。
そして、第1の保持部60及び第1の保持部62と第2の保持部64及び第2の保持部66を構成する該領域が、保持部材16の内側に嵌装された作動部材18の突出部30c1と突出部30c2及び突出部32c1と突出部32c2の下面を保持するように内側に向けて打ち出され、保持壁24の該切り込み68aと切り込み70a及び切り込み72aと切り込み74aと保持壁24の下縁との間の領域以外の領域より内側に向けて凹まされて、第1の保持部60及び第1の保持部62と第2の保持部64及び第2の保持部66が形成されている(図78(A)(B)参照)。
第1の綴杆12は、略円環状の綴杆となるように、半円弧状の第1の半割杆12aと第2の半割杆12bとから構成され、第2の綴杆14は、略円環状の綴杆となるように、半円弧状の第3の半割杆14aと第4の半割杆14bとから構成されている。そして、用紙等の被綴じ物Sに予め穿設された綴じ孔に挿通して、用紙等の被綴じ物Sを綴じることができるように、第1の半割杆12aおよび第2の半割杆12bと、第3の半割杆14aと第4の半割杆14bの先端、すなわち第1の綴杆12および第2の綴杆14の頂部において、綴杆係止部50が形成されている。
前記綴杆を構成する第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、断面円形状金属製線材を、綴杆係止部50を外す方向(図62のO1及びO2の方向)にのばし、且つ中央部分を押さえることによって綴杆を閉じる方向に対してわん曲させて形成されている。そして、第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、中央が綴杆を開く方向(第1の半割杆12a及び第3の半割杆14aは、図62のO3方向、第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bは、図62のO4方向)に膨み且つ両端が綴杆を閉じる方向にわん曲した断面略空豆(ビーンズ)型の形状に形成されている。
すなわち、環状の第1の綴杆12及び第2の綴杆14を開閉方向に見て、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の内側は波状起伏面が形成され、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の外側は半円弧状に形成されている。そして、第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、綴杆を外す方向に見て、両外側が、半円弧状に形成されている。
従来の断面形状丸型の綴杆は、小径だと変形に弱く、大径にすれば断面積が増して材料費がかさみ、従来の断面形状略長方形の綴杆は、用紙にあける綴じ穴には丸穴が多いので、用紙等の被綴じ物Sの綴じ穴に対応しにくく、用紙等の被綴じ物Sの綴じ穴を傷つけるおそれがある。
ところが、綴杆を構成する第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、細いならば綴杆係止部50の嵌合がうまくゆかないときがある。
そのために、第1の綴杆12及び第2の綴杆14の幅を広げたいが、元の線材として断面積の小さいものを使用しても、元の金属製線材を加工することにより綴杆としては必要な幅が確保されるようにしたい。
そこで、本願発明にかかる綴杆は、それを形成する線材の中央部分を押さえて線材を空豆(ビーンズ)型につぶすことにより全体としての幅を広げ、すなわち、綴杆の全体の幅を綴杆係止部50を外す方向に広げて、綴杆係止部50の嵌合を完全にできるように形成している。
この実施の形態においては、第1の綴杆12を構成する第1の半割杆12a及び第2の半割杆12bと第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14a及び第4の半割杆14bとは、同じ形状、すなわち曲率(曲率半径)が同じものである。
第1の綴杆12を構成する第1の半割杆12a及び第2の半割杆12bは、第1の半割杆12aの自由端の綴杆係止部50と、第2の半割杆12bの自由端の綴杆係止部50とを係止することにより、環状に連結される。
また、第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14aと第4の半割杆14bとは、第3の半割杆14aの自由端の綴杆係止部50と、第4の半割杆14bの自由端の綴杆係止部50とを係止することにより、環状に連結される。
第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、それぞれの基部が第1の作動片30及び第2の作動片32に固着された部分(4箇所)を通る左右軸Y1,Y2および前後軸X1,X2(図62図示)を含む平面Pxyと垂直な平面を構成するように、第1の作動片30と第2の作動片32より立設されている。そして、第1の綴杆12の軸Z1(図62図示)が構成する円形面と第2の綴杆14の軸Z2(図62図示)が構成する円形面とは、平行で、且つ、第1の綴杆12と第2の綴杆14が第1の作動片30と第2の作動片32と固着された部位を通る平面Pxyと垂直となるように構成されている。
前記綴杆は、第71図〜第76図に示すように、直接指で閉じられる主綴杆たる第1の綴杆12と、該第1の綴杆12の閉じる方向に向けての作動に追動する副綴杆たる第2の綴杆14とにより構成されている。
そして、第1の綴杆12と第2の綴杆14とは、同一方向(図66のO1及びO2方向)に向けて、その綴杆係止部50を指で外すことができるように構成されている。
第1の綴杆12を構成する第1の半割杆12aの先端に形成された綴杆係止部50を構成する先端の凸部52a及びその凸部52aに続く凹部52bと、第2の半割杆12bの綴杆係止部50を構成する先端の凸部54a及びその先端の凸部54aに続く凹部54bとは、第1の綴杆12を閉じたとき係合するように逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
凸部52a及び凸部54aは、それぞれ先端から内側に向けて湾曲凸面を有する傾斜対向面52c及び湾曲凸面を有する傾斜対向面54cと、傾斜対向面52c及び傾斜対向面54cに続き、凸部52a及び凸部54aの後端(基部側)から除々に先端側(すなわち閉じる方向)に入り込んだ傾斜対向面52d及び傾斜対向面54dが形成され、後端近傍が鉤状で、全体として鉤鼻状に形成されている。
凹部52bは、基部側から先端に向けて湾曲凹面を有する傾斜対向面を備え、凹部54bは、同様に基部側から先端に向けて湾曲凹面を有する傾斜対向面を備えている。
また、第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14aの先端に形成された綴杆係止部50を構成する凸部56a及びその凸部56aに続く凹部56bと、第4の半割杆14bの綴杆係止部50を構成する先端の凸部58a及びその先端の凸部58aに続く凹部58bとは、第2の綴杆14を閉じたとき係合するように逆方向に向けて突き出しあるいは凹み形成されている。
凸部56a及び凸部58aは、それぞれ先端から内側に向けて湾曲凸面を有する傾斜対向面56c及び湾曲凸面を有する傾斜対向面58cと、傾斜対向面56c及び傾斜対向面58cに続き、凸部56a及び凸部58aの後端(基部側)から除々に先端側(すなわち閉じる方向)に入り込んだ傾斜対向面56d及び傾斜対向面58dが形成され、後端近傍が鉤状で、全体として鉤鼻状に形成されている。
凹部56bは、基部側から先端に向けて湾曲凹面を有する傾斜対向面を備え、凹部58bは、同様に湾曲凹面を有する傾斜対向面を備えている。
第1の半割杆12aの綴杆係止部50を構成する凸部52a及び第3の半割杆14aの綴杆係止部50を構成する凸部56aは、同一方向に向けて突き出し設けられ、先端部から基部側にかけて形成された湾曲凸面を備え、両方が同一形状に形成されている。
また、第1の半割杆12aの綴杆係止部50を構成する凹部52b及び第3の半割杆14aの綴杆係止部50を構成する凹部56bは、同一方向に向けて凹み形成され、凸部54a及び凸部56aの後端から基部側にかけて形成された湾曲凹面を備え、両方が同一形状に形成されている。
第2の半割杆12bの綴杆係止部50を構成する凸部54a及び第4の半割杆14bの綴杆係止部50を構成する凸部58aは、同一方向に向けて突き出し設けられ、先端部から基部側にかけて形成された湾曲凸面を備え、両方が同一形状に形成されている。
また、第2の半割杆12bの綴杆係止部50を構成する凹部54b及び第4の半割杆14bの綴杆係止部50を構成する凹部58bは、同一方向に向けて凹み形成され、凸部54a及び凸部58aの後端から基部側にかけて形成された湾曲凹面を備え、両方が同一形状に形成されている。
第1の半割杆12aの凸部52a及び凹部52bと第2の半割杆12bの凸部54a及び凹部54bとは点対称に形成され、第3の半割杆14aの凸部56a及び凹部56bと第4の半割杆14bの凸部58a及び凹部58bとは点対称に形成されている。
第1の綴杆12の凸部52aの傾斜対向面52c及び凹部54bの傾斜対向面は、第1の綴杆12の軸方向とは斜交するように形成され、開閉するときには、傾斜対向面52cと凹部54bの傾斜対向面とが一点を共有し合う内接関係で接する。
第1の綴杆12の凸部52aの傾斜対向面52c及び凸部54aの傾斜対向面54cは、第1の綴杆12の軸方向とは斜交するように形成され、開閉するときには、傾斜対向面52cと傾斜対向面54cとが一点を共有し合う外接関係で接する。
第2の綴杆14の凸部56aの傾斜対向面56c及び凹部58bの傾斜対向面は、第2の綴杆14の軸方向とは斜交するように形成され、開閉するときには、傾斜対向面56cと凹部58bの傾斜対向面とが一点を共有し合う内接関係で接する。
第2の綴杆14の凸部56aの傾斜対向面56c及び凸部58aの傾斜対向面58cは、第2の綴杆14の軸方向とは斜交するように形成され、開閉するときには傾斜対向面56cと傾斜対向面58cとが一点を共有し合う外接関係で接する。
主綴杆たる第1の綴杆12を2本の指で挟んで綴杆を閉じ始めるとき、第2の綴杆14の第3の半割杆14aの凸部56aと第2の綴杆14の第4の半割杆14bの凹部58bとが当接する前に(図74参照)、第1の綴杆12の第1の半割杆12aの凸部52aと第1の綴杆12の第2の半割杆12bの凸部54aとが当接し、更に第1の綴杆12を閉じるように作動させると、第1の綴杆12の第1の半割杆12aの凹部52bが第2の半割杆12bの凸部54a上を摺動するとともに、第1の綴杆12の第1の半割杆12aの凸部52aが第2の半割杆12bの凹部54bに嵌合される正規の係止位置を通り過ぎて、第1の半割杆12aの凸部52aが第2の半割杆12bの凹部54bの傾斜対向面上を摺動してずり上がる(図75参照)。
このように、第1の綴杆12を閉じる方向に作動させると、第2の綴杆14の第3の半割杆14aの凸部56aと第2の綴杆14の第4の半割杆14bの凸部58aとが当接し、更に、第1の綴杆12を閉じるように作動させると、第2の綴杆14の第3の半割杆14aの凸部56aが第4の半割杆14bの凸部58aの傾斜対向面58c上を摺動し(図74参照)、更に第1の綴杆12の第1の半割杆12aの凸部52aが第2の半割杆12bの凹部54bの傾斜対向面をずり上がると、第2の綴杆14の第3の半割杆14aの凸部56a(第4の半割杆14bの凸部58a)が第4の半割杆14bの凹部58b(第3の半割杆14aの凹部56b)に嵌まり込み嵌合する(図75参照)。
その後、第1の綴杆12から指を離し閉じる力を解放すると、開閉部材40の作用により第1の綴杆12はわずかに開く方向に逆戻りして、第1の綴杆12は、第2の綴杆14と同様に、第1の半割杆12aの凸部52a(第2の半割杆12bの凸部54a)が第2の半割杆12bの凹部54b(第1の半割杆12aの凹部52b)に嵌まり込み嵌合する(図76参照)。
綴杆を閉じるとき、第1の作動片30及び第2の作動片32は、山折り状態(図70参照)から徐々に平面状態(図65参照)に変わるとともに、同列に並んだ状態から、一旦綴杆係止部50の外れる方向(第1の作動片30はO1方向、第2の作動片32はO2方向)に移動して、たがいちがいに並んだ状態となり(図75参照)、その後逆戻りして同列に並ぶ。
それによって、移動規制部を構成する第1の作動片30の規制凸起30gが第2の作動片32の規制凹部32f内を移動して、規制凹部32fにおける綴杆係止部50の外れる方向とは反対側の端縁に当接し、且つ移動規制部を構成する第2の作動片32の規制凸起32gが第1の作動片30の規制凹部30f内を移動して、規制凹部30fにおける綴杆係止部50の外れる方向とは反対側の端縁に当接する(図66参照)。そのために、綴杆を閉じるとき、第1の綴杆12の第1の半割杆12aの凸部52aが第2の半割杆12bの凹部54bに嵌合される正規の停止位置を通り過ぎて、第1の半割杆12aの凸部52aが第2の半割杆12bの凹部54bの傾斜対向面上を摺動してずり上がりオーバーランするとき、第1の綴杆12の移動距離を規制して適宜な位置でオーバーランが停止され、第1の綴杆12の綴杆係止部50から指を外せば開閉部材40の元の状態に戻ろうとする力が作用して、第1の作動片30及び第2の作動片32は、一旦綴杆係止部50の外れる方向(第1の作動片30はO1方向、第2の作動片32はO2方向)に移動してたがいちがいに並んだ状態から、逆戻りして同列に並び、綴杆係止部50が嵌合する(図64、65、74、75及び76参照)。
このように、主綴杆たる第1の綴杆12を閉じ始めると、直接指で閉じられない副綴杆たる第2の綴杆14が閉じる方向に移動を始め、更に第1の綴杆12が閉じて正規の係止位置を通り過ぎるまで移動すると、第2の綴杆14の係合が進み第1の綴杆12より先に第2の綴杆14が完全に係止されるので、直接指で閉じられない副綴杆たる第2の綴杆14が確実に係止された後、主綴杆たる第1の綴杆12が確実に係止される。
したがって、第1の綴杆12を指で摘んで先に閉じる方向に移動させたときに、オーバーランするように第1の綴杆12を摘まめば、確実に第2の綴杆14を正規の位置に係止でき、第1の綴杆12の操作のみで、閉じることができる。
このように、第1の綴杆12を指で操作することにより第2の綴杆14を閉じることができるので、ワンタッチ綴具としての利便性が高い。
また、第1の綴杆12の頂部を指でねじることにより第1の綴杆12の綴杆係止部50を外したとき、第1の作動片30と第2の作動片32には、ねじられていた開閉部材40が元の状態に戻ろうとする力、すなわち一方の固定先端部42aと他方の固定先端部42bとが、図61(B)(C)矢印方向に示すように、巻線部44の円周方向に回転して元の状態に戻ろうとするように力が働くことにより、第1の綴杆12は開く。
そして、第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、その綴杆係止部50が外され(図66参照)、第1の作動片30及び第2の作動片32は、平面状態から山折り状態に変わるとともに、綴杆係止部50の外れる方向(第1の作動片30はO1方向、第2の作動片32はO2方向)に移動する(図69(A)参照)。それによって、移動規制部を構成する第1の作動片30の規制凸起30gが第2の作動片32の規制凹部32f内を移動して、規制凹部32fにおける綴杆係止部50の外れる方向とは反対側の端縁に突き当たり、且つ移動規制部を構成する第2の作動片32の規制凸起32gが第1の作動片30の規制凹部30f内を移動して、規制凹部30fにおける綴杆係止部50方向とは反対側の端縁に突き当たる(図69参照)。
第1の綴杆12から手を離すと、第1の綴杆12及び第2の綴杆14は、開閉部材40の一方の固定先端部42aと他方の固定先端部42bとが、図61(B)(C)矢印方向に示すように、巻線部44の円周方向に回転して元の状態に戻ろうとするように第1の作動片30及び第2の作動片32に力を働かせることにより、更に開き(第1の半割杆12a及び第3の半割杆14aはO3方向、第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bはO4方向)、且つ、開閉部材40の巻線部44が縮むことにより開閉部材40の固定先端部42aと他方の固定先端部42bとを平面視反対方向に移動するように力が働くことにより、第1の作動片30と第2の作動片32とは、逆方向に移動する(図69参照)。
すなわち、作動部材18及び開閉部材40は、第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14aの凸部56aと第4の半割杆14bの凸部58aとを開く方向に作用し、そして、第1の綴杆12の第1の半割杆12aの凸部52aと第2の半割杆12bの凸部54aとを引き離す方向に作用するとともに、第2の綴杆14を構成する第3の半割杆14aの凸部56aと第4の半割杆14bの凸部58aとを引き離すように作用する。
このように、この実施の形態においては、第1の綴杆12又は第2の綴杆14の頂部を指でねじることにより、第1の綴杆12の第1の半割杆12aおよび第2の半割杆12bの綴杆係止部50と、第2の綴杆14の第3の半割杆14aおよび第4の半割杆14bの綴杆係止部50を外すことができる。
また、第1の綴杆12の第1の半割杆12aと第2の半割杆12bの綴杆係止部50および第2の綴杆14の第3の半割杆14aと第4の半割杆14bの綴杆係止部50の係合を解除したとき、作動部材18は、開閉部材40の一方の固定先端部42aと他方の固定先端部42bとが巻線部44の円周方向において近づこうとする力が働くことにより、第1の作動片30の突き合わせ縁30aと第2の作動片32の突き合わせ縁32aとが、山折り状態になる。
次に、作動部材18を保持部材16の保持空間内に装填する方法について、主として図77及び図78に基づいて説明する。
保持部材16は、第1の作動片30と第2の作動片32を装填する前には、第1の保持壁24aの第1の保持部60及び第1の保持部62と第2の保持壁24bの第2の保持部64及び第2の保持部66とが、第1の保持壁24a及び第2の保持壁24bの他の領域より外側に向けて膨出している(図77(B)参照)。
すなわち、第1の保持壁24aは、第1の貫通孔26の近傍において第1の保持部60及び第1の保持部62を形成するための第1の保持壁24aの下縁との間に間隔をおいて細い切り込み68a及び切り込み70aが形成され、該切り込み68a及び切り込み70aと第1の保持壁24aの下縁との間における領域が第1の保持壁24aより外側に向けて打ち出されて、第1の保持部60及び第1の保持部62が形成される(図77(B)参照)。
また、第2の保持壁24bは、第2の貫通孔28の近傍において第2の保持部64及び第2の保持部66を形成するための第2の保持壁24bの下縁との間に間隔をおいて細い切り込み72a及び切り込み74aが形成され、該切り込み72a及び切り込み74aと第2の保持壁24bの下縁との間における領域が第2の保持壁24bより外側に向けて打ち出されて、第2の保持部64及び第2の保持部66が形成される(図77(A)参照)。
作動部材18を保持部材16の保持空間内に装填するときは、まず、第1の作動片30を保持部材16内に装填し、次に、第2の作動片32を保持部材16内に装填する(図78(A)参照)。
このとき、第1の作動片30の突出部30c1が第1の保持部60の内側に、第1の作
動片30の突出部30c2が第1の保持部62の内側に位置し、第2の作動片32の突出
部32c1が第2の保持部64の内側に、第2の作動片32の突出部32c2が第2の保持部66の内側に位置する。
次に、第1の保持部60、第1の保持部62、第2の保持部64及び第2の保持部66を、第1の保持壁24a及び第2の保持壁24bの内側に向けて打ち込み、平面円弧状の第1の保持部60、第1の保持部62、第2の保持部64及び第2の保持部66を形成する(図78(B)参照)。
而して、第1の保持部60が突出部30c1の下面を、第1の保持部62が突出部30
c2の下面を、第2の保持部64が突出部32c1の下面を、第2の保持部66が突出部32c2の下面をそれぞれ保持するように形成される。そして、突出部30c1は第1の貫通孔26より外側に、突出部30c2は第2の貫通孔28より外側に、突出部32c1は第1の貫通孔26より外側に、突出部32c2は第2の貫通孔28より外側に突き出る。
次に、開閉部材40を作動部材18に装填する方法について、図59ないし61に基づいて説明する。
第1の綴杆12と第2の綴杆14とが閉じた状態において、開いた状態から閉じた状態への方向に向けて第1の作動片30と第2の作動片32とを突き合わせ縁30a及び突き合わせ縁32aを中心に回動させる方向にばねに荷重を加えて、巻線部44(コイル)の中心軸まわりにねじりモーメントを受け、素線に曲げ応力を発生させるようにして、開閉部材40を固定先端部42aが第1の作動片30に、固定先端部42bが第2の作動片32に固定する。
この場合、開閉部材40は、巻線部44にねじりモーメントなどの負荷が加わっていない状態(図61(A)図示)からみて、巻線部44の巻き数が1巻以上増えるように巻線部44を1回転以上ねじった状態(固定先端部42a及び規制腕部46aがR方向、固定先端部42b及び規制腕部46bがQ方向(図60及び図61(A)図示))で、固定先端部42a及び42bが開閉部材固定部38a及び開閉部材固定部38bにそれぞれ固定する。
ばねに荷重を加える荷重の方向としては、巻線部44(コイル)を巻き込む方向に向くように構成されている。
前記実施の形態によれば、一対の作動片(第1の作動片30及び第2の作動片32)には、保持部材16に形成された貫通孔(第1の貫通孔26及び第2の貫通孔28)に通される突出部(突出部30c1、突出部30c2、突出部32c1、及び突出部32c2)が形成されているので、作動片(第1の作動片30及び第2の作動片32)に綴杆(第1の綴杆12、第2の綴杆14)の基部を例えばカシメ止めをしても作動片(第1の作動片30及び第2の作動片32)にかかるストレスを少なくするために面積を大きくすることができる。そのために、作動片(第1の作動片30及び第2の作動片32)全体の強度を増すことができる。
前記実施の形態の保持部とは異なり、図79及び図80において示すように、保持壁の下端縁より突き出し設けられた方形凸部を内側に向けて折り曲げて、第1の保持壁24aに第1の保持部160及び第1の保持部162が、第2の保持壁24bに第2の保持部164及び第2の保持部166が形成され、作動部材18の第1の作動片30及び第2の作動片32に形成された(第1の綴杆12及び第2の綴杆14が突出する方向とは反対側に向けて突設されている)突条230h及び突条232hの下端縁を、第1の保持壁24aの第1の保持部160及び第1の保持部162、第2の保持壁24bの第2の保持部164及び第2の保持部166により保持するように構成してもよい。
第1の作動片30及び第2の作動片32は、その長さ方向に、第1の保持壁24aの第1の保持部160と第1の保持部162及び第2の保持壁24bの第2の保持部164と第2の保持部166の上面を摺動して移動することができる。
前記実施の形態とは異なり、作動部材を、図81及び図82に示すように変更してもよい。
図81及び図82図示第1の作動片30は、突き合わせ縁30aとは離れた位置で、間隔をおいて設けられた第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部とを結ぶ方向(図81図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる突条230hが形成されている。この実施の形態においては、第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部とを結ぶ方向と平行で第1の作動片30の長さ方向にのびる。
前記突条230hは、間隔をおいて設けられた第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部の間で外側端縁30bの突出部30c1と突出部30c2との間において、連続して、第1の綴杆12及び第2の綴杆14が突出する方向とは反対側に向けて突設されている。
前記突条230hは、第1の作動片30を構成する平板状の金属製板体を断面L字形に折り曲げて形成されている。
また、図81及び図82図示第2の作動片32は、突き合わせ縁32aとは離れた位置で、間隔をおいて設けられた第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部とを結ぶ方向(図81図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる突条232hが形成されている。この実施の形態においては、第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部とを結ぶ方向と平行で第2の作動片32の長さ方向にのびる。
前記突条232hは、間隔をおいて設けられた第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部の間で外側端縁32bの突出部32c1と突出部32c2との間において、連続して、第1の綴杆12及び第2の綴杆14が突出する方向とは反対側に向けて突設されている。
前記突条232hは、第2の作動片32を構成する平板状の金属製板体を断面L字形に折り曲げて形成されている。
したがって、第1の作動片30及び第2の作動片32は、第1の綴杆12の基部と第2の綴杆14の基部間におけるしなりが、突条230h及び突条232hにより防止される。
図81及び図82図示第1の作動片30は、基部で固定された第1の半割杆12a及び第3の半割杆14aの基部の近傍に、第1の作動片30を補強してしなりを少なくするために、ビード234a及びビード234bが上面に向けて突設されている。
図81及び図82図示第2の作動片32は、基部で固定された第2の半割杆12b及び第4の半割杆14bの基部の近傍に、第2の作動片32を補強してしなりを少なくするために、ビード234c及びビード234dが上面に向けて突設されている。
ビード234aは、第1の半割杆12aの基部と突出部30c1との間において第1の
作動片30の長手方向にのびる第1直線部234a1と、突条230hの内側(第1の作動片30の幅方向における略々中央において)で第1の半割杆12aの基部の近傍から第1の作動片30の長手方向にのびる第2直線部234a2と、第1直線部234a1の内
側端と第2直線部234a2の外側端との間を結ぶ斜線部234a3とを備え、第1の作
動片30の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード234bは、第3の半割杆14aの基部と突出部30c2との間において第1の
作動片30の長手方向にのびる第1直線部234b1と、突条230hの内側(第1の作動片30の幅方向における略々中央において)で第3の半割杆14aの基部の近傍から第1の作動片30の長手方向にのびる第2直線部234b2と、第1直線部234b1の内
側端と第2直線部234b2の外側端との間を結ぶ斜線部234b3とを備え、第1の作
動片30の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード234cは、第2の半割杆12bの基部と突出部32c1との間において第2の
作動片32の長手方向にのびる第1直線部234c1と、突条232hの内側(第2の作動片32の幅方向における略々中央において)で第2の半割杆12bの基部の近傍から第2の作動片32の長手方向にのびる第2直線部234c2と、第1直線部234c1の内側端と第2直線部234c2の外側端との間を結ぶ斜線部234c3とを備え、第2の作動片32の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード234dは、第4の半割杆14bの基部と突出部32c2との間において第2の
作動片32の長手方向にのびる第1直線部234d1と、突条232hの内側(第2の作動片32の幅方向における略々中央において)で第3の半割杆14bの基部の近傍から第2の作動片32の長手方向にのびる第2直線部234d2と、第1直線部234d1の内
側端と第2直線部234d2の外側端との間を結ぶ斜線部234d3とを備え、第2の作
動片32の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
綴具10を表紙Aに取り付けるには、第1の保持壁24aおよび第2の保持壁24bの下端縁を接合して取付孔20,20にボルトナットや鋲により取り付ければよい。
また、前記実施の形態においては、第1の綴杆12と第2の綴杆14といったように、2穴タイプの綴具について説明したが、綴杆を増やした多穴タイプ、例えば、3穴、4穴、20穴、26穴、30穴といった多くの綴杆を備えた綴具とすることができる。
綴杆の数に対応して、保持部材及び作動部材の長さがのびるとともに保持部材の第1の貫通孔及び第2の貫通孔の間に1または複数の第1の貫通孔及び第2の貫通孔と同様な貫通孔を形成し、作動部材に固定された綴杆を貫挿できるようにすればよい。
開閉部材は、前記実施の形態の綴具においては、一対の作動片に対応して、1個が装填されていたが、合計2個の開閉部材を装填してもよい。
また、作動部材を構成する第1の作動片及び第2の作動片は、それぞれ一体成形されていたが、綴杆の数が増加(4穴、20穴、26穴、30穴など)するに従って、第1の作動片及び第2の作動片をそれぞれ分割してもよい。
次に、本発明にかかる別の実施の形態である4穴真円型リング綴具(図41図示綴具の変形例)を備えたファイル・バインダ類について、図83ないし図87に基づいて説明する。
この実施の形態の綴具510は、前記実施の形態の綴具10と略同様の構成であるが、主として、綴杆の数が増加したことに伴う、保持部材の構成、作動部材の構成および開閉部材の構成が異なるので、それらを中心に以下説明する。
綴具510は、一対のそれぞれ略円環状の金属製の第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514および第4の綴杆515と、前記第1の綴杆512および第4の綴杆515をそれぞれ間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材516と、その表面に第1の綴杆512および第4の綴杆515が間隔をおいてそれぞれの基部が固定され、第1の綴杆512第2の綴杆513、第3の綴杆514および第4の綴杆515が前記保持部材516に固定されるように保持部材516の内側に可動自在に固定された作動部材518とを備える。
綴杆は、4穴タイプのために、第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514および第4の綴杆515の4個の綴杆からなる。第1の綴杆512は、第1の半割杆512aおよび第2の半割杆512bを備え、第2の綴杆513は、第3の半割杆513aおよび第4の半割杆513bを備え、第3の綴杆514は、第5の半割杆514aおよび第6の半割杆514bを備え、第4の綴杆515は、第7の半割杆515aおよび第8の半割杆515bを備える。
そして、用紙等の被綴じ物Sに予め穿設された綴じ孔に挿通して、用紙等の被綴じ物Sを綴じることができるように、第1の半割杆512aおよび第2の半割杆512bの先端と、第3の半割杆513aおよび第4の半割杆513bの先端と、第5の半割杆514aおよび第6の半割杆514bの先端と、第7の半割杆515aおよび第8の半割杆515bの先端とにおいて、すなわち第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514および第4の綴杆515の頂部において、綴杆係止部550が形成されている。
第1の綴杆512を構成する第1の半割杆512aと第2の半割杆512bとは、第1の半割杆512aの綴杆係止部550と、第2の半割杆512bの綴杆係止部550とを係止することにより、環状に係合される。
また、第3の綴杆514を構成する第5の半割杆514aと第6の半割杆514bとは、第5の半割杆514aの綴杆係止部550と第6の半割杆514bの綴杆係止部550とを係止することにより、環状に係合される。
保持部材516は、第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514および第4の綴杆515を所定の間隔をおいて設けることができる長さを備える平面略長方形で、その両端、すなわち表紙Aに取り付ける取付孔520近傍においては、平面略半円弧状に形成されている。
保持部材516は、被綴じ物載置部522の内側には保持空間を備え、その空間に作動部材518等を収容するように構成されている。
保持部材516の被綴じ物載置部522の両端には、その長手方向に略々その一端から他端に亘って、作動部材518を摺動自在に保持する保持壁524が設けられている。この実施の形態においては、保持部材516の長手方向において、第1の綴杆512、第2の綴杆513、第3の綴杆514および第4の綴杆515のそれぞれの外側近傍より内部に亘って略全体において垂下されるように、第1の保持壁524aおよび第2の保持壁524bが連設され、第1の保持壁524aと第2の保持壁524bとは平行で略同一の形状の板状である。そして、この第1の保持壁524aおよび第2の保持壁524bと被綴じ物載置部522によって囲繞された保持空間内に、後に詳しく説明する作動部材518等が収容される。
保持部材516の被綴じ物載置部522には、第1の綴杆512と第2の綴杆513とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための、第1の貫通孔526と第2の貫通孔527がそれぞれ穿設されるとともに、第3の綴杆514と第4の綴杆515とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための、第3の貫通孔528及び第4の貫通孔529がそれぞれ穿設されている。
第1の貫通孔526及び第2の貫通孔527と第3の貫通孔528及び第4の貫通孔529とは、それぞれの綴杆を構成する半割杆に対応して、保持部材516の幅方向において左右に分かれて一定の間隔をおいて、2つずつ穿設されている。
作動部材518を構成する作動片は、前記実施の形態の綴具の作動片とは異なり長く形成された、左右一対の作動片530及び作動片532を有する。
第1の作動片530は、前記第1の半割杆512a、第3の半割杆513a、第5の半割杆514a及び第7の半割杆515aの基部が固定されている。
第2の作動片532は、第2の半割杆512b、第4の半割杆513b、第6の半割杆514b及び第8の半割杆515bの基部が固定されている。
前記第1の作動片530の第1係合部536aの係合面と前記第2の作動片532の第2係合部536bの係合面とを、前記基準面LP1及び基準面LP2と略々同じ高さ又は低い高さにおいて係合されている。
前記第2の作動片532の第1係合部536aの係合面と前記第1の作動片530の第2係合部536bの係合面とを、前記基準面LP1及び基準面LP2と略々同じ高さ又は低い高さにおいて係合されている。
第1係合部536aは、第1の作動片の向こう側第1係合部536a1、第1作動片の手前側第1係合部536a2、第2の作動片の手前側第1係合部536a3及び第2の作動片の向こう側第1係合部536a4を含む。
第2係合部536bは、第2の作動片の向こう側第2係合部536b1、第2の作動片の手前側第2係合部536b2、第1の作動片の手前側第2係合部536b3及び第1の作動片の向こう側第2係合部536b4を含む。
第1の作動片530及び第2の作動片532は、第1の作動片の向こう側凹み部730d、第1の作動片の手前側凹み部中央730e、第2の作動片の向こう側凹み部732d及び第2の作動片の手前側凹み部732eが形成され、且つ、第1の作動片の向こう側凹み部730dに第1の作動片の向こう側第1係合部536a1を形成され、第2の作動片の向こう側凹み部732dに第2の作動片の向こう側第2係合部536b1を形成され、第2の作動片の手前側凹み部732eに第2の作動片の手前側第1係合部536a3を形成され、第1の作動片の手前側凹み部730eに第1の作動片の手前側第2係合部536b3を形成され、第1の作動片の手前側凹み部730eに第1の作動片の手前側第1係合部536a2を形成され、第2の作動片の手前側凹み部732eに第2の作動片の手前側第2係合部536b2を形成され、第2の作動片の向こう側凹み部732dに第2の作動片の向こう側第1係合部536a4を形成され、第1の作動片の向こう側凹み部730dに第1の作動片の向こう側第2係合部536b4を形成されている。
第1の作動片の向こう側凹み部730d及び第2の作動片の向こう側凹み部732dと第1の作動片の手前凹み部730e及び第2の作動片の手前側凹み部732eは、第1の作動片530及び第2の作動片532の長さ方向において、上下に分かれて上下2対ずつ形成されている。
又、第1の作動片の向こう側第1係合部536a1及び第2の作動片の向こう側第1係合部536a4と第1の作動片の手前側第1係合部536a2及び第2の作動片の手前側第1係合部536a3も、第1の作動片530及び第2の作動片532の長さ方向において、上下に分かれて上下2対ずつ形成されている。
なお、前記実施の形態と同様に、規制凹部530f、532fと規制凸部530g、532gも同様に形成されている。
そして、開閉部材540は、第1の作動片530の開閉部材固定部538a1と第2の作動片532の開閉部材固定部538b1とに跨って突き合わせ縁530a及び突き合わせ縁532aと斜交するように固定され、開閉部材542は、第1の作動片530の開閉部材固定部538a2と第2の作動片532の開閉部材固定部538b2とに跨って突き合わせ縁530a及び突き合わせ縁532aと斜交するように固定される。
開閉部材540の固定先端部540aは第1の作動片530の開閉部材固定部538a1に、固定先端部540bは第2の作動片532の開閉部材固定部538b1にそれぞれ固定され、開閉部材542の固定先端部542aは第1の作動片530の開閉部材固定部538a2に、固定先端部542bは第2の作動片532の開閉部材固定部538b2にそれぞれ固定される。
前記第1の作動片530は、前記突き合わせ縁530aとは離れた位置で、間隔をおいて設けられた第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部とを結ぶ方向(図85図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる突条530hが形成されている。この実施の形態においては、第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部とを結ぶ方向と平行で第1の作動片530の長さ方向にのびる。
前記突条530hは、間隔をおいて設けられた第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部の間で、外側端縁530bにおいて、突出部530c3の近傍を除いて連続して、第1の綴杆512及び第5の綴杆515が突出する方向とは反対側に向けて突設されている。
前記突条530hは、第1の作動片530を構成する平板状の金属製板体を断面L字形に折り曲げて形成されている。
また、前記第2の作動片532は、前記突き合わせ縁532aとは離れた位置で、間隔をおいて設けられた第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部とを結ぶ方向(図85図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる突条532hが形成されている。この実施の形態においては、第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部とを結ぶ方向と平行で第2の作動片532の長さ方向にのびる。
前記突条532hは、間隔をおいて設けられた第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部の間で、外側端縁532bにおいて、突出部530c3の近傍を除いて連続して、第1の綴杆512及び第5の綴杆515が突出する方向とは反対側に向けて突設されている。
前記突条532hは、第2の作動片532を構成する平板状の金属製板体を断面L字形に折り曲げて形成されている。
したがって、第1の作動片530及び第2の作動片532は、第1の綴杆512の基部と第5の綴杆515の基部間におけるしなりが、突条530h及び突条532hにより防止される。
第1の作動片530は、基部で固定された第1の半割杆512a及び第7の半割杆515aの基部の近傍と中央の突出部530c3の近傍とに、第1の作動片530を補強してしなりを少なくするために、ビード534a、ビード534b及びビード534eが上面に向けて突設されている。
第2の作動片532は、基部で固定された第2の半割杆512b及び第8の半割杆515bの基部の近傍と中央の突出部532c3の近傍とに、第2の作動片532を補強してしなりを少なくするために、ビード534c、ビード534d及びビード534fが上面に向けて突設されている。
ビード534aは、第1の半割杆512aの基部と突出部530c1との間において第
1の作動片530の長手方向にのびる第1直線部534a1と、突条530hの内側(第1の作動片530の幅方向における略々中央において)で第1の半割杆512aの基部の近傍から第1の作動片530の長手方向にのびる第2直線部534a2と、第1直線部5
34a1の内側端と第2直線部534a2の外側端との間を結ぶ斜線部534a3とを備
え、第1の作動片530の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード534bは、第7の半割杆515aの基部と突出部530c2との間において第
1の作動片530の長手方向にのびる第1直線部534b1と、突条530hの内側(第1の作動片530の幅方向における略々中央において)で第3の半割杆514aの基部の近傍から第1の作動片530の長手方向にのびる第2直線部534b2と、第1直線部5
34b1の内側端と第2直線部534b2の外側端との間を結ぶ斜線部534b3とを備
え、第1の作動片530の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード534cは、第2の半割杆512bの基部と突出部532c1との間において第
2の作動片532の長手方向にのびる第1直線部534c1と、突条532hの内側(第2の作動片532の幅方向における略々中央において)で第2の半割杆512bの基部の近傍から第2の作動片532の長手方向にのびる第2直線部534c2と、第1直線部5
34c1の内側端と第2直線部534c2の外側端との間を結ぶ斜線部534c3とを備え
、第2の作動片532の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード534dは、第8の半割杆515bの基部と突出部532c2との間において第
2の作動片532の長手方向にのびる第1直線部534d1と、突条532hの内側(第2作動片532の幅方向における略々中央において)で第3の半割杆514bの基部の近傍から第2の作動片532の長手方向にのびる第2直線部534d2と、第1直線部53
4d1の内側端と第2直線部534d2の外側端との間を結ぶ斜線部534d3とを備え
、第2の作動片532の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード534eは、直線状であり、突出部530c3の近傍において、上下に分断され
た突条530hと突条530hとの間に跨って形成されている。
ビード534fは、直線状であり、突出部532c3の近傍において、上下に分断され
た突条532hと532hとの間に跨って形成されている。
開閉部材は、前記実施の形態の綴具においては、一対の作動片に対応して、1個が装填されていたが、この実施の形態の綴具においては、一対の作動片530及び作動片532の長さに対応して、上下に1個ずつ、合計2個の開閉部材540及び開閉部材542が装填されている。
突出部530c1は第1保持部560により、突出部530c2は第1保持部562により、突出部532c1は第2保持部564により、突出部532c2は第2保持部566により、それぞれ保持される。
また、突出部530c3は第3保持部561により、突出部532c3は第3保持部565により、それぞれ保持される。
次に、本発明にかかる別の実施の形態である3穴真円型リング綴具(図47図示綴具の変形例)を備えたファイル・バインダ類について、図88ないし図92に基づいて説明する。
この実施の形態の綴具610は、前記実施の形態の綴具210と略同様の構成であるが、主として、綴杆の数が増加したことに伴う、保持部材の構成、作動部材の構成および開閉部材の構成が異なるので、それらを中心に以下説明する。
綴具610は、一対のそれぞれ略円環状の金属製の第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614と、前記第1の綴杆612ないし第3の綴杆614をそれぞれ間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材616と、その表面に第1の綴杆612ないし第3の綴杆614が間隔をおいてそれぞれの基部が固定され、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614が前記保持部材616に固定されるように保持部材616の内側に可動自在に固定された作動部材618とを備える。
綴杆は、3穴タイプのために、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614の3個の綴杆からなる。第1の綴杆612は、第1の半割杆612aおよび第2の半割杆612bを備え、第2の綴杆613は、第3の半割杆613aおよび第4の半割杆613bを備え、第3の綴杆614は、第5の半割杆614aおよび第6の半割杆614bを備える。
そして、用紙等の被綴じ物Sに予め穿設された綴じ孔に挿通して、用紙等の被綴じ物Sを綴じることができるように、第1の半割杆612aおよび第2の半割杆612bの先端と、第3の半割杆613aおよび第4の半割杆613bの先端と、第5の半割杆614aと第6の半割杆614bの先端とにおいて、すなわち第1の綴杆612、第2の綴杆613および第3の綴杆614の頂部において、綴杆係止部650が形成されている。
前記綴杆を構成する第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614は、断面円形状金属製線材を、綴杆係止部650を外す方向(図89のO1及びO2の方向)にのばし、且つ中央部分を押さえることによって綴杆を閉じる方向に対してわん曲させて形成されている。そして、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614は、中央が綴杆を開く方向(第1の半割杆612a、第3の半割杆613a及び第5の半割杆614aは、図89のO3方向、第2の半割杆612b、第4の半割杆613b、第6の半割杆614bは、図89のO4方向)に膨み且つ両端が綴杆を閉じる方向にわん曲した断面略空豆(ビーンズ)型の形状に形成されている。
すなわち、環状の第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614を開閉方向に見て、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614の内側は波状起伏面が形成され、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614の外側は半円弧状に形成されている。そして、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614は、綴杆を外す方向に見て、両外側が、半円弧状に形成されている。
従来の断面形状丸型の綴杆は、小径だと変形に弱く、大径にすれば断面積が増して材料費がかさみ、従来の断面形状略長方形の綴杆は、用紙等の被綴じ物Sにあける綴じ穴には丸穴が多いので、用紙等の被綴じ物Sの綴じ穴に対応しにくく、用紙等の被綴じ物Sの綴じ穴を傷つけるおそれがある。
ところが、綴杆を構成する第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614は、細いならば綴杆係止部650の嵌合がうまくゆかないときがある。
そのために、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614の幅を広げたいが、元の線材として断面積の小さいものを使用しても、元の金属製線材を加工することにより綴杆としては必要な幅が確保されるようにしたい。
そこで、本発明にかかる綴杆は、それを形成する線材の中央部分を押さえて線材を空豆(ビーンズ)型につぶすことにより全体としての幅を広げ、すなわち、綴杆の全体の幅を綴杆係止部650を外す方向に広げて、綴杆係止部650の嵌合を完全にできるように形成している。
保持部材616は、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614を所定の間隔をおいて設けることができる長さを備える平面略長方形で、その両端、すなわち表紙Aに取り付ける取付孔620近傍においては、平面略半円弧状に形成されている。
保持部材616は、被綴じ物載置部622の内側には保持空間を備え、その空間に作動部材618等を収容するように構成されている。
保持部材616の被綴じ物載置部622の両端には、その長手方向に略々その一端から他端に亘って、作動部材618を摺動自在に保持する保持壁624が設けられている。この実施の形態においては、保持部材616の長手方向において、第1の綴杆612、第2の綴杆613及び第3の綴杆614のそれぞれの外側近傍より内部に亘って略全体において垂下されるように、第1の保持壁624aおよび第2の保持壁624bが連設され、第1の保持壁624aと第2の保持壁624bとは平行で略同一の形状の板状である。そして、この第1の保持壁624aおよび第2の保持壁624bと被綴じ物載置部622によって囲繞された保持空間内に、後に詳しく説明する作動部材618等が収容される。
保持部材616の被綴じ物載置部622には、第1の綴杆612と第2の綴杆613とに、第3の綴杆614とを、一定の間隔(日本工業規格等で決められている一定の長さ)をおいて遊貫するための、第1の貫通孔626、第2の貫通孔627及び第3の貫通孔628がそれぞれ穿設されている。
第1の貫通孔626と第2の貫通孔627と第3の貫通孔628とは、それぞれの綴杆を構成する半割杆に対応して、保持部材616の幅方向において左右に分かれて一定の間隔をおいて、2つずつ穿設されている。
作動部材618を構成する作動片は、前記実施の形態の綴具10の作動片と同様に、左右一対の作動片を有する。
前記第1の半割杆612a、第3の半割杆613a及び第5の半割杆614aの基部が固定された第1の作動片630と第2の半割杆612b、第4の半割杆613b及び第6の半割杆614bの基部が固定された第2の作動片632とは、前記実施の形態の第1の作動片530および第2の作動片532と略同一に形成されている。
前記第1の作動片630の第1係合部636aの係合面と前記第2の作動片632の第2係合部636bの係合面とを、前記基準面LP1及び基準面LP2と略々同じ高さ又は低い高さにおいて係合されている。
前記第2の作動片632の第1係合部636aの係合面と前記第1の作動片630の第2係合部136bの係合面とを、前記基準面LP1及び基準面LP2と略々同じ高さ又は低い高さにおいて係合されている。
第1係合部636aは、第1の作動片の向こう側第1係合部636a1、第1作動片の手前側第1係合部636a2、第2の作動片の手前側第1係合部636a3及び第2の作動片の向こう側第1係合部636a4を含む。
第2係合部636bは、第2の作動片の向こう側第2係合部636b1、第2の作動片の手前側第2係合部636b2、第1の作動片の手前側第2係合部636b3及び第1の作動片の向こう側第2係合部636b4を含む。
また、この実施の形態においては、第1の作動片630及び第2の作動片632の長手方向における中央においても、第1係合部636a及び第2係合部636bが形成されている。
中央の第1係合部636a及び第2係合部636bは、第1の作動片の中央の凹み部830d5及び第1係合部636a5並びに第2の作動片の凹み部832d5及び第1係合部636a6が形成されている。
第1の作動片630及び第2の作動片632は、第1の作動片の向こう側凹み部830d、第1の作動片の手前側凹み部830e、第2の作動片の向こう側凹み部832d及び第2の作動片の手前側凹み部832eが形成され、且つ、第1の作動片の向こう側凹み部830dに第1の作動片の向こう側第1係合部636a1を形成され、第2の作動片の向こう側凹み部832dに第2の作動片の向こう側第2係合部636b1を形成され、第2の作動片の手前側凹み部832eに第2の作動片の手前側第1係合部636a3を形成され、第1の作動片の手前側凹み部830eに第1の作動片の手前側第2係合部636b3を形成され、第2の作動片の手前側凹み部832eに第1の作動片の手前側第1係合部636a2を形成され、第2の作動片の手前側凹み部832eに第2の作動片の手前側第2係合部636b2を形成され、第2の作動片の向こう側凹み部832dに第2の作動片の向こう側第1係合部636a4を形成され、第1の作動片の向こう側凹み部830dに第1の作動片の向こう側第2係合部636b4を形成されている。
なお、前記実施の形態と同様に、規制凹部630f、632fと規制凸部630g、632gも同様に形成されている。
そして、開閉部材640は、第1の作動片630の開閉部材固定部638a1と第2の作動片632の開閉部材固定部638b1とに跨って突き合わせ縁630a及び突き合わせ縁632aと斜めに交差するように架け渡され、すなわち斜交するように固定され、開閉部材642は、第1の作動片630の開閉部材固定部638a2と第2の作動片632の開閉部材固定部638b2とに跨って突き合わせ縁630a及び突き合わせ縁632aと斜めに交差するように架け渡され、すなわち斜交するように固定される。
開閉部材640の固定先端部640aは第1の作動片630の開閉部材固定部638a1に、固定先端部640bは第2の作動片632の開閉部材固定部638b1にそれぞれ固定され、開閉部材642の固定先端部642aは第1の作動片630の開閉部材固定部638a2に、固定先端部642bは第2の作動片632の開閉部材固定部638b2にそれぞれ固定される。
前記第1の作動片630は、前記突き合わせ縁630aとは離れた位置で、間隔をおいて設けられた第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部とを結ぶ方向(図90図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる突条630hが形成されている。この実施の形態においては、第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部とを結ぶ方向と平行で第1の作動片630の長さ方向にのびる。
前記突条630hは、間隔をおいて設けられた第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部の間で、外側端縁630bにおいて、突出部630c3の近傍を除いて連続して、第1の綴杆612及び第3の綴杆614が突出する方向とは反対側に向けて突設されている。
前記突条630hは、第1の作動片630を構成する平板状の金属製板体を断面L字形に折り曲げて形成されている。
また、前記第2の作動片632は、前記突き合わせ縁632aとは離れた位置で、間隔をおいて設けられた第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部とを結ぶ方向(図90図示X1及びX2方向)に近い方向にのびる突条632hが形成されている。この実施の形態においては、第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部とを結ぶ方向と平行で第2の作動片632の長さ方向にのびる。
前記突条632hは、間隔をおいて設けられた第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部の間で、外側端縁632bにおいて、突出部632c3の近傍を除いて連続して、第1の綴杆612及び第3の綴杆614が突出する方向とは反対側に向けて突設されている。
前記突条632hは、第2の作動片632を構成する平板状の金属製板体を断面L字形に折り曲げて形成されている。
したがって、第1の作動片630及び第2の作動片632は、第1の綴杆612の基部と第3の綴杆614の基部間におけるしなりが、突条630h及び突条632hにより防止される。
第1の作動片630は、基部で固定された第1の半割杆612a、第3の半割杆613a及び第5の半割杆614aの基部の近傍に、第1の作動片630を補強してしなりを少なくするために、ビード634a、ビード634b及びビード634eが上面に向けて突設されている。
第2の作動片632は、基部で固定された第2の半割杆612b、第4の半割杆613b及び第6の半割杆614bの基部の近傍に、第2の作動片632を補強してしなりを少なくするために、ビード634c、ビード634d及びビード634fが上面に向けて突設されている。
ビード634aは、第1の半割杆612aの基部と突出部630c1との間において第
1の作動片630の長手方向にのびる第1直線部634a1と、突条630hの内側(第1の作動片630の幅方向における略々中央において)で第1の半割杆612aの基部の近傍から第1の作動片630の長手方向にのびる第2直線部634a2と、第1直線部6
34a1の内側端と第2直線部634a2の外側端との間を結ぶ斜線部634a3とを備
え、第1の作動片630の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード634bは、第5の半割杆614aの基部と突出部630c2との間において第
1の作動片630の長手方向にのびる第1直線部634b1と、突条630hの内側(第1の作動片630の幅方向における略々中央において)で第5の半割杆614aの基部の近傍から第1の作動片630の長手方向にのびる第2直線部634b2と、第1直線部6
34b1の内側端と第2直線部634b2の外側端との間を結ぶ斜線部634b3とを備
え、第1の作動片630の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード634cは、第2の半割杆612bの基部と突出部632c1との間において第
2の作動片632の長手方向にのびる第1直線部634c1と、突条632hの内側(第2の作動片632の幅方向における略々中央において)で第2の半割杆612bの基部の近傍から第2の作動片632の長手方向にのびる第2直線部634c2と、第1直線部6
34c1の内側端と第2直線部634c2の外側端との間を結ぶ斜線部634c3とを備え
、第2の作動片632の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード634dは、第6の半割杆614bの基部と突出部632c2との間において第
2の作動片632の長手方向にのびる第1直線部634d1と、突条632hの内側(第2の作動片632の幅方向における略々中央において)で第6の半割杆614bの基部の近傍から第2の作動片632の長手方向にのびる第2直線部634d2と、第1直線部6
34d1の内側端と第2直線部634d2の外側端との間を結ぶ斜線部634d3とを備え、第2の作動片632の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を突設してなる。
ビード634eは、第3の半割杆613aの基部と突出部630c3の間において、上
下に分断された突条630hと突条630hとの間に跨って形成されている。
ビード634eは、第3の半割杆613aの基部と突出部630c3との間において第
1の作動片630の長手方向にのびる第1直線部634e1と、突条630hの内側で第5の半割杆613aの基部の近傍から第1の作動片630の長手方向にのびる第2直線部634e2と、第1直線部634e1と第2直線部634e2との間を結ぶ斜線部634
e3とを備え、第1の作動片630の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を
突設してなる。
ビード634fは、第4の半割杆613bの基部と突出部632c3の間において、上
下に分断された突条632hと突条632hとの間に跨って形成されている。
ビード634fは、第4の半割杆613bの基部と突出部632c3との間において第
2の作動片632の長手方向にのびる第1直線部634f1と、突条632hの内側で第3の半割杆613bの基部の近傍から第2の作動片632の長手方向にのびる第2直線部634f2と、第1直線部634f1と第2直線部634f2との間を結ぶ斜線部634
f3とを備え、第2の作動片632の下面から上面に向けて一定幅を有する直線状凸部を
突設してなる。
開閉部材は、前記実施の形態の綴具においては、一対の作動片に対応して、1個が装填されていたが、この実施の形態の綴具においては、一対の作動片に、2個の開閉部材640及び開閉部材641を装填されている。また、合計2個の開閉部材640及び641のうち一方のみを装填してもよい。
突出部630c1は第1保持部660により、突出部630c2は第1保持部662により、突632c1は第2保持部664により、突出部632c2は第2保持部666により、それぞれ保持される。
また、突出部630c3は第3保持部661により、突出部632c3は第3保持部665により、それぞれ保持される。
前記実施の形態によれば、一対の作動片には、保持部材に形成された貫通孔に通される突出部が形成されているので、作動片に綴杆の基部を例えばカシメ止めをしても作動片にかかるストレスを少なくするために面積を大きくすることができる。そのために、作動片全体の強度を増すことができる。
また、作動片の突出部を通す貫通孔と綴杆を通す貫通孔を共通にすることができるために、保持部材の構造を簡略化して製造コストの引き下げを図ることができる。
開閉部材40と開閉部材固定部38a及び開閉部材固定部38bとは、次のように変更してもよい。
開閉部材40の一方の固定先端部42a及び開閉部材40の他方の固定先端部42bは、開閉部材40の一方の固定先端部42a及び開閉部材40の他方の固定先端部42bのようにその大きさや形状を変更してもよく、また、規制腕部46a及び規制腕部46bは、開閉部材40の規制腕部46a及び開閉部材40の規制腕部46bの長さを変えたり、規制腕部46a及び規制腕部46bのうち一方を無くしてもよい。
この発明に係るファイル・バインダは、用箋等を綴じるファイルないしバインダとして用いることができる。
本発明にかかる一実施の形態である綴具を備えたファイル・バインダ類を示す斜視図である。 図1図示ファイル・バインダ類の表紙を閉じた状態における平面図解図である。 図1図示ファイル・バインダ類の表紙の図解図であり、(A)は、表紙を閉じた状態における底面図解図であり、(B)は、表紙の連設部の成形方法を示す斜視図解図である。 図1図示ファイル・バインダ類の表紙を開いた状態における平面図解図である。 図1図示ファイル・バインダ類の表紙の図解図であり、(A)は、表紙を開き始めた状態における底面図解図であり、(B)は、表紙を開いた状態における底面図解図である。 本発明にかかる一実施の形態である綴具の一例を示す斜視図である。 保持部材の斜視図である。 作動部材及び開閉部材の斜視図解図である。 開閉部材の平面図である。 開閉部材の側面図解図で、(A)は元の状態の側面図解図で(B)は巻線部の 円周方向に力を加えて作動片に固定された状態の側面(図9A方向矢視)図解図であり、(C)は巻線部の円周方向に力を加えて作動片に固定された状態の側面(図9B方向矢視)図解図である。 綴杆及び作動部材の図解図であり、(A)は閉じた状態における綴杆と作動部材を示す平面図解図であり、(B)は第2の作動片の左側図解図である。 閉じた状態における綴具の平面図である。 閉じた状態における綴具の底面図である。 閉じた状態における綴具の横断面図であり、(A)は、図13A−A断面図であり、(B)は、図13B−B断面図である。 綴杆を開く状態を示す綴具の底面図である。 綴杆を開く状態を示す綴具の綴杆の図解図である。 開いた状態における綴具の平面図である。 開く状態を示す綴具の底面図解図であり、(A)は、ほぼ開いた綴具の底面図解図であり、(B)は、開き終わった底面図解図である。 開いた状態における綴具の横断面図であり、(A)は、図14A−A断面図であり、(B)は、図14B−B断面図である。 綴杆の係止部を示す図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、(A)のA−A断面図解図であり、(C)は、正面図解図である。 綴杆の係止部を示す図解図であり、(A)は、側面図解図であり、(B)は、(A)のB−B断面図解図である。 綴杆を綴じる状態を示す綴杆の図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、正面図解図である。 綴杆を綴じる状態を示す綴杆の図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、正面図解図である。 綴杆を綴じる状態を示す綴杆の図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、正面図解図である。 綴杆を綴じる状態を示す綴杆の図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、正面図解図である。 保持部材の形成方法を示す図解図であり、(A)は保持部材の側面図解図であり、(B)は底面図解図である。 保持部材の形成方法を示す底面図解図である。 保持部材の変形例の形成方法を示す底面図解図である。 図28A方向矢視図である。 作動部材の変形例を示す底面図解図である。 作動部材の変形例を示す断面図解図である。 図1図示ファイル・バインダ類の使用状況を示す底面図解図である。 本発明にかかる別の実施の形態であるファイル・バインダ類の表紙を閉じた状態における平面図解図である。 図33図示ファイル・バインダ類の表紙を閉じた状態における底面図解図である。 図33図示ファイル・バインダ類の表紙を開いた状態における平面図解図である。 図33図示ファイル・バインダ類の表紙を開いた状態における底面図解図である。 本発明にかかる別の実施の形態であるファイル・バインダ類の表紙の要部の斜視図解図である。 本発明にかかる別の実施の形態であるファイル・バインダ類の表紙を閉じた状態における底面図解図である。 本発明にかかる別の実施の形態であるファイル・バインダ類の表紙の製造方法を示す斜視図解図である。 本発明にかかる別の実施の形態であるファイル・バインダ類の表紙の製造方法を示す斜視図解図である。 この発明の別の実施の形態であるファイル・バインダ類の表紙を開いた状態における平面図解図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す斜視図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す平面図である。 図42図示綴具の全体の底面図である。 (A)(B)は図44の一部を拡大した底面図である。 (A)は図42図示綴具の側面図であり、(B)は図42図示綴具の綴杆の断面図である。 この発明の別の実施の形態であるファイル・バインダ類の表紙を開いた状態における平面図解図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す斜視図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す平面図である。 図48図示綴具の全体の底面図である。 (A)(B)は図50の一部を拡大した底面図である。 (A)は図48図示綴具の側面図であり、(B)は図48図示綴具の綴杆の断面図である。 開閉部材及び作動部材の変形例を示す底面図解図である。 開閉部材の変形例を示す平面図である。 作動部材及び開閉部材の変形例を示す斜視図解図である。 本発明にかかる一実施の形態である綴具を備えたファイル・バインダ類を示す斜視図である。 本発明にかかる一実施の形態である綴具の一例を示す斜視図である。 保持部材の斜視図である。 作動部材及び開閉部材の斜視図解図である。 開閉部材の平面図である。 開閉部材の側面図解図で、(A)は元の状態の側面図解図で(B)(C)は巻線部の円周方向に力を加えた状態の側面図解図である。 閉じた状態における綴杆と作動部材を示す平面図解図である。 閉じた状態における綴杆と作動部材を示す左側図解図である。 閉じた状態における綴杆と作動部材を示す正面図解図である。 閉じた状態における綴杆と作動部材を示す底面図解図である。 閉じた状態における綴具の平面図解図である。 閉じた状態における綴具の底面図である。 閉じた状態における綴具の横断面図であり、(A)は、図64A−A断面図であり、(B)は、概略を示した図64B−B断面図である。 綴杆を開く状態を示す綴具の底面図である。 綴杆を開く状態を示す綴具の綴杆の図解図である。 開いた状態における綴具の平面図解図である。 開く状態を示す綴具の底面図解図である。 開いた状態における綴具の横断面図であり、(A)は、図69A−A断面図であり、(B)は、概略を示した図69B−B断面図である。 綴杆の係止部を示す図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、(A)のA−A断面図解図であり、(C)は、正面図解図である。 綴杆の係止部を示す図解図であり、(A)は、側面図解図であり、(B)は、(A)のB−B断面図解図である。 綴杆を綴じる状態を示す綴杆の図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、正面図解図である。 綴杆を綴じる状態を示す綴杆の図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、正面図解図である。 綴杆を綴じる状態を示す綴杆の図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、正面図解図である。 綴杆を綴じる状態を示す綴杆の図解図であり、(A)は、平面図解図であり、(B)は、正面図解図である。 保持部材の形成方法を示す図解図であり、(A)は保持部材の側面図解図であり、(B)は底面図解図である。 保持部材の形成方法を示す底面図解図である。 保持部材の変形例の形成方法を示す底面図解図である。 図79A方向矢視図である。 作動部材の変形例を示す底面図解図である。 作動部材の変形例を示す断面図解図である。 別の実施の形態である綴具を備えたファイル・バインダ類を示す斜視図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す平面図である。 図83図示綴具の全体の底面図である。 (A)(B)は図85の一部を拡大した底面図である。 (A)は図83図示綴具の側面図であり、(B)は図83図示綴具の綴杆の断面図である。 別の実施の形態である綴具を備えたファイル・バインダ類を示す斜視図である。 別の実施の形態である綴具の一例を示す平面図である。 図88図示綴具の全体の底面図である。 (A)(B)は図90の一部を拡大した底面図である。 (A)は図88図示綴具の側面図であり、(B)は図88図示綴具の綴杆の断面図である。
符号の説明
S 被綴じ物
R 回転板
10,510,610 綴具
12,412,512,612 第1の綴杆
14,414,513,613 第2の綴杆
514,614 第3の綴杆
515 第4の綴杆
12a,412a,512a,612a 第1の半割杆
12b,412b,512b,612b 第2の半割杆
14a,414a,513a,613a 第3の半割杆
14b,414b,513b,613b 第4の半割杆
514a,614a 第5の半割杆
514b,614b 第6の半割杆
515a 第7の半割杆
515b 第8の半割杆
16,516,616 保持部材
18,518,618 作動部材
20,520,620 取付孔
22,522,622 被綴じ物載置部
22a,膨出部
24,524,624 保持壁
24a,524a,624a 第1の保持壁
24b,524b,624b 第2の保持壁
26,526,626 第1の貫通孔
28,527,627 第2の貫通孔
528,628 第3の貫通孔
529 第4の貫通孔
30,530,630 第1の作動片
30a,530a,630a,730a 突き合わせ縁
30b,530b,630b 外側端縁
30c1,30c2,530c1,530c2,530c3,630c3,630c1,
630c2 突出部
30d,30e 係合部
30f 規制凹部
30g 規制凸起
230h,530h,630h 突条
32,532,632 第2の作動片
32a,532a,632a,732a 突き合わせ縁
32b,532b,632b 外側端縁
32c1,32c2,532c1,532c2,532c3,632c1,632c2,
632c3 突出部
32d,32e 係合部
32f,32f 規制凹部
32g,32g 規制凸起
232h,532h,632h 突条
234a,234b,234c,234d,534a,534b,534c,534d,534e,534f,634a,634b,634c,634d,634e,634f ビード
234a1,234b1,234c1,234d1,534a1,534b1,534c1,534d1,634a1,634b1,634c1,634d1,634e1,634f1 第1直線部
234a2,234b2,234c2,234d2,534a2,534b2,534c2,534d2,634a2,634b2,634c2,634d2,634e2,634f2 第2直線部
234a3,234b3,234c3,234d3,534a3,534b3,534c3,534d3,634a3,634b3,634c3,634d3,634e3,634f3 斜線部
36a,36b, 凹み
38a,38b,538a1,538a2,538b1,538b2,638a1,638a2,638b1,638b2 738a,738b 開閉部材固定部
38a1,38b1 係止基部
38a2,38b2 係止外れ止め部
36,536A,536B,636A,636B 開閉部材収容部
40,540,541,640,641,642 開閉部材
42a,540a,542a,640a,642a,742a 開閉部材の一方の固定先端部
42b,540b,542b,640b,642b,742b 開閉部材の他方の固定先端部
44 巻線部
46a,46b,746a,746b 規制腕部
50,550,650 綴杆係止部
52a,54a,56a,58a 凸部
52b,54b,56b,58b 凹部
52c,54c,56c,58c 凸部の傾斜対向面
52d,54d,56d,58d 凹部の傾斜対向面
60,62,160,162,560,562,660,662 第1の保持部
64,66,164,166,564,566,664,666 第2の保持部
561,565,661,665 第3の保持部
68a,70a,72a,74a 切り込み
1100 ファイル・バインダ類
1110,2110,3110,4110,5110 表紙
1112,2112,4112,5112 表表紙
1114,2114,4114,5114 裏表紙
1116,2116,3116,4116,5116 背表紙
1118A,1118B,3118A,3118B 薄肉ヒンジ部
1120 連設部
1122,2122,3122,4122,5122 綴杆移動規制部
1130,2130,3130,4130,5130 綴杆移動規制片
1132,2132,3132,4132,5132 折り曲げ部
1134,2134,3134,4134,5134 突出部
2134A,3134A,4134A,5134A 第1突出部
2134B,4134B,5134B 第2突出部
2134C,4134C,5134C 第3突出部
3434D,5134D 第4突出部
4134E 第5突出部
1136,2136,4136,5136 固着部
1138A,1138B,3138A,3138B,3138C,3138D,4138A,4138B,4138C 切り込み

Claims (4)

  1. 表表紙と、裏表紙と、前記表表紙と裏表紙との間に形成された背表紙とを有する表紙と、前記表紙の背表紙に固定された綴具とを備え、
    前記綴具は、
    複数の開閉自在の綴杆と、
    前記綴杆を間隔をおいて設けることができる長さを備えた保持部材と、
    各綴杆がその基部において間隔をおいてその表面に固定され、綴杆が保持部材に固定されるように保持部材の内側に固定された作動部材と、
    前記綴杆を付勢する開閉部材とを備え、
    前記綴杆を開くときに、保持部材内で、前記綴杆を保持部材の長手方向に移動させるように形成され、
    前記表紙は、
    前記綴具が開かれるときに、綴具を構成する保持部材の長手方向に移動する綴杆に近接する表表紙及び/又は裏表紙の内面に、閉じられた綴杆と接し合う綴杆移動規制部が形成され、
    前記綴杆移動規制部は、綴杆移動規制部が形成された表表紙及び/又は裏表紙が閉じられたとき、前記綴杆が開かれるときに移動するように構成された綴杆を開くように移動する方向側の面において且つ綴具の保持部材の表面に近い位置において、綴杆が閉じられた状態において綴杆と接して、綴杆の基部に向けて綴杆の開く方向への移動を規制するとともに、綴杆移動規制部が形成された表表紙及び/又は裏表紙が開かれるとき規制を解除するように、表紙の内面より突き出し設けられた、ファイル・バインダ類。
  2. 前記綴杆移動規制部は、表紙の開閉に対応して屈曲するように、表表紙及び裏表紙と背表紙との境界と平行な折り曲げ部を形成された、請求項1に記載のファイル・バインダ類。
  3. 前記綴杆移動規制部は、表紙の開閉に対応して屈曲するように、表表紙及び裏表紙と背表紙との境界に平行な折り曲げ部を形成され、
    前記折り曲げ部より綴具に近い方の領域は、前記綴杆が開かれるときに移動するように構成された綴杆を開くように移動する方向側の面において、表表紙及び/又は裏表紙が閉じられたとき、綴杆が閉じられた状態において綴杆と接し、且つ綴具の保持部材の表面に近い位置において、綴杆の基部に向けて綴杆の開く方向への移動を規制するように突き出し設けられ、
    前記折り曲げ部より綴具とは遠い領域は、表表紙及び/又は裏表紙の内面に固着された、請求項1に記載のファイル・バインダ類。
  4. 前記綴杆移動規制部は、表紙が開閉されたとき、綴具の保持部材より綴杆の頂部側であって綴杆の頂部に向けて綴具に綴じられた被綴じ物の綴じ代側を押し上げないように回動自在に表紙に設けられた、請求項1ないし3のいずれかに記載のファイル・バインダ類。
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