JP2009233885A - 射出成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バリの発生が抑制されるとともに寸法精度に優れた成形品を、射出成形によって得る。
【解決手段】射出成形装置50は、下方型締め用シリンダ52a、52bと上方型締め用シリンダ54a、54bとを具備する。可動型26と固定型14とを当接させて下方キャビティ40・上方キャビティ42を形成し、さらに、下方型締め用シリンダ52a、52b及び上方型締め用シリンダ54a、54bで型締めを行う。この際、下方型締め用シリンダ52a、52bと上方型締め用シリンダ54a、54bの中、射出重心から離間する側の型締め用シリンダの型締め力を小さくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定プラテンに設置された固定型と、前記固定型に対して接近又は離間可能な可動プラテンに設置された可動型とを有する射出成形装置に関する。
図4は、従来から周知の射出成形装置10(例えば、特許文献1参照)の要部概略構成図である。この射出成形装置10は、ベースフレーム12上に設置されて固定型14及び注入機16が取り付けられた固定プラテン18と、移動シリンダ20a、20bの作用下にレール22a、22bに沿って変位する可動プラテン24と、該可動プラテン24における前記固定プラテン18を臨む側の端面に取り付けられた可動型26とを有する。
前記移動シリンダ20a、20bは固定型14に設置されており、該移動シリンダ20a、20bの各ロッド28a、28bは可動型26の各側面に連結されている。従って、可動型26は、これらロッド28a、28bが前進・後退動作することに追従して、レール22a、22bに案内されながら固定型14に対して接近又は離間する。
さらに、固定プラテン18の下端部近傍には2本の下方型締め用シリンダ30a、30b(型締め機構)が互いに平行に設置されており、且つ上端部近傍には2本の上方型締め用シリンダ31a、31b(型締め機構)が互いに平行に設置されている。これら型締め用シリンダ30a、30b、31a、31bの各ラム32には、タイバー34a、34b、35a、35bのいずれかの一端が連結されている。各タイバー34a、34b、35a、35bの各先端には雄ねじ部36が形成され、一方、可動プラテン24におけるタイバー34a、34b、35a、35bの位置に対応する位置には、ナット38a、38b、39a、39bが設けられている。
以上のように構成された射出成形装置10を用いての射出成形は、下記のようにして実施される。
先ず、移動シリンダ20a、20bを付勢してロッド28a、28bを図4における右方に後退動作させ、これにより可動プラテン24を固定プラテン18側に向かって変位させる。これに追従して可動型26が固定型14に向かって接近し、最終的に、図5に示すように、固定型14と可動型26とが当接する。
ここで、この射出成形装置10では、1回の作業で2個の成形品を作製可能とするべく、下方キャビティ40及び上方キャビティ42が設けられる。また、図5から諒解されるように、下方キャビティ40で形成される成形品P1と、上方キャビティ42で形成される成形品P2の形状が互いに相違する。すなわち、この射出成形装置10では、下方キャビティ40、上方キャビティ42の各々で別形状の成形品P1、P2が形成される。
このように下方キャビティ40、上方キャビティ42が形成されると同時に、各タイバー34a、34b、35a、35bの各先端に形成された雄ねじ部36が可動プラテン24に設けられたナット38a、38b、39a、39bに係合する。これにより、可動プラテン24がタイバー34a、34b、35a、35bを介して位置決め固定される。この状態で下方型締め用シリンダ30a、30b及び上方型締め用シリンダ31a、31b内の作動油の圧力が同時且つ同等に上昇され、その結果、固定型14と可動型26とが一層圧着されて型締めがなされる。すなわち、下方型締め用シリンダ30a、30bの型締め力は、上方下方型締め用シリンダ31a、31bの型締め力と等しい。
その後、注入機16から下方キャビティ40及び上方キャビティ42内に溶融樹脂が射出される。所定時間が経過することに伴って溶融樹脂が冷却固化することにより、成形品P1、P2が得られるに至る。成形品P1、P2の取り出しは、可動プラテン24を固定プラテン18から離間するように変位させることで行われる。
特開2005−205819号公報
ところで、上記した射出成形装置10においては、1回の作業で常時2個の成形品P1、P2が作製されるとは限らない。すなわち、場合によっては、下方キャビティ40で形成される成形品P1、又は上方キャビティ42で形成される成形品P2のいずれか1個のみが必要となる場合がある。このような場合には、必要とされる成形品を形成するキャビティにのみ溶融樹脂が充填される。すなわち、残余のキャビティには溶融樹脂は供給されない。
しかしながら、この場合、図6に示すように、可動型26と固定型14の当接面同士の上方、又は下方が若干離間することがある。すなわち、いわゆる型開きが起こってしまう。
溶融樹脂が、例えば、ポリプロピレン(PP)である場合、型開き量が0.2mmを超えると、その箇所から溶融樹脂が漏洩してバリが発生する。このバリが成長してしまうと、型開きの度合いが一層大きくなってしまう。このような事態が生じると、溶融樹脂の充填不良が起こるために成形品P1、P2の寸法精度を確保することが困難となる。
型開きは、溶融樹脂の充填に伴う極端な圧力増加を回避するために下方キャビティ40と上方キャビティ42とで充填開始のタイミングを相違させる場合や、キャビティが1個であっても、該キャビティの位置が金型の中心から偏在している場合にも認められる。
以上のように、従来技術に係る射出成形装置には、型開きが生じること、及びそのことに伴ってバリが発生することを回避することが容易ではないという不具合が顕在化している。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、バリが発生するほど顕著な型開きが生じることを回避することが可能であり、このために溶融樹脂の充填不良を回避して寸法精度が良好な成形品を容易に得ることができる射出成形装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、固定プラテンに設けられた固定型と、前記固定プラテンに対して接近又は離間可能である可動プラテンにおける前記固定型に臨む側の端面に設けられた可動型とで形成されるキャビティに溶融樹脂を充填して成形体を作製する射出成形装置であって、
前記キャビティが形成された際に前記固定型と前記可動型とを圧着させる型締め機構を備え、
前記型締め機構は、前記固定型と前記可動型の下方を圧着させる下方型締め機構と、前記固定型と前記可動型の上方を圧着させる上方型締め機構とを有し、
前記キャビティに充填される溶融樹脂による押圧力が釣り合う位置である射出重心が、前記固定型と前記可動型との高さ方向中心である金型中心に対して下方又は上方に偏在するとき、前記下方型締め機構による型締め力と前記上方型締め機構による型締め力の中、前記射出重心から離間する方の型締め力を小さくすることを特徴とする。
このように、射出重心を考慮して下方型締め機構による型締め力と前記上方型締め機構による型締め力を相違させることにより、射出成形時における金型の端部に作用する両圧着力が均衡するようになる。その結果、型開きが抑制され、たとえ型開きが生じたとしても、下方の型開き量と上方の型開き量とが略同等となるとともにその量が極僅かとなる。このため、成形品にバリが発生することを有効に回避することができる。
しかも、型開きが生じ難くなることに伴い、溶融樹脂が漏出することも抑制される。従って、溶融樹脂の充填不足が回避され、その結果、成形品の寸法精度も向上する。
なお、射出重心が金型中心から偏在する状況としては、例えば、複数個のキャビティが形成される場合が例示される。特に、各々のキャビティで別形状の成形品が形成される場合、射出重心が金型中心から偏在するようになることが認められることが多い。
又は、複数個のキャビティの中の少なくとも1つに溶融樹脂が充填される一方、残余のキャビティの少なくとも1つに溶融樹脂が充填されないときにも、射出重心が金型中心に対して偏在する。
射出重心が金型中心に対して偏在する別の例としては、複数個のキャビティの中の少なくとも1つと、残余のキャビティの少なくとも1つとで溶融樹脂の充填が個別に開始されるとき、すなわち、充填開始タイミングが異なるときを挙げることができる。本発明は、このように、射出重心が金型中心に対して偏在するときであれば適用可能である。
本発明によれば、射出重心を考慮して下方型締め機構による型締め力と前記上方型締め機構による型締め力を相違させることで、射出成形時における金型の端部に作用する両圧着力を均衡させるようにしているので、可動型と固定型とが離間する型開きを抑制することができる。また、たとえ型開きが生じたとしても、下方の型開き量と上方の型開き量とが略同等となり、しかも、その量は僅かである。このため、溶融樹脂が漏出したり溶融樹脂の充填不足が起こったりすることが抑制され、結局、成形品にバリが発生することを回避することができ、且つ寸法精度に優れた成形品を得ることができる。
以下、本発明に係る射出成形装置につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、図4〜図6に示される構成要素に対応する構成要素については同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施の形態に係る射出成形装置50の要部概略構成図を図1に示す。この射出成形装置50は、ベースフレーム12上に設置されて固定型14及び注入機16が取り付けられた固定プラテン18と、移動シリンダ20a、20bの作動下にレール22a、22bに沿って変位する可動プラテン24と、該可動プラテン24における前記固定プラテン18を臨む側の端面に取り付けられた可動型26とを有する。
この射出成形装置50においても、移動シリンダ20a、20bが固定型14に設置される一方、該移動シリンダ20a、20bのロッド28a、28bが可動型26の各側面に連結される。そして、移動シリンダ20a、20bの作用下に可動型26が二点鎖線で示される位置まで固定型14側に向かって変位し、最終的に可動型26と固定型14が当接することに伴い、図5に示される下方キャビティ40及び上方キャビティ42が形成される。すなわち、この射出成形装置50においても、下方キャビティ40、上方キャビティ42の各々で別形状の成形品P1、P2が形成される。
そして、この射出成形装置50では、固定プラテン18の下端部近傍に2本の下方型締め用シリンダ52a、52b(型締め機構)が互いに平行に設置されており、且つ上端部近傍には2本の上方型締め用シリンダ54a、54b(型締め機構)が互いに平行に設置されている。すなわち、この射出成形装置50は、下端部近傍及び上端部近傍のそれぞれに設置された下方型締め用シリンダ52a、52b及び上方型締め用シリンダ54a、54bの合計4本の型締め用シリンダを具備する。従来技術に係る射出成形装置10においては、下方型締め用シリンダ30a、30bの型締め力と、上方型締め用シリンダ31a、31bの型締め力とを個別に制御することはなされていないが、本実施の形態においては、下方型締め用シリンダ52a、52bの型締め力と、上方型締め用シリンダ54a、54bの型締め力とを個別に制御することが可能である。
下方型締め用シリンダ52a、52bの各ラム53a、53bには、下方タイバー56a、56bの一端が連結されている。各下方タイバー56a、56bの先端には雄ねじ部57が形成され、一方、可動プラテン24における下方タイバー56a、56bの位置に対応する位置には、下方ナット58a、58bが設けられている。上方型締め用シリンダ54a、54bに関しても同様に、その各ラム59a、59bに上方タイバー60a、60bの一端が連結される。各上方タイバー60a、60bの先端にも雄ねじ部62が形成されるとともに、可動プラテン24における上方タイバー60a、60bの位置に対応する位置に上方ナット64a、64bが設けられる。すなわち、この射出成形装置50は、4本のタイバー56a、56b、60a、60bと、4個のナット58a、58b、64a、64bを有する。
本実施の形態に係る射出成形装置50は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
この射出成形装置50による射出成形は、以下のように実施される。
はじめに、移動シリンダ20a、20bを付勢してロッド28a、28bを図1における右方に後退動作させる。これにより可動プラテン24が固定プラテン18側に向かって変位し、最終的に、図5に二点鎖線で示すように、固定型14と可動型26とが当接して下方キャビティ40、上方キャビティ42が形成される。
このように2個のキャビティ40、42が形成されると同時に、下方タイバー56a、56b、上方タイバー60a、60bの先端に形成された各雄ねじ部57、62が可動プラテン24に設けられた下方ナット58a、58b、上方ナット64a、64bにそれぞれ係合する。これにより、可動プラテン24が下方タイバー56a、56b及び上方タイバー60a、60bを介して位置決め固定される。この状態で、下方型締め用シリンダ52a、52b及び上方型締め用シリンダ54a、54b内の作動油の圧力が上昇され、その結果、固定型14と可動型26とが一層圧着されて型締めがなされる。
次に、注入機16からの溶融樹脂の射出がなされる。ここで、本実施の形態においては、下方型締め用シリンダ52a、52bと上方型締め用シリンダ54a、54bとで作動油の圧力を相違させる。すなわち、下方型締め用シリンダ52a、52bによる型締め力と、上方型締め用シリンダ54a、54bによる型締め力とを異ならせる。
下方型締め用シリンダ52a、52bによる型締め力と、上方型締め用シリンダ54a、54bによる型締め力とのいずれを如何なる程度大きくするかは、射出重心と金型中心との離間距離に応じて設定される。このため、先ず、射出重心が求められる。なお、「射出重心」とは、下方キャビティ40及び上方キャビティ42に充填される溶融樹脂による押圧力が釣り合う位置である。
図2に示す点Oは、固定型14の高さ方向における中心位置、すなわち、金型中心である。この固定型14において、下方キャビティ40は点Aから点Oに至るまでの間に形成され、上方キャビティ42は点B1から点B2に至るまでの間に形成される。
このとき、下方キャビティ40に充填される溶融樹脂による押圧力をF1、上方キャビティ42に充填される溶融樹脂による押圧力をF2、両溶融樹脂による合計押圧力をF0とすると、点Oまわりのモーメントの釣り合いから、下記の式(1)が成立する。
h0=(F2×h2−F1×h1)/F0 …(1)
式(1)中のh0は、射出重心を表す。
F1、F2は、それぞれ、下方キャビティ40を射出成形装置50の中央に配置し、下方キャビティ40のみから成形品P1を得る場合の押圧力と、上方キャビティ42を射出成形装置50の中央に配置し、上方キャビティ42のみから成形品P2を得る場合の押圧力とを代入すればよい。そして、射出成形装置50の中心と下方キャビティ40の射出重心との距離がh1、射出成形装置50の中心と上方キャビティ42の射出重心との距離がh2である。
このようにして求められた射出重心h0は、図2においては、金型中心Oよりも上方に偏在している。従来技術に係る均等型締め機構においては、溶融樹脂による押圧力により、射出重心h0に近接する上方型締め用シリンダ54a、54bによる圧着力に比して、射出重心h0に対してより離間する下方型締め用シリンダ52a、52bによる圧着力が大きくなる。換言すれば、射出重心h0に近接する上方型締め用シリンダ54a、54bによる圧着力が小さくなり、このためにバリが発生する。この場合には、射出重心h0に近い上方型締め用シリンダ54a、54bによる圧着力に比して、射出重心h0から遠い下方型締め用シリンダ52a、52bによる圧着力を大きくする。
そして、従来技術に係る均等型締め機構の射出成形装置10による圧着力限界値F3は、下記の式(2)に従って求められる。
F3=型締め合力×(点Oから点Bまでの距離)/(点Oから点Bまでの距離+h0) …(2)
ここで、点Bは金型の最下端であり、型締め合力は、下方型締めシリンダ30a、30bによる型締め力と、上方型締めシリンダ31a、31bによる型締め力との総和である。勿論、下方型締めシリンダ30a、30bによる型締め力は、上方型締めシリンダ31a、31bによる型締め力に等しい。
このF3が、固定型14と可動型26の上方が離間しない(型開きが生じない)溶融樹脂の押圧力の最大値と釣り合う。換言すれば、F0がF3を上回るように設定すると、型開きが生じてしまう。そこで、F3をF0以上、好ましくはF3がF0を上回るように設定する。
上記のように下方型締めシリンダ52a、52bによる型締め力と、上方型締めシリンダ54a、54bによる型締め力とを相違させた場合、型締め合力の重心位置が上昇する(図2に示される場合。条件が異なる場合には下降することもある)。このため、下方型締めシリンダ52a、52bによる圧着力と上方型締めシリンダ54a、54bによる圧着力との均衡が図られ、その結果、図3に示すように、型開きが起こることが抑制される。例えば、F0が435トンである場合、下方型締め用シリンダ52a、52bによる圧着力が上方型締め用シリンダ54a、54bによる圧着力の42〜88%となるようにすればよい。
勿論、下方型締め用シリンダ52a、52bの圧着力を過度に小さくすると、押圧力F1が圧着力を上回るようになるので型開きを生じてしまう。そこで、例えば、下方型締め用シリンダ52a、52bの圧着力を変化させつつ上方型締め用シリンダ54a、54bの圧着力を一定として溶融樹脂の射出を行い、押圧力F1が圧着力を下回って型開きが生じない圧着力を予め調査しておくことが好ましい。これにより、下方型締め用シリンダ52a、52bの圧着力を適切な範囲に設定することができる。
なお、仮に型開きが生じたとしても、下方型締め用シリンダ52a、52bによる圧着力と上方型締め用シリンダ54a、54bによる圧着力とが略均衡しているため下方の型開き量と上方の型開き量は略同等であり、しかも、その型開き量は極僅かである。このため、バリが生じる程の型開きが生じない。
以上のように、本実施の形態によれば、射出重心を考慮した上で下方型締め用シリンダ52a、52b及び上方型締め用シリンダ54a、54bの圧着力を相違させるようにしているので、型開きを、バリが発生しない程度に抑制することができる。
下方キャビティ40及び上方キャビティ42内に溶融樹脂が充填された後、所定時間待機して溶融樹脂を冷却固化させれば、バリの発生が抑制された成形品P1、P2が得られるに至る。
これら成形品P1、P2は、寸法精度に優れる。上記したように型開きが生じることが抑制されるので溶融樹脂が漏洩することが回避され、このため、溶融樹脂の充填不良が起こることが回避されるからである。すなわち、本実施の形態によれば、寸法精度が良好な成形品P1、P2を得ることができる。
なお、この実施の形態では、射出重心h0が上方型締め用シリンダ54a、54bに近い場合を例示して説明しているが、逆に、射出重心h0が下方型締め用シリンダ52a、52bに近い場合には、上方型締め用シリンダ54a、54bの圧着力を小さくすればよい。勿論、射出重心h0と金型中心とが一致する場合、下方型締め用シリンダ52a、52bと上方型締め用シリンダ54a、54bの圧着力を同等にすればよい。
また、上記した実施の形態においては、下方キャビティ40・上方キャビティ42に溶融樹脂が充填されるときの射出重心が金型中心から偏在する場合を例示して説明しているが、本発明は特にこの場合に限定されるものではなく、下方キャビティ40又は上方キャビティ42のいずれかにのみ溶融樹脂を充填する場合、下方キャビティ40への充填開始タイミングと上方キャビティ42への充填開始タイミングとを相違させる場合、キャビティが1個のみの射出成形装置50に溶融樹脂を充填する場合等、射出重心が金型中心から偏在する場合であれば適用することができる。
本実施の形態に係る射出成形装置の要部概略構成図である。 金型中心、射出重心、溶融樹脂の押圧力の釣り合い位置等を模式的に示す概略説明図である。 下方と上方とで圧着力を相違させた場合の可動型と固定型の状態を示す要部概略平面図である。 一般的な射出成形装置の要部概略構成図である。 図4の射出成形装置に形成される2個のキャビティを模式的に示す概略構成図である。 図4の射出成形装置における可動型と固定型との間に型開きが生じた状態を示す要部概略平面図である。
符号の説明
10、50…射出成形装置 14…固定型
16…注入機 18…固定プラテン
20a、20b…移動シリンダ 24…可動プラテン
26…可動型
30a、30b、31a、31b、52a、52b、54a、54b…型締め用シリンダ
34a、34b、35a、35b、56a、56b、60a、60b…タイバー
40、42…キャビティ P1、P2…成形品

Claims (4)

  1. 固定プラテンに設けられた固定型と、前記固定プラテンに対して接近又は離間可能である可動プラテンにおける前記固定型に臨む側の端面に設けられた可動型とで形成されるキャビティに溶融樹脂を充填して成形体を作製する射出成形装置であって、
    前記キャビティが形成された際に前記固定型と前記可動型とを圧着させる型締め機構を備え、
    前記型締め機構は、前記固定型と前記可動型の下方を圧着させる下方型締め機構と、前記固定型と前記可動型の上方を圧着させる上方型締め機構とを有し、
    前記キャビティに充填される溶融樹脂による押圧力が釣り合う位置である射出重心が、前記固定型と前記可動型との高さ方向中心である金型中心に対して下方又は上方に偏在するとき、前記下方型締め機構による型締め力と前記上方型締め機構による型締め力の中、前記射出重心から離間する方の型締め力を小さくすることを特徴とする射出成形装置。
  2. 請求項1記載の射出成形装置において、複数個のキャビティが形成されることを特徴とする射出成形装置。
  3. 請求項2記載の射出成形装置において、複数個のキャビティの中の少なくとも1つに溶融樹脂が充填される一方、残余のキャビティの少なくとも1つに溶融樹脂が充填されないときに前記射出重心が前記金型中心に対して偏在することを特徴とする射出成形装置。
  4. 請求項2記載の射出成形装置において、複数個のキャビティの中の少なくとも1つと、残余のキャビティの少なくとも1つとで溶融樹脂の充填が個別に開始されるときに前記射出重心が前記金型中心に対して偏在することを特徴とする射出成形装置。
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