JP2009233743A - 鋼板連続処理ラインの速度制御装置、並びに通板速度予測装置、これを用いた鋼板連続処理ラインの速度制御方法、および鋼板の製造方法。 - Google Patents

鋼板連続処理ラインの速度制御装置、並びに通板速度予測装置、これを用いた鋼板連続処理ラインの速度制御方法、および鋼板の製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】与えられたルーパ容量内で、鋼板連続処理ラインの停止を可及的に防止し得る鋼板連続処理ラインの速度制御装置、並びに通板速度予測装置、これを用いた鋼板連続処理ラインの速度制御方法、および鋼板の製造方法を提供する。
【解決手段】この鋼板連続処理ライン1に付設される通板速度予測装置70は、そのガイダンス計算機50が、ライン制御用計算機40から取得した現在のライン情報に基づいて、将来の各セクションでの通板速度、将来の各ルーパ位置、ライン上での将来の鋼板の接続点位置等を予測計算し、その結果を、表示装置60が画面に表示する。ラインの運転者Mは、その表示された情報を元に各セクションの通板速度を決定することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数のルーパを介して複数のセクションが連続してなる鋼板連続処理ラインの速度制御方法に係り、特に、連続処理を可能にするルーパでのコイル貯蔵長さ(ルーパ位置)が、上限または下限に達することにより発生する鋼板連続処理ラインの停止または減速を、最小限にする鋼板連続処理ラインの速度制御装置、並びに通板速度予測装置、これを用いた鋼板連続処理ラインの速度制御方法、および鋼板の製造方法に関する。
鋼板の連続処理ラインの一例を図22に示す。
同図に示すように、この連続処理ライン100は、入り側から順に、入側セクションA、中央セクションCおよび出側セクションDを有する。
入側セクションAは、ペイオフリール10に、コイル状に巻き取られた鋼板(ストリップ)Sを払い出す。この入側セクションAには、溶接機2が装備されており、払い出した鋼板Sのコイル後端に、次に処理する鋼板Sのコイル先端を溶接して相互を繋げる溶接処理が行われる。これにより、連続処理ラインは、鋼板Sを連続して処理することができる。また、中央セクションCは、例えば、熱処理、化学処理等を行うプロセス(同図での符号4,8)が設置されており、各プロセスにおいて所定の処理がなされる。そして、出側セクションDには、切断機20および巻き取り装置30が設けられており、中央セクションCで所定の処理がなされた鋼板Sは、上記溶接処理で相互に繋げられたコイルの溶接点を切断機20でカットされた後に、巻き取り装置30により巻き取られる。なお、出側セクションDでは、入り側で一つであったコイルの鋼板Sが、いくつかに分割されて巻き取られることもあり、また、入り側では複数個のコイルの鋼板Sが、出側で一つのコイルの鋼板Sとして巻き取られることもある。
ここで、このような連続処理ラインは、上記例示する連続処理ライン100のように、入側セクションAおよび中央セクションCの間、並びに、中央セクションCおよび出側セクションDの間に、ルーパ3,7がそれぞれ設置されている。これら複数のルーパ3,7は、入り側セクションAや出側セクションDが、溶接機2での溶接や切断機20での切断のために停止した場合にも、下流側に連続的に鋼板Sを払い出し可能とするための一時的な貯蔵装置である。
詳しくは、図22および図23に示すように、各ルーパ3,7は、複数の固定ロール3a,7aと、複数の稼動ロール3b,7bと、をそれぞれ有して構成されている。なお、各ルーパ3,7の構成は同様なので、図23では、入側セクションAのルーパ3を例に図示および説明をし、以下、出側のルーパ7については図示および説明を省略する。
ルーパ3は、図23(a)に示すように、その下流側の設備が減速または停止した場合に、ルーパ3の稼動ロール3bを長端側(同図下側)に移動することによってルーパ3で鋼板Sを貯めるようになっている。これにより、ルーパ3は、ライン下流側に影響が及ぶのを防止することができる。また、図23(b)に示すように、ルーパ3は、その上流側の設備が減速または停止した場合には、ルーパ3の稼動ロール3bを短端側(同図上側)に移動することによってルーパ3が貯めた鋼板Sを吐き出すようになっている。これにより、ライン上流側に影響が及ぶのを防止することができる。ここで、ルーパ3が鋼板Sを貯めることのできるコイル貯蔵長さの設計容量(以下、ルーパ容量ともいう)は、入側セクションAや出側セクションDの停止時間とその通板速度および中央セクションでの最大通板速度を考慮して、中央セクションが最大通板速度のときでも入側セクションAでの溶接や出側セクションDでの切断が可能となるルーパ容量に設計されている。
特開平3−28330号公報
しかしながら、実際の鋼板連続処理ラインの操業においては、入側セクションまたは出側セクションの停止あるいは低速運転の時間が、なんらかの原因で延長することもある。このような場合、どこかのセクションを減速または停止させなければならないため、能率の低下を招くことになる。また、連続処理ラインによっては、処理している鋼板の品質に影響を及ぼすことにもなる。このような問題の解決策として、ルーパ容量に十分大きな余裕を見込んでおくという方法もあるものの、ルーパ容量を単に大きくすれば、ライン長がその分だけ長くなるため、設備や建設に掛かる費用も高くなり現実的ではない。
ここで、例えば特許文献1には、必要な入側セクションまたは出側セクションの停止時間と、低速度運転時間の予測値と、監視した入側および出側のルーパのコイル貯蔵長さとから中央セクションでの最高速を演算し、演算された通板速度が実際の通板速度よりも小さい場合には、実際の通板速度を下げるようにする技術が開示されている。
しかしながら、安易に通板速度を下げることは、やはり能率の低下を招くことになるし、また、図24に例示する連続処理ライン110のように、3つのプロセス(同図での符号4,6,8)が連続化された連続処理ラインでは、二つの中央セクションC1,C2を有しており、隣接するセクション間に配置されるルーパが、入側ルーパ3、中間ルーパ5および出側ルーパ7の三箇所になっているものがある。この例のように、中央セクションC1,C2が二つある場合には、一箇所の通板速度のみを安易に下げることは許されない。したがって、例えば特許文献1に記載の技術を、このような3つのプロセスが連続化された連続処理ラインに適用することは難しい。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、与えられたルーパ容量内で、鋼板連続処理ラインの停止を可及的に防止し得る鋼板連続処理ラインの速度制御装置、並びに通板速度予測装置、これを用いた鋼板連続処理ラインの速度制御方法、および鋼板の製造方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明のうち第一の発明は、複数のルーパを介して複数のセクションが連続化された鋼板連続処理ラインにおける各セクションでの鋼板の通板速度を予測する通板速度予測装置であって、現在の各ルーパ位置情報、現在の各セクションでの通板速度情報、および現在のライン上の鋼板の接続点位置情報に基づいて、各ルーパ位置が所定範囲内になるように各セクションでの鋼板の通板速度を制御した場合の、将来の各ルーパ位置、将来の各セクションでの通板速度、および将来のライン上の鋼板の接続点位置を予測計算する予測計算手段と、その予測計算手段で予測計算された結果から、将来の各ルーパ位置、将来の各セクションでの通板速度、将来の各セクションでの加速タイミングまたは減速タイミング、および将来の鋼板の接続点位置のうち一つまたは複数の情報を画面に表示する画面表示手段と、を有することを特徴としている。
第一の発明に係る通板速度予測装置によれば、予測計算手段と画面表示手段とを有し、予測計算手段は、鋼板連続処理ラインを制御するライン制御手段からの、現在の各ルーパ位置情報、現在の各セクションでの通板速度情報、および現在のライン上の鋼板の接続点位置情報に基づいて、各ルーパ位置が所定範囲内になるように各セクションでの鋼板の通板速度を制御した場合の、将来の各ルーパ位置、将来の各セクションでの通板速度、および将来のライン上の鋼板の接続点位置を予測計算し、画面表示手段は、将来の各ルーパ位置、将来の各セクションでの通板速度、将来の各セクションでの加速タイミングまたは減速タイミング、および将来の鋼板の接続点位置のうち一つまたは複数の情報を画面に表示するので、与えられたルーパ容量内で、鋼板連続処理ラインの停止を可及的に防止することができる。したがって、例えば特許文献1に記載の技術のように、鋼板連続処理ライン全体としての通板速度を変更することなく、安定した操業を行うことができる。
ここで、例えば、通板される鋼板の材料やプロセスによっては、通板速度を過度に加減速することによって、鋼板の品質に影響を及ぼすことが考えられる。したがって、通板速度を過度に加減速することは極力避けたい。
そこで、このような場合に、第一の発明に係る通板速度予測装置において、前記予測計算手段は、所定のセクションに、鋼板の接続点が通過してから次の接続点が通過するまでの予測時間を計算するとともに、その計算された予測時間における当該所定のセクションでの予測通板速度の平均値を算出し、前記画面表示手段は、前記予測計算工程で算出された予測通板速度の平均値を、当該所定のセクションでの前記目標通板速度として前記画面に表示することは好ましい。
このような構成であれば、例えばコイルの先端や尾端では、切断等のため減速を行うが、それ以外の部分については、この目標通板速度の情報を元に、運転者がライン速度を決定することにより、能率を変えずに、安定した通板速度で鋼板連続処理ラインを運転することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明のうち第二の発明は、複数のルーパを介して複数のセクションが連続してなる鋼板連続処理ラインにおいて、各セクションでの鋼板の通板速度を制御する速度制御装置であって、現在の各ルーパ位置情報、現在の各セクションでの通板速度情報、および現在のライン上の鋼板の接続点位置情報に基づいて、各ルーパ位置が所定範囲内になるように各セクションでの鋼板の通板速度を制御した場合の、将来の各ルーパ位置、将来の各セクションでの通板速度、および将来のライン上の鋼板の接続点位置を予測計算する予測計算手段と、前記予測計算手段で予測計算された各セクションの通板速度を設定する速度設定手段と、を有することを特徴としている。
第二の発明に係る速度制御装置によれば、予測計算手段と速度設定手段とを有し、予測計算手段は、鋼板連続処理ラインを制御するライン制御手段からの、現在の各ルーパ位置情報、現在の各セクションでの通板速度情報、および現在のライン上の鋼板の接続点位置情報に基づいて、各ルーパ位置が所定範囲内になるように各セクションでの鋼板の通板速度を制御した場合の、将来の各ルーパ位置、将来の各セクションでの通板速度、および将来のライン上の鋼板の接続点位置を予測計算し、速度設定手段は、予測計算手段で予測計算された各セクションの通板速度を設定するので、与えられたルーパ容量内で、鋼板連続処理ラインの停止を可及的に防止することができる。したがって、例えば特許文献1に記載の技術のように、鋼板連続処理ライン全体としての通板速度を変更することなく、安定した操業を行うことができる。
また、上記課題を解決するために、本発明のうち第三の発明は、複数のルーパを介して複数のセクションが連続してなる鋼板連続処理ラインにおいて、各セクションでの鋼板の通板速度を制御する方法であって、現在の各ルーパ位置情報、現在の各セクションでの通板速度情報、および現在のライン上の鋼板の接続点位置情報に基づいて、各ルーパ位置が所定範囲内になるように各セクションでの鋼板の通板速度を制御した場合の、将来の各ルーパ位置、将来の各セクションでの通板速度、および将来のライン上の鋼板の接続点位置を予測計算し、その予測計算された通板速度にしたがって、鋼板の通板速度を制御することを特徴としている。この第三の発明に係る鋼板連続処理ラインの速度制御方法によれば、予測計算された通板速度にしたがって、鋼板の通板速度を制御されるので、自動制御が可能であり、これにより、与えられたルーパ容量内で、鋼板連続処理ラインの停止を可及的に防止することができる。
ここで、第三の発明に係る鋼板連続処理ラインの速度制御方法において、前記予測計算は、所定のセクションに、鋼板の接続点が通過してから次の接続点が通過するまでの予測時間を計算するとともに、その計算された予測時間における当該所定のセクションでの予測通板速度の平均値を目標通板速度として算出することは好ましい。このような構成であれば、この目標通板速度の情報を元に、ライン速度を自動的に決定することにより、能率を変えずに、安定した通板速度で鋼板連続処理ラインを自動運転する上で好適である。
また、第三の発明に係る鋼板連続処理ラインの速度制御方法において、手動介入によって速度制御を行うセクションについては、手動介入による通板速度を当該セクションでの通板速度として前記予測計算を行えば、各セクションに手動介入がなされたときの鋼板連続処理ラインの速度制御方法として好適であり、また、手動介入による通板速度を当該セクションの通板速度とした結果、ルーパ位置が所定範囲にならないと予測される場合は、予測計算の中断または警告を行えば、自動制御時だけでなく、手動介入時においても安定した操業を行う上でより好適である。
また、上記課題を解決するために、本発明のうち第四の発明は、複数のルーパを介して複数のセクションが連続してなる鋼板連続処理ラインにおいて、各セクションでの鋼板の通板速度を制御する方法であって、第一の発明に係る鋼板連続処理ラインの通板速度予測装置を用いて、その画面表示手段に表示された情報を元に、各セクションでの目標通板速度を決定して、鋼板の通板速度を制御することを特徴としている。
したがって、この第四の発明に係る鋼板連続処理ラインの速度制御方法によれば、第一の発明に係る鋼板連続処理ラインの通板速度予測装置を用いて、その画面表示手段に表示された情報を元に、各セクションでの目標通板速度を決定して、鋼板の通板速度を制御するので、与えられたルーパ容量内で、鋼板連続処理ラインの停止を可及的に防止することができる。
さらに、本発明のうち第五の発明は、複数のルーパを介して複数のセクションが連続してなる鋼板連続処理ラインにおける鋼板の製造方法であって、第三または第四の発明に係る鋼板連続処理ラインの速度制御方法によって決定された通板速度にしたがって、前記鋼板連続処理ラインの各セクションを通板させて鋼板を製造することを特徴としている。
したがって、この第五の発明に係る鋼板の製造方法によれば、与えられたルーパ容量内で、鋼板連続処理ラインの停止を可及的に防止しつつ、鋼板を製造することができる。
上述のように、本発明によれば、与えられたルーパ容量内で、鋼板連続処理ラインの停止を可及的に防止し得る鋼板連続処理ラインの速度制御装置、並びに通板速度予測装置、これを用いた鋼板連続処理ラインの速度制御方法、および鋼板の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を適宜参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る鋼板連続処理ライン(鋼板製造プロセスライン)の第一実施形態であり、同図に示すように、この鋼板連続処理ライン1は、熱処理、化学処理等を行うプロセスとして、酸洗設備4およびトリマ設備6を有する例である。なお、上記説明した従来の鋼板連続処理ライン100ないし110と同様の構成については同一の符号を付して説明する。
同図に示すように、この鋼板連続処理ライン1は、入り側から順に、ペイオフリール10、溶接機2、入側ルーパ3、酸洗設備4、出側ルーパ7、トリマ設備8、切断機20、および巻き取り装置30を有している。また、入側セクションAおよび中央セクションCの間、並びに、中央セクションCおよび出側セクションDの間には、ルーパ3,7がそれぞれ設置されている。さらに、同図に示す符号11〜13はブライドルロールであり、各ブライドルロール11〜13は、それぞれ入り側セクションA、中央セクションCおよび出側セクションDにおける鋼板Sの通板速度を制御している。
そして、この鋼板連続処理ライン1は、同図では不図示の「ライン制御用計算機」の指令に基づいてライン全体が制御されており、入側セクションAでは、ペイオフリール10にコイル状に巻き取られた鋼板Sを払い出すとともに、溶接機2によって、払い出した鋼板Sのコイル後端に、次に処理する鋼板Sのコイル先端を溶接して相互を繋げる溶接処理が行われる。また、中央セクションCでは、プロセスの所定の処理として、酸洗設備4の酸洗槽では、塩酸または硫酸の中に鋼板Sを通過させることにより、鋼板表面の酸化膜を除去する処理が行われる。また、トリマ設備8では、必要に応じて鋼板Sの幅を目標幅に切断する処理が行われる。そして、出側セクションDでは、中央セクションCで所定の処理がなされた鋼板Sが、上記溶接処理で相互に繋げられたコイルの溶接点を切断機20でカットされた後に、巻き取り装置30により巻き取られるようになっている。そして、鋼板Sの一時的な貯蔵装置である複数のルーパ3,7は、入り側セクションAや出側セクションDが、溶接やコイル切断のために停止した場合にも、下流側に連続的に鋼板Sを払い出し可能になっている。
ここで、この鋼板連続処理ライン1には、本発明に係る通板速度予測処理を実行する通板速度予測装置が付設されており、この通板速度予測装置によって、上記複数のルーパ3,7に与えられたルーパ容量内で、鋼板連続処理ラインの停止を可及的に防止し得るようになっている。以下、この通板速度予測装置、およびこれを用いた本発明に係る鋼板連続処理ラインの操業方法の第一実施形態について図面を参照しつつ詳しく説明する。
図2は、上記通板速度予測装置が付設されてなる、本発明に係る鋼板連続処理の第一実施形態を示すブロック図である。
同図に示すように、ライン制御用計算機40は、上述の鋼板連続処理ライン1の操業全般を司るライン制御手段であり、上記鋼板連続処理ライン1で処理する鋼板Sのコイルの情報や、現在の各ルーパ位置情報(コイル貯蔵長さ)、現在の各セクションでの通板速度情報、現在のライン上の鋼板の接続点(溶接点)位置情報等の情報が随時に格納されるようになっている。そして、本発明に係る通板速度予測装置70は、ガイダンス計算機50と表示装置60とを備えて構成されている。
詳しくは、ガイダンス計算機50は、通板速度を予測する予測計算手段であり、鋼板連続処理ライン1の停止を可及的に防止する上で必要な、将来の予測計算を行う通板速度予測処理を実行する。そして、その予測計算の結果を、各セクションでの目標通板速度を決定可能な情報として、表示装置60の画面に表示させるものである。これにより、同図に示すように、各セクションの運転者Mは、ディスプレイ等の表示装置60の画面等に表示された情報を元に、連続処理ライン1の各セクションの通板速度を修正する作業を、ライン制御用計算機40から入力可能になっている。
次に、上記ガイダンス計算機50での通板速度予測処理について詳しく説明する。なお、図3はガイダンス計算機で実行される通板速度予測処理のフローチャートである。
同図に示すように、このガイダンス計算機50では、鋼板連続処理ライン1の操業中は、同図にステップS10〜S50に示す一連の通板速度予測処理が繰り返し実行されるようになっている。つまり、この通板速度予測処理が実行されると、ステップS10にて、ライン制御用計算機40から、今から鋼板連続処理ライン1に通板される鋼板Sの通板順序、および各鋼板Sの厚さ、幅、長さ、種別(品種、鋼種など)等の操業条件や、鋼板Sに関する情報(操業情報)を入力する。次いで、ステップS20に移行して一連の予測計算処理がなされる。次いで、ステップS40では、各セクションでの目標通板速度を決定可能な情報を、各セクションの運転者Mに視認可能に表示装置60に表示し、ステップS50では、ライン制御用計算機40から、鋼板連続処理ライン1で処理する鋼板Sのコイルの情報や、現在の各ルーパ位置情報、現在の各セクションでの通板速度情報、現在のライン上の鋼板Sの接続点位置情報等を読み込んで、処理をステップS10に戻す、という一連の通板速度予測処理が繰り返しなされる。この一連の通板速度予測処理は、例えば1秒など、決まった周期毎(予測計算周期毎)に実行される。なお、この一連の通板速度予測処理の周期は、鋼板連続処理ライン1の最高速度によって適宜決定される。
上記ステップS20での予測計算処理を、より詳しく示したものが図4である。
この予測計算処理は、ライン制御用計算機40から取得した、各セクションでの通板速度情報、現在の各ルーパ位置情報および現在のライン上の鋼板Sの接続点位置情報を初期値として、ある時刻から所定時間または任意時間経過するまでの将来の各セクションでの通板速度、各ルーパ位置および各接続点(溶接点)位置の予測計算がそれぞれ行なわれる。ここで、この、ある時刻から所定時間または任意時間経過するまでの時間を「予測時間」と呼ぶことにする。この予測時間としては、少なくとも各セクションでコイル1本の処理が終了する時間以上が望ましく、例えば100秒や、1000秒等が考えられる。
すなわち、上記一連の通板速度予測処理において、ステップS20での予測計算処理が実行されると、同図に示すように、ステップS21、S22,S23に順に移行して、各セクションA,C,Dのステータス(後述する)を変更し、次いで、ステップS24、S25,S26に順に移行してからステップS27に移行する(なお、本実施形態では、中央セクションCのステータスは、ないものとして扱う。)。そして、ステップS27では各セクションA,C,Dの通板速度をそれぞれ決定し、ステップS28ではルーパ位置を計算してステップS29に移行し、ステップS29では溶接点の位置計算を行い、ステップS30に移行する。そして、ステップS30では、(予測時間/予測計算周期)で決定される予測計算回数Npになったか否かを判定し、予測計算回数Npになるまで、上記ステップS21〜S29を繰り返す。つまり、予測計算回数Npに達しなければ処理をステップS21に戻し(No)、予測計算回数Npに達したら(Yes)処理を終了する。
図5に、上記ステップS21での、入側セクションAのステータス変更処理のフローチャートを示す。
入側セクションAのステータス変更処理では、同図に示すように、上記連続処理ライン1の入り側では、鋼板Sのコイルが、「溶接中」か「装入中」かの二つのステータスがある。この二つのステータスは、ペイオフリール10のコイルの残長、および溶接完了か否かで変更する。すなわち、入側セクションAでは、溶接中は通板速度を0(零)にし、溶接が完了したら加速を開始する。
ここで、コイルの残長、および溶接完了は、図6に示す、入側セクション処理(図4でのステップS24)において実行される。
つまり、上記予測計算処理では、図6に示すように、入側セクションAでのコイルの残長を計算(ステップS211)し、以下、ステップS212〜ステップS216に示すように、入側セクションAのステータス変更処理の入側ステータス確認(ステップS212)、前回の入側ステータスの確認(ステップS213)で、共に溶接中の場合は、溶接のための停止完了から通板の停止時間を積算し(ステップS214)、その積算された停止時間が溶接のための時間を超えたら、溶接完了フラグを立てる(ステップS215)。また、前回溶接中でなく、今回溶接中であれば、溶接時間に「0(零)」をセットする(ステップS216)。
上記コイル残長の計算方法を以下の(式1)に示す。
C1=CL−v1×dt (式1)
ただし、(式1)において、C1:入側セクションAでのコイルの残長、CL:前回計算時のコイルの残長、v1:入側セクションでの通板速度、であり、dtは、予測計算での計算周期(=例えば1秒)である。
次に、図7に、出側セクションDのステータス変更処理のフローチャートを示す。
出側セクションDでは、トリマ設備8で鋼板Sの幅を目標幅に幅変えする際に一旦停止することと、切断機20での切断のために減速する必要がある。そのため、同図に示すように、「搬送中」、「減速開始」、「停止開始」、「減速運転中」および「停止中」の5つのステータスがある。
図7のフローチャートに示される「溶接点到着」の判断は、後述するステップS32における処理において、出側セクションにあるか否か基づいて判断し、「減速」の判断は、上述の目標幅に幅変えの条件の時は一旦停止なので「No」、切断機での切断をする条件の時には「Yes」となる。「減速完了」、「停止完了」、「幅変え完了」の判断は、出側セクション処理の結果による。また、「溶接点通過」の判断も、ステップS32の処理結果に基づいて判断する。
そして、上記予測計算処理では、図8に示すように、ステップS231に移行して、出側セクションDの上記ステータスによって減速時間を算出し、以下、ステップS232〜ステップS239に示すように、出側セクションDのステータス変更処理に応じて、算出された減速時間が予め決められた所定の減速時間を超えたら、減速完了フラグを立て、また、停止する場合も同様に、出側セクションDのステータスによって停止時間を算出し、その算出された停止時間が予め決められた所定の停止時間を超えたら、停止完了フラグを立てる。
次に、上記ステップS24での、通板速度を決定する処理について詳しく説明する。
以下、上記予測計算処理で予測する、各セクションA,C,Dの通板速度の決定ルールを入側セクションAから順に示す。但し、t:現在時刻、t1:予測時間、v2:中央セクションでの通板速度、v3:出側セクションでの通板速度、V1max:入側セクション最高速度、v3c:切断時の速度、L1:入側ルーパのコイル貯蔵長さ、L2:出側ルーパのコイル貯蔵長さ、L1u:入側ルーパ位置端側入側セクション減速位置、L1l:入側ルーパ短端側中央セクション減速位置、L2u:出側ルーパ位置端側中央セクション減速位置、L2l:出側ルーパ短端側出側セクション減速位置をそれぞれ表す。また、予測計算は、時間dt毎に、時間t1分の予測計算をすることを表している。
(1)入側セクションAの速度決定ルール
(1.1)入側セクションステータスによる速度変更
溶接中:v1=0
装入中:v1=V1max
(1.2)ルーパ運用に関する速度変更
L1>L1uとなったらv1を減速する
vl>v2の場合、v1←v2とする
vl<v2の場合、v1←0とする
(2)中央セクションCの速度決定ルール
(2.1)中央セクションステータスによる速度変更
但し、中央セクションステータスはなし
(2.2)ルーパ運用に関するルール
L1<L1lとなったらv2を減速、v2←v1とする
L2>L2uとなったらv2を減速、v2←v3とする
(3)出側セクションDの速度決定ルール
(3.1)出側セクションステータスによる速度変更
幅変えの停止時:v3=0
切断のための減速時:v3=v3c
(3.2)ルーパ運用に関するルール
L2<L2lとなったらv3を減速、v3←v2とする
上記の通板速度決定ルールによって各セクションA,C,Dの通板速度が決定したら、以下の(式2)および(式3)で、コイル貯蔵長さ(ルーパ位置)の更新計算(ステップS28)を実行する。なお、(式2)および(式3)で、L1’は、前回計算時の入側ルーパのコイル貯蔵長さ(ルーパ位置)であり、L2’は、前回計算時の出側ルーパのコイル貯蔵長さ(ルーパ位置)である。
[ルーパ位置計算]
L1=L1’+(v2−v1)×dt (式2)
L2=L2’+(v3−v2)×dt (式3)
さらに、ステップS20の予測計算においては、以下の(式4)〜(式7)でコイルの溶接点の位置(ステップS26)も予測計算する。ここで、溶接点の位置情報としては、ペイオフリール10からの距離情報、および複数のセクションのうちのいずれのセクションにいるかという情報がある。
いま、鋼板連続処理ライン1上にn個のコイルがあるとして、i=1,2,・・・,nとしたときに、i番目のコイルのペイオフリール10からの距離をx(i)とする。溶接点の位置x(i)とセクション位置の更新に係る処理のフローチャートを図9に示す。ただし、同図のフローチャートにおいて、X、XおよびXは、図1に示す、X:入側セクション終了位置、X:中央セクション設備長、X:入側セクション設備長、とし、各セクションの終了位置を以下のように定義する。
[溶接点位置更新]
:入側ルーパ終了位置
=X+L1 (式4)
:中央セクション終了位置
=X+L1+X (式5)
:出側ルーパ終了位置
=X+L1+X+L2 (式6)
:出側セクション終了位置
=X+L1+X+L2+X (式7)
以上に示した予測計算処理を予測時間の回数だけ繰り返す(ステップS27)。その計算回数は、例えば以下の(式8)のように決定される。
Np=t1/dt (式8)
ここで、この通板速度予測装置70は、上述したガイダンス計算機50で予測計算された結果から、将来の各ルーパ3,7の位置、将来の各セクションA,C,Dでの通板速度、将来の各セクションA,C,Dでの加速タイミングまたは減速タイミング、および将来の鋼板Sの接続点位置のうち一つまたは複数の情報を、ラインの運転者Mがその情報を元に各セクションA,C,Dでの目標通板速度を決定可能な情報として表示装置60の画面に表示して運転者Mに提示する。その際、運転者Mに提示(表示)するには、いろいろな提示形態が考えられる。図10(a)〜(f)に、予測情報を運転者Mにガイダンス表示する表示装置60での画面表示例を示す。
図10(a)は、予測結果を運転者に提示するための表示装置60での画面表示の一例である。同図では、各セクションA,C,Dでの通板速度のうち1つの通板速度について、現在から将来の予測結果の表示例を示している。各セクションA,C,Dの運転者Mは、この表示を参考にして通板速度を決めて運転を行う。また、図10(b)は、各コイルの目標速度を提示するための画面表示の一例である。各セクションA,C,Dの運転者Mは、この表示を参考に各コイルの通板速度を決定し運転を行う。また、図10(c)は、加速タイミングまたは、減速タイミングを提示するための画面表示の一例である。運転者Mは、この表示を参考に各セクションA,C,Dの加速や減速を行う。また、図10(d)は、現在から将来のルーパ3,7のうち1つの位置情報を提示するための画面表示の一例である。運転者Mはこの表示を見て、将来的にルーパが上下限に達し、減速する必要が発生するかどうかを確認しながら、現在の通板速度を決定し、設定することができる。また、図10(e)は、能率予想を提示するための画面表示の一例である。運転者Mはこの表示を参考に現在の速度で目標通りの能率がでているかを確認しながら、現在の通板速度を決定することができ、それに基づいて運転を行う。
次に、上述した通板速度予測装置70を付設した鋼板連続処理ライン1において、通板速度予測装置70およびこれを用いた鋼板連続処理ラインの速度制御方法の作用・効果について説明する。
上述のように、この鋼板連続処理ライン1に付設される通板速度予測装置70は、ガイダンス計算機50と表示装置60とを有しており、このガイダンス計算機50は、鋼板連続処理ライン1を制御するライン制御用計算機40からの、現在の各ルーパ3,7の位置情報、現在の各セクションA,C,Dでの通板速度情報、現在の鋼板連続処理ライン1上の鋼板Sの接続点位置情報に基づいて、将来の各ルーパ3,7の位置、将来の各セクションA,C,Dでの通板速度、将来の鋼板連続処理ライン1上の鋼板Sの接続点位置を予測計算し、表示装置60は、図10(a)〜(f)に画面表示例を示すように、将来の各ルーパ3,7の位置(図10(d))、将来の各セクションA,C,Dでの通板速度(図10(a))、将来の各セクションA,C,Dでの加速タイミングまたは減速タイミング(図10(c))、および将来の鋼板Sの接続点位置等のうち一つまたは複数の情報を、ラインの運転者Mがその情報を元に各セクションA,C,Dでの目標通板速度を決定可能な情報として画面に表示するので、一定時間における将来の各セクションA,C,Dでの通板速度、および各ルーパ位置、コイル溶接点の位置などを予測することができ、その予測情報を表示装置60の画面に表示して運転者Mに提示することができる。そのため、与えられたルーパ容量内で、鋼板連続処理ライン1の停止を可及的に防止することができる。したがって、例えば特許文献1に記載の技術のように、鋼板連続処理ライン全体としての通板速度を変更することなく、安定した操業を行うことができる。
また、換言すれば、この鋼板連続処理ライン1の操業方法によれば、ガイダンス計算機50での処理(予測計算工程)と表示装置60での処理(画面表示工程)とを含み、予測計算工程は、現在の各ルーパ3,7の位置情報、現在の各セクションA,C,Dでの通板速度情報、現在の鋼板連続処理ライン1上の鋼板Sの接続点位置情報に基づいて、将来の各ルーパ3,7の位置、将来の各セクションA,C,Dでの通板速度、将来の鋼板連続処理ライン1上の鋼板Sの接続点位置を予測計算し、画面表示工程は、将来の各ルーパ3,7の位置、将来の各セクションA,C,Dでの通板速度、将来の各セクションA,C,Dでの加速タイミングまたは減速タイミング、および将来の鋼板Sの接続点位置のうち一つまたは複数の情報を、鋼板連続処理ライン1の運転者Mがその情報を元に各セクションA,C,Dでの目標通板速度を決定可能な情報として画面に表示するので、与えられたルーパ容量内で、鋼板連続処理ライン1の停止を可及的に防止することができる。
なお、本発明に係る鋼板連続処理ラインの速度制御方法および通板速度予測装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能である。
例えば、上記第一実施形態では、本発明に係る通板速度予測装置を付設する鋼板連続処理ラインの例として、入側セクションA、中央セクションCおよび出側セクションDを有し、入側セクションAおよび中央セクションCの間、並びに、中央セクションCおよび出側セクションDの間に、ルーパ3,7がそれぞれ設置されている例で説明したが、これに限定されず、例えば、上記図24に例示する連続処理ライン110のように、3つのプロセス(同図での符号4,6,8)が連続化された連続処理ラインに付設可能なことは勿論である。
また、例えば、通板される鋼板Sの材料や処理のプロセスによっては、通板速度を過度に加減速することによって、鋼板Sの品質に影響を及ぼすことが考えられる。したがって、通板速度を過度に加減速することは極力避けたい。
そこで、このような場合に、上記図3に例示した通板速度予測処理のフローチャートに対して、出側セクションDのコイル毎の通板速度を一定にする運転を行う点が上記第一実施形態とは異なる変形例を図11に示す。
この例では、同図に示すように、溶接点が、切断位置である上記「出側セクション終了位置」に到着した時点で、次の溶接点が来るまでの予測計算を行う(ステップS11)。そして、その予測計算の中で、次の溶接点が「出側セクション終了位置」に到達したところで予測計算を終了し(ステップS31)、予測した出側セクション速度v3の平均値V3meanを、(式9)で求めるようになっている(ステップS32)。なお、(式9)において、Tmは、「溶接点が通過する時間」である。
V3mean=(1/(Tm/dt))Σv3 (式9)
そして、この値を当該コイルの出側セクションDでの目標速度とし、この目標速度を運転者Mに対して表示装置60でガイダンス表示する。なお、溶接点が「出側セクション終了位置」に来ていない場合の予測計算は、v3をV3meanと固定して、あらかじめ決められた予測時間t1だけ行う。
この変形例の通板速度予測装置70によれば、ガイダンス計算機50は、鋼板Sの接続点が、所定のセクションとしての出側セクションDに到着したときに、この出側セクションDに次の接続点が通過するまでの予測時間を計算するとともに、その計算された予測時間における出側セクションDでの予測通板速度の平均値を算出し、表示装置60は、予測計算で算出された予測通板速度の平均値を、この出側セクションDでの目標通板速度として画面に表示するので、例えばコイルの先端や尾端で、切断等のため減速を行っても、それ以外の部分については、この目標通板速度の情報を元に、運転者Mがライン速度を決定することにより、能率を変えずに、安定した通板速度で鋼板連続処理ライン1を運転することができる。
また、上記第一実施形態においては、通板速度予測処理を実行する通板速度予測装置70が、ガイダンス計算機50(予測計算手段)と表示装置60(画面表示手段)とを備えて構成され、通板速度の予測情報を表示装置60で運転者Mにガイダンス表示し、運転者Mが通板速度を設定する例で説明したが、これに限定されず、例えば、鋼板連続処理ライン1の操業全般を司るライン制御用計算機40(ライン制御手段)が、予測計算手段を兼ね備えることで、通板速度予測装置を含む速度制御装置として構成し、この予測計算手段で予測した通板速度によって、自動的に通板速度を設定(通板速度設定処理)するように構成してもよい。
以下、第二実施形態として、このような予測計算手段で予測した通板速度によって、自動的に通板速度を設定する構成例を説明する。なお、以下説明する第二実施形態は、ライン制御用計算機40が、上記予測計算手段を兼ね備えることで通板速度予測装置を含む速度制御装置として構成し、これにより、予測計算手段で予測計算された各セクションの通板速度を自動的に設定している点を除き、上記第一実施形態と同様なので、異なる点について説明し、同様の点についてはその図示ないし説明についてはこれを省略する。
図12は、本発明に係る鋼板連続処理の第二実施形態を示すブロック図である。同図に示すように、この第二実施形態では、ライン制御用計算機40が、上記予測計算手段を兼ね備えることで通板速度予測装置を含む構成とされている。すなわち、この第二実施形態のライン制御用計算機40は、図13に示すように、コイルの情報を取得した後(ステップS10)、運転者Mの手動介入の情報に基づいて所定の処理を行い(ステップS16)、これらの情報を基にして予測計算を実行する(ステップS20)。そして、その予測計算された通板速度にしたがって、各セクションに対して鋼板の通板速度を制御する速度指令を行い(ステップS40)、これにより、各セクションの通板速度を設定する(速度設定手段)。次いで、鋼板連続処理ライン1で処理する鋼板Sのコイルの情報や、現在の各ルーパ位置情報、現在の各セクションでの通板速度情報、現在のライン上の鋼板Sの接続点位置情報、運転者Mの手動介入の情報等を読み込んで(ステップS50)、処理をステップS10に戻す、という一連の通板速度設定処理(通板速度予測処理を含む)が繰り返しなされる。この一連の通板速度設定処理は、例えば1秒など、決まった周期毎(予測計算周期毎)に実行される。なお、この一連の通板速度設定処理の周期は、鋼板連続処理ライン1の最高速度によって適宜決定される。
ここで、ステップS16での手動介入処理について、図14および表1を参照して詳しく説明する。
Figure 2009233743
図14に示すように、図13のステップS16で実行される手動介入処理は、まず、各セクションについての手動介入の有無の情報を取得し(ステップS17)、その取得された手動介入の情報から、上記表1を参照し、「手動介入ケース」(同表でのケース1〜8のいずれか)を決定し(ステップS18)、処理を戻す。ここで、この「手動介入ケース」は、上記ステップS20での予測計算中において、通板速度を決定する際に用いられる。すなわち、図15に第二実施形態での予測計算処理のフローチャートを示すように、この第二実施形態での予測計算処理では、ステップS27において通板速度が決定(速度決定)されるが、この速度決定は、図16に示すように、入側、中央および出側での各速度決定処理において順次決定されるようになっている(同図のステップS271〜273)。
より詳しくは、ステップS271の入側速度決定処理は、図17に示すように、溶接中の場合は停止が優先されるが、溶接中でなく手動介入がある場合には、手動介入が優先される。また、手動介入がない場合には、入側のルーパ位置によって通板速度が決定されるようになっている。また、ステップS272の中央速度決定処理は、図18に示すように、手動介入がある場合には手動介入が優先され、手動介入がない場合には、入側と出側のルーパ位置によって通板速度が決定されるようになっている。さらに、ステップS273の出側速度決定処理は、図19に示すように、出側速度についても、減速運転中、減速開始、停止開始または停止中の場合には、これらが優先されるが、これら以外の場合で手動介入があるときには、手動介入が優先される。また、手動介入がないときには、出側のルーパ位置によって通板速度が決定される。これにより、この第二実施形態においても、上述した予測情報によって得られた各セクションでの通板速度によって自動運転することにより、効率的で安定した操業を行うことが可能となっている。
ここで、いずれのセクションにおいても手動介入がない「手動介入ケース1」の場合には(表1参照)、各セクションの通板速度が予測計算によって決定されて、安定した運転を行うことができる。しかし、いずれかのセクションに手動介入が入った場合には、その手動介入が入ったセクションでは、当該手動介入が優先され、手動介入が入っていないセクションのみが予測計算によって通板速度が決定されることになる。そのため、この場合には、将来的に安定した運転が継続されるとは限らない。つまり、手動介入が優先された結果、例えばどこかの時点でルーパが上下限に達してしまうと、これにより、いずれかのセクションを停止せざるを得ない状況に陥ることも考えられる。そこで、この第二実施形態の予測計算においては、図20に示すように、これらの状況を予め予測し、この予測計算によって得られた情報を運転者に提示するという「操業異常判定処理」がなされ、これにより、将来的にセクションが停止する状況を回避できるようになっている。
以下、上記操業異常判定処理の詳細を、図21を参照しつつ説明する。
同図に示すように、この操業異常判定処理は、上記予測計算において、まず、ルーパ位置が上下限値にかかるか否かのチェックを行う。そして、入側、出側の各ルーパ位置が上限にかかった場合には、上流側セクションの通板を停止する。但し、停止すべきセクションが手動介入されていることによって自動制御できない場合には、警告(アラーム)を発して、予測計算を中断する。なお、この警告(同図での警告表示(1)〜(4))は、以下に例示するような表示を、運転者から視認可能な表示装置60等の画面に表示したり、音声によって報知したりすることによって発することができる。
警告表示(1):「入側速度を減速しないと入側ルーパが上限にかかります」
警告表示(2):「中央速度を減速しないと入側ルーパが下限にかかります」
警告表示(3):「中央速度を減速しないと出側ルーパが上限にかかります」
警告表示(4):「出側速度を減速しないと出側ルーパが下限にかかります」
また、予測計算のなかで各セクションの通板を停止するが否かのチェックを行い、通板を停止する場合は、上記同様に警告(アラーム)を発する(同図での警告表示(5)〜(7))。
警告表示(5):「入側セクションが停止します」
警告表示(6):「中央セクションが停止します」
警告表示(7):「出側セクションが停止します」
以上説明したように、この第二実施形態によれば、上記操業異常判定処理を実行することによって、自動制御時だけでなく、手動介入時においても安定した操業を行うことができる。
本発明に係る鋼板連続処理ラインの第一実施形態の説明図である。 通板速度予測装置が付設されてなる、本発明に係る鋼板連続処理の第一実施形態を示すブロック図である。 ガイダンス計算機での通板速度予測処理のフローチャートである。 予測計算処理のフローチャートである。 入側セクションステータス変更処理のフローチャートである。 入側セクションに係る処理のフローチャートである。 出側セクションステータス変更処理のフローチャートである。 出側セクションに係る処理のフローチャートである。 溶接点の位置の更新処理のフローチャートである。 予測情報を運転者Mにガイダンス表示する画面表示例であり、同図(a)は、セクション速度の現在から将来の予測結果の表示例、(b)は各コイルの目標速度を提示するための画面表示例、(c)は加速タイミングまたは減速タイミングを提示するための画面表示例、(d)はルーパの位置を提示するための画面表示例、(e)は能率予想を提示するための画面表示例である。 通板速度予測装置での通板速度予測処理のフローチャートの変形例である。 本発明に係る鋼板連続処理の第二実施形態を示すブロック図である(第一実施形態での図1に対応する図)。 第二実施形態での、予測計算手段を兼ね備えるライン制御用計算機での通板速度予測処理のフローチャートである(第一実施形態での図3に対応する図)。 第二実施形態での手介入処理のフローチャートである。 第二実施形態での予測計算処理のフローチャートである(第一実施形態での図4に対応する図)。 第二実施形態での速度決定処理のフローチャートである。 図16での入側速度決定処理のフローチャートである。 図16での中央速度決定処理のフローチャートである。 図16での出側速度決定処理のフローチャートである。 第二実施形態での予測計算に操業異常判定処理を含むフローチャートである。 図20での操業異常判定処理のフローチャートである。 従来の鋼板の連続処理ラインの一例を説明する図である。 ルーパの動作を説明する図であり、同図(a)は、稼動ロールを長端側に移動した状態を示し、また、同図(b)は、稼動ロールを短端側に移動した状態を示している。 従来の鋼板の連続処理ラインの一例を説明する図であり、同図は、3つのプロセスが連続化された連続処理ラインの例である。
符号の説明
1 連続処理ライン
2 溶接機
3 入側ルーパ
4 酸洗設備(中央セクションでのプロセス)
5 中間ルーパ
6 (中央セクションでのプロセス)
7 出側ルーパ
8 トリマ設備
10 ペイオフリール
11〜14 ブライドルロール
20 切断機
30 巻き取り装置
40 ライン制御用計算機(ライン制御手段)
50 ガイダンス計算機(予測計算手段)
60 表示装置(画面表示手段)
70 通板速度予測装置

Claims (8)

  1. 複数のルーパを介して複数のセクションが連続化された鋼板連続処理ラインにおける各セクションでの鋼板の通板速度を予測する通板速度予測装置であって、
    現在の各ルーパ位置情報、現在の各セクションでの通板速度情報、および現在のライン上の鋼板の接続点位置情報に基づいて、各ルーパ位置が所定範囲内になるように各セクションでの鋼板の通板速度を制御した場合の、将来の各ルーパ位置、将来の各セクションでの通板速度、および将来のライン上の鋼板の接続点位置を予測計算する予測計算手段と、その予測計算手段で予測計算された結果から、将来の各ルーパ位置、将来の各セクションでの通板速度、将来の各セクションでの加速タイミングまたは減速タイミング、および将来の鋼板の接続点位置のうち一つまたは複数の情報を画面に表示する画面表示手段と、を有することを特徴とする鋼板連続処理ラインの通板速度予測装置。
  2. 前記予測計算手段は、所定のセクションに、鋼板の接続点が通過してから次の接続点が通過するまでの予測時間を計算するとともに、その計算された予測時間における当該所定のセクションでの予測通板速度の平均値を算出し、前記画面表示手段は、前記予測計算工程で算出された予測通板速度の平均値を、当該所定のセクションでの前記目標通板速度として前記画面に表示することを特徴とする請求項1に記載の鋼板連続処理ラインの通板速度予測装置。
  3. 複数のルーパを介して複数のセクションが連続してなる鋼板連続処理ラインにおいて、各セクションでの鋼板の通板速度を制御する速度制御装置であって、
    現在の各ルーパ位置情報、現在の各セクションでの通板速度情報、および現在のライン上の鋼板の接続点位置情報に基づいて、各ルーパ位置が所定範囲内になるように各セクションでの鋼板の通板速度を制御した場合の、将来の各ルーパ位置、将来の各セクションでの通板速度、および将来のライン上の鋼板の接続点位置を予測計算する予測計算手段と、前記予測計算手段で予測計算された各セクションの通板速度を設定する速度設定手段と、を有することを特徴とする鋼板連続処理ラインの速度制御装置。
  4. 複数のルーパを介して複数のセクションが連続してなる鋼板連続処理ラインにおいて、各セクションでの鋼板の通板速度を制御する方法であって、
    現在の各ルーパ位置情報、現在の各セクションでの通板速度情報、および現在のライン上の鋼板の接続点位置情報に基づいて、各ルーパ位置が所定範囲内になるように各セクションでの鋼板の通板速度を制御した場合の、将来の各ルーパ位置、将来の各セクションでの通板速度、および将来のライン上の鋼板の接続点位置を予測計算し、その予測計算された通板速度にしたがって、鋼板の通板速度を制御することを特徴とする鋼板連続処理ラインの速度制御方法。
  5. 手動介入によって速度制御を行うセクションについては、手動介入による通板速度を当該セクションでの通板速度として前記予測計算を行うことを特徴とする請求項4に記載の鋼板連続処理ラインの速度制御方法。
  6. 手動介入による通板速度を当該セクションの通板速度とした結果、ルーパ位置が所定範囲にならないと予測される場合は、予測計算の中断または警告を行うことを特徴とする請求項5に記載の鋼板連続処理ラインの速度制御方法。
  7. 複数のルーパを介して複数のセクションが連続してなる鋼板連続処理ラインにおいて、各セクションでの鋼板の通板速度を制御する方法であって、
    請求項1または2に記載の鋼板連続処理ラインの通板速度予測装置を用いて、その画面表示手段に表示された情報を元に、各セクションでの目標通板速度を決定して、鋼板の通板速度を制御することを特徴とする鋼板連続処理ラインの速度制御方法。
  8. 複数のルーパを介して複数のセクションが連続してなる鋼板連続処理ラインにおける鋼板の製造方法であって、
    請求項4〜7のいずれか一項に記載の鋼板連続処理ラインの速度制御方法によって決定された通板速度にしたがって、前記鋼板連続処理ラインの各セクションを通板させて鋼板を製造することを特徴とする鋼板の製造方法。
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