JP2009232240A - 画像処理装置、画像処理方法、および画像処理のためのコンピュータプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、および画像処理のためのコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像を変形するための画像変形処理に要する演算処理量を低減する。
【解決手段】
画像処理装置は、変形方向に配列された少なくとも2つの領域を画像IG8中に設定し、2つの領域の一方を変形方向に拡大するとともに、他方を変形方向に縮小することにより画像の変形処理を行う。変形方向は、画像IG8中に存在する顔に対して予め設定された方向EPに基づいて設定される。
【選択図】図19

Description

本発明は、画像に変形処理を施す画像処理技術に関する。
デジタル画像を対象に、画像中の人物の顔をより小さく変形するための画像処理技術が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、顔の画像上の一部の領域(頬の画像を表す領域)を補正領域として設定し、補正領域を所定のパターンに従い複数の小領域に分割し、小領域毎に設定された倍率で画像を拡大または縮小することにより、顔の形状を変形する画像処理装置が開示されている。
特開2004−318204
しかしながら、補正領域を設定して画像を補正する画像処理では、補正領域の設定や小領域の拡大や縮小等、多くの演算処理量を要する処理が行われる。そのため、画像処理を行うための演算処理量が過大となる場合があった。この問題は、人物の顔を変形する場合に限らず、一般に、画像を変形する処理に共通する。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、画像を変形するための画像変形処理に要する演算処理量を低減することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
画像処理装置であって、
画像中に存在する顔に対して予め設定された方向に基づいて、前記画像を変形する際の変形方向を設定する変形方向設定部と、
少なくとも2つの領域を前記変形方向に配列して、前記画像中に設定する変形領域設定部と、
前記2つの領域の一方を前記変形方向に拡大するとともに、他方を前記変形方向に縮小する変形処理部と
を備える画像処理装置。
この適用例によれば、変形方向の一方向への拡大および縮小により画像の変形を行うため、画像の変形処理に要する演算処理量を低減することができる。そして、変形方向を画像中の顔に対して予め設定された方向に基づいて決定するため、変形方向を画像中の顔の補正に適した方向に設定することが容易となる。
[適用例2]
適用例1記載の画像処理装置であって、
前記画像は矩形の画像であり、
前記変形方向設定部は、前記画像の直交する辺のうち、前記顔に含まれる2つの瞳を結ぶ瞳配列方向となす角度がより小さい辺の方向を前記変形方向に設定する
画像処理装置。
この適用例によれば、変形方向は画像の辺の方向に設定される。そのため、画像の変形処理がより容易となる。また、瞳配列方向に基づいて変形方向が決定されるので、変形方向をより適切に設定することができる。
[適用例3]
適用例2記載の画像処理装置であって、
前記画像中に複数の顔が存在している場合、前記変形方向設定部は、前記複数の顔のうちの最も大きい顔に基づいて前記変形方向を設定する
画像処理装置。
通常、被写体として主要な人物は、他の人物よりも大きく撮影される。そのため、画像中に複数の顔が存在している場合に最も大きな顔に基づいて変形方向を設定することにより、変形方向を被写体として主要な人物の変形に適したものにすることができる。
[適用例4]
適用例2記載の画像処理装置であって、
前記画像中に複数の顔が存在している場合、前記変形方向設定部は、前記複数の顔のうちの前記瞳配列方向が前記直交する辺のいずれかに最も近い顔に基づいて前記変形方向を設定する
画像処理装置。
通常、被写体として主要な人物は、画像に対してまっすぐに撮影される。そのため、画像中に複数の顔が存在している場合に瞳配列方向が直交する辺のいずれかに最も近い顔に基づいて変形方向を設定することにより、変形方向を被写体として主要な人物の変形に適したものにすることができる。
[適用例5]
適用例1記載の画像処理装置であって、さらに、
前記顔の一部を含む顔領域内で画像の変形を行う顔領域変形部を備え、
前記画像は矩形の画像であり、
前記変形方向設定部は、前記画像の直交する辺のうち、前記顔に含まれる2つの瞳を結ぶ瞳配列方向となす角度がより大きい辺の方向を前記変形方向に設定する
画像処理装置。
例えば、顔領域内での画像の変形により顔を小さくする変形を行うと、顔が縦長に変形される場合がある。この適用例によれば、変形方向への縮小を行うことにより、縦長に変形された顔の縦横比を元の画像に近づけることができる。また、一般に、顔領域内での画像の変形により顔の縦横比が変化する場合において、顔の縦横比を元の画像に近づけることができる。そのため、顔の縦横比が変わることによる違和感の発生を抑制することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、画像処理方法および装置、画像変形方法および装置、画像補正方法および装置、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.第5実施例:
F.顔の配置の特定:
G.顔領域の変形:
H.変形例:
A.第1実施例:
図1は、第1実施例としてのプリンタ100の構成を概略的に示す説明図である。プリンタ100は、メモリカードMC等から取得した画像データに基づき画像を印刷する、いわゆるダイレクトプリントに対応したカラーインクジェットプリンタである。プリンタ100は、プリンタ100の各部を制御するプリンタ制御部110と、ボタンやタッチパネルにより構成された操作部120と、液晶ディスプレイにより構成された表示部130と、プリントエンジン140と、カードインタフェース150とを備えている。プリンタ100は、さらに、他の機器(例えば、デジタルスチルカメラやパーソナルコンピュータ)とのデータ通信を行うためのインタフェースを備えるものとしてもよい。
プリントエンジン140は、印刷データに基づき印刷を行う印刷機構である。カードインタフェース150は、カードスロット152に挿入されたメモリカードMCとの間でデータのやり取りを行うためのインタフェースである。なお、本実施例では、メモリカードMCにRGBデータとしての画像データが格納されており、プリンタ100は、カードインタフェース150を介してメモリカードMCに格納された画像データの取得を行う。
プリンタ制御部110は、機能ブロックとして、顔形状補正処理部200と、表示処理部310と、印刷処理部320とを有している。プリンタ制御部110は、CPU、ROM、および、RAM(いずれも図示しない)を備えるコンピュータとして構成されている。CPUは、ROMあるいはRAMに格納されたプログラムを実行することにより、これらの機能ブロック200,310,320として動作する。
表示処理部310は、表示部130を制御して、表示部130上に処理メニューやメッセージを表示する。印刷処理部320は、画像データから印刷データを生成し、プリントエンジン140を制御して、印刷データに基づく画像の印刷を実行する。
顔形状補正処理部200は、変形方向設定部210と、顔配置特定部220と、一方向変形処理実行部230とを有している。一方向変形処理実行部230は、対応画素数テーブル生成部232と、対応画素配置処理部234とを含んでいる。一方向変形処理実行部230は、RAMに設けられた一時記憶領域である処理バッファ400内の画像バッファ410と、対応画素数テーブル420とを用いることにより、顔形状補正処理を実行する。なお、これらの各部の機能については、後述する。
プリンタ100は、メモリカードMCに格納された画像データに基づき、画像の印刷を行う。カードスロット152にメモリカードMCが挿入されると、表示処理部310により、メモリカードMCに格納された画像の一覧表示を含むユーザインタフェースが表示部130に表示される。図2は、画像の一覧表示を含むユーザインタフェースの一例を示す説明図である。なお、本実施例では、画像の一覧表示は、メモリカードMCに格納された画像データ(画像ファイル)に含まれるサムネイル画像を用いて実現される。図2に示すユーザインタフェースには、8つのサムネイル画像TN1〜TN8と、5つのボタンBN1〜BN5が表示されている。
ユーザが、図2に示すユーザインタフェース上で画像を選択し、通常印刷ボタンBN3を操作すると、プリンタ100は、選択された画像を通常通り印刷する通常印刷処理を実行する。一方、ユーザがユーザインタフェース上で、画像を選択し、顔形状補正印刷ボタンBN4を操作すると、プリンタ100は、選択された画像に対して、画像中の顔の幅を縮小する顔形状補正処理を施して、補正後の画像を印刷する顔形状補正印刷処理を実行する。図2の例では、サムネイル画像TN1が選択され、顔形状補正印刷ボタンBN4が操作されている。そのため、プリンタ100は、サムネイル画像TN1に対応する画像について顔形状補正処理を施した補正後の画像(補正画像)を印刷する。
図3は、プリンタ100が顔形状補正印刷を行う際に実行される顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャートである。この顔形状補正印刷処理は、上述のように、図2に示すユーザインタフェース上でのユーザの顔形状補正印刷ボタンBN4の操作に応じて、プリンタ制御部110のCPUにより実行される。図4は、顔形状補正処理の一例として、サムネイル画像TN1に対応する画像IG1が補正され、補正画像IT1が生成される様子を示す説明図である。
ステップS100において、顔形状補正処理部200(図1)は、顔形状補正処理の対象となる対象画像を取得する。具体的には、顔形状補正処理部200は、図2に示したユーザインタフェースにおいてユーザにより選択されたサムネイル画像TN1に対応する画像(対象画像)をメモリカードMC(図1)から読み取り、画像バッファ410に格納する。なお、以下では、顔形状補正の対象となる元の画像を「元画像」とも呼ぶ。
ステップS200では、顔配置特定部220(図1)が、元画像を解析し、元画像中の人物の顔の配置を特定する。具体的には、元画像中の人物の顔を検出し、検出された顔の画像に対する傾きを特定する。第1実施例では、画像の長辺方向を横方向とし、短辺方向を縦方向として取り扱っている。そのため、顔の傾きとは、顔の上下方向と画像の縦方向(すなわち、短辺方向)とのなす角度のことをいう。なお、具体的な顔の配置の特定方法については、後述する。なお、顔配置特定部220は、顔配置の特定の際に画像中の人物の顔を検出するので、「顔検出部」としての機能を有している。なお、顔検出部としては、顔の配置の特定が可能であれば、顔に含まれる少なくとも1つの器官を検出するものとしてもよく、また、頭部全体を検出するものとしてもよい。また、顔の上下方向、あるいは、左右方向は、このような顔に対して決められた方向であるので、顔に対して予め設定された方向ともいうことができる。
図4(a)の例では、元画像IG1のほぼ中央に位置する顔FG1が検出され、顔FGの傾きが特定される。図4(a)に示すように、顔FG1の上下方向は、画像IG1の縦方向にほぼ一致している。そのため、ステップS200で特定される顔の傾きは、ほぼ0°となる。
図3のステップS300において、変形方向設定部210(図1)は、ステップS200で特定した顔の配置に基づいて、顔形状補正処理における拡大および縮小の処理方向を設定する。具体的には、ステップS200で取得された顔の傾きが45°よりも小さい場合、変形方向は、画像の横方向に設定される。一方、顔の傾きが45°よりも大きい場合、変形方向は、縦方向に設定される。顔の傾きが45°である場合、変形方向は、予め定められた標準方向(例えば、横方向)に設定される。なお、画像データがExif情報を有していれば、標準方向に替えて、Exif情報に含まれる転置情報に基づいて変形方向を設定してもよい。また、変形方向は、顔の傾きが45°を含む所定の範囲内(例えば、43°〜47°)である場合に、標準方向に設定し、あるいは転置情報に基づいて設定するものとしてもよい。
なお、後述するように、顔の上下方向は、検出された顔の2つの瞳を結ぶ方向に垂直な方向として特定される。そのため、変形方向は、画像の横方向と縦方向との2つの辺のうち、瞳を結ぶ方向となす角度が小さい辺の方向に設定されることになる。
画像に複数の顔が含まれている場合、変形方向は、大きい顔を優先的に使用して設定される。すなわち、大きい顔の傾きが45°よりも小さく、小さい顔の傾きが45°よりも大きい場合、変形方向は横方向に設定される。但し、画像に複数の顔が含まれている場合、変形方向を他の方法によって設定するものとしてもよい。例えば、傾きが0°あるいは90°に最も近い顔の傾きに基づいて、変形方向を設定しても良く、複数の顔の配列方向に基づいて変形方向を設定するものとしてもよい。
図4(a)の例では、上述のように顔FG1の傾きがほぼ0°となっている。そのため、ステップS300(図3)において、変形方向は画像IG1の横方向に設定される。
ステップS400において、一方向変形処理実行部230(図1)は、元画像を変形方向に縮小および拡大する一方向変形処理が施された画像(変形済画像)を生成する。具体的には、元画像上において変形方向の中心に配置された所定の幅の縮小領域を変形方向に縮小し、縮小領域の外側に配置された拡大領域を変形方向に拡大する。なお、縮小領域の幅は、ステップS200で検出された顔の幅や元画像の変形方向の長さに基づいて設定される。例えば、縮小領域の幅を顔の幅の2.5倍としても良く、元画像の変形方向の長さの50%としてもよい。
通常、人物が被写体となっている画像では、人物が中心部に配置される。そのため、縮小領域を元画像の中心に配置することにより、画像に含まれる人物の顔が細くなるように変形される。なお、第1実施例では、縮小領域を予め定められた縮小率(例えば、90%)で行っているが、ユーザの指示に応じて縮小率を変更するものとしてもよい。また、拡大領域の拡大率は、縮小領域の幅と縮小率に基づいて適宜設定される。なお、一方向変形処理の具体的な内容については、後述する。
第1実施例では、図4(a)に示すように、元画像IG1の横方向(変形方向)の中心には縮小領域SGが配置され、その左右の外側には、それぞれ拡大領域EGが配置される。図4(b)に示すように、一方向変形処理が施されることにより、元画像IG1の縮小領域SGは、変形方向の長さが短縮された縮小領域SMに変形され、元画像IG1の拡大領域EGは、それぞれ変形方向の長さが延長された拡大領域EMに変形される。そのため、変形済画像IM1中の顔FM1は、元画像IG1中の顔FG1より細くなる。
図5は、ステップS400において実行される一方向変形処理の流れを示すフローチャートである。図6は、変形方向が横方向である場合の、一方向変形処理を模式的に示した説明図である。図6(a)は、一方向変形処理が施される前、すなわち補正前の画素の配置を示している。図6(b)は、対応画素数テーブル420の一例を示している。図6(c)は、一方向変形処理が施された画像(変形済画像)の画素の配置を示している。
ステップS410において、一方向変形処理実行部230は、変形方向が横方向と縦方向とのいずれであるかを判断する。変形方向が横方向である場合、処理はステップS422に進む。一方、変形方向が縦方向である場合、処理はステップS442に進む。
ステップS422において、一方向変形処理実行部230の対応画素数テーブル生成部232は、対応画素数テーブル420を生成する。ここで、対応画素数テーブル420とは、元画像の各画素に対応する変形済画像の画素数を表すテーブルである。対応画素数テーブル生成部232は、横方向に配列された画像の領域ごとに設定される縮小率および拡大率(倍率)に基づいて、対応する変形済画像の画素数(対応画素数)を決定する。そして、決定された対応画素数を対応画素数テーブル420に格納することにより、対応画素数テーブル420が生成される。第1実施例では、変形方向が横方向の場合、変形は左右対称に行われる。そのため、対応画素数テーブル420としては、横方向の全画素数の1/2の画素数分の大きさがあればよく、一方向変形処理に要するメモリ量を低減することが可能となる。
対応画素数は、例えば、倍率の小数部についてハーフトーン処理による二値化を行って0と1との配列パターンを決定し、配列パターンの0または1の値に倍率の整数部を加えることによって決定することができる。ハーフトーン処理としては、ディザや誤差拡散などの周知の方法を用いることができる。また、倍率の小数部ごとに予め格納された配列パターンを用いるものとしてもよい。なお、ステップS422において、対応画素数テーブル420を生成するのに代えて、予め作成された対応画素数テーブルを用いるものとしてもよい。
図6の例では、元画像の中心から5画素ごとに、横方向の倍率が0.6倍、1倍、1.6倍に設定されている。そのため、元画像の中心から最初の5画素Px1〜Px5のうち、3つの画素Px1,Px3,Px5については、対応画素数が1に設定され、残り2つの画素Px2,Px4については、対応画素数が0に設定されている。倍率が1倍に設定される次の5画素Px6〜Px10については、対応画素数が全て1に設定される。そして、倍率が1.6倍に設定されている元画像の最も外側の5画素Px11〜Px15については、3つの画素Px11,Px13,Px15については、対応画素数が2に設定され、残りの2つの画素Px12,Px14については、対応画素数が1に設定されている。
図5のステップS424において、対応画素配置処理部234(図1)は、画像バッファ410に格納された元画像の1ライン上の画素を再配置する。ここで、ラインとは、画像の処理を行う際の処理単位であり、長さが横方向の全画素数分で、幅が1画素分の横方向に延びた画像上の線状領域のことをいう。但し、画像バッファ410への画像の格納方法によっては、縦方向に延びる線状領域がラインとして処理される。
対応画素配置処理部234(図1)は、画像の中心から外側方向に向かって、画像バッファ410の画素を対応画素数テーブル420に格納された対応画素数に従って再配置する。なお、画素の再配置を画像の中心から外側に向かって行うことにより、再配置前の画素が画像バッファ410内に残っている状態で画素の再配置を行うことができる。そのため、単一の画像バッファ410を用いて画素を再配置することが可能となるので、一方向変形処理に要するメモリ量を低減することができる。
図6の例では、図6(c)に示すように、対応画素数が1の画素Px1,Px3,Px5〜Px10が画像の中心から順次配置される。次いで、対応画素数に従って、画素Px11が2つの画素に、画素Px12が1つの画素に、画素Px13が2つの画素に、画素Px14が1つの画素に、そして、画素Px15が2つの画素に、それぞれ配置される。これにより、元画像の中心側と最も外側の5画素の領域は、それぞれ、倍率が0.6倍、1.6倍で縮小あるいは拡大される。なお、第1実施例では、図6に示すように、横方向の各領域の倍率は、再配置後の画素数が、元画像の画素数より若干多くなるように設定される。そのため、変形済画像の変形方向の長さは、元画像の変形方向の長さよりも長くなる。
図5のステップS426では、一方向変形処理実行部230が、元画像の全てのラインについて、画素の再配置が完了したか否かを判断する。全てのラインについて画素の再配置が完了している場合、図5に示す一方向変形処理は終了し、処理は図3の顔形状補正印刷処理に戻される。一方、画素の再配置が完了していない場合、処理はステップS424に戻され、全てのラインについて画素の再配置が完了するまで、ステップS424,S426が繰り返し実行される。
ステップS442において、対応画素数テーブル生成部232は、ステップS422と同様に、対応画素数テーブル420を生成する。変形方向が縦方向の場合、対応画素数テーブル420としては、縦方向の画素数分の対応画素数テーブル420が生成される。なお、対応画素数の決定方法は、ステップS420と同様であるので、ここではその説明を省略する。
ステップS444において、一方向変形処理実行部230は、対応画素数テーブル420を参照して、画像バッファ410に設けられた変形済画像の格納領域に元画像のラインを配置する。具体的には、画像バッファ410の変形済画像の格納領域に、画像バッファ410に格納された元画像の1ラインを対応画素数分のラインとして追加する。
ステップS446では、一方向変形処理実行部230が、元画像の全てのラインの配置が完了したか否かを判断する。全てのラインの配置が完了している場合、図5のに示す一方向変形処理は終了し、処理は図3の顔形状補正印刷処理に戻される。一方、ラインの配置が完了していない場合、処理はステップS444に戻され、全てのラインの配置が完了するまで、ステップS444,S446が繰り返し実行される。
図5に示す一方向変形処理から処理が戻されると、図3のステップS500において、一方向変形処理実行部230が変形済画像のトリミングを行う。第1実施例では、図4(b)に示すように、一方向変形処理が施された変形済画像の変形方向の長さを、元画像の変形方向の長さよりも長くしている。そのため、変形済画像の変形方向の端を切り取るトリミングを行うことにより、変形済画像は元画像と同じ大きさの補正画像となる。図4の例では、図4(b)に示す変形済画像IM1の左右両端が切り取られ、横方向の長さが元画像IG1と同じ補正画像IT1が生成される。
図3のステップS600において、印刷処理部320は、補正画像に色変換処理やハーフトーン処理等を施して、印刷データを生成する。そして、生成された印刷データをプリントエンジン140に供給することにより、顔形状補正処理が施された画像が印刷される。
図7は、図2のサムネイル画像TN2に対応する画像IG2に顔形状補正処理が施される様子を示す説明図である。図7(a)は、顔形状補正処理が施される前の元画像IG2を示している。図7(b)は、ステップS400において一方向変形処理が施された変形済画像IM2を示し、図7(c)は、ステップS500においてトリミングが行われた補正画像IT2を示している。
図7(a)に示すように、元画像IG2の人物の顔FG2は、その上下方向が画像IG2の横方向にほぼ一致しているので、ステップS200では、顔の傾きがほぼ90°と特定される。そのため、ステップS300(図3)において、変形方向は元画像IG2の縦方向に設定される。
図7の例では、変形方向が縦方向となっているため、縮小領域SGvは、元画像IG2の縦方向の中心に配置される。そして、縮小領域SGvの上下の画像IG2の上下外側の領域EGvが拡大領域に設定される。次いで、ステップS400において元画像IG2に一方向変形処理を施すことにより、図7(b)に示す変形済画像IM2が生成される。一方向変形処理により、変形済画像IM2における縮小領域SMvの変形方向(縦方向)の長さは、元画像IG2の縮小領域SGvよりも短くなる。また、変形済画像IM2の拡大領域EMvの縦方向の長さは、元画像IG2の拡大領域EGvよりも長くなる。これにより、図7(a)に示すように、顔FG2の上下方向が横方向となっている画像IG2においても、変形済画像IM2中の顔FM2は、元画像IG2中の顔FG2よりも細くなる。変形済画像IM2の生成の後、図7(c)に示すように、ステップS500において変形済画像IM2の上下を切り取るトリミングが行われ、元画像IG2と縦方向の長さが同じ補正画像IT2が生成される。
このように、第1実施例によれば、元画像の顔の配置から画像の変形方向を設定し、元画像を変形方向に拡大および縮小することにより、人物の顔の向きにかかわらず、人物の顔を細くすることができる。
また、第1実施例では、横方向、すなわち画像の処理単位であるラインの方向を変形方向とする場合に、縮小領域と拡大領域とを画像の中心から対象に配置することにより、ライン方向の変形を行う際に要するメモリ量を低減することができる。
なお、第1実施例では、ステップS500のトリミングにより補正画像が生成された後、ステップS600において印刷データが生成されているが、ステップS424またはステップS444(図5)において、ラインごとの処理が終了した時点で、印刷データを生成するものとしてもよい。この場合、変形方向が横方向となっている場合には、ラインごとに両端の画素を切り落とすことによりトリミングが行われる。一方、変形方向が縦方向となっている場合には、最初に処理されるラインから順次一方向変形処理を行い、所定のライン数に達した時点で一方向変形処理を中止することによりトリミングが行われる。そのため、トリミングされた補正画像は、変形済画像の縦方向の一方の端部が切り落とされた画像となる。
B.第2実施例:
図8は、第2実施例において、図2のサムネイル画像TN1に対応する画像IG1に顔形状補正処理が施される様子を示す説明図である。第2実施例は、拡大領域の拡大態様が異なっている点で、図4に示す第1実施例と異なっている。他の点は、第1実施例と同じである。
図8(a)に示すように、第2実施例では、縮小領域SGの左右の外側には、それぞれ3つの拡大領域EG1〜EG3が設けられている。これらの拡大領域EG1〜EG3の拡大率は、変形方向の中心側(すなわち、縮小領域SG側)から外側に向かって、順次高くなるように設定されている。そのため、図8(b)に示す変形済画像IM1aでは、縮小領域SM側の拡大領域EM1aの画像はあまり変形されず、最も外側の拡大領域EM3aの画像は大きく変形されている。
このように、第2実施例では、縮小領域SG側の拡大領域EG1の拡大率を小さくすることにより、倍率の違いによる変形済画像IM1aの縮小領域SMと拡大領域EM1aとの間で生じる違和感が低減される。また、外側の拡大領域EG3の拡大率を大きくすることにより、変形済画像IM1aの変形方向の長さを十分長くすることができる。そのため、変形済画像IM1aの変形方向の端部に余白が生じることを抑制することができる。
なお、第2実施例では、縮小領域SGの外側に、拡大率の異なる3つの拡大領域EG1〜EG3を設けているが、一般に、縮小領域からの距離が短い位置の拡大率が、縮小領域からの距離が長い位置の拡大率よりも小さくなっていればよい。また、拡大率は、必ずしも縮小領域からの距離に対して単調に増加しなくても良い。このようにしても、縮小領域に近い位置の拡大率が小さくなるので、変形済画像における縮小領域と拡大領域との間で生じる違和感が低減される。
C.第3実施例:
図9は、第3実施例としてのプリンタ100bの構成を概略的に示す説明図である。第3実施例のプリンタ100bは、顔形状補正処理部200bに縮小領域幅設定部240bが設けられている点で第1実施例のプリンタ100と異なっている。他の点は、第1実施例と同じである。
図10は、第3実施例における顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャートである。図10のフローチャートは、ステップS300とステップS400との間に、ステップS700が付加されている点で、図3に示す第1実施例における顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャートと異なっている。
ステップS700において、縮小領域幅設定部240bは、ステップS200において特定された顔の配置に基づいて、元画像上の縮小領域の幅を設定する。具体的には、ステップS200において配置が特定された顔が縮小領域に含まれるように、縮小領域の幅を設定する。
図11および図12は、それぞれ、図2のサムネイル画像TN1,TN3に対応する画像IG1,IG3に顔形状補正処理が施される様子を示す説明図である。図11は、図4と同じ図面である。図12は、顔形状補正処理が施される元画像IG3が図11の元画像IG1と異なっている。
図11に示すように、元画像IG1中の顔FG1が元画像IG1の中心部に位置する場合、元画像IG1における縮小領域SGの幅は、顔FG1の幅に基づいて設定される。そのため、図11の例では、縮小領域SGおよび拡大領域EGは、第1実施例と同様に設定される。そして、元画像IG1には、第1実施例と同様に一方向変形処理が施され、変形済画像IM1における縮小領域SMの幅と、拡大領域EMとの幅は、それぞれ図4に示す第1実施例と同様となる。
一方、図12(a)に示すように、図2のサムネイル画像TN3に対応する画像IG3は、人物の顔の上下方向が縦方向にほぼ一致し、顔の傾きがほぼ0°となっている点では、図11の例における元画像IG1と同様である。そのため、ステップS300(図3)において、変形方向は画像IG3の横方向に設定される。一方、人物は、変形方向である画像IG3の横方向の中心から外れ、画像IG3の左方に寄っている。そのため、ステップS700において、縮小領域SGbの変形方向(横方向)の長さは、人物の顔FG3を含むように広く設定される。
次いで、一方向変形処理が施されると、図12(b)に示すように、変形済画像IM3bにおける縮小領域SGbの横方向の長さは、元画像IG3における縮小領域SGbよりも短くなる。また、変形済画像IM3bにおける拡大領域EMbの横方向の長さは、元画像IG3における拡大領域EGbよりも長くなる。これにより、変形済画像IM3bにおける人物の顔FM3bは、元画像IG3における人物の顔FG3よりも細く変形される。
このように、第3実施例では、人物の顔の位置に応じて、変形方向の中心に配置される縮小領域の幅が設定される。そのため、人物の顔が中心付近にある場合には、第1実施例と同様に一方向変形処理が施され、人物の顔は、元画像よりも細くなる。また、顔が中心から外れた位置にある場合には、縮小領域の幅が広く設定される。そのため、顔の位置が画像の中心から外れている場合においても、顔を元画像よりも細く変形することが可能となる。
このように、第3実施例によれば、縮小領域の幅を顔の配置に応じて設定することにより、顔が画像の中心から外れている場合においても、顔を元画像より細くすることが可能となる。なお、縮小領域の幅を顔の配置に応じて設定することにより、拡大領域は、縮小領域の端から画像の端にわたって設定される。そのため、拡大領域は、その開始位置が顔の配置に応じて設定されているともいうことができる。
第3実施例においても、第1実施例と同様に、画像の拡大および縮小は、画像の中心に対して対称に行われる。そのため、変形方向がライン方向と一致している場合には、元画像の画素の配置が変更されていない状態で変形済画像の画素を配置することが可能となる。そのため、一方向変形処理に要するメモリ量を低減することができる。
第3実施例では、元画像中の顔が縮小領域に含まれるように縮小領域の幅を設定しているが、一般には、顔が変形方向に拡大されることが抑制できればよい。この場合、縮小領域のすぐ外側に、縮小も拡大もしない非変形領域を設け、人物の顔が非変形領域に含まれるように非変形領域を配置するものとしてもよい。この場合においても、非変形領域を画像の中心に対して対称に配置することにより、一方向変形処理に要するメモリ量を低減することができる。また、顔が拡大領域にかかっていても、変形済画像における顔の形状に違和感が発生しない場合には、元画像中の顔の一部が拡大領域にかかっていてもよい。
D.第4実施例:
図13は、第4実施例としてのプリンタ100cの構成を概略的に示す説明図である。第4実施例のプリンタ100cは、顔形状補正処理部200cに縮小領域位置設定部240cが設けられている点で第1実施例のプリンタ100と異なっている。他の点は、第1実施例と同じである。
図14は、第4実施例における顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャートである。図14のフローチャートは、ステップS300とステップS400との間に、ステップS700cが付加されている点で、図3に示す第1実施例における顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャートと異なっている。
ステップS700cにおいて、縮小領域位置設定部240cは、ステップS200において特定された顔の配置に基づいて、元画像上の縮小領域の位置を設定する。具体的には、ステップS200において配置が特定された顔を中心として、顔の幅に基づいて算出される幅(例えば、顔の幅の2.5倍)の領域を縮小領域に設定する。なお、元画像に複数の顔が含まれる場合、個々の顔に対して縮小領域が設定される。但し、複数の顔の傾きが、45°を境に分かれている場合、顔の上下方向が変形方向に近い顔に対しては、縮小領域は設定されない。
図15は、図2のサムネイル画像TN3に対応する画像IG3に顔形状補正処理が施される様子を示す説明図である。図15(a)は、顔形状補正処理が施される前の元画像IG3を示している。図15(b)は、ステップS400において一方向変形処理が施された変形済画像IM3cを示している。
上述のように、図15(a)に示す画像IG3は、顔の傾きがほぼ0°となっているので、変形方向は画像IG3の横方向に設定される。一方、人物の顔FG3は、変形方向である画像IG3の横方向の中心から外れ、画像IG3の左方に寄っている。そのため、ステップS700cにおいて、縮小領域は、顔FG3を中心する領域SGcに設定される。縮小領域SGcの左右の外側には、それぞれ拡大領域EGLc,EGRcが設定される。
このように縮小領域SGcの中心が画像の一方の端に寄っている場合、図5のステップS424における画素の再配置は、縮小領域SGcの中心から外側に向かって実行される。この場合、対応画素数テーブル420の大きさは、縮小領域SGcの中心から画像の他方の端までの画素数分の大きさとなる。
一方向変形処理が施されると、図15(b)に示すように、変形済画像IM3cの縮小領域SMcの横方向の長さは、元画像IG3の縮小領域SGcよりも短くなり、拡大領域EMLc,EMRcの横方向の長さは元画像よりも長くなる。これにより、変形済画像IM3cにおける人物の顔FM3cは、元画像IG3における顔FG3よりも細く変形される。また、元画像IG3における縮小領域SGcの幅は、縮小領域SGcを画像IG3の中心に配置した場合よりも狭くなる。そのため、顔FG3が画像IG3の端部に位置している場合においても、左右の拡大領域EGLc,EGRcを合わせた拡大領域の全幅を十分広くすることができる。そのため、変形済画像IM3cの変形方向の端部に余白が生じないようにしても、拡大領域EGLc,EGRcの拡大率をより低く設定できるので、拡大率の増大により補正画像に違和感が生じる可能性を低減することができる。
このように第4実施例では、顔を中心とする縮小領域を設定することにより、縮小領域に含まれる顔は細く変形される。そのため、人物が画像の端部に位置している場合においても、顔を細く変形することが可能となる。また、縮小領域の中心位置を顔の位置にすることにより、拡大領域の幅を十分広くすることができる。そのため、補正画像に違和感が生じる可能性を低減することが可能となる。
なお、第4実施例では、図15に示すように、縮小領域SGcの変形方向の両端側に拡大領域EGLc,EGRcを設けているが、顔の位置によっては、縮小領域の一方側のみに拡大領域を設けるものとしてもよい。顔の位置と、画像の一方の端との距離が所定の長さ(例えば、変形方向の長さの1/20)よりも短い場合、その一方の端の側には拡大領域を設けないものとしてもよい。
E.第5実施例:
図16は、第5実施例としてのプリンタ100dの構成を概略的に示す説明図である。第5実施例のプリンタ100dは、変形方向設定部210dおよび縮小領域位置設定部240dの機能が異なっている点と、顔形状補正処理部200dに顔領域変形処理部250dが設けられている点で、図13に示す第4実施例のプリンタ100cと異なっている。他の点は、第4実施例と同じである。
図17は、第5実施例における顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャートである。図17のフローチャートは、2つのステップS300,S700cが、それぞれステップS300d,S700dに置き換えられている点と、ステップS200とステップS300dとの間にステップS800dが付加されている点で、図14に示す第4実施例の顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャートと異なっている。
図18は、図2のサムネイル画像TN1に対応する画像IG1に顔形状補正処理が施される様子を示す説明図である。図18(a)は、顔形状補正処理が施される前の元画像IG1を示している。図18(b)は、ステップS800dにおいて顔領域変形処理(後述する)が施された画像ID1を示している。図18(c)は、ステップS400における一方向変形処理が、画像ID1に施された変形済画像IF1を示している。
図17のステップS800dにおいて、顔領域変形処理部250dは、ステップS200において特定された顔配置から、変形対象となる顔領域を設定する。そして、設定した顔領域に対して、変形後の顔領域内の点を変形前の顔領域内の点に対応づけること(マッピング)により顔領域内の画像を変形する。なお、マッピングを用いた顔領域変形処理については、後述する。
図18の例では、顔領域TAは、図18(a)に示すように顔FG1にかかるように設定される。そして、マッピングを用いた変形処理を行うことにより、元画像IG1中の顔FG1の形状が変形される。この変形により、変形後の画像ID1では、図18(b)に示すように、人物の顔FD1の頬が元画像IG1中の顔FG1よりも細くなっている。
図17のステップS300dにおいて、変形方向設定部210dは、第4実施例のステップS300とは反対に、顔の傾きが45°よりも小さい場合には、変形方向を縦方向に設定する。一方、顔の傾きが45°よりも大きい場合には、変形方向を横方向に設定する。次に、ステップS700dにおいて、縮小領域位置設定部240dは、変形方向における顔領域の配置に基づいて、縮小領域の位置を設定する。
図18(b)に示すように、変形方向は画像の縦方向に設定される。縮小領域SDの縦方向(変形方向)の長さは、顔領域TAよりも長く設定される。また、顔領域TAは、後述するように、人物の額よりも下側に設定される。そのため、縮小領域SDの上端側の位置は、顔領域TAの上端よりも外側に設定される。そして、縮小領域SDの上下には、それぞれ、拡大領域EDU,EDDが配置される。
ステップS700d(図17)における縮小領域の位置の設定の後、ステップS400において、縮小領域と、縮小領域の外側に設けられた拡大領域とに対して一方向変形処理を行うことにより変形済画像が生成される。
図18(c)に示すように、一方向変形処理が施された変形済画像IF1では、縮小領域SFの縦方向の長さは、画像ID1の縮小領域SDよりも短くなり、拡大領域EFU,EFDの縦方向の長さは、画像ID1においてそれぞれに対応する拡大領域EDU,EDDよりも長くなる。このように、顔領域変形処理(ステップS800d)により縦長に変形された顔FD1は、一方向変形処理(ステップS400)により縦方向の長さが短くなる。そのため、顔領域変形処理において顔形状を大きく補正して顔がより縦長に変形されても、顔の上下方向と左右方向の比率を元画像IG1と同程度にすることができる。そのため、顔領域変形処理の効果を高めた状態においても、顔が伸びて見えることが抑制できるので、違和感のない画像を得ることが可能となる。
このように、第5実施例では、顔形状変形処理より顔が縦長に変形されても、一方向変形処理を施すことにより、顔の縦横比を元画像に近づけることができる。そのため、顔領域変形処理を行った画像の違和感を低減することが可能となる。
F.顔の配置の特定:
図19は、図3のステップS200において実行される顔配置の特定処理の一例を示す説明図である。図19は、図2のサムネイル画像TN8に対応する画像IG8を処理対象とした例を示している。
顔の配置の取得においては、まず、画像から顔のおおよその位置を表す領域を検出する。図19(a)は、画像IG8から顔のおおよその位置を表す領域FAが検出された様子を示している。この領域FA(以下、「検出顔領域FA」とも呼ぶ)は、例えばテンプレートを利用したパターンマッチング(特開2004−318204参照)等の公知の顔検出方法により検出される。検出顔領域FAは、人物の顔の目と鼻と口の画像を含む矩形の領域となっている。
次に、検出顔領域FAを解析して、検出顔領域FA内の左右の瞳の位置を特定する。そして、特定された左右の瞳の位置を結ぶ線EPに垂直で、かつ、左右の瞳の中心を通る中心線DFが顔の位置および上下方向を特徴づける線として特定される。
G.顔領域の変形:
図20ないし図23は、図17のステップS800dにおいて行われる顔領域変形処理の一例を示す説明図である。図20ないし図23は、図19と同様に、図2のサムネイル画像TN8に対応する画像IG8を処理対象とした例を示している。
顔領域の変形では、まず、ステップS200において特定された顔配置に基づいて、マッピングによる変形処理が行われるマッピング変形領域TAが設定される。図20に示すように、マッピング変形領域TAは、上下方向については、顎の下から眉の上までにわたる領域として設定される。また、左右方向については、顔の輪郭全体を含むように設定される。
マッピング変形領域TAの設定では、まず、検出顔領域FAを顔の傾きに合わせて方向を調整した顔領域MAが設定される。そして、傾きが調整された顔領域MAを、瞳を結ぶ線EPの上方、瞳を結ぶ線EPの下方、および、中心線DFの左右の各方向について、各方向ごとに予め定められた倍率で延長することにより、マッピング変形領域TAが設定される。
このように設定されたマッピング変形領域TAは、図21に示すように、複数の小領域に分割される。次いで、図22に示すように、白丸で示す変形前の格子点を、黒丸で示す変形後の格子点に移動させるようにマッピングを行う。そして、マッピングに基づいて画素の値を設定することにより、図23に示すように、マッピング変形領域TA内の画像が変形され、顔領域変形処理により、頬が細く変形された画像ID8が生成される。
なお、顔領域変形処理としては、一般に、変形領域内で画像を変形する処理であれば、異なる態様の変形処理であっても良い。例えば、変形領域内の中心部の画像を線EPに沿って縮小し、変形領域の内の端部の画像を線EPに沿って拡大するものとしてもよい。
H.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
H1.変形例1:
上記第3ないし第5実施例では、拡大領域を変形方向に対して一定の拡大率で拡大しているが、第2実施例と同様に拡大率を縮小領域からの距離に応じて変更するものとしてもよい。
H2.変形例2:
上記実施例では、本発明を顔形状の変形処理に適用しているが、本発明は、顔形状の変形処理とは異なる変形処理に適用することができる。本発明は、画像に含まれる物体(オブジェクト)の変形処理一般に適用できる。
H3.変形例3:
上記実施例では、本発明をプリンタに適用しているが、本発明は、元画像に対して一方向変形処理を施す装置であれば、任意の装置に適用することができる。本発明は、画像の変形処理を行う機能を有していれば、例えば、パーソナルコンピュータや、デジタルカメラにも適用することができる。
H4.変形例4:
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
第1実施例としてのプリンタの構成を概略的に示す説明図。 画像の一覧表示を含むユーザインタフェースの一例を示す説明図である。 プリンタが顔形状補正印刷を行う際に実行される顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャート。 図2のサムネイルTN1に対応する画像に顔形状補正処理が施される様子を示す説明図。 ステップS400において実行される変形処理の流れを示すフローチャート。 変形方向が横方向である場合の、変形処理を模式的に示した説明図。 図2のサムネイルTN2に対応する画像に顔形状補正処理が施される様子を示す説明図。 第2実施例において、図2のサムネイルTN1に対応する画像に顔形状補正処理が施される様子を示す説明図。 第3実施例としてのプリンタの構成を概略的に示す説明図。 第3実施例における顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャート。 第3実施例において、図2のサムネイルTN1に対応する画像に顔形状補正処理が施される様子を示す説明図。 第3実施例において、図2のサムネイルTN3に対応する画像に顔形状補正処理が施される様子を示す説明図。 第4実施例としてのプリンタの構成を概略的に示す説明図。 第4実施例における顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャート。 第4実施例において、図2のサムネイル画像TN3に対応する画像に顔形状補正処理が施される様子を示す説明図。 第5実施例としてのプリンタの構成を概略的に示す説明図。 第5実施例における顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャート。 第5実施例において、図2のサムネイルTN1に対応する画像に顔形状補正処理が施される様子を示す説明図。 図3のステップS200において実行される顔配置の特定処理の一例を示す説明図。 図17のステップS800dにおいて行われる顔領域変形処理の一例を示す説明図。 図17のステップS800dにおいて行われる顔領域変形処理の一例を示す説明図。 図17のステップS800dにおいて行われる顔領域変形処理の一例を示す説明図。 図17のステップS800dにおいて行われる顔領域変形処理の一例を示す説明図。
符号の説明
100,100b,100c,100d…プリンタ
110…プリンタ制御部
120…操作部
130…表示部
140…プリントエンジン
150…カードインタフェース
152…カードスロット
200,200b,200c,200d…顔形状補正処理部
210,210d…変形方向設定部
220…顔配置特定部
230…一方向変形処理実行部
232…対応画素数テーブル生成部
234…対応画素配置処理部
240b…縮小領域幅設定部
240c,240d…縮小領域位置設定部
250d…顔領域変形処理部
310…表示処理部
320…印刷処理部
400…処理バッファ
410…画像バッファ
420…対応画素数テーブル

Claims (7)

  1. 画像処理装置であって、
    画像中に存在する顔に対して予め設定された方向に基づいて、前記画像を変形する際の変形方向を設定する変形方向設定部と、
    少なくとも2つの領域を前記変形方向に配列して、前記画像中に設定する変形領域設定部と、
    前記2つの領域の一方を前記変形方向に拡大するとともに、他方を前記変形方向に縮小する変形処理部と
    を備える画像処理装置。
  2. 請求項1記載の画像処理装置であって、
    前記画像は矩形の画像であり、
    前記変形方向設定部は、前記画像の直交する辺のうち、前記顔に含まれる2つの瞳を結ぶ瞳配列方向となす角度がより小さい辺の方向を前記変形方向に設定する
    画像処理装置。
  3. 請求項2記載の画像処理装置であって、
    前記画像に複数の顔が存在している場合、前記変形方向設定部は、前記複数の顔のうちの最も大きい顔に基づいて前記変形方向を設定する
    画像処理装置。
  4. 請求項2記載の画像処理装置であって、
    前記画像に複数の顔が存在している場合、前記変形方向設定部は、前記複数の顔のうちの前記瞳配列方向が前記直交する辺のいずれかに最も近い顔に基づいて前記変形方向を設定する
    画像処理装置。
  5. 請求項1記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記顔の一部を含む顔領域内で画像の変形を行う顔領域変形部を備え、
    前記画像は矩形の画像であり、
    前記変形方向設定部は、前記画像の直交する辺のうち、前記顔に含まれる2つの瞳の方向となす角度がより大きい辺の方向を前記変形方向に設定する
    画像処理装置。
  6. 画像処理方法であって、
    画像に存在する顔に対して予め設定された方向に基づいて、前記画像を変形する際の変形方向を設定し、
    少なくとも2つの領域を前記変形方向に配列して、前記画像中に設定し、
    前記2つの領域の一方を前記変形方向に拡大するとともに、他方を前記変形方向に縮小する
    画像処理方法。
  7. 画像処理のためのコンピュータプログラムであって、
    画像中に存在する顔に対して予め設定された方向に基づいて、前記画像を変形する際の変形方向を設定する機能と、
    少なくとも2つの領域を前記変形方向に配列して、前記画像中に設定する機能と、
    前記2つの領域の一方を前記変形方向に拡大するとともに、他方を前記変形方向に縮小する機能と
    をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
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