JP2009231789A - 3次元モールドの製造方法、3次元モールド、加工物及び樹脂成形品 - Google Patents

3次元モールドの製造方法、3次元モールド、加工物及び樹脂成形品 Download PDF

Info

Publication number
JP2009231789A
JP2009231789A JP2008222377A JP2008222377A JP2009231789A JP 2009231789 A JP2009231789 A JP 2009231789A JP 2008222377 A JP2008222377 A JP 2008222377A JP 2008222377 A JP2008222377 A JP 2008222377A JP 2009231789 A JP2009231789 A JP 2009231789A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
resist layer
dimensional mold
heating step
peb
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008222377A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5387814B2 (ja
Inventor
Atsushi Taniguchi
淳 谷口
Kiyoshi Ishikawa
清 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Tokyo University of Science
Original Assignee
Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Tokyo University of Science
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd, Tokyo University of Science filed Critical Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Priority to JP2008222377A priority Critical patent/JP5387814B2/ja
Publication of JP2009231789A publication Critical patent/JP2009231789A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5387814B2 publication Critical patent/JP5387814B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Abstract

【課題】高アスペクト比の周期的な構造を有する3次元モールドを、製造効率良く製造する方法と、この製造方法によって得られる3次元モールド、加工物、及び樹脂成形品を提供する。
【解決手段】本発明の3次元モールドの製造方法では、レジスト層を基体上に備える被加工物を準備する工程、第一の加熱工程、照射工程、第二の加熱工程、及び現像工程を少なくとも有する。レジスト層は、下記一般式(1)で表されるアルコキシシランの加水分解物および縮合物の少なくとも一方を含む。下記一般式(1)において、Rは水素原子又は1価の有機基を表し、Rは1価の有機基を表し、nは1〜3の整数を表す。第二の加熱工程ではレジスト層を300℃以上で加熱する。更にこの製造方法によって得られる3次元モールドをモールドとして、加工物及び樹脂成形品を作製する。

【選択図】なし

Description

本発明は、3次元モールドの製造方法、該製造方法によって得られる3次元モールド、加工物、及び樹脂成形品に関する。
今日の高度情報化社会において、情報の記録・再生などにレーザを用いた光学デバイスが多く用いられている。機器の小型化、多機能化に伴い、前記光学デバイスの集積化が進み、回折格子や波長板などの高機能次世代光学素子が必要とされている。
これを可能にする技術の候補として、ナノインプリントリソグラフィ(NIL)がある(例えば、非特許文献1参照。)。NILは高アスペクト比の周期構造を作製することができる上、従来法と比べてパターン転写の高スループット、低コストを実現できる。
NILのプロセスの概略は、ナノメートルサイズのパターンが描かれているモールド(型)に熱可塑性樹脂を押し付けて型を転写し、これによってナノメートルサイズのパターンを有する樹脂加工物を形成するものである。
NILでは上記プロセスを経るためモールドの形状が重要である。作製されたモールドに対しては耐熱性、耐久性などが要求され、モールドの作製方法においては、レジストの電子線感度、ドライエッチング性、電子線の露光量に応じて加工深さを制御できるアナログ性などが要求される。
これらの課題を解決するため、例えば、レジスト層を二層構造とする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。アナログ性の改善については、加速電圧を低加速電圧範囲で変化させて、電子ビームを照射する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。ナノインプリントリソグラフィーに適用する技術は数多く開示されているが、例えば、微小針状電極を備えた電界放出陰極を作製する方法(例えば、特許文献3参照。)等が開示されている。
一方、高いアスペクト比を実現すべく、レジスト組成についても多くの研究がなされている(例えば、特許文献4参照。)
特に、近年、光ディスクドライブやプロジェクターに必須の光学部材である波長板に対しては、様々な要求が存在する。例えば、従来の波長板は水晶や雲母から形成されるために特定波長にしか対応できず、且つ高価であった。CDドライブに対しては波長780nm、DVDドライブに対しては波長680nm、次世代ブルーレイディスクドライブに対しては波長405nmの波長に適用できる波長板が求められている。
波長板において、光の進行方向や速度に大きな影響を与えるのは、表面構造である。上記所望の物性値を有する波長板とするには、光の波長レベルの周期的な高アスペクト比の微細構造を表面に備えることが望ましい。
しかし、高アスペクト比を有する周期的な微細構造を作製するには、膨大なコストと時間を要する。
特開昭60−263145号公報 特開昭62−109049号公報 特開平6−196086号公報 特開2007−65093号公報 S. Y. Chou, P. R. Krauss, and P. J. Renstrom, "Imprint of sub-25 nm vias and trenches in polymers", Appl. Phys. Lett. 67 pp.3114- 3116 (1995)
本発明の第一の課題は、高アスペクト比を有する3次元モールドを、製造効率良く製造する方法を提供することである。
また、本発明の第二の課題は、この製造方法によって得られる3次元モールド、加工物、及び樹脂成形品を提供することである。
本発明者らは、上記課題の解決に、露光後で且つ現像前の加熱が極めて有効であることを明らかにした。更に、実験と実証を繰り返し行なった結果、本発明者らは次の発明を創出するに至った。
<1> 下記一般式(1)で表されるアルコキシシランの加水分解物および縮合物の少なくとも一方を含むレジスト層を基体上に有する被加工物、を準備する工程と、
前記レジスト層を加熱する第一の加熱工程と、
前記第一の加熱工程後に、前記レジスト層に電子線を照射する照射工程と、
前記照射工程後に、前記レジスト層を300℃以上で加熱する第二の加熱工程と、
前記第二の加熱工程の後に、レジスト層を現像液により現像する現像工程と、
を有する3次元モールドの製造方法である。


一般式(1)において、Rは、水素原子又は1価の有機基を表し、Rは、1価の有機基を表し、nは1〜3の整数を表す。
<2> 前記第二の加熱工程での加熱温度を、300℃以上600℃以下とすることを特徴とする前記<1>に記載の3次元モールドの製造方法である。
<3> 前記第二の加熱工程での加熱温度を、410℃以上575℃以下とすることを特徴とする前記<1>に記載の3次元モールドの製造方法である。
<4> 前記第二の加熱工程での加熱温度が、前記第一の加熱工程での加熱温度と同じ又はそれ以上であることを特徴とすることを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の3次元モールドの製造方法である。
<5> 前記第二の加熱工程での加熱温度が、前記第一の加熱工程での加熱温度よりも、80℃以上150℃以下高いことを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の3次元モールドの製造方法である。
<6> 前記レジスト層が、光及び熱の少なくとも一方に感応して現像液への溶解度を制御するコントラスト増強剤を含有することを特徴とする前記<1>〜<5>のいずれか1項に記載の3次元モールドの製造方法である。
<7> 前記コントラスト増強剤が、光塩基発生剤であることを特徴とする前記<6>に記載の3次元モールドの製造方法である。
<8> 前記レジスト層が、前記コントラスト増強剤を含有し、
前記第一の加熱工程での加熱温度が200℃以上450℃以下であり、前記第二の加熱工程での加熱温度が300℃以上575℃以下であることを特徴とする前記<6>又は<7>に記載の3次元モールドの製造方法である。
<9> 前記レジスト層が、前記コントラスト増強剤を含有し、
前記第一の加熱工程での加熱温度が270℃以上320℃以下であり、前記第二の加熱工程での加熱温度が410℃以上500℃以下であることを特徴とする前記<6>又は前記<7>に記載の3次元モールドの製造方法である。
<10> 前記第二の加熱工程での加熱温度が、前記コントラスト増強剤の分解温度よりも、0℃以上200℃以下高いことを特徴とする前記<6>又は<7>に記載の3次元モールドの製造方法である。
<11> 前記第一の加熱工程での加熱温度が、前記コントラスト増強剤の分解温度に対して−30℃以上10℃以下の範囲にあることを特徴とする前記<6>又は<7>のいずれか1項に記載の3次元モールドの製造方法である。
<12> 前記レジスト層が、光及び熱の少なくとも一方に感応して現像液への溶解度を制御するコントラスト増強剤を含有せず、
前記第一の加熱工程での加熱温度が350℃以上450℃以下の範囲であり、前記第二の加熱工程での加熱温度が350℃以上550℃以下の範囲であることを特徴とする前記<1>〜<5>のいずれか1項に記載の3次元モールドの製造方法である。
<13> 前記<1>〜<12>のいずれか1項に記載の方法によって製造されてなり、アスペクト比が、2以上100以下の3次元モールドである。
<14> 光学部材に用いる波長板であることを特徴とする前記<13>に記載の3次元モールドである。
<15> アスペクト比が2以上100以下の加工部を有する、ダイヤモンド、シリコン、ガラス、サファイア又は耐熱性プラスチックで形成された加工物である。
<16> アスペクト比が2以上100以下の加工部を有する樹脂成形品である。
<17> 光学部材に用いる波長板であることを特徴とする前記<16>に記載の樹脂成形品である。
本発明によれば、高アスペクト比を有する3次元モールドを製造効率良く製造する方法、これら製造方法によって得られる3次元モールド、加工物、及び樹脂成形品を提供することができる。
本発明の実施の形態を説明する。なお、図面を用いて説明する場合、実質的に同一の機能を有する部材には全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明は省略する場合がある。
<3次元モールドの製造方法>
本発明の3次元モールドの製造方法では、(1)レジスト層を準備する工程と、(2)第一の加熱工程(以下、PB(Pre Bake)と称する場合がある)と、(3)照射工程と、(4)第二の加熱工程(以下、PEB(Post Exposure Bake)と称する場合がある)と、(5)現像工程と、を少なくとも有する。
アルコキシシランの加水分解物及び/又は縮合物で形成されるレジスト、いわゆるSOG(Spin On Glass)レジストの電子線照射による3次元モールドの製造方法(パターン形成方法)では、アルコキシシランの加水分解や縮合によって形成された共有結合(シロキサン結合)を電子線によって切断して、その部分をフッ酸などによって現像しパターンを形成する。
本発明のレジスト層は、剥離やエッチングすることなく永久膜として残存させて3次元モールドとして使用することができる層である。また、レジスト層をマスクとしてレジスト層下の基板をエッチングし、凹凸を有する基板(以下「加工物」と称する場合がある。)を作製し、この加工物をモールドとして使用することができる。
なお、これまで電子線照射によるSOGのパターン形成方法では、PEBは採用されていなかった。これは、SOGレジストでは電子線照射後に加熱を行うと切断した結合部分がアニーリング(焼きなまし)され、切断した結合部分が完全に元に戻ってしまうと考えられていたことによると思われる。つまり、電子線照射後に加熱を行うと、反ってアスペクト比を小さくしてしまうと推測されていた。
しかしながら、本発明者らの研究により、露光後にある一定の温度でレジスト層を加熱することで、アスペクト比を高めることができることを見出した。本発明の効果が得られる理由については明らかとなっていないが、以下のように推察される。しかし、本発明は下記推察によって限定されない。
図1(A)は、PEBを行なった場合の現像後のレジストパターンを説明する模式図であり、図1(B)は、PEBを行なわない場合の現像後のレジストパターンを説明する模式図である。図1では、基体10上のレジスト層20の現像後におけるパターン形状を説明する。
図1(A)と(B)とを比較すれば明らかなように、PEBを行なわない場合(図1(B))にはレジスト層20の表面の膜減りが著しいのに対して、PEBを行なった場合(図1(A))にはこの膜減りが抑えられる。この原因は、PEBの加熱によってレジスト層20表面の未照射部がSi−O−Si化し、現像液に対する濡れ性が低下しているためと思われる。一方、照射部のオルガノシロキサンSi−Rは、電子線照射によってSi−OHとなる。Si−OHはSi−Rに比べて現像液に対する濡れ性が高いので、現像液による現像性が高くなっているものと推測される。
すなわち、未照射部分ではSi−O−Si化して現像性が低くなり、照射部分ではSi−OHにより現像性が高くなり、結果、照射部と未照射部での現像性の差異が大きくなって高アスペクト比のパターンを実現しているものと推測される。
図2は、電子線Bを照射したときのレジスト層20及び基体10内での散乱電子及び2次電子の挙動を説明する図である。図2において、点線は散乱電子の挙動を示し、実線は2次電子の挙動を示す。
パターンが微細になるほど電子線Bの照射距離間隔が狭まり、隣りのパターンでの電子線照射の影響を受け易くなる(以下「近接効果」と称する場合がある)。これは電子線がレジスト膜内で散乱することによる。また、図2に示すように、散乱電子から放出された2次電子によって更に近接効果を増長させる。その結果、近接効果が現れる微細パターンにおいては、設計した寸法から外れてパターンが広がり易くなり、またレジスト表面の膜減りが大きくなり易い。
このような近接効果の大きい微細なパターンを形成する場合にも、PEBは極めて有効である。これは、2次電子のエネルギーが低いためにPEBの加熱によってレジストがアニーリングされ、仮に2次電子によって結合が切断されたとしてもその結合は元の結合状態に戻るためと考えられる。よって、PEBによって2次電子の散乱によるパターンのラインやスペースの広がりを抑えることができる。
したがって、PEBを採用する本発明の方法は、高アスペクト比を有するパターン形成のほか、微細パターンの形成にも有効である。
なお、有機レジストにエキシマレーザー等を照射してパターンを形成する場合でもPEBを適用する場合がある。しかし、前記有機レジストでは、PEBの加熱によってレジスト中の酸の発生が促進されるというSOGレジストとは全く異なる作用を利用するものである。
以下、本発明の3次元モールドの作製工程を図3に示す。図3を参照しながら、本発明の3次元モールドの製造方法を工程毎に詳細に説明する。
(1)レジスト層の準備工程
基体10上にレジスト層20を有する被加工体100は、予め別途独立に作製しておいたものを用いてもよいし、下記一連の工程における1つの工程として作製してもよい。
レジスト層20は、少なくとも、下記一般式(1)で表されるアルコキシシランの加水分解物および縮合物の少なくとも一方を含む。更に、レジスト層20はコントラスト増強剤を含んでもよい。
[一般式(1)で表される化合物の加水分解物および縮合物]
本発明に係るレジスト層20は、下記一般式(1)で表されるアルコキシシランの加水分解物および縮合物の少なくとも一方を含む。


一般式(1)において、Rは、水素原子又は1価の有機基を表し、Rは、1価の有機基を表し、nは1〜3の整数を表す。
ここで、R及びRで表される1価の有機基としては、例えば、各々独立に、アルキル基、アリール基、アリル基、グリシジル基を挙げることができる。これらの中では、アルキル基及びアリール基が好ましい。アルキル基の炭素数は1〜5が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等を挙げることができる。また、アルキル基は直鎖状であっても分岐状であってもよく、水素がフッ素により置換されていてもよい。アリール基としては、炭素数6〜20のもが好ましく、例えばフェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。
上記一般式(1)で表される化合物は、加水分解によりアルコキシ基が水酸基となり、アルコールが生成する。その後、アルコールの2分子が縮合することにより、Si−O−Siのネットワーク(シロキサン結合)が形成され、被膜が形成される。
上記一般式(1)で表される化合物の具体例としては、以下の化合物を挙げることができる。
(i)n=1の場合
モノメチルトリメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラン、モノメチルトリプロポキシシラン、モノエチルトリメトキシシラン、モノエチルトリエトキシシラン、モノエチルトリプロポキシシラン、モノプロピルトリメトキシシラン、モノプロピルトリエトキシシランなどのモノアルキルトリアルコキシシラン、モノフェニルトリメトキシシラン、モノフェニルトリエトキシシランなどのモノフェニルトリアルコキシシラン等を挙げることができる。
(ii)n=2の場合
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジプロピルジジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジプロピルジプロポキシシランなどのジアルキルジアルコキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどのジフェニルジアルコキシシラン等を挙げることができる。
(iii)n=3の場合
トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリメチルプロポキシシラン、トリエチルメトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリエチルプロポキシシラン、トリプロピルメトキシシラン、トリプロピルエトキシシランなどのトリアルキルアルコキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシランなどのトリフェニルアルコキシシラン等を挙げることができる。
これらの中では、モノメチルトリメトキシシラン、モノメチルトリエトキシシラン、モノメチルトリプロポキシシランなどのモノメチルトリアルコキシシランを好ましく用いることができる。
また、本発明のレジスト層20に用いられるアルコキシシランは、1種のみでもよいし、複数種を同時に使用することも可能である。
本発明に係るレジスト層20が、一般式(1)で表されるアルコキシシランの縮合物を含む場合には、縮合物の重量平均分子量は、200以上50000以下であることが好ましく、1000以上3000以下であることがより好ましい。この範囲であれば塗布性を向上させることができる。また、縮合物の存在により、レジスト層20と基体10との密着性を向上させることが可能となる。
一般式(1)で表されるアルコキシシランの縮合は、重合モノマーとなるアルコキシシランを、有機溶媒中、酸触媒の存在下で反応させることにより得られる。重合モノマーとなるアルコキシシランは、1種のみの使用であっても、また複数種を組み合わせて縮合してもよい。
縮合の前提となるアルコキシシランの加水分解の度合いは、添加する水の量により調整することができるが、一般的には、前記一般式(1)で表されるアルコキシシランの合計モル数に対して、1.0〜10.0倍モル、好ましくは1.5〜8.0倍モルの割合で添加する。水の添加量が1.0倍モルより少なすぎると加水分解度が低くなり、被膜形成が困難となる。一方で、10.0倍モルよりも多すぎるとゲル化を起こしやすく、保存安定性が悪くなる。
また、一般式(1)で表されるアルコキシシランの縮合において用いられる酸触媒としては、特に限定されるものではなく、従来慣用的に使用されている有機酸、無機酸のいずれも使用することができる。有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の有機カルボン酸を挙げることができ、無機酸としては、塩酸、硝酸、硫酸、燐酸等が挙げられる。酸触媒は、アルコキシシランと水との混合物に直接添加するか、又は、アルコキシシランに添加すべき水とともに酸性水溶液として添加してもよい。
加水分解反応は、通常5〜100時間程度で完了する。また、室温から80℃を超えない加熱温度において、一般式(1)で表される1種以上のアルコキシシランを含む有機溶剤に酸触媒水溶液を滴下して反応させることにより、短い反応時間で反応を完了させることも可能である。加水分解されたアルコキシシランは、その後、縮合反応を起こし、その結果、Si−O−Siのネットワークを形成する。
[コントラスト増強剤]
本発明では、光及び/又は熱に感応して、レジスト層20の現像液への溶解度を制御することにより、現像後のレジスト層20の凹凸によるコントラストを増強するコントラスト増強剤を含有することができる。本発明に係るコントラスト増強剤としては、上記の機能を有していれば、特に限定されるものではない。レジスト層20の組成、現像液の種類等によって、公知の化合物から適宜選択することが可能である。
本発明のレジスト層20を形成する全組成物に対するコントラスト増強剤の配合量は、0.1質量%以上30.0質量%以下が好ましい。コントラスト増強剤の配合量を0.1質量%以上にすることにより、コントラスト増強剤の効果を十分に得ることができ、現像液で処理した後のパターンに、十分なコントラストを備えさせることができる。一方で、コントラスト増強剤の配合量を30.0質量%以下にすることにより、レジスト層20形成のための組成物(例えば、レジスト層塗布液など)の保持安定性を向上させることができるとともに、現像時における未露光部分の膜減少量の低下を防止し、コントラストの低下を防止することができる。
コントラスト増強剤の配合量は、全組成物に対して、1.0質量%以上15.0質量%以下がより好ましく、5.0質量%以上10.0質量%以下が更に好ましい。
本発明に用いられるコントラスト増強剤の具体例としては、例えば、光塩基発生剤、熱塩基発生剤、光酸発生剤、熱酸発生剤等を挙げることができ、これらの中では、光塩基発生剤を好ましく用いることができる。
本発明に好ましく用いられる光塩基発生剤は、光に感応して塩基を発生する化合物である。本発明に係るレジスト層20を現像処理する場合には、現像液として酸を用いることが多い。現像液に酸を用いる場合には、光照射を受けて光塩基発生剤から発生した塩基と、現像液に含まれる酸と、が反応し、レジスト層20の光照射領域の溶解度をより向上させることができると考えられる。
光塩基発生剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、トリフェニルメタノール、ベンジルカルバメートおよびベンゾインカルバメート等の光活性なカルバメート;o−カルバモイルヒドロキシルアミド、o−カルバモイルオキシム、アロマティックスルホンアミド、アルファーラクタムおよびN−(2−アリルエチニル)アミド等のアミドならびにその他のアミド;オキシムエステル、α−アミノアセトフェノン、コバルト錯体等を挙げることができる。このうち、2−ニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、トリフェニルメタノール、o−カルバモイルヒドロキシルアミド、o−カルバモイルオキシム、[[(2,6−ジニトロベンジル)オキシ]カルボニル]シクロヘキシルアミン、ビス[[(2−ニトロベンジル)オキシ]カルボニル]ヘキサン1,6−ジアミン、4−(メチルチオベンゾイル)−1−メチル−1−モルホリノエタン、(4−モルホリノベンゾイル)−1−ベンジル−1−ジメチルアミノプロパン、N−(2−ニトロベンジルオキシカルボニル)ピロリジン、ヘキサアンミンコバルト(III)トリス(トリフェニルメチルボレート)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等が好ましいものとして挙げられる。
本発明に用いられる熱塩基発生剤は、熱に感応して塩基を発生する化合物である。熱塩基発生剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、1−メチル−1−(4−ビフェニルイル)エチルカルバメート、1,1−ジメチル−2−シアノエチルカルバメートなどのカルバメート誘導体、尿素やN,N−ジメチル−N’−メチル尿素などの尿素誘導体、1,4−ジヒドロニコチンアミドなどのジヒドロピリジン誘導体、有機シランや有機ボランの四級化アンモニウム塩、ジシアンジアミドなどを用いることができる。その他に、トリクロロ酢酸グアニジン、トリクロロ酢酸メチルグアニジン、トリクロロ酢酸カリウム、フェニルスルホニル酢酸グアニジン、p−クロロフェニルスルホニル酢酸グアニジン、p−メタンスルホニルフェニルスルホニル酢酸グアニジン、フェニルプロピオール酸カリウム、フェニルプロピオール酸グアニジン、フェニルプロピオール酸セシウム、p−クロロフェニルプロピオール酸グアニジン、p−フェニレン−ビス−フェニルプロピオール酸グアニジン、フェニルスルホニル酢酸テトラメチルアンモニウム、フェニルプロピオール酸テトラメチルアンモニウム等が挙げられる。
本発明に用いられる光酸発生剤は、光に感応して酸を発生する化合物である。光酸発生剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、オニウム塩、ジアゾメタン誘導体、グリオキシム誘導体、ビススルホン誘導体、β−ケトスルホン誘導体、ジスルホン誘導体、ニトロベンジルスルホネート誘導体、スルホン酸エステル誘導体、N−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル誘導体など、公知の酸発生剤を用いることができる。
前記オニウム塩としては、具体的には、トリフロオロメタンスルホン酸テトラメチルアンモニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸テトラメチルアンモニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸テトラn−ブチルアンモニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸テトラフェニルアンモニウム、p−トルエンスルホン酸テトラメチルアンモニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸ジフェニルヨードニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルヨードニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸(p−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ビス(p−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリス(p−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ノナフルオロブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、ブタンスルホン酸トリフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸トリメチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、p−トルエンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジメチルフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム、p−トルエンスルホン酸ジシクロヘキシルフェニルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸トリナフチルスルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、トリフルオロメタンスルホン酸(2−ノルボニル)メチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウム、エチレンビス[メチル(2−オキソシクロペンチル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホナート]、1,2’−ナフチルカルボニルメチルテトラヒドロチオフェニウムトリフレート等が挙げられる。
前記ジアゾメタン誘導体としては、ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(キシレンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロペンチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソアミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−アミルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、1−シクロヘキシルスルホニル−1−(tert−アミルスルホニル)ジアゾメタン、1−tert−アミルスルホニル−1−(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等が挙げられる。
前記グリオキシム誘導体としては、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−O−(メタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(トリフルオロメタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(1,1,1−トリフルオロエタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(tert−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(パーフルオロオクタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(シクロヘキサンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(ベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−フルオロベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(p−tert−ブチルベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(キシレンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−O−(カンファースルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等が挙げられる。
前記ビススルホン誘導体としては、ビスナフチルスルホニルメタン、ビストリフルオロメチルスルホニルメタン、ビスメチルスルホニルメタン、ビスエチルスルホニルメタン、ビスプロピルスルホニルメタン、ビスイソプロピルスルホニルメタン、ビス−p−トルエンスルホニルメタン、ビスベンゼンスルホニルメタン等が挙げられる。
前記β−ケトスルホン誘導体としては、2−シクロヘキシルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、2−イソプロピルカルボニル−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン等が挙げられる。
ジスルホン誘導体としては、ジフェニルジスルホン誘導体、ジシクロヘキシルジスルホン誘導体等のジスルホン誘導体を挙げることができる。
前記ニトロベンジルスルホネート誘導体としては、p−トルエンスルホン酸2,6−ジニトロベンジル、p−トルエンスルホン酸2,4−ジニトロベンジル等のニトロベンジルスルホネート誘導体を挙げることができる。
前記スルホン酸エステル誘導体としては、1,2,3−トリス(メタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ベンゼン、1,2,3−トリス(p−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼン等のスルホン酸エステル誘導体を挙げることができる。
前記N−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル誘導体としては、N−ヒドロキシスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドエタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ペンタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−オクタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−メトキシベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−クロロエタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ナフタレンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−ナフタレンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−2−フェニルスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシマレイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシマレイミドエタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−2−フェニルマレイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシグルタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシグルタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシフタルイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドp−トルエンスルホン酸エステル等が挙げられる。
本発明に用いられる熱酸発生剤は、熱に感応して酸を発生する化合物である。熱酸発生剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、2,4,4,6−テトラブロモシクロヘキサジエノン、ベンゾイントシレート、2−ニトロベンジルトシレート、有機スルホン酸の他のアルキルエステル、および、これらの熱酸発生剤の少なくとも1種を含む組成物等、慣用の熱酸発生剤を用いることができる。
本発明に係るコントラスト増強剤は、後に行なわれるPBやPEBでの加熱を考慮して、分解温度が、40℃以上300℃以下であることが好ましく、80℃以上200℃以下であることがより好ましい。
[その他成分]
−溶剤−
本発明のレジスト層20は、塗布によって形成されることが好ましい。そのため、レジスト層20を形成する塗布液は、塗布性および膜厚均一性を向上させる目的で、溶剤を含むことが好ましい。この溶剤としては、従来より一般的に使用されている有機溶剤が使用できる。
具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−1−ブタノールのような一価アルコール;メチル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキシプロピオネートのようなアルキルカルボン酸エステル;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールのような多価アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートのような多価アルコール誘導体;酢酸、プロピオン酸のような脂肪酸;アセトン、メチルエチルケトン、2−ヘプタノンのようなケトンなどを挙げることができる。これらの有機溶剤は、単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
塗布液中の溶剤の量は、特に限定されるものではないが、溶剤以外の成分(固形分)の濃度が、5質量%以上100質量%以下となることが好ましく、20質量%以上50質量%以下となることがより好ましい。上記の範囲にすることにより、塗布性を向上させることができる。
−各種添加剤等−
また、本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲で、上記塗布液に、その他の樹脂、界面活性剤、密着助剤等の添加剤等を配合することが可能である。その他の配合成分は、所望の機能等によって、適宜選択することが可能である。
界面活性剤を添加する場合には、塗布液の塗布性が向上し、得られる膜の平坦度も向上する。このような界面活性剤としては、例えば、BM−1000(BM Chemie社製)、メガファックスF142D、同F172、同F173、および同F183(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170C、フロラードFC−430、および同FC−431(住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同S−131、同S−141、および同S−145(旭硝子(株)製)、SH−28PA、SH−190、SH−193、SZ−6032、SF−8428、DC−57、およびDC−190(東レシリコーン(株)製)などのフッ素系界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤を使用する場合の割合は、界面活性剤以外の固形分100質量部に対して、通常、5質量部以下、好ましくは0.01質量部以上2質量部以下である。
また、接着助剤を添加する場合には、レジスト層20の基体10への接着性が向上する。このような接着助剤としては、好ましくは、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシアナート基、エポキシ基などの反応性置換基を有するシラン化合物(官能性シランカップリング剤)が挙げられる。該官能性シランカップリング剤の具体例としては、トリメトキシシリル安息香酸、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げられる。
接着助剤を使用する場合の割合は、接着助剤以外の固形分100質量部に対して、通常、20質量部以下、好ましくは0.05質量部以上10質量部以下、特に好ましくは1質量部以上10質量部以下である。
[レジスト層の形成方法]
一連の工程の中の一つの工程としてレジスト層20を形成する場合の、レジスト層20形成工程について、以下に説明する。
(1)レジスト層形成工程
まず、基体10の上に前述のレジスト塗布液を塗布し、レジスト層20を形成する。
レジスト塗布液の塗布方法は、いずれの方法であってもよく、浸漬法、スピンコート法、蒸着法、スプレー法、ロールコート法等を適用することができるが、塗布膜の厚さの制御のしやすさから、スピンコート法が好ましい。
本発明において用いられる基体10の材質は、特に限定されるものではない。本発明によって得られる加工体のその後の用途にあわせて、適宜選択することが可能である。
例えば、得られる加工体をインプリントリソグラフィ用モールドとして使用する場合には、印加される圧力に耐えうる必要があることから、例えば、ガラス、ポリシリコン、ダイヤモンド、炭化ケイ素、サファイア又は樹脂(例えば、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、或いはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルイミド、キャストナイロン、ポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン等のエンジニアリングプラスチックなどの耐熱性プラスチック等)などを用いることが好ましい。さらに、光インプリントによるリソグラフィを行なう場合には、光(例えば、UV等)を照射することから、基体10には透明性があることが好ましい。
ダイヤモンドは、超高硬度であるために、繰り返しインプリントを行う際に長寿命や圧力による変形がないことが期待されている。また、ダイヤモンドは低熱膨張係数を有するため、加熱工程を有するインプリントの場合、基体10を含むモールドの寸法変化が小さく精密なパターン転写が期待できる。さらに耐薬品耐性が大きいため、モールドが汚れた場合でも洗浄が行え、その洗浄工程でのモールドの損傷が少ないといった様々なメリットが期待できる。
ダイヤモンドを基体10として用いる場合、天然ダイヤモンド、高温高圧合成によるバルクダイヤモンド又は気相合成によるダイヤモンド膜のいずれであっても同様の微細加工が可能である。気相合成によるダイヤモンド膜である場合には、(111)又は(100)面に配向しているダイヤモンド結晶が、均一なエッチングが可能である点で好ましい。また、前記ダイヤモンドは、不純物元素がドーピングされた半導体ダイヤモンドであってもよい。半導体ダイヤモンドの場合、電子デバイスへの適用も可能となる。ダイヤモンドの高耐摩耗性を利用して、工具及びマイクロマシーン用へも適用が可能である。
サファイアは、ダイヤモンドには及ばないが高強度の材料である。また、紫外光を透過するので、光硬化工程を有するナノインプリントには最適の材料である。
基体10としてシリコンを用いる場合、アモルファスシリコン、単結晶シリコンのいずれであってもよい。単結晶シリコンの場合、結晶面については特に制限がないが、(110)面を有することが好ましい。シリコン酸化層や窒化層についても同様である。このような結晶面を有すると、後述する加工物の製造方法において、イオンビームによるエッチングが良好である。
ガラスは、耐熱性や、紫外線の透過率等の性能から、石英ガラスであることが好ましい。サファイアと同様、紫外光を透過する場合、光硬化工程を有するナノインプリントには最適の材料となる。
また、前記基体10と前記レジスト層20との間には、接着層を設けても良い。接着層は、PMMA、シランカップリング剤、金属薄膜で形成されることが好ましい。
接着層を設ける場合、接着層の厚みは、0.1nm以上1nm以下であることが好ましく、2nm以上10nm以下であることが好ましい。
(2)第一の加熱工程(PB)
前記塗布工程によって形成されたレジスト層を焼成又は半焼成(PB(Pre Bake))して、一定量の溶媒を除去し、レジスト層20を形成する。PBの加熱温度や加熱時間は、レジストや溶媒の種類によって好適な範囲が異なるので適宜決定する。一般的には、加熱温度や加熱時間を変えてパターンを形成し、アスペクト比が高くなるようなPBの条件を決定する。
PBの加熱温度としては、具体的には100℃以上500℃以下が好ましい。
ここで、レジスト層20に適用し得るコントラスト増強剤は、加熱によって分解するので、レジスト層20の現像液への溶解度を高める作用を有する。したがって、パターンのコントラスト(アスペクト比)が高くなるようにPBの条件設定をすると、PBの加熱温度とコントラスト増強剤の分解温度とが関連する場合がある。
よって、レジスト層20が前記コントラスト増強剤を含有する場合、PBでの加熱温度は、前記コントラスト増強剤の分解温度に対して−50℃以上50℃以下の範囲にあることが好ましく、−50℃以上10℃以下の範囲にあることがより好ましく、−30℃以上10℃以下の範囲にあることが更に好ましい。
具体的には、レジスト層20が前記コントラスト増強剤を含有する場合、PBでの加熱温度は、100℃以上400℃以下の範囲であることが好ましく、200℃以上450℃以下の範囲であることがより好ましく、250℃以上400℃以下の範囲であることが更に好ましく、特に270℃以上320℃以下の範囲であることが好ましい。
レジスト層20が前記コントラスト増強剤を含有しない場合、PBでの加熱温度は、350℃以上500℃の範囲であることが好ましく、350℃以上450℃以下の範囲であることがより好ましく、380℃以上440℃以下の範囲であることが更に好ましい。
PBの加熱時間は、10〜300分が好ましく、30〜120分が好ましい。
PBは、大気中、窒素雰囲気下、酸素雰囲気下、真空雰囲気下などで行なうことができる。
レジスト層20を厚くし、高アスペクト比のパターンを得るには、レジストの塗布とPBとを繰り返して、重ね塗りする。重ね塗りする際の各レジスト層20の組成、厚さ、PBの条件を変えてもよいし、同一であってもよい。
形成されたレジスト層20の膜厚は、特に制限されないが、高アスペクト比を実現するには、10nm以上5μm以下であることが好ましく、より好ましくは30nm以上3μm以下であり、更に好ましくは40nm以上2μm以下である。
(3)照射工程
PB後、レジスト層20に電子線を照射する。
本発明における電子線の加速電圧は特に制限されず、膜厚やレジスト層20の組成に応じて適宜設定することができる。具体的には、1kV以上200kV以下の加速電圧を適用することができる。
本発明の方法においてレジスト表面の膜減りを低減するには、1次電子がレジスト膜厚を透過して基板に達する加速電圧で照射することが好ましい。
1次電子が基板に達すると基板で電子が散乱する(これを「後方散乱」と称する)。一方、1次電子が基板に達するまでは、電子はレジスト膜中で入射方向と同じ方向又はある程度の角度をもって散乱する(これを「前方散乱」と称する。図2の点線を参照。)。1次電子が基板に達する加速電圧で照射すると、前方散乱よりも後方散乱が支配的になる。レジスト表面の膜減りは前方散乱による影響が大きいため、後方散乱が支配的な条件で照射した場合にはレジスト表面の膜減りを抑えることができる。
1次電子が基板に達する具体的な加速電圧は、レジスト膜厚やレジストの種類によって異なるため一義的に定めることは困難であるが、例えば、300nm膜厚のレジストでは4kV以上の加速電圧が好ましく、更に好ましくは10kV以上である。1000nm膜厚のレジストでは20kV以上の加速電圧が好ましく、更に好ましくは30kV以上である。
本発明における電子線のドーズ量は特に制限されず、パターンの線幅やレジスト層20の組成、或いは加速電圧の兼ね合いによって、適宜設定することができる。但し、SOGレジストを適用してポジ型レジストとするには、5000μC/cm2以下とする。
電子ビーム径は、10nm以下であることが好ましく、3nm以下がより好ましい。ビーム径の下限は、ビーム径を絞ることができれば、特に制限はない
レジストのパターンの線幅は、ドーズ量を調整することで調節することができるが、加速電圧によっても変化するため、目的の残存の幅にするには、加速電圧との兼ね合いでドーズ量を調整することが好ましい。
また、線幅は電子ビーム径に比例するために、電子ビーム径を調整することによっても、100nm以下、さらには80nm以下、調整によっては10nm程度に、微細に形成することができる。電子ビーム径は、3nm程度まで集束可能であり、ナノオーダーの線幅でレジスト層20を加工することができる。
しかしながら、電子ビーム径を細くするにはビーム電流を下げる必要があり、それゆえ照射のための時間を要し、結局生産効率の低下に繋がることになる。また、所望の電子ビーム径に調節するのは難しく煩雑な操作を要する。そこで、可能な限り電子ビーム径を最小値となるように固定した上でドーズ量等を調節することで、目的の加工線幅を得ることが好ましい。
(4)第二の加熱工程(PEB)
第二の加熱工程(PEB)では、前記露光工程を経たレジスト層20を焼成又は半焼成する。第二の加熱工程(PEB)での加熱温度は、300℃以上でなければならない。未照射部分のレジスト表面をSi−O−Si化したり、2次電子の散乱によって切断されたシロキサン結合をアニーリングによって元の結合状態に戻すには、300℃以上の熱量が必要であるものと推測される。
好適には、PEB温度は、300℃以上600℃以下であり、より好適には380℃以上600℃以下であり、更に好適には410℃以上575℃以下である。
また、好適なPEBの加熱温度は、前記第一の加熱工程(PB)での加熱温度と同じ又はそれ以上の場合であり、0℃以上350℃以下高いことがより好適であり、80℃以上150℃以下高いことが更に好適である。
上述のように、コントラスト増強剤は加熱によって分解し、現像液への溶解度が高まるので、PEBの加熱温度もコントラスト増強剤の分解温度に関連する場合がある。
レジスト層20が前記コントラスト増強剤を含有する場合、PEBの加熱温度は、前記コントラスト増強剤の分解温度よりも、0℃以上200℃以下高いことが好ましく、80℃以上200℃以下高いことがより好ましく、80℃以上130℃以下高いことが更に好ましい。
具体的には、レジスト層20が前記コントラスト増強剤を含有する場合、PEBの加熱温度は、300℃以上575℃以下であることが好ましく、380℃以上575℃以下であることがより好ましく、410℃以上500℃以下であることが更に好ましく、410℃以上450℃以下であることが特に好ましい。
一方、レジスト層20が前記コントラスト増強剤を含有しない場合、PEBの加熱温度は、300℃以上600℃以下の範囲であることが好ましく、350℃以上575℃以下の範囲であることがより好ましく、350℃以上550℃以下の範囲であることが更に好ましい。
以下では、PBの加熱温度とPEBの加熱温度の組み合わせの例を挙げるが、これらの組み合わせに限定されない。
−コントラスト増強剤を含有する場合−
(i)PB:200℃以上450℃以下、PEB:300℃以上575℃以下
(ii)PB:270℃以上320℃以下、PEB:410℃以上500℃以下
−コントラスト増強剤を含有しない場合−
(iii)PB:350℃以上450℃以下、PEB:350℃以上550℃以下
PEBの加熱時間は、1分以上であることが好ましく、1分〜1時間であることが作業時間の短縮化の観点からより好ましく、1分〜30分であることが更に好ましい。
PEBは、大気中、窒素雰囲気下、酸素雰囲気下、真空雰囲気下などで行なうことができる。特に、照射部をSi−OHに変えて、或いは未照射部をSi-O-Siに変えて現像コントラストを高めるには、大気中又は酸素雰囲気中でPEBを行なうことが好ましい。
(5)現像工程
PEB後、レジスト層20を現像液によって現像し、3次元モールド110を形成する。ポジ型レジストの場合、露光部が現像によって取り除かれる。
現像液は、フッ酸緩衝液(BHF)などを用いることができる。フッ酸緩衝液としては、フッ酸とフッ化アンモニウムを混合した溶液を挙げることができる。
現像時間は、30〜300秒が好ましく、60〜120秒がより好ましい。
現像液による現像の場合、浸漬法、スピンコーター上での噴霧法、スプレー法などの現像方法を適用することができる。現像液で現像を行った後は、純水でリンスを行う。
<3次元モールド>
本発明における3次元モールドの「3次元」とは、モールド内に複数の加工部(例えば、繰り返しパターンなど)を有することを意味する。
本発明における3次元モールドは、レジスト層20を基体10上に設けてなる3次元モールド110である。上記製造方法によれば、レジスト層20のアスペクト比を、0.5以上100以下の様々な値に調整することができる。なお、アスペクト比とは、現像後に残存したレジストパターンの線幅に対する残存のレジスト層厚をいう。
本発明では、3次元モールドの作製にPEBを適用しているので、高いアスペクト比を実現でき、2以上100以下のアスペクト比を有する3次元モールドや、更には20以上100以下のアスペクト比や50以上100以下のアスペクト比を有する3次元モールドを得ることができる。
具体的には、アスペクト比100の3次元モールドは、例えば、単独パターン(加工部(スペース)に対してレジスト残存部(ライン)が限りなく広いパターン形状)において、膜厚を1μm(1000nm)とし、電子ビーム径を絞って10nmの加工部(スペース)を形成すれば、作製可能である。なお、単独パターンであっても、PEBを採用しない製造方法では、基板まで加工深さが達しないため、このような高アスペクト比のパターンを得ることはできない。
なお、PEBを採用する本発明の製造方法によれば、上記アスペクト比を有する周期的なパターンを得ることもできる。
凹凸部を有するレジスト層20を基体10上に設けてなる本発明の3次元モールド110は、光学素子等に用いることができ、例えば、フレネルゾーンプレート、回折格子、バイナリ−光学素子、ホログラム光学素子、反射防止膜、CDやDVDなどのメディア等を挙げることができる。
また、3次元モールド110を、後述する樹脂成形品の成形用の型として用いることもできる。
<加工物>
本発明の加工物120の製造方法の一例を図4に示す。
上記3次元モールドの製造方法によって得られた、基体10上に凹凸部を有するレジスト層20を設けてなる3次元モールド110に、酸素イオンビーム等を照射して、凹凸に加工された前記基体10、すなわち加工物120、を得ることができる。
SOGは主成分がシリコンの酸化物で構成されているため、酸素イオンビームを使ったドライエッチングに対して加工速度が低いという特徴がある。一方、基体10に用いるダイヤモンドやプラスチックなどの材料の主成分は、炭素や炭化水素分であり、酸素イオンビームエッチングに対して加工速度が高いといった特徴がある。この特徴を生かして、SOGを酸素イオンビームに対するマスクとして用いる場合、SOGがイオンビームエッチングでなくなるまで加工すると、基体10に三次元のパターンが掘り込める。
イオンビームとしては、酸素イオンビーム、アルゴンイオンビーム、CF、CHF、SF、Clなどを用いることができる。
基体10が石英の場合は、アルゴンイオンビームを用いることが好ましい。
酸素イオンビームでの照射は、加速電圧50〜3000Vが好ましく、100〜1500Vが好ましい。マイクロ波パワーは、50〜500Wが好ましく、100〜200Wがより好ましい。酸素ガス流量は1〜10sccmが好ましく、2〜5sccmがより好ましい。イオン電流密度は、0.5mA/cm以上が好ましく、1mA/cm以上がより好ましい。
加速電圧やドーズ量を変更することで、基体10の加工深さを変えることができる。また、加速電圧を30V以下の間で変化させると、高さ階調が6nm以下の加工部を有する加工物120を得ることができる。
本発明の加工物120は、上記製造方法によって、高アスペクト比の加工部を有することが可能である。具体的には、例えば、0.5以上100以下の様々なアスペクト比を有する加工物120を得ることができる。本発明では、3次元モールドの作製にPEBを採用するため、更に高アスペクト比を実現でき、2以上100以下のアスペクト比を有する加工物120や、更には20以上100以下のアスペクト比や50以上100以下のアスペクト比を有する加工物120を得ることができる。また、本発明では、上記アスペクト比を有する周期的なパターンや、孤立した独立パターンの加工物を得ることができる。
加工物120の材質は、上記3次元モールドの基体10で説明したものであり、ダイヤモンド、炭化ケイ素、シリコン、ガラス、サファイア又樹脂等を用いることができる。
この加工物120は、次に説明する樹脂成形品の成形用の型として用いることができる。
<樹脂成形品>
本発明の樹脂成形品の製造方法では、上記3次元モールド110又は上記加工物120を成形用の型として用いる。3次元モールド110又は上記加工物120に樹脂を押し付ける際、樹脂のガラス転移温度よりも高い温度に設定して樹脂を軟らかくした上で、樹脂に型を押し付けた後、樹脂を硬化し、その後、型と樹脂とを剥離する。
樹脂成形品130の作製工程の一例を図5に示す。
ガラス40と型の間に樹脂30を挟みこみ(図5(1))、圧力を一定に保ったまま(図5(2))、樹脂30を硬化する(図5(3))。その後、型を引き離すと、ガラス40上に樹脂30の樹脂成形品130が形成される(図5(4))。
図5では、型として、基体10上に凹凸部を有するレジスト層20を設けてなる3次元モールド110を用いているが、上述の通り、基体10に凹凸を形成してなる加工物120を用いてもよい。また、ガラス40を用いているがその他の材料であってもよい。
本発明の樹脂成形品130の製造方法においては、型と樹脂との剥離が良好であることが望ましい。型が樹脂などの有機物で形成されている場合、型を剥離し難い。したがって、SOG等の無機レジストを用いて形成された3次元モールド110か、無機物の基体10を用いて製造された加工物120を、型として用いることが好ましい。
また、型を剥離しやすいよう、型の表面に剥離剤を付与しておくことも好ましい。剥離剤としては、シランカップリング剤を挙げることができ、剥離しやすいよう金属薄膜を設けることも好ましい。しかし、剥離剤も繰り返しインプリントすると剥がれるため、できれば剥離処理なしで行えることが好ましい。なお、基体10にサファイアを用いた加工物120を型として用いると、剥離性が良好である。
樹脂成形品130を製造するための樹脂は、熱硬化樹脂、光硬化樹脂など、いずれであってもよい。
熱硬化樹脂としては、PMMA等のアクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリイミド等を挙げることができ、PMMA等のアクリル系樹脂が好ましい。
光硬化樹脂としては、紫外線等で硬化する樹脂が好ましく、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、及びこれらの混合物を挙げることができる。
なお、光硬化性樹脂を用いる場合、モールドが紫外線等の光を透過するものでなければならない。一方、熱硬化樹脂を用いると加熱工程が必要となり、またモールドも熱によって劣化しやすいため、耐熱性のある樹脂を適用することが好ましい。
基体10としてプラスチックを用いた3次元モールド110や加工物120の場合、型が軟らかいため、曲面へのインプリントも可能である。また、プラスチックは安価であるので、使い捨てのバイオチップなどへの利用も好適である。
本発明の樹脂成形品130は、高アスペクト比の3次元モールド110又は加工物120を成形に用いるので、高アスペクト比の加工部を有する。具体的には、例えば、0.5以上100以下の様々なアスペクト比を有する樹脂成形品130を得ることができる。本発明では、3次元モールド110の作製にPEBを適用しているので、更に高アスペクト比を実現でき、2以上100以下のアスペクト比を有する樹脂成形品130や、更には20以上100以下のアスペクト比や50以上100以下のアスペクト比を有する樹脂成形品130を得ることができる。また、本発明では、上記アスペクト比を有する周期的なパターンや、孤立した独立パターンの樹脂成形品を得ることができる。
得られた樹脂成形品130や3次元モールド110は、その形状と材質から、光学素子に用いることができる。例えば、フレネルゾーンプレート、回折格子、バイナリ−光学素子、ホログラム光学素子、反射防止膜、CDやDVDなどのメディア等を挙げることができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
<レジスト組成物の調製>
メチルトリメトキシシラン367.7g(2.7モル)、テトラメトキシシラン411.0g(2.7モル)、アセトン690.5g、イソプロピルアルコール690.5gを混合、撹拌した。そこに、水340.2g(19.0モル)、濃度60質量%の硝酸58.9μLを加え、さらに3時間撹拌して加水分解反応させた。加水分解率は約200%であった。
その後、26℃で2日間反応させることにより、シロキサンポリマーを含む反応溶液を得た。反応溶液中のシロキサンポリマーの質量平均分子量(Mw)は1956であった。
この得られた反応溶液を、Si換算質量%で7質量%となるように、アセトン:イソプロピルアルコール=1:1の混合溶液で調整した。さらに、調整後の溶液に、下記化合物1の光塩基発生剤(商品名NBC−101、みどり化学社製)を51.4g(0.189モル)添加して、組成物−1を得た。なお、この光塩基発生剤の分解温度は300℃であった。

<レジスト層の形成>
シリコン基板上に、上記組成物−1を下記表1の条件でスピンコートし1層目のレジスト層を作製した。この後、大気中で、250℃で1時間の加熱(PB)を行なった。
引き続き、組成物−1を下記表1の条件でスピンコートした後に、大気中で、270℃で1時間の加熱(PB)を行ない、2層目のレジスト層を1層目のレジスト層の上に形成した。
更に、組成物−1を下記表1の条件でスピンコートした後に、大気中で、300℃で1時間の加熱(PB)を行ない、レジスト層を3層重ねた試料1を作製した。試料1の膜厚を測定したところ、約1100nmであった。


<電子線の照射>
上記で得られた試料1に電子線を照射した。電子線照射には、走査型電子顕微鏡ERA−8800FE(エリオニクス社製)をパソコン上の描画パターンを露光できるように改造したものを用いた。
加速電圧を30kV、ドーズ量を2500μC/cmに固定して、試料1に電子線を照射した。なお、照射時のビーム電流を0.3×10−9A、ビーム径を20nmに固定した。
<PEBによる加熱>
電子線照射後の試料1を、大気中で、ホットプレート(アズワン株式会社製、HP−2SA、製造番号:6AM0286)にて、425℃で5分間加熱した。
<現像>
PEB後の試料1を、2.5%フッ酸緩衝液(HF:NHF=7:3混合液)中に90秒間20℃で浸漬した後、純水でリンスした。
<結果>
現像後の加工線幅を走査型電子顕微鏡ERA−8800FE(エリオニクス社製)を用いて測定した。その電子顕微鏡写真を図6に示す。図6は、設計値をライン幅/スペース幅で135nm/324nmとしたときに得られたパターンである。
得られたレジストパターンは、ライン幅が252nm、スペース幅が388nmで、現像後のレジストの膜厚が1004nmであった。したがって、アスペクト比は2.59であった。
[比較例1]
実施例1と同様にして、但し、PEBを行なわずにパターンを形成した。その電子顕微鏡写真を図7に示す。図7も、実施例1の図6と同様に、設計値をライン幅/スペース幅で、135nm/324nmとしたときに得られたパターンである。
得られたレジストパターンは、ライン部分の表面で膜減りし、残存するレジストの膜厚は549nmとなっていた。一方、スペース部分ではシリコン基板が露出せず、レジストが残っている状態であった。ラインの矩形性も極めて劣るものであった。
[実施例2]
<樹脂成形品の製造>
実施例1で得られたレジストパターン(図6)を成形用の型として用いて、樹脂成形品を製造した。光硬化樹脂はPAK−01(東洋合成工業社製)を用い、インプリント圧力は、2.44MPa、保持時間は60秒、紫外線照射量は2J/cmとした。
図8に、得られた樹脂成形品の電子顕微鏡写真を示す。図6のレジストパターンに対応して忠実にパターンが転写されていることが分かる。なお、図8の樹脂パターン成型品では、図6のレジストパターンが転写されているため、図6のライン部分が図8のスペース部分になり、図6のスペース部分が図8のライン部分となっている。
得られた樹脂成形品のパターンは、ライン幅が278nm、スペース幅が241nmで、現像後のレジストの膜厚が942nmであった。したがって、アスペクト比は3.39であった。
[実施例3]
実施例1と同様にして(ドーズ量2500μC/cmに固定)、但し、PEBの加熱温度を変えてパターンを形成した。具体的には、430℃以下の場合には実施例1と同様にホットプレート(アズワン株式会社製、HP−2SA、製造番号:6AM0286)で5分間加熱した。それ以上の温度の場合には、マッフル炉(ヤマト科学社製、型番:FO100、製造番号:43200438R)を用いて1時間加熱した。
得られたパターンの加工部分の深さを、段差測定器(Tencor Alpha-Step500;KLA-Tencor Co.製)で測定した。その結果を図9に示す。なお、「加工部分の深さ」及び「加工深さ」とは、スペース部分におけるレジスト表面からの距離を表す。
図9に示すとおり、300℃以上のPEBの加熱温度によって、徐々に加工深さが深くなり、380℃のPEBでは、加工深さがレジスト層厚と同等にまで達している。このことから、380℃以上のPEBでは、スペース部分にはレジストが残存していないことが分かる。410℃のPEBで、加工深さが最も深くなっている。
[実施例4]
実施例1と同様にして、但しホットプレート(アズワン株式会社製、HP−2SA、製造番号:6AM0286)で、PEBの加熱温度を320℃〜380℃で変えてパターンを形成した。また、露光時のドーズ量を1000μC/cm〜5000μC/cmで変更してパターンを形成した。
得られたパターンの加工部分の深さを、実施例3と同様の方法で測定した。その結果を図10に示す。
前述の図9に示すとおり、加工深さが深くなるというPEBの効果は300℃以上で得られるが、PEB温度が380℃未満の場合には、加工深さがレジスト層厚にまで達していない。PEB温度が380℃の場合には加工深さがレジスト層厚と同等に達している。
ここで、本実施例のようにレジスト層厚が1μm程度の場合には、ドーズ量が2000μC/cm未満では、電子線がシリコン基板まで到達しないため、加工深さが膜厚程度まで達しないが、それ以上のドーズ量であれば、電子線がシリコン基板まで到達していると思われる。
また、図10に示すように、電子線がシリコン基板まで到達するドーズ量では、PEB温度が380℃以上であれば、パターンの加工深さは膜厚程度にまで達している。
なお、本実施例では、レジスト層を3層積層し、膜厚を約1μmと厚くしているため、ドーズ量が2000μC/cm以上でないとシリコン基板まで電子線が達していない。しかし、膜厚が薄い場合には、これよりも低いドーズ量で電子線がシリコン基板に達する。したがって、膜厚によっては、ドーズ量を2000μC/cm未満としても、300℃のPEB温度で加工深さを膜厚程度にまで深くすることが可能である。
[実施例5]
実施例1と同様にして、但し、PEBの加熱温度と照射時のドーズ量をそれぞれ変えてパターンを形成した。PEBの加熱温度は、実施例3と同様の方法で変更した。
得られたパターンの加工部分の深さを、実施例3と同様の方法で測定した。その結果を図11に示す。
380℃以上のPEBを適用すると、PEBを適用しなかった場合に比べて、いずれの照射量でも、パターンの加工深さが深くなっていた。但し、PEB温度が600℃の場合、加工深さが浅くなっていることから、レジスト層の膜減りが起こっているものと思われる。実施例5において特に好ましいPEB温度は、410℃〜500℃であった。
[実施例6]
<レジスト層の形成>
シリコン基板上に、メチルシロキサンポリマーと有機溶媒とを含有するAccuglass SOG512B(ラサ工業社製)を下記条件でスピンコートし、1層目のレジスト層を作製した。
この後、大気中で、425℃で1時間の加熱(PB)を行なった。
引き続き、Accuglass SOG512Bを下記表2の条件で前記1層目のレジスト層の上にスピンコートした後に、大気中で、425℃で1時間の加熱(PB)を行ない、レジスト層が2層重ねられた試料を作製した。この試料の膜厚を測定したところ、約1100nmであった。


<電子線の照射>
上記で得られた試料に電子線を照射した。電子線照射には、走査型電子顕微鏡ERA−8800FE(エリオニクス社製)をパソコン上の描画パターンを露光できるように改造したものを用いた。
加速電圧を30kV、ドーズ量を500μC/cm〜5000μC/cmのいずれかに固定して、試料に電子線を照射した。なお、照射時のビーム電流を0.3×10−9A、ビーム径を20nmに固定した。
<PEBによる加熱>
電子線照射後の試料を、大気中で、ホットプレート(アズワン株式会社製、HP−2SA、製造番号:6AM0286)にて、425℃で5分間加熱した。
<現像>
PEB後の試料を、2.4%フッ酸緩衝液(HF:NHF=1:1混合液)中に90秒間20℃で浸漬した後、純水でリンスした。
<結果>
現像後の加工深さを、段差測定器(Tencor Alpha-Step500;KLA-Tencor Co.製)を用いて測定した。得られた結果を図12に示す。
[実施例7]
実施例6と同様にして、但しPEBの加熱温度を変えてパターンを形成した。具体的には、425℃まではホットプレート(アズワン株式会社製、HP−2SA、製造番号:6AM0286)で5分間加熱した。425℃以上の温度の場合には、マッフル炉(ヤマト科学社製、型番:FO100、製造番号:43200438R)を用いて1時間加熱した。
PEBの加熱温度以外は、実施例6と同様にして実験を行なった。現像後の加工深さを、実施例6と同様の方法で測定した。得られた結果を図12に示す。
[比較例2]
実施例6と同様にして、但しPEBを行なわなかった。現像後の加工深さを、実施例6と同様の方法で測定した。得られた結果を図12に示す。
図12に示すように、光塩基発生剤を含まないSOGにおいても、PEBを行なわない比較例2の場合に比べて、PEBを行なった実施例6及び7では、加工深さが格段に深くなっていた。
また光塩基発生剤を含まないSOGの場合、300℃〜600℃のいずれのPEB温度でも、加工深さが深くなっていた。特にPEBの効果が見られたのは、350℃〜550℃の範囲であり、600℃では膜減りが発生していた。
[実施例8]
実施例1〜7では、レジスト層を3層重ねて膜厚を約1100nmとしたが、実施例8ではレジスト層を1層にして実験を行なった。
<レジスト層の形成>
シリコン基板上に、実施例1の組成物−1を、3秒間300rpmでプレスピンし、更に10秒間3000rpmでスピンしてスピンコートを行い、レジスト層を作製した。この後、大気中で、300℃で90秒間の加熱(PB)を行なった。
得られた試料の膜厚を測定したところ、約300nmであった。
<電子線の照射>
上記で得られた試料に、実施例1と同じ照射装置で、2kV又は4kVの加速電圧、20〜500μC/cmのドーズ量で電子線を照射した。なお、照射時のビーム電流を1pA、ビーム径を20nmに固定した。
<PEBによる加熱>
電子線照射後の試料を、大気中で、ホットプレート(アズワン株式会社製、HP−2SA、製造番号:6AM0286)にて、100℃、200℃、300℃、又は425℃で5分間加熱した。また、PEBを行なわないサンプルも作製した。
<現像>
PEB後の試料を、2.5%フッ酸緩衝液(HF:NHF=7:3混合液)中に90秒間20℃で浸漬した後、純水でリンスした。
<結果>
10μm×10μm角のパターンで照射したときの現像後の加工部分の深さを、段差測定器(Tencor Alpha-Step500;KLA-Tencor Co.製)で測定した。その結果を図13に示す。なお図13は、ドーズ量を40μC/cmに固定したときのPEB温度と現像深さの関係を示すグラフである。ここで「現像深さ」とは、スペース部分における基板からのレジストの高さをいう。つまり、スペース部分におけるレジストの残存膜厚を意味する。
図13に示されるように、レジスト膜厚が300nmのように薄い場合であっても、PEB温度が300℃以上で加工深さが深くなり、高いアスペクト比のパターンが得られた。
また、ライン45nm、スペース270nm(L:S=1:6)の設計寸法で、加速電圧2kv又は4kVで照射して得られたパターンの現像後の加工線幅を走査型電子顕微鏡ERA−8800FE(エリオニクス社製)を用いて測定した。その結果を図14に示す。
加速電圧が2kV、4kVのいずれの場合であっても、PEB温度が300℃以上で現像後の加工線幅が細くなっていた。また、加速電圧は2kVよりも4kVにおいて、現像後の加工線幅が細くなっていた。一方で、加速電圧4kVでは、2kVの場合よりもドーズ量を多く必要とすることが分かった。
ライン45nm、スペース270nm(L:S=1:6)の設計寸法で、加速電圧を4kVに固定したときに、PEBなし、PEB200℃、300℃、及び425℃で得られたパターンの電子顕微鏡写真を図15(A)〜(D)に示す。
図15(A)の写真で示されるように、PEBなしでは、パターンが形成されていなかった。図15(B)のPEB温度200℃の場合にはパターンが形成されるものの、ライン及びスペースの幅が広がり、微細なパターンを形成できなかった。またパターンのエッジの形状も粗く、パターン形状も良好でないことが分かった。
これに対して、図15(C)のPEB温度300℃では、ライン幅が61nm、スペース幅が249nm、図15(D)のPEB温度425℃では、ライン幅が69nm、スペース幅が237nmと、設計値に近いパターンが得られた。更に、パターンのエッジの形状も滑らかであり、パターン形状にも優れていることが分かった。
図16には、PEB温度300℃、加速電圧4kV,ドーズ量200μC/cm、ライン27nm、スペース54nm(L:S=1:2)の設計寸法で照射したときに得られたパターンの電子顕微鏡写真を示す。
図16に示すように、スペース幅が狭く、近接効果が大きいパターンであっても、微細なパターンを形成することができた。
[実施例9]
<樹脂成形品の製造>
実施例8で得られた図16のレジストパターンを成形用の型として用いて、樹脂成形品を製造した。光硬化樹脂はPAK−01(東洋合成工業社製)を用い、インプリント圧力は、2.44MPa、保持時間は60秒、紫外線照射量は2J/cmとした。
図17に、得られた樹脂成形品の電子顕微鏡写真を示す。図16のレジストパターンに対応して忠実にパターンが転写されていることが分かる。
[実施例10]
<レジスト層の形成>
実施例8と同様にして、シリコン基板上に実施例1の組成物−1のレジスト層を作製した。得られた試料の膜厚を測定したところ、約300nmであった。
<電子線の照射>
上記で得られた試料に、実施例1と同じ照射装置を用いて、4kVの加速電圧、60〜240μC/cmのドーズ量で電子線を照射した。なお、照射時のビーム電流を17pAに固定した。
このときの照射パターンを図18に示す。1ドット18nmの設計寸法で照射した。
<PEBによる加熱>
電子線照射後の試料を、大気中で、ホットプレート(アズワン株式会社製、HP−2SA、製造番号:6AM0286)にて、300℃、又は425℃で5分間加熱した。
<現像>
PEB後の試料を、20℃の2.5%フッ酸緩衝液(HF:NHF=7:3混合液)中に60秒間浸漬した後、純水でリンスした。
<結果>
図19の電子顕微鏡写真は、PEB温度300℃のときに得られたパターンであり、(A)は、ドーズ量が100μC/cm、(B)は、ドーズ量が120μC/cm、(C)は、ドーズ量が140μC/cmのときに得られたパターンである。
また、図20の電子顕微鏡写真は、PEB温度425℃のときに得られたパターンであり、(A)は、ドーズ量が200μC/cm、(B)は、ドーズ量が220μC/cm、(C)は、ドーズ量が240μC/cmのときに得られたパターンである。
300℃及び425℃のいずれPEB温度の場合でも、10nmという微細な格子パターンが得られた。特に、425℃のときには未照射部分の膜減りが少なく、高いコントラストのパターンが得られた。
また、図19及び図20に示すように、PEB温度300℃のときよりも425℃において、最適なドーズ量が多くなっていることがわかる。
[参考実験]
本発明に係るレジスト層において、1)電子線照射、2)PEB、及び3)現像液による表面状態の変化をFT−IR(NICOLET 6700、Thermo Fisher社製)で観察した。
この実験では、下記3種の試料を用いた。
試料1:PB工程を経た後、電子線を照射した試料。
試料2:PB工程を経た後、電子線を照射し、PEBを行なった試料。
試料3:PB工程を経た後、電子線を照射し、PEBを行ない、フッ酸緩衝液(BHF)で現像した試料。
<レジスト層の準備>
レジスト層は実施例10と同様のものを用いた。
<電子線の照射>
照射条件は以下の通りである。
・加速電圧: 4kV
・電流: 20nA
・ドーズ量: 100μC/cm
・1ドット設計値: 360nm
・描画装置: エリオニクス社製 ESA−2000
・描画面積: 3×3mm角
<PEBによる加熱>
大気中で、ホットプレート(アズワン株式会社製、HP−2SA、製造番号:6AM0286)にて、300℃で5分間加熱した。
<現像>
PEB後の試料を、20℃の2.5%フッ酸緩衝液(HF:NH4F=7:3混合液)中に15秒間浸漬した後、純水でリンスした。
なお、上記現像条件は、現像後の露光部における状態を測定できるよう、通常の現像時間60秒から15秒に減らして、露光部が残存するように設定している。
<結果>
1)電子線照射の影響
図21に、上記試料1における電子線照射部および未照射部のFT−IRデータを示す。
図21に示すように、未照射部に存在するSi−C及びアルキル基のピークが消滅し、Si−OHのピークが大きくなっている。このことから、照射によって、珪素原子とアルキル基(有機基)との結合「Si−C」が切断され、その切断部分がSi−OHになったものと思われる。
また、未照射部では、照射部よりも、Si−O−Siのピークが幅広になっている。このことから、未照射部では照射部よりも、Si−O−Siの結合が多く存在することがわかる。
ここで、Si−OHは、Si−O−Siよりも現像液に対する濡れ性が高い。よって、Si−OHを有する照射部は現像液に溶解して除去(現像)され、Si−O−Siを多く有する未照射部は現像液に溶解し難く残存し、パターンが形成される。
2)PEBの影響
図22には、試料1と試料2における電子線照射部および未照射部のFT−IRデータを示す。なお、図22における試料1のFT−IRデータは、図21の電子線照射部および未照射部のチャートをそれぞれ分けて示したものである。
図22では、PEBを行なっていない試料1とPEBを行なった試料2とを比較することで、PEBの影響を確認することができる。
図22における3420〜3450cm−1付近のピークは、OH基に由来するものである。PEBを行なっていない試料1では、未照射部でもOH基が存在しているのに対して、PEBを行なった試料2では、OH基のピークが消失している。
このことから、PEBは、未照射部のOH基を消失させる作用があると考えられる。未照射部のOH基が消失すると、現像液に対する濡れ性が低下し、現像液に対してより溶けにくい状態になる。これにより、未照射部における膜減りが抑えられる。一方、PEB後の照射部ではOH基の存在が確認されることから、現像液に対して濡れ性があり、現像液に溶解する。
以上から、図21に示すように照射のみによってもパターンが形成されるが、PEBを施すことによって、現像液に対する濡れ性の差異が、未照射部と照射部とでさらに大きくなり、よりコントラストの高いパターンが得られるものと推測される。
2)現像液の影響
図23には、試料2と試料3における電子線照射部および未照射部のFT−IRデータを示す。なお、図23における試料2のFT−IRデータは、図22に示したものと同じものである。
図23では、現像を行なっていない試料2と現像を行なった試料3とを比較することで、現像液による影響を確認することができる。
図23に示されるように、試料2と試料3のチャートで大きな変化はない。したがってPEB後の試料は安定した状態で現像されていることがわかる。これにより、PEBを施す本発明のパターン形成方法は、安定的に細密なパターンを提供し得ることがわかる。
図1(A)は、PEBを行なった場合の現像後のレジストパターンを説明する模式図であり、図1(B)は、PEBを行なわない場合の現像後のレジストパターンを説明する模式図である。 図2は、電子線Bを照射したときのレジスト層20及び基体10内での散乱電子及び2次電子の挙動を説明する図である。 本発明の3次元モールドの製造方法の一例を示す図である。 本発明の加工物の製造方法の一例を説明する図である。 本発明の樹脂成形品の作製工程の一例を説明する図である。 実施例1で得られたレジストパターンの電子顕微鏡写真である。 比較例1で得られたレジストパターンの電子顕微鏡写真である。 実施例2で得られた樹脂成形品の電子顕微鏡写真を示す。 実施例3の結果を示すグラフであり、レジストとして組成物−1を用い、ドーズ量を2500μC/cmで固定し、PEB温度を変更したときの加工深さの変化を示すグラフである。 実施例4の結果を示すグラフであり、レジストとして組成物−1を用い、ドーズ量を変え、PEB温度を320℃〜380℃で変えたときの、加工深さの変化を示すグラフである。 実施例5の結果を示すグラフであり、レジストとして組成物−1を用い、PEBの加熱温度と照射時のドーズ量をそれぞれ変えてパターンを形成したときの、加工深さの変化を示すグラフである。 実施例6,7及び比較例2の結果を示すグラフであり、レジストとしてAccuglass SOG512Bを用い、PEBを行なわなかったときと、300℃〜600℃でPEBを行なったときの、加工深さの変化を示すグラフである。 実施例8の結果を示すグラフであり、ドーズ量を40μC/cmに固定したときのPEB温度と現像深さの関係を示すグラフである。 実施例8の結果を示すグラフであり、ライン45nm、スペース270nmの設計寸法で、加速電圧2kv又は4kVで照射したときに得られたパターンの現像後の線幅とPEB温度の関係を示すグラフである。 実施例8で得られた電子顕微鏡写真であり、(A)はPEBなし、(B)はPEB温度200℃、(C)はPEB温度300℃、(D)はPEB温度425℃での電子顕微鏡写真である。 PEB温度300℃、加速電圧4kV,ドーズ量200μC/cm、ライン27nm、スペース54nmの設計寸法で照射したときに得られたパターンの電子顕微鏡写真である。 図16のレジストパターンを成形用の型として成形した樹脂成形品の電子顕微鏡写真である。 実施例10における照射パターンの模式図である。 実施例10におけるPEB温度300℃のときに得られたパターンの電子顕微鏡写真である。(A)ドーズ量100μC/cm、(B)ドーズ量120μC/cm、(C)ドーズ量140μC/cmのときに得られたパターンである。 実施例10におけるPEB温度425℃のときに得られたパターンの電子顕微鏡写真である。(A)ドーズ量200μC/cm、(B)ドーズ量220μC/cm、(C)ドーズ量240μC/cmのときに得られたパターンである。 参考実験の試料1における電子線照射部および未照射部のFT−IRデータである。 参考実験の試料1及び試料2における電子線照射部および未照射部のFT−IRデータである。 参考実験の試料2及び試料3における電子線照射部および未照射部のFT−IRデータである。
符号の説明
10 基体
20 レジスト層
30 樹脂
40 ガラス
100 被加工体
110 3次元モールド
120 加工物
130 樹脂成形品

Claims (17)

  1. 下記一般式(1)で表されるアルコキシシランの加水分解物および縮合物の少なくとも一方を含むレジスト層を基体上に有する被加工物、を準備する工程と、
    前記レジスト層を加熱する第一の加熱工程と、
    前記第一の加熱工程後に、前記レジスト層に電子線を照射する照射工程と、
    前記照射工程後に、前記レジスト層を300℃以上で加熱する第二の加熱工程と、
    前記第二の加熱工程の後に、レジスト層を現像液により現像する現像工程と、
    を有する3次元モールドの製造方法。



    〔一般式(1)において、Rは、水素原子又は1価の有機基を表し、Rは、1価の有機基を表し、nは1〜3の整数を表す。〕
  2. 前記第二の加熱工程での加熱温度を、300℃以上600℃以下とすることを特徴とする請求項1に記載の3次元モールドの製造方法。
  3. 前記第二の加熱工程での加熱温度を、410℃以上575℃以下とすることを特徴とする請求項1に記載の3次元モールドの製造方法。
  4. 前記第二の加熱工程での加熱温度が、前記第一の加熱工程での加熱温度と同じ又はそれ以上であることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の3次元モールドの製造方法。
  5. 前記第二の加熱工程での加熱温度が、前記第一の加熱工程での加熱温度よりも、80℃以上150℃以下高いことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の3次元モールドの製造方法。
  6. 前記レジスト層が、光及び熱の少なくとも一方に感応して現像液への溶解度を制御するコントラスト増強剤を含有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の3次元モールドの製造方法。
  7. 前記コントラスト増強剤が、光塩基発生剤であることを特徴とする請求項6に記載の3次元モールドの製造方法。
  8. 前記レジスト層が、前記コントラスト増強剤を含有し、
    前記第一の加熱工程での加熱温度が200℃以上450℃以下であり、前記第二の加熱工程での加熱温度が300℃以上575℃以下であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の3次元モールドの製造方法。
  9. 前記レジスト層が、前記コントラスト増強剤を含有し、
    前記第一の加熱工程での加熱温度が270℃以上320℃以下であり、前記第二の加熱工程での加熱温度が410℃以上500℃以下であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の3次元モールドの製造方法。
  10. 前記第二の加熱工程での加熱温度が、前記コントラスト増強剤の分解温度よりも、0℃以上200℃以下高いことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の3次元モールドの製造方法。
  11. 前記第一の加熱工程での加熱温度が、前記コントラスト増強剤の分解温度に対して−30℃以上10℃以下の範囲にあることを特徴とする請求項6又は請求項7のいずれか1項に記載の3次元モールドの製造方法。
  12. 前記レジスト層が、光及び熱の少なくとも一方に感応して現像液への溶解度を制御するコントラスト増強剤を含有せず、
    前記第一の加熱工程での加熱温度が350℃以上450℃以下の範囲であり、前記第二の加熱工程での加熱温度が350℃以上550℃以下の範囲であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の3次元モールドの製造方法。
  13. 請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の方法によって製造されてなり、アスペクト比が、2以上100以下の3次元モールド。
  14. 光学部材に用いる波長板であることを特徴とする請求項13に記載の3次元モールド。
  15. アスペクト比が2以上100以下の加工部を有する、ダイヤモンド、シリコン、ガラス、サファイア又は耐熱性プラスチックで形成された加工物。
  16. アスペクト比が2以上100以下の加工部を有する樹脂成形品。
  17. 光学部材に用いる波長板であることを特徴とする請求項16に記載の樹脂成形品。
JP2008222377A 2007-08-30 2008-08-29 3次元モールドの製造方法 Active JP5387814B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008222377A JP5387814B2 (ja) 2007-08-30 2008-08-29 3次元モールドの製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007223732 2007-08-30
JP2007223732 2007-08-30
JP2008049336 2008-02-29
JP2008049336 2008-02-29
JP2008222377A JP5387814B2 (ja) 2007-08-30 2008-08-29 3次元モールドの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009231789A true JP2009231789A (ja) 2009-10-08
JP5387814B2 JP5387814B2 (ja) 2014-01-15

Family

ID=41246808

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008222377A Active JP5387814B2 (ja) 2007-08-30 2008-08-29 3次元モールドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5387814B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010117439A (ja) * 2008-11-11 2010-05-27 Jsr Corp ポジ型感放射線性組成物、硬化パターン形成方法及び硬化パターン
JP2011043590A (ja) * 2009-08-19 2011-03-03 Tokyo Univ Of Science 無端状パターンの製造方法、樹脂パターン成形品の製造方法、無端状モールド、及び光学素子
JP2011526553A (ja) * 2008-07-17 2011-10-13 エージェンシー・フォー・サイエンス・テクノロジー・アンド・リサーチ ポリマー構造上にインプリントを作製する方法
JP2013045908A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Dainippon Printing Co Ltd レジストパターン形成方法、並びにそれを用いたナノインプリント用モールド、フォトマスク及び半導体デバイスの製造方法
JP2013237157A (ja) * 2012-05-11 2013-11-28 Kuraray Co Ltd 樹脂成形体の製造方法、樹脂成形体、およびモールド

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06196086A (ja) * 1992-12-22 1994-07-15 Mitsubishi Electric Corp 電界放出陰極及びその形成方法
JP2006023706A (ja) * 2004-06-10 2006-01-26 Koyo Matsukawa 感光性樹脂組成物、これを用いた薄膜パターン形成方法、電子機器用保護膜及び液晶表示素子
JP2007065093A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd 膜形成組成物、これを用いたパターン形成方法及び三次元モールド
WO2007029542A1 (ja) * 2005-09-09 2007-03-15 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ナノインプリント用の膜形成組成物およびパターン形成方法
WO2007069519A1 (ja) * 2005-12-13 2007-06-21 Scivax Corporation 微細構造物およびその製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06196086A (ja) * 1992-12-22 1994-07-15 Mitsubishi Electric Corp 電界放出陰極及びその形成方法
JP2006023706A (ja) * 2004-06-10 2006-01-26 Koyo Matsukawa 感光性樹脂組成物、これを用いた薄膜パターン形成方法、電子機器用保護膜及び液晶表示素子
JP2007065093A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd 膜形成組成物、これを用いたパターン形成方法及び三次元モールド
WO2007029542A1 (ja) * 2005-09-09 2007-03-15 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. ナノインプリント用の膜形成組成物およびパターン形成方法
JP2007072374A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd ナノインプリント用の膜形成組成物およびパターン形成方法
WO2007069519A1 (ja) * 2005-12-13 2007-06-21 Scivax Corporation 微細構造物およびその製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011526553A (ja) * 2008-07-17 2011-10-13 エージェンシー・フォー・サイエンス・テクノロジー・アンド・リサーチ ポリマー構造上にインプリントを作製する方法
JP2010117439A (ja) * 2008-11-11 2010-05-27 Jsr Corp ポジ型感放射線性組成物、硬化パターン形成方法及び硬化パターン
JP2011043590A (ja) * 2009-08-19 2011-03-03 Tokyo Univ Of Science 無端状パターンの製造方法、樹脂パターン成形品の製造方法、無端状モールド、及び光学素子
JP2013045908A (ja) * 2011-08-24 2013-03-04 Dainippon Printing Co Ltd レジストパターン形成方法、並びにそれを用いたナノインプリント用モールド、フォトマスク及び半導体デバイスの製造方法
JP2013237157A (ja) * 2012-05-11 2013-11-28 Kuraray Co Ltd 樹脂成形体の製造方法、樹脂成形体、およびモールド

Also Published As

Publication number Publication date
JP5387814B2 (ja) 2014-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4699140B2 (ja) パターン形成方法
JP5710546B2 (ja) パターン形成方法
JP4793592B2 (ja) 金属酸化物含有膜形成用組成物、金属酸化物含有膜、金属酸化物含有膜形成基板及びこれを用いたパターン形成方法
JP5015891B2 (ja) 金属酸化物含有膜形成用組成物、金属酸化物含有膜形成基板及びパターン形成方法
JP4602842B2 (ja) 反射防止膜形成用組成物、それを用いた反射防止膜
JP2021038394A (ja) ハードマスクおよび充填材料として安定な金属化合物、その組成物、およびその使用方法
JP5642731B2 (ja) パターン形成方法
US20080312400A1 (en) Composition for forming resist underlayer film, and resist underlayer film
JP4244315B2 (ja) レジストパターン形成用材料
KR101680407B1 (ko) 패턴 형성 방법
JP5654479B2 (ja) 切り替え可能な反射防止膜
CN113015940A (zh) 用于高分辨率图案化的含硅烷醇有机-无机杂化涂层
JP5387814B2 (ja) 3次元モールドの製造方法
JP2009244722A (ja) レジスト下層膜用組成物及びその製造方法
WO2011108365A1 (ja) フラーレン誘導体を含むレジスト下層膜形成組成物
JP2004262952A (ja) オルガノシロキサン系高分子化合物及び光硬化性樹脂組成物並びにパターン形成方法及び基板保護用皮膜
US20190211155A1 (en) Silicon-rich silsesquioxane resins
JP7183939B2 (ja) ポリシロキサン骨格含有ポリマー、感光性樹脂組成物、パターン形成方法、及び光半導体素子の製造方法
JP2009237363A (ja) レジスト下層膜用組成物及びその製造方法
JP2005277280A (ja) ナノインプリント用組成物およびそれを用いたパタン形成方法
JP2009030007A (ja) ケイ素含有膜形成用組成物、ケイ素含有膜、ケイ素含有膜形成基板及びこれを用いたパターン形成方法
KR100763828B1 (ko) 실릴페닐렌계 폴리머 함유 중간층 형성용 조성물 및 그것을 사용한 패턴 형성방법
TW202030555A (zh) 感光性樹脂組成物、圖型形成方法及抗反射膜
JP5393282B2 (ja) ナノインプリント用組成物およびパターン形成方法
JP4772632B2 (ja) 電子線用ネガ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110812

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110812

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130924

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5387814

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250