JP2009231083A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池を加湿して燃料電池の発電性能を安定させることを目的とする。
【解決手段】燃料電池100であって、電解質膜210と、前記電解質膜の第1の面側に設けられた第1のガス流路260と、前記電解質膜210の第2の面側に設けられた第2のガス流路270と、冷媒流路555とを備え、前記第1のガス流路260を流れる第1の反応ガスの流れの向きと前記第2のガス流路270を流れる第2の反応ガスの流れの向きが対向し、前記電解質膜210の面内の温度分布について、前記第1と第2の反応ガスの一方の流れの下流部分における温度が他の部分の温度よりも相対的に高温になるように前記冷媒流路555が構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池に関する。
燃料電池では、発電によってかなりの水が生成され、この生成水によって電解質が加湿される。しかし、電解質の種類によっては、燃料電池に供給される反応ガス(燃料ガス及び酸化ガス)をある程度加湿しておくことが望ましい。このため、従来から、反応ガスに対する種々の加湿方法が工夫されている。
また、燃料電池は発電時に発熱するので、通常は、冷媒で冷却するための冷却構造を有している(例えば特許文献1)。
特開2005−251416号公報
しかしながら、従来は、冷媒による冷却構造を利用して反応ガスに対する加湿を推進する点については工夫がなされていないのが実情であった。
本発明は上記課題の少なくとも1つを解決し、燃料電池の反応ガスを加湿して燃料電池の発電性能を安定させることを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は以下の態様をとる。
本発明の第1の態様は、燃料電池であって、電解質膜と、前記電解質膜の第1の面側に設けられた第1の反応ガス流路と、前記電解質膜の第2の面側に設けられた第2の反応ガス流路と、冷媒流路とを備え、前記第1の反応ガス流路を流れる第1の反応ガスの流れの向きと前記第2の反応ガス流路を流れる第2の反応ガスの流れの向きが対向し、前記電解質膜の面内の温度分布について、前記第1と第2の反応ガスの一方の流れの下流部分における温度が他の部分の温度よりも相対的に高温になるように前記冷媒流路が構成されている。この態様によれば、反応ガスの一方の流れの下流部分における燃料電池の温度が他の部分の温度よりも相対的に高温なので、当該部分において、水が電解質膜を透過し易い。その結果、燃料電池を加湿して燃料電池の発電性能を安定させることが可能となる。
本発明の第1の態様において、前記第1と第2の反応ガスは燃料ガスと酸化ガスであり、
前記下流部分は、前記酸化ガスの流れの下流部分であってもよい。酸化ガス流路の下流には、燃料電池の電気化学反応により生じた生成水が送られる。したがって、この態様によれば、この生成水を燃料電池の加湿に用いることが可能となる。
本発明の第1の態様において、前記冷媒流路は、前記第1と第2の反応ガスの流れの方向の双方と交差する方向に冷媒が流れるように構成されており、前記冷媒流路の一部において前記冷媒が流れ難い部分が形成されており、これにより前記高温が達成されていてもよい。この態様によれば、冷媒が流れ難い部分は、冷却され難いので、高温になりやすくすることが可能となる。
本発明の第1の態様において、前記電解質膜の前記下流部分及び上流部分は、水の透過を促進する水透過促進構造を有していてもよい。この態様によれば、水の透過が促進されるので、燃料電池を加湿し易くすることが可能となる。
本発明の第1の態様において、前記水透過促進構造は、膜厚が他の部分よりも薄い部分であってもよい。この態様によれば、電解質膜の下流部分及び上流部分の電解質膜の膜厚が薄いので、水の透過を促進することが可能となる。
本発明の第1の態様において、前記水透過促進構造は、電解質膜の樹脂密度が他の部分よりも小さい部分であってもよい。この態様によれば、電解質膜の下流部分及び上流部分の電解質膜の密度が小さいので、水の透過を促進することが可能となる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池の他、反応ガスの加湿方法等、様々な形態で実現することが可能である。
第1の実施例:
図1は、第1の実施例に係る燃料電池の外観を示す斜視図である。燃料電池100は、発電体200とエンドプレート202、204を備える。本実施例では、発電体200は複数積層されているが、発電体200は1個であってもよい。なお、発電体200を「電池ユニット」とも呼ぶ。エンドプレート202、204は、発電体200の積層方向の両端にそれぞれ配置されている。燃料電池100には、発電体200に燃料ガス、酸化ガス、冷媒を供給し、あるいは排出するための燃料ガス供給マニホールド110と、燃料ガス排出マニホールド120と、酸化ガス供給マニホールド130と、酸化ガス排出マニホールド140と、冷媒供給マニホールド150と、冷媒排出マニホールド160とが設けられており、これらのマニホールドは、燃料電池100を積層方向に貫通している。
図2は、燃料電池100を図1に示す2−2切断線で切ったときの断面図である。発電体200は、膜電極アッセンブリ20とセパレータ30とを備える。膜電極アッセンブリ20は、電解質膜210と、アノード触媒層220と、カソード触媒層230と、アノード側ガス拡散層240と、カソード側ガス拡散層250と、シールガスケット280とを備える。
本実施例では、電解質膜210として、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマなどのフッ素系樹脂や炭化水素系樹脂からなるプロトン伝導性のイオン交換膜を用いている。アノード触媒層220及びカソード触媒層230は、電解質膜210の各面にそれぞれ配置されている。本実施例では、アノード触媒層220及びカソード触媒層230として、例えば、白金触媒、あるいは白金と他の金属とからなる白金合金触媒を例えばカーボン粒子上に担持した触媒層を用いている。
アノード側ガス拡散層240、カソード側ガス拡散層250は、それぞれアノード触媒層220、カソード触媒層230の外面に配置されている。本実施例では、アノード側ガス拡散層240およびカソード側ガス拡散層250として、カーボン不織布を用いたカーボンクロスやカーボンペーパーを用いている。
シールガスケット280は、電解質膜210、アノード側ガス拡散層240、カソード側ガス拡散層250の外縁を囲うように形成されている。シールガスケット280は、たとえば射出成形により、電解質膜210、アノード側ガス拡散層240、カソード側ガス拡散層250と一体に成形される。
セパレータ30は、カソードプレート300と、アノードプレート400と、中間フィルム500とを備える。カソードプレート300は、カソード側ガス拡散層250の外側に配置され、中間フィルム500はカソードプレート300の外側に配置され、アノードプレート400は中間フィルム500の外側に配置されている。ここで、本実施例では、膜電極アッセンブリ20とセパレータ30とが交互に配置されている構成を採用しているので、アノードプレート400は、膜電極アッセンブリ20のアノード側ガス拡散層240の外側に配置される構成となっている。なお、アノードプレート400とアノード側ガス拡散層240との間には、燃料ガス流路260が形成され、カソードプレート300とカソード側ガス拡散層250との間には、酸化ガス流路270が形成されている。
図3は、カソードプレート300の平面図である。カソードプレート300は、例えば、金属製の略四角形状の板状部材である。カソードプレート300の短辺側外縁部には、種々の開口部310〜360が形成されている。これらの開口部310〜360は、図1に示す燃料ガス供給マニホールド110と、燃料ガス排出マニホールド120と、酸化ガス供給マニホールド130と、酸化ガス排出マニホールド140と、冷媒供給マニホールド150と、冷媒排出マニホールド160とを形成するための開口部である。また、カソードプレート300の下側の長辺側外縁部には細長い開口部332が形成され、上側の長辺側外縁部には細長い開口部342が形成されている。開口部332は、酸化ガスを酸化ガス流路270に供給するために用いられ、開口部342は、酸化ガスを酸化ガス流路270から排出するために用いられる。したがって、本実施例では、図2に示すように、酸化ガスは酸化ガス流路270の中を図面の下から上に流れる。なお、開口部310〜360、332、342は、例えば、打ち抜き加工により形成される。
図4は、アノードプレート400の平面図である。アノードプレート400は、例えば、金属製の略四角形状の板状部材である。アノードプレート400の短辺側外縁部には、各種マニホールドを形成するための開口部410〜460が形成されている。開口部410〜460の位置、大きさは、それぞれ、カソードプレートの開口部310〜360の位置、大きさと対応している。アノードプレート400の上側の長辺側外縁部には細長い開口部412が形成され、下側の長辺側外縁部には開口部422が形成されている。ここで、開口部412は、燃料ガスを燃料ガス流路260に供給するために用いられ、開口部422は、燃料ガスを燃料ガス流路260から排出するために用いられる。したがって、本実施例では、図2に示すように、燃料ガスは燃料ガス流路260の中を図面の上から下に流れる。前述したように、酸化ガスは酸化ガス流路270を図面に下から上に流れているので、酸化ガスと燃料ガスの流れは逆向き(対向流)である。なお、開口部410〜460、412、422は、例えば、打ち抜き加工により形成される。また、アノードプレート400の中央部には、複数の凸部480が形成されている。凸部480は、後述する流路形成部570の位置決めをするために用いられる。さらに、凸部480の高さは、中間フィルム500の厚さとほぼ同じに設定されている。そのため、アノードプレート400と中間フィルム500とカソードプレート300とを重ねたとき、アノードプレートの凸部480は、カソードプレート300と接触する。これにより、カソードプレート300とアノードプレート400とが電気的に導通する。凸部480は、例えば、プレス加工により形成される。
図5は、セパレータ30形成後の中間フィルム500の平面図である。図6は、セパレータ30を形成する前の中間フィルム500の平面図である。中間フィルム500は、例えば熱可塑性樹脂性の略四角形状の板状部材である。図2に示すように、中間フィルム500は、カソードプレート300とアノードプレート400とを接着する役割を有する。図6に示すように、中間フィルム500の短辺側外縁部には、各種マニホールドを形成するための開口部510〜560が形成され、中央部の下部には、冷媒が流れる空間となる細長い流路555が複数形成されている。なお、中央部の上部には、流路555は形成されていない。これらの開口部510〜560及び流路555は、例えば、打ち抜き加工により形成される。
ガス用マニホールドを形成する開口部510〜540の位置、大きさは、それぞれ、カソードプレート300の開口部310〜340の位置、大きさと対応している。なお、開口部510、520から長辺方向に沿って、連通路512、522が伸び、開口部530、540から長辺方向に沿って連通路532、542が伸びている。セパレータ30形成後には、連通路512、522は、アノードプレート400(図4)の開口部412、422に連通し、連通路532、542は、カソードプレート300(図3)の開口部332、342に連通する。
複数の流路555の間は、細長い帯状の形状となっている。細長い帯状の部分570は、セパレータ30の形成後、開口部550から開口部560に流れる流体の流路を形成するための流路形成部として機能するので、以後、「流路形成部570」と呼ぶ。流路形成部570は、複数形成されており、これらの複数の流路形成部570は、中間フィルム500の外縁部分と、接続部585(「付け根部585」とも呼ぶ)によって接続されている。また、個々の流路形成部570には、凹部580が複数個設けられている。これらの凹部580は、セパレータの組み立て時にアノードプレート400の凸部480(図4)と係合し、これによって流路形成部570が位置決めされる。なお、付け根部585は、セパレータの組み立て時にカソードプレート300の開口部350(図3)及びアノードプレート400の開口部450(図4)から見える位置に設けられている。これらの付け根部585は、セパレータの接合後に削除され、図5に示すように、複数の流路形成部570が互いに離間した状態となる。また、付け根部585が削除されることにより、開口部550と開口部560は、流路555を介して繋がる。これにより、冷媒を開口部550から流路555を通って開口部560に流すことが可能となる。
以下、この燃料電池100の動作について説明する。冷媒は、冷媒供給部(図示せず)から冷媒供給マニホールド150(図1)に供給される。冷媒は、冷媒供給マニホールド150を形成する開口部550(図5)から、流路555に供給され、燃料電池100を冷却する。その後、冷媒は、流路555から、開口部560、冷媒排出マニホールド160を通り、燃料電池100の外部に排出される。ここで、本実施例では、図5に示すように、中間フィルム500の中央部の上部には、流路555が形成されていないため、中間フィルム500の中央部の上部には、冷媒が流れない。そのため、図2に示すように、発電体200の温度分布は、酸化ガス流路270の下流部(Aで示す部分)が、酸化ガス流路270の上流部(Bで示す部分)に比べて相対的に高温となっている。
本実施例では、酸化ガスとして、空気を用いている。酸化ガスは、空気取り入れ部(図示せず)で取り入れられ、圧縮ポンプ(図示せず)で圧縮されて、酸化ガス供給マニホールド130に供給される。酸化ガスは、酸化ガス供給マニホールド130を形成する開口部530から連通部532、開口部332を通り酸化ガス流路270に供給される。酸化ガスは、酸化ガス流路270を流れながら、カソード側ガス拡散層250に拡散する。カソード側ガス拡散層250内を拡散してカソード触媒層230に達した酸化ガスは、以下の燃料電池の電気化学反応に用いられる。
(1/2)O2 + 2H+ + 2e- → H20 (1)
未反応の酸化ガスは、酸化ガス流路270から、開口部342、連通部542、開口部540、酸化ガス排出マニホールド140を通り、燃料電池100の外部に排気される。電気化学反応により生じた生成水は、カソード側ガス拡散層250を通り、酸化ガス流路270に移動する。生成水は、酸化ガスの流れによって流され、酸化ガス流路270の下流部に移動する。これにより、酸化ガス流路270の上流部(図2の下方部分)は水分が少ない状態になり、下流部(図2の上方部分)は水分が多い状態となる。一方、酸化ガス流路270の下流部の電解質膜210を挟んだ燃料ガス流路260側は、燃料ガス流路260の上流部である。燃料ガス流路260の上流部を流れる燃料ガスの相対湿度は小さく、上述したように温度が高い。このような水分濃度の勾配と高温によって水分に移動が促進され、そのため、電解質膜210から燃料ガス流路260側に水分が移動する。なお、酸化ガス流路270の下流部は、上述したように生成水が移動してきているため、水分は豊富であり、相対湿度も高い。そのため、酸化ガス流路270の下流部においては、電解質膜210から酸化ガス流路270へ水分が蒸発するよりも、むしろ、酸化ガス流路270から電解質膜210に水分が供給される。以上のように、酸化ガス流路270の下流部においては、酸化ガス流路270から燃料ガス流路260へ水分が移動する。これにより、燃料ガスを加湿することが可能となる。その結果、燃料電池100の発電性能を安定させることが可能となる。
本実施例では、燃料ガスとして水素を用いている。燃料ガスは、例えば燃料ガスタンク(図示せず)から燃料ガス供給マニホールド110(図1)に供給される。燃料ガスは、燃料ガス供給マニホールド110を形成する開口部510(図5)から連通部512、開口部412(図4)を通り燃料ガス流路260(図2)に供給される。燃料ガスは、燃料ガス流路260を流れながら、アノード側ガス拡散層240に拡散する。アノード側ガス拡散層240内を拡散してアノード触媒層220に達した燃料ガスは、以下の電気化学反応に用いられる。
2 → 2H+ + 2e- (2)
未反応の燃料ガスは、アノード側ガス拡散層240、燃料ガス流路260から、開口部422、連通部522、開口部520、燃料ガス排出マニホールド120を通り、燃料電池100の外部に排気される。酸化ガス流路270から燃料ガス流路260に移動してきた水分(以下「移動水」という。)は、アノード側ガス拡散層240を通り、燃料ガス流路260に移動する。移動水は、燃料ガスの流れによって流され、燃料ガス流路260の下流部に移動する。これにより、燃料ガス流路260の下流部は水分が多い状態となる。一方、燃料ガス流路260の下流部の電解質膜210を挟んだ酸化ガス流路270側は、酸化ガス流路270の上流部である。電気化学反応により生じた生成水は、酸化ガスの流れによって酸化ガス流路270の下流部に移動しているため、酸化ガス流路270の上流部では、相対湿度が小さい。酸化ガス流路270の上流部では、酸化ガス流路270の下流部とは逆に、電解質膜210から酸化ガス流路270側に水分が蒸発し、酸化ガス流路270に水分が移動する。なお、燃料ガス流路260の下流部は、上述したように移動水が移動してきているため、水分は豊富であり、相対湿度も高い。そのため、燃料ガス流路260の下流部においては、電解質膜210から燃料ガス流路260へ水分が蒸発するよりも、むしろ、燃料ガス流路260から電解質膜210に水分が供給される。以上のように、酸化ガス流路270の上流においては、燃料ガス流路260から酸化ガス流路270へ水分が移動する。これにより、酸化ガスを加湿することが可能となる。その結果、燃料電池100の発電性能を安定させることが可能となる。
以上のように、本実施例によれば、中間フィルム500の中央部の上部に、流路555を形成しないことにより、当該部分に冷媒が流れ難くなる冷却構造を採用している。そして、この冷却構造により電解質膜210の面内の温度分布として、酸化ガスの流れの下流部分(図2のA)における温度が他の部分(図2のB)の温度よりも相対的に高温になる温度分布を実現している。その結果、燃料電池を加湿して燃料電池の発電性能を安定させることが可能となる。なお、燃料電池では、カソード側で水分が生成するため、酸化ガスの流れの下流側の温度を相対的に高くすることにより、生成水を燃料ガスの加湿に用いることが可能となる。
第2の実施例:
図7は、第2の実施例に係る燃料電池に用いられるアノードプレート402の構成を示す説明図である。第2の実施例では、アノードプレート402の上部において、凸部480が密に設けられている点が第1の実施例(図4)と異なる。
図8は、第2の実施例に係る燃料電池に用いられる中間フィルム502の構成を示す説明図である。第2の実施例では、中間フィルム502の中央部に流路形成部570が設けられていない点、及び、流路を構成する開口部分がアノードプレート(図7)の凸部480が密に設けられている部分まで開口が広がっている点が異なる。
図9は、アノードプレート402の上に中間フィルム502を配置した状態を示す平面図である。ここでは、中間フィルム502の開口部を通して、その下にあるアノードプレート402の一部が見えている状態が示されている。この状態では、流路555の上部では、凸部480が密に設けられているため、冷媒が流れにくくなっている。凸部480が密に設けられている部分では、冷却能力が低いので、温度が他の部分より高くなる。
以上のように、第2の実施例によっても、燃料電池100の面内の温度分布について、酸化ガスの流れの下流部分(図2のA)における燃料電池の温度が他の部分(図2のB)の温度よりも相対的に高温になるように構成することが可能である。
第3の実施例:
図10は、第3の実施例に係る燃料電池の断面図である。第3の実施例は、酸化ガス流路270の上流部及び下流部に相当する位置における電解質膜210aの厚さが、他の部分における電解質膜210の厚さよりも薄く構成されている点で第1の実施例と異なっている。電解質膜210aが薄いと、酸化ガス流路270の下流部からから燃料ガス流路260の上流部へ、あるいは、燃料ガス流路260の下流部から酸化ガス流路の上流部への水分の移動長さが短くなるため、水分を容易に移動させることが可能となる。
変形例:
第3の実施例では、酸化ガス流路270の上流部及び下流部に相当する位置における電解質膜210aの厚さが、他の部分における電解質膜210の厚さよりも薄く構成されているが、この代わりに、酸化ガス流路270の上流部及び下流部に相当する位置における電解質膜210の樹脂密度を他の部分における電解質膜210の樹脂密度よりも小さく構成していてもよい。これによれば、樹脂による抵抗が小さくなるので、水分を移動しやすくすることが可能となる。
上述した各実施例では、アノードプレート400に凸部480が形成されているが、カソードプレート300に凸部が形成されていてもよい。また、アノードプレート400に凸部480が形成され、中間フィルム500に凹部580が形成されているが、逆にアノードプレート400に凹部が形成され、中間フィルム500に凸部が形成されていてもよい。
本実施例では、中間フィルム500は熱可塑性樹脂で作られているが、他の種類の樹脂や金属製で形成してもよい。
各種開口部の位置や形状については、上記実施例の構成以外の種々の構成が可能である。また、本実施例では、燃料ガスと酸化ガスは同じ方向に流れているが、燃料ガスと酸化ガスが互いに逆方向に流れてもよい。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
第1の実施例に係る燃料電池の外観を示す斜視図である。 燃料電池100を図1に示す2−2切断線で切ったときの断面図である。 カソードプレート300の平面図である。 アノードプレート400の平面図である。 セパレータ30形成後の中間フィルム500の平面図である。 セパレータ30を形成する前の中間フィルム500の平面図である。 第2の実施例に係る燃料電池に用いられるアノードプレート402の構成を示す説明図である。 第2の実施例に係る燃料電池に用いられる中間フィルム502の構成を示す説明図である。 アノードプレート402の上に中間フィルム502を配置した状態を示す平面図である。 第3の実施例に係る燃料電池の断面図である。
符号の説明
20…膜電極アッセンブリ
30…セパレータ
100…燃料電池
110…燃料ガス供給マニホールド
120…燃料ガス排出マニホールド
130…酸化ガス供給マニホールド
140…酸化ガス排出マニホールド
150…冷媒供給マニホールド
160…冷媒排出マニホールド
200…発電体
202、204…エンドプレート
210、210a…電解質膜
220…アノード触媒層
230…カソード触媒層
240…アノード側ガス拡散層
250…カソード側ガス拡散層
260…燃料ガス流路
270…酸化ガス流路
280…シールガスケット
300…カソードプレート
310、320、330、340、350、360…開口部
332、342…開口部
400…アノードプレート
402…アノードプレート
410、420、430、440、450、460…開口部
412、422…開口部
480…凸部
500、502…中間フィルム
510、520、530、540、550、560…開口部
512、522、532、542…連通部
555…流路
570…流路形成部
580…凹部
585…接続部(付け根部)

Claims (6)

  1. 燃料電池であって、
    電解質膜と、
    前記電解質膜の第1の面側に設けられた第1の反応ガス流路と、
    前記電解質膜の第2の面側に設けられた第2の反応ガス流路と、
    冷媒流路とを備え、
    前記第1の反応ガス流路を流れる第1の反応ガスの流れの向きと前記第2の反応ガス流路を流れる第2の反応ガスの流れの向きが対向し、
    前記電解質膜の面内の温度分布について、前記第1と第2の反応ガスの一方の流れの下流部分における温度が他の部分の温度よりも相対的に高温になるように前記冷媒流路が構成されている、燃料電池。
  2. 請求項1に記載の燃料電池において、
    前記第1と第2の反応ガスは燃料ガスと酸化ガスであり、
    前記下流部分は、前記酸化ガスの流れの下流部分である、燃料電池。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池において、
    前記冷媒流路は、前記第1と第2の反応ガスの流れの方向の双方と交差する方向に冷媒が流れるように構成されており、
    前記冷媒流路の一部において前記冷媒が流れ難い部分が形成されており、これにより前記高温が達成されている、燃料電池。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の燃料電池において、
    前記電解質膜の前記下流部分及び上流部分は、水の透過を促進する水透過促進構造を有する、燃料電池。
  5. 請求項4に記載の燃料電池において、
    前記水透過促進構造は、膜厚が他の部分よりも薄い部分である、燃料電池。
  6. 請求項4に記載の燃料電池において、
    前記水透過促進構造は、電解質膜の樹脂密度が他の部分よりも小さい部分である、燃料電池。
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