JP2009229436A - 放射線検出器 - Google Patents

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Abstract

【課題】シンチレータ部材を有する放射線検出器において、シンチレータ部材の周縁部において確実な遮光を行う。
【解決手段】段差構造26及び段差構造28によりシンチレータ部材16の周縁部が保持される。段差構造26,28にはパッキン30が配置される。パッキン30はL字形又は屈曲形態を有し、水平シール部36には第1及び第2の突枠40A,40Bが形成されている。それらによってシンチレータ部材16の下面16B側における確実なる遮光が実現されている。垂直シール部38の角部分が斜面26Dによって押し潰され、隙間110からの光の進入が確実に阻止されている。そのような構造をもった複数の検出ユニットを並べて大面積型の放射線検出器を構成してもよい。
【選択図】図2

Description

本発明は放射線検出器に関し、特に、放射線測定装置において用いられる放射線検出器における遮光構造に関する。
放射線測定装置としては、モニタリングポスト、体表面モニタ、サーベイメータ、等が知られている。かかる放射線測定装置は、放射線を検出する放射線検出器を有する。例えば、サーベイメータは、測定ユニットと放射線検出器とで構成され、測定ユニットには演算回路、表示器、入力部等が設けられている。放射線検出器には、シンチレータ部材及び光電子増倍管等が設けられている。シンチレータ部材は、周知のように、X線やβ線等の放射線の入射により光を発生させるものであり、その光が光電子増倍管で検出される。微弱な光を検知するため、放射線検出器におけるシンチレータ部材の光放出側の空間は暗室とされている。そして、その空間に外来光が進入しないように放射線検出器には各種の遮光構造が設けられている。シンチレータ材料は透明性を有する部材であるために、まずシンチレータ部材を通って外部光が進入しないようにする必要がある。
一般に、β線やα線を検出する放射線検出器においては、シンチレータ部材の放射線入射面から隔てて極めて薄い遮光膜が1枚又は複数枚張られている。しかし、遮光膜はβ線等を透過させる必要から非常に薄く脆いものであるため、遮光膜を傷つけず且つ皺なく張ることは非常に難しく、その作業負担が大きい。そこで、特許文献1において、シンチレータプレートに転写技術を利用して遮光膜を形成する方法が提案されている。転写前において遮光膜はベースフィルム上に貼付されているためそれは物理的に強い状態におかれ、転写後においてはシンチレータ自体が背面基板として機能するために遮光膜が物理的に強い状態におかれる。しかも、転写を利用するので、迅速かつ容易に遮光膜を形成できるという利点がある。特許文献2にも、転写によって形成された遮光膜を有するシンチレータ部材が開示されている。
特開2007−147581号公報 特開2007−240495号公報
ところで、何らかの手法で遮光膜が形成されたシンチレータ部材を使って放射線検出器を構成する場合において、シンチレータ部材それ自体を通過する光については十分に遮断できるが、ここで問題は、シンチレータ部材の周囲から回り込んで進入してくる外部光を如何に十分に遮蔽するかである。一般的には、シンチレータ部材の放射線入射面の周囲領域に密着する枠形態をもった平板状のパッキンを利用することが考えられるが、平板状のパッキンとシンチレータ部材との単純な面接合、あるいは、平板状のパッキンとフレーム材との単純な面接合では、外来光の遮断を必ずしも十分に行えない可能性がある。目で見えないようなほんの僅かな隙間でも光は内部に進入してしまうから、それを簡易な構造で確実に阻止することが求められる。
本発明の目的は、遮光膜付きのシンチレータ部材を利用した放射線検出器において外部光の進入を確実に阻止できるようにすることにある。
本発明は、放射線が入射する入射面に遮光膜を備え、外部からの放射線の入射により発光を生じ、それにより生じた光が発光面から放出されるシンチレータ部材と、前記シンチレータ部材の周縁部を受け入れる第1台座構造を有する中空の本体ケースと、前記シンチレータ部材の周縁部を受け入れる第2台座構造を有し、前記本体ケースと共に前記シンチレータ部材を挟持するカバーと、前記第2台座構造に配置され、前記シンチレータ部材の入射面側から側面側へ回り込んだ屈曲形状を有し、前記シンチレータ部材の入射面側での遮光及び側面側での遮光を行う遮光パッキンと、を含むことを特徴とする放射線検出器に関する。
上記構成によれば、第1台座構造と第2台座構造の組み合わせにより保持手段が構成され、それによってシンチレータ部材の周縁部が保持される。第2台座構造には(あるいは第2台座構造から第1台座構造にかけて)遮光パッキンが配置され、それはシンチレータ部材の入射面(例えば下面)から側面へ回り込んだ屈曲形状を有しているから、シンチレータ部材の入射面における周縁領域での遮光と、シンチレータ部材の側面側での遮光とを同時に行える。後述する実施形態において、上記第1台座構造は少なくとも1つの段差を有する第1段差構造であり、上記第2台座構造は少なくとも1つの段差を有する第2段差構造である。
望ましくは、前記遮光パッキンは、前記シンチレータ部材の入射面と、それに対向する面としての前記第2台座構造が有する台座面と、の間に設けられる水平スペーサ部と、前記水平スペーサ部に連なる部分であって、前記シンチレータ部材の側面と、前記第1台座構造及び前記第2台座構造の一方に形成され又は両方に跨って形成された面であって前記シンチレータ部材の側面に対向する規制面と、の間に設けられる垂直スペーサ部と、を有する。
望ましくは、前記水平スペーサ部は、前記シンチレータ部材の入射面における周縁領域に対向する面としての水平シール面を有し、前記水平シール面には、前記シンチレータ部材の入射面側に突き出た少なくとも1つの突枠が設けられる。この構成によれば、面接合ではなく、点的な接合(一般には線接合)となるので、突枠の頂点部分が確実に入射面(つまり遮光膜)に圧接されて、そこで確実なる遮光を行える。突枠は、シンチレータ部材の形状に合致した形状を有し、シンチレータ部材が矩形であれば、突枠も一般に矩形となる。シンチレータ部材が円形であれば、突枠も一般に円形となる。
望ましくは、前記水平シール面には、前記シンチレータ部材の入射面側に突き出た二重の突枠が設けられる。この構成によれば、より確実に入射面側での遮光を行える。三重の突枠を設けてもよいが、あまり多くの突枠を設けると、面接合に近づくので、確実な遮光の観点から見て二重の突枠を設けるのが最も合理的であると思われる。
望ましくは、前記第1台座構造は、前記第1台座構造と前記第2台座構造との結合状態で、前記垂直スペーサ部の角部分を前記シンチレータ部材の側面へ向けて斜めに押し潰す斜面を有する。この構成によれば、斜面がとがった角部分と圧接することになるので、上記突枠と同様の作用を得られる。つまり、垂直スペーサ部の外側からの光の進入を確実に阻止できる。
また、本発明は、一次元又は二次元に配列された複数の検出ユニットを有する放射線検出器であって、前記各検出ユニットは、放射線が入射する入射面に遮光膜を備え、外部からの放射線の入射により発光を生じ、それにより生じた光が発光面から放出されるシンチレータ部材と、前記シンチレータ部材の周縁部を受け入れる第1台座構造を有する開口部と、前記シンチレータ部材の周縁部を受け入れる第2台座構造を有し、前記開口部と共に前記シンチレータ部材を挟持する枠体と、前記第2台座構造に配置され、前記シンチレータ部材の入射面側から側面側へ回り込んだ屈曲形状を有し、前記シンチレータ部材の入射面側での遮光及び側面側での遮光を行う遮光パッキンと、を含むことを特徴とする放射線検出器に関する。
上記構成によれば、複数の検出ユニットによって大面積型の放射線検出器が構成される。しかも、各検出ユニットが、第1台座構造と第2台座構造とによって挟まれる屈曲形状をもったパッキンを有するので、検出ユニット単位での遮光を行える。
望ましくは、前記複数の検出ユニットが有する複数の開口部は、前記複数の検出ニットが搭載される本体フレームの格子板として構成され、前記各検出ユニットごとに別体化された複数の枠体が設けられ、前記格子板と前記別体化された複数の枠体とにより前記複数の検出ユニットが有する複数のシンチレータ部材及び複数の遮光パッキンが狭持される。この構成によれば、各検出ユニットごとに枠体が設けられているので、検出ユニット単位でのパッキンの取り換えが容易となる。また、検出ユニットごとに確実にパッキンの押圧を行えるので遮光性がより良好となる。
望ましくは、前記複数の検出ユニットは二次元配列され、それらのシンチレータ部材表面の密集により大型有感面が構成される。望ましくは、前記大型有感面は平面形態を有する。望ましくは、前記大型有感面は湾曲形態を有する。対象物の形状に応じた形状として有感面を構成すれば検出効率を高められる。
以上説明したように、本発明によれば、遮光膜付きのシンチレータ部材を利用した放射線検出器において外部光の進入を確実に阻止できる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明に係る放射線検出器の好適な実施形態が示されており、図1は放射線検出器の部分断面図である。この放射線検出器は、放射測定装置の一部を構成するものであり、図示されていない測定ユニットに対してケーブルを介して電気的に接続されるものである。放射線測定装置は本実施形態においてサーベイメータである。
放射線検出器は、本体ケース10と保護カバー12とを有する。本体ケース10は大別して下部10Aと上部10Bとで構成され、本体ケース10の内部は空洞14であって、その空洞14は暗室を構成している。上部10Bには光電子増倍管(PMT)17が設けられており、光電子増倍管17の受光面は空洞14に臨んでいる。光電子増倍管17は、実際には取手部の中に内蔵されているが、取手ケース等については図示省略されている。ちなみに、放射線検出器は手によって把持され、すなわち可搬型のユニットを構成している。
下部10Aは上方から見て四角形を有し、これに対応して四角形の保護カバー12が設けられている。具体的には、保護カバー12は本体ケース10に対して図示されていないビス等によって結合されている。本体ケース10と保護カバー12との結合状態において、それらの内部に設けられたシンチレータ部材16が保持、固定される。
シンチレータ部材16は、上記特許文献1等に記載された構造を有し、すなわちシンチレータプレート18と遮光膜20とを有している。シンチレータプレート18は平板状の形態を有し、放射線22が進入すると、そこで光が生じ、符号24で示されるように、その光が空洞14内へ導かれる。その光は光電子増倍管16によって検出される。図1に示される状態では、シンチレータ部材16の下面16Bが放射線の入射面であり、上面16Aが発光面である。後に説明する図3及び図5に示す実施形態では、シンチレータ部材の上面が入射面であり、下面が発光面である。上記のように、下面16Bには皮膜としての遮光膜20が形成されており、この遮光膜20はシンチレータプレート18側から見て、接着層、アルミ蒸着層(遮光層)、保護層によって構成される。複数の遮光膜20が下面16B上に形成されてもよい。遮光膜20は本実施形態において熱転写方式によって形成されているが、各種の製造技術をもって遮光膜20を形成することが可能である。
本体ケース10には第1の台座構造としての段差構造26が設けられている。一方、保護カバー12には第2の台座構造としての段差構造28が設けられている。段差構造26及び段差構造28はそれら全体としてシンチレータ部材16の保持部として機能する。すなわち、段差構造26は、シンチレータ部材16の周縁部を受け入れる構造を有しており、同様に、段差構造28もシンチレータ部材16の周縁部を受け入れる構造を有している。ただし、段差構造26は図1では下向きの構造体であり、段差構造28は図1では上向きの構造体である。段差構造26及び段差構造28はシンチレータ部材16の全周にわたって形成されている。
段差構造28には図示されるようにパッキン30が設けられている。パッキン30は遮光部材であり、それはシンチレータ部材16の周囲全体にわたって設けられ、すなわちパッキン30は枠形状を有する。パッキン30は例えばゴム等の弾性部材で構成されるのが望ましい。パッキン30の断面は図1に示されるように屈曲形態あるいはL字形態を有している。パッキン30の構造については後に詳述するが、このパッキン30によってシンチレータ部材16の下面16Bにおける周縁領域での遮光が実現されており、また、シンチレータ部材16における側面での遮光が実現されている。ちなみに、保護カバー12は、目皿あるいは格子部材であって、シンチレータ部材16を保護する作用を発揮する。シンチレータ部材16が円形で構成されてもよい。その場合においては、シンチレータ部材16の形状に合わせて段差構造26,28及びパッキン30の形態が円形に定められる。
図2には、図1に示した放射線検出器の部分拡大図が示されている。特に、シンチレータ部材16の周縁部付近の拡大図が示されている。段差構造26は、上述したように、シンチレータ部材16の周縁部を受け入れる段差を有し、具体的には、上面16Aに接合する天井面(台座面)26A、側面16Cに対向する垂直面26B、垂直面26Bの下端から水平方向に広がった中間水平面26C、中間水平面26Cから下方に伸びる斜面26Dを有する。ちなみに、図2においては、保護カバー12に対して本体ケース10が若干上方に引き上げられた状態が示されているが、それは構造の説明のためであり、実際には、保護カバー12と本体ケース10は密着状態で連結される。
一方、段差構造28は、水平面としての台座面28A、そこからやや上方に突き出た突堤28B、垂直面28Cを有する。台座面28Aはパッキン30の台座として機能する。段差構造26がシンチレータ部材16の周縁部を受け入れた状態では、段差構造26内に側方空間32が形成され、同様に段差構造28がシンチレータ部材16の周縁部を受け入れた状態ではそこに下方空間(隙間空間)34が構成される。ただし、それらの空間32,34には上述したパッキン30が収容され、そのパッキン30によってシンチレータ部材16の下面側から側面側にかけての遮光が行われている。
パッキン30は、水平シール部36と、その一端側から起立した垂直シール部38とにより構成され、パッキン30の垂直断面を見ると、それは屈曲形態あるいはL字形態を有する。水平シール部36は台座面28Aに接合される下面(一方接合面)と、それと反対側の上面(他方接合面)36Aとを有し、その上面(他方接合面)36Aには二重の突枠、すなわち第1の突枠40A及び第2の突枠40Bが相互に離間して設けられている。
各突枠40A,40Bは上面36Aからシンチレータ部材16の下面(放射線入射面)16B側へ突き出た形態を有し、各断面は山状あるいはドーム状を有する。各突枠40A,40Bはそれ全体として見れば矩形つまり長方形を有する。二重の突枠40A,40Bが設けられているので、104で示されるように、外来光が進入した場合においても確実なる遮光を行える。すなわち、単純に上面36Aと下面16Bとを接合させると、どうしてもわずかながらの隙間が生じ易いと言えるが、各突枠40A,40Bによれば点接触(実際には線接触)によって部材間の隙間を確実に閉じることができるので、外来光の進入を効果的に防止できる。特に、本実施形態においては二重の突枠40A,40Bが設けられているので、仮に最初の突枠40Aの作用に不十分な面があったとしても次の突枠40Bにより光の漏れを確実に阻止することが可能となる。なお、シンチレータ部材の下面16Bには上述したように遮光膜20が設けられているので、シンチレータ部材16それ自体を外来光が通過することはない。つまり、各突枠40A,40Bは遮光膜20に連なる遮光部材であるとも言える。
一方、垂直シール部38は内側面38Aと外側面38Bとを有している。垂直シール部38はその原形状態において矩形形状を有し、すなわち符号38aで示されるように、その原形においては、シンチレータ部材16とは反対側に角部分が生じている。保護カバー12に対して本体ケース10を符号100で示されるように押圧すると、角部分が側面16C側へ斜めに押し潰され、これによって図2に示されるような変形状態が生じる。なお、図2において符号102は斜め方向の押し潰し作用を表している。
このように、突枠40A,40Bと同じように出っ張った部分が斜面26Dによって自然に押し潰されるので、そこにおいては点接合(線接合)類似の状態が生じ、符号106で示されるような外来光の進入を確実に阻止することが可能となる。また、このような押し潰しによりシンチレータ部材16の周囲全体がパッキン30によって弾性的に保持されるため、シンチレータ部材16のぐらつき等を防止できるという利点がある。
なお、符号110は本体ケース10と保護カバー12との間に生じる隙間110を表しており、その隙間110は両者が結合した状態ではほとんど形成されることはないが、わずかでも隙間が生じると光の進入が発生するため、そのような光が上述したパッキン30の作用によって確実に阻止される。斜面26D及び垂直面28Cは、側面16Cに対して対向する面であって、それらは規制面として機能する。すなわち、それらの面からなる規制面と側面16Cとの間に垂直シール部38が設けられることになる。なお、外側面38B及び内側面38Aに上述した突枠40A,40B類似の構造を設けることも可能である。
以上の実施形態によれば、本体ケース10と保護カバー12とを結合させると、パッキン30の作用によりシンチレータ部材16が確実に保持され、その状態において、シンチレータ部材16の下面16B側からの光の進入が確実に阻止され、同時に、シンチレータ部材16の側面側における光の進入、具体的には隙間110を介した光の進入が確実に防止される。これによって放射線検出器の動作状態を適正に維持できるという利点がある。
次に、他の実施形態について図3及び図4を用いて説明する。図3に示す放射線検出器は、大面積型の放射線検出器であり、例えば体表面モニタ等に利用されるものである。内部が暗室を構成する中空の本体ケース200には、複数の開口部が形成されており、複数の開口部に複数の検出ユニット202が配置される。各開口部は各検出ユニットの一部とみなせる。図3に示す例では、3×3個の検出ユニットが互いに密集して二次元ユニットアレイを構成している。これにより放射線に対して感度を呈する有効面積の拡大が図られている。有感面は図3に示す例では平面を構成している。各検出ユニットは、図1に示した実施形態と基本的に同一の構造を有し、すなわち屈曲形態をもった矩形の遮光用パッキンを有する。
本体ケース200の前面板は複数の開口部を有する格子状部材として構成されている。各開口部と各枠体206とによって各パッキンが狭持され、各シンチレータ部材の周囲における光の漏れ込みが確実に防止されている。本体ケース200の内部は単一の暗室となっており、そこには4つの光電子増倍管204A−204Dの受光面が臨んでいる。複数の枠体206を前面板に固定するために複数のビス208が利用される。隣接する2つの検出ユニット間に設けられるビス208は、2つの枠体の境界部分に差し込まれ、それらを同時に固定する作用を発揮する。
図4には、図3に示した放射線検出器の部分断面が示されている。遮光についての基本的な構造は図1及び図2に示したものと同様であり、図1及び図2に示した要素と同様の要素については同一符号を付してある。これらのことは後に説明する図5及び図6に示す実施形態についても同様である。
図4において、本体ケースにおける放射線入射側の前面板210は複数の検出ユニット202に対応する複数の開口部を有し、その前面板210は格子状の形態を有する。符号210Aは光を通過させる開口を示している。前面板210における各開口部には、上方から見て矩形の段差構造26が形成され、それはシンチレータ部材16の周辺部を受け入れて、位置決めするものである。段差構造26が複数の部材の結合体として構成されてもよい。段差構造26以外によってシンチレータ部材16の初期的な位置決めを行えるのであれば、段差構造26に代えて、均一の厚みをもった前面板を利用し、つまり平坦面を有する台座構造を採用してもよい。枠体206は、上方から見て矩形の形態を有し、その垂直断面はL字状である。一方、枠体206はパッキン30を受け入れて位置決めする段差構造28を有する。枠体206と前面板210とによって、弾性部材であるパッキン30を介して、シンチレータ部材16の周辺部が保持され、同時に、そこにおける遮光が実現されている。シンチレータ部材16は、シンチレータ18と皮膜(遮光膜)20とにより構成される。符号220は放射線(例えばβ線)を示し、それが皮膜20を通ってシンチレータ18に到達すると、そこで発光が生じる。符号222は、それにより生じた光を示している。その光222は暗室側に出て、更に光電子増倍管の受光面に達する。符号206Aは枠体206が有する開口を示している。
パッキン30は、シンチレータ部材16の周辺部において、その入射面(上面)側から側面側へ回り込んだ屈曲形状あるいはL字形状を有し、しかもそれには上述した2つの突枠が形成されているので、シンチレータ部材16の周辺における光の漏れ込みを確実に防止することができる。このことは図1及び図2に示した実施形態と同様である。図3及び図4に示した実施形態においては、パッキン30の角部を斜めに押し潰す斜面(図2の符号26D参照)が形成されていないが、そのような斜面を前面板等に更に設けるようにしてもよい。枠体206が複数部材により構成されてもよい。例えば、水平の平板状プレートと、垂直の平板状プレートとによって枠体206が構成されてもよい。パッキン30が屈曲形状を有しており、それがシンチレータ部材16の端部における入射側角部分を包み込んでいるので、枠体206を複数の部材で構成しても、確実な遮光を行える。
図5及び図6には更に他の実施形態が示されている。図5に示す構成は、基本的には図3に示した構成と同じであるが、図5に示す構成では、有感面が凹面状に湾曲している。すなわち、図5に示す放射線検出器は、本体ケース300に固定された複数の検出ユニット302を有し、図示の例では3×3個の検出ユニット302が二次元的に配列されている。それらの内でBで示すユニットグループは正面を向いており、それに対して、A及びCで示すユニットグループはB側に傾斜した向きを有している。このような湾曲形態によれば、対象物が丸みをもっているような場合に、その表面に有感面を向けて近付けることができるので、検出感度が高まる。
図6には隣接ユニット間を示す部分断面が示されている。本体ケースの前面板310は、複数の開口部を有し、それは格子状の形態をもっている。符号310Aは開口を示している。上記のAグループ及びCグループの向きを傾斜させるために、グループ間において前面板310は若干屈曲している。それ以外の構造は図4に示したものと同様である。すなわち、前面板310には各開口部ごとに段差構造26が設けられ、一方、各枠体206には段差構造28が設けられている。前面板310と各枠体206との間に、各パッキン30を介して、各シンチレータ部材16の周辺部が保持されており、また、そこでの遮光が実現されている。放射線200がシンチレータに到達すると、光222が生じる。暗室側から外部へ出ようとする光226は皮膜(遮光膜)によって反射され、外部からの光224の進入は皮膜(遮光膜)によって阻止される。
この実施形態においても、パッキン30が屈曲形状を有しており、しかも皮膜に接触する2つの突枠を有しているので、確実な遮光を実現することが可能である。この実施形態においても、上述した斜面(図2の符号26D参照)を設けるようにしてもよい。図3乃至図6に示した大面積型の放射線検出器は、体表面モニタ、物品モニタ等に搭載するのが望ましいが、他の放射線測定装置に搭載することも可能である。
本発明に係る放射線検出器の実施形態を示す一部断面図である。 図1に示す放射線検出器の部分的な拡大図である。 他の実施形態に係る放射線検出器を示す斜視図である。 図3に示した放射線検出器の部分断面図である。 更に他の実施形態に係る放射線検出器を示す斜視図である。 図5に示した放射線検出器の部分断面図である。
符号の説明
10 本体ケース、12 保護カバー、14 空洞(暗室)、16 シンチレータ部材、20 遮光膜、26 段差構造、28 段差構造、30 パッキン。

Claims (11)

  1. 放射線が入射する入射面に遮光膜を備え、外部からの放射線の入射により発光を生じ、それにより生じた光が発光面から放出されるシンチレータ部材と、
    前記シンチレータ部材の周縁部を受け入れる第1台座構造を有する中空の本体ケースと、
    前記シンチレータ部材の周縁部を受け入れる第2台座構造を有し、前記本体ケースと共に前記シンチレータ部材を挟持するカバーと、
    前記第2台座構造に配置され、前記シンチレータ部材の入射面側から側面側へ回り込んだ屈曲形状を有し、前記シンチレータ部材の入射面側での遮光及び側面側での遮光を行う遮光パッキンと、
    を含むことを特徴とする放射線検出器。
  2. 請求項1記載の放射線検出器において、
    前記遮光パッキンは、
    前記シンチレータ部材の入射面と、それに対向する面としての前記第2台座構造が有する台座面と、の間に設けられる水平スペーサ部と、
    前記水平スペーサ部に連なる部分であって、前記シンチレータ部材の側面と、前記第1台座構造及び前記第2台座構造の一方に形成され又は両方に跨って形成された面であって前記シンチレータ部材の側面に対向する規制面と、の間に設けられる垂直スペーサ部と、
    を有することを特徴とする放射線検出器。
  3. 請求項2記載の放射線検出器において、
    前記水平スペーサ部は、前記シンチレータ部材の入射面における周縁領域に対向する面としての水平シール面を有し、
    前記水平シール面には、前記シンチレータ部材の入射面側に突き出た少なくとも1つの突枠が設けられた、ことを特徴とする放射線検出器。
  4. 請求項3記載の放射線検出器において、
    前記水平シール面には、前記シンチレータ部材の入射面側に突き出た二重の突枠が設けられた、ことを特徴とする放射線検出器。
  5. 請求項2記載の放射線検出器において、
    前記第1台座構造は、前記第1台座構造と前記第2台座構造との結合状態で、前記垂直スペーサ部の角部分を前記シンチレータ部材の側面へ向けて斜めに押し潰す斜面を有する、ことを特徴とする放射線検出器。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射線測定器において、
    前記第1台座構造は少なくとも1つの段差を有する第1段差構造であり、
    前記第2台座構造は少なくとも1つの段差を有する第2段差構造である、
    ことを特徴とする放射線検出器。
  7. 一次元又は二次元に配列された複数の検出ユニットを有する放射線検出器であって、
    前記各検出ユニットは、
    放射線が入射する入射面に遮光膜を備え、外部からの放射線の入射により発光を生じ、それにより生じた光が発光面から放出されるシンチレータ部材と、
    前記シンチレータ部材の周縁部を受け入れる第1台座構造を有する開口部と、
    前記シンチレータ部材の周縁部を受け入れる第2台座構造を有し、前記開口部と共に前記シンチレータ部材を挟持する枠体と、
    前記第2台座構造に配置され、前記シンチレータ部材の入射面側から側面側へ回り込んだ屈曲形状を有し、前記シンチレータ部材の入射面側での遮光及び側面側での遮光を行う遮光パッキンと、
    を含むことを特徴とする放射線検出器。
  8. 請求項7記載の放射線検出器において、
    前記複数の検出ユニットが有する複数の開口部は、前記複数の検出ニットが搭載される本体フレームの格子板として構成され、
    前記各検出ユニットごとに別体化された複数の枠体が設けられ、
    前記格子板と前記別体化された複数の枠体とにより、前記複数の検出ユニットが有する複数のシンチレータ部材及び複数の遮光パッキンが狭持される、
    ことを特徴とする放射線検出器。
  9. 請求項7記載の放射線検出器において、
    前記複数の検出ユニットは二次元配列され、それらのシンチレータ部材表面の密集により大型有感面が構成された、ことを特徴とする放射線検出器。
  10. 請求項9記載の放射線検出器において、
    前記大型有感面は平面形態を有する、ことを特徴とする放射線検出器。
  11. 請求項9記載の放射線検出器において、
    前記大型有感面は湾曲形態を有する、ことを特徴とする放射線検出器。
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