JP2009228180A - 繊維構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】
染料の変色を起こすことなく、繊維表面に機能性を有する重合樹脂被膜が形成された繊維構造物を提供する。
【解決手段】
繊維上で重合した樹脂被膜内にチタン化合物、ジルコニウム化合物の少なくとも1種を含有する繊維構造物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、染料の変色を起こすことなく、繊維表面で重合した樹脂被膜が形成された繊維構造物に関するものである。
従来、繊維構造物に対し様々な機能を発現させるため、各種樹脂を繊維表面に固着させることが行われている。固着させる方法としては、重合物のエマルジョンに繊維に浸漬させ熱処理を行うことが一般的であるが、より繊維表面に均一被膜を形成させる方法として、繊維表面で重合体を形成させる方法も多く提案されている。具体的には、繊維表面にトリアジン環含有化合物の重合被膜や、ビニル基を有する単量体からなる重合物を含む被膜を形成することは、多く提案されてきた。トリアジン環含有化合物の重合被膜を形成したものとしては、合成繊維に難溶融性を付与するものであったり(特許文献1)、またトリアジン環含有化合物の重合被膜の上に、更にポリアルキレングリコール単位を有するウレタン樹脂で処理し、難溶融性に加え、制電性や防汚性を付与したものがある(特許文献2)。
また、ビニル基を有する単量体を重合成分とした重合物を含む被膜を形成したものとしては、ポリオキシレンオキサイドセグメントを有するビニルモノマーを繊維上で重合させ、制電性を付与するものであったり(特許文献3)、ポリオキシレンオキサイドセグメントを有するビニルモノマーとビニルカルボン酸塩、ビニルスルホン酸塩などの複数モノマーを同様に繊維上で重合させ、吸湿性能を付与するもの(特許文献4)などである。
しかし、これら重合被膜を形成させるためには、触媒が必要であり、触媒として使用されるものは、酢酸、蟻酸、アクリル酸、リンゴ酸、酒石酸、マレイン酸、フタル酸、硫酸、過硫酸、塩酸、燐酸などの酸類のアンモニウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩およびマグネシウム塩などであり、中でも、過硫酸アンモニウムと過硫酸カリウムが好ましく用いられる。これらを使用すると、重合させるべくモノマーと併用し熱処理をした際に、染料の一部を分解してしまうことがあり、色相が大きく変色し品位的に非常に問題であった。
特公昭48−12479号公報 特公平1−59389号公報 特公昭48−27066号公報 特公平6−280164号公報
そこで本発明の目的は、上記従来技術の背景に鑑み、繊維表面にかかる機能性を有する重合被膜が形成されており、かつ染料の分解変色の少ない繊維構造物を提供せんとすることにある。
本発明は、上記課題を解決するために、次の手段を採用するものである。すなわち、本発明の繊維構造物は、繊維上で重合した樹脂被膜内にチタン化合物、ジルコニウム化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする繊維構造物である。
本発明の繊維構造物の好ましい態様によれば、前記繊維上で重合した樹脂被膜がトリアジン環含有化合物および/またはビニル基を有する単量体からなる重合物であることを特徴とする繊維構造物である。
本発明の繊維構造物の好ましい態様によれば、前記トリアジン環含有化合物が一般式(1)である繊維構造物である。
本発明の繊維構造物の好ましい態様によれば、前記ビニル基を有する単量体からなる重合物が、ポリアルキレンオキサイドを主体とする主鎖を有することを特徴とする繊維構造物である。
本発明の繊維構造物の好ましい態様によれば、前記チタン化合物が有機チタン化合物である。
本発明の繊維構造物の好ましい態様によれば、前記チタン化合物が、チタンラクテートである。
本発明の繊維構造物の好ましい態様によれば、前記ジルコニウム化合物が有機ジルコニウム化合物である
本発明の繊維構造物の好ましい態様によれば、前記ジルコニウム化合物が、塩化ジルコニルである。
本発明の繊維構造物の好ましい態様によれば、前記のトリアジン環含有化合物含有樹脂被膜および/またはビニル基を有する単量体からなる重合物による被膜の厚みは5〜100nmである。
本発明によれば、繊維表面に上記機能性を有する重合被膜が形成されており、かつ染料の分解変色の少ない繊維構造物が得られる。
本発明は、従来技術の触媒による染料分解について鋭意検討した結果、かかる重合被膜を形成する際に、被膜内にチタン化合物および/またはジルコニウム化合物を含有させることにより、上記の課題を一挙に解決することを究明したものである
本発明の繊維構造物に使用される繊維材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンフタレートおよびポリブチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエステル系繊維、芳香族ポリエステルに第三成分を共重合した芳香族ポリエステル系繊維、L-乳酸を主成分とするもので代表される脂肪族ポリエステル系繊維、ナイロン6やナイロン66などのポリアミド系繊維、ポリアクリロニトリルを主成分とするアクリル系繊維、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維などの合成繊維、アセテートやレーヨンなどの半合成繊維、木綿、絹および羊毛などの天然繊維などが挙げられる。中でも、トリアジン環含有化合物を用いた樹脂被膜を形成するという観点から、ポリエステル繊維、ポリエステル繊維と綿、ポリアミド系繊維およびポリアミド系繊維と綿が好ましく、特にポリエステル繊維が好ましく用いられる。本発明では、これらの繊維を単独または2種以上の混合物として使用することができる。
これら繊維のうち、特に酸性染料や直接染料で染色される綿やナイロン、レーヨンといった繊維を含むものは、特に従来の触媒によって変色が起こりやすく、本発明を適用することによる効果が大きい。
本発明の繊維構造物には、前記の繊維を使用してなる編物、織物または不織布などの布帛状物、あるいは紐状物、およびそれらを用いてなる衣料等が含まれる。
本発明では、繊維上で重合した樹脂被膜内にチタン化合物および/またはジルコニウム化合物が含有されている。
具体的に繊維上で重合し得るものとしては、トリアジン環含有化合物やビニル基を有する単量体が好ましく用いられ、トリアジン環含有化合物を重合した皮膜と、ビニル基を有する単量体を重合した皮膜とが、それぞれ単独で被膜を形成していても、2層構造に形成されていてもよい。またトリアジン環含有化合物と、ビニル基を有する単量体とを、モノマーとして用いて重合した被膜が形成されていてもよい。さらに、他の単量体を用いた共重合体により被膜が形成されていてもよい。
本発明で用いられるトリアジン環含有化合物とは、トリアジン環を含有しかつ重合性官能基を少なくとも2個有する化合物である。このようなトリアジン環含有化合物としては、例えば、下記一般式
Figure 2009228180
(式中、R0〜R2は、−H、−OH、−C、−Cn02n0+1(n0:1〜2)、−COOCn12n1+1(n1:1〜20)、−CONR3R4、−NR3R4(ただし、R3、R4:−H、−OCn32n3+1、−CHCOOCn32n3+1(n3:1〜20)、−CHOH、−CHCHOH、−CONH、−CONHCHOH−O−(X−O)n4−R5(X:C、C、C、n4:1〜1500、R5:−H、−CH、−C))を表す。)で示される化合物に重合性官能基を付与した化合物等が挙げられる。
このような化合物としては、トリメチロールメラミンやヘキサメチロールメラミン等が挙げられる。
また、重合性官能基としては、アミノ基、アミド基、水酸基、フェニル基、アルキルエステル基、アルコキシメチル基、メチロール基、エチロール基およびN−メチロールアミド基などが挙げられる。
市販されているトリアジン環含有化合物としては、“ベッカミンM−3”(大日本インキ化学工業(株)製)、“UNIKA RESIN 380−K”(ユニオン化学(株)製)および“リケンレジンMM−35”(三木理研工業(株)製)などが挙げられる。
本発明では、上記の一般式で示されるトリアジン環含有化合物以外に、エチレン尿素化合物共重合化合物、ジメチロール尿素との共重合化合物、ジメチロールチオ尿素との共重合化合物や、酸コロイド化合物なども併用することができる。
本発明のトリアジン環含有化合物を含む被膜は、チタン化合物、ジルコニウム化合物の少なくとも1種が含有されているものであるが、かかる化合物以外にフッ素樹脂やシリカなどの無機微粒子、またポリアルキレンオキサイドセグメントを主体とする化合物などが含有されていても良い。
また、本発明で用いられるビニル基を有する単量体とは、1個以上の重合性ビニル基を有するものであれば、特に限定されるものではないが、好ましくはアクリレートモノマーであり、更に好ましくは、ポリアルキレンオキサイドセグメントを主体とする主鎖の両末端または一方の末端あるいは主鎖の側鎖として2個以上のアクリル基および/またはメタクリル基を有する重合性単量体である。例えばポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物ジメタクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物ジアクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物ジメタクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物ジアクリレート等などが挙げられる。
本発明でいうチタン化合物は、特に限定されるものではないが、好ましくは有機チタンであることが好ましく、さらに好ましくはチタンラクテートである。またかかるチタンラクテートは部分または完全に中和されていてもよく、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテートナトリウム塩、チタンラクテートカリウム塩などである。かかる有機チタンの中でも水溶性のものが好ましい。
また、本発明でいうジルコニウム化合物についても、特に限定されるものではないが、好ましくは有機ジルコニウムであり、更に好ましくは塩化ジルコニルであることが好ましい。かかる有機ジルコニウムの中でも水溶性のものが好ましい。
かかるチタン化合物、ジルコニウム化合物は、樹脂被膜中に、単独の化合物として、あるいは2種以上が含有されていても良い。さらに、チタン化合物、ジルコニウム化合物以外に、フッ素やシリカなどの無機微粒子が含有されていてもよい。
本発明の樹脂被膜は、繊維表面に被膜状に付着していればよく、ブロック状であっても連続状であっても良いが、好ましくは単繊維に均一に形成されていることが好ましい。
樹脂被膜の形成方法の一態様を以下に説明する。
トリアジン環含有化合物および/またはビニル基を有する単量体と、チタン化合物および/またはジルコニウム化合物を含有する水溶液を繊維上に付与した後、熱処理を行う。
チタン化合物、ジルコニウム化合物は、トリアジン環含有化合物および/またはビニル基を有する単量体に対して0.1〜20重量%の割合で使用することが好ましい。
トリアジン環含有化合物および/またはビニル基を有する単量体の重合のための熱処理としては、好ましくは50〜180℃の温度で0.1〜30分間の条件で乾熱処理または蒸熱処理することが好ましいが、蒸熱処理の方が繊維表面に均一な樹脂皮膜を形成し易く、かつ、樹脂被膜形成後の風合いが柔軟であり、単繊維表面に均一に樹脂被覆しやすく、難溶融性や防汚性といった性能が得られやすい。蒸熱処理には、好ましくは80〜160℃の温度の飽和水蒸気または過熱水蒸気が用いられる。より好ましくは90〜130℃の温度の飽和水蒸気または110〜160℃の温度の過熱水蒸気が用いられ、いずれも数秒から数分の処理を行う。
蒸熱処理を行った後、未反応のモノマーや重合触媒の除去、また染色堅牢度の確保のために、50〜95℃の温度での湯洗か、ノニオン界面活性剤や炭酸ナトリウム等を使用しての洗浄を行うことが好ましい。
ここで過硫酸アンモニウムなどの過酸化物である触媒を併用すると、染料が分解し変色してしまうのに対し、チタン化合物、ジルコニウム化合物を触媒として併用することで、これら変色の問題がなく、且つ繊維上で重合被膜を形成することができるものである。
本発明樹脂被膜の厚みは、好ましくは5〜100nmである。樹脂被膜の厚みは、かかる樹脂の付着量によってコントロールすることができる。すなわち、トリアジン環含有化合物および/またはビニル基を有する単量体およびチタン化合物、ジルコニウム化合物の混合液を作成する際の有効成分濃度と繊維構造物を加工液に含浸させてマングルで絞る際の絞り率、すなわちマングルの加圧圧力を適宜調整することにより、樹脂付着量すなわち樹脂被膜の膜厚をコントロールすることができる。一般的には、一定圧力で絞り樹脂有効成分濃度を変更することによりコントロールするものであり、樹脂有効成分濃度を低くする、または絞り率を高くすれば被膜の厚みは薄くなる傾向にある。
樹脂被膜の厚みを5〜100nmにするためには、樹脂付着率を0.5〜16重量%とするのが好ましい。
樹脂被膜の厚みが5nmより小さいと、難溶融性や防汚性といった機能の発現がしにくく、また、厚みが100nmより大きいと繊維構造物としての風合いが堅くなる傾向を示す。
本発明において繊維上に形成される樹脂被膜は、透過型電子顕微鏡(TEM)を100000倍の倍率として用いることにより観察することができる。観察方法としては、繊維構造物の単糸をOsO4染色超薄切片法により観察する。樹脂被膜の厚みは、繊維表面に観察されるOsO4濃染の層の厚みを測定した。
本発明の繊維構造物は、染料の分解変色が少なく、品位に優れるとともに難溶融性や防汚性、制電性といった各種機能が得られることから、ユニフォームやスポーツウエア、特には体育館などで使用されるトレーニングウエア、または裏地、シャツやスカート、パンツといった外衣として好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、実施例中の品質評価は、次の方法で実施した。
<色相変化>
染色上がり品との色相差(ΔE)をKONIKA MINOLUTA
SPECTROPHOTOMETER CM−3700dを用いてD65光源により測定した。
<摩擦溶融試験>
JIS L 1056 B法(ロータ形摩擦溶融試験機を用いる方法)により荷重9.81N、摩擦体の回転速度1400rpmで測定し、接触摩擦によって穴が開くまでの時間を測定した。
<制電性>
JIS L 1094B法(摩擦帯電圧測定法)に規定される方法で、20℃×40%RHの雰囲気中で、対象布を木綿として摩擦耐電圧を測定し、(kv)で表示した。
<樹脂付着量>
標準状態(20℃×65%RH)での加工前後の試供布の重量変化により樹脂付着率を測定した。計算式は下記の通りである。
(加工後の試供布重量(g)−加工前の試供布重量(g))/加工前の試供布重量×100
[実施例1]
ナイロン6からなる70dtex、48フィラメントの仮撚り加工糸をタテ糸、135dtex、138フィラメントの仮ヨリ加工糸をヨコ糸に使用してタッサー織物を製織した後、得られた平織物を95℃の温度で、連続式精練機で常法に従い精練し、湯水洗し、次いで130℃の温度で乾燥し、180℃の温度でピンテンターセットした。次いで、得られた織物を液流染色機により酸性染料Nylosan Yellow E−4G200
0.17%owfで染色し、常法により洗浄し、湯水洗し、乾燥し160℃の温度でピンテンターセットし、(タテ/ヨコ)密度(178本/77本)/2.54cmの染色布を得、試供布とした。
得られた試供布を用い、下記加工を行った。
<トリアジン環含有化合物含有樹脂被膜形成処理>
下記成分を溶解した水系液に、上記試供布を浸漬し、水溶液の付着量が90重量%になるようにマングルで絞り、次いで104℃の温度の飽和水蒸気雰囲気中で5分の処理を行い、加工品を得た。
(a)“ベッカミンM−3” 100g/L
(大日本インキ化学工業(株)製 トリアジン環含有化合物(アミノ基を有するトリメチロールメラミン)、固形分80重量%)
(b)“オルガチックスZB−126 ” 10g/L
(マツモトファインケミカル(株)製 塩化ジルコニル化合物、固形分30重量%)
次いで、70℃の温度で湯洗し、水洗し、130℃の温度で乾燥し加工品を得た。
樹脂付着率および加工前後の△E、摩擦溶融性、摩擦帯電圧の結果を表1に示す。
得られた試料は加工による変色が少なく、高い摩擦溶融性を示した。
[実施例2]
実施例1で得られた試供布を用い、下記加工を行った。
<トリアジン環含有化合を含有する樹脂被膜形成処理>
下記成分を溶解した水系液に、上記の試供布を浸漬し、水溶液の付着量が90重量%になるようにマングルで絞り、次いで104℃の温度の飽和水蒸気雰囲気中で5分の処理を行い、加工品を得た。
(a)“ベッカミンM−3” 100g/L
(大日本インキ化学工業(株)製 トリアジン環含有化合物(アミノ基を有するトリメチロールメラミン)、固形分80重量%)
(b)“オルガチックスTC−310 ” 10g/L
(マツモトファインケミカル(株)製 チタンラクテート、固形分44重量%)
次いで、70℃の温度で湯洗し、水洗し、130℃の温度で乾燥し加工品を得た。
樹脂付着率および加工前後の△E、摩擦溶融性、摩擦耐電圧の結果を表1に示す。
得られた試料は加工による変色が少なく、高い摩擦溶融性を示す。
[実施例3]
実施例1と同様の処理液に上記の試供布を浸漬し、水溶液の付着量が90重量%になるようにマングルで絞り、次いで130℃の乾熱で2分間乾燥した後、160℃の乾熱で熱処理を行った。
次いで、70℃の温度で湯洗し、水洗し、130℃の温度で乾燥し加工品を得た。
樹脂付着率および加工前後の△E、摩擦溶融性、摩擦耐電圧の結果を表1に示す。
得られた試料は加工による変色が少なく、高い摩擦溶融性を示す。
[実施例4]
実施例2と同様の処理液に上記の試供布を浸漬し、水溶液の付着量が90重量%になるようにマングルで絞り、次いで130℃の乾熱で2分間乾燥した後、160℃の乾熱で熱処理を行った。
次いで、70℃の温度で湯洗し、水洗し、130℃の温度で乾燥し加工品を得た。
樹脂付着率および加工前後の△E、摩擦溶融性、摩擦耐電圧の結果を表1に示す。
得られた試料は加工による変色が少なく、高い摩擦溶融性を示す。
[実施例5]
実施例1で得られた試供布を用い、下記加工を行った。
<ビニル基を有する単量体を含有する樹脂被膜形成処理>
下記成分を溶解した水系液に、上記の試供布を浸漬し、水溶液の付着量が90重量%になるようにマングルで絞り、次いで104℃の温度の飽和水蒸気雰囲気中で5分の処理を行い、加工品を得た。
(a)ポリアルキレンオキサイドセグメントが分子量1000であるポリエチレングリコールジメタクリレート(固形分100%) 20g/L
(b)“オルガチックスZB−126 ” 10g/L
(マツモトファインケミカル(株)製 塩化ジルコニル化合物、固形分30重量%)
次いで、70℃の温度で湯洗し、水洗し、130℃の温度で乾燥し加工品を得た。
樹脂付着率および加工前後の△E、制電性、摩擦耐電圧の結果を表1に示す。
得られた試料は加工による変色が少なく、高い制電性を示す。
[実施例6]
実施例1で得られた試供布を用い、下記加工を行った。
<ビニル基を有する単量体を含有する樹脂被膜形成処理>
下記成分を溶解した水系液に、上記の試供布を浸漬し、水溶液の付着量が90重量%になるようにマングルで絞り、次いで104℃の温度の飽和水蒸気雰囲気中で5分の処理を行い、加工品を得た。
(a)ポリアルキレンオキサイドセグメントが分子量1000であるポリエチレングリコールジメタクリレート(固形分100%) 20g/L
(b)“オルガチックスTC−310 ” 10g/L
(マツモトファインケミカル(株)製 チタンラクテート、固形分44重量%)
次いで、70℃の温度で湯洗し、水洗し、130℃の温度で乾燥し加工品を得た。
樹脂付着率および加工前後の△E、制電性、摩擦耐電圧の結果を表1に示す。
得られた試料は加工による変色が少なく、高い制電性を示す。
[比較例1]
実施例1で得られた試供布を用い、下記加工を行った。
<トリアジン環含有化合を含有する樹脂被膜形成処理>
下記の成分を溶解した水系液に、上記の実施例1で得られた試共布を浸漬し、水系液の付着量が90重量%になるようにマングルで絞り、104℃の温度の飽和水蒸気雰囲気中で5分の処理を行った。
(a)“ベッカミンM-3” 100g/L
(大日本インキ化学工業(株)製 トリアジン環含有化合物 固形分80%)
(b)過硫酸アンモニウム 5g/L
次いで、70℃の温度で湯洗し、水洗し、130℃の温度で乾燥し加工品を得た。
樹脂付着率および加工前後の△E、摩擦溶融性、摩擦耐電圧の結果を表1に示す。
得られた試料は高い摩擦溶融性は示すものの、加工による変色が非常に大きいものであった。
[比較例2]
実施例1で得られた試供布を用い、実施例1の“オルガチックスZB−126 ”を用いず、“ベッカミンM-3”のみを使用し、実施例1と同様の処理を行った。
次いで、70℃の温度で湯洗し、水洗し、130℃の温度で乾燥し加工品を得た。
樹脂付着率および加工前後の△E、摩擦溶融性の結果を表1に示す。
得られた試料は、加工による変色は少ないものの、トリアジン環含有化合の重合が十分起こらず、湯洗いで樹脂が脱落し摩擦溶融性が低いものであった。
[比較例3]
実施例1で得られた試供布を用い、実施例3の“オルガチックスZB−126 ”を用いず、“ベッカミンM-3”のみを使用し、実施例3と同様の処理を行った。
次いで、70℃の温度で湯洗し、水洗し、130℃の温度で乾燥し加工品を得た。
樹脂付着率および加工前後の△E、摩擦溶融性、摩擦耐電圧の結果を表1に示す。
得られた試料は、加工による変色は少ないものの、トリアジン環含有化合の重合が十分起こらず、湯洗いで樹脂が脱落し摩擦溶融性が低いものであった。
[比較例4]
実施例1で得られた試供布を用い、下記加工を行った。
<ビニル基を有する単量体を含有する樹脂被膜形成処理>
下記成分を溶解した水系液に、実施例1で得られた試供布を浸漬し、水溶液の付着量が90重量%になるようにマングルで絞り、次いで104℃の温度の飽和水蒸気雰囲気中で5分の処理を行い、加工品を得た。
(a)ポリアルキレンオキサイドセグメントが分子量1000であるポリエチレングリコールジメタクリレート(固形分100%) 20g/L
(b)過硫酸アンモニウム 5g/L
次いで、70℃の温度で湯洗し、水洗し、130℃の温度で乾燥し加工品を得た。
樹脂付着率および加工前後の△E、制電性、摩擦耐電圧の結果を表1に示す。
得られた試料は高い制電性は示すものの、加工による変色が非常に大きいものであった。
[比較例5]
実施例1で得られた試供布を用い、実施例5の“オルガチックスZB−126 ”を用いず、ポリアルキレンオキサイドセグメントが分子量1000であるポリエチレングリコールジメタクリレートのみを使用し、実施例5と同様の処理を行った。
次いで、70℃の温度で湯洗し、水洗し、130℃の温度で乾燥し加工品を得た。
樹脂付着率および加工前後の△E、制電性、摩擦耐電圧の結果を表1に示す。
得られた試料は、加工による変色は少ないものの、ポリアルキレンオキサイドセグメントが分子量1000であるポリエチレングリコールジメタクリレートの重合が十分起こらず、湯洗いで樹脂が脱落し制電性が低いものであった。
Figure 2009228180
本発明の繊維構造物は、染料の変色を起こすことなく、繊維表面に機能性被膜であるトリアジン環含有化合物および/またはビニル基を有する単量体からなる重合物を含む被膜が形成されている。

Claims (9)

  1. 繊維上で重合した樹脂被膜内にチタン化合物および/またはジルコニウム化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする繊維構造物。
  2. 該樹脂が、トリアジン環含有化合物および/またはビニル基を有する単量体を重合成分としてなる重合物であることを特徴とする請求項1に記載の繊維構造物。
  3. 該トリアジン環含有化合物が一般式で示される化合物に重合性官能基を付与した化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の繊維構造物。
    Figure 2009228180
    (式中、R0〜R2は、−H、−OH、−C、−Cn02n0+1(n0:1〜2)、−COOCn12n1+1(n1:1〜20)、−CONR3R4、−NR3R4(ただし、R3、R4:−H、−OCn32n3+1、−CHCOOCn32n3+1(n3:1〜20)、−CHOH、−CHCHOH、−CONH、−CONHCHOH−O−(X−O)n4−R5(X:C、C、C、n4:1〜1500、R5:−H、−CH、−C))を表す。)
  4. 該ビニル基を有する単量体を重合成分としてなる重合物が、ポリアルキレンオキサイドを主体とする主鎖を有することを特徴とする請求項1または2に記載の繊維構造物。
  5. 該チタン化合物が有機チタン化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の繊維構造物。
  6. 該チタン化合物が、チタンラクテートであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の繊維構造物。
  7. 該ジルコニウム化合物が有機ジルコニウム化合物である請求項1〜6のいずれかに記載の繊維構造物。
  8. 該ジルコニウム化合物が、塩化ジルコニルであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の繊維構造物。
  9. 該樹脂被膜の厚みが5〜100nmである請求項1〜8のいずれかに記載の繊維構造物。
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