JP2009227719A - インクジェット記録用水性インク - Google Patents
インクジェット記録用水性インク Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009227719A JP2009227719A JP2008071554A JP2008071554A JP2009227719A JP 2009227719 A JP2009227719 A JP 2009227719A JP 2008071554 A JP2008071554 A JP 2008071554A JP 2008071554 A JP2008071554 A JP 2008071554A JP 2009227719 A JP2009227719 A JP 2009227719A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- pigment
- acid
- water
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Abandoned
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/02—Printing inks
- C09D11/10—Printing inks based on artificial resins
- C09D11/106—Printing inks based on artificial resins containing macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/30—Inkjet printing inks
- C09D11/32—Inkjet printing inks characterised by colouring agents
- C09D11/322—Pigment inks
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Abstract
【課題】長期間保存後あるいは高温に曝された後であっても、吐出安定性に優れ、濃度ムラ及びスジムラの発生を抑制することが可能なインクジェット記録用水性インクを提供する。
【解決手段】インクジェット記録用水性インクに、キナクリドン系顔料と、塩基性基を有するシナジストと、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも一方に由来する疎水性構成単位とアクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方に由来する親水性構造単位とを有する高分子ビニルポリマーとを含む着色粒子と、水性液媒体とを含有させる。
【選択図】なし
【解決手段】インクジェット記録用水性インクに、キナクリドン系顔料と、塩基性基を有するシナジストと、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも一方に由来する疎水性構成単位とアクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方に由来する親水性構造単位とを有する高分子ビニルポリマーとを含む着色粒子と、水性液媒体とを含有させる。
【選択図】なし
Description
本発明は、インクジェット記録用水性インクに関する。
インクジェット用被記録媒体として様々な媒体が使用されてきており、インクジェット専用紙のみならず、市販の普通紙、上質紙やコート紙やアート紙などの印刷媒体でも高品位の画質が求められている。普通紙や印刷媒体で耐水性や耐光性等の堅牢性を与えるインク色材として顔料が好ましく、コストの観点も含めて水性顔料インクでの検討が種々行われている。その中で、インクジェット記録用のマゼンタ顔料としてキナクリドン系顔料が好ましく使用されている。
インクジェット記録用水系インクとして、キナクリドン系顔料及び有機顔料に酸性基を導入してなる顔料誘導体を含有する水不溶性ビニルポリマーであって、該水不溶性ビニルポリマーがメタクリル酸ベンジルとアニオン性解離基とを有するインクジェット記録用水分散体が開示されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、顔料としてジメチルキナクリドン顔料P.R.122と、顔料誘導体としてスルホン化ジメチルキナクリドンと、分散剤の水不溶性ビニルポリマーとしてメタクリル酸ベンジル、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、メタクリル酸、スチレンマクロマーの共重合体とを用いることで高い印字濃度等が実現可能とされている。
また、水性塗料や印刷インキの分野では、キナクリドン系顔料と塩基性顔料誘導体と酸性官能基含有樹脂との組合せで、流動性と貯蔵安定性を改良する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。具体的には、顔料として無置換キナクリドン顔料P.V.19と、顔料誘導体としてN−ジプロピルアミノプロピル−スルファモイルキナクリドンと、樹脂として、スチレン、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸の共重合体とを用いることで、流動性、貯蔵安定性、光沢性、耐水性が実現できるとされている。
さらに、オフセットインキ、グラビアインキ、塗料、インキジェットインキ等に適する流動性に優れた安定な顔料分散体を提供する技術としてキナクリドン系顔料と塩基性顔料誘導体と酸性官能基含有樹脂との組合せが開示されている(例えば、特許文献3参照)。具体的には、顔料としてジメチルキナクリドン顔料P.R.122と、顔料誘導体としてN−メチルピペラジニルメチルアセトアミドメチル基が2個置換したキナクリドンと、樹脂としてメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体とを用いることで安定な顔料分散体が実現できるとされている。
特開2006−176623号公報
特開平6−345997号公報
特許第4029621号公報
しかしながら、特許文献1または特許文献2に記載の顔料水分散体を用いて構成したインクジェット記録用水性インクでは、長期間保存あるいは高温で経時された後に使用すると、濃度ムラ及びスジムラの点で満足できるレベルでないことが判明した。また、特許文献3は油性塗料についての実施であり、このキナクリドン系顔料と顔料誘導体と共重合体との組合せでは、水系分散体としての分散安定性が不十分であることが判明した。
本発明の課題は、長期間保存後あるいは高温に曝された後であっても、吐出安定性に優れ、濃度ムラ及びスジムラの発生を抑制することが可能なインクジェット記録用水性インクを提供することにある。
本発明の課題は、長期間保存後あるいは高温に曝された後であっても、吐出安定性に優れ、濃度ムラ及びスジムラの発生を抑制することが可能なインクジェット記録用水性インクを提供することにある。
本発明の発明者は、塩基性基を有するシナジストでキナクリドン系顔料の表面を修飾し、特定の構造を有する高分子ビニルポリマーを用いて着色粒子を形成することにより、これらの課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち前記本発明の課題は下記の手段によって、解決された。
すなわち前記本発明の課題は下記の手段によって、解決された。
<1> キナクリドン系顔料と、塩基性基を有するシナジストと、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも1種に由来する疎水性構造単位とアクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種に由来する親水性構造単位とを有するビニルポリマーとを含む着色粒子と、水性液媒体と、を含むインクジェット記録用水性インク。
<2> 前記シナジストがキナクリドン誘導体、トリアジン誘導体、アクリドン誘導体およびアントラキノン誘導体の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット記録用水性インク。
<3> 前記キナクリドン系顔料は、C.I.ピグメント・レッド122及びC.I.ピグメント・バイオレット19の少なくとも1種であって、前記シナジストがキナクリドン誘導体であることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載のインクジェット記録用水性インク。
<2> 前記シナジストがキナクリドン誘導体、トリアジン誘導体、アクリドン誘導体およびアントラキノン誘導体の群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記<1>に記載のインクジェット記録用水性インク。
<3> 前記キナクリドン系顔料は、C.I.ピグメント・レッド122及びC.I.ピグメント・バイオレット19の少なくとも1種であって、前記シナジストがキナクリドン誘導体であることを特徴とする前記<1>又は<2>に記載のインクジェット記録用水性インク。
本発明によれば、長期間保存後あるいは高温に曝された後であっても、吐出安定性に優れ、濃度ムラ及びスジムラの発生を抑制することが可能なインクジェット記録用水性インクを提供することができる。
[インクジェット記録用インク]
本発明のインクジェット記録用インク(以下、単に「インク」ということがある)は、キナクリドン系顔料と、塩基性基を有するシナジストと、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも一方に由来する疎水性構造単位とアクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方に由来する親水性構造単位とを有する高分子ビニルポリマーとを含む着色粒子の少なくとも1種と、水性液媒体の少なくとも1種と、を含む。かかる構成であることにより、長期間保存後あるいは高温に曝された後であっても、種々の被記録媒体に対する印画時における濃度ムラ及びスジムラの発生を抑制することができる。
また本発明のインクジェット記録用インクは、必要に応じて、界面活性剤、その他成分を含んで構成することができる。
本発明のインクジェット記録用インク(以下、単に「インク」ということがある)は、キナクリドン系顔料と、塩基性基を有するシナジストと、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも一方に由来する疎水性構造単位とアクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方に由来する親水性構造単位とを有する高分子ビニルポリマーとを含む着色粒子の少なくとも1種と、水性液媒体の少なくとも1種と、を含む。かかる構成であることにより、長期間保存後あるいは高温に曝された後であっても、種々の被記録媒体に対する印画時における濃度ムラ及びスジムラの発生を抑制することができる。
また本発明のインクジェット記録用インクは、必要に応じて、界面活性剤、その他成分を含んで構成することができる。
<着色粒子>
(キナクリドン系顔料)
本発明における着色粒子は、キナクリドン系顔料の少なくとも1種を含有するが、必要に応じて他の顔料をさらに含むことができる。
本発明におけるキナクリドン系顔料としては、キナクリドン骨格を有する化合物から形成される顔料であれば、特に制限はない。本発明においては、色相の観点から、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・バイオレット19であることが好ましい。本発明においてキナクリドン系顔料は、1種単独でも、2種以上を組合せて使用してもよい。
本発明におけるキナクリドン系顔料のインクに対する含有率としては、画像濃度の観点から、2〜10質量%であることが好ましく、3〜7質量%であることがより好ましい。
(キナクリドン系顔料)
本発明における着色粒子は、キナクリドン系顔料の少なくとも1種を含有するが、必要に応じて他の顔料をさらに含むことができる。
本発明におけるキナクリドン系顔料としては、キナクリドン骨格を有する化合物から形成される顔料であれば、特に制限はない。本発明においては、色相の観点から、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・バイオレット19であることが好ましい。本発明においてキナクリドン系顔料は、1種単独でも、2種以上を組合せて使用してもよい。
本発明におけるキナクリドン系顔料のインクに対する含有率としては、画像濃度の観点から、2〜10質量%であることが好ましく、3〜7質量%であることがより好ましい。
(塩基性基を有するシナジスト)
本発明における着色粒子は、塩基性基を有するシナジストの少なくとも1種を含有する。
本発明においてシナジストとは、顔料を形成する色材の化学構造と類似する部分構造と少なくとも1種の親水性基とを有する顔料誘導体を意味する。本発明において前記親水性基の少なくとも1種は塩基性基である。
本発明におけるシナジストは顔料に対して、例えば、疎水性相互作用やπ−π相互作用で吸着し、シナジストが有する塩基性基によって顔料表面を塩基性にすることができる。ここで例えば、顔料分散剤としてアニオン性基を有する高分子ビニルポリマーを用いる場合、顔料と顔料分散剤との親和性を大きくすることができ、顔料の分散安定性をより効果的に向上させることができる。
本発明における着色粒子は、塩基性基を有するシナジストの少なくとも1種を含有する。
本発明においてシナジストとは、顔料を形成する色材の化学構造と類似する部分構造と少なくとも1種の親水性基とを有する顔料誘導体を意味する。本発明において前記親水性基の少なくとも1種は塩基性基である。
本発明におけるシナジストは顔料に対して、例えば、疎水性相互作用やπ−π相互作用で吸着し、シナジストが有する塩基性基によって顔料表面を塩基性にすることができる。ここで例えば、顔料分散剤としてアニオン性基を有する高分子ビニルポリマーを用いる場合、顔料と顔料分散剤との親和性を大きくすることができ、顔料の分散安定性をより効果的に向上させることができる。
本発明における塩基性基は、塩基性化合物から少なくとも1つの原子を取り除いて形成される基を意味する。前記塩基性化合物としては、2級もしくは3級モノアミン、ジアミン、飽和環状アミン、不飽和環状アミン、カルボキシル基含有飽和環状アミン、カルボキシル基含有不飽和環状アミン、水酸基含有飽和環状アミン、水酸基含有不飽和環状アミン、あるいは環状ジアミンを挙げることができる。
前記塩基性化合物として具体的には、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N−メチルピペラジン、1−アミノ−4−メチルピペラジン、1−シクロペンチルピペラジン、2,6−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、ピペコリン酸、イソニペコチン酸、イソニコペチン酸メチル、2−ピペリジンエタノール、ピペリジン、2−ピペコリン、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノプロピルモルホリン等が挙げられる。
本発明において前記塩基性基は、分散状態の経時安定性の観点から、ジアルキルアミノ基、モルホリノ基、ピペラジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピリジル基、トリアジニル基から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。
また本発明におけるシナジストが有する塩基性基は、1種のみであっても2種以上であってもよい。
また本発明におけるシナジストが有する塩基性基は、1種のみであっても2種以上であってもよい。
本発明において顔料を形成する色材の化学構造と類似する部分構造としては、顔料を形成し得る化合物に類似する部分構造であれば特に制限はないが、顔料に対する吸着性の観点から、キナクリドン誘導体、トリアジン誘導体、アクリドン誘導体およびアントラキノン誘導体から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、キナクリドン誘導体であることがより好ましい。
本発明におけるシナジストは、顔料を形成する色材の化学構造に類似する部分構造と少なくとも1種の塩基性基を有するが、前記塩基性基に加えてその他の置換基を有していてもよい。その他の置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)、水酸基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、フェニル基等の置換基を挙げることができる。本発明におけるシナジストは、その他の置換基を単独または2種以上を組合わせて有していてもよい。
本発明で用いる塩基性基を有するシナジストは、例えば特開2003−43680号公報、特開2007−131832号公報に記載された合成方法に準じて、種々のシナジストを容易に合成することができる。具体的な合成経路として、キナクリドン誘導体、トリアジン誘導体、アクリドン誘導体若しくはアントラキノン誘導体に、反応性置換基(例えば酸ハライド、アルキルハライド)を導入した後、該反応性置換基と塩基性置換基を有する化合物(例えば、N,N−ジメチルアミノエチルアミン等)とを反応させることによって得ることができる。
本発明において、塩基性基を有するシナジストの含有量としては、分散安定性の観点から、顔料100質量部に対して、好ましくは0.5〜20質量部、更に好ましくは1〜10質量部である。
本発明において、塩基性基を有するシナジストの含有量としては、分散安定性の観点から、顔料100質量部に対して、好ましくは0.5〜20質量部、更に好ましくは1〜10質量部である。
(高分子ビニルポリマー)
本発明における高分子ビニルポリマーは、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも一方に由来する疎水性構造単位の少なくとも1種と、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方に由来する親水性構造単位の少なくとも1種とを含むことを特徴とする。前記高分子ビニルポリマーが特定の構造を有することにより、インクの分散安定性が向上し、長期間保存後または高温下で保存された後であっても濃度ムラおよびスジムラの発生を抑制することができる。
本発明において前記高分子ビニルポリマーは、分散剤として機能し、キナクリドン系顔料と塩基性基を有するシナジストとを含む着色粒子としてインクジェット記録用水性インクに含有される。
本発明における高分子ビニルポリマーは、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも一方に由来する疎水性構造単位の少なくとも1種と、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方に由来する親水性構造単位の少なくとも1種とを含むことを特徴とする。前記高分子ビニルポリマーが特定の構造を有することにより、インクの分散安定性が向上し、長期間保存後または高温下で保存された後であっても濃度ムラおよびスジムラの発生を抑制することができる。
本発明において前記高分子ビニルポリマーは、分散剤として機能し、キナクリドン系顔料と塩基性基を有するシナジストとを含む着色粒子としてインクジェット記録用水性インクに含有される。
前記高分子ビニルポリマーは、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも一方に由来する疎水性構造単位、並びにアクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方に由来する親水性構造単位に加えて、これらのモノマーと共重合可能な化合物(以下、「その他のモノマー」ということがある)に由来する構造単位を更に含んでもよい。前記その他のモノマーに由来する構造単位としては例えば、α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーに由来する構造単位が挙げられる。
前記α,β−エチレン性不飽和基を有するモノマーの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、酢酸ビニル、酢酸アリル、クロトン酸、クロトン酸エステル、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、芳香族基で置換されてもよいアクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、芳香族基で置換されてもよいメタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル、ビニルアルコール、並びに上記化合物の誘導体等が挙げられる。中でも、芳香族基で置換されてもよいアクリル酸アルキルエステル、アクリル酸フェニルエステル、芳香族基で置換されてもよいメタクリル酸アルキルエステル、を好ましい例として挙げることができる。
本発明に用いられる高分子ビニルポリマーは、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも一方と、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方と、必要に応じて用いられるその他のモノマーとを含むモノマー混合物を公知の重合法により共重合させることで製造することができ、例えば、溶液重合法等で製造することができる。
溶液重合法で用いる溶媒としては、特に限定されないが、極性有機溶媒が好ましい。極性有機溶媒が水混和性を有する場合には、水と混合して用いることもできる。
極性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチルが挙げられる。
極性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチルが挙げられる。
前記モノマー混合物を共重合させる際には、ラジカル重合開始剤を用いることができる。ラジカル重合開始剤としては、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物、t−ブチルペルオキシオクトエート、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジベンゾイルオキシド等の有機過酸化物を使用することができる。本発明においてはアゾ化合物を用いることが好ましい。
さらに共重合の際には、重合連鎖移動剤を添加してもよい。重合連鎖移動剤の具体例としては、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、メルカプトコハク酸、チウラムジスルフィド類等が挙げられる。
重合温度は、好ましくは30〜100℃、より好ましくは50〜80℃であり、重合時間は、好ましくは1〜20時間である。また、重合雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成した水不溶性ビニルポリマーを単離することができる。また、得られた水不溶性ポリマーは、再沈澱、膜分離、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去して精製することができる。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成した水不溶性ビニルポリマーを単離することができる。また、得られた水不溶性ポリマーは、再沈澱、膜分離、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去して精製することができる。
本発明における高分子ビニルポリマーは、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも一方に由来する疎水性構造単位を20〜90質量%含有することが好ましく、30〜90質量%含有することが更に好ましい。また、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方に由来する親水性構造単位は5〜40質量%含有することが好ましく、5〜30質量%含有することが更に好ましい。
また本発明における前記高分子ビニルポリマーは、重量平均分子量で2,000〜70,000のものが好ましく、20,000〜60,000が更に好ましい。
尚、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(キャリア:テトラヒドロフラン)により測定されるポリスチレン換算の平均分子量である。
また本発明における前記高分子ビニルポリマーは、重量平均分子量で2,000〜70,000のものが好ましく、20,000〜60,000が更に好ましい。
尚、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(キャリア:テトラヒドロフラン)により測定されるポリスチレン換算の平均分子量である。
さらに本発明における高分子ビニルポリマーは、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも一方に由来する疎水性構造単位の含有率が20〜90質量%であって、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方に由来する親水性構造単位の含有率が5〜40質量%であって、重量平均分子量が2,000〜70,000のものが好ましく、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも一方に由来する疎水性構造単位の含有率が30〜90質量%であって、アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方に由来する親水性構造単位の含有率が5〜30質量%であって、重量平均分子量が20,000〜60,000であることがより好ましい。
前記高分子ビニルポリマーは、キナクリドン系顔料の少なくとも1種と塩基性基を有するシナジストの少なくとも1種とともに、着色粒子を構成し、本発明のインクジェット記録用水性インク中に含有される。
本発明における着色粒子の製造方法については特に限定されない。例えば、特開平10−140065号公報に記載のカプセル化顔料の製造方法で製造することができる。具体的には、前記高分子ビニルポリマーと、キナクリドン系顔料と、塩基性基を有するシナジストとを有機溶剤を含む水性媒体中で分散処理した後、有機溶剤の少なくとも一部を除去することで着色粒子の水分散体を得ることができる。
本発明における着色粒子の製造方法については特に限定されない。例えば、特開平10−140065号公報に記載のカプセル化顔料の製造方法で製造することができる。具体的には、前記高分子ビニルポリマーと、キナクリドン系顔料と、塩基性基を有するシナジストとを有機溶剤を含む水性媒体中で分散処理した後、有機溶剤の少なくとも一部を除去することで着色粒子の水分散体を得ることができる。
本発明における前記高分子ビニルポリマーの添加量比率は、分散安定性の観点から、顔料に対して質量基準で、10%以上100%以下の範囲が好ましく、30%以上60%以下がより好ましい。
またインクジェット記録用水性インク中における前記着色粒子の含有率としては、画像濃度の観点から、2質量%以上10質量%以下であることが好ましく、3質量%以上7質量%以下であることがより好ましい。
またインクジェット記録用水性インク中における前記着色粒子の含有率としては、画像濃度の観点から、2質量%以上10質量%以下であることが好ましく、3質量%以上7質量%以下であることがより好ましい。
<水性液媒体>
本発明のインクジェット記録用水性インクは水性液媒体を含むが、前記水性液媒体は、水と水溶性有機溶剤の少なくとも1種とを含んで構成される。
前記水溶性有機溶剤は乾燥防止剤、湿潤剤あるいは浸透促進剤の目的で使用することができる。具体的には、ノズルのインク噴射口において該インクジェット用インクが乾燥することによる目詰まりを防止する目的で乾燥防止剤が用いられ、乾燥防止剤や湿潤剤としては、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶剤が好ましい。また、インクジェット用インクを紙により良く浸透させる目的で浸透促進剤として、水溶性有機溶剤が好適に使用される。
尚、本発明における水溶性有機溶剤は、100gの水に対して5g以上溶解する有機溶剤を意味する。
本発明のインクジェット記録用水性インクは水性液媒体を含むが、前記水性液媒体は、水と水溶性有機溶剤の少なくとも1種とを含んで構成される。
前記水溶性有機溶剤は乾燥防止剤、湿潤剤あるいは浸透促進剤の目的で使用することができる。具体的には、ノズルのインク噴射口において該インクジェット用インクが乾燥することによる目詰まりを防止する目的で乾燥防止剤が用いられ、乾燥防止剤や湿潤剤としては、水より蒸気圧の低い水溶性有機溶剤が好ましい。また、インクジェット用インクを紙により良く浸透させる目的で浸透促進剤として、水溶性有機溶剤が好適に使用される。
尚、本発明における水溶性有機溶剤は、100gの水に対して5g以上溶解する有機溶剤を意味する。
水溶性有機溶剤の例として、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール等のアルカンジオール(多価アルコール類);グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の糖類;糖アルコール類;ピアルロン酸類;尿素類等のいわゆる固体湿潤剤;エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテルなどのグリコールエーテル類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、スルホラン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
乾燥防止剤や湿潤剤の目的としては,多価アルコール類が有用であり、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
浸透剤の目的としては、ポリオール化合物が好ましく、脂肪族ジオールとしては、例えば、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、5−ヘキセン−1,2−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールなどが挙げられる。これらの中でも、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールが好ましい例として挙げることができる。
本発明に使用される水溶性溶剤は、単独で使用しても、2種類以上混合して使用しても構わない。本発明のインクジェット記録用水性インク中における水溶性有機溶剤の含有率としては、5質量%以上60質量%以下、好ましくは、10質量%以上40質量%以下で使用される。
また、本発明のインクジェット記録用水性インクに使用される水の添加率は特に制限は無いが、好ましくは、10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは、30質量%以上80質量%以下である。更に好ましくは、50質量%以上70質量%以下である。
また、本発明のインクジェット記録用水性インクに使用される水の添加率は特に制限は無いが、好ましくは、10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは、30質量%以上80質量%以下である。更に好ましくは、50質量%以上70質量%以下である。
<界面活性剤>
本発明のインクには、表面張力調整剤を含有することが好ましい。表面張力調整剤としてはノニオン系、カチオン系、アニオン系、およびベタイン系の界面活性剤が挙げられる。表面張力の調整剤の添加量は、インクジェットで良好に打滴するために、本発明のインクの表面張力を20〜60mN/mに調整する量が好ましく、より好ましくは20〜45mN/m、更に好ましくは25〜40mN/mに調整できる量である。
本発明における界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性(ベタイン系)界面活性剤、ノニオン系界面活性剤のいずれも使用することができる。更には、上記高分子ビニルポリマー(高分子分散剤)を界面活性剤としても使用することもできる。
本発明のインクには、表面張力調整剤を含有することが好ましい。表面張力調整剤としてはノニオン系、カチオン系、アニオン系、およびベタイン系の界面活性剤が挙げられる。表面張力の調整剤の添加量は、インクジェットで良好に打滴するために、本発明のインクの表面張力を20〜60mN/mに調整する量が好ましく、より好ましくは20〜45mN/m、更に好ましくは25〜40mN/mに調整できる量である。
本発明における界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性(ベタイン系)界面活性剤、ノニオン系界面活性剤のいずれも使用することができる。更には、上記高分子ビニルポリマー(高分子分散剤)を界面活性剤としても使用することもできる。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ナトリウムジオクチルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテ硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、t−オクチルフェノキシエトキシポリエトキシエチル硫酸ナトリウム塩等が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
ノニオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、t−オクチルフェノキシエチルポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシエチルポリエトキシエタノール等が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
カチオン系界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、具体的には、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
本発明におけるインクジェット記録用インクに添加する界面活性剤の量は、特に限定されるものではないが、1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量%、更に好ましくは1〜3質量%である。
ノニオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、t−オクチルフェノキシエチルポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシエチルポリエトキシエタノール等が挙げられ、これらの1種、又は2種以上を選択することができる。
カチオン系界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、アルキルアミン塩、ベンザルコニウム塩、アルキルピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられ、具体的には、例えば、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ステアラミドメチルピリジウムクロライド等が挙げられる。
本発明におけるインクジェット記録用インクに添加する界面活性剤の量は、特に限定されるものではないが、1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは1〜10質量%、更に好ましくは1〜3質量%である。
<その他成分>
本発明のインクジェット記録用インクは、その他の添加剤を含有してもよい。その他の添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、褪色防止剤、防黴剤、pH調整剤、防錆剤、酸化防止剤、乳化安定剤、防腐剤、消泡剤、粘度調整剤、分散安定剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。
本発明のインクジェット記録用インクは、その他の添加剤を含有してもよい。その他の添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、褪色防止剤、防黴剤、pH調整剤、防錆剤、酸化防止剤、乳化安定剤、防腐剤、消泡剤、粘度調整剤、分散安定剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
褪色防止剤としては、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としてはハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類などがあり、金属錯体としてはニッケル錯体、亜鉛錯体などがある。
防黴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、ソルビン酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウムなどが挙げられる。これらはインク中に0.02〜1.00質量%使用するのが好ましい。
pH調整剤としては、調合される記録用インクに悪影響を及ぼさずにpHを所望の値に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルコールアミン類(例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオールなど)、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)、アンモニウム水酸化物(例えば、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物)、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩などが挙げられる。
防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライトなどが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、りん系酸化防止剤などが挙げられる。
キレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
<樹脂微粒子>
本発明のインクジェット記録用水性インクは、樹脂微粒子あるいはポリマーラテックスを含有してもよい。樹脂微粒子あるいはポリマーラテックスとしては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、パラフィン系樹脂、フッ素系樹脂等を用いることができる。アクリル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂を好ましい例として挙げることができる。
樹脂微粒子の重量平均分子量は1万以上、20万以下が好ましく、より好ましくは10万以上、20万以下である。
樹脂微粒子の平均粒径は、10nm〜1μmの範囲が好ましく、10〜200nmの範囲がより好ましく、20〜100nmの範囲が更に好ましく、20〜50nmの範囲が特に好ましい。
樹脂微粒子の添加量はインクに対して、0.5〜20質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましく、5〜15質量%がさらに好ましい。
樹脂微粒子のガラス転移温度Tgは30℃以上であることが好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましい。
また、樹脂微粒子の粒径分布に関しては、特に制限は無く、広い粒径分布を持つもの、又は単分散の粒径分布を持つもの、いずれでもよい。また、単分散の粒径分布を持つ樹脂微粒子を、2種以上混合して使用してもよい。
本発明のインクジェット記録用水性インクは、樹脂微粒子あるいはポリマーラテックスを含有してもよい。樹脂微粒子あるいはポリマーラテックスとしては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、パラフィン系樹脂、フッ素系樹脂等を用いることができる。アクリル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、スチレン系樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン系樹脂を好ましい例として挙げることができる。
樹脂微粒子の重量平均分子量は1万以上、20万以下が好ましく、より好ましくは10万以上、20万以下である。
樹脂微粒子の平均粒径は、10nm〜1μmの範囲が好ましく、10〜200nmの範囲がより好ましく、20〜100nmの範囲が更に好ましく、20〜50nmの範囲が特に好ましい。
樹脂微粒子の添加量はインクに対して、0.5〜20質量%が好ましく、3〜20質量%がより好ましく、5〜15質量%がさらに好ましい。
樹脂微粒子のガラス転移温度Tgは30℃以上であることが好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましい。
また、樹脂微粒子の粒径分布に関しては、特に制限は無く、広い粒径分布を持つもの、又は単分散の粒径分布を持つもの、いずれでもよい。また、単分散の粒径分布を持つ樹脂微粒子を、2種以上混合して使用してもよい。
<プリント性を向上させる液体組成物>
本発明のインクジェット記録用水性インクを用いたインクジェット記録方法としては、プリント性を向上させる液体組成物を印字媒体に付与する工程を含むインクジェット記録方法を好ましい例として挙げることができる。
前記プリント性を向上させる液体組成物の好ましい一例として、インクジェット記録用水性インクのpHを変化させることにより凝集物を生じさせる液体組成物を挙げることができる。前記液体組成物のpHは1〜6であることが好ましく、pHは2〜5であることがより好ましく、pHは3〜5であることがさらに好ましい。
本発明のインクジェット記録用水性インクを用いたインクジェット記録方法としては、プリント性を向上させる液体組成物を印字媒体に付与する工程を含むインクジェット記録方法を好ましい例として挙げることができる。
前記プリント性を向上させる液体組成物の好ましい一例として、インクジェット記録用水性インクのpHを変化させることにより凝集物を生じさせる液体組成物を挙げることができる。前記液体組成物のpHは1〜6であることが好ましく、pHは2〜5であることがより好ましく、pHは3〜5であることがさらに好ましい。
顔料を凝集させる凝集成分としては、多価金属塩、有機酸、ポリアリルアミン及びその誘導体などを挙げることができる。
前記多価金属塩としては、周期表の第2属のアルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウム)、周期表の第3属の遷移金属(例えば、ランタン)、周期表の第13属からのカチオン(例えば、アルミニウム)、ランタニド類(例えば、ネオジム)、の塩を挙げることができる。これら金属の塩としては、カルボン酸塩(蟻酸、酢酸、安息香酸塩など)、硝酸塩、塩化物、及びチオシアン酸塩が好適である。中でも、好ましくは、カルボン酸(蟻酸、酢酸、安息香酸塩など)のカルシウム塩又はマグネシウム塩、硝酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、及びチオシアン酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩である。
前記多価金属塩としては、周期表の第2属のアルカリ土類金属(例えば、マグネシウム、カルシウム)、周期表の第3属の遷移金属(例えば、ランタン)、周期表の第13属からのカチオン(例えば、アルミニウム)、ランタニド類(例えば、ネオジム)、の塩を挙げることができる。これら金属の塩としては、カルボン酸塩(蟻酸、酢酸、安息香酸塩など)、硝酸塩、塩化物、及びチオシアン酸塩が好適である。中でも、好ましくは、カルボン酸(蟻酸、酢酸、安息香酸塩など)のカルシウム塩又はマグネシウム塩、硝酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、及びチオシアン酸のカルシウム塩又はマグネシウム塩である。
前記有機酸としては、例えば、ポリアクリル酸、酢酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、スルホン酸、オルトリン酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ピリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、もしくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩等の中から好適に選択することができる。
前記凝集成分は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
顔料を凝集させる凝集成分の液体組成物中における含有量としては、1〜10質量%が好ましく、より好ましくは1.5〜7質量%であり、更に好ましくは2〜6質量%の範囲である。
顔料を凝集させる凝集成分の液体組成物中における含有量としては、1〜10質量%が好ましく、より好ましくは1.5〜7質量%であり、更に好ましくは2〜6質量%の範囲である。
<インク物性>
本発明のインクジェット記録用インクの表面張力は、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上40mN/m以下である。
また本発明のインクジェット記録用インクの20℃での粘度は、1.2mPa・s以上15.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは2mPa・s以上13mPa・s未満、更に好ましくは2.5mPa・s以上10mPa・s未満である。
本発明のインクジェット記録用インクの表面張力は、20mN/m以上60mN/m以下であることが好ましい。より好ましくは、20mN以上45mN/m以下であり、更に好ましくは、25mN/m以上40mN/m以下である。
また本発明のインクジェット記録用インクの20℃での粘度は、1.2mPa・s以上15.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは2mPa・s以上13mPa・s未満、更に好ましくは2.5mPa・s以上10mPa・s未満である。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録用インクを用いた好ましいインクジェット記録方法として、インクジェット記録用インクにエネルギーを供与して、公知の受像材料、即ち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載されているインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等に画像を形成する方法を挙げることができる。なお、本発明に好ましいインクジェット記録方法として特開2003−306623号公報の段落番号0093〜0105の記載が適用できる。
本発明のインクジェット記録用インクを用いた好ましいインクジェット記録方法として、インクジェット記録用インクにエネルギーを供与して、公知の受像材料、即ち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−337947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載されているインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等に画像を形成する方法を挙げることができる。なお、本発明に好ましいインクジェット記録方法として特開2003−306623号公報の段落番号0093〜0105の記載が適用できる。
画像を形成する際に、光沢性や耐水性を与えたり耐候性を改善したりする目的からポリマーラテックス化合物(樹脂微粒子)を併用してもよい。ポリマーラテックス化合物を受像材料に付与する時期については、着色剤を付与する前であっても、後であっても、また同時であってもよく、したがって添加する場所も受像紙中であっても、インク中であってもよく、あるいはポリマーラテックス単独の液状物として使用しても良い。具体的には、特開2002−166638(特願2000−363090)、特開2002−121440(特願2000−315231)、特開2002−154201(特願2000−354380)、特開2002−144696(特願2000−343944)、特開2002−080759(特願2000−268952)に記載された方法を好ましく用いることができる。
本発明に好ましい画像形成方式の一例として、
・第一の工程:プリント性を向上させる液体組成物を記録媒体に付与する工程。
・第二の工程:前記液体組成物が付与された記録媒体にインク組成物を付与する工程。
・その他の工程:その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾燥除去工程、加熱定着工程等が挙げられる。前記乾燥除去工程としては、記録媒体に付与されたインク組成物におけるインク溶媒を乾燥除去する以外は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記加熱定着工程としては、前記インクジェット記録方法で用いられるインク中に含まれるラテックス粒子を溶融定着する以外は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
・第一の工程:プリント性を向上させる液体組成物を記録媒体に付与する工程。
・第二の工程:前記液体組成物が付与された記録媒体にインク組成物を付与する工程。
・その他の工程:その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾燥除去工程、加熱定着工程等が挙げられる。前記乾燥除去工程としては、記録媒体に付与されたインク組成物におけるインク溶媒を乾燥除去する以外は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記加熱定着工程としては、前記インクジェット記録方法で用いられるインク中に含まれるラテックス粒子を溶融定着する以外は特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明に好ましい画像形成方式のもう一つの例として、
・第一の工程:プリント性を向上させる液体組成物を中間転写体に付与する工程。
・第二の工程:前記液体組成物が付与された中間転写体にインク組成物を付与する工程。
・第三の工程:前記中間転写体に形成されたインク画像を記録媒体に転写する工程。
・その他の工程:その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾燥除去工程、加熱定着工程等が挙げられる。
・第一の工程:プリント性を向上させる液体組成物を中間転写体に付与する工程。
・第二の工程:前記液体組成物が付与された中間転写体にインク組成物を付与する工程。
・第三の工程:前記中間転写体に形成されたインク画像を記録媒体に転写する工程。
・その他の工程:その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、乾燥除去工程、加熱定着工程等が挙げられる。
次に本発明を、実施例を挙げて更に詳細に説明する。尚、文中、「%」とあるものは、特に断りがない限り質量基準である。
(塩基性基を有するシナジストS1の合成例)
2,9−ジメチルキナクリドンを、常法によりクロロアセトアミドメチル化した後、ジメチルアミノプロピルアミンを反応させ、ジメチルアミノプロピルアミノアセトアミドメチル−2,9−ジメチルキナクリドンを合成した。
2,9−ジメチルキナクリドンを、常法によりクロロアセトアミドメチル化した後、ジメチルアミノプロピルアミンを反応させ、ジメチルアミノプロピルアミノアセトアミドメチル−2,9−ジメチルキナクリドンを合成した。
(塩基性基を有するシナジストS2の合成例)
2−メトキシ−4−フェニルアミノ−6−アミノ−1,3,5−トリアジンにN−クロロエチルモルホリンを反応させ、2−メトキシ−4−フェニルアミノ−6−モルホリノエチルアミノ−1,3,5−トリアジンを合成した。
2−メトキシ−4−フェニルアミノ−6−アミノ−1,3,5−トリアジンにN−クロロエチルモルホリンを反応させ、2−メトキシ−4−フェニルアミノ−6−モルホリノエチルアミノ−1,3,5−トリアジンを合成した。
(塩基性基を有するシナジストS3の合成例)
アクリドンを常法によりクロロスルホン化し、モルホリノプロピルアミンを反応させ、2−モルホリノプロピルスルファモイルアクリドンを合成した。
アクリドンを常法によりクロロスルホン化し、モルホリノプロピルアミンを反応させ、2−モルホリノプロピルスルファモイルアクリドンを合成した。
(塩基性基を有するシナジストS4の合成例)
アントラキノン−2−カルボン酸を常法により酸クロリドに変換し、ジメチルアミノプロピルアミンを反応させ、2−N−ジメチルアミノプロピルカルバモイル−アントラキノンを合成した。
以下に、上記で合成した塩基性基を有するシナジストS1〜S4の構造を示す。
アントラキノン−2−カルボン酸を常法により酸クロリドに変換し、ジメチルアミノプロピルアミンを反応させ、2−N−ジメチルアミノプロピルカルバモイル−アントラキノンを合成した。
以下に、上記で合成した塩基性基を有するシナジストS1〜S4の構造を示す。
(高分子ビニルポリマーの製造例)
下記組成の成分をモノマー成分の全量が100質量部になるように混合し、さらに重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1質量部添加し、窒素ガス置換を十分に行い、合成混合液を得た。
〜高分子ビニルポリマーの組成〜
・フェノキシエチルメタクリレート 85質量部
・メタクリル酸 15質量部
・2−メルカプトエタノール 0.1質量部
下記組成の成分をモノマー成分の全量が100質量部になるように混合し、さらに重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1質量部添加し、窒素ガス置換を十分に行い、合成混合液を得た。
〜高分子ビニルポリマーの組成〜
・フェノキシエチルメタクリレート 85質量部
・メタクリル酸 15質量部
・2−メルカプトエタノール 0.1質量部
次に、メチルエチルケトン100質量部を窒素雰囲気下で撹拌しながら75℃まで昇温させた。75℃、攪拌状態で上記合成混合液を4時間にわたって滴下した。さらに75℃、攪拌状態で6時間反応を続けた。その後、反応合成物を25℃まで自然冷却した後、固形分濃度が50%になるようにメチルエチルケトンを加えて希釈し、重量平均分子量41000の高分子ビニルポリマー溶液を得た。
[実施例1]
高分子ビニルポリマーを構成するモノマーの組成を下記表1に示す組成に変更した以外は、上記高分子ビニルポリマーの製造例と同様にして、固形分濃度が50%の高分子ビニルポリマーをそれぞれ製造した。
得られた50%高分子ビニルポリマー溶液10質量部に5mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和した。なお、高分子ビニルポリマーのメタクリル酸あるいはアクリル酸を完全中和するアルカリ量を添加した。
次いでC.I.Pigment Red 122〔チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名:CROMOPHTAL Jet Magenta DMQ〕10質量部と、表1に示す塩基性基を有するシナジスト1質量部とを加え、ロールミルで必要に応じて2〜8時間混練した後、混練物をイオン交換水100質量部に分散した。得られた分散物から減圧下、60℃で有機溶媒を完全に除去し、更に水を除去することにより濃縮し、固形分濃度が20質量%の着色粒子(顔料含有高分子ビニルポリマー粒子)の水分散体を得た。
なお、塩基性基を有するシナジストを添加しない場合の実験を別途行っているが、添加の有無は表1に記した。
高分子ビニルポリマーを構成するモノマーの組成を下記表1に示す組成に変更した以外は、上記高分子ビニルポリマーの製造例と同様にして、固形分濃度が50%の高分子ビニルポリマーをそれぞれ製造した。
得られた50%高分子ビニルポリマー溶液10質量部に5mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和した。なお、高分子ビニルポリマーのメタクリル酸あるいはアクリル酸を完全中和するアルカリ量を添加した。
次いでC.I.Pigment Red 122〔チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、商品名:CROMOPHTAL Jet Magenta DMQ〕10質量部と、表1に示す塩基性基を有するシナジスト1質量部とを加え、ロールミルで必要に応じて2〜8時間混練した後、混練物をイオン交換水100質量部に分散した。得られた分散物から減圧下、60℃で有機溶媒を完全に除去し、更に水を除去することにより濃縮し、固形分濃度が20質量%の着色粒子(顔料含有高分子ビニルポリマー粒子)の水分散体を得た。
なお、塩基性基を有するシナジストを添加しない場合の実験を別途行っているが、添加の有無は表1に記した。
上記で得られた着色粒子の水分散体を用いて、下記成分を混合してインクジェット記録用インクを作製した。
〜インク成分〜
上記着色粒子の水分散体 30質量部
グリセリン 15質量部
ジエチレングリコール 10質量部
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 5質量部
トリエタノールアミン 1質量部
オルフィンE1010(日信化学工業(株)製) 1質量部
イオン交換水 38質量部
得られたインクジェット記録用インクについて、東亜DKK(株)製pHメータ−WM−50EGにて、pHを測定したところ、pHは8.5であった。
〜インク成分〜
上記着色粒子の水分散体 30質量部
グリセリン 15質量部
ジエチレングリコール 10質量部
ジエチレングリコールモノエチルエーテル 5質量部
トリエタノールアミン 1質量部
オルフィンE1010(日信化学工業(株)製) 1質量部
イオン交換水 38質量部
得られたインクジェット記録用インクについて、東亜DKK(株)製pHメータ−WM−50EGにて、pHを測定したところ、pHは8.5であった。
[吐出精度評価]
上記で得られたインクジェット記録用インクを、それぞれPET製容器に密栓し、60℃環境下に2週間経時した。次いでインクジェット記録装置として、富士フイルムDimatix社製DMP−2831プリンターを用い、インク液滴量2pL、吐出周波数20kHz、ノズル配列列方向×搬送方向16×1200dpiで10cmライン印字した。尚、記録媒体として富士フイルム社製画彩写真仕上げProを用いた。
印字サンプルの打滴開始部から5cmの部位におけるライン間の距離を王子計測機器製ドットアナライザーDA−6000で測定し、その標準偏差を算出し、吐出の方向精度を下記評価基準に従って評価した。
〜評価基準〜
◎・・・標準偏差が3μm未満であった。
○・・・標準偏差が3μm以上4μm未満であった。
△・・・標準偏差が4μm以上5μm未満であった。
×・・・標準偏差が5μm以上であった。
上記で得られたインクジェット記録用インクを、それぞれPET製容器に密栓し、60℃環境下に2週間経時した。次いでインクジェット記録装置として、富士フイルムDimatix社製DMP−2831プリンターを用い、インク液滴量2pL、吐出周波数20kHz、ノズル配列列方向×搬送方向16×1200dpiで10cmライン印字した。尚、記録媒体として富士フイルム社製画彩写真仕上げProを用いた。
印字サンプルの打滴開始部から5cmの部位におけるライン間の距離を王子計測機器製ドットアナライザーDA−6000で測定し、その標準偏差を算出し、吐出の方向精度を下記評価基準に従って評価した。
〜評価基準〜
◎・・・標準偏差が3μm未満であった。
○・・・標準偏差が3μm以上4μm未満であった。
△・・・標準偏差が4μm以上5μm未満であった。
×・・・標準偏差が5μm以上であった。
実験101〜107から判るように、顔料としてPigment Red 122を用い、本発明にかかる塩基性基を有するシナジストS1と、本発明にかかる高分子ビニルポリマーを用いることにより高温条件下で保存した後であっても、インク吐出精度評価で良好な結果が得られたことが判る。すなわちインク吐出精度の低下に起因する濃度ムラやスジムラの発生を抑制できたことが判る。
また、実験108〜114から、高分子ビニルポリマーを構成するモノマーを、フェノキシエチルメタクリレートに代えてベンジルメタクリレートに変更すると吐出精度が悪化したことが判る。
さらに実験115〜118から、本発明の塩基性基を有するシナジストを用いないと吐出精度が悪化したことが判る。
また、実験108〜114から、高分子ビニルポリマーを構成するモノマーを、フェノキシエチルメタクリレートに代えてベンジルメタクリレートに変更すると吐出精度が悪化したことが判る。
さらに実験115〜118から、本発明の塩基性基を有するシナジストを用いないと吐出精度が悪化したことが判る。
[実施例2]
実施例1において、高分子ビニルポリマーを構成するモノマー組成を下記表2に示す組成に変更し、表2に示したシナジストをそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを作製し、吐出精度を評価した。
実施例1において、高分子ビニルポリマーを構成するモノマー組成を下記表2に示す組成に変更し、表2に示したシナジストをそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを作製し、吐出精度を評価した。
実験201〜204から、本発明にかかる塩基性基を有するシナジストS1〜S4を用い、本発明にかかる高分子ビニルポリマーを用いることにより、インク吐出精度評価で良好な結果が得られたことが判る。
また実験205〜208から、高分子ビニルポリマーを構成するモノマーを、フェノキシメタクリレートに代えてベンジルメタクリレートに変更すると吐出精度が悪化したことが判る。
また実験205〜208から、高分子ビニルポリマーを構成するモノマーを、フェノキシメタクリレートに代えてベンジルメタクリレートに変更すると吐出精度が悪化したことが判る。
[実施例3]
実施例1において、高分子ビニルポリマーを構成するモノマー組成を下記表3に示す組成に変更し、高分子ビニルポリマーの重量平均分子量と高分子ビニルポリマーの添加率とを下記表3に示す重量平均分子量と添加率に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを作製し、吐出精度を評価した。
尚、高分子ビニルポリマーの重合条件を常法により適宜変更することで、表3に示した重量平均分子量を有する高分子ビニルポリマーをそれぞれ得た。
実施例1において、高分子ビニルポリマーを構成するモノマー組成を下記表3に示す組成に変更し、高分子ビニルポリマーの重量平均分子量と高分子ビニルポリマーの添加率とを下記表3に示す重量平均分子量と添加率に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを作製し、吐出精度を評価した。
尚、高分子ビニルポリマーの重合条件を常法により適宜変更することで、表3に示した重量平均分子量を有する高分子ビニルポリマーをそれぞれ得た。
実験301〜312から、本発明の高分子ビニルポリマーの重量平均分子量は2万〜6万がより好ましいことが判る。また、高分子ビニルポリマーの顔料に対する添加量は30〜60%がより好ましいことが判る。
[比較例1]
高分子ビニルポリマーを含む着色粒子の水分散体として、特開2006−176623号公報の段落番号[0050]〜[0055]に記載の製造例1および実施例1にしたがって作製したキナクリドン系顔料とシナジストと高分子ビニルポリマーとを含む着色粒子の水分散体と、特開平6−345997号公報の段落番号[0025]〜[0031]に記載の実施例7に従って作製したキナクリドン系顔料とシナジストと高分子ビニルポリマーとを含む着色粒子の水分散体とをそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを作製し、吐出精度を評価した。結果を表4に示す。
高分子ビニルポリマーを含む着色粒子の水分散体として、特開2006−176623号公報の段落番号[0050]〜[0055]に記載の製造例1および実施例1にしたがって作製したキナクリドン系顔料とシナジストと高分子ビニルポリマーとを含む着色粒子の水分散体と、特開平6−345997号公報の段落番号[0025]〜[0031]に記載の実施例7に従って作製したキナクリドン系顔料とシナジストと高分子ビニルポリマーとを含む着色粒子の水分散体とをそれぞれ用いた以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを作製し、吐出精度を評価した。結果を表4に示す。
実験401〜402から、特開2006−176623号公報および特開平6−345997号公報に記載の水系インクでは、良好な吐出精度を得ることはできなかったことが判る。
[実施例4]
実施例1において、高分子ビニルポリマーを構成するモノマー組成および高分子ビニルポリマーの重量平均分子量を下記表5に示す組成および重量平均分子量に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを作製し、吐出精度を評価した。
実施例1において、高分子ビニルポリマーを構成するモノマー組成および高分子ビニルポリマーの重量平均分子量を下記表5に示す組成および重量平均分子量に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用インクを作製し、吐出精度を評価した。
表5から、高分子ビニルポリマーにおける疎水性構造単位を構成するモノマーとして、フェノキシエチルメタクリレートおよびフェノキシエチルアクリレートを用いた場合に良好な吐出精度が得られることが判る。
一方、疎水性構造単位を構成するモノマーとして、以下に構造を示すフェノキシエトキシエチルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート、あるいはビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレートを用いた場合には、良好な吐出精度を得ることはできなかった。
一方、疎水性構造単位を構成するモノマーとして、以下に構造を示すフェノキシエトキシエチルメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート、あるいはビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレートを用いた場合には、良好な吐出精度を得ることはできなかった。
[実施例5]
実施例1〜実施例4において、キナクリドン系顔料としてPigment Red 122の代わりに、Pigment Violet 19を用いた以外は、実施例1〜実施例4と同様にしてインクジェット記録用インクを作製し、実施例1と同様にして吐出精度を評価したところ、本発明のインクジェット記録用インクは、実施例1〜実施例4と同様に良好な性能を示した。
実施例1〜実施例4において、キナクリドン系顔料としてPigment Red 122の代わりに、Pigment Violet 19を用いた以外は、実施例1〜実施例4と同様にしてインクジェット記録用インクを作製し、実施例1と同様にして吐出精度を評価したところ、本発明のインクジェット記録用インクは、実施例1〜実施例4と同様に良好な性能を示した。
[実施例6]
実施例1〜実施例5において、インクジェット記録用インクをPET製容器に密栓して60℃環境下に2週間経時する代わりに、高密度ポリエチレン容器に密栓して室温で3ヶ月経時した後に、実施例1と同様にして吐出精度を評価したところ、本発明のインクジェット記録用インクは、実施例1〜実施例5と同様に良好な性能が得られることが確認できた。
実施例1〜実施例5において、インクジェット記録用インクをPET製容器に密栓して60℃環境下に2週間経時する代わりに、高密度ポリエチレン容器に密栓して室温で3ヶ月経時した後に、実施例1と同様にして吐出精度を評価したところ、本発明のインクジェット記録用インクは、実施例1〜実施例5と同様に良好な性能が得られることが確認できた。
Claims (3)
- キナクリドン系顔料と、塩基性基を有するシナジストと、フェノキシエチルアクリレート及びフェノキシエチルメタクリレートの少なくとも一方に由来する疎水性構造単位とアクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも一方に由来する親水性構造単位とを有する高分子ビニルポリマーとを含む着色粒子と、
水性液媒体と、を含むインクジェット記録用水性インク。 - 前記シナジストは、キナクリドン誘導体、トリアジン誘導体、アクリドン誘導体およびアントラキノン誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用水性インク。
- 前記キナクリドン系顔料は、C.I.ピグメント・レッド122及びC.I.ピグメント・バイオレット19の少なくとも1種であって、前記シナジストは、キナクリドン誘導体であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録用水性インク。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008071554A JP2009227719A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | インクジェット記録用水性インク |
US12/402,884 US20090239981A1 (en) | 2008-03-19 | 2009-03-12 | Water-based inkjet recording ink |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008071554A JP2009227719A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | インクジェット記録用水性インク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009227719A true JP2009227719A (ja) | 2009-10-08 |
Family
ID=41089567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008071554A Abandoned JP2009227719A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | インクジェット記録用水性インク |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20090239981A1 (ja) |
JP (1) | JP2009227719A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013053174A (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-21 | Fujifilm Corp | インク組成物、インクセット、及び画像形成方法 |
US9010916B2 (en) | 2011-08-31 | 2015-04-21 | Fujifilm Corporation | Ink composition, ink set, and image forming method |
JP2017509717A (ja) * | 2013-12-17 | 2017-04-06 | キャボット コーポレイションCabot Corporation | シナジスト及びポリマー被覆を含む顔料複合体 |
JP2017110175A (ja) * | 2015-12-16 | 2017-06-22 | 株式会社リコー | インク、記録物、インク収容容器、記録装置及び記録方法 |
JP2018039969A (ja) * | 2016-05-26 | 2018-03-15 | 株式会社リコー | インク、インクの製造方法、インク収容容器、記録装置及び記録方法 |
US10000656B2 (en) | 2015-12-16 | 2018-06-19 | Ricoh Company, Ltd. | Ink, recorded matter, ink container, recording device, and recording method |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009191133A (ja) * | 2008-02-13 | 2009-08-27 | Fujifilm Corp | インクジェット記録用水性インク |
JP5247180B2 (ja) * | 2008-02-13 | 2013-07-24 | 富士フイルム株式会社 | インクジェット記録用水性インク及びその製造方法 |
JP4668305B2 (ja) * | 2008-02-29 | 2011-04-13 | 富士フイルム株式会社 | 水系着色剤分散物、水系着色剤分散物の製造方法、及びインクジェット記録用水系インク |
JP5224008B2 (ja) * | 2011-02-24 | 2013-07-03 | Dic株式会社 | インクジェット記録用水性インクの調製のための水性顔料分散体及びインクジェット記録用水性インク |
FR3067715B1 (fr) * | 2017-06-15 | 2019-07-05 | Arkema France | Encre a base de polymere fluore presentant une adhesion amelioree |
CN115894782A (zh) * | 2022-11-22 | 2023-04-04 | 珠海传美讯新材料股份有限公司 | 一种高温直喷分散色浆及其制备方法和应用 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06345997A (ja) * | 1993-06-11 | 1994-12-20 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 水性顔料分散体およびこれを含む水性被覆組成物 |
JPH0753841A (ja) * | 1992-02-20 | 1995-02-28 | E I Du Pont De Nemours & Co | Abcトリブロックポリマー分散剤を含む水性分散物 |
JP2006348242A (ja) * | 2005-06-20 | 2006-12-28 | Seiko Epson Corp | インク組成物、これを用いた記録方法、および記録物 |
JP2007169371A (ja) * | 2005-12-20 | 2007-07-05 | Konica Minolta Holdings Inc | 水性インク、インクジェットプリンタおよびインクジェット記録方法 |
JP2007321073A (ja) * | 2006-06-01 | 2007-12-13 | Canon Finetech Inc | インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10027295A1 (de) * | 2000-06-02 | 2001-12-06 | Basf Coatings Ag | Effektpigmente enthaltende Pulverlacke und Pulverlackdispersionen (Pulverslurries) |
JP2004331946A (ja) * | 2002-12-27 | 2004-11-25 | Canon Inc | 分散性色材とその製造方法、それを用いた水性インクジェット記録用インク、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録画像 |
US7629395B2 (en) * | 2006-06-12 | 2009-12-08 | Canon Kabushiki Kaisha | Inkjet pigment ink |
-
2008
- 2008-03-19 JP JP2008071554A patent/JP2009227719A/ja not_active Abandoned
-
2009
- 2009-03-12 US US12/402,884 patent/US20090239981A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0753841A (ja) * | 1992-02-20 | 1995-02-28 | E I Du Pont De Nemours & Co | Abcトリブロックポリマー分散剤を含む水性分散物 |
JPH06345997A (ja) * | 1993-06-11 | 1994-12-20 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | 水性顔料分散体およびこれを含む水性被覆組成物 |
JP2006348242A (ja) * | 2005-06-20 | 2006-12-28 | Seiko Epson Corp | インク組成物、これを用いた記録方法、および記録物 |
JP2007169371A (ja) * | 2005-12-20 | 2007-07-05 | Konica Minolta Holdings Inc | 水性インク、インクジェットプリンタおよびインクジェット記録方法 |
JP2007321073A (ja) * | 2006-06-01 | 2007-12-13 | Canon Finetech Inc | インクジェット記録用インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジおよびインクジェット記録装置 |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013053174A (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-21 | Fujifilm Corp | インク組成物、インクセット、及び画像形成方法 |
US8857969B2 (en) | 2011-08-31 | 2014-10-14 | Fujifilm Corporation | Ink composition, ink set, and image forming method |
US9010916B2 (en) | 2011-08-31 | 2015-04-21 | Fujifilm Corporation | Ink composition, ink set, and image forming method |
JP2017509717A (ja) * | 2013-12-17 | 2017-04-06 | キャボット コーポレイションCabot Corporation | シナジスト及びポリマー被覆を含む顔料複合体 |
JP2017110175A (ja) * | 2015-12-16 | 2017-06-22 | 株式会社リコー | インク、記録物、インク収容容器、記録装置及び記録方法 |
US10000656B2 (en) | 2015-12-16 | 2018-06-19 | Ricoh Company, Ltd. | Ink, recorded matter, ink container, recording device, and recording method |
JP2018039969A (ja) * | 2016-05-26 | 2018-03-15 | 株式会社リコー | インク、インクの製造方法、インク収容容器、記録装置及び記録方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20090239981A1 (en) | 2009-09-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2009227719A (ja) | インクジェット記録用水性インク | |
JP5376810B2 (ja) | インク組成物、インクセット、及び画像形成方法 | |
JP4964165B2 (ja) | インク組成物、インクセット、及び画像形成方法 | |
JP5489473B2 (ja) | インクジェット記録液およびインクジェット記録方法 | |
JP4964167B2 (ja) | インクジェット記録用インクセット及び画像記録方法 | |
JP5566745B2 (ja) | インク組成物、インクセット、および画像形成方法 | |
JP4629762B2 (ja) | 水性インク組成物、インクセットおよび画像形成方法 | |
JP4668305B2 (ja) | 水系着色剤分散物、水系着色剤分散物の製造方法、及びインクジェット記録用水系インク | |
JP5311850B2 (ja) | インクジェット記録用インクセット | |
JP5253058B2 (ja) | 顔料分散体の製造方法、ならびにインクジェット記録用水性インクおよびその製造方法 | |
JP5591773B2 (ja) | インク組成物、インクセット、及び画像形成方法 | |
JP2012187868A (ja) | インクセット | |
JP2012193268A (ja) | インク組成物 | |
JP5258337B2 (ja) | 水性インク組成物 | |
JP2010065130A (ja) | 顔料分散体の製造方法、ならびにインクジェット記録用水性インクおよびその製造方法 | |
JP4602462B2 (ja) | インク組成物 | |
JP2010001359A (ja) | インクジェット記録用水性インク | |
US20110217522A1 (en) | Ink-jet pigment ink and ink-jet recording method using the same | |
JP2009227692A (ja) | 顔料分散液の製造方法、顔料分散液、インクジェット記録用インク、及びインクセット | |
JP2010031153A (ja) | インクジェット記録用水性インク | |
JP2009215407A (ja) | 水系着色剤分散物、水系着色剤分散物の製造方法、及びインクジェット記録用水系インク | |
JP5669476B2 (ja) | 水系着色剤分散物、水系着色剤分散物の製造方法、及びインクジェット記録用水系インク | |
JP5523724B2 (ja) | 顔料分散体の製造方法およびインクジェット記録用水性インク | |
JP2009227727A (ja) | 顔料分散液の製造方法、顔料分散液、インクジェット記録用インク、インクセット | |
JP2010065131A (ja) | 顔料分散体の製造方法、ならびにインクジェット記録用水性インクおよびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100709 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120921 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120925 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20121026 |