JP2009226805A - 記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中間転写ベルト10と、外部からの刺激により硬化する硬化性材料を少なくとも含む硬化性溶液12Aを、中間転写ベルト10上に供給し、被硬化層12Bを形成する溶液供給装置12と、中間転写ベルト10上に形成された被硬化層12Bにインクを付与するインクジェット記録ヘッド14と、インクが付与された被硬化層12Bを記録媒体Pに接触させ、中間転写ベルト10から記録媒体Pに被硬化層12Bを転写する転写装置16と、被硬化層12Bを硬化させる刺激を被硬化層12Bに供給する刺激供給装置18と、を有し、前記刺激は、被硬化層12B及び記録媒体Pの接触直前及び接触中の少なくとも何れか一方において供給することを特徴とする記録装置101である。
【選択図】図1
Description
請求項1に係る発明は、
中間転写体と、
外部からの刺激により硬化する硬化性材料を少なくとも含む硬化性溶液を、前記中間転写体上に供給し、硬化性溶液層を形成する硬化性溶液層形成手段と、
前記中間転写体上に形成された前記硬化性溶液層にインクを付与するインク付与手段と、
前記インクが付与された前記硬化性溶液層を記録媒体に接触させ、前記中間転写体から前記記録媒体に前記硬化性溶液層を転写する転写手段と、
前記硬化性溶液層を硬化させる前記刺激を前記硬化性溶液層に供給する刺激供給手段と、を有し、
前記刺激供給手段は、前記刺激を前記硬化性溶液層及び前記記録媒体の接触直前及び接触中の少なくとも何れか一方において供給することを特徴とする記録装置である。
前記硬化性溶液層に接する表面における前記中間転写体の表面自由エネルギーは、前記硬化性溶液層に接する表面における前記記録媒体の表面自由エネルギーよりも低いことを特徴とする請求項1に記載の記録装置である。
前記刺激供給手段は、前記中間転写体を透過した前記刺激を前記硬化性溶液層に供給する手段であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の記録装置である。
前記刺激供給手段は、前記中間転写体内部に設置されたことを特徴とする請求項3に記載の記録装置である。
請求項5に係る発明は、
前記硬化性材料は、紫外線硬化性材料、電子線硬化性材料、及び熱硬化性材料から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の記録装置である。
請求項5に係る発明によれば、本構成を有さないもの(例えば、硬化性材料の代わりに熱可塑性の材料を含む構成のものなど)と比較して、記録媒体上に耐熱性に優れた画像を得ることが可能となる。
図1は、第1実施形態に係る記録装置を示す構成図である。
このような中間転写ベルト10を形成する材料としては、具体的には、例えば、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)、ポリイミドフイルム、ポリオレフィン系フィルム等が挙げられる。
式:γP−γT>10
具体的には、接触角計CAM−200(KSV社製)を用い、Zisman法を用いた装置内臓のプログラム計算にて算出した。
表面離型層に用いられる材料としては、例えば、フッ素系樹脂材料等が挙げられ、具体的には、例えば、フッソ樹脂、フッソ変性ウレタン及びシリコーン樹脂、共重合フッソゴム、フッソ樹脂−共重合ビニルエーテル、PFA(4フッ化エチレンパーフルオロアルコキシ樹脂)、FEP(4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合塗料)などの粉体塗料または樹脂チューブ、PTFE(4フッ化エチレン)塗料、PTFE分散ウレタン塗料、さらにETFE(ポリテトラフルオロエチレン)チューブ、PVdF(ポリビニリデンフルオライド)、PHV(ポリテトラフルオロビニリデン)樹脂材料等が挙げられる。
この中でも、上記刺激に対する透過性の高い材料を用いることが望ましい。また、上記刺激に対する透過性の低い材料を用いる場合は、表面離型層の膜厚を薄くする方が望ましい。
また、中間転写ベルト10の表面を平滑又は凹凸となるように変更しても良い。中間転写ベルト10の表面に接触していた画像が転写により写し取られるため、中間転写ベルト10の表面形状を平滑にすると高グロスの光沢記録物が得られ、中間転写ベルト10の表面に凹凸を設けると凹凸表面の記録物が得られる。
各記録ヘッド14のインク付与方式は、圧電素子駆動型、発熱素子駆動型等、インク付与可能な方式であれば制限はない。なお、インクの詳細については後述する。
すなわち、中間転写ベルト10及び記録媒体Pが加圧ロール16A及び16Bにより挟み込まれた位置(以下、「接触開始位置」と称する場合がある)から、支持ロール10C及び支持体22により挟み込まれた位置(以下、「剥離位置」と称する場合がある)までの転写領域においては、被硬化層12Bは中間転写ベルト10及び記録媒体Pの両方に接触した状態となっている。
ここで被硬化層12Bは、インクを付与されたときにインク色材を固定化する特性を有することが好ましい。
また、被硬化層12Bが剥離位置に到達するときには、接触開始位置を通過したときに比べ被硬化層12Bの硬化反応が進行しているため、被硬化層12Bの内部凝集力が高くなる。そのため、剥離時の液別れ(すなわち、被硬化層12Bが分離し、中間転写ベルト10及び記録媒体Pの両方に被硬化層12Bの一部が密着したまま剥離されること)が抑制される。また、接触開始位置を通過したときに比べ被硬化層12Bの硬化反応が進行することにより、被硬化層12B表面の粘着性が下がり剥離性が向上する。
さらに、被硬化層12Bと記録媒体Pとの密着性が良好な状態において、刺激供給により被硬化層12Bの硬化反応が進行するため、被硬化層12B及び記録媒体Pが強固に接着され、被硬化層12Bが薄膜化(フィルム化)することにより、剥離時に被硬化層12Bが中間転写ベルト10に残留することを抑制する。
以上のような作用により、中間転写ベルト10から記録媒体Pへの転写効率が向上する。
また本実施形態においては、被硬化層12Bが接触開始位置を通過してから被硬化層12Bが硬化するまでの時間が短くなるように、刺激供給装置18の配置位置及び刺激供給の条件を設定することにより、浸透性の記録媒体Pを用いた場合においても、被硬化層12Bが記録媒体Pへ浸透することが抑制される。そのため、浸透性の記録媒体Pを用いても、非浸透性の記録媒体Pを用いた場合と同様に、高画質な画像形成が行われる。
さらに、上記の通り、本実施形態においては、刺激供給装置18が中間転写ベルト10の内側に配置されているため、刺激供給装置18が中間転写ベルト10の外側に配置される場合に比べ省スペース化される。
具体的には、例えば、被硬化層12Bが、接触開始位置を通過するのと同時に刺激供給を開始してもよく、接触開始位置を通過する前に刺激供給を開始していてもよい。また、例えば、被硬化層12Bが、剥離位置に到達するのと同時に刺激供給を終了してもよく、剥離位置を通過した後に刺激供給を終了してもよい。さらに、刺激供給の開始から終了までの間において、一時的に刺激供給を停止した後に刺激供給を再開してもよい。
図2は、第2実施形態に係る記録装置を示す構成図である。
離型剤塗布装置24は、例えば、離型剤24Aを収納する筐体24C内に、離型剤24Aを中間転写ベルト10へ供給する供給ローラ24Dと、供給された離型剤24Aにより形成された離型剤層24Bの層厚を規定するブレード24Eと、を含んで構成され、必要に応じて、離型剤24Aを加熱溶融させる加熱手段(図示せず)を含んでもよい。
ストレートシリコーンオイルとしては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイルが挙げられる。
変性シリコーンオイルとしては、例えばメチルスチリル変性オイル、アルキル変性オイル、高級脂肪酸エステル変性オイル、フッ素変性オイル、アミノ変性オイルが挙げられる。
次に、溶液供給装置12により、中間転写ベルト10上の離型剤層24Bに硬化性溶液12Aが供給される。
また、本実施形態の記録装置では、上記構成であることにより、中間転写ベルト10の表面状態の経時的な変化による影響を受けにくく経時安定性が向上すると共に、中間転写ベルト10表面のクリーニング性も向上する。
図3は、第3実施形態に係る記録装置を示す構成図である。
円筒状基体の材質としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)、銅、ガラス等が挙げられる。
表面層の材質としては、例えば、各種の樹脂[例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、フッ素系樹脂等]、各種のゴム(例えば、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ウレタンゴム、エピクロロヒドリンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)等が挙げられる。表面層は、単層構成でもよいし、積層構成でもよい。
式:γP−γT>10
その後、被硬化層12Bは中間転写ドラム26から剥離され、さらにその後に被硬化層12Bへの刺激供給が終了する。
図4は、第4実施形態に係る記録装置を示す構成図である。
本実施形態においては、上記の通り、硬化性溶液12Aに含まれる硬化性材料として、カチオン硬化性材料を用いている。カチオン硬化性材料は硬化速度が比較的遅く、刺激供給を開始し終了した後も、徐々に硬化反応が進む。そのため、接触直前のみにおいて刺激を供給することにより、被硬化層12Bが液状を保ったまま接触開始位置に到達し、その後刺激を供給しなくてもさらに硬化反応が進み、被硬化層12Bが硬化し剥離しやすくなった状態で剥離位置(被硬化層12Bが中間転写ドラム26から剥離される位置)に到達する。
具体的には、例えば、硬化性材料としてカチオン硬化性材料を用いた場合において、前記「接触直前に刺激を供給」とは、被硬化層12Bへの刺激供給を開始してから、被硬化層12Bが接触開始位置に到達するまでの時間が、10秒以下であることを言う。
次に、刺激を供給された被硬化層12Bが、転写装置16の加圧ロール16Aにより圧力を受けることによって記録媒体Pに接触し(接触開始位置)、その後、中間転写ドラム26から剥離される(剥離位置)。
また、被硬化層12Bが接触開始位置を通過し剥離位置に到達するまでの間に硬化が進むため、被硬化層12Bが剥離位置に到達するときには、被硬化層12Bが硬化し内部凝集力が高くなる。そのため、剥離時の液別れ(すなわち、被硬化層12Bが分離し、中間転写ドラム26及び記録媒体Pの両方に被硬化層12Bの一部が密着したまま剥離されること)が抑制される。また、被硬化層12Bが硬化していることにより、被硬化層12B表面の粘着性が下がり剥離性が向上する。
さらに、被硬化層12Bと記録媒体Pとの密着性が良好な状態において、硬化性材料の硬化反応が進むため、被硬化層12B及び記録媒体Pが強固に接着され、被硬化層12Bが薄膜化(フィルム化)することにより、剥離時に被硬化層12Bが中間転写ドラム26に残留することを抑制する。
以上のような作用により、中間転写ドラム26から記録媒体Pへの転写効率が向上する。
なお、硬化性材料としてラジカル硬化性材料を用いた場合、前記「接触直前に刺激を供給」とは、被硬化層12Bへの刺激供給を開始してから、被硬化層12Bが接触開始位置に到達するまでの時間が、5秒以下であることを言う。
また硬化反応がカチオン反応により進行するタイプである場合、紫外線重合開始剤としては、例えば、アリールスルホニウム塩、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、アレン-イオン錯体誘導体、トリアジン系開始剤等が挙げられる。
上記硬化性材料の中でも、画像記録の高速化という観点を考慮すると、硬化速度の速い材料(例えば、重合の反応速度が速い材料)が望ましい。このような硬化性材料としては、例えば、放射線硬化型の硬化性材料(上記紫外線硬化性材料、電子線硬化性材料等)が挙げられる。
また、これらの材料としては、インクに対して吸液性を有する材料(吸液性材料)が好ましい。吸液性材料とは、吸液性材料とインクを重量比30:100で24時間混合した後、混合液中からフィルターにより吸液性材料を取り出した時、吸液性材料の重量がインク混合前に対して5%以上増加するものである。
このように、硬化性溶液12Aがインク吸液性材料を含有することによって、速やかにインク液体成分(例えば、水、水性溶媒)が、樹脂層に取り込まれ画像が固定化するため、インク間の境界部での混色や、画像均一性、さらには転写時の圧力によるインクの不均一な転写を軽減することが出来る。
具体的には、インクとして水性インクを用いる場合は、吸液性材料として吸水材料を用いることが望ましい。また、インクとして油性インクを用いる場合は、吸液性材料として吸油材料を用いることが望ましい。
硬化性溶液12Aは、インクの成分を凝集又は増粘させる成分を含んでもよい。
含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルフォラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩及びスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等が使用でき、望ましくは、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等が用いられる。
上記第1実施形態と同様な構成の記録装置(図1参照)を用いて、溶液供給装置により硬化性溶液を中間転写ベルトに供給して被硬化層を形成し、その被硬化層に記録ヘッドにより各色インクを付与して画像を形成した。そして、転写装置により記録媒体へ被硬化層を接触させながら刺激供給手段により刺激を供給し被硬化層を硬化させて中間転写ベルトから剥離し、評価を行った。条件は以下の通りである。なお、下記紫外線照射強度及び積算光量は、中間転写ベルトを透過した後の紫外線照射強度及び積算光量である。
・溶液供給装置:グラビアロールコーター(被硬化層の層厚15μm)
・各記録ヘッド:ピエゾ方式の記録ヘッド(解像度解像度1200×1200dpi(dpi:1インチ当たりのドット数、以下同様である)、ドロップサイズ2pL)
・転写装置(加圧ロール):径30mmの鋼製パイプにフッ素系樹脂を被覆したもの(中間転写ベルトに対する押し当て力:線圧2kgf/cm)
・刺激供給装置:メタルハライドランプ(紫外線照射強度240W/cmを積算光量で100mJ/cm2照射)
・記録媒体:アート紙(OK金藤)
・ポリウレタンアクリレート:40重量部
・アクリロイルモルホリン(UV硬化モノマー):20.0重量部
・ポリアクリル酸ナトリウム(吸液樹脂、ボールミル粉砕により数平均粒子径2.5μmとしたもの):35.0重量部
・メチルベンゾイルベンゾエート(光重合開始剤):5重量部
Cab−o−jet−300(キャボット社製)を超音波ホモジナイザーで30分間処理した後、遠心分離処理(7000r.p.m.,20分間)して顔料分散液(カーボン濃度12.8%)を得た。
・上記顔料分散液:40重量部
・グリセリン:20重量部
・サーフィノール465:1.5重量部
・純水:35重量部
顔料30重量部に、スチレン−マレイン酸共重合体のナトリウム中和塩を3重量部加え、さらにイオン交換水を加えて、総量を300重量部とした。この液を超音波ホモジナイ
ザーを用いて分散した。この液を遠心分離装置で、遠心分離をし、残部分100重量部を除去した。この上澄み液を1μmのフィルターに通過させて、分散液を得た。適量の前記分散液に、グリセリン10重量部、ジエチレングリコールモノブチルエーテル5重量部、界面活性剤0.03重量部、イソプロピルアルコール3重量部、イオン交換水及び水酸化ナトリウムを適量加え、総量が100重量部、顔料濃度が5重量%となるように調整した。これを、混合し、1μmのフィルターを通過させることにより、目的とするインクを得た。
上記インク作成方法1に従い以下に示す組成のインクを得た
・C.I.アシッドブルー199:5重量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体:0.3重量部
・グリセリン:15重量部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:5重量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製):1.0重量部
・イソプロピルアルコール:3重量部
・イオン交換水:残部
計100重量部
上記インク作成方法1に従い以下に示す組成のインクを得た
・C.I.アシッドレッド52:3.5重量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体:0.3重量部
・グリセリン:20重量部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:5重量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製):1.0重量部
・イオン交換水:残部
計100重量部
上記インク作成方法1に従い以下に示す組成のインクを得た
・C.I.ダイレクトイエロ86:4.0重量部
・スチレン−マレイン酸−マレイン酸ナトリウム共重合体:0.4重量部
・グリセリン:15重量部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:10重量部
・界面活性剤(サーフィノール465:日信化学社製):1.0重量部
・イオン交換水:残部
計100重量部
上記第2実施形態と同様な構成の記録装置(図2参照)を用いて、離型剤塗布装置により離型剤を中間転写ベルトに供給して離型剤層を形成し、その離型剤層の上に溶液供給装置により硬化性溶液を供給して被硬化層を形成した以外は、実施例1と同様に行った。
なお、離型剤塗布装置としてはロールコータを用い、離型剤であるポリプロピレンワックスを加熱し、層厚が1.5μmとなるように塗布して離型剤層を形成した。
上記第3実施形態と同様な構成の記録装置(図3参照)を用いて、溶液供給装置により硬化性溶液を中間転写ドラムに供給して被硬化層を形成し、その被硬化層に記録ヘッドにより各色インクを付与して画像を形成した。そして、転写装置により記録媒体へ被硬化層を接触させながら刺激供給手段により刺激を供給し被硬化層を硬化させて中間転写ベルトから剥離した。その後、定着装置により、さらに刺激を供給して被硬化層を完全に硬化させて、評価を行った。中間転写ドラム及び定着装置の詳細は以下の通りであり、それ以外の条件は、実施例1と同様である。
・定着装置:メタルハライドランプ(紫外線照射強度240W/cmを、積算光量で200mJ/cm2照射)
上記第4実施形態と同様な構成の記録装置(図4参照)を用いて、溶液供給装置により硬化性溶液を中間転写ドラムに供給して被硬化層を形成し、その被硬化層に記録ヘッドにより各色インクを付与して画像を形成した。そして、刺激供給手段により刺激を供給した後、被硬化層が未硬化の状態で転写装置により記録媒体へ被硬化層を接触させ、被硬化層を硬化した後に中間転写ベルトから剥離した。その後、定着装置により、さらに刺激を供給して被硬化層を完全に硬化させて、評価を行った。用いた硬化性溶液の作製方法は以下の通りであり、それ以外の条件は、実施例3と同様である。
・(3’,4’−エポキシシクロヘキサン)メチル−3,4−エポキシシクロへキサンカルボキシレート: 60質量部
・1−メチル−4−2−メチルオキシラニル7−オキサビシクロ4.1.0ヘプタン、 30質量部
アート紙(OK金藤 王子製紙社製)を記録媒体として、5枚連続で印字テストを実施。テスト後の中間転写体上の残留物を目視観察することによって被硬化層の剥離性を評価し、残留物が単位面積あたり面積で10%未満である場合には転写性良好と判断し、10%以上である場合には転写性不良と判断した。
12 溶液供給装置(硬化性溶液層形成手段)
12A 硬化性溶液
12B 被硬化層(硬化性溶液層)
14 インクジェット記録ヘッド(付与手段)
14A インク滴
16 転写装置(転写手段)
18 刺激供給装置(刺激供給手段)
24 離型剤塗布装置
24A 離型剤
24B 離型剤層
26 中間転写ドラム(中間転写体)
28 刺激供給装置
101、102、103、104 記録装置
Claims (5)
- 中間転写体と、
外部からの刺激により硬化する硬化性材料を少なくとも含む硬化性溶液を、前記中間転写体上に供給し、硬化性溶液層を形成する硬化性溶液層形成手段と、
前記中間転写体上に形成された前記硬化性溶液層にインクを付与するインク付与手段と、
前記インクが付与された前記硬化性溶液層を記録媒体に接触させ、前記中間転写体から前記記録媒体に前記硬化性溶液層を転写する転写手段と、
前記硬化性溶液層を硬化させる前記刺激を前記硬化性溶液層に供給する刺激供給手段と、を有し、
前記刺激供給手段は、前記刺激を前記硬化性溶液層及び前記記録媒体の接触直前及び接触中の少なくとも何れか一方において供給することを特徴とする記録装置。 - 前記硬化性溶液層に接する表面における前記中間転写体の表面自由エネルギーは、前記硬化性溶液層に接する表面における前記記録媒体の表面自由エネルギーよりも低いことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
- 前記刺激供給手段は、前記中間転写体を透過した前記刺激を前記硬化性溶液層に供給する手段であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の記録装置。
- 前記刺激供給手段は、前記中間転写体内部に設置されたことを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
- 前記硬化性材料は、紫外線硬化性材料、電子線硬化性材料、及び熱硬化性材料から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
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