JP2009226614A - 印字媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インクリボン3Gのインク層3Cと常圧では微小粘着力を有する記録材3Hの微粘着層3Dとを、所定の高圧にて圧接することにより、相互に全面で接着する。インク層3Cの溶融温度は、感熱発色層3Eの発色温度よりも高く設定してあり、記録材3Hの発色温度以上溶融温度未満の温度により加熱印字された部分は感熱発色層3Eが発色すると共にインクリボン3Gが記録材3Hから剥離された時にインク層3Cがベースフィルム3B側に残存する感熱発色印字がなされ、記録材3Hの溶融温度以上の温度により加熱印字された部分は、インクリボン3Gが記録材3Hから剥離された時にインク層3Cが記録材3H側へ転写する感熱転写印字がなされるように構成する。
【選択図】図6
Description
また、特許文献2には、剥離可能な接着剤を介して、感熱紙の感熱発色層と紙シートの裏面とが対向するように、感熱紙及び紙シートの四辺端部を接着した積層型記録媒体が記載されている。かかる積層型記録媒体では、第1印字ユニットにおけるサーマルプリンタヘッドを駆動することにより感熱紙の感熱発色層に熱エネルギを付与して感熱発色層を発色させる。また、熱転写インクリボンを介在させた状態で第2印字ユニットにおけるサーマルプリンタヘッドを駆動することにより紙シートの表面にインクを溶融付着して、感熱紙及び紙シートの双方に対して独立して画像等の印字が行われる。
また、前記特許文献2に係る積層型記録媒体では、第1印字ユニットにおけるサーマルプリンタヘッドを駆動することにより感熱紙の感熱発色層に熱エネルギを付与して感熱発色層を発色させる。また、当該感熱型記録媒体は、熱転写インクリボンを介在させた状態で第2印字ユニットにおけるサーマルプリンタヘッドを駆動することにより紙シートの表面にインクを溶融付着して、感熱紙及び紙シートの双方に対して独立して画像等の印字が行われるものである。単に、感熱紙と紙シートに対して別個独立に画像等の印字を行うに過ぎず、1つのシート上で感熱紙の感熱発色層により印字された文字等とインクリボンのインク層により印字された文字等とを混在させて印字することはできない。かかる場合、感熱発色層の色とインク層の色とを相互に異なる色にしておいたとしても、1つのシート上で感熱発色層による文字等とインク層による文字等とを混在させて2色印字を行うことはできない。
また、本発明は、1つの印字媒体上で、感熱紙の感熱発色層により印字された文字等とインクリボンのインク層により印字された文字等とを混在させて印字することを可能として、もって2色印字を可能とする印字媒体を提供することを目的とする。
また、ベースフィルム側から加熱印字された際、加熱された部分のインク層とベースフィルムの接着力はインク層と微粘着層との粘着力よりも小さくなるので、総じて印字後に記録材からインクリボンを剥がすことが容易となる。
更に、インク層の溶融温度は感熱発色層の発色温度よりも高く設定されており、発色温度以上の温度でベースフィルム側から加熱印字された際には感熱発色層が発色され、また、溶融温度以上の温度でベースフィルム側から加熱印字された際にはインク層とベースフィルムの接着力はインク層と微粘着層との粘着力よりも小さくなり、インクリボンが記録材から剥離されると、加熱印字されたインク層の部分が記録材側に転写されるとともに、加熱印字されなかったインク層の部分はベースフィルム側に残存するように構成されているので、発色温度以上の温度で加熱印字された部分では感熱発色層による印字像が透明な微粘着層を介して視認でき、また、溶融温度以上で加熱印字された部分ではインク層による印字像が直接視認できる。このように、1つの印字媒体上で、感熱発色層により形成された印字像とインクリボンのインク層により形成された印字像とを混在させて印字することができる。
まず、図2に基づいて、印字装置にロールシートが装着された状態の内部構成について説明する。図2は本実施形態に係る印字装置にロールシートが装着された状態で上カバーを開けて示す右側上方からの斜視図である。
図4に示すように、ロールシートホルダ収納部4の下側には、外部のパーソナルコンピュータ等からの指令により各機構部を駆動制御する制御回路部が形成された制御基板36が設けられている。また、サーマルヘッド31の下側には、電源回路部が形成された電源基板37が設けられている。
即ち、サーマルヘッド31がロールシート3Aのインクリボン3Gの印字面に当接し、インクリボン3Gを加熱することにより文字等の印字が行われる。また、印字されたロールシート3Aは、サーマルヘッド31の下流側に設けられているカッタユニット8まで搬送され、カッタユニット8で切断されることになる。切断されたロールシート3Aは、シート排出口6Aから印字装置1の外部に排出される。
インクリボン3Gは、ベースフィルム3Bの一面に剥離可能なインク層3Cが塗布されて構成される。ここに、インク層3Cとしては、イエローのインクが使用されている。
記録材3Hは、記録シート3Fにおける一面の全面に渡って感熱発色層3Eが塗布されている。感熱発色層3Eとしては、加熱時にシアンに発色する発色成分が使用されている。また、この感熱発色層3Eの全面には、透明な微粘着層3Dが塗布形成されている。他面には、粘着剤付きの剥離紙3Iが貼り付けられている。
また、印字する際、サーマルヘッド31がインクリボン3Gのベースフィルム3B側から当たるようにするため、ロールシート3Aはインクリボン3Gのベースフィルム3Bが内側になるように巻回されている(図4を参照)。
また、インクリボン3Gのインク層3Cと記録材3Hの微粘着層3Dとは、約2トンの高圧によって圧接されており、インク層3Cと微粘着層3Dの粘着力により相互に全面で接着されている。
尚、約2トンという高圧下で圧着されたインクリボン3Gと記録材3Hとは比較的強固に接着されている。しかしながら、一旦記録材3Hからインクリボン3Gを剥がした後は、微粘着層3Dの常圧における粘着力はほとんどないため、記録材3Hとインクリボン3Gとが再び接着することはない。また、インクリボン3Gを剥がした後の微粘着層3Dに対し、常圧において微粘着層3D自体の粘着性によって何か別の物が貼り付くことは無い。
このように、所望の文字等を印字するについて、サーマルヘッド31の加熱温度を、感熱発色層3Eの発色温度以上で且つインク層3の溶融温度未満の温度に制御することにより、感熱発色層3Eのみをシアンに発色させることができる。
次に、インクリボン3Gのインク層3Cを溶融して印字する場合について説明すると、図6の右側に示すように、サーマルヘッド31は、ロールシート3Aを構成するインクリボン3Gのベースフィルム3B側に当接されるが、このとき、サーマルヘッド31は、インク層3Cの溶融温度以上の温度、例えば、85℃で加熱される。これにより、サーマルヘッド31の当接部分に対応するインク層3Cが溶融される。このように、所望の文字等を印字するについて、サーマルヘッド31の加熱温度を、インク層3Cの溶融温度以上の温度に制御することにより、インク層3Cを溶融して文字等をイエローで印字することができる。
尚、サーマルヘッド31の加熱温度(85℃)は感熱発色層3Eの発色温度以上であることから、感熱発色層3Eは当然にシアンに発色されるが、前記のようにサーマルヘッド31の当接部分に対応して溶融されたイエローのインク層3Cは、シアンに発色された感熱発色層3Eを完全にカバーしており、後述するようにインクリボン3Gを記録材3Hから剥離した際に、シアンに発色した感熱発色層3Eが外部から視認されることはない。
前記のように熱転写ラベルとして排出されたロールシート3Aにおいて、インクリボン3Gは、図6の右下側に示すように、使用者の手により記録材3Hから剥離される。
このとき、65℃の加熱温度で制御されたサーマルヘッド31によっては溶融されなかったインク層3Cでは、ベースフィルム3Bとの接着力の方が微粘着層3Dとの接着力よりも大きいことから、インク層3Cが微粘着層3D上に転写することはない。
前記のようにインクリボン3Gが剥離された後において、記録材3H上に形成された印字結果について説明すると、図6の右下側に示すように、65℃の加熱温度で制御されたサーマルヘッド31に対応する部分では、インク層3Cが転写することなく感熱発色層3Eのみがシアンに発色されており、また、85℃の加熱温度で制御されたサーマルヘッド31に対応する部分では、サーマルヘッド31の当接部分に対応して溶融されたイエローのインク層3Cは、シアンに発色された感熱発色層3Eを完全にカバーしている。これにより、シアンに発色された感熱発色層3Eで印字された文字等とイエローのインク層3Cで印字された文字等を混在させて印字することが可能となる。従って、少なくとも2色印字を行うことができる。
尚、前記のように作成された熱転写ラベルは、剥離紙3Iを剥離することにより、粘着剤を介して対象物に貼り付けて使用することができる。
また、ベースフィルム3B側からインク層3Cの溶融温度以上の温度で加熱印字された際、加熱された部分のインク層3Cとベースフィルム3Bの接着力はインク層3Cと微粘着層3Dとの粘着力よりも小さくなるので、総じて印字後に記録材3Hからインクリボン3Gを剥がすことが容易となる。
更に、インク層3Cの溶融温度は感熱発色層3Eの発色温度よりも高く設定されており、発色温度以上の温度で加熱印字された感熱発色層3Eは発色され、また、インクリボン3Gが記録材3Hから剥離されたとき、溶融温度以上の温度で加熱印字されたインク層3Cの部分が記録材3H側に転写されるとともに、溶融温度以上の温度で加熱印字されなかったインク層3Cの部分はベースフィルム3B側に残存するように構成されている。そのため、発色温度以上の温度で加熱印字された部分では感熱発色層3Eによる印字像が透明な微粘着層3Dを介して視認でき、また、溶融温度以上で加熱印字された部分ではインク層3Cによる印字像が直接視認できる。このように、1つのロールシート3A上で、感熱発色層3Eにより形成された印字像とインクリボン3Gのインク層3Cにより形成された印字像とを混在させて印字することができる。
また、感熱発色層3Eはシアンに発色され、また、インク層3Cはイエローに溶融発色され、両者は相互に異なる色にされているので、1つのロールシート3A上で、感熱発色層3Eにより形成された印字像とインクリボン3Gのインク層3Cにより形成された印字像とを混在させて印字することにより、2色印字を実現することができる。
インクリボン3Gを剥がした後の記録材3Hの微粘着層3Dには粘着力は殆どないため、何か他の物が貼り付くことはなく、通常の印刷物として扱うことができる。
例えば、インクリボンを剥がしやすくするために、記録材の幅より狭い幅のインクリボンを用い、前記したように記録材とインクリボンとを微粘着剤を介して高圧にて圧接する方式で全面接着させても良い。
3B ベースフィルム
3C インク層
3D 微粘着層
3E 感熱発色層
3F 記録シート
3G インクリボン
3H 記録材
Claims (2)
- ベースフィルムの一面に、所定の溶融温度で溶融するインク層が塗布形成されたインクリボンと、
記録シートにおける一面の全面に渡って、所定の発色温度で発色する感熱発色層が塗布形成されるとともに、感熱発色層の全面に常圧では微小粘着力を有する透明な微粘着層が塗布形成された記録材とを備え、
前記インクリボンのインク層と前記記録材の微粘着層とは、所定の高圧にて圧接され、インク層とベースフィルムとの接着力よりも小さい粘着力を介して相互に接着され、
前記インク層の溶融温度は前記感熱発色層の発色温度よりも高く設定され、
前記記録材の前記発色温度以上溶融温度未満の温度により加熱印字された部分は前記感熱発色層が発色すると共に前記インクリボンが前記記録材から剥離された時にインク層がベースフィルム側に残存する感熱発色印字がなされ、記録材の溶融温度以上の温度により加熱印字された部分は前記インク層とベースフィルムとの接着力はインク層と微粘着層との粘着力よりも小さくなり、インクリボンが記録材から剥離された時にインク層がベースフィルムから記録材側へ転写する感熱転写印字がなされることを特徴とする印字媒体。 - 前記感熱発色層の色とインク層の色とは、相互に異なる色にされていることを特徴とする請求項1に記載の印字媒体。
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