JP2009226580A - 放電加工機の使用済みワイヤを切断するように設計した装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】機械加工領域を通過した後に、ワイヤ電極を、廃棄物として回収容器内に廃棄する断片に切断する放電加工機用の切断装置を提供する。
【解決手段】電圧/電流源に接続した電気的接点を備え、ワイヤを流速が乱流状態を生成するのに十分に高く、あちこちで散発的に接点に対して擦掃するようワイヤのランダムな側方移動を生ずる誘電流体にさらす。
【選択図】図1
【解決手段】電圧/電流源に接続した電気的接点を備え、ワイヤを流速が乱流状態を生成するのに十分に高く、あちこちで散発的に接点に対して擦掃するようワイヤのランダムな側方移動を生ずる誘電流体にさらす。
【選択図】図1
Description
放電加工機は、導電部分を切断するための電極としてのワイヤを使用するものであり、現在広く使われている。一般に使用されるワイヤは、銅、亜鉛、スチールなどの合金から形成され、0.1〜0.3mmの直径を有する。新しいワイヤ供給源は、数kmのワイヤを収納することができるリールに貯蔵する。ワイヤは、リールから、数cm/s〜50cm/sとすることができる速度で繰り出される。ワイヤは、機械加工領域に案内され、この機械加工領域では再使用するのが不適当となる処理を受ける。このワイヤは、機械加工で一回のみ使用される。ワイヤによる放電加工を使用するいくつかの加工機の場合、同一ワイヤを、機械加工で、数回再利用される。しかし、本発明は、このタイプの加工機には関連しない。本発明の枠組みにおいては、機械加工領域を通過したワイヤは廃棄物であって、したがって、そのリサイクルを可能にするためには調整しなければならない。一つの既知の手段としては、任意の所定の切断ツールを使用して、ワイヤを数センチメートルのセグメント(断片)に切断し、セグメントが溜まるのを制限し、また、残留物を制限された容積の容器内に移送することができるようにすることからなる。
極めて多くの装置が、使用済みワイヤを切断するのに使用されてきた。それらの大多数は、摩耗を受ける切断端縁を有する可動機械的部分を設ける。これら部分は、特別で、コストが高い材料で構成することが多く、定期的に交換することを必要とする。このような切断装置は、ワイヤを機械加工領域で振動させる繰り返しの衝撃をもたらすことを付記すべきである。それらは、開発および維持するために比較的複雑で、コストがかかり、精巧で機械的な組み立てが必要となる。本発明は、より経済的であり、構成簡単かつ信頼性が高い解決方法を提供する。
(従来技術の詳細)
特許文献1(特許第61293727号公報)には、ワイヤを溶融させる電流を使用して使用済みワイヤを切断する装置が記載されている。ワイヤは、そのワイヤを挟み込む2個のプーリ間における牽引に基づいて保持される。これら2個の滑車のうち一方を絶縁材料で形成し、他方は周縁に導電セクタを有する。電流は、導電セクタと上流側に配置した固定接点との間における規則的な間隔で、ワイヤ内に流れる。固定接点は、信頼性が高くワイヤと接触しない。他の欠点としては、機械的装置は比較的構造が複雑である点である。それは、摩耗を受ける、いくつかの可動部分を有する。さらに、このシステムは、装置全体を温度上昇させるヒューズ効果を連続的に使用する。
特許文献1(特許第61293727号公報)には、ワイヤを溶融させる電流を使用して使用済みワイヤを切断する装置が記載されている。ワイヤは、そのワイヤを挟み込む2個のプーリ間における牽引に基づいて保持される。これら2個の滑車のうち一方を絶縁材料で形成し、他方は周縁に導電セクタを有する。電流は、導電セクタと上流側に配置した固定接点との間における規則的な間隔で、ワイヤ内に流れる。固定接点は、信頼性が高くワイヤと接触しない。他の欠点としては、機械的装置は比較的構造が複雑である点である。それは、摩耗を受ける、いくつかの可動部分を有する。さらに、このシステムは、装置全体を温度上昇させるヒューズ効果を連続的に使用する。
特許文献2(特許第4193422号公報)には、コイルを使用し、このコイル内部にワイヤが何ら接触することなく走行させ、誘導によってワイヤを溶融させる原理が記載されている。高周波AC電流を、電源によって供給し、コイル内で断続的に流れる。このような従来技術の欠点は、高周波源が比較的コストが高い素子である点であり、これは、この高周波源が強度の渦電流を極めて小さい直径のワイヤ内に誘導できるようにもしなければならないからである。
特許文献3(米国特許第5,523,538号明細書)は、本発明のある実施形態で見られる素子について記載している。これは、機械加工領域から使用済みワイヤを搬出するように設計した長い管であり、圧縮空気の強い流れをこの管の上流に噴射して、ワイヤを推進する。管の出口で、ワイヤを、切断装置によって回収し、この切断装置はワイヤを小さいセグメントに切り刻む。この場合、機構は過度に複雑であり、また、切断ツールを定期的に交換しなければならないという欠点がある。
特許文献4(欧州特許第1634668号明細書)は、高品位加工機用のワイヤ切断システムについて記載している。特別な対策を講じて、切断機構が機械加工領域内におけるワイヤの通常繰り出しに干渉しないことを確実にする。図7aおよび図7bは、変更例を示し、この変更例では、その廃棄用経路(チャネル)の出口で、ワイヤを、ノズル25によって送給され、ブレード15,16に向けてワイヤを推進させる圧縮空気の流れによって転向させられる。この実施例は、入門レベルの加工機における代替的低コストの従来技術を提供することが必要であることを示唆し、それは本発明によって達成される。
好ましい実施態様において、本発明は、管、さらに一般的にいえば所定の長さの狭い経路(チャネル)を使用して、機械加工領域から使用済みワイヤを搬出する。この経路内へのワイヤの推進は、圧縮空気、例えば機械加工領域からくる高圧水、または、通常、導管内において十分高速で推進される任意の誘電流体の強い流れによって確実になる。本発明は、この経路内における流体の流れの特性を利用する。低速度の流速では、流体を構成する各種層が経路内で混合せずに、互いに相対的に摺動することがよく知られている。この流れは、層流と称される。
ある流速を超えると、液体の各種層推進する際に不安定性が発生する。摩擦によってもたらされる現象は、流れを妨げる。流体を形成する様々な粒子群は、経路の壁に平行な規則的流れとしてはもはや流動しない。側方移動がランダムに発生する。流体内で発生する無秩序は、用語「乱流」として分類される。
レイノルズによれば、速度Vは、乱流状態発生を超えると、次式によることが知られている。すなわち、
V>3000・(η/ρ)・D
ここで、Vは経路内流体の平均流速であり、ηは流体の動的粘性、ρは流体密度、および、Dは経路直径を表す。
V>3000・(η/ρ)・D
ここで、Vは経路内流体の平均流速であり、ηは流体の動的粘性、ρは流体密度、および、Dは経路直径を表す。
この乱流内でワイヤを包囲する流体によって推進されるワイヤの推進は、流体自体と同一のランダムな側方移動を受ける。このワイヤは不安定な状態で推進し、経路の側面に接触する。このことは、経路内、または経路の出口オリフィスの近傍に、少なくとも1個の電気的接点を配置するだけで十分に、ワイヤは時折接点と同一電位差を得る。少なくとも1個の他の接点を経路内または経路外に配置する場合、また電源を2個の接点間に接続する場合、電流はワイヤ内を流れることができる。
この電流の流れを使用して、廃棄経路の特定領域内にワイヤが存在することを簡単に検出することができる。しかし、上述の現象を使用して、有利にも、さらにワイヤを切断することができる。これは、二つの理由で破断することができ、これら理由は、電流によってワイヤを加熱する「ヒューズ効果」および/またはワイヤと1個の接点との間で開始できる放電の侵食効果である。
簡単な実験によれば、ヒューズ効果は20ボルト未満の電圧源を使用すると好適であることを立証している。ヒューズ効果が優勢であるとき、ワイヤセグメント(断片)は過剰な長さになることがあり、このことは回収容器内に廃棄物が一様に分布する上で不利である。ワイヤ温度は、それが溶融するために上昇させなければならない。これを達成するために、2個の電気接点は、十分長い時間にわたり良好に接触していなければならない。液体の乱流は、ワイヤを溶融させるのに必要とされる良好な接触を達成することを保証しない。このような状況において、接触は主に過渡的に生じ、このことは回収容器内に過剰に長いワイヤのセグメントが存在することの説明となる。
侵食効果は、電源電圧を50ボルト以上に増加させることによって促進される。過渡的な接触でも十分に、空気中で鋭い亀裂が付随する放電を生ずる。ワイヤは、その除去速度および、2個の接点間の距離に基づいて様々な長さのセグメントに切断される。得られたセグメントの長さは、一定でないが、ランダム分配律に従う。欠点ではなく、この現象は、これに反して、回収リザーバ内で廃棄物の比較的一様な分布を可能にする。
しかし、連続操業で、侵食効果は、やかましいスパッタリングを伴い、このことは不快で、近くで作業することが必要な作業員にとって問題である。したがって、装置は、防音ボックス内に包囲すべきである。
さらにまた、20ボルト以上の電源電圧を使用することは、感電の危険から作業員を防止する目的で利用すべき使用の予防措置が必要となるだろう。この危険は一方または他方の接点がワイヤ用の搬送導管の外側に配置する場合に増加する。この理由のために、全ての接点を絶縁材料で形成した導管内設置することが好ましい。
長い耐久試験の過程で、金属酸化物析出の出現が、接点近傍および接点上に認められる。したがって、金属酸化物が付着しない材料を使用し、小さなブラシを用いて周期的なクリーニングを行うことができるようにすることが好ましい。特に接点材料に関して、経験上、硬質グラファイトまたは銅−グラファイトの使用は、例えば銅または真鍮のような金属より好ましいことが分かっている。
本発明は、以下に、例示的実施形態および図面を用いて、説明されるだろう。
図1は、本発明の第1実施形態を示す。機械加工領域からくる使用済みワイヤ1は、ワイヤを挟み込んで下方に駆動する2個の回転金属シリンダ2との間に捕捉する。シリンダ2の出口で、ワイヤは、笛のような形状の輪郭を有する漏斗の形式である構成部材3によって経路付けされ、シリンダ2間に導入される。漏斗3の基部で、ワイヤは縮径部4を通過し、この縮径部4の出口で下向きの強力な圧縮空気流に曝される。この圧縮空気流は、矢印で線図的に示した外部パイプ5によって供給する。空気流は、一連のインジェクタ7に移行する環状路6によって、ワイヤ周囲に分配される。インジェクタは、圧縮空気を第2漏斗8の狭い上方部分に、噴出し、この第2漏斗8は底部に向かって拡開する。ワイヤは、空気流の作用の下で下行部9として進行し、漏斗8に対して漏れ止めシール部11をなすよう接続し、絶縁材で構成した可撓性のパイプ10内に進入する。参照符号3,4,6,7および8の要素で図1に示される構成部材は、高圧力流体がワイヤを搬送するように設計した導管に噴出することができる装置の一つの例示的実施形態でしかない。可撓性のパイプ10は、回収容器12の所望位置に基づく任意な所定の長さとする。パイプ10の端部13に金属製の出口ニップル14を設け、この出口ニップル14は、漏れ止めシール部15をなすようパイプに適合し、また内径がこの実施形態のパイプ10における出口13の内径に等しい出口16を備え、ワイヤを捕捉しがちないかなる不規則部分をもないようにする。他の変更した実施形態において、ニップル14に、ワイヤとの接触の確率を増大する目的で、不規則でない比較的狭い内径および内部輪郭を設ける設計とすることができる。金属製の出口ニップル14は電圧源17の一方の電極に接続し、この電圧源17の他方の電極は銅グラファイト製のブラシ接点18に接続し、このブラシ接点18は、装置上流側のワイヤを駆動するよう設計した回転シリンダ2の一方に擦掃する。電圧源17は、ワイヤを溶融させるに十分高い電流、またはワイヤと出口ニップル14との間に放電を開始するに十分高い電圧を給電することができる。この電圧源17は配電網に対して直流的に絶縁した出力調整が簡単なAC電源とすることができる。廃棄用パイプの出口13に達したワイヤ19は、出口16から流出する流体の渦および渦巻に曝される。高圧流体の流速は十分に高い値に維持し、流体が出口ニップル14を通過する時、乱流状態となるようにしなければならない。しかし、廃棄用パイプの出口13内における流体の流速が十分に高くない場合には、補助流体噴射ノズルを出口16の下流側または近傍に配置して、十分な攪乱を保証するようにすることができ、このような補助流体噴射ノズルとしては欧州特許第1634668号公報図7aに記載のモデルがある。流体の攪乱により、ワイヤ19に不規則な側方移動を行わせ、これにより、ワイヤは金属製の出口ニップル14の壁面に対してあちこちで散発的に接触する。このとき、電流が駆動シリンダ2と出口のニップル14との間におけるワイヤ部分を流れ、このことはワイヤがパイプ13内で滞っていないことを示す。
上述したように、この電流により、ワイヤは、二つの理由で破断することができる。ヒューズ効果は、2個のシリンダ2の間における挟み込みポイントからスタートして出口ニップル14までに至る期間中の任意の位置で、ワイヤを溶融させることができる。出口ニップル14で発生したスパークの侵食性効果も、ワイヤを切断するのに十分である。これら現象はランダムに発生し、ワイヤは可変長さのセグメントとして切断される。ワイヤ20の線条片が、回収容器12内に堆積する。
本発明の第2実施形態を、図2に線図的に示す。上述の実施形態は、回避することが望ましい欠点を有する。金属製の駆動シリンダ2は、ワイヤを切断する電流の伝達と、機械加工電流を伝達との両方で使用される。後者の重要な機能を阻害する危険性がある。したがって、第2実施形態において、他の電気的な接触部を、機械加工領域から除外して設け、ワイヤ破断させるよう設計した電流を伝達する。さらに、ワイヤ廃棄用のパイプ10,13は、実施形態に基づいて極めて長くなる可能性がある。この結果、過剰に長く、したがって、回収容器12内に貯蔵するのが困難になるワイヤセグメントが出現する確率が増加する。
図2は、図1の詳細部分を示すが、改善している。この改善は、図1の破線21の下側を示し、ワイヤの搬送および廃棄処理で使用されるパイプの端部13に配置する。図2において、同一の出口ニップル14を使用して、回収容器に向けてワイヤを放出する。しかし、図2において、電源17と駆動シリンダ2との間の電気的接続を取り除く。この改善は、出口ニップル14の上流側に導電性の中間スリーブ22を導入したことにある。この中間スリーブ22は、例えば、2個の絶縁パイプ間に挿入し、これら両方で漏れ止めシールするような出口ニップル14と同様の金属チューブ素子である。より正確に言うと、この中間のスリーブ22は、上流側でワイヤ搬送管の端部13に、また、下流側で他の絶縁パイプ素子23に接続し、この他の絶縁パイプ素子23自体は出口ニップル14に接続する。この場合、電源17は一方の側を中間スリーブ22に、他方の側を出口ニップル14に接続する。上述の実施形態において、ワイヤは電源17の電極の一方に恒久的に接続され、他方の電極はワイヤに散発的に接続された。この第2実施形態において、電源17における各2個の端子のうち一方は、中間スリーブ22によって、他方は出口ニップル14によって、ワイヤに散発的に接続される。流体による不規則な攪乱は、中間スリーブ22または金属製の出口ニップル14のいずれかの壁面と接触してワイヤ19の側方移動を生ずる。これら二つの接触が同時に起こる時、電流は中間スリーブ22と出口ニップル14との間に存在するワイヤセグメントに流れる。電源17に常時接続していないにもかかわらず、同時接触の確率が非常に高いことが認められる。
この導管素子内の十分な乱流状態を生じて、所要の効果を達成することは容易である。これは、代表的には3種類の方法、すなわち、i)「5」の流体噴射圧を増加すること、ii)搬送パイプの端部13における下流側の導管を収縮すること、 iii)搬送パイプにおける端部13の下流側流路の形状を不規則にすることにより、得ることができる。期待通りに、ワイヤは、中間スリーブ22と出口ニップル14との間における距離が短くなればなるほど、短くなる断片24として切断される。
このように形成したワイヤ切断装置は、可動部分を全く有していない。この装置が純粋に静的であるということは、その構造簡単および堅牢性の点で利点がある。
さらに、同時接触の確率を増大させるために、上述の参照符号22,23および14で示した3個の構成部材の配列を、もちろん、繰り返して設けることができる。このようにして、相互に絶縁した順次の金属管を、搬送管の出口13に設け、偶数番目の構成部材を電源17の一方の電極に接続し、奇数番目の構成部材を電源17の他方の電極に接続する。
図3は、本発明の第3実施形態を示す。上述の実施形態では、同時接触の確率を増大させるために、ワイヤが順次に相互絶縁した一連の金属管を有し、一連の経路付け素子を形成する装置の内部を通過するようにすることができることが見られた。これら金属管が互いに近接すればするほど、切断されるワイヤセグメントは短くなる。
図3の装置によれば、同時接触の確率がさらに増加して、ワイヤセグメントの長さが減少することができる。図は仮想シリンダ(図示せず)の周りを二重らせんとして巻回した2個の導電性のケーブル25,26による巻き付けラップを示す。2個のケーブル25,26は、互いに絶縁するが、仮想シリンダ内に導入するワイヤに関しては、絶縁しない。2個のケーブル25,26は、絶縁管(図示せず)の内表面に対して固定すると見るべきであり、この絶縁管の内面を高圧流体および切断すべきワイヤを導入するために使用する。2個のケーブル25および26は、それぞれ電流/電圧源17の電極に接続する。切断すべきワイヤが電源における電極の一方または他方に同時接触する確率は、二重らせんを密接して巻回すればするほど、また巻回数が多ければ多いほど、より大きくなる。
この第3実施形態の原理を一般化するために、経路付け素子は、誘電流体を乱流状態の下で流すことも考えられる。この誘電流体は、経路付け素子の内部を通過する可撓性の金属ワイヤを推進させる。この経路付け素子は、その内部に、互いに電気的に絶縁した電気接点対を多数備え、またこれら電気接点対による電圧をワイヤに対して、単にワイヤの推進を阻害することなくワイヤに擦掃することによって、電圧を伝達することができる。1個(または複数個)の電流/電圧源を、1個(または複数個)の接点対に接続し、ワイヤに電流を流すことができる。ワイヤは、対をなす2個の接点に対して同時に擦掃することができる。擦掃接触の確率は、導管内に存在し、電流/電圧源の2個の電極に接続した接点対の数とともに増大する。
使用済みワイヤを機械加工領域から回収容器に向けて搬送するのは、上述したように、導管または管状経路付け素子によって、実施するのが好ましい。この問題解決法は、もちろんこれに限定するものではない。同様の装置として、2個の駆動ベルトを使用し、これらベルト間にワイヤを走行させるものが知られている。この場合、ベルトの下流側に設置する経路付け素子として実現する本発明による装置が容易に考えられる。
Claims (11)
- 機械加工領域を通過した後に、ワイヤ電極を廃棄物として廃棄する断片に切断する放電加工機用の切断装置において、
機械加工領域から回収容器に向けて前記使用済みワイヤを搬送する装置と、
電圧/電流源の一方の電極に接続した少なくとも1個の電気的接点と
を備え、
前記ワイヤを、流速が乱流状態を発生するに十分に高い誘電性の流体にさらし、前記ワイヤが流体のランダムな側方移動によって前記接点に対してあちこちで散発的に擦掃し、接点の電位差を得るようにしたことを特徴とする装置。 - 請求項1に記載の装置において、前記電流/電圧源の他方の電極を、前記機械加工領域の下流側に位置する接点に接続したことを特徴とする装置。
- 請求項1に記載の装置において、前記電流/電圧源の他方の電極を、前記使用済みワイヤを移送するための前記装置の下流側に位置する接点に接続したことを特徴とする装置。
- 請求項1に記載の装置において、前記ワイヤを、経路付け素子内で、乱流状態で流れる誘電性の流体によって推進し、電気的接点を前記経路付け素子の出口開口に配置したことを特徴とする装置。
- 請求項1に記載の装置において、前記ワイヤを、経路付け素子内で、乱流状態で流れる誘電性の流体によって推進し、電気的接点を前記経路付け素子の内部に配置したことを特徴とする装置。
- 請求項1に記載の装置において、電圧/電流源の互いに対向する電極の一方にそれぞれ接続した少なくとも1対の相互絶縁した電気的接点の対を備え、これら接点を、乱流状態で流れる誘電性の流体によってワイヤが推進される経路付け素子内に配置したことを特徴とする装置。
- 請求項6に記載の装置において、電圧/電流源の互いに対向する電極の一方にそれぞれ接続した1対の相互絶縁した電気的接点をそれぞれ有する、一連の経路付け素子を備えたことを特徴とする装置。
- 請求項7に記載の装置において、いくつかの電圧/電流源を備えたことを特徴とする装置。
- 請求項6に記載の装置において、二重らせんとして巻回した2個の導体を巻き付けたラップの形式とした1対の電気的接点を備え、前記2個の導体を電流/電圧源の一方の電極にそれぞれ接続したことを特徴とする装置。
- 請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置において、前記電気的接点を、グラファイトまたは銅−グラファイトで構成したことを特徴とする装置。
- 請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置において、ワイヤが搬送の特定の領域に存在することを検出するために使用することを特徴とする装置。
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